JPH1099972A - 数値制御式抵抗シーム溶接方法と装置 - Google Patents

数値制御式抵抗シーム溶接方法と装置

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JPH1099972A
JPH1099972A JP27900996A JP27900996A JPH1099972A JP H1099972 A JPH1099972 A JP H1099972A JP 27900996 A JP27900996 A JP 27900996A JP 27900996 A JP27900996 A JP 27900996A JP H1099972 A JPH1099972 A JP H1099972A
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seam welding
axis
welding
work
electrode
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JP27900996A
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Tadashi Morita
正 守田
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Dengensha Toa Co Ltd
Original Assignee
Dengensha Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 数値制御による二次元ないし三次元シーム溶
接を実現し,同一ラインでの多品種生産タクトタイムの
短縮化及び設備のコスト低減化を目的とする。 【解決手段】 少なくとも二次元方向に形成された溶接
線を含む被溶接物Wとシーム溶接機1との,少なくとも
X軸,Y軸,θ軸方向の運動と電極輪E1,E2の回転
運動とを数値制御によって行う方法であって,前記θ軸
はシーム溶接機の回転運動を行い,そのθ軸の中心軸は
前記電極輪の加圧中心と同心上またはそれと接近してお
り,前記X軸,Y軸,θ軸によるシーム溶接に必要な相
対的な軌跡運動及び前記電極輪の回転運動をプログラミ
ングし,そのプログラム動作を1台の数値制御装置でコ
ントロールするようにした。多品種少量生産の場合は,
ワーク毎に予め溶接軌跡のプログラムを作成し,ワーク
切替え時にそのプログラムを選択すれば双方のプログラ
ミングの連動や同期が共通して行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する利用分野】本発明は自動車用燃料タン
ク,ラジエータパネル等の容器類の製造システムに関
し,さらに詳しくは,溶接軌跡が直線部及びコーナ部か
らなる二次元ないし三次元方向に連続して形成されたフ
ランジを一対のシーム溶接用回転電極輪で挟み,前記電
極輪の回転と被溶接物(ワーク)が溶接線形状に倣う動
きを数値制御にて行い,その倣い走行中に電極間の溶接
に必要な加圧力と溶接電流を与えて溶接を行うシーム溶
接方法と装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来,二次元ないし三次元方向に延びた
フランジを一対の電極輪でシーム溶接する場合に,たと
えば特開平6−304763号に開示されたシーム溶接
方法及び装置が提案されている。この方法及び装置は自
動車用燃料タンクをシーム溶接するための方法であっ
て,溶接軌跡を含むフランジが同一平面内に延びていな
い容器(ワーク)を溶接する際に,シーム溶接機の前面
でワークを水平面内で溶接線形状にならってワークを誘
導する倣い装置が使用されており,その誘導装置はワー
クを支持する一平面だけの運動を行うワークテーブル
と,そのテーブルをリンク機構で連結し,それは少なく
とも2つの軸で駆動される多関節のアームを備えてお
