JPH11103107A - ヨウ素レーザ発生装置 - Google Patents
ヨウ素レーザ発生装置Info
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- JPH11103107A JPH11103107A JP27948697A JP27948697A JPH11103107A JP H11103107 A JPH11103107 A JP H11103107A JP 27948697 A JP27948697 A JP 27948697A JP 27948697 A JP27948697 A JP 27948697A JP H11103107 A JPH11103107 A JP H11103107A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ヨウ素原子を直接に励起酸素雰囲気中に供給
することによって励起酸素のエネルギーをできるだけ有
効にヨウ素励起に用いるようにしたヨウ素レーザ発生装
置において、より簡単な制御性の良い装置を提供する。 【解決手段】 固体または液体状のヨウ素から気化した
ヨウ素分子を不活性ガスで搬送してヨウ素分子流を生成
するヨウ素気化器1の下流に、このヨウ素分子流に高周
波電場あるいはマイクロ波電場を作用させてヨウ素原子
を解離する高周波放電器2を備え、さらに下流に導入し
た励起酸素雰囲気にこのヨウ素原子を混入して励起ヨウ
素原子を生成させるヨウ素インジェクター4を備えて、
レーザ共振器5において励起ヨウ素原子がエネルギーを
放出してレーザ光を発生させるヨウ素レーザ発生装置。
することによって励起酸素のエネルギーをできるだけ有
効にヨウ素励起に用いるようにしたヨウ素レーザ発生装
置において、より簡単な制御性の良い装置を提供する。 【解決手段】 固体または液体状のヨウ素から気化した
ヨウ素分子を不活性ガスで搬送してヨウ素分子流を生成
するヨウ素気化器1の下流に、このヨウ素分子流に高周
波電場あるいはマイクロ波電場を作用させてヨウ素原子
を解離する高周波放電器2を備え、さらに下流に導入し
た励起酸素雰囲気にこのヨウ素原子を混入して励起ヨウ
素原子を生成させるヨウ素インジェクター4を備えて、
レーザ共振器5において励起ヨウ素原子がエネルギーを
放出してレーザ光を発生させるヨウ素レーザ発生装置。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヨウ素レーザの発
生装置に関し、特に、酸素ヨウ素レーザのレーザ発振器
に供給するヨウ素原子を生成する装置に関する。
生装置に関し、特に、酸素ヨウ素レーザのレーザ発振器
に供給するヨウ素原子を生成する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ヨウ素レーザの研究開発が進み、
その高出力、高効率、高光質で、しかもファイバー導光
性がよく、多くの物質について光吸収率が高いという特
質を利用した、穴あけ、切断、溶接、表面処理等の加工
への応用が期待できるようになってきた。
その高出力、高効率、高光質で、しかもファイバー導光
性がよく、多くの物質について光吸収率が高いという特
質を利用した、穴あけ、切断、溶接、表面処理等の加工
への応用が期待できるようになってきた。
【0003】ヨウ素レーザは、励起状態(以下、化学式
上(*)で表すことがある)のヨウ素(I(2P1/2)(*))が
基底状態(I(2P3/2))に落ちるときに発する1.31
5μmの放射を利用するもので、工業用途には酸素分子
とヨウ素原子の共鳴的なエネルギー移乗反応を利用し、
連続レーザ発振が可能な化学励起酸素ヨウ素レーザ(C
OIL)が多く用いられる。
上(*)で表すことがある)のヨウ素(I(2P1/2)(*))が
基底状態(I(2P3/2))に落ちるときに発する1.31
5μmの放射を利用するもので、工業用途には酸素分子
とヨウ素原子の共鳴的なエネルギー移乗反応を利用し、
連続レーザ発振が可能な化学励起酸素ヨウ素レーザ(C
OIL)が多く用いられる。
【0004】化学励起酸素ヨウ素レーザ(COIL)に
おいて、分子状態のヨウ素を励起酸素を含むガス中に注
入すると、励起酸素のエネルギーによりヨウ素が原子状
態に解離し、さらに励起酸素のエネルギー移乗により励
起状態のヨウ素原子が生成される。この励起ヨウ素原子
が基底状態に遷移してレーザ光を発生する。このよう
に、励起状態にするためには原子状態のヨウ素に励起酸
素を作用させることが必要であるが、励起酸素のかなり
の部分が分子状態のヨウ素を原子状態に解離するために
浪費され、レーザ光のエネルギーに転化する効率が低か
った。また、ヨウ素分子の存在はレーザ発振を阻害する
要因ともなるため、レーザ共振器に供給されるガス流中
におけるヨウ素分子量をできるだけ減少させる必要があ
る。
おいて、分子状態のヨウ素を励起酸素を含むガス中に注
入すると、励起酸素のエネルギーによりヨウ素が原子状
態に解離し、さらに励起酸素のエネルギー移乗により励
起状態のヨウ素原子が生成される。この励起ヨウ素原子
が基底状態に遷移してレーザ光を発生する。このよう
に、励起状態にするためには原子状態のヨウ素に励起酸
素を作用させることが必要であるが、励起酸素のかなり
の部分が分子状態のヨウ素を原子状態に解離するために
浪費され、レーザ光のエネルギーに転化する効率が低か
った。また、ヨウ素分子の存在はレーザ発振を阻害する
要因ともなるため、レーザ共振器に供給されるガス流中
におけるヨウ素分子量をできるだけ減少させる必要があ
る。
【0005】このような不都合を解消するため、外部か
ら供給された熱エネルギーなどによって分子状態のヨウ
素を原子状態のヨウ素に解離した後で、インジェクター
により励起酸素雰囲気中に注入するようにして、ヨウ素
分子の解離のために励起酸素のエネルギーが浪費される
ことを防ぐようにしたヨウ素レーザ発生装置が特開平3
−155688に開示されている。
ら供給された熱エネルギーなどによって分子状態のヨウ
素を原子状態のヨウ素に解離した後で、インジェクター
により励起酸素雰囲気中に注入するようにして、ヨウ素
分子の解離のために励起酸素のエネルギーが浪費される
ことを防ぐようにしたヨウ素レーザ発生装置が特開平3
−155688に開示されている。
【0006】図7は、上記公開公報に開示されたヨウ素
レーザ発生装置を表すブロック図である。励起酸素発生
部でアルカリ性高濃度過酸化水素水溶液中に塩素ガスを
バブリングして励起酸素を発生させる。励起酸素を含む
ガスはトラップで水分を除去され、ヨウ素インジェクタ
ー部分を通って共振器に送られる。
レーザ発生装置を表すブロック図である。励起酸素発生
