JPH1098938A - 環境保全型緑化資材 - Google Patents
環境保全型緑化資材Info
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- JPH1098938A JPH1098938A JP8278656A JP27865696A JPH1098938A JP H1098938 A JPH1098938 A JP H1098938A JP 8278656 A JP8278656 A JP 8278656A JP 27865696 A JP27865696 A JP 27865696A JP H1098938 A JPH1098938 A JP H1098938A
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Abstract
がなく、また微生物資材が有効に作用する環境を保持で
き、しかも植物の発芽や生育あるいはバランスのとれた
成長に良好な、環境保全型の緑化資材を提供する。 【解決手段】バーク堆肥などの有機系の資材と良質土な
どの無機系の資材との混合資材に、菌根菌含有資材と種
子とその他の添加資材を加えてある。その他の添加資材
には、根粒菌や光合成細菌などの窒素固定微生物、カル
シウムやマグネシウムなどの植物生育に必要な微量必須
養分、アルギン酸ソーダなどの微生物活性剤、珪酸カル
シウムなどの酸性土壌中和剤、木酢液などの植物成長促
進剤が選択的に選ばれる。
Description
化あるいは法面緑化工法などに使用される環境保全型の
緑化資材に関するものである。
は、一般に、バーク堆肥にピートモスと肥料及び種子を
混合した有機系の緑化資材や、土などの無機質系の資材
にバーク堆肥と肥料等を混合したものが知られている。
に菌根菌やフランキアあるいは放線菌などを添加した緑
化資材もある。造園や農業での緑化に使用される資材
は、こうした緑化資材を単品で使用するようにしてい
る。
資材は次の問題点を有する。肥料成分として化成肥料を
用いる。このため、雨水によって資材中の化成肥料が流
出し、河川や湖沼などを汚染して環境破壊を惹き起こす
ばかりでなく、追肥などのメンテナンスが必要となる。
上記したように有機系あるいは無機系の資材に単に微生
物資材を添加するにすぎないため、微生物資材が増殖等
するに有効な環境が整えられておらず、微生物資材が有
効に働かないことが多い。また、これらの緑化資材が投
与される土壌環境(pH値)を考慮していないために、
植物の発芽や生育に支障をきたす。さらには、植物の生
育に必要な微量必須養分に欠けるため、バランスのとれ
た植物育成を行いにくい。
周囲環境に及ぼすことのない環境保全型の緑化資材を提
供することにある。
有効に作用する環境を保持した、環境保全型の緑化資材
を提供することにある。
や生育あるいはバランスのとれた成長に良好な、環境保
全型の緑化資材を提供することにある。
を達成するために次の構成を備える。先ず、請求項1の
発明は、バーク堆肥、ピートモスなどの主として有機質
系の資材と、黒土、パーライト、ゼオライトなどの主と
して無機質系の資材とを混合した混合資材中に、種子と
菌根菌含有資材とその他の添加資材を添加混合して成
る。すなわち、有機系の資材と無機系の資材とが混合さ
れている点に一つの特徴がある。これによって本資材は
適度の空隙と粒子を持つ物理的構造となり、菌根菌など
の比較的に大きな微生物(約0.02mmないし0.5m
m)から根粒菌や放線菌などの比較的に小さな微生物
(約0.001mm)までの多様な有効微生物が増殖し易
い環境となる。
ピートモスのほか、ヤシガラ繊維、、イナワラ、籾殻な
どの主として有機質成分を含む資材が含まれる。また、
無機質系の資材には有機質部分をほとんど含まないとさ
れている鹿沼土や赤玉土、黒土などの主として無機質成
分で構成される資材が含まれる。
合は、例えば、有機質系の資材に対して黒土、パーライ
ト、ゼオライトなどの無機質系の資材を10から30重
量%、あるいは黒土などの良質土から成る無機質系の資
材に前記有機質系の資材を30から60重量%混合する
と良い。これらの混合割合は、資材としての保水性や施
工性(吹付け施工)を考慮して定められる。
材に上記したように種子と菌根菌含有資材とその他の添
加資材とが添加混合されている点にもう一つの特徴があ
る。菌根菌含有資材は、土壌中から養水分を吸収して植
