JPH1098948A - 土壌加温方法 - Google Patents

土壌加温方法

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JPH1098948A
JPH1098948A JP8257195A JP25719596A JPH1098948A JP H1098948 A JPH1098948 A JP H1098948A JP 8257195 A JP8257195 A JP 8257195A JP 25719596 A JP25719596 A JP 25719596A JP H1098948 A JPH1098948 A JP H1098948A
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Japan
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soil
porous tube
hot water
water
porous
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JP8257195A
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English (en)
Inventor
Masayuki Taniguchi
谷口  正幸
Hitoshi Imamura
等 今村
Jun Yokoyama
順 横山
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Japan Oxygen Co Ltd
Nippon Sanso Corp
Original Assignee
Japan Oxygen Co Ltd
Nippon Sanso Corp
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Publication date
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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/10Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in agriculture
    • Y02A40/25Greenhouse technology, e.g. cooling systems therefor

Abstract

(57)【要約】 【課題】 容易に実施でき、かつエネルギー効率が高
く、しかも土壌を迅速かつ安定的に加温できる土壌加温
方法を提供する。 【解決手段】 柔軟性材料からなり、かつ多数の微細孔
を有する多孔質管1を土壌中に埋設し、多孔質管1内
に、該土壌より高温の温水を流し、多孔質管1の微細孔
を通して前記温水を土壌中に供給して土壌を加温する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、施設栽培場、路
地、サッカー場、野球場、ゴルフ場、緑化施設、競馬施
設の馬道などの土壌を加温する方法に関するものであ
り、特に、容易に実施でき、かつエネルギー効率が高
く、しかも土壌を迅速かつ安定的に加温できる土壌加温
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、施設栽培場においては、暖房装置
を用いて栽培場室内の気温を最適化し、作物の生産性を
高めることが行われている。しかしながら、メロン、ナ
ス、ピーマン、キュウリなどの、栽培時の最適温度が高
い作物を栽培する場合、特に冬季にこれら作物を促成、
反促成、あるいは抑制栽培する場合には、栽培場室内の
気温を最適化しても、地温が低いために充分な生産性を
得ることができないことがある。また、上記以外の作物
においても、地温を高めることによって生産性の向上を
図ることができることが知られている。このため、地温
を高めるために、土壌を加温することが行われている。
土壌を加温する方法としては、温水加温法、醸熱加温
法、電熱加温法等が用いられている。
【0003】上記温水加温法は、硬質ポリエチレンや塩
化ビニルからなる放熱管を土壌中に埋め込み、この放熱
管内にボイラー等で加温した温水を通し、この放熱管を
介して土壌に熱を伝え、加温する方法である。また醸熱
加温法は、稲わらや落葉等の発酵材を土壌中に埋め込
み、この発酵材を土壌中で発酵させ、発酵の際の発酵熱
を利用して土壌を加温する方法である。また電熱加温法
は、抵抗線等の発熱体を土壌中に埋め込み、これを通
電、発熱させて土壌を加温する方法である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記土
壌加温方法では、次に示すような問題があった。温水加
温法では、放熱管がかさばるため、放熱管の設置、運搬
に多大な労力を必要とする問題があった。また、放熱管
を介して間接的に土壌に熱を伝えるため、エネルギー効
率が悪い問題があった。さらには、放熱管から放出され
た熱が土壌の熱伝導によってのみ土壌中に広がるため、
目的とする範囲の土壌全体の加温に長時間を要する不満
があった。また、加温することによって放熱管の周辺の
土壌が乾燥するため、乾燥した土壌の熱伝導率が低下
