JPH1099338A - 管状器官内部に留置される栓体の回収具 - Google Patents

管状器官内部に留置される栓体の回収具

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JPH1099338A
JPH1099338A JP8278787A JP27878796A JPH1099338A JP H1099338 A JPH1099338 A JP H1099338A JP 8278787 A JP8278787 A JP 8278787A JP 27878796 A JP27878796 A JP 27878796A JP H1099338 A JPH1099338 A JP H1099338A
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JP
Japan
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wire
plug
catheter
tool
tubular organ
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JP8278787A
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English (en)
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Hiroshi Takahashi
博 高橋
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Piolax Inc
Original Assignee
Piolax Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ダブルコイル等の剛性の高い構造体にダクロ
ン繊維等の細線を絡ませてなる栓体を、血管等の人体の
管状器官内の留置部から確実かつ容易に回収できるよう
にした栓体の回収具を提供する。 【解決手段】 カテーテル32を通して管状器官内に挿
入されるワイヤ33の先端部に、例えばループ36、3
7からなる凹凸部を形成し、栓体の細線をこの凹凸部に
絡ませて、栓体をカテーテル32内に引き込むようにす
る。ワイヤ33の基部側には、操作保持具が装着され
る。栓体を引き寄せたときに、栓体の剛性の高い部分を
保持するための、例えばスネア34等からなる把持手段
を設けることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば血管等の管
状器官の内部に留置される栓体を回収するための回収具
に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、交通事故などのときに血管の所
定個所を閉塞して出血を防ぐため、あるいは動脈瘤内を
埋めて血管の破裂を防止するため、更には肝癌などの患
者の肝管を閉塞して癌細胞の移転を防ぐためなどの目的
から、血管内を閉塞する栓体が用いられている。このよ
うな栓体として、金属のダブルコイルにダクロン等の繊
維を絡ませたものが知られている。
【0003】この栓体は、カテーテルを通して管状器官
内の所定個所に押出されて留置されるが、カテーテルの
先端を正確に位置させて栓体を目的とする個所に正確に
留置させることはなかなか難しく、栓体を誤って不適切
な個所に押出してしまい、栓体の留置操作のやりなおし
をする必要が生じることがある。
【0004】このため、カテーテル先端から二重にした
ループ状のガイドワイヤを突出させてスネアを形成し、
このスネア内に栓体のダブルコイル等の一部を挿入し、
ガイドワイヤを引き絞ってスネア内に栓体を挟み込み、
カテーテル内に栓体を引き込んで回収するようにした回
収具が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ダブル
コイルにダクロン等の繊維を絡ませた栓体は、カテーテ
ルの先端から一旦押出されると、血管内部を閉塞するよ
うに広がるため、上記回収具では、スネア内に栓体の一
部を挿入することが困難であり、栓体の回収操作を迅速
かつ確実に行うことができなかった。