物に供給する。添加する望ましい値は1から20重量%
である。菌根菌含有資材が多すぎると、他の構成資材と
のバランスが悪くなり、発芽性に支障をきたすことがあ
る。
物生育に必要な微量必須養分、微生物活性剤、酸性土壌
中和材、及び植物成長促進剤のうちから選択された少な
くとも一つの資材から構成される。
トバクター、光合成細菌、クロストリジウム、クレブフ
エラ、アゾスピリラム、水素酸化細菌、硫酸還元菌、あ
るいはらん藻類などの空気中の窒素を固定する微生物で
ある。本発明では、これらの窒素固定微生物群から選択
された少なくとも一種以上の微生物がその他の添加資材
として用いられる。
ム、ヨウ素、鉄、ゲルマニウム、ナトリウム、マンガ
ン、バナジウム、硫黄、亜鉛、銅、あるいはコバルトな
どの植物生育に必要な微量元素である。本発明では、こ
れらの微量必須養分群から選択された少なくとも1種以
上の微量元素が例えば0.05から10重量%添加され
る。
はグルタミン酸ソーダなどの微生物増殖作用を有する物
質から成る。本発明では、これら微生物活性剤群から選
択された少なくとも1種以上の物質が例えば0.05か
ら5重量%添加される。
軽量骨材、貝化石、貝殻、サンゴ、炭酸カルシウム、石
炭灰などの酸性中和剤及び好アルカリ性微生物から成
る。本発明では、これら酸性土壌中和材群から選択され
た少なくとも1種以上の中和材が例えば0.05から1
0重量%添加される。
あるいは木酢液などの植物生育促進物質、及び/又はサ
イトカイニン、オーキシン、あるいはジベレリンなどの
植物の生長ホルモンを含有する資材から成る。本発明で
は、これら植物成長促進剤群から選択された少なくとも
1種以上の物質及び/又は資材を前記添加材とする。こ
の場合、植物生育促進物質は0.05から5重量%添加
されるのが望ましい。
とし、これを航空緑化資材に改良したものである。その
特徴は、請求項1の混合資材にファイバー材と増粘剤と
浸食防止剤とが付加混合されている点にある。
から60重量%、黒土などの良質土から成る前記無機質
系の資材を5から20重量%、ファイバー材を30から
60重量%含む、混合構成とすることが望ましい。ファ
イバー材は主としてパルプ繊維から構成される。
し、これに水を加えることにより資材全体が高粘性のス
ラりー状になるように調整される。増粘剤の添加によ
り、粘性が高まり、航空からの投与によっても分離され
ることがなくなり、また、雨水による流出も防止され
る。なお、菌根菌含有資材とその他の添加資材中の微生
物資材は、全体として10から30重量%含まれるよう
にすると良い。
る。
し、これらに表1の1から6に示す配合の資材を2個づ
つ充填し、試料1から6とした。試料1の資材はバーク
堆肥とピートモスのみから成る。試料2は試料1の資材
に黒土を加えて成る。試料3はさらにパーライトと菌根
菌含有資材を加えてある。また、試料4はさらに窒素固
定菌含有資材を加えてある。さらに、試料5は試料4の
窒素固定菌含有資材を加えることなく光合成細菌含有資
材を混入してある。また、試料6は試料1から試料5を
構成する全ての構成資材を含有させたものである。
ールフェスクの種子100粒を、他方にはヤマハギの種
子100粒をそれぞれ播種した。実施場所は八王子市川
口町1540に所在する本出願人研究所の敷地内で、実
施開始日は平成7年7月20日、植被率等の測定日は平
成7年10月20日である。
料2の比較から有機系の緑化資材単独のものに比べてこ
れに無機系の資材を混合したものの方がトールフェスク
及びヤマハギ共に成立本数、草丈、植被率の全ての点で
若干の伸びを示している。試料3以降の本発明資材の場
合をこれらと比較すると、いずれの植物においても試料
1や試料2に比べて成立本数等すべての点で50%以上
(倍に近いものもある)の高い値を示している。特に、
菌根菌含有資材のみを添加した場合(試料3)よりも窒
素固定化菌、あるいは窒素固定化菌と光合成細菌を添加
した場合の方がより優れた値を示している。これらは全
て本発明の優れた効果を示すものである。
スクを示しており、トールフェスクとヤマハギの成立本
数は100cm2 当たりの本数、草丈及び背丈はcmを
それぞれ示している。また、肥料の使用量は3kg/m
3 である。
微量必須養分含有の海草、ケルパック、ハイケルプ、木
酢液のいずれかを添加した場合(試料2から6)のホワ