り,平らでない溶接軌跡つまり三次元のフランジを溶接
するときには,電極輪を複数軸により上下方向及び水平
面に対し垂直方向にも一緒に前記平面運動に対して移動
させ,これによって電極輪をフランジの形状に沿って倣
い走行させることを特徴とする方法及び装置である。
【0003】これまでのシーム溶接装置にはワークを水
平面上において誘導する倣い装置が使用されてきたが,
この溶接線倣い装置は,ワークを位置決めするワークテ
ーブルが少なくとも2つ以上のアームが関節部を設けて
連結されたリンク機構によって水平方向に旋回可能なよ
うに構成されていて,そのテーブルに延びるアームを電
動モータがサーボ制御により駆動し溶接線形状にそって
三次元方向に駆動される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,叙述し
たシーム溶接方法は,次のような性能上の問題点があげ
られる。 (1)この種の溶接倣い装置は,ワークを水平方向に旋
回するテーブルの回転軸の中心が電極輪の加圧中心から
離れているため,ワークのコーナ部を溶接するときに,
この距離に見合った安定した回転速度でワーク移動を制
御することが難しい。
【0005】(2)従来の場合は,電極輪を駆動する電
動モータのドライブコントローラとワークテーブルを駆
動するリンク機構の電動モータのドライブコントローラ
が別々になっているため,二つの動作を同期させるには
信号の中継が必要になるからロス時間が生じ高速かつ精
密な制御が難しい。
【0006】(3)従来の溶接線倣い装置はワークをテ
ーブルに位置決めするクランプ装置がテーブルの上方に
設置されているため,ワークをテーブルの上から溶接位
置に搬入ないし搬出する場合に,クランプ装置が邪魔に
なり,それを逃げるために自動搬送装置が複雑,高価に
なる。
【0007】(4)ワークの位置決めはランプ装置がワ
ークの上面をクランプするため,フランジの熱歪みによ
るワークの変形による脱線や搬送等によるフランジの曲
がりによる脱線が起こりやすい。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこで,本発明は上記の
従来問題を解決するもので,少なくとも二次元方向に形
成された溶接線を,一対のシーム溶接用電極輪で挟み,
これを回転駆動し前記溶接線の形状にならって自動シー
ム溶接する方法において,前記溶接線を含む被溶接物と
シーム溶接機との,少なくともX軸,Y軸,θ軸方向の
運動と前記電極輪の回転運動とを数値制御によって行う
方法であって,前記θ軸はシーム溶接機の回転運動を行
い,そのθ軸の中心軸は前記電極輪の加圧中心と同心上
またはそれと接近しており,前記X軸,Y軸,θ軸によ
るシーム溶接に必要な相対的な軌跡運動及び前記電極輪
の回転運動をプログラミングし,そのプログラム動作を
1台の数値制御装置でコントロールするようにした数値
制御式抵抗シーム溶接方法である。
【0009】こうすることにより,シーム溶接機及びワ
ーク受け台等をX軸,Y軸,θ軸方向に移動する駆動装
置及び電極輪の回転をドライブコントローラの入出力回
路を共通化し,双方の情報はCPU内の記憶装置に記憶
しておくことで,多品種少量生産の場合は,ワーク毎に
予め溶接軌跡のプログラムを作成し,ワーク切替え時に
そのプログラムを選択すれば双方のプログラミングの連
動や同期が共通して行うことができ,しかもこのシステ
ムによればワーク受け台の自動交換ができるから,同一
ラインでの多品種生産タクトタイムの短縮を実現するこ
とができる。
【0010】もう一つは,ワークの少なくとも二次元方
向に形成されたフランジを,一対のシーム溶接用電極輪
で挟み,前記電極輪に回転駆動力と溶接に必要な加圧力
と溶接電流を与え,被溶接物と前記電極輪の相対運動
で,前記溶接線の形状に倣いながらシーム溶接を行う装
置であって,前記電極輪とその回転駆動機構及び電極加
圧ないし通電機構を有するシーム溶接機と,前記被溶接
物を位置決めクランプするワーク受け台と,前記シーム