部でアルカリ性高濃度過酸化水素水溶液中に塩素ガスを
バブリングして励起酸素を発生させる。励起酸素を含む
ガスはトラップで水分を除去され、ヨウ素インジェクタ
ー部分を通って共振器に送られる。
【0007】一方、ヨウ素タンク内に収容された固体ヨ
ウ素は加熱されて昇華し分子状態のヨウ素ガスとなり、
不活性ガスに搬送され、流量調整バルブを通って解離装
置に供給される。この解離装置で解離温度以上に加熱す
ることによって分子状態のヨウ素を原子状態まで解離さ
せてから、インジェクターで励起酸素雰囲気中に注入す
る。なお、ここでは高周波磁場を印加して生じる高周波
誘導を利用した加熱についても言及されている。インジ
ェクターから注入されるヨウ素原子は励起酸素のエネル
ギーを移乗して励起し、レーザ共振器に送られる。レー
ザ共振器は、両端に反射鏡を備え、励起ヨウ素原子から
放出される波長1.315μmの光を共振させて、その
一部をレーザビームとして一方の反射鏡から放射する。
ウ素は加熱されて昇華し分子状態のヨウ素ガスとなり、
不活性ガスに搬送され、流量調整バルブを通って解離装
置に供給される。この解離装置で解離温度以上に加熱す
ることによって分子状態のヨウ素を原子状態まで解離さ
せてから、インジェクターで励起酸素雰囲気中に注入す
る。なお、ここでは高周波磁場を印加して生じる高周波
誘導を利用した加熱についても言及されている。インジ
ェクターから注入されるヨウ素原子は励起酸素のエネル
ギーを移乗して励起し、レーザ共振器に送られる。レー
ザ共振器は、両端に反射鏡を備え、励起ヨウ素原子から
放出される波長1.315μmの光を共振させて、その
一部をレーザビームとして一方の反射鏡から放射する。
【0008】このヨウ素レーザ発生装置では、原子状態
のヨウ素を直接供給するため励起酸素のエネルギーをヨ
ウ素の解離に使用しなくても済み効率よくヨウ素レーザ
を発生することができるとされる。しかし、このように
熱により解離した原子状態のヨウ素は配管中を搬送され
る内に簡単に再結合して分子状態に戻るため、実際に大
きなレーザ光エネルギーを得るには十分でなかった。ヨ
ウ素原子の再結合の度合いは、ガス圧力やガス温度やイ
ンジェクターまでの距離などに左右される。たとえばガ
ス温度が低くなると再結合が起きやすい。上記の不都合
を解消するものとして、出願人は既に特願平7−352
658により、配管中で原子状態のヨウ素が再結合によ
り失われないようにしたヨウ素レーザ発生装置を開示し
ている。
のヨウ素を直接供給するため励起酸素のエネルギーをヨ
ウ素の解離に使用しなくても済み効率よくヨウ素レーザ
を発生することができるとされる。しかし、このように
熱により解離した原子状態のヨウ素は配管中を搬送され
る内に簡単に再結合して分子状態に戻るため、実際に大
きなレーザ光エネルギーを得るには十分でなかった。ヨ
ウ素原子の再結合の度合いは、ガス圧力やガス温度やイ
ンジェクターまでの距離などに左右される。たとえばガ
ス温度が低くなると再結合が起きやすい。上記の不都合
を解消するものとして、出願人は既に特願平7−352
658により、配管中で原子状態のヨウ素が再結合によ
り失われないようにしたヨウ素レーザ発生装置を開示し
ている。
【0009】図8は出願人が先に開示したヨウ素レーザ
発生装置のブロック図である。励起酸素発生器により生
成された励起酸素は、レーザ発振器の励起酸素供給口に
導かれ真空ポンプに吸引されてレーザ発振器内を流れ
る。また、ヨウ素気化器で固体状のヨウ素を加熱して昇
華させ、気体状になったヨウ素分子を不活性ガスにより
レーザ発振器のヨウ素分子供給口に供給する。レーザ発
振器には、両端に反射鏡を備え励起ヨウ素原子から放出
される光を共振させてレーザビームを放射するレーザ共
振器が設けられている。励起酸素供給口とレーザ共振器
の中間には、ヨウ素分子供給口に接続された中空のパイ
プが設けられている。中空パイプには、適当な間隔でイ
ンジェクターホールが開けられており、ヨウ素分子流は
インジェクターホールを介して励起酸素流中に放出され
る。
発生装置のブロック図である。励起酸素発生器により生
成された励起酸素は、レーザ発振器の励起酸素供給口に
導かれ真空ポンプに吸引されてレーザ発振器内を流れ
る。また、ヨウ素気化器で固体状のヨウ素を加熱して昇
華させ、気体状になったヨウ素分子を不活性ガスにより
レーザ発振器のヨウ素分子供給口に供給する。レーザ発
振器には、両端に反射鏡を備え励起ヨウ素原子から放出
される光を共振させてレーザビームを放射するレーザ共
振器が設けられている。励起酸素供給口とレーザ共振器
の中間には、ヨウ素分子供給口に接続された中空のパイ
プが設けられている。中空パイプには、適当な間隔でイ
ンジェクターホールが開けられており、ヨウ素分子流は
インジェクターホールを介して励起酸素流中に放出され
る。
【0010】ヨウ素分子流が存在する状態で、中空パイ
プとこれに対向する電極板の間に高周波(RF)電源か
らのRF電圧を印加すると、パイプはホローカソードと
なってRF放電を起こし、インジェクターホールの周縁
部に噴水状のプラズマ部を発生する。プラズマ部の外縁
部分ではヨウ素分子が解離されて単体のヨウ素原子が多
量に発生する。
プとこれに対向する電極板の間に高周波(RF)電源か
らのRF電圧を印加すると、パイプはホローカソードと
なってRF放電を起こし、インジェクターホールの周縁
部に噴水状のプラズマ部を発生する。プラズマ部の外縁
部分ではヨウ素分子が解離されて単体のヨウ素原子が多
量に発生する。
【0011】このようにして注入直前に解離されたヨウ
素原子はホローカソード周辺の励起酸素流中に直接混入
され、励起酸素との間でエネルギー移乗を起こして励起
状態になり、レーザ共振器の位置まで搬送される。励起
状態のヨウ素原子は、反射鏡間に定在するレーザ光に刺
激されて同じ波長の光を発生して基底状態に戻り、排出
口から排出される。排気中に含まれるヨウ素はヨウ素ト
ラップで回収し、残余のガスを真空ポンプにより大気中
に放散する。
素原子はホローカソード周辺の励起酸素流中に直接混入
され、励起酸素との間でエネルギー移乗を起こして励起
状態になり、レーザ共振器の位置まで搬送される。励起
状態のヨウ素原子は、反射鏡間に定在するレーザ光に刺
激されて同じ波長の光を発生して基底状態に戻り、排出
口から排出される。排気中に含まれるヨウ素はヨウ素ト
ラップで回収し、残余のガスを真空ポンプにより大気中
に放散する。
【0012】上記開示されたヨウ素レーザ発生装置で
は、ホローカソードが励起酸素雰囲気中に設けられてお
り、ヨウ素がレーザ発振器中の励起酸素気流部分まで分
子の状態で搬送されてきて、そこで初めてヨウ素原子に