し、加温効率が低下する問題があった。また、上記放熱
管を埋設した土壌上を通る重機等の踏圧により放熱管が
破損し、破損箇所から温水の一部が漏れ、これによって
安定的な加温ができなくなるおそれがあった。
【0005】また、醸熱加温法では、発熱の持続期間が
短い問題があった。また発熱量が発酵材の性質によって
大きく左右されるため、発酵材の選択には熟練が必要で
あった。また、発酵材の確保が困難であるという問題が
あった。また電熱加温法では、上記発熱体の設置および
撤去に多大な労力、費用を必要とし、かつ運転コストが
高い問題があった。また発熱体の耐用年数が1〜2年と
短いため発熱体を定期的に交換する必要があり、コスト
が嵩む問題があった。
【0006】また、サッカー場、野球場、ゴルフ場など
の芝地を有する競技場、特に冬季でも競技を行うサッカ
ー場では、芝の通年常緑化が望まれている。これら競技
場で用いられる芝としては、国産芝および西洋芝がある
が、国産の芝は冬枯れし、冬枯れしない西洋芝は夏の高
温多湿の気候に適応できない問題がある。そこで、夏季
には国産芝を用い、冬季には西洋芝に張り替えるなどの
対策がなされているが、芝の張り替えに多くの労力と費
用がかかるため、国産芝の冬枯れを防ぐ方法が要望され
ていた。
【0007】また、競馬施設では、競争馬の蹄の保護の
ため、施設内の馬道を常時灌水し、これを軟らかい状態
に保つ必要がある。しかし冬季に気温が下がり、馬道に
灌水された水が凍結すると、馬道が蹄保護のため好まし
くなく、かつ滑り易い状態となり、馬道を使用できなく
なる。このため、馬道を加温し、その凍結を防ぐ方法が
要望されていた。
【0008】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、容易に実施でき、かつエネルギー効率が高く、しか
も土壌を迅速かつ安定的に加温できる土壌加温方法を提
供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の土壌加温方法
は、柔軟性材料からなり、かつ多数の微細孔を有する多
孔質管を土壌中に埋設し、該多孔質管内に、該土壌より
高温の温水を流し、該多孔質管の微細孔を通して前記温
水を土壌中に供給して土壌を加温することを特徴とする
ものである。また、前記多孔質管の埋設深さを、5〜3
0cmとするのが好ましい。 また、前記多孔質管に、
圧力水頭1〜50m、流量0.05〜2.0cm3/s
/mで温水を供給するのが好ましい。
【0010】本発明の土壌加温方法は、柔軟性材料から
なり、かつ多数の微細孔を有する多孔質管を土壌中に埋
設し、該多孔質管内に、該土壌より高温の温空気を流
し、該多孔質管の微細孔を通して前記温空気を土壌中に
供給して土壌を加温することを特徴とするものである。
また、前記多孔質管の埋設深さを、10〜60cmとす
るのが好ましい。また、前記多孔質管に、圧力水頭0.
1〜10m、流量1〜12cm3/s/mで温空気を供
給するのが好ましい。
【0011】また、前記多孔質管としては、その内径が
7〜20mmであり、肉厚が1.5〜3.0mmであ
り、透水係数が1.0×10-8〜1.0×10-5cm/
sであるものを用いるのが好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は本発明の土壌加温方法を実
施するための加温装置の一例を示すものである。ここに
示す加温装置10は、加温媒体供給源3と、この供給源
3に接続された配管2と、この配管2に接続された複数
の多孔質管1とを備えて構成されている。この加温装置
10は、複数の畝4が形成された施設栽培場5に設置さ
れており、多孔質管1は、畝4中央部に、畝に沿って埋
設されている。
【0013】加温媒体供給源3は、水または空気を加温
し、加温した水または空気を配管2を通して多孔質管1
内に送ることができるようになっているものである。加
温媒体供給源3としては、重油、灯油、LPG等を燃料
としたボイラーを有し、このボイラーで水または空気を
加温することができるものが好ましい。また既設の暖房
器、あるいはそれを熱源とした熱交換器や、太陽熱温水
器を利用したものでも良い。灯油を燃料とするボイラー
としては、出力20000kcal/hr前後、あるい
はそれ以下のものを利用すると、小型で取扱いが容易と
なり、好適である。また、LPGを燃料とするボイラー
は、安価で、かつ小型である点で好ましい。配管2は、
塩化ビニル等の樹脂からなる配管である。
【0014】多孔質管1は、一端が配管2に接続され、
他端が封止されている。多孔質管1としては、管壁に数
十〜数百μm程度の微細な連続孔が無数に形成され、透
水性および通気性を有する管が用いられる。この微細連
続孔は発泡成形あるいは熱溶融しない粉体を用いる粉体
成形により管壁に形成できるものである。また、この管
の空隙率は25〜40%であることが好ましい。この多
孔質管1の内径は50mm以下、特に7〜20mmとす
るのが好ましい。この内径が7mm未満であると、スム
ーズな温水または温空気の供給がしにくくなるため好ま
しくない。またこの内径が20mmを越えると、多孔質
管1を運搬、設置する際に取扱いしにくくなり、かつ原
料コスト面で不利となるため好ましくない。
【0015】また多孔質管1の肉厚は、5mm以下、特
に1.5〜3.0mmとするのが好ましい。この肉厚が
1.5mm未満であると、その強度が不足となり、3.
0mmを越えると、原料コスト面で不利となるため好ま
しくない。
【0016】多孔質管1としては、柔軟性の高い柔軟性
材料が用いられ、特にゴム粉末をポリエチレン等の樹脂
を結合剤として成形したものを用いるのが好適である。
【0017】また多孔質管1は、埋設時などに破損する
ことがないよう、一定以上の強度を有することが好まし
く、例えば15kg/cm2以上の引張強度((JIS
K6301準拠))を有するものとするのが好まし
い。また、多孔質管1に用いられる材料としては、軽量
のものを用いるのが好ましい。
【0018】多孔質管1としては、透水係数が1.0×
10-8〜1.0×10-5cm/sであるものを用いるこ
とが望ましい。ここで、透水係数とは、下記の数式
(I)によって実験的に求められる数値である。 K=QL/AH ・・・(I) 式中、Kは多孔質管の透水係数(cm/s)であり、Q
は給水速度、即ち、この多孔質管1mあたり管壁から滲
み出る水の量(cm3/s・m)であり、Lは多孔質管
の肉厚(cm)であり、Aは多孔質管1mあたりの表面
積(cm2/m)であり、Hは多孔質管内の圧力水頭
(cm)である。
【0019】上記透水係数Kが1.0×10-8cm/s
未満であると、土壌への水または空気の供給量が不足す
ることがあり、また管壁の微細孔が詰まり易くなるため
好ましくない。また、透水係数Kが1.0×10-5cm
/sを越えると、多孔質管の長手方向に亙って均一に温
水または温空気を供給することが難しくなるため好まし
くない。
【0020】上記透水係数は、多孔質管1の内径、肉
厚、管内の水または空気の圧力、流量等に応じて適宜設
定するのが好ましい。例えば、多孔質管の内径が7〜2
0mm、肉厚が1.5〜3.0mm、管内の圧力水頭が
20m以下の時には、透水係数Kを5.0×10-7
5.0×10-5とすると、多孔質管の長手方向に亙って
均一に温水または温空気を供給することできるため、好
ましい。また、透水係数Kを2.0×10-6〜2.0×
10-5とすると、管内圧が低圧でも充分な温水または温
空気の供給ができるようになるため、好ましい。また、
多孔質管1に流す加温媒体としては、水、または空気等
の気体を用いてよい。
【0021】次いで、上記加温装置10を用いた場合を
例として、本発明の土壌加温方法の一例を説明する。こ
の例の土壌加温方法では、まず、上記多孔質管1を土壌
中に埋設する。ところで、一般に、土壌中に水を供給す
ると、この水は重力によって土壌中の間隙を通り、深部
へ移動するもの(以下、重力水という)と、土壌粒隗の
接触界面における毛管力によって上下および水平方向に
拡散するもの(以下、毛管水という)とに分かれる。上
記毛管力は土壌の性質、乾燥度合い等により決まる一定
の値であるため、土壌への水供給の際には、一時に大量
の水を供給しても毛管水量は増加せず、過剰に供給され
た水は重力水となって流失する。
【0022】このため、多孔質管1内に流す加温媒体と
して水を用いる場合には、多孔質管1を、深さ60cm
以下、特に5〜30cmの位置に埋設するのが好まし
い。多孔質管1の埋設深さが5cm未満であると、大気
への放熱により加温効率が低下するため好ましくない。
また埋設深さが30cmを越えると、目的とする地表付
近の加温が効率的になされないため好ましくない。
【0023】また、一般に、土壌より高温の空気を土壌
中に供給すると、この空気はその比重の小ささによって
地表から直ちに大気に放散するもの(以下、放散空気と
いう)と、土壌粒隗の接触界面を通って上下および水平
方向に拡散するもの(以下、拡散空気という)とに分か
れる。上記拡散空気の量は土壌の性質、乾燥度合い等に
より決まるものであるため、土壌への空気供給の際に
は、一時に大量の空気を供給しても拡散空気量は増加せ
ず、過剰に供給された空気は放散空気となって大気中に
逃散する。
【0024】このため、上記加温媒体として空気を用い
る場合には、多孔質管1の埋設深さを、10〜60cm
とするのが好ましい。この埋設深さが10cm未満であ
ると、多孔質管1より放出された空気が土壌に短絡路を
形成し、この短絡路を通って直ちに大気に放出されてし
まい、加温効率が低下する。また、埋設深さが60cm
を越えると、目的とする地表付近の加温が効率的になさ
れず、また埋設作業に多大な労力を要するため好ましく
ない。
【0025】次いで、加温媒体供給源3によって、水ま
たは空気を、少なくとも対象とする土壌より高温、通常
は30〜60℃まで加熱し、これを配管2を通して多孔
質管1内に送る。温水を用いる場合には、その流量を
0.05〜2.0cm3/s/mとするのが好ましい。
この流量が0.5cm3/s/m未満であると、土壌へ
の温水供給量が不足する。また流量が2.0cm3/s