溶接機又は前記受け台をサーボモータ制御によりX軸方
向に駆動する第一の駆動装置と,前記シーム溶接機又は
前記受け台をサーボモータ制御によりY軸方向に駆動す
る第二の駆動装置とを有し,前記シーム溶接機は第三の
駆動装置のサーボモータ制御によりθ軸を中心に回転駆
動されるものであってあ,しかも前記θ軸の回転中心は
前記電極輪の加圧中心線と同心か又はこれに接近して設
けられたことを特徴とする数値制御式抵抗シーム溶接装
置である。
【0011】こうすることで,二次元のワークにも数値
制御により対応できるので段取り時間の短縮や設備のコ
スト低減が可能になる。
【0012】次のもう一つの発明は,被溶接物の少なく
とも三次元方向に形成された溶接線を,一対のシーム溶
接用電極輪で挟み,前記電極輪に回転駆動力と溶接に必
要な加圧力と溶接電流を与え,被溶接物と前記電極輪の
相対運動で,前記溶接線の形状に倣いながらシーム溶接
を行う装置であって,前記電極輪とその回転駆動機構及
び電極加圧ないし通電機構を有するシーム溶接機と,前
記被溶接物を位置決めクランプするワーク受け台と,前
記シーム溶接機又は前記受け台をサーボモータ制御によ
りX軸方向に駆動する第一の駆動装置と,前記シーム溶
接機又は前記受け台をサーボモータ制御によりY軸方向
に駆動する第二の駆動装置と,前記電極輪の加圧中線と
同心か又はこれに接近して設けられたθ軸を中心に前記
シーム溶接機をサーボモータ制御により回転駆動する第
三の駆動装置と,前記シーム溶接機又は前記受け台をZ
軸方向に上下駆動する第四の駆動装置と,前記シーム溶
接機をQ軸方向に傾動する第五の駆動装置とを有し,前
記第一の駆動装置から第五の駆動装置の動きと前記電極
輪の回転運動を予めプログラミングした数値制御により
三次元の溶接軌跡を倣い溶接する数値制御式抵抗シーム
溶接装置にある。
【0013】こうすることで,三次元のワークにも数値
制御により対応できるので段取り時間の短縮や設備のコ
スト低減が可能になる。
【0014】またもう一つの発明は,前記ワークを位置
決めクランプするワーク受け台にはワークのフランジを
クランプする複数のクランプ装置が配置され,この複数
のクランプ装置はクランプ中のフランジが溶接に入る時
クランプ位置を解除し,前記電極輪が通過した後再びフ
ランジをクランプする。
【0015】こうすることで,ワークに位置決めをフラ
ンジで行うため,溶接の進行と共にクランプの開閉動作
を行うから常に正規の形をしたフランジが確保され,溶
接の熱歪みによる溶接軌跡の溶接位置ズレやワーク搬送
時に干渉してフランジを曲げたり傷をつけるようなこと
がない。
【0016】さらにまた本発明装置では,前記溶接機は
X軸,Y軸,θ軸,Z軸,Q軸の複数軸方向に前記受け
台との相対運動が可能なように支持したことで,従来の
リンク機構からなる複雑な溶接線倣い装置は不要とな
り,ワーク受け台に位置決めするクランプ装置がテーブ
ルの上空にないから,ワークを溶接位置に搬入ないし搬
出する自動化設備が簡単になり従来の複雑,高価なワー
ク搬送装置を要しない。
【0017】さらにまた,もう一つの本発明装置では,
ワーク受け台はワークの種類に応じて交換可能なダイセ
ット式治具からなる数値制御式抵抗シーム溶接装置であ
る。このようにすれば,ワークごとに受け台を用意する
だけで,ワークの変更に応じて自動的に治具交換が可能
となり,位置決めクランパのエア回路及びセンサ等の着
脱が簡単にできる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下,本発明の1実施例を図面に
基づいて説明する。図1は本発明のシーム溶接方法を実
施するための装置全体の正面図であって,二次元方向の
溶接に実施した場合の実施例を示す。図2は側面図であ
る。図3は本発明の三次元方向のシーム溶接を実施する
ための装置の実施例を示す装置全体の正面図である。図
4はその側面図である。
【0019】図1から図2において,架台1のベース2