解離し、そのまま直接的に励起酸素雰囲気中に注入さ
れ、励起酸素からのエネルギー移乗を受けて励起状態に
なる。したがって、解離されたヨウ素原子が再結合して
分子状態に戻る割合が著しく減少し、励起酸素のエネル
ギーをヨウ素原子の励起のために有効に使用することが
可能になる。
は、ホローカソードが励起酸素雰囲気中に設けられてお
り、ヨウ素がレーザ発振器中の励起酸素気流部分まで分
子の状態で搬送されてきて、そこで初めてヨウ素原子に
解離し、そのまま直接的に励起酸素雰囲気中に注入さ
れ、励起酸素からのエネルギー移乗を受けて励起状態に
なる。したがって、解離されたヨウ素原子が再結合して
分子状態に戻る割合が著しく減少し、励起酸素のエネル
ギーをヨウ素原子の励起のために有効に使用することが
可能になる。
【0013】しかし、上記方法は励起酸素を含むガス流
の中にヨウ素を注入する際に分子状態から原子状態に解
離させるため、ホローカソードとなる特殊な形状のイン
ジェクターと対向電極をレーザ発振器内に直接配設しな
ければならない。このため、装置のコストが高騰する。
さらにインジェクターホールの周縁部にプラズマ部を発
生する条件が前提となるため、ヨウ素の解離を適正に制
御することが容易でなかった。また、既存のヨウ素レー
ザ装置に対して上記開示方法を適用する場合は改造費用
が大きくなる欠点があった。
の中にヨウ素を注入する際に分子状態から原子状態に解
離させるため、ホローカソードとなる特殊な形状のイン
ジェクターと対向電極をレーザ発振器内に直接配設しな
ければならない。このため、装置のコストが高騰する。
さらにインジェクターホールの周縁部にプラズマ部を発
生する条件が前提となるため、ヨウ素の解離を適正に制
御することが容易でなかった。また、既存のヨウ素レー
ザ装置に対して上記開示方法を適用する場合は改造費用
が大きくなる欠点があった。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明が解決
しようとする課題は、予め原子状態に解離されたヨウ素
を励起酸素雰囲気中に供給することによって励起酸素の
エネルギーをできるだけ有効にヨウ素励起に用いるよう
にした酸素ヨウ素レーザ発生装置において、より簡単な
装置を用いかつ効率を向上させることにある。また本発
明が解決しようとする別の課題は、ヨウ素レーザ装置の
出力調整を容易にすることにある。
しようとする課題は、予め原子状態に解離されたヨウ素
を励起酸素雰囲気中に供給することによって励起酸素の
エネルギーをできるだけ有効にヨウ素励起に用いるよう
にした酸素ヨウ素レーザ発生装置において、より簡単な
装置を用いかつ効率を向上させることにある。また本発
明が解決しようとする別の課題は、ヨウ素レーザ装置の
出力調整を容易にすることにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明のヨウ素レーザ発生装置は、固体状または液
体状のヨウ素を収納し不活性ガスを流入させ固体状ヨウ
素から気化したヨウ素分子を不活性ガスで搬送してヨウ
素分子流を生成するヨウ素気化器と、生成したヨウ素分
子流に高周波電場あるいはマイクロ波電場を作用させて
ヨウ素原子を解離する高周波放電器と、導入した励起酸
素雰囲気にこのヨウ素原子を混入して励起ヨウ素原子を
生成させるヨウ素インジェクターと、励起ヨウ素原子が
エネルギーを放出してレーザ光を発生させるレーザ共振
器とを備えるヨウ素レーザ発生装置において、高周波放
電器がヨウ素気化器とヨウ素インジェクターの間の配管
部に設けられたことを特徴とする。
め、本発明のヨウ素レーザ発生装置は、固体状または液
体状のヨウ素を収納し不活性ガスを流入させ固体状ヨウ
素から気化したヨウ素分子を不活性ガスで搬送してヨウ
素分子流を生成するヨウ素気化器と、生成したヨウ素分
子流に高周波電場あるいはマイクロ波電場を作用させて
ヨウ素原子を解離する高周波放電器と、導入した励起酸
素雰囲気にこのヨウ素原子を混入して励起ヨウ素原子を
生成させるヨウ素インジェクターと、励起ヨウ素原子が
エネルギーを放出してレーザ光を発生させるレーザ共振
器とを備えるヨウ素レーザ発生装置において、高周波放
電器がヨウ素気化器とヨウ素インジェクターの間の配管
部に設けられたことを特徴とする。
【0016】本発明の発明者らの研究によれば、ヨウ素
分子流に高周波電場を作用させて高周波放電により解離
したヨウ素原子は熱により解離されたヨウ素原子より再
結合しにくく、比較的長い配管を搬送されてもかなり高
い割合で原子状態のヨウ素が残存することが判明した。
例えば長さ70cm程度の配管中を搬送された後でもヨ
ウ素原子の量は励起酸素エネルギーの移乗反応に実施的
な影響を与えるほど減少しなかった。本発明のヨウ素レ
ーザ装置によれば、高周波放電器において分子状態のヨ
ウ素を原子状態に解離した後、適当な長さの配管を通っ
てヨウ素インジェクターまで到達し、ここで励起酸素雰
囲気中に放出される。ヨウ素インジェクターにおけるヨ
ウ素原子の含有率は十分大きく、励起酸素からエネルギ
ー移乗を受けて、レーザ光を発生することができる。
分子流に高周波電場を作用させて高周波放電により解離
したヨウ素原子は熱により解離されたヨウ素原子より再
結合しにくく、比較的長い配管を搬送されてもかなり高
い割合で原子状態のヨウ素が残存することが判明した。
例えば長さ70cm程度の配管中を搬送された後でもヨ
ウ素原子の量は励起酸素エネルギーの移乗反応に実施的
な影響を与えるほど減少しなかった。本発明のヨウ素レ
ーザ装置によれば、高周波放電器において分子状態のヨ
ウ素を原子状態に解離した後、適当な長さの配管を通っ
てヨウ素インジェクターまで到達し、ここで励起酸素雰
囲気中に放出される。ヨウ素インジェクターにおけるヨ
ウ素原子の含有率は十分大きく、励起酸素からエネルギ
ー移乗を受けて、レーザ光を発生することができる。
【0017】このように、ヨウ素分子の解離と励起酸素
中への注入を工程として分離したことにより、ヨウ素イ
ンジェクターとして従来のものをそのまま利用すること
ができる上、高周波放電器の構造を自由に選択すること
ができるようになったため、装置構成上のコストが低減
するほか、ヨウ素分子の解離を自由に制御することがで
きるようになった。また、高周波放電あるいはマイクロ
波放電により一部のヨウ素原子が励起状態に遷移して得
られる励起ヨウ素原子も、励起酸素からのエネルギー移
乗により生成される励起ヨウ素原子とともにヨウ素レー
ザの発生に寄与するため、全体のレーザ光エネルギーが
増大する効果もある。
中への注入を工程として分離したことにより、ヨウ素イ
ンジェクターとして従来のものをそのまま利用すること