/mを越えると、上記重力水として流失する水の割合が
増加し、加温効率が低下する。
【0026】また、温水を多孔質管1に流す際の温水の
圧力水頭は、1〜50mとするのが好ましい。この圧力
水頭が1m未満であると、土壌への充分な温水供給がで
きないため好ましくない。また、圧力水頭が50mを越
えると、多孔質管1の始点と終点との間の圧力損失が増
加し、多孔質管1長手方向の均一な温水供給ができなく
なるため好ましくない。
【0027】また温空気を多孔質管1内に流す際には、
その流量を1〜12cm3/s/mとするのが好まし
い。この流量が1cm3/s/m未満であると、温空気
供給量が不足する。また流量が12cm3/s/mを越
えると、上記放散空気の割合が増加し、加温効率が低下
する。
【0028】また、温空気を流す際の温空気の圧力水頭
は、0.1〜10mとするのが好ましい。この圧力水頭
が1m未満であると、土壌への充分な空気供給ができな
いため好ましくない。また、圧力水頭が10mを越える
と、多孔質管1の始点と終点との間の圧力損失が増加
し、多孔質管1長手方向に均一な温空気供給ができなく
なるため好ましくない。なお、空気を用いる場合には、
地表から大気中に逃散する温空気の量を減らすため、地
表をマルチングなどで被覆するのが好ましい。
【0029】上記のようにして、温水または温空気を多
孔質管1内に流すと、この温水または温空気は多孔質管
1の微細孔を通して土壌中に浸出する。浸出した温水ま
たは温空気は、土壌中を拡散しつつ広がり、土壌を直
接、または土壌の熱伝導により間接的に加温する。
【0030】上記のような土壌加温方法にあっては、柔
軟性材料からなる多孔質管を使用するので、該管を巻取
った状態として運搬、設置などの作業を行うことができ
る。このため、該多孔質管の運搬、設置が容易となる。
また、多孔質管1の保管に広い保管場所が不要となる。
また上記多孔質管は、柔軟性材料からなるので、重機な
どの踏圧にも耐え得る。よって多孔質管の破損事故を未
然に防ぎ、常に安定した加温が可能である。
【0031】また、多孔質管を土壌中に埋設し、該多孔
質管を通して温水または温空気を土壌中に供給すること
によって、温水または温空気を土壌に接触させ、その熱
を土壌に直接的に伝えることができる。このため、目的
とする土壌を迅速に加温でき、かつ加温の際のエネルギ
ー効率を高め、運転コストを低減することができる。
【0032】また、多孔質管を通して土壌に温水を供給
することによって、加温の際に土壌が乾燥し、その熱伝
導率が低下するのを防ぐことができる。このため、加温
効率を高く維持することができる。
【0033】なお、多孔質管1は、設置場所の広さ、形
状に応じて、多孔質管1を、その端部同士、あるいは別
の配管に接続し、好適な長さ、形状のものに組み立てれ
ば良い。また多孔質管1は接続部で屈曲していても良い
し、枝分かれしていても良い。例えば、上記例では、図
1に示すように多孔質管1を配したが、これに限らず、
図2に示すように、加温媒体供給源3に接続された配管
2に多孔質管1の一端を接続し、他端を、排水用バルブ
6aを有する配管6に接続しても良い。また、図3に示
すように、配管2と配管6とを配管7で接続するように
しても良い。
【0034】
【実施例】ゴム粉体80重量部と、ポリエチレン20重
量部とを混合した後、押出成形し、成形時に管壁に微細
連続孔を形成し、連続孔を有する外径14mm、内径9
mmの多孔質管を作製した。この多孔質管の透水係数K
(初期値)は、4.0×10-6cm/sであった。
【0035】上記多孔質管を複数本用意し、それぞれの
一端を封止した後、図1に示すように、その他端をポリ
塩化ビニル製配管2に接続し、この配管2に加温媒体供
給源3を接続した。加温媒体供給源3には、加温手段と
して、灯油を燃料とするボイラーを設け、加温媒体とし
ては水道水を用いた。これら多孔質管1を土壌中40c
mの深さに埋設し、加温媒体供給源3で50℃または6
0℃まで加温した水道水を圧力水頭15mで多孔質管内
に供給した。この際の水流量は、40ml/s・mに設
定した。
【0036】上記条件で、24時間の土壌加温試験を行
い、試験開始時と、試験終了時の多孔質管1の周囲の土
壌の温度を測定した。測定した点は、多孔質管1から地
表面までの間(鉛直方向)の、多孔質管1から10、2
0、30、および40cm離れた部分、および多孔質管
1から水平方向に10、20、30、40、および50
cm離れた部分とした。供給した温水の温度が50℃の
時の鉛直方向および水平方向の温度分布を図4および図
5に、供給した温水の温度が60℃の時の鉛直方向およ
び水平方向の温度分布を図6および図7に示す。なお、
図4から図7において、−●−は試験開始前、−○−は
試験終了後の温度を示す。
【0037】図4ないし図7に示すように、温水50℃
または60℃の温水供給によって、多孔質管1から地表
面までの間、および多孔質管1から水平方向に50cm
離れた位置までの土壌を良好に加温することができたこ
とがわかる。
【0038】
【発明の効果】本発明の土壌加温方法にあっては、柔軟
性材料からなる多孔質管を使用するので、該管を巻取っ
た状態として運搬、設置などの作業を行うことができ
る。このため、該多孔質管の運搬、設置が容易となる。
また、多孔質管1の保管に広い保管場所が不要となる。
また上記多孔質管は、柔軟性材料からなるので、重機な
どの踏圧にも耐え得る。よって多孔質管の破損事故を未
然に防ぎ、常に安定した加温が可能である。
【0039】また、多孔質管を土壌中に埋設し、該多孔
質管を通して温水または温空気を土壌中に供給すること
によって、温水または温空気を土壌に接触させ、その熱
を土壌に直接的に伝えることができる。このため、目的
とする土壌を迅速に加温でき、かつ加温の際のエネルギ
ー効率を高め、運転コストを低減することができる。
【0040】また、多孔質管を通して土壌に温水を供給
することで、加温の際に土壌が乾燥し、その熱伝導率が
低下するのを防ぐことができる。このため、加温効率を
高く維持することができる。
【0041】また上記土壌加温方法は、施設栽培場だけ
でなく、路地、サッカー場、野球場、ゴルフ場などの芝
地、緑化植栽、および競馬施設の馬道等において、芝な
どの冬枯れ防止、土壌の凍結防止などに利用することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の土壌加温方法を実施するための加温
装置の一例を示す図である。
【図2】 本発明の土壌加温方法を実施するための加温
装置の他の例を示す図である。
【図3】 本発明の土壌加温方法を実施するための加温
装置のさらに他の例を示す図である。
【図4】 試験結果を示すグラフである。
【図5】 試験結果を示すグラフである。
【図6】 試験結果を示すグラフである。
【図7】 試験結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1・・・多孔質管

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 柔軟性材料からなり、かつ多数の微細孔
    を有する多孔質管を土壌中に埋設し、該多孔質管内に、
    該土壌より高温の温水を流し、該多孔質管の微細孔を通
    して前記温水を土壌中に供給して土壌を加温することを
    特徴とする土壌加温方法。
  2. 【請求項2】 前記多孔質管の埋設深さを5〜30cm
    とすることを特徴とする請求項1記載の土壌加温方法。
  3. 【請求項3】 前記多孔質管に、圧力水頭1〜50m、
    流量0.05〜2.0cm3/s/mで温水を供給する
    ことを特徴とする請求項1または2記載の土壌加温方
    法。
  4. 【請求項4】 柔軟性材料からなり、かつ多数の微細孔
    を有する多孔質管を土壌中に埋設し、該多孔質管内に、
    該土壌より高温の温空気を流し、該多孔質管の微細孔を
    通して前記温空気を土壌中に供給して土壌を加温するこ
    とを特徴とする土壌加温方法。
  5. 【請求項5】 前記多孔質管の埋設深さを、10〜60
    cmとすることを特徴とする請求項4記載の土壌加温方
    法。
  6. 【請求項6】 前記多孔質管に、圧力水頭0.1〜10
    m、流量1〜12cm3/s/mで温空気を供給するこ
    とを特徴とする請求項4または5項記載の土壌加温方
    法。
  7. 【請求項7】 前記多孔質管の内径が7〜20mmであ
    り、肉厚が1.5〜3.0mmであり、透水係数が1.
    0×10-8〜1.0×10-5cm/sであることを特徴
    とする請求項1から6のいずれか1項記載の土壌加温方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7069689B2 (en) * 2002-03-06 2006-07-04 Craven John P Method and system for regulating plant growth
JP2008211984A (ja) * 2007-02-28 2008-09-18 Shimane Univ 土壌管理方法
CN108401745A (zh) * 2018-02-11 2018-08-17 李卓骏 一种实验室用植物栽培装置

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