【0006】したがって、本発明の目的は、ダブルコイ
ル等の剛性の高い構造体にダクロン繊維等の細線を絡ま
せてなる栓体を、血管等の人体の管状器官内の留置部か
ら確実かつ容易に回収して、挿入操作のやり直し等がで
きるようにした管状器官内部に留置される栓体の回収具
を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の第1は、管状器官内部に留置される、剛性
の高い構造体と、該構造体に絡めた剛性の低い細線とよ
りなる栓体を回収するための回収具であって、管状器官
の内部に挿入され、その先端を前記栓体の近傍に到達さ
れるカテーテルと、前記カテーテルを通して管状器官の
内部に挿入され、その先端部を前記カテーテルの開口か
ら突出されるワイヤと、前記ワイヤの先端部に形成され
た、前記細線を絡ませるための凹凸部と、前記ワイヤの
前記カテーテル後端から引き出された部分に装着される
操作保持具とを備えていることを特徴とする管状器官内
部に留置される栓体の回収具を提供するものである。
【0008】本発明の第2は、前記第1の発明におい
て、前記凹凸部が、前記ワイヤを右回転させたときに絡
みやすい形状の第1の凹凸部と、この第1の凹凸部とは
異なる形状であって、前記ワイヤを左回転させたときに
絡みやすい形状の第2の凹凸部とからなる管状器官内部
に留置される栓体の回収具を提供するものである。
【0009】本発明の第3は、前記第1又は第2の発明
において、前記凹凸部は、前記ワイヤの途中に形成され
たループであって、ループの始端部と終端部とが所定の
弾発力をもって対峙したものからなる栓体の回収具を提
供するものである。
【0010】本発明の第4は、前記第1〜3の発明にお
いて、前記ワイヤ先端の前記凹凸部に前記細線を絡ませ
て、前記栓体を前記カテーテル内に引き込むとき、前記
栓体を把持する把持手段が設けられている管状器官内部
に留置される栓体の回収具を提供するものである。
【0011】本発明の第5は、前記第4の発明におい
て、前記把持手段が、前記ワイヤの前記凹凸部よりも基
部寄り部分に一対のストッパにより所定距離だけ軸方向
移動可能に装着された筒部材と、この筒部材に連結され
た、前記ワイヤを囲むスネアとで構成されている管状器
官内部に留置される栓体の回収具を提供するものであ
る。
【0012】本発明の第6は、前記第5の発明におい
て、前記筒部材の基端には、前記カテーテルの先端に弾
性的に係合し、所定の引張り力によって前記カテーテル
内に引き込まれる一時係止手段が設けられている管状器
官内部に留置される栓体の回収具を提供するものであ
る。
【0013】本発明の第1によれば、カテーテル先端を
管状器官内部に留置された栓体の手前に位置させ、カテ
ーテルを通してワイヤを挿入し、ワイヤの先端を前記栓
体の細線の内部に挿入する。そして、カテーテルの基部
側から引き出されたワイヤの基部外周に装着された操作
保持具を把持して、ワイヤを回転させたり、押し引きし
たりして、ワイヤの先端部の凹凸部に栓体の細線を絡ま
せる。その状態で、ワイヤをカテーテル内に引き込むこ
とにより、栓体をカテーテル内に引き込んで回収するこ
とができる。その後、カテーテルを管状器官内から抜け
ば、栓体を管状器官内から取り出すことができる。
【0014】本発明の第2によれば、ワイヤを右回しし
たときには第1の凹凸部に細線が絡まり、左回ししたと
きには第2の凹凸部に細線が絡まる。そして、人が操作
保持具を把持してワイヤを操作するとき、人の手のひら
や指の長さは有限であることから、ワイヤを一方向にの
み回し続けるよりも、右回しと左回しを交互に行う方が
やさしいため、ワイヤ先端部の凹凸部に栓体の細線を短
時間の内に効率よく絡ませることができる。
【0015】本発明の第3によれば、ワイヤのループの
始端部と終端部とが、その隙間を拡大したり狭めたり、
あるいは開いたり閉じたり、更には閉じたままでもルー
プがゆがんで摺動変移するので、それらの動きによって
細線がループ内に引き込まれやすくなり、ワイヤを回転
するだけの簡単な操作で細線を絡ませて、栓体の回収を
容易に行うことができる。
【0016】本発明の第4によれば、ワイヤ先端部の凹
凸部に栓体の細線を絡ませてカテーテル内に引き込もう
とするとき、把持手段によって栓体の剛性の高い構造体
を把持し、栓体をカテーテル内に確実に引き込むことが