イトクローバの生育状況をこれらを添加しない場合(試
料1)と比較した結果を示す。なお、ポットは6号ポッ
トを用い、種子は100粒を播種した。実施場所と実施
開始日及び測定日は実施例1と同じである。
はいずれも草丈で50%の上昇、植被率で約10%の上
昇を見た。本発明の作用を示す一例である。
例1の試料1の資材と、実施例1の試料4の資材に貝化
石5%、好アルカリ性光合成細菌1.4L/m3 を添加
した資材とをそれぞれ厚さ5cmになるように吹き付け
て緑化実験を行った。種子はホワイトクローバとクリー
ピングレッドフェスクをそれぞれ0.3kg/m3 混合
したものを用いた
跡地で、平成7年8月10日に実験を開始し、平成7年
11月10日に測定を行った。その結果、試料1の場合
には発芽生育が悪く、1年後の植被率も50%程度であ
ったが、試料4にあっては施工後3ヶ月で植被率が10
0%に達し、良好な生育が認められた。
(施工中の平均) (6).使用機械等 ヘリコプタ2機、散布バケット5個、
材料混合機2台、給水車2台 (7).実験方法 表3に示す配合比率の試料1から3を
スラりー状にして散布バケットに入れ、ヘリコプタで吊
り上げて、空中より均一に散布した。散布量は1.8k
g/m3 であった。 (8).播種用種子 トールフェスク、ヤマハギ、施工結果
を表3に示す。
3に対比させるため有機質系の資材(バーク堆肥とピー
トモス)と黒土等の構成資材に浸食防止剤や増粘剤など
を加えたにすぎない緑化資材である。試料2には菌根菌
含有資材が混入され、試料3にはさらに窒素固定菌含有
資材が混入されている。
試料2、試料2よりも試料3の方が草丈や背丈及び植被
率がかなり向上しているのが解る。本発明の優れた効果
を示すものである。
マハギの成立本数は100cm2 当たりの本数、草丈及
び背丈はcmをそれぞれ示している。また、肥料の使用
量は3kg/m3 である。
ダ、微量必須養分含有の海草、ケルパック、ハイケル
プ、木酢液のいずれかを添加した場合(試料2から6)
のホワイトクローバの生育状況をこれらを添加しない場
合(試料1)と比較した結果を示す。
に所在する本出願人研究所の敷地内で、実施開始日は平
成7年6月9日、植被率等の測定日は平成7年8月9日
である。実験方法は、勾配45度の法面に表4に示す試
料1から6の各資材を吹付け機にて均一に散布して(散
布量1.8kg/m2 )行った。
の添加資材を添加しない試料1に比べて、添加された試
料2から6はいずれもかなり良好な生育状況が得られ
た。
次の方法で実験を行った。造成地内の勾配45度、pH
3.8の酸性土壌の法面に、実施例4の試料1と同じも
のと、実施例4の試料3の配合構成の緑化資材にさらに
貝化石1%、好アルカリ性の光合成細菌0.8%を混合
した資材とをそれぞれ吹付け機で吹き付けて(散布量
1.8kg/m2 )実験した。植被率等の測定は平成7
年10月12日に行った。
芽生育が悪く、1年後の植被率も30%程度であった
が、試料3に貝化石等を混合した本発明品の場合には施
工後3ヶ月で植被率が80%に達し、良好な生育が認め
られた。
系の資材と無機系の資材との混合資材に菌根菌含有資材
を添加混合し、これに植物あるいは有効微生物の生育に
有効なその他の添加資材を添加してあるから、化成肥料
を多用する必要がなくなり、環境破壊を生じることのな
い緑化資材を提供できる。
れる微生物自体も、本資材の物理的構造によって良好な
棲息環境を得ることができる。また、本発明によれば、
その他の添加資材によって微生物の増殖及び植物自体の
発芽及び生育にも良好な緑化資材を提供できる。
バーや増粘剤などを添加混合することによって、上記し
た効果を奏する環境保全型の航空緑化資材を得ることが
できるものである。
Claims (10)
- 【請求項1】バーク堆肥、ピートモスなどの主として有
機質系の資材と、黒土、パーライト、ゼオライトなどの
主として無機質系の資材とを混合した混合資材中に、種
子と菌根菌含有資材とその他の添加資材を添加混合して
成り、 上記その他の添加資材は、窒素固定微生物、植物生育に
必要な微量必須養分、微生物活性剤、酸性土壌中和材、
及び植物成長促進剤のうちから選択された少なくとも一
つの資材である、 ことを特徴とする環境保全型緑化資材。 - 【請求項2】請求項1に記載の環境保全型緑化資材にお
いて、 前記混合資材にファイバー材と増粘剤と浸食防止剤とが
