JPH1098698A - Ｃａｔｖ用文字情報伝送システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 施設管理者は予め停波案内等の文字情報
を文字情報入力部３に入力する。この文字情報１は文字
コードに変換され、パイロット信号５を搬送波として周
波数変位変調する。この信号がテレビジョン共同受信施
設７を通じて加入者側に受信されると、復調器８が信号
を復調しディスプレイ１０に文字情報が表示される。 【効果】 既存のシステムに既に利用されているパイロ
ット信号を変調するので、加入者側に安価に文字情報を
送信できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、テレビジョン共同
受信施設を通じて加入者に対し所定のサービスのための
文字情報を伝送するＣＡＴＶ用文字情報伝送システムに
関する。

【０００２】

【従来の技術】テレビジョンの電波が届きにくい地域、
あるいは集合住宅、その他テレビジョン放送等に類似し
た各種の付加的なサービス向上のために、テレビジョン
共同受信施設が広く利用されている。このテレビジョン
共同受信施設では、ヘッドエンドにおいてアンテナによ
りテレビジョン放送を受信し、同軸ケーブルを通じて施
設上の各加入者にテレビジョンの放送波を送信する。こ
こで、このような施設の保守点検や事故復旧等の際に、
予め予定したごく短時間、放送波の送信を停止すること
がある。テレビジョン共同受信施設の管理者はこのよう
な場合に、加入者に対し予め停波停電情報を記入したビ
ラ等を配布し、周知徹底するようにしている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところが、加入者全て
がこうしてビラ等を確認し、確実に停波停電情報を認識
するということは難しい。従って、加入者が放送受信中
に突然放送が停止したことに驚いて、施設管理者に問い
合わせを行うといったトラブルも生じ得る。大規模なテ
レビジョン共同受信施設においては、例えば施設管理者
の端末装置と加入者側に設けた端末装置との間で双方向
通信を可能にする機器を組み込んでいるものもある。し
かしながら、これは比較的高価なシステムとなり、全て
のテレビジョン共同受信施設に採用するのは容易でな
い。本発明はより容易に簡便にこの種の情報を文字情報
として加入者側に伝送することのできるＣＡＴＶ用文字
情報伝送システムを提供することを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は以上の目的を達
成するため次の構成を採用する。 〈構成１〉文字情報を入力し、この文字情報より変調信
号を生成する文字情報入力部と、この変調信号を用い
て、テレビジョン共同受信施設の制御用として使用され
るパイロット信号を搬送波とし、このパイロット信号の
レベルを変更しないで変調する変調器と、上記テレビジ
ョン共同受信施設を通じて受信された信号から上記文字
情報を得る復調器と、この文字情報を表示するディスプ
レイとを備えたことを特徴とするＣＡＴＶ用文字情報伝
送システム。

【０００５】〈説明〉文字情報は、例えばテレビジョン
共同受信施設の停波情報や各種のサービス情報等の任意
の情報でよい。パイロット信号は、テレビジョン共同受
信施設の中継増幅器等の出力レベル調整用に利用される
一定の周波数の連続信号である。パイロット信号のレベ
ルを変更しないで変調するのは、パイロット信号の本来
の機能を害さないためである。パイロット信号を利用す
るのは、既存の信号の送受信機能をそのまま利用できる
からである。復調器はテレビジョン共同受信施設を監視
しており、文字情報によって変調されたパイロット信号
を検出すると復調処理を開始する。ディスプレイは、Ｔ
Ｖ受信機とは別の簡単な表示器であってよい。

【０００６】〈構成２〉構成１において、上記パイロッ
ト信号は、文字情報の変調信号により周波数変位変調さ
れることを特徴とするＣＡＴＶ用文字情報伝送システ
ム。 〈説明〉周波数変位変調によれば、パイロット信号レベ
ルを変更しないで変調できる。

【０００７】〈構成３〉構成１において、上記パイロッ
ト信号は、文字情報の変調信号により位相変調されるこ
とを特徴とするＣＡＴＶ用文字情報伝送システム。 〈説明〉位相変調によれば、パイロット信号レベルを変
更しないで変調できる。

【０００８】〈構成４〉構成１〜３において、変調器
は、２値化されたディジタル変調信号を、いったん、２
種の周波数のアナログ信号の組み合せで表現するように
ＭＳＫ変調して、その後、このＭＳＫ変調された信号に
より、パイロット信号を搬送波として周波数変調するこ
とを特徴とするＣＡＴＶ用文字情報伝送システム。

【０００９】〈構成５〉構成１〜３において、復調器
は、繰り返し受信された同一内容の文字情報を比較し
て、受信した文字情報を多数決判別することを特徴とす
るＣＡＴＶ用文字情報伝送システム。 〈説明〉簡単な送信処理方式を採用するために、同一の
文字情報を繰り返し受信して、雑音等による受信誤りは
多数決論理により確定するようにした。