可能となる。
【0017】本発明の第5によれば、ワイヤ先端部の凹
凸部に栓体の細線を絡ませて引き寄せたとき、栓体の一
部がスネアの中に入り込む。その状態で、ストッパによ
ってスネア自身もワイヤと一緒にカテーテル内に引き込
まれ、スネアがカテーテルの開口部で引き絞られて栓体
の剛性の高い構造体を確実に保持し、栓体をカテーテル
内に確実に引き込むことができる。
【0018】本発明の第6によれば、ワイヤ先端部の凹
凸部に栓体の細線を絡ませて引き寄せたとき、筒部材の
基端に設けた一時係止手段がカテーテルの先端部に弾性
的に係合することによって、所定の距離でスネアは動か
ずワイヤのみが引き込まれることになり、ワイヤの凹凸
部に細線を絡まれて移動する栓体が、スネアの中に確実
に導入される。そして、更にワイヤを引き込むと、スト
ッパによって上記筒部材が強制的にワイヤと一緒に移動
し、上記一時係止手段のカテーテル先端部における係合
が強制的に外されて、栓体をカテーテル内に引き込むこ
とができる。
【0019】
【発明の実施の形態】図1〜8には、本発明による管状
器官内部に留置される栓体の回収具の一実施例が示され
ている。図1は回収具のカテーテルとワイヤ先端部との
構造を示す斜視図、図2は回収具の操作保持具の背面側
から見た横断面図、図3は同操作保持具の全体斜視図、
図4は同操作保持具の操作部材の平面図、図5は同操作
保持具の操作部材の側面図、図6は同操作保持具のスラ
イダの側面図、図7は同操作保持具のスライダの正面
図、図8は回収具の使用方法を示す説明図である。
【0020】図1に示すように、この回収具31は、合
成樹脂チューブ等からなるカテーテル32と、ステンレ
ス等の金属からなるワイヤ33と、TiNi合金等の金
属からなるスネア34とを備えている。
【0021】ワイヤ33は、その先端に白金合金等の好
ましくはX線不透過性の金属からなる丸い頭部35が形
成され、頭部35のやや基部寄り部分に2つの巻方向が
反対のループ36、37が形成されている。これらのル
ープ36、37は、本発明における凹凸部を構成してお
り、各ループの始端部と終端部とが近接又は当接して所
定の弾発力をもって対峙している。一方のループ36
は、ワイヤ33を図1中の矢印B方向に回転させると
き、栓体の細線がループ内に挿入されて絡みやすくなっ
ており、他方のループ37は、ワイヤ33を図1中の矢
印A方向に回転させるとき、栓体の細線がループ内に挿
入されて絡みやすくなっている。その結果、ワイヤ33
を矢印A、B方向に交互に回転させるだけで、栓体の細
線をワイヤの先端部に効果的に絡ませることができる。
【0022】ワイヤ33の上記ループ36、37よりも
基部寄り部分には、拡径したフランジ状の部材からなる
一対のストッパ38、39が所定間隔をおいて形成され
ている。ストッパ38、39は、例えばステンレスの環
体やコイルなどをワイヤ33の外周に固着することによ
って形成されている。なお、ワイヤ33自体をその部分
でコイル状に巻いてストッパ38、39にすることもで
きる。
【0023】ワイヤ33のストッパ38、39の間に
は、例えばステンレスのチューブやコイルからなる筒部
材40が軸方向に摺動可能に装着されている。筒部材4
0の内径は、上記ストッパ38、39の外径よりも小さ
くされ、その結果、筒部材40は、上記ストッパ38、
39の間でだけ、軸方向移動可能とされている。
【0024】この筒部材40には、ステンレスのワイヤ
をループ状にして、その途中を結束部41で結束し、一
端には前記スネア34、他端には一時係止部42を形成
してなるループ状ワイヤが固着されている。スネア34
は、筒部材40の先端側から突出してワイヤ33を囲ん
でおり、一時係止部42は、筒部材40の基端側から突
出して外方に伸びて、カテーテル32の開口部に弾性的
に係合するようになっている。なお、スネア34は、本
発明における把持手段を構成している。
【0025】ワイヤ33の基端部は、カテーテル32の
基端部から引き出され、人がその部分を把持して操作を
行うのであるが、そのとき、ワイヤ33の把持を確実に
し、押し引きや回転動作をしやすくするため、ワイヤ3
3の上記基端部に操作保持具が取付けられるようになっ
ている。
【0026】図2〜7には、上記操作保持具の好ましい
一例が示されている。この操作保持具11は、好ましく
はガラス繊維等で補強された合成樹脂材からなる柱状の
操作部材12を有している。操作部材12の一側面に
は、ワイヤ33を挿入できる幅で、かつ、その軸心に至
る深さで軸方向に沿ってワイヤ挿入用スリット(以下単
に「スリット」とする)14が形成されている。なお、
スリット14の開口部はテーパ状に広がってワイヤ33
を導入しやすくされている。また、スリット14の奥方
には、その一方の内側壁(図2中の下方の面)に軸方向
に沿って延びる凸条15が形成されている。
【0027】このスリット14の他方の内側壁(図2中
の上方の面)から対応する外周壁に向けて、スリット1
4と直交する方向に貫通して軸方向に所定長さで伸びる
スライダ操作用開口(以下単に「開口」とする)16が
形成されている。この開口16は、その外周壁の開口縁
部16aの幅が内部の溝幅より狭くされて、あり溝形状
をなしている。すなわち、開口16の内部の溝幅W1
りも、開口縁部16aの溝幅W2 の方が狭くされてい
る。また、開口16は、操作部材12の上面に所定長さ
で開口し、その両端は操作部材12の上壁で閉じた形状
をなしている。
【0028】更に、上記開口縁部16aは、開口16の
内側にリブ状に突出した部分からなり、図5に示すよう
に側面から見たとき、スリット14の一方の内側壁(図
中の下方の面)に対して前方に向けて斜め下方に傾斜し
た方向に形成され、開口縁部16aとスリット14の上
記内側壁との間隙が前方に向けて次第に狭められるよう
になっている。なお、開口縁部16aの中間部には、内
部の溝幅と同じになるように所定長さで切り欠かれた切
り欠き部16bが形成されている。
【0029】操作部材12の周面には、複数の滑り止め
用の溝17が軸方向に沿って形成され、操作部材12を
把持したときに手のひらにしっかりとグリップされて、
回転操作などが確実に行えるようにされている。
【0030】また、このガイドワイヤの操作保持具11
は、上記操作部材12の開口16を通して挿入されたス
ライダ21を有している。スライダ21は、その両側面
に溝22を有し、正面又は背面から軸方向に見たとき、
その溝22の部分でくびれた形状をなしている。この溝
22は、上記操作部材12の開口16の開口縁部16a
が嵌合する部分をなし、開口縁部16aと同様に、軸方
向に沿って前方に向けて斜め下方に傾斜して形成されて
いる。スライダ21の溝22に操作部材12の開口縁部
16を嵌合させたとき、スライダ21は、開口縁部16
aの下面に当接して抜け止めされる。また、その状態
で、スライダ21の底部23は、スリット14の下方の
内側壁と常に平行になるようにされている。
【0031】スライダ21の底部23には、図2に示す
ように背面側から見て右側に偏心した位置に軸方向に沿
った凹溝24が形成され、この凹溝24は、スライダ2
1の下半部を開口16内に挿入したとき、スリット14
の凸条15に嵌合するようになっている。また、スライ
ダ21の両側面中間部には、比較的短い長さの突出部2
5が形成されており、この突出部25を操作部材12の
切欠き部16bに合わせたとき、スライダ21の下半部
を開口16内に挿入できるようになっている。そして、
スライダ21を前後にスライドさせると、上記突出部2
5が操作部材12の開口縁部16aに係合して抜け止め
されるようになっている。
【0032】スライダ21の上部には、突起部26、滑
り止め部27が形成されており、親指等で突起部26を
押したり、また滑り止め部27を押えて引いたりするこ
とにより、スライダ21を開口16に沿って軸方向にス
ライドさせることができるようになっている。このとき
の握り方は、ワイヤ33を管状器官内に押し込んだり、
引き出したりするときの握り方と同じになるので、スラ
イド21の操作を迅速に違和感なく行うことができる。
【0033】この操作保持具11の使用に際しては、ワ
イヤ33をスリット14に挿入するとき、スライダ21
は後方に引いた状態にして、スライダ21とスリット1
4の下方の内側壁との間に十分な間隙を設け、ワイヤ3
3を挿入できるようにしておく。その状態で、ワイヤ3
3をスリット14に挿入して凸条15に当接させると、
ワイヤ33を操作部材12に対して容易にセンタリング
することができる。次に、スライダ21を親指等で押し