には被溶接物Wを受け支えるワーク受け台3が二本のガ
イドレール4の上に搭載され,X軸方向に第一の駆動装
置5により駆動される。第一の駆動装置は電動モータM
1によりボールネジ6を回転し,この回転運動はボール
ネジに組み込まれたスクリュウナット7により直線運動
に変換されて前記受け台3がレール4にそってX軸方向
に移動するものである。
【0020】前記受け台3はそのテーブル周辺にワーク
のフランジを適当な間隔をもって挟持し位置決めするク
ランプ装置8及びクランプ装置9が取付けられていて,
フランジの溶接走行中はクランプが解除され,溶接通過
後に再びクランプが閉じるように,ワークに対し一切回
転運動を与えない構造を呈する。
【0021】また前記受け台3はワークの種類ごとにダ
イセット式にユニット化されたもので,ワークの種類に
応じた台数が用意される。そしてワークが変更されるご
とに,レール上の受け台も自動交換される。この場合,
受け台の交換治具は第一の駆動装置5によりX軸方向に
駆動される移動台Dの上で,ストッパSによる位置決め
とクランプユニットUにより取付け取り外しが出来るよ
うに構成されている。
【0022】すなわち,移動台D側に配置されたクラン
プユニットUがクランプエア回路により開閉動作するよ
うに成っていて,受け台の交換治具が移動台Dに設けた
ストッパSに当接し位置決め用センサで位置を確認して
後,クランプユニットUが固く閉じて交換治具を位置固
定する。
【0023】前記受け台3の交換はクランプユニットU
のクランパのクランプ力を開放した後,受け台の交換治
具のみをコンベア又は搬送装置により取り外し,新しい
交換治具を移動台Dに搬送し位置決めストッパSとクラ
ンプユニットUにより自動的に交換取付け作業を行うこ
とができる。
【0024】シーム溶接機10は単体機であって,前記
X軸に対しこれと直角に交わる方向,つまりY軸方向に
第二の駆動装置11により移動可能なように配置され,
ワークWはワーク受け台3の上でシーム溶接機10の前
面に配置される。シーム溶接機の第二の駆動装置11
は,前記Y軸方向に延びたガイドレール14の上方を往
復移動でいるように配置されている。すなわち,架台に
掛けられた横フレーム13の長手方向に延びたガイドレ
ール14を電動モータM2によりボールネジ15を回転
し,この回転運動はボールネジに組み込まれたスクリュ
ウナットにより直線運動に変換されて溶接機を支持する
キャリア16を前記レール14にそってY軸方向に移動
するものである。
【0025】この溶接機10は一対のシーム溶接用電極
輪E1と電極輪E2と,各電極輪を電動モータM3に各
減速機17を介して回転するナール駆動系装置18と,
電極輪間に溶接加圧力と溶接トランスTから溶接電流を
供給する溶接設備とを含むもので,これらの基本構造は
一般によく知られている。
【0026】前記キャリア16には前記シーム溶接機を
上下電極輪の加圧中心線と同心に設けたθ軸Aを中心に
回転駆動する第三の駆動装置19が設けられている。こ
の第三の駆動装置19は,電動モータM5に減速機20
を介して溶接機本体を回転するものである。
【0027】前記上下電極輪は連続溶接を繰り返すこと
により電極輪の先端の円周面が次第に変形したり,溶接
時の溶融金属やワーク表面のメッキ層が溶けて電極面に
付着すると,他の複数軸との同期がとれず電極面がスリ
ップして溶接不良となるため,その防止対策として電極
の変形や汚れを修正するドレッシング装置21が設けら
ている。
【0028】また前記電極輪は,下部電極輪E2とワー
クWの高さを一定に保ちワークの変形防止や溶接不良を
なくすために,常に下部電極の高さを自動的に補正する
電極昇降装置22が取付けられている。
【0029】前記電極昇降装置22は電動モータM6に
よる回転運動をベルトを介してスクリュウナットを回転
しスクリュウナットに組み込まれたボールネジの直線運
動で下部電極輪E2の下部アーム23を垂直方向に設け
たリニアガイドLMに沿って昇降させ,下部電極輪E2
の先端が基準の高さに達した時,検出器がこれを検出
し,電動モータM6の駆動を停止する。
【0030】上記の自動溶接機は各駆動軸の関連諸動作
と溶接シーケンス制御のプログラムを1台の数値制御装
置24に記憶させて制御するから,信号,情報の授受が
高速に処理できる。
【0031】次に,本発明のシーム溶接動作を図1,図
2に基づいて説明する。予め,シーム溶接機の電極輪の
回転速度とX軸方向へのワークの送り速度,Y軸,θ軸
方向へのシーム溶接機の移動速度とを同期させるための
必要なデータ及びワークの二次元(三次元方向も含む)
の軌跡誘導を各駆動装置の駆動モータを数値制御による
必要なデータを記憶させ,そのプログラム動作順により
ワーク及び溶接機を駆動することになる。
【0032】今,ワークWをクランプ開放した状態のワ
ーク受け台3にセットし,起動を開始すると,複数のク
ランプシリンダが動作して上下のクランプ装置8,9が
フランジを上下から挟み込み,ワークWが動かないよう
にしっかりと固定する。ワークの固定が終わると,溶接
機10及びワーク受け台3はプログラムに従って移動
し,シーム溶接機の電極輪E1,E2の前面でワークが
移動し,開放した電極輪の間にフランジが挿入される。
【0033】次いで,電極輪が溶接軌道の溶接スタート
位置をクランプする。両電極輪でクランプを完了し電極
輪間に必要な加圧力が与えられ溶接電流を通電しながら
回転駆動すると,ワークと溶接機の移動は各駆動装置
(電極輪の回転駆動を含む)の電動モータが数値制御に
より予め記憶されたプログラミングにしたがって誘導さ
れる。この間,溶接軌道が前記電極輪の間を水平面内空
間を電極の回転と同期して案内され,その溶接開始時に
はクランプが逃げ,溶接が通過すると再びクランプが閉
じる。
【0034】こうして,クランプの開閉動作を行いなが
ら,ワークの正規の溶接軌道を正確に電極加圧位置に誘
導することができる。
【0035】次に図3及び図4は,三次元方向の溶接軌
跡をシーム溶接する場合の実施例である。この場合は,
前述した二次元の実施例(図1,図2)に対し,Z軸と
Q軸方向の駆動機構を付加することで実現したものであ
る。
【0036】すなわち,ワークWを位置決めクランプす
るワーク受け台3と,この受け台の上方に設けられた架
台1と,この架台に支持されたシーム溶接機をサーボモ
ータ制御によりY軸方向に駆動する第二の駆動装置11
と,前記電極輪の加圧中心線と同心かまたはこれに接近
して設けられたθ軸Aを中心に前記シーム溶接機をサー
ボモータ制御により回転駆動する第三の駆動装置19
と,前記シーム溶接機をZ軸方向に上下駆動する第四の
駆動装置25と,前記シーム溶接機をQ軸方向に傾動す
る第五の駆動装置26とを有し,前記第一の駆動装置5
から第五の駆動装置26の動きを予め数値制御によるプ
ログラミングした動作で三次元方向の溶接軌跡を忠実に
接合するシーム溶接装置である。
【0037】ワークの三次元のコーナ部ではQ軸方向に
傾動する第五の駆動装置26の電動モータ(図省略)に
よるワークと電極輪との相関角度を調整するからワーク
に無理な力をかけないで駆動することができる。
【0038】ここでZ軸方向に駆動する第四の駆動装置
25は,前記架台1の横フレーム13をY軸方向に延び
たガイドレール14の上方を往復移動できるように配置
されているキャリア16に取付けられており,この場
合,電動モータM7よりボールネジ27を回転し,この
回転運動はボールネジに組み込まれたスクリュウナット
により直線運動に変換されて溶接機10を支持するフレ
ーム28がレール29にそってZ軸方向に,上下移動す
る支持台30と共に移動する。
【0039】一方,Q軸方向に駆動する第五の駆動装置
26は,溶接機全体が電極輪の円周方向に傾動するため
のもので,ここでは電動モータ(図省略)の出力軸に設
けた歯車31が溶接機回転盤32の円周面に設けた歯車
に噛み合って電動モータの回転運動により回転盤32を