ができる上、高周波放電器の構造を自由に選択すること
ができるようになったため、装置構成上のコストが低減
するほか、ヨウ素分子の解離を自由に制御することがで
きるようになった。また、高周波放電あるいはマイクロ
波放電により一部のヨウ素原子が励起状態に遷移して得
られる励起ヨウ素原子も、励起酸素からのエネルギー移
乗により生成される励起ヨウ素原子とともにヨウ素レー
ザの発生に寄与するため、全体のレーザ光エネルギーが
増大する効果もある。
【0018】なお、本発明のヨウ素レーザ発生装置にお
ける高周波放電器の電極は、ヨウ素気化器とヨウ素イン
ジェクターの間の配管の外に設けることができる。配管
の外部に電極を設けるようにする場合は、配管の一部を
ガラスやセラミックあるいはプラスチックなど電磁波を
透過する材質で形成し、その外側に対向する1対の電極
を設ける。このような構造では、電極が化学反応性の高
いヨウ素に直接接触しないため電極の材質は任意のもの
が選択でき、また電極の形状もヨウ素分子流が通過する
配管の形状に合わせて高周波放電あるいはマイクロ波放
電のために適当なものが自由に選択できる。また電極面
積も自由に設定することができる。たとえば、断面が円
形の配管に対して円筒を縦にふたつに割って両者間を絶
縁したような構造の1対以上の電極を用いることができ
る。
ける高周波放電器の電極は、ヨウ素気化器とヨウ素イン
ジェクターの間の配管の外に設けることができる。配管
の外部に電極を設けるようにする場合は、配管の一部を
ガラスやセラミックあるいはプラスチックなど電磁波を
透過する材質で形成し、その外側に対向する1対の電極
を設ける。このような構造では、電極が化学反応性の高
いヨウ素に直接接触しないため電極の材質は任意のもの
が選択でき、また電極の形状もヨウ素分子流が通過する
配管の形状に合わせて高周波放電あるいはマイクロ波放
電のために適当なものが自由に選択できる。また電極面
積も自由に設定することができる。たとえば、断面が円
形の配管に対して円筒を縦にふたつに割って両者間を絶
縁したような構造の1対以上の電極を用いることができ
る。
【0019】また、高周波放電器の電極は、ヨウ素気化
器とヨウ素インジェクターの間の配管の内部に設けても
よい。電極を配管内部に設ける場合はヨウ素の腐食性を
考慮しなければならないが、絶縁物質を介在することな
く直接にヨウ素分子を含むガスに作用するため小さい電
力で有効に原子状態に解離することができる。また、電
極間距離を短くすることができるから効率をより向上さ
せることができる。さらに配管は絶縁体である必要はな
いため、導電性を有するステンレス等、配管の材質を自
由に選べる利点がある。このように、本発明のヨウ素レ
ーザ発生装置は励起酸素の浪費を抑えるので、励起酸素
発生器の小型化、さらには多くの補機の小型化が達成で
き、またランニングコストの低減が期待できる。
器とヨウ素インジェクターの間の配管の内部に設けても
よい。電極を配管内部に設ける場合はヨウ素の腐食性を
考慮しなければならないが、絶縁物質を介在することな
く直接にヨウ素分子を含むガスに作用するため小さい電
力で有効に原子状態に解離することができる。また、電
極間距離を短くすることができるから効率をより向上さ
せることができる。さらに配管は絶縁体である必要はな
いため、導電性を有するステンレス等、配管の材質を自
由に選べる利点がある。このように、本発明のヨウ素レ
ーザ発生装置は励起酸素の浪費を抑えるので、励起酸素
発生器の小型化、さらには多くの補機の小型化が達成で
き、またランニングコストの低減が期待できる。
【0020】さらに、ヨウ素分子を搬送する不活性ガス
流量をレーザ出力が極値付近の値になるように調整する
ようにすることが好ましい。アルゴンガス等の不活性ガ
スでヨウ素を高周波放電器に搬送して解離しレーザ発振
器でレーザ光を発生させる場合に、運転条件に従って最
適なヨウ素原子供給量がある。このような最適ヨウ素流
量を与えるために、出力ピーク値を現出するキャリアガ
ス流量を指標とすることが便利で運転調整を容易にす
る。
流量をレーザ出力が極値付近の値になるように調整する
ようにすることが好ましい。アルゴンガス等の不活性ガ
スでヨウ素を高周波放電器に搬送して解離しレーザ発振
器でレーザ光を発生させる場合に、運転条件に従って最
適なヨウ素原子供給量がある。このような最適ヨウ素流
量を与えるために、出力ピーク値を現出するキャリアガ
ス流量を指標とすることが便利で運転調整を容易にす
る。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、実施例に基づいて本発明に
係るヨウ素レーザ発生装置を図面を用いて詳細に説明す
る。図1は、本発明のヨウ素レーザ発生装置の1実施例
を説明するブロック図、図2は、本実施例におけるヨウ
素インジェクターの部分を拡大して示す一部断面平面
図、図3は高周波放電器の電極の例を示す図面で、図3
(a)は高周波放電器の立面図、図3(b)は側面図で
ある。
係るヨウ素レーザ発生装置を図面を用いて詳細に説明す
る。図1は、本発明のヨウ素レーザ発生装置の1実施例
を説明するブロック図、図2は、本実施例におけるヨウ
素インジェクターの部分を拡大して示す一部断面平面
図、図3は高周波放電器の電極の例を示す図面で、図3
(a)は高周波放電器の立面図、図3(b)は側面図で
ある。
【0022】本実施例のヨウ素レーザ装置は、ヨウ素気
化器1と高周波放電器2と測定チャンバー3とヨウ素イ
ンジェクター4とレーザキャビティー5と励起酸素供給
部6とから構成されている。ヨウ素気化器1にはアルゴ
ンガスなどの不活性ガスを供給する搬送ガス供給口が設
けられている。不活性ガスの流量は調整弁12により調
整することができる。ヨウ素気化器1の排出口にはヨウ
素インジェクター4までつながる配管が接続されてい
る。下流配管はステンレススチール製の管で形成されて
いるが、配管の一部にガラス管21が挿入されていて、
その外部に互いに対向する1対の電極23が設備されて
いる。電極23は筒状の金属を2つに分割したような形
状を有し、配管を挟んで対向配置して互いに絶縁してあ
る。電極23には端子26および導線27を介して高周
波(RF)電源25が接続されている。高周波電源25
は出力エネルギーを調整することができる。また、出力
周波数も、配管の太さやヨウ素の処理量などを配慮して
1MHzから1GHzの範囲で調整できるようにしてあ
る。
化器1と高周波放電器2と測定チャンバー3とヨウ素イ
ンジェクター4とレーザキャビティー5と励起酸素供給
部6とから構成されている。ヨウ素気化器1にはアルゴ
ンガスなどの不活性ガスを供給する搬送ガス供給口が設
けられている。不活性ガスの流量は調整弁12により調
整することができる。ヨウ素気化器1の排出口にはヨウ
素インジェクター4までつながる配管が接続されてい
る。下流配管はステンレススチール製の管で形成されて
いるが、配管の一部にガラス管21が挿入されていて、
その外部に互いに対向する1対の電極23が設備されて
いる。電極23は筒状の金属を2つに分割したような形
状を有し、配管を挟んで対向配置して互いに絶縁してあ
る。電極23には端子26および導線27を介して高周
波(RF)電源25が接続されている。高周波電源25
は出力エネルギーを調整することができる。また、出力
周波数も、配管の太さやヨウ素の処理量などを配慮して
1MHzから1GHzの範囲で調整できるようにしてあ
る。
【0023】高周波放電器2の下流には、壁を透明部材
で形成した測定チャンバー3が配設されている。測定チ
ャンバー3には、ヨウ素分子の吸収帯波長光を発生する
ヘリウムネオンレーザ装置31と、ヨウ素原子の吸収帯
波長光である1.315μmのレーザ光を放射する半導
体レーザ装置33が設けられている。半導体レーザ装置
33はレーザダイオードにより構成され、レーザダイオ
ードドライバー35により出力の安定化のための温度制
御やレーザ波長を決めるための電流制御等を行って所定
の出力が維持される。それぞれのレーザ装置が放射する
レーザ光は透明壁と内部のガス流を透過して、それぞれ
対応する光ディテクター32、34に照射するように配
設されており、透過光の強度を検出することにより測定
チャンバー3を通過するガス中のヨウ素分子とヨウ素原
子の量が計測できるようになっている。また、配管中の
ガス圧力を測定する圧力センサ36が配管に取り付けら
れている。
で形成した測定チャンバー3が配設されている。測定チ
ャンバー3には、ヨウ素分子の吸収帯波長光を発生する
ヘリウムネオンレーザ装置31と、ヨウ素原子の吸収帯
波長光である1.315μmのレーザ光を放射する半導
体レーザ装置33が設けられている。半導体レーザ装置
33はレーザダイオードにより構成され、レーザダイオ
ードドライバー35により出力の安定化のための温度制
御やレーザ波長を決めるための電流制御等を行って所定
の出力が維持される。それぞれのレーザ装置が放射する
レーザ光は透明壁と内部のガス流を透過して、それぞれ
対応する光ディテクター32、34に照射するように配
設されており、透過光の強度を検出することにより測定
チャンバー3を通過するガス中のヨウ素分子とヨウ素原
子の量が計測できるようになっている。また、配管中の
ガス圧力を測定する圧力センサ36が配管に取り付けら
れている。
【0024】測定チャンバー3の下流にはヨウ素インジ
ェクター4が設けられている。ヨウ素インジェクター4
はヨウ素配管42の末端に配設されたヘッダー41とヘ
ッダー41に取り付けられたヨウ素放出管43とからな
る。ヨウ素放出管43はレーザキャビティー5中の励起
酸素流中にヨウ素を含むガスを注入するインジェクティ
ングホールが複数設けられている。レーザキャビティー
5は真空チャンバー51により形成される。真空チャン
バー51は、励起酸素供給部6から供給される励起酸素
ガスを導入する酸素導入路53と真空ポンプに接続され
た真空排気管54を備え、さらに酸素導入路53と真空
排気管54の間に形成される気流を横断するように配設
されたレーザ共振器52を備える。
ェクター4が設けられている。ヨウ素インジェクター4
はヨウ素配管42の末端に配設されたヘッダー41とヘ
ッダー41に取り付けられたヨウ素放出管43とからな
る。ヨウ素放出管43はレーザキャビティー5中の励起
酸素流中にヨウ素を含むガスを注入するインジェクティ
ングホールが複数設けられている。レーザキャビティー
5は真空チャンバー51により形成される。真空チャン
バー51は、励起酸素供給部6から供給される励起酸素
ガスを導入する酸素導入路53と真空ポンプに接続され
た真空排気管54を備え、さらに酸素導入路53と真空
排気管54の間に形成される気流を横断するように配設
されたレーザ共振器52を備える。
【0025】励起酸素供給部6は、過酸化水素のアルカ
リ溶液(BHP)に塩素ガスをバブリングして励起酸素
を生成する化学励起酸素生成法を採用したもので、BH
Pを貯留する溶液タンク61と、塩素ガス供給管64を
備えた励起酸素発生器(SOG)63と、水蒸気トラッ
プ65からなる。溶液タンク61は真空ポンプに接続さ
れていて系内の真空を保持するようになっている。溶液
タンク61中のBHPは励起酸素発生器63に送り込ま
れて、ここで塩素ガス供給管64の先端にある多数の吹
出し口から吹き出される塩素ガスにバブリングされて1
重項励起酸素(O2(1Δ))を発生する。このようにして
発生させた励起酸素は水分を多量に含むため、水蒸気ト
ラップ65で水蒸気を氷結させて掻き取り水分を除去し
た上で、酸素導入路53を介してレーザキャビティー5
に送入される。
リ溶液(BHP)に塩素ガスをバブリングして励起酸素
を生成する化学励起酸素生成法を採用したもので、BH
Pを貯留する溶液タンク61と、塩素ガス供給管64を
備えた励起酸素発生器(SOG)63と、水蒸気トラッ
プ65からなる。溶液タンク61は真空ポンプに接続さ
れていて系内の真空を保持するようになっている。溶液
タンク61中のBHPは励起酸素発生器63に送り込ま
れて、ここで塩素ガス供給管64の先端にある多数の吹
出し口から吹き出される塩素ガスにバブリングされて1
重項励起酸素(O2(1Δ))を発生する。このようにして
発生させた励起酸素は水分を多量に含むため、水蒸気ト
ラップ65で水蒸気を氷結させて掻き取り水分を除去し
た上で、酸素導入路53を介してレーザキャビティー5
に送入される。
【0026】上記実施例では、ヨウ素を流す配管の材質
は、強度とヨウ素の腐食性を考慮してステンレススチー
ルとしたが、ガラスやセラミックなどを使用することも
可能である。また、高周波放電器1の部分の配管21は
ガラス製としたが、電磁波を通す物であればよく、セラ
ミックやプラスチックを用いても良いことは言うまでも
ない。電極23は必要な放電を得るため十分大きな面積
を持つようにする。また、上記では励起酸素を化学励起
酸素生成法により発生させたが、例えば、本願出願人が
特願平6−070128に開示したような、RF放電し
ているホローカソードの透孔から酸素ガスを噴出させる
と透孔の周縁部に生ずるプラズマ部の内側にできるミキ
シング部に励起酸素が生成されることを利用するRF放
電式励起酸素生成法を採用しても良いことは言うまでも
ない。
は、強度とヨウ素の腐食性を考慮してステンレススチー
ルとしたが、ガラスやセラミックなどを使用することも
可能である。また、高周波放電器1の部分の配管21は
ガラス製としたが、電磁波を通す物であればよく、セラ
ミックやプラスチックを用いても良いことは言うまでも
ない。電極23は必要な放電を得るため十分大きな面積
を持つようにする。また、上記では励起酸素を化学励起
酸素生成法により発生させたが、例えば、本願出願人が
特願平6−070128に開示したような、RF放電し
ているホローカソードの透孔から酸素ガスを噴出させる
と透孔の周縁部に生ずるプラズマ部の内側にできるミキ
シング部に励起酸素が生成されることを利用するRF放
電式励起酸素生成法を採用しても良いことは言うまでも
ない。
【0027】以下に、本実施例のヨウ素レーザ発生装置
の作動方法について説明する。ヨウ素気化器1の中には
固体状のヨウ素11が収納される。ヨウ素気化器1に備
え付けられている加熱装置により例えば摂氏60度など
適当に加熱して分子状のヨウ素が昇華すると、搬送ガス
供給口を介して外部から導入されるアルゴンガス、ヘリ
ウムガス、窒素ガス、ネオンガスなどの不活性ガスに搬
送されて下流の配管に送り出される。加熱によりヨウ素
の昇華量が変わるのでヨウ素の供給量を調整することが
でき、また搬送ガスの量により下流の高周波放電器2に
おけるヨウ素の通過速度が変化し滞在時間を調整するこ
とができる。
の作動方法について説明する。ヨウ素気化器1の中には
固体状のヨウ素11が収納される。ヨウ素気化器1に備
え付けられている加熱装置により例えば摂氏60度など
適当に加熱して分子状のヨウ素が昇華すると、搬送ガス
供給口を介して外部から導入されるアルゴンガス、ヘリ
ウムガス、窒素ガス、ネオンガスなどの不活性ガスに搬
送されて下流の配管に送り出される。加熱によりヨウ素
の昇華量が変わるのでヨウ素の供給量を調整することが
でき、また搬送ガスの量により下流の高周波放電器2に
おけるヨウ素の通過速度が変化し滞在時間を調整するこ
とができる。
【0028】高周波放電器2の電極23に高周波電源2
5で発生させた例えば50MHzの高周波電圧を印加し
て配管21内をヨウ素分子を含むガスを流すと、配管2
1内に高周波電場が発生し高周波放電が生じて気体中の
荷電粒子の運動が激しく起こりヨウ素分子が原子状態に
解離する。ヨウ素分子の解離はヨウ素の流量や濃度に影
響されるが、さらに放電周波数やバッファガスの種類に
大きく影響される。特に高周波放電のメカニズムはバッ
ファガスの種類に依存するため、装置に適応するヨウ素
原子の量や含有率に応じて適当な不活性ガスを選択して
使用する。なお、電場の形成状態によってはヨウ素原子
の一部がさらに励起状態に遷移する現象が観察される。
この励起ヨウ素原子も、励起酸素で励起されたヨウ素原
子に加わってレーザ共振器52でレーザ光を発生するの
で、励起酸素の消費を抑制する効果をもたらす。
5で発生させた例えば50MHzの高周波電圧を印加し
て配管21内をヨウ素分子を含むガスを流すと、配管2
1内に高周波電場が発生し高周波放電が生じて気体中の
荷電粒子の運動が激しく起こりヨウ素分子が原子状態に
解離する。ヨウ素分子の解離はヨウ素の流量や濃度に影
響されるが、さらに放電周波数やバッファガスの種類に
大きく影響される。特に高周波放電のメカニズムはバッ
ファガスの種類に依存するため、装置に適応するヨウ素
原子の量や含有率に応じて適当な不活性ガスを選択して
使用する。なお、電場の形成状態によってはヨウ素原子
の一部がさらに励起状態に遷移する現象が観察される。
この励起ヨウ素原子も、励起酸素で励起されたヨウ素原
子に加わってレーザ共振器52でレーザ光を発生するの
で、励起酸素の消費を抑制する効果をもたらす。
【0029】高周波放電器2におけるヨウ素原子の生成
状態は、測定チャンバー3で計測するヨウ素分子の量と
ヨウ素原子の量、および圧力センサ36で検出するガス
圧力に基づいて管理される。こうして所定の流量と濃度
を有するように調整されたヨウ素原子を含むガスがヨウ
素インジェクター4のヘッダー41を介してヨウ素放出
管43に供給され、インジェクターホールから放出され
る。放出されたヨウ素原子の周囲には、励起酸素供給部
6で製造され酸素導入路53から供給される励起酸素の
気流が充満している。ヨウ素原子は、ここで励起酸素か
らのエネルギー移乗を受けて励起し、レーザ共振器52
の1対の反射鏡の間に供給され、そこで共振している波
長1.315μmの光から光刺激を受けて基底状態に落
ち同じ波長の光を放出してレーザ光を増幅する。
状態は、測定チャンバー3で計測するヨウ素分子の量と
ヨウ素原子の量、および圧力センサ36で検出するガス
圧力に基づいて管理される。こうして所定の流量と濃度
を有するように調整されたヨウ素原子を含むガスがヨウ
素インジェクター4のヘッダー41を介してヨウ素放出
管43に供給され、インジェクターホールから放出され
る。放出されたヨウ素原子の周囲には、励起酸素供給部
6で製造され酸素導入路53から供給される励起酸素の
気流が充満している。ヨウ素原子は、ここで励起酸素か
らのエネルギー移乗を受けて励起し、レーザ共振器52
の1対の反射鏡の間に供給され、そこで共振している波
長1.315μmの光から光刺激を受けて基底状態に落
ち同じ波長の光を放出してレーザ光を増幅する。
【0030】なお、一旦原子状になったヨウ素が配管を
流れる間に再結合する度合いは、ガス圧力が低いほど、
ガス温度が高いほど、また配管長が短いほど小さくなる
が、解離過程によっても影響を受ける。本実施例のヨウ
素レーザ装置では、高周波放電器2からヨウ素インジェ
クター4までの配管長を70cm程度にしても、搬送中
の再結合によるヨウ素分子の顕著な増加は観測されず、
ヨウ素インジェクター4に到達したヨウ素流中における
ヨウ素原子の割合は十分大きかった。
流れる間に再結合する度合いは、ガス圧力が低いほど、
ガス温度が高いほど、また配管長が短いほど小さくなる
が、解離過程によっても影響を受ける。本実施例のヨウ
素レーザ装置では、高周波放電器2からヨウ素インジェ
クター4までの配管長を70cm程度にしても、搬送中
の再結合によるヨウ素分子の顕著な増加は観測されず、
ヨウ素インジェクター4に到達したヨウ素流中における
ヨウ素原子の割合は十分大きかった。
【0031】図4と図5は高周波放電器2の電極23を
配管内部に収納した態様を示す一部断面斜視図である。
図中、上記説明と同じ機能を有するものに同じ参照番号
を付して説明の重複を避け簡略を図った。図4の電極2
3は、ガラス配管21に十字型に交わるようにガラス管
22を接合してその突端を封じた内部に設備したもので
ある。電極23は円盤状の金属で、配管21と反対側の
面にリード線が固着されている。リード線の他端がガラ
ス管22の外部に引き出されていてそこで高周波電源に
接続される導線27と接合されている。電極23の材質
は、ヨウ素の腐食性を考慮してモネル、タンタル、ある
いは白金など腐食耐性が強いものが選ばれる。このよう
に配管21の内部に電極23を設けることにより、絶縁
物質を介在することなく直接にヨウ素分子を含むガスに
作用するため小さい電力で有効に原子状態に解離するこ
とができる。
配管内部に収納した態様を示す一部断面斜視図である。
図中、上記説明と同じ機能を有するものに同じ参照番号
を付して説明の重複を避け簡略を図った。図4の電極2
3は、ガラス配管21に十字型に交わるようにガラス管
22を接合してその突端を封じた内部に設備したもので
ある。電極23は円盤状の金属で、配管21と反対側の
面にリード線が固着されている。リード線の他端がガラ
ス管22の外部に引き出されていてそこで高周波電源に
接続される導線27と接合されている。電極23の材質
は、ヨウ素の腐食性を考慮してモネル、タンタル、ある
いは白金など腐食耐性が強いものが選ばれる。このよう
に配管21の内部に電極23を設けることにより、絶縁
物質を介在することなく直接にヨウ素分子を含むガスに
作用するため小さい電力で有効に原子状態に解離するこ
とができる。
【0032】また、図5に示した電極23は配管21内
に配設した平行電極板で、両者の間をヨウ素分子が通過
する間に高周波放電により解離してヨウ素原子に変化す
る。平行電極の面積および両者間距離はヨウ素の滞留時
間等を考慮した適当な値にすることができる。このよう
な構造では、電極間距離を短くすることができるから効
率をより向上させることができる。さらに導線27と配
管21が絶縁されていさえすれば配管21が絶縁体であ
る必要はないため、導電性を有するステンレス等、配管
の材質を自由に選べる利点がある。
に配設した平行電極板で、両者の間をヨウ素分子が通過
する間に高周波放電により解離してヨウ素原子に変化す
る。平行電極の面積および両者間距離はヨウ素の滞留時
間等を考慮した適当な値にすることができる。このよう
な構造では、電極間距離を短くすることができるから効
率をより向上させることができる。さらに導線27と配
管21が絶縁されていさえすれば配管21が絶縁体であ
る必要はないため、導電性を有するステンレス等、配管
の材質を自由に選べる利点がある。
【0033】図6は、本実施例のレーザ発生装置におい
て、放電出力200Wでヨウ素分子を原子化して励起酸
素中に噴射しヨウ素レーザを発生させたときのレーザ出
力を、搬送ガスであるアルゴンガスの量を変化させなが
ら観測した実験の結果を例示したものである。図は横軸
にアルゴンガス流量をmmol/minで示し、縦軸に
レーザ出力をWで示している。なお、両者の間に観察さ
れる関係を説明する便宜のため図には具体的な値を示し
ているが、これらの値は装置や運転の条件により変わる
ことは当然である。
て、放電出力200Wでヨウ素分子を原子化して励起酸
素中に噴射しヨウ素レーザを発生させたときのレーザ出
力を、搬送ガスであるアルゴンガスの量を変化させなが
ら観測した実験の結果を例示したものである。図は横軸
にアルゴンガス流量をmmol/minで示し、縦軸に
レーザ出力をWで示している。なお、両者の間に観察さ
れる関係を説明する便宜のため図には具体的な値を示し
ているが、これらの値は装置や運転の条件により変わる
ことは当然である。
【0034】図から分かるように、アルゴンガス流量を
増加させるにつれて出力は上昇するが、相応の値を越え
るとアルゴンガス流量が増えるにつれて出力が低下す
る。すなわち、最大出力を得るために適当なアルゴンガ
ス流量すなわちヨウ素流量がある。これは、アルゴンガ
スの流量を増加させるのに伴ってヨウ素流量が増加する
ため励起酸素中に噴射されるヨウ素原子の量が多くなり
レーザ出力が増大するが、ある量を超えるとレーザ発振
阻害要因となるヨウ素分子の作用が励起ヨウ素原子によ
る光放射をしのぐようになるためと考えることができ
る。
増加させるにつれて出力は上昇するが、相応の値を越え
るとアルゴンガス流量が増えるにつれて出力が低下す
る。すなわち、最大出力を得るために適当なアルゴンガ
ス流量すなわちヨウ素流量がある。これは、アルゴンガ
スの流量を増加させるのに伴ってヨウ素流量が増加する
ため励起酸素中に噴射されるヨウ素原子の量が多くなり
レーザ出力が増大するが、ある量を超えるとレーザ発振
阻害要因となるヨウ素分子の作用が励起ヨウ素原子によ
る光放射をしのぐようになるためと考えることができ
る。
【0035】したがって、酸素ヨウ素レーザ発生装置の
運転はこのヨウ素流量最適値付近で行うことが好まし
い。実際的には不活性ガスの流量を管理することが便利
で、操業を容易にする。なお、励起酸素の量、ガス圧
力、ガス温度などがこのヨウ素流量の最適値およびその
ときのレーザ出力値に影響することは当然であるが、従
来の方法と比較すると同じ条件下で最適ヨウ素流量値が
顕著に大きくなり、またピークにおけるレーザ出力がほ
ぼ倍増することが分かった。
運転はこのヨウ素流量最適値付近で行うことが好まし
い。実際的には不活性ガスの流量を管理することが便利
で、操業を容易にする。なお、励起酸素の量、ガス圧
力、ガス温度などがこのヨウ素流量の最適値およびその
ときのレーザ出力値に影響することは当然であるが、従
来の方法と比較すると同じ条件下で最適ヨウ素流量値が
顕著に大きくなり、またピークにおけるレーザ出力がほ
ぼ倍増することが分かった。
【0036】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明のヨウ素レー
ザ装置は、原子状態のヨウ素を励起酸素流中に供給して
エネルギー移乗を行わせる型式の化学酸素ヨウ素レーザ
発生装置において、ヨウ素配管中に高周波放電器を備え
ることにより、従来と比較してより簡単な装置構造を用
いてより容易にヨウ素を原子状態に解離することができ
る。なお、ヨウ素分子を解離する際に励起状態のヨウ素
原子が発生する場合には励起酸素の消費量を抑えること
ができ、全体としての効率が向上する。
ザ装置は、原子状態のヨウ素を励起酸素流中に供給して
エネルギー移乗を行わせる型式の化学酸素ヨウ素レーザ
発生装置において、ヨウ素配管中に高周波放電器を備え
ることにより、従来と比較してより簡単な装置構造を用
いてより容易にヨウ素を原子状態に解離することができ
る。なお、ヨウ素分子を解離する際に励起状態のヨウ素
原子が発生する場合には励起酸素の消費量を抑えること
ができ、全体としての効率が向上する。
【図1】本発明のヨウ素レーザ発生装置の1実施例を説
明するブロック図である。
明するブロック図である。
【図2】本実施例におけるヨウ素インジェクターの部分
を拡大して示す一部断面図である。
を拡大して示す一部断面図である。
【図3】本実施例における高周波放電器の電極配置の例
を示す図である。
を示す図である。
【図4】本実施例における高周波放電器の電極配置の別
の例を示す図である。
の例を示す図である。
【図5】本実施例における高周波放電器の電極配置のさ
らに別の例を示す図である。
らに別の例を示す図である。
【図6】高周波放電を用いてヨウ素レーザを発生させる
場合における流量とレーザ出力の関係を表したグラフで
ある。
場合における流量とレーザ出力の関係を表したグラフで
ある。
【図7】従来のヨウ素レーザ発生装置の例を示すブロッ
ク図である。
ク図である。
【図8】従来のヨウ素レーザ発生装置の別の例を示すブ
ロック図である。
ロック図である。
1 ヨウ素気化器 11 固体状ヨウ素 12 流量調整弁 2 高周波放電器 21 ガラス管 23 電極 25 高周波電源 26 端子 27 導線 3 測定チャンバー 31 ヘリウムネオンレーザ装置 32 光ディテクター 33 半導体レーザ装置 34 光ディテクター 35 レーザダイオードドライバー 36 圧力センサ 4 ヨウ素インジェクター 41 ヘッダー 42 ヨウ素配管 43 ヨウ素放出管 5 レーザキャビティー 51 真空チャンバー 52 レーザ共振器 53 酸素導入路 54 真空排気管 6 励起酸素供給部 61 BHP溶液タンク 63 励起酸素発生器 64 塩素ガス供給管 65 水蒸気トラップ
フロントページの続き (72)発明者 永井 亨 千葉県野田市二ツ塚118番地 川崎重工業 株式会社野田工場内 (72)発明者 内山 太郎 東京都町田市成瀬2663−9
Claims (4)
- 【請求項1】 固体状または液体状のヨウ素を収納し不
活性ガスを流入させこのヨウ素から気化したヨウ素分子
を不活性ガスで搬送してヨウ素分子流を生成するヨウ素
気化器と、該ヨウ素分子流に高周波電場あるいはマイク
ロ波電場を作用させてヨウ素原子を解離する高周波放電
器と、導入した励起酸素雰囲気に該ヨウ素原子を混入し
て励起ヨウ素原子を生成させるヨウ素インジェクター
と、該励起ヨウ素原子がエネルギーを放出してレーザ光
を発生させるレーザ共振器とを備えるヨウ素レーザ発生
装置において、前記高周波放電器が前記ヨウ素気化器と
前記ヨウ素インジェクターの間の配管部に設けられたこ
とを特徴とするヨウ素レーザ発生装置。 - 【請求項2】 前記高周波放電器が前記配管の外に設け
られた少なくとも1対の電極を備えることを特徴とする
請求項1記載のヨウ素レーザ発生装置。 - 【請求項3】 前記高周波放電器が前記配管の内部に設
けられた少なくとも1対の電極を備えることを特徴とす
る請求項1記載のヨウ素レーザ発生装置。 - 【請求項4】 前記ヨウ素分子を搬送する不活性ガスの
流量を調整する手段を備え、レーザ出力が極大値付近の
値になるように不活性ガス流量を調整することを特徴と
する請求項1から3のいずれかに記載のヨウ素レーザ発
生装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27948697A JP3006760B2 (ja) | 1997-09-26 | 1997-09-26 | ヨウ素レーザ発生装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27948697A JP3006760B2 (ja) | 1997-09-26 | 1997-09-26 | ヨウ素レーザ発生装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11103107A true JPH11103107A (ja) | 1999-04-13 |
JP3006760B2 JP3006760B2 (ja) | 2000-02-07 |
Family
ID=17611723
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---|---|---|---|
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001082425A1 (fr) * | 2000-04-21 | 2001-11-01 | Fujisaki Electric Co., Ltd. | Generateur d'oxygene excite par une decharge haute frequence pour laser a iode et procede de generation d'oxygene correspondant |
JP2006160555A (ja) * | 2004-12-07 | 2006-06-22 | Oyo Kogaku Kenkyusho | 液柱式励起酸素発生装置 |
JP2008112947A (ja) * | 2006-10-31 | 2008-05-15 | Kawasaki Heavy Ind Ltd | 混合ガス供給装置 |
CN105762618A (zh) * | 2014-12-17 | 2016-07-13 | 中国科学院大连化学物理研究所 | 一种长时间碘流量供给装置 |
-
1997
- 1997-09-26 JP JP27948697A patent/JP3006760B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2001082425A1 (fr) * | 2000-04-21 | 2001-11-01 | Fujisaki Electric Co., Ltd. | Generateur d'oxygene excite par une decharge haute frequence pour laser a iode et procede de generation d'oxygene correspondant |
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JP4566973B2 (ja) * | 2006-10-31 | 2010-10-20 | 川崎重工業株式会社 | 混合ガス供給装置 |
CN105762618A (zh) * | 2014-12-17 | 2016-07-13 | 中国科学院大连化学物理研究所 | 一种长时间碘流量供给装置 |
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