て前方にスライドさせると、スライダ21は開口縁部1
6aに沿って前進し、スライダ21の底部23が徐々に
スリット14の下方の内側壁に近接する。
【0034】その結果、ワイヤ33は、スライダ21の
底部23とスリット14の下方の内側壁との間に挟まれ
て固定される。このとき、スライダ21の底部23がス
リット14の下方の内側壁に対して平行を保ったまま上
記内側壁に近接するので、スライダ21の底部23全体
がワイヤ33に当接し、ワイヤ33を広い面積で押圧し
てワイヤ33の損傷を防止すると共に、ワイヤ33をし
っかりと固定することができる。
【0035】また、ワイヤ33をカテーテル32内に押
し込むにつれて、操作保持具11の装着箇所をワイヤ3
3の基部側に徐々にずらしたいときは、スライダ21を
親指等で押えながら引くと、スライダ21の底部23と
スリット14の下方の内側壁との間隙が広がってワイヤ
33の固定が解除されるので、操作保持具11の位置を
ワイヤ33の所望の箇所にずらして、再びスライダ21
を前方に押して固定すればよい。このような脱着操作
は、親指等でスライダ21をスライドさせるだけで行え
るので、操作を迅速かつ簡単に行うことができる。
【0036】なお、操作保持具としては、上記構造のも
のに限らず、例えば実開平5−29543号に開示され
たものなど、各種構造のものが使用できる。
【0037】次に、図8を参照して、上記回収具31の
使用方法を説明する。図8において、50は血管であ
り、51は血管50内に留置された栓体であって、この
実施例の場合、栓体51は、ステンレス、白金合金等の
金属のダブルコイル52のピッチ間にダクロン繊維53
を絡ませたもので構成されている。ダブルコイル52が
本発明における剛性の高い構造体をなし、ダクロン繊維
53が本発明における細線をなしている。
【0038】まず、図示しないガイドワイヤを血管50
内に挿入し、その先端を回収したい栓体51の手前に到
らせた後、このガイドワイヤに沿ってカテーテル32を
挿入して、カテーテル32の先端を栓体51の近傍に配
置する。
【0039】この状態で図8に示すように、ワイヤ3
3を挿入し、その先端部をカテーテル32の先端から突
出させる。前述したように、ワイヤ33の先端部には、
一対のストッパ38、39間に装着された筒部材40を
介して、スネア34と一時係止部42が取付けられてい
る。また、ワイヤ33の先端には、白金合金からなる頭
部35が設けられているので、その位置をX線透視によ
って確認することができる。なお、ワイヤ33の基端部
には、前記操作保持具11が装着され、ワイヤ33の押
し引きや回転操作が確実に行えるようにしてある。
【0040】そして、ワイヤ33の先端部を栓体51に
挿入し、ワイヤ33を左右方向に交互に回転させると、
巻方向が反対のループ35、36に栓体51のダクロン
繊維53が絡まり、栓体51のダクロン繊維53がワイ
ヤ33に保持される。その状態で、図8に示すよう
に、ワイヤ33をカテーテル32内に引き込むと、栓体
51もワイヤ33と一緒にカテーテル32の開口部方向
に移動する。
【0041】このとき、筒部材40の一時係止部42が
カテーテル32の開口部又はその内壁に当接して、筒部
材40がカテーテル32内に入り込むことを一時的に阻
止するので、筒部材40は、前方のストッパ38に係合
するまでワイヤ33に対して先端方向に相対移動する。
その結果、栓体51がスネア34内に導入される。
【0042】そして、図8に示すように、ワイヤ33
を更にカテーテル32内に引き込むと、ストッパ38に
係合した筒部材40も一時係止部42に抗してカテーテ
ル32内に挿入され、栓体51、スネア34がカテーテ
ル32内に引き込まれる。そのとき、スネア34のルー
プがカテーテル32の開口部で引き絞られて栓体51の
ダブルコイル52を確実に保持するので、栓体51をカ
テーテル32内に確実に引き込んで回収することができ
る。
【0043】図9には、本発明による栓体の回収具の他
の実施例が示されている。なお、図1〜8に示した実施
例と実質的に同一部分には同符号を付してその説明を省
略することにする。
【0044】この回収具61は、前記実施例の回収具3
1に対して、ストッパ38、39、筒部材40、スネア
34、一時係止部42が設けられていない点だけが異な
っている。すなわち、カテーテル32と、ワイヤ33
と、ワイヤ33の先端に固着された頭部35と、頭部3
5より基部寄りに設けられたループ36、37と、図示
しない操作保持具とで構成されている。
【0045】この回収具61は、筒部材やスネアを設け
ないことにより全体の直径を細くできるので、細い血管
等に挿入する場合に有効である。その場合には、栓体の
直径も比較的小さなものとなるので、栓体の細線をワイ
ヤ33のループ36、37に絡ませるだけでも、栓体を
カテーテル32内に引き込むことが可能である。
【0046】図10には、ワイヤ33に設ける凹凸部の
他の例が示されている。ワイヤ33の先端には、前述し
たような頭部35が形成され、その基部側に複数の枝状
の突起62が形成されて、本発明における凹凸部を構成
している。この例では、ワイヤ33を回転させ、あるい
は押し引きすることにより、枝状の突起62に栓体の細
線が絡み付くようになっている。
【0047】図11には、ワイヤ33に設ける凹凸部の
更に他の例が示されている。この例では、ワイヤ33の
先端を丸い頭部35とし、その基部寄りの部分に複数の
C字状に切り欠いた凹部63を形成して、本発明におけ
る凹凸部を構成している。この例においても、ワイヤ3
3を回転させ、あるいは押し引きすることにより、上記
凹部63に栓体の細線が絡み付くようになっている。
【0048】図12、13には、把持手段を変更した本
発明による回収具の更に他の実施例が示されている。図
12は、回収具の先端部の斜視図、図13は、把持手段
の駆動構造を示す部分平面図である。なお、カテーテル
や操作保持具は、前記実施例で用いたものと同様なので
図示を省略してある。
【0049】図12に示すように、この回収具71は、
開閉可能な一対のクランパ72、73からなる把持手段
を有している。クランパ72、73は、くの字形に折曲
されて、その基端部はケース74に挿入保持されてい
る。ケース74の後端には、柔軟な金属等のワイヤから
なる支持ロッド75が連結されており、支持ロッド75
によってケース74の移動が可能とされている。
【0050】また、ワイヤ33がケース74を貫通して
前方に突出し、上記一対のクランパ72、73の中間を
通って押し引きできるようになっている。ワイヤ33の
先端部には、図9に示した実施例と同様に、頭部35
と、巻方向が反対の一対のループ36、37が形成され
ている。また、ケース74内には、上記クランパ72、
73を開閉動作させるためのプッシュロッド76が挿入
されている。
【0051】図13に示すように、クランパ72、73
は、それらの基部寄りの部分を支軸77、78でケース
74に枢支され、それら基端部はリンク79、80の一
端に連結軸81、82によって枢支されている。更に、
連結軸81、82の基端は、プッシュロッド76の先端
に連結軸83によって枢支されている。
【0052】したがって、この回収具71の使用に際し
ては、クランパ72、73、ケース74、支持ロッド7
5、プッシュロッド76、ワイヤ33を、カテーテルを
通して管状器官内に挿入し、ワイヤ33を前方に押出し
てその先端部のループ36、37に栓体の細線を絡ま
せ、ワイヤ33を引き寄せて栓体をクランパ72、73
の間に位置させる。その状態で、プッシュロッド76を
押すと、リンク79、80を介して、クランパ72、7
3が閉じて栓体を保持する。そして、クランパ72、7
3により栓体を保持したまま、支持ロッド75及びワイ
ヤ33を引いて、栓体をカテーテル内に引き込むことが
できる。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ワイヤの先端部に形成した凹凸部に栓体の細線を絡めて
栓体をカテーテル内に引き込むようにしたので、管状器
官内に留置された栓体の回収操作を容易に、迅速に、か
つ確実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の栓体の回収具の一実施例におけるカテ
ーテルとワイヤ先端部の構造を示す斜視図である。
【図2】同実施例の回収具の操作保持具を示す背面側か
ら見た横断面図である。
【図3】同操作保持具の全体斜視図である。
【図4】同操作保持具の操作部材の平面図である。
【図5】同操作保持具の操作部材の側面図である。
【図6】同操作保持具のスライダの側面図である。
【図7】同操作保持具のスライダの正面図である。
【図8】同回収具の使用方法を示す説明図である。
【図9】本発明の栓体の回収具の他の実施例におけるカ
テーテルとワイヤ先端部の構造を示す斜視図である。
【図10】本発明の栓体の回収具に用いられるワイヤの
凹凸部の他の例を示す部分側面図である。
【図11】本発明の栓体の回収具に用いられるワイヤの
凹凸部の更に他の例を示す部分側面図である。
【図12】本発明の栓体の回収具の更に他の実施例にお
けるワイヤと把持手段の先端部の構造を示す斜視図であ
る。
【図13】同回収具の把持手段の駆動機構を示す部分平
面図である。
【符号の説明】
11 操作保持具 31、61、71 回収具 32 カテーテル 33 ワイヤ 34 スネア 35 頭部 36、37 ループ 38、39 ストッパ 40 筒部材 42 一時係止部 62 突起 63 凹部 72、73 クランパ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 管状器官内部に留置される、剛性の高い
    構造体と、該構造体に絡めた剛性の低い細線とよりなる
    栓体を回収するための回収具であって、 管状器官の内部に挿入され、その先端を前記栓体の近傍
    に到達されるカテーテルと、 前記カテーテルを通して管状器官の内部に挿入され、そ
    の先端部を前記カテーテルの開口から突出されるワイヤ
    と、 前記ワイヤの先端部に形成された、前記細線を絡ませる
    ための凹凸部と、 前記ワイヤの前記カテーテル後端から引き出された部分
    に装着される操作保持具とを備えていることを特徴とす
    る管状器官内部に留置される栓体の回収具。
  2. 【請求項2】 前記凹凸部は、前記ワイヤを右回転させ
    たときに絡みやすい形状の第1の凹凸部と、この第1の
    凹凸部とは異なる形状であって、前記ワイヤを左回転さ
    せたときに絡みやすい形状の第2の凹凸部とからなる請
    求項1記載の管状器官内部に留置される栓体の回収具。
  3. 【請求項3】 前記凹凸部は、前記ワイヤの途中に形成
    されたループであって、ループの始端部と終端部とが所
    定の弾発力をもって対峙したものからなる請求項1又は
    2記載の管状器官内部に留置される栓体の回収具。
  4. 【請求項4】 前記ワイヤ先端の前記凹凸部に前記細線
    を絡ませて、前記栓体を前記カテーテル内に引き込むと
    き、前記栓体を把持する把持手段が設けられている請求
    項1〜3のいずれか1つに記載の管状器官内部に留置さ
    れる栓体の回収具。
  5. 【請求項5】 前記把持手段が、前記ワイヤの前記凹凸
    部よりも基部寄り部分に一対のストッパにより所定距離
    だけ軸方向移動可能に装着された筒部材と、この筒部材
    に連結された、前記ワイヤを囲むスネアとで構成されて
    いる請求項4記載の管状器官内部に留置される栓体の回
    収具。
  6. 【請求項6】 前記筒部材の基端には、前記カテーテル
    の先端に弾性的に係合し、所定の引張り力によって前記
    カテーテル内に引き込まれる一時係止手段が設けられて
    いる請求項5記載の管状器官内部に留置される栓体の回
    収具。
JP8278787A 1996-09-30 1996-09-30 管状器官内部に留置される栓体の回収具 Pending JPH1099338A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007007419A (ja) * 2005-06-30 2007-01-18 Cordis Neurovascular Inc 機械式解放機構を備えた耐伸長性塞栓コイルデリバリーシステム

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007007419A (ja) * 2005-06-30 2007-01-18 Cordis Neurovascular Inc 機械式解放機構を備えた耐伸長性塞栓コイルデリバリーシステム

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