付加混合されている、 ことを特徴とする環境保全型緑化資材。 - 【請求項3】前記有機質系の資材に対して黒土、パーラ
イト、ゼオライトなどの無機質系の資材を10から30
重量%混合し、あるいは黒土などの良質土から成る無機
質系の資材に前記有機質系の資材を30から60重量%
混合し、これに前記菌根菌含有資材を1から20重量%
添加した、 ことを特徴とする請求項1に記載の環境保全型緑化資
材。 - 【請求項4】前記有機質系の資材を30から60重量
%、黒土などの良質土から成る前記無機質系の資材を5
から20重量%、前記ファイバー材を30から60重量
%含んでいる、 ことを特徴とする請求項2に記載の環境保全型緑化資
材。 - 【請求項5】前記窒素固定微生物は、根粒菌、放線菌、
アゾトバクター、光合成細菌、クロストリジウム、クレ
ブフエラ、アゾスピリラム、水素酸化細菌、硫酸還元
菌、あるいはらん藻類などの空気中の窒素を固定する微
生物であり、 これらの窒素固定微生物群から選択された少なくとも一
種以上の微生物を前記その他の添加資材とする、 ことを特徴とする請求項1もしくは請求項2に記載の環
境保全型緑化資材。 - 【請求項6】前記微量必須養分は、カルシウム、マグネ
シウム、ヨウ素、鉄、ゲルマニウム、ナトリウム、マン
ガン、バナジウム、硫黄、亜鉛、銅、あるいはコバルト
などの植物生育に必要な微量元素で、 これらの微量必須養分群から選択された少なくとも1種
以上の微量元素が0.05から10重量%添加されてい
る、 ことを特徴とする請求項1もしくは請求項2に記載の環
境保全型緑化資材。 - 【請求項7】前記微生物活性剤は、アルギン酸ソーダあ
るいはグルタミン酸ソーダなどの微生物増殖作用を有す
る物質から成り、 これら微生物活性剤群から選択された少なくとも1種以
上の物質が0.05から5重量%添加されている、 ことを特徴とする請求項1もしくは請求項2に記載の環
境保全型緑化資材。 - 【請求項8】前記酸性土壌中和材は、珪酸カルシウム、
人工軽量骨材、貝化石、貝殻、サンゴ、炭酸カルシウ
ム、石炭灰などの酸性中和剤及び好アルカリ性微生物か
ら成り、 これら酸性土壌中和材群から選択された少なくとも1種
以上の中和材が0.05から10重量%添加されてい
る、 ことを特徴とする請求項1もしくは請求項2に記載の環
境保全型緑化資材。 - 【請求項9】前記植物成長促進剤は、ビタミン、アミノ
酸、あるいは木酢液などの植物生育促進物質、及び/又
はサイトカイニン、オーキシン、あるいはジベレリンな
どの植物の生長ホルモンを含有する資材から成り、 これら植物成長促進剤群から選択された少なくとも1種
以上の物質及び/又は資材を前記添加材とする、 ことを特徴とする請求項1もしくは請求項2に記載の環
境保全型緑化資材。 - 【請求項10】前記増粘剤が0.2から1重量%添加さ
れ、これに水を加えて全体として高粘性のスラりー状に
調整されている、 ことを特徴とする請求項2に記載の環境保全型緑化資
材。
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JP27865696A JP3383897B2 (ja) | 1996-09-30 | 1996-09-30 | 環境保全型緑化資材 |
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH1098938A true JPH1098938A (ja) | 1998-04-21 |
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ID=17600331
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27865696A Expired - Lifetime JP3383897B2 (ja) | 1996-09-30 | 1996-09-30 | 環境保全型緑化資材 |
Country Status (1)
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-
1996
- 1996-09-30 JP JP27865696A patent/JP3383897B2/ja not_active Expired - Lifetime
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