Q軸方向に駆動することによって電極輪と溶接軌跡との
相関角度が決められる。
【0040】たとえば,図5ないし図6に示すようなワ
ークにおいては,三次元方向のフランジに対する電極輪
の傾斜角度は電極加圧中心線a−aが溶接線Lと直角に
交わるようにQ軸方向に第五の駆動装置26が溶接機1
0全体を横転することになる。
【0041】なお,この溶接機は一対の電極輪E1と電
極輪E2と,各電極輪を電動モータM3と電動モータM
4で回転するナール駆動系装置18と,電極輪に溶接加
圧力と溶接トランスからの溶接電流を供給する溶接設備
とを含むもので,同図の三次元方向に湾曲したR部の溶
接線では,板厚分がワーク上面の長さとワーク下面では
周方向の距離が異なるため,上下電極輪はそれぞれ見合
った周速度で回転駆動しなければならないから,上下電
極輪はそれぞれ別々の電動モータでサーボ制御すること
になる。
【0042】
【発明の効果】以上で説明したように,本発明の請求項
1の方法によれば,シーム溶接機及びワーク受け台等を
X軸,Y軸,θ軸方向に移動する駆動装置につながるド
ライブコントローラの入出力回路を共通化し,双方の情
報はCPU内の記憶装置に記憶しておくことで,多品種
少量生産の場合は,ワーク毎に予め溶接軌跡のプログラ
ムを作成し,ワーク切替え時にそのプログラムを選択す
れば双方のプログラミングの連動や同期が共通して行う
ことができ,しかもこのシステムによればワーク受け台
の自動交換ができるから,同一ラインでの多品種生産タ
クトタイムの短縮を実現することができる。
【0043】本発明の請求項2及び請求項3の装置によ
れば,二次元及び三次元のワークにも数値制御により対
応できるので段取り時間の短縮や設備のコスト低減が可
能になる。
【0044】本発明の請求項4の装置では,ワークの位
置決めをフランジで行うため,溶接の進行と共にクラン
プの開閉動作を行うから常に正規の形をしたフランジが
確保され,溶接の熱歪みによる溶接軌跡の溶接位置ズレ
やワーク搬送時に干渉してフランジを曲げたり傷をつけ
るようなことがなく,安定した溶接品質が得られる。
【0045】本発明の請求項5の装置では,前記溶接機
をX軸,Y軸,θ軸,Z軸,Q軸の複数軸方向に前記受
け台との相対運動が可能なように支持したことで,従来
のリンク機構からなる複雑な溶接線倣い装置は不要とな
り,ワークの搬入,搬出装置の構造設計も簡単になる。
【0046】本発明の請求項6の装置では,ワーク受け
台はワークの種類に応じて交換可能なダイセット式治具
であるから,ワークごとに受け台を用意するだけで自動
交換が可能となり,位置決めクランパのエア回路及びセ
ンサ等の着脱が簡単にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシーム溶接方法を実施するための装置
全体の正面図であって,二次元方向の溶接に実施した場
合の実施例を示す。
【図2】本発明装置の側面図である。
【図3】本発明の三次元方向のシーム溶接を実施するた
めの装置の実施例を示す装置の正面図である。
【図4】本発明装置の側面図である。
【図5】自動車用燃料タンクの外観を示す斜視図であ
る。
【図6】三次元方向の溶接線と電極輪との相関角度を示
す説明図である。
【符号の説明】
1 架台 3 ワーク受け台 5 第一の駆動装置 8 クランプ装置 9 クランプ装置 10 シーム溶接機 11 第二の駆動装置 16 キャリア 19 第三の駆動装置 24 数値制御装置 25 第四の駆動装置 26 第五の駆動装置 A θ軸 E1 シーム溶接用回転電極輪 E2 シーム溶接用回転電極輪 D 移動台 S ストッパ U クランプユニット

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも二次元方向に形成された溶接
    線を,一対のシーム溶接用電極輪で挟み,これを回転駆
    動し前記溶接線の形状にならって自動シーム溶接する方