【００１０】〈構成６〉構成１〜３において、変調信号
中に、文字情報を表示するディスプレイを指定するアド
レス信号を含めたことを特徴とするＣＡＴＶ用文字情報
伝送システム。 〈説明〉アドレス信号の形式や内容は任意である。変調
信号中にアドレス信号を含めれば、これを復調器が認識
して、一部の特定のディスプレイにのみ、文字情報を表
示できる。

【００１１】〈構成７〉構成１〜３において、同一の文
字情報をディスプレイに継続的に表示するための有効期
間を予め設定することを特徴とするＣＡＴＶ用文字情報
伝送システム。

【００１２】〈構成８〉構成７において、文字情報をデ
ィスプレイに表示するための有効期間情報を、変調信号
に含めることを特徴とするＣＡＴＶ用文字情報伝送シス
テム。

【００１３】〈構成９〉構成１〜３において、受信した
パイロット信号のレベルを監視するレベル検出部と、レ
ベル検出部が、パイロット信号のレベルの異常を検出し
たとき、ディスプレイにレベル異常メッセージを表示さ
せるレベル異常メッセージ生成部とを備えたことを特徴
とするＣＡＴＶ用文字情報伝送システム。

【００１４】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を具体
例を用いて説明する。 〈具体例１〉図１は、本発明による文字情報伝送システ
ム具体例を示すブロック図である。図のシステムは、テ
レビジョン共同受信施設において文字情報を伝送するた
めに採用される。この具体的な構成を説明する前に、ま
ずテレビジョン共同受信施設全体の概略説明を行う。

【００１５】図２に、本発明によるテレビジョン共同受
信施設概略ブロック図を示す。図において、テレビジョ
ン放送信号は、アンテナ１１によって受信され、ヘッド
エンド１２によって増幅したり所定のレベル調整処理が
行われて、送信機１３を介して光ケーブルや同軸ケーブ
ル等を用いたテレビジョン共同受信施設７に送り出され
る。このテレビジョン共同受信施設７には、図示しない
中継アンプや分配用アンプ等が各所に設けられ、タップ
オフ１４を介して利用者にテレビジョン信号が供給され
る。利用者の側にはテレビジョン受信機１６が備え付け
られている。更に、本発明においては、この他に文字情
報を受信するためのディスプレイ１０が設けられてい
る。

【００１６】一方、本発明を実現するために、文字情報
１を入力する文字情報入力部３が用意される。これは、
例えばパーソナルコンピュータ等により構成する。従っ
て、例えば制御部３Ａ、キーボード３Ｂ及びディスプレ
イ３Ｃ等によって、この文字情報入力部３が構成され
る。文字情報１はキーボード３Ｂ等を操作して入力さ
れ、良く知られたパーソナルコンピュータのソフトウェ
アによって文字コードに変換される。この信号は送信機
１３において変調され、テレビジョン共同受信施設７に
向け送信される。加入者側のディスプレイ１０には図１
を用いて説明する復調器等が接続され、文字情報が復調
され、図に示すような案内表示１７がここに表示され
る。

【００１７】ここで、図１に戻って、本発明の詳細を説
明する。文字情報入力部３は、文字情報１を文字コード
４に変換処理する。この図に示す例では、例えば文字情
報が「停波のお知らせ」といった内容であれば、その各
文字を文字コードにしてＦＳＫ（Frequency shift keyi
ng）変調器６に向けて送り出す。なお、ここの図に示し
た例では、文字コードとパリティの全体フレームの後に
ＣＲＣ（誤り検出信号）を付加している。これによっ
て、受信側で文字コードの検査ができるようにしてい
る。この文字コード４が変調信号で、パイロット信号５
を搬送波として、これを変調する。この処理はＦＳＫ変
調器６によって行われる。

【００１８】パイロット信号５は一般のテレビジョン共
同受信施設では、例えば１４８ＭＨｚで送信され、中継
増幅器や分配器等で出力レベルの制御に利用される。従
って、もし、このパイロット信号５をＡＭ変調（振幅変
調）すると、基準となるレベルが不明になって出力レベ
ル制御が不可能になる。従って、ここでは例えばＦＳＫ
変調即ち周波数変位変調が行われる。なお、この周波数
変位変調の他に、位相変調によることもできる。いずれ
の場合にもパイロット信号のレベルを変更することなく
変調信号を乗せることができる。これがテレビジョン共
同受信施設７に向かって送り出される。復調器８は、常
にテレビジョン共同受信施設７から受信されるパイロッ
ト信号を監視している。加入者のテレビジョン受信機に
はパイロット信号が特に受信される必要はない。しかし
ながら、タップオフからパイロット信号が流れ込むた
め、これを復調器８が監視する。そして、文字情報で変
調されたパイロット信号が入力すると、キャラクタジェ
ネレータ９によってその文字情報をフォントデータに変
換し、ディスプレイ１０に表示する。

【００１９】〈具体例１の効果〉上記のように、本発明
のシステムでは、テレビジョン共同受信施設において従
来から中継増幅器の出力レベル調整等の制御に広く使用
されているパイロット信号を利用して、文字情報を送信
している。従って、変調器を追加すれば簡単に文字情報
の送出が可能となる。また、加入者側ではテレビジョン
受信機のアンテナケーブル端子に復調器の入力端子を接
続し、簡単な液晶等によるディスプレイを接続すること
によって、テレビジョン放送波の受信とは別に独立に文
字情報を随時受信し表示することができる。このディス
プレイは、例えば１４０文字程度表示できれば十分であ
り、比較的安価に提供できる。従って、例えば停波情報
を適当な時間間隔で繰り返し送信することによって、加
入者に確実にその旨を伝達することができる。なお、こ
のような停波情報を送信しない空き状態では、時計等の
時間情報、各種の情報サービスに利用することもでき
る。

【００２０】〈具体例２〉図３には、本発明による動作
例フローチャートを示す。パイロット信号を変調して送
信する信号の構成はできるだけ単純なことが好ましく、
この例では同一の文字情報を繰り返し送信することによ
って、文字情報の照合と確定を行うようにしている。

【００２１】即ち、この図に示すように、加入者側では
復調器が文字情報の入力待ちを行う。そして、ステップ
Ｓ１で、変調されたパイロット信号を検出すると、ステ
ップＳ２で割込みを発生させる。次に、受信したパイロ
ット信号を復調し文字コードを得て、その文字コードを
一時記憶する（ステップＳ３）。ステップＳ４では、こ
のような文字コードを繰り返し受信し蓄積して、ステッ
プＳ５において、これらの照合と確定を行う。即ち、例
えば同一の文字情報を５回受信し、多数決論理を用いて
誤りの無い文字情報を確定する。そして、ステップＳ６
において、フォントデータ変換のための処理を行い、フ
ォントデータを生成すると、ステップＳ７においてディ
スプレイに表示する。

【００２２】〈具体例２の効果〉このようにして、簡単
に確実に必要な文字情報を施設に接続された加入者に広
く伝送することができる。

【００２３】〈具体例３〉ところで、大規模なテレビジ
ョン共同受信施設では、一部の特定の地域のみ停波停電
が起きることも少なくない。このような場合に、停波情
報等を全ての加入者にあてて放送すると誤解を招くこと
もある。次の具体例は変調信号に表示すべきディスプレ
イを指定するアドレス信号を含める。即ち、例えば図２
に示した各加入者のテレビジョン受信機１６に取り付け
たディスプレイ１０に、それぞれ異なるアドレスが与え
られる。そして、パイロット信号を搬送波とする変調信
号にそのアドレス信号を含める。図１に示した復調器８
は、それぞれディスプレイのアドレスを記憶しており、
受信した信号のアドレス信号と自己のアドレスとを比較
し、一致した場合にのみ復調処理を行い、ディスプレイ
１０に文字情報を表示するように動作する。

【００２４】図４には、このような方式で使用する変調
信号の例説明図を示す。図に示す変調信号２０には、ヘ
ッダ２１と、アドレス信号２２、文字情報２３及びスト
ップビット２４が含められる。ヘッダ２１とストップビ
ット２４とは復調機においてこの信号を受信する際に、
信号の先頭と末尾とを認識するための情報である。アド
レス信号２２を含める位置は、この例ではヘッダ２１の
次になっているが、これは任意である。この種の信号の
更に具体的な構成やアドレスの認識方法等は、従来よく
知られたローカルエリアネットワークで送受信される信
号フレーム等と同様であって、その説明は省略する。

【００２５】〈具体例３の効果〉全てのディスプレイの
アドレスを異ならせるようにした場合には、変調信号を
個別に生成し送信する。また、テレビジョン共同受信施
設を適当な区域に区切って同一区域の加入者のディスプ
レイに同一のアドレスを付けるようにすれば、あるアド
レスを指定した１フレームの変調信号で１つの区域全体
のディスプレイに同一の文字情報を表示できる。

【００２６】〈具体例４〉図５には、ＦＳＫ変調器の具
体例ブロック図を示す。既に説明したように、本発明に
おいては、パイロット信号のレベルに影響を与えないよ
うに、このレベルを変更しないで変調し文字情報を伝達
する。この場合に、当初生成される文字情報は、一般の
ワードプロセッサ等で使用される文字コードを組み合わ
せて構成される。従って、これらはディジタル信号であ
る。一方、テレビジョン共同受信施設においては、パイ
ロット信号ＦＳＫ変調した場合に、他の映像チャンネル
にