JPH11102609A - 導光板および平面照明装置 - Google Patents

導光板および平面照明装置

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JPH11102609A
JPH11102609A JP9261364A JP26136497A JPH11102609A JP H11102609 A JPH11102609 A JP H11102609A JP 9261364 A JP9261364 A JP 9261364A JP 26136497 A JP26136497 A JP 26136497A JP H11102609 A JPH11102609 A JP H11102609A
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Kariru Karantaru
カリル カランタル
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智久 尾西
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の導光板は、拡散反射による損失が多
く、高輝度化が困難であり、高輝度の光を一様な分布で
出射させることができない。 【解決手段】 光が出射する表面部15と、この表面部
15の反対側に位置する裏面部21と、これら表面部1
5および裏面部21の一端側に位置して光源ランプ14
からの光を導入するための入射端面部13とを有し、こ
の入射端面部13から入射した光を表面部15から出射
させるための導光板12であって、裏面部21には、外
部に光を集光状態で出射させるための複数の凸部25が
形成され、これら凸部25は、裏面部21に対して垂直
に投影した輪郭形状が三角形をなし、その一辺が入射端
面部13とほぼ平行に設定されると共に当該一辺がこれ
に対する頂点よりも入射端面部13側に位置している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、側端面から導入し
た光を表面から放射する導光板およびこの導光板を用い
た平面照明装置に関し、特に液晶表示面の照明に利用し
て好適なものである。
【0002】
【従来の技術】液晶ディスプレィのいわゆるバックライ
ト光源として使用される平面照明装置は、光源ランプか
らの光を透明な導光板の側端面からこの導光板内に導
き、導光板内での光の反射を利用して導光板の表面全域
からこの光を均一に出射させるようにしたものである。
平面照明装置が使用される液晶ディスプレィの特性を考
慮した場合、この平面照明装置に要求される機能として
は、全体として薄板状であること、および光源ランプの
消費電力を極力抑えるものであることの他に、全体に亙
って均一な光を出射させることが特に重要である。
【0003】このような目的のため、従来の平面照明装
置は、導光板の裏面側に光反射シートを設けると共に導
光板の表面側に頂角がほぼ90度の二等辺三角柱状のプ
リズム面を平行に配列したプリズムシートをこれらのプ
リズム面の長手方向が相互に直交するように二枚重ね合
わせた構造が採用される。つまり、導光板の裏面側から
出射した光を光反射シートによって再び導光板内に入射
させ、導光板の表面から出射した光を一対のプリズムシ
ートによって収束させ、高輝度の照明光が得られるよう
に配慮している。
【0004】また、導光板に入射した光の均一分散を意
図して、この導光板の裏面に白色インクなどによる数百
μm程度の大きさのドットを無数に印刷したものも知ら
れている。この場合、ドットが目障りとならないよう
に、導光板とプリズムシートとの間に光拡散シートを介
在させ、導光板の表面から出射した光を光拡散シートに
よって分散させるようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】導光板の表面から出射
した光は、この導光板の構造に依存した、通常、制御不
可能な指向性を持っており、その最大輝度が得られる方
向と所望の視認方向とが一致しない場合がほとんどであ
る。このため、プリズムシートを導光板の表面に単に重
ねただけでは、導光板からの光がプリズム面の一方の斜
面側からのみ出射した状態となり、均一な分布の光強度
を得ることができない。
【0006】そこで、白色インクによるドットを導光板
の裏面に印刷し、この導光板内を伝搬する光を拡散させ
るようにしたものでは、光の吸収損失が発生する欠点を
有する。しかも、これらのドットが目立たないように、
光拡散シートを併用する必要があるため、この光拡散シ
ートを通過する光のほとんどが拡散光となってしまい、
輝度の低下が著しく大きくなる結果、光量の大きな明る
い光源を使用しなければならない。その上、光の進行方
向の制御がまったく不可能となってしまう。
【0007】また、従来のプリズムシートは、導光板か
らの拡散光を収束させることができるものの、導光板か
ら出射する光は、導光板の表面に対して垂直ではなく、
一般的に光源から離れる方向に傾斜している成分が多
い。このため、従来のプリズムシートは、導光板の表面
から出射する光を所望の方向、すなわち導光板の表面に
対して垂直な方向に偏向させることができない。
【0008】さらに、従来の平面照明装置は、拡散シー
トの他に2枚のプリズムシートを導光板の上に重ね合わ
せて使用しているため、部品点数が多く、厚みを全体と
して薄くすることができなかった。また、拡散シートや
2枚のプリズムシートでの界面反射などによる光の損失
が大きく、光量の大きな明るい光源を使用する必要があ
り、装置全体のコンパクト化および低消費電力化を阻害
する要因となる。
【0009】
【発明の目的】本発明の第1の目的は、損失が少なく、
しかも高輝度の光を一様な分布で出射させることが可能
な導光板を提供することにある。
【0010】また、本発明の第2の目的は、光の損失の
みならず部品点数が少なく、しかもコンパクトで低消費
電力化が可能な平面照明装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明による第1の形態
は、光が出射する表面部と、この表面部の反対側に位置
する裏面部と、これら表面部および裏面部の一端側に位
置して光源からの光を導入するための入射端面部とを有
し、この入射端面部から入射した光を前記表面部から出
射させるための導光板であって、前記裏面部には、外部
に光を集光状態で出射させるための複数の凸部が形成さ
れ、これら凸部は、前記裏面部に対して垂直に投影した
輪郭形状が三角形をなし、その一辺が前記入射端面部と
ほぼ平行に設定されると共に当該一辺がこれに対する頂
点よりも前記入射端面部側に位置していることを特徴と
する導光板にある。
【0012】本発明によると、入射端面部から導光板内
に入射した光源からの光の一部は、導光板の裏面部で全
反射し、損失なく導光板の表面部から導光板の外側に出
射する。また、凸部に入射した光の一部は、外部に集光
状態で出射する。
【0013】一方、本発明による第2の形態は、光が出
射する表面部と、この表面部の反対側に位置する裏面部
と、これら表面部および裏面部の一端側に位置する入射
端面部とを有する導光板と、この導光板の前記入射端面
部に向けて光を投射する光源と、前記導光板の前記表面
部および前記入射端面部以外の部分を覆う光反射シート
とを具えた平面照明装置であって、前記裏面部には、前
記光反射シートに光を集光状態で出射させるための複数
の凸部が形成され、これら凸部は、前記裏面部に対して
垂直に投影した輪郭形状が三角形をなし、その一辺が前
記入射端面部とほぼ平行に設定されると共に当該一辺が
これに対する頂点よりも前記入射端面部側に位置してい
ることを特徴とする平面照明装置にある。
【0014】本発明によると、入射端面部から導光板内
に入射した光源からの光の一部は、導光板の裏面部で全
反射し、損失なく導光板の表面部から導光板の外側に出
射する。凸部に入射した光は、光反射シートに集光状態
で出射し、光反射シートによって集光性を維持しながら
散乱状態で反射し、これが裏面部側から導光板内に入射
して最終的に導光板の表面部からすべて出射する。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明による導光板あるいは平面
照明装置において、表面部から出射する光を所定の方向
に偏向させるための光偏向手段を表面部に形成するよう
にしてもよい。この場合、光偏向手段は、入射端面部と
直交する方向に延びると共に導光板の幅方向に沿って配
列する三角柱状のプリズムであってもよいし、所定の曲
率半径を持った球面レンズアレイであってもよい。
【0016】また、裏面部に対して垂直に投影した輪郭
形状が三角形をなし、その一辺が入射端面部とほぼ平行
に設定されると共に当該一辺に対する頂点が該一辺より
も入射端面部側に位置する第2の凸部を裏面部に複数形
成するようにしてもよい。これら凸部および第2の凸部
の三角形は、二等辺三角形であることが好ましく、裏面
部に対して傾斜し、かつ一辺を含む錐面と、裏面部に対
してほぼ垂直な一対の錐面とからなる三角錐であっても
よいし、それぞれ三角柱状をなすものであってもよい。
さらに、凸部と第2の凸部とは、一辺を共有して一体的
に形成されていてもよく、この場合、全体として四角柱
状をなすものであってもよい。
【0017】さらに、この三角形の頂点を含む二つの斜
辺のなす角は、凸部を構成する材料の屈折率をn、凸部
に入射する光線と平面部とのなす角をβとした場合、ta
n -1[ cosβ・ tan{π−2sin -1(1/n) }]以上であ
ることが望ましい。また、表面部の単位面積当たりに占
める凸部の割合を入射端面部から離れるほど大きく設定
したり、表面部の単位面積当たりに占める凸部および第
2の凸部の割合を入射端面部の長手方向に沿った表面部
の幅方向両側端部で相対的に大きく設定することが望ま
しい。これら凸部および第2の凸部は、表面部にランダ
ムに配置されていることが有効であり、これらの大きさ
は、150μm 以下であることが好ましい。さらに、凸
部の2つの斜辺の長さと、第2の凸部の2つの斜辺の長
さとが相互に異なっていてもよい。
【0018】
【実施例】本発明による導光板を組み込んだ本発明によ
る平面照明装置の実施例について、図1〜図9を参照し
ながら詳細に説明するが、本発明はこのような実施例に
限らず、これらをさらに組み合わせたり、同様な課題を
内包する他の分野の技術にも応用することができる。
【0019】本発明の第1の実施例による平面照明装置
の断面構造を図1に示し、その分解した状態の外観を図
2に示す。すなわち、本実施例における平面照明装置1
1は、矩形の板状をなす導光板12と、この導光板12
の入射端面部13に沿って配置される線状の光源ランプ
14と、導光板12の表面部15に重ね合わされる光偏
光板16と、導光板12の入射端面部13および表面部
15以外の部分を覆う光反射シート17とを有する。ま
た、冷陰極管や複数のLEDにて構成される光源ランプ
14は、反射面が凹曲面となったリフレクタ18で囲ま
れており、このリフレクタ18からの反射光は、表面部
15とほぼ平行に導光板12の入射端面部13から導光
板12内に入射するようになっている。
【0020】本実施例における導光板12は、屈折率が
1. 49の透明なアクリル樹脂(PMMA)にて形成さ
れ、光源ランプ14からの光を導入するための入射端面
部13と、この入射端面部13の反対側に位置する反射
端面部19と、これら入射端面部13および反射端面部
19の両側端に接続する一対の側端面部20と、これら
入射端面部13および反射端面部19および側端面部2
0で囲まれて入射端面部13から入射した光を出射させ
るための表面部15および裏面部21とを有する。表面
部15の反対側に位置する裏面部21は、表面部15と
裏面部21との間隔が入射端面部13側に対して反射端
面部19側ほど狭くなるように、表面部15に対して
0. 5度から1度程度傾斜したテーパ状となっている。
【0021】本実施例では導光板12としてアクリル樹
脂を採用したが、光学的に透明な他の材料、例えば屈折
率が1. 50のポリカーボネート(PC)などを採用す
ることも当然可能である。また、裏面部21が表面部1
5と平行に形成された導光板を使用するようにしてもよ
い。
【0022】導光板12の裏面部21を図3に模式的に
示し、そのIV−IV矢視断面に沿った抽出拡大形状を図4
に示し、その第1の凸部の外観を拡大して図5に示す。
すなわち、導光板12の裏面部21には、この裏面部2
1に対して垂直に投影した輪郭形状が三角形をなし、一
対の対称な境界面22, 23と三角形の底面24とを有
する二等辺三角柱状の第1の凸部25がランダムに配置
され、これら第1の凸部25と表面部15に形成される
後述するプリズム面27との間、およびこの平面照明装
置を液晶ディスプレィのバックライト光源として使用し
た場合における液晶パネルのセルと第1の凸部25との
間でそれぞれでモアレ縞などが発生しないように配慮し
ている。
【0023】これら第1の凸部25の一対の境界面22
は、表面部15側から反射して第1の凸部25に入射し
た光を導光板12の外側、つまり光反射シート17の表
面に向けてそれぞれ集光状態で出射させる。これら第1
の凸部25は集光出射機能を持っている。また、第1の
凸部25の境界面23および底面24は、導光板12の
裏面部21側から出射して光反射シート17により散乱
状態で反射する光を第1の凸部25内に入射させる機能
を有する。このように、第1の凸部25は、導光板12
内を伝搬する光の一部を光反射シート17に向けて集光
状態で一旦出射させ、この出射光を光反射シート17で
強く反射させることにより、導光板12の裏面部21や
第1の凸部25の境界面23および底面24から導光板
12内に導入させるものであり、個々の第1の凸部25
を肉眼にて識別できないように、各第1の凸部25の任
意の一辺をそれぞれ150μm 以下の大きさに設定する
ことが好ましいが、光の拡散と製造の容易性とを考慮し
て10μm 以上であることが望ましく、第1の凸部25
の大きさを10〜150μm の範囲に設定することによ
り、従来のようなドット見えがない。また、何枚かの拡
散シートの使用により、プリズムシートを使用する必要
がなくなり、光の進行方向を比較的容易に制御すること
が可能となる。
【0024】また、第1の凸部25の境界面22, 23
は、図5の二点鎖線で示した裏面部21に対する垂直面
とのなす角φが0度から60度程度となるように傾斜し
ていることが好ましい。また、突部24の境界面23の
底辺26は、入射端面部13とほぼ平行に設定されてい
る。
【0025】導光板12の表面部15には、入射端面部
13と直交する方向(図1中、左右方向)に延びると共
に導光板12の幅方向に沿って配列する二等辺三角柱状
のプリズム面27が形成されており、本実施例における
プリズム面27は、頂角が80〜110度程度のものを
採用している。このプリズム面27に代えて所定曲率半
径の凸球面レンズアレイを導光板12の表面部15に突
設するようにしても同様な効果を得ることができる。
【0026】前述した光反射シート17は、導光板12
の反射端面部19と一対の側端面部20と裏面部21と
を覆い、これらから出射する光を再び導光板12内に反
射させて導光板12の表面部15から出射させるための
ものであり、白色の紙などを折り曲げたものである。
【0027】ところで、導光板12の入射端面部13に
入射角、すなわち表面部15と光線とのなす角がγで入
射する光線は、導光板12を構成する材料の屈折率n
(本実施例のアクリル樹脂の場合、n=1. 49)に応
じて
【0028】
【数1】0≦|γ|≦sin -1(l/n) を満たす入射角γの範囲で導光板12内を進行する。そ
して、裏面部21側に向けて進行する光線の一部は、第
1の凸部25内に入り、境界面22からそのまま導光板
12の外側に出射し、残りは裏面部21で全反射して表
面部15側へ伝搬する。
【0029】裏面部21や第1の凸部25から導光板1
2の外側に漏洩した光線、つまり迷光は、境界面22な
どでの界面反射があるものの、光反射シート17の存在
により裏面部21から導光板12内に再び入射する一
方、第1の凸部25の境界面23や底面24から再び第
1の凸部25内に入射し、その一部が境界面22で全反
射して表面部15に向けて伝搬し、最終的に表面部15
から導光板12の外側にすべて出射する。
【0030】裏面部21側から見た第1の凸部25の平
面形状を表す図6に示すように、表面部15側から第1
の凸部25内に入った光線Lが一対の境界面22で全反
射せずに導光板12の外に出射するためには、裏面部2
1と平行な平面内を進行する光線Lを考えた場合、境界
面22に対する光線Lの入射角をθとすると、
【0031】
【数2】θ≦sin -1(l/n) を満足する必要がある。ここで、円周率をπとすると、
一対の境界面22のなす角α1 は、α1 =2・{(π/
2)−γ}であるから、
【0032】
【数3】α1 ≧π−2sin -1(l/n) となるが、実際問題として、光線Lの光路を含む平面
は、裏面部21に対して傾斜しており、この平面内にお
ける一対の境界面22のなす角αは、光線Lと裏面部2
1とのなす角をβとした時、tan(α/2)=cos β・ta
n(α1/2)であるから、
【0033】
【数4】 α≧tan -1[ cosβ・ tan{π−2sin -1(1/n) }] を満足すればよいことが判る。
【0034】具体的には、屈折率nが1. 49のアクリ
ル樹脂を導光板12として採用した本実施例では、αが
約78度以上である必要がある。また、実際問題とし
て、光線Lの光路を含む平面は裏面部21に対して傾斜
しており、この光線Lと裏面部21とのなす角をβとし
た場合、表面部15側から出射する光線Lが境界面22
で全反射せずにここから出射するためには、
【0035】
【数5】β≦sin -1(l/n) を満足する必要がある。ここで、β=sin -1(l/n)
の場合、本実施例における上述のαは約78度、α1
95度となるので、αが78度から95度の範囲に収ま
るように、第1の凸部25を形成することが好ましい。
しかし、実際問題として、境界面22から出射できない
光線は、内部反射で導光板12の内部に戻り、この導光
板12の内部構造による散乱要素が考えられるため、α
を60度から120度の範囲に収まるように設定するこ
とにより、本発明の趣旨をほぼ達成することができる。
【0036】従って、入射角γが42度以下の入射光線
Lの大部分は、裏面部21で全反射して表面部15側へ
伝搬するが、その一部が第1の凸部25から導光板12
の外側へ出射する。また、入射角γが42度を越えた入
射光線Lは、裏面部21から導光板12の外側に集光状
態で出射するが、光反射シート17によって再び導光板
12内に拡散状態で入射し、最終的に表面部15から導
光板12の外側に出射する。
【0037】導光板12に入射した光は、この導光板1
2中を進行するに連れてそのエネルギが減少するため、
導光板12の裏面部21に突設された第1の凸部25の
占有率を漸次変化させる必要がある。具体的には表面部
15から出射する反射光線がこの表面部15全体に亙っ
て均一な輝度となるように、裏面部21の単位面積当た
りに占める第1の凸部25の面積割合(以下、これを占
有率と記述する)は、光源ランプ14からの光の進行方
向(図1中、右方向)に沿った裏面部21の位置と第1
の凸部25の占有率との関係を表す図7に示すように、
反射端面部19側ほど大きな占有率となるように設定さ
れている。
【0038】この場合、導光板12の入射端面部13に
近接する表面部15は、光源ランプ14からの光が直接
透過して輝度が高くなる傾向を有するため、入射端面部
13に近接する裏面部21における第1の凸部25の占
有率をこれに続く部分よりも小さめに設定している。同
様に、導光板12の反射端面部19に近接する表面部1
5は、反射端面部19からの反射光が透過して輝度が高
くなる傾向を有するため、反射端面部19に近接する裏
面部21における第1の凸部25の占有率をこれに続く
部分よりも小さめに設定している。
【0039】なお、本実施例では第1の凸部25の占有
率の最大値を約70%程度に設定しているが、これをほ
ぼ100%に設定することも当然可能である。また、上
述した実施例では、第1の凸部25を三角柱状に形成し
たが、三角錐状に形成することも可能である。
【0040】このような本発明による導光板の凸部の他
の実施例の外観を図8に示すが、先の実施例と同一機能
の部材にはこれと同一符号を記すに止め、重複する説明
は省略するものとする。すなわち、本実施例における第
1の凸部28は、一対の対称な境界面22と傾斜錐面2
9とを有する二等辺三角錐形をなしており、さらに裏面
部21に対して垂直に投影した輪郭形状が三角形をなす
第2の凸部30が形成されている。本実施例における第
2の凸部30は、先の実施例の第1の凸部28の底辺2
5と接して向かい合うように組み合わされ、入射端面部
13とほぼ平行に設定された底辺25に対する頂点がこ
の底辺25よりも入射端面部13側に位置しており、一
対の対称な反射面31と傾斜錐面32とを有する二等辺
三角錐状をなしている。
【0041】従って、これらの凸部28, 30は、裏面
部21に対して垂直に投影した輪郭形状が菱形をなし、
第1の凸部28と第2の凸部30とが底辺25を対称軸
とする鏡像関係に設定されている。この場合、一方の境
界面22の斜辺の長さに対して他方の反射面31の斜辺
の長さが異なっていてもよい。
【0042】第1の凸部28は、主として入射端面部1
3(図1参照)側から反射端面部19(図1参照)側へ
進行する光線に対して上述した機能を発揮するのに対
し、第2の凸部30は、反射端面部19側から入射端面
部13側へ導光板30内に戻る光線に対して上述した機
能を発揮する。このため、先の実施例のように表面部1
5に対して裏面部21をテーパ状に傾斜させる必要がな
くなり、入射端面部13側および反射端面部19側共に
均一な板厚に設定することが可能である。
【0043】このように、本実施例では反射端面部19
側から入射端面部13側へ導光板30内に戻る光も積極
的に表面部15から導き出すようにしているため、導光
板30の表面部15と正対する方向に強い輝度の光が放
射される。この場合、第2の凸部30を第1の凸部28
と離して別々に配置し、この第1の凸部28の分布状態
に対して異なる分布状態、例えば入射端面部13側ほど
多くなるように配置することも可能であり、これによっ
て反射端面部19側から戻る光も、より均一に導光板3
0の表面部15から導き出すことができる。
【0044】上述した実施例では、第1の凸部28と第
2の凸部30とを組み合わせた形状に設定したが、傾斜
錐面22, 32を裏面部21と平行に設定することによ
って四角柱状にすることも可能であり、この場合にも先
の実施例と同様な効率の良い導光板を得ることができ
る。
【0045】このような本発明による導光板の凸部の他
の実施例の外観を図9に示すが、先の実施例と同一機能
の部材にはこれと同一符号を記すに止め、重複する説明
は省略するものとする。すなわち、本実施例における凸
部33は、二対の境界面22, 31と裏面部21(図1
参照)に対して平行な底面24とを有し、四角錐台状に
形成されている。これらの一方の対角線C1 は、他方の
対角線C2 に対して直交し、入射端面部13と平行に設
定されている。この場合、光反射シート17(図1参
照)で反射した散乱光は、裏面部21から導光板12
(図1参照)内に入射すると共に底面24から凸部33
内に入射する。
【0046】
【発明の効果】本発明の導光板および平面照明装置によ
ると、外部に光を集光状態で出射させるための複数の凸
部をこの導光板の裏面部に形成したので、入射端面部か
ら導光板内に入射した光源からの光は、均一な輝度分布
を以て損失なく導光板の表面部から導光板の外側に出射
させることができる。
【0047】また、導光板の表面部から出射する光を所
定の方向に偏向させるための光偏向手段をこの導光板の
表面部に形成した場合には、導光板の表面部から導光板
の外側に出射する光を、導光板の表面部に形成された光
偏向手段によって、所定の方向に偏向させることができ
る。
【0048】一方、導光板の裏面部に突設した凸部を、
入射端面部から離れるほど裏面部の単位面積当たりに占
める割合が大きくなるように設定したので、出射光の輝
度分布を均一にすることができる上、凸部の大きさを1
0〜150μmにしたことによって、凸部の目立たない
良好な導光板を得ることができ、光拡散シートを併用す
る必要がなくなる。
【0049】また、導光板の表面部に光偏向手段を一体
的に形成した場合には、従来使用していたプリズムシー
トをさらに省略することが可能となり、光の損失や消費
電力が少なく、しかもより薄型の平面照明装置を得るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による平面照明装置の一実施例の概略構
造を表す断面図である。
【図2】図1に示した実施例の分解斜視図である。
【図3】図1に示した実施例における導光板の裏面部の
外観を表す底面図である。
【図4】図3中のIV−IV矢視に沿った拡大断面図であ
る。
【図5】第1の凸部の外観を表す斜視図である。
【図6】図5に示した第1の凸部に対する光線の経路を
表す幾何図面である。
【図7】入射端面部から反射端面部に至る導光板の裏面
部と、その単位面積当たりの凸部の占有率との関係を表
すグラフである。
【図8】凸部の他の実施例の外観を表す斜視図である。
【図9】凸部の別な実施例の外観を表す斜視図である。
【符号の説明】
11 平面照明装置 12 導光板 13 入射端面部 14 光源ランプ 15 表面部 16 光偏向板 17 光反射シート 18 リフレクタ 19 反射端面部 20 側端面部 21 裏面部 22 境界面 23 境界面 24 底面 25 第1の凸部 26 底辺 27 プリズム面 28 凸部 29 傾斜錐面 30 第2の凸部 31 反射面 32 傾斜錐面 33 凸部 θ 反射面に対する光線の入射角 L 光線 α1 一対の反射面のなす角 C1,C2 対角線

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光が出射する表面部と、この表面部の反
    対側に位置する裏面部と、これら表面部および裏面部の
    一端側に位置して光源からの光を導入するための入射端
    面部とを有し、この入射端面部から入射した光を前記表
    面部から出射させるための導光板であって、 前記裏面部には、外部に光を集光状態で出射させるため
    の複数の凸部が形成され、 これら凸部は、前記裏面部に対して垂直に投影した輪郭
    形状が三角形をなし、その一辺が前記入射端面部とほぼ
    平行に設定されると共に当該一辺がこれに対する頂点よ
    りも前記入射端面部側に位置していることを特徴とする
    導光板。
  2. 【請求項2】 前記表面部には、この表面部から出射す
    る光を所定の方向に偏向させるための光偏向手段が形成
    されていることを特徴とする請求項1に記載の導光板。
  3. 【請求項3】 前記裏面部に対して垂直に投影した輪郭
    形状が三角形をなし、その一辺が前記入射端面部とほぼ
    平行に設定されると共に当該一辺に対する頂点が該一辺
    よりも前記入射端面部側に位置する第2の凸部を前記裏
    面部に複数形成したことを特徴とする請求項1または請
    求項2に記載の導光板。
  4. 【請求項4】 前記凸部および前記第2の凸部は、前記
    裏面部に対して傾斜し、かつ前記一辺を含む錐面と、前
    記裏面部に対してほぼ垂直な一対の錐面とからなる三角
    錐であることを特徴とする請求項1から請求項3の何れ
    かに記載の導光板。
  5. 【請求項5】 前記凸部および前記第2の凸部は、それ
    ぞれ三角柱状をなすことを特徴とする請求項1から請求
    項3の何れかに記載の導光板。
  6. 【請求項6】 前記凸部と前記第2の凸部とは、前記一
    辺を共有して一体的に形成されていることを特徴とする
    請求項1から請求項5の何れかに記載の導光板。
  7. 【請求項7】 光が出射する表面部と、この表面部の反
    対側に位置する裏面部と、これら表面部および裏面部の
    一端側に位置する入射端面部とを有する導光板と、 この導光板の前記入射端面部に向けて光を投射する光源
    と、 前記導光板の前記表面部および前記入射端面部以外の部
    分を覆う光反射シートと を具えた平面照明装置であって、 前記裏面部には、前記光反射シートに向けて光を集光状
    態で出射させるための複数の凸部が形成され、 これら凸部は、前記裏面部に対して垂直に投影した輪郭
    形状が三角形をなし、その一辺が前記入射端面部とほぼ
    平行に設定されると共に当該一辺がこれに対する頂点よ
    りも前記入射端面部側に位置していることを特徴とする
    平面照明装置。
  8. 【請求項8】 前記表面部には、この表面部から出射す
    る光を所定の方向に偏向させるための光偏向手段が形成
    されていることを特徴とする請求項7に記載の平面照明
    装置。
  9. 【請求項9】 前記裏面部に対して垂直に投影した輪郭
    形状が三角形をなし、その一辺が前記入射端面部とほぼ
    平行に設定されると共に当該一辺に対する頂点が該一辺
    よりも前記入射端面部側に位置する第2の凸部を前記裏
    面部に複数形成したことを特徴とする請求項7または請
    求項8に記載の平面照明装置。
  10. 【請求項10】 前記凸部および前記第2の凸部は、前
    記裏面部に対して傾斜し、かつ前記一辺を含む錐面と、
    前記裏面部に対してほぼ垂直な一対の錐面とからなる三
    角錐であることを特徴とする請求項7から請求項9の何
    れかに記載の平面照明装置。
  11. 【請求項11】 前記凸部および前記第2の凸部は、そ
    れぞれ三角柱状をなすことを特徴とする請求項7から請
    求項9の何れかに記載の平面照明装置。
  12. 【請求項12】 前記凸部と前記第2の凸部とは、前記
    一辺を共有して一体的に形成されていることを特徴とす
    る請求項7から請求項11の何れかに記載の平面照明装
    置。
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