    法において,前記溶接線を含む被溶接物とシーム溶接機
    との,少なくともX軸,Y軸,θ軸方向の運動と前記電
    極輪の回転運動とを数値制御によって行う方法であっ
    て,前記θ軸はシーム溶接機の回転運動を行い,そのθ
    軸の中心軸は前記電極輪の加圧中心と同心上またはそれ
    と接近しており,前記X軸,Y軸,θ軸によるシーム溶
    接に必要な相対的な軌跡運動及び前記電極輪の回転運動
    をプログラミングし,そのプログラム動作を1台の数値
    制御装置でコントロールするようにした数値制御式抵抗
    シーム溶接方法。
  2. 【請求項2】 被溶接物の少なくとも二次元方向に形成
    された溶接線を,一対のシーム溶接用電極輪で挟み,前
    記電極輪に回転駆動力と溶接に必要な加圧力と溶接電流
    を与え,被溶接物と前記電極輪の相対運動で,前記溶接
    線の形状に倣いながらシーム溶接を行う装置であって,
    前記電極輪とその回転駆動機構及び電極加圧ないし通電
    機構を有するシーム溶接機と,前記被溶接物を位置決め
    クランプするワーク受け台と,前記シーム溶接機又は前
    記受け台をサーボモータ制御によりX軸方向に駆動する
    第一の駆動装置と,前記シーム溶接機又は前記受け台を
    サーボモータ制御によりY軸方向に駆動する第二の駆動
    装置とを有し,前記シーム溶接機は第三の駆動装置のサ
    ーボモータ制御によりθ軸を中心に回転駆動されるもの
    であって,しかも前記θ軸の回転中心は前記電極輪の加
    圧中心線と同心か又はこれに接近して設けられたことを
    特徴とする数値制御式抵抗シーム溶接装置。
  3. 【請求項3】 被溶接物の少なくとも三次元方向に形成
    された溶接線を,一対のシーム溶接用電極輪で挟み,前
    記電極輪に回転駆動力と溶接に必要な加圧力と溶接電流
    を与え,被溶接物と前記電極輪の相対運動で,前記溶接
    線の形状に倣いながらシーム溶接を行う装置であって,
    前記電極輪とその回転駆動機構及び電極加圧ないし通電
    機構を有するシーム溶接機と,前記被溶接物を位置決め
    クランプするワーク受け台と,前記シーム溶接機又は前
    記受け台をサーボモータ制御によりX軸方向に駆動する
    第一の駆動装置と,前記シーム溶接機又は前記受け台を
    サーボモータ制御によりY軸方向に駆動する第二の駆動
    装置と,前記電極輪の加圧中線と同心か又はこれに接近
    して設けられたθ軸を中心に前記シーム溶接機をサーボ
    モータ制御により回転駆動する第三の駆動装置と,前記
    シーム溶接機又は前記受け台をZ軸方向に上下駆動する
    第四の駆動装置と,前記シーム溶接機をQ軸方向に傾動
    する第五の駆動装置とを有し,前記第一の駆動装置から
    第五の駆動装置の動きと前記電極輪の回転運動を予めプ
    ログラミングした数値制御により三次元の溶接軌跡を倣
    い溶接する数値制御式抵抗シーム溶接装置。
  4. 【請求項4】 前記被溶接物を位置決めクランプするワ
    ーク受け台には被溶接物のフランジをクランプする複数
    のクランプ装置が配置され,この複数のクランプ装置は
    クランプ中のフランジが溶接に入る時にクランプ位置を
    解除し,前記電極輪が通過した後再びクランプする請求
    項2又は3のシーム溶接装置。
  5. 【請求項5】 前記溶接機はX軸,Y軸,θ軸,Z軸,
    Q軸の複数軸方向に前記受け台との相対運動が可能なよ
    うに支持された請求項3又は4の数値制御式抵抗シーム
    溶接装置。
  6. 【請求項6】 前記受け台はワークの種類に応じて交換
    可能にした請求項2から4のいずれかに記載の数値制御
    式抵抗シーム溶接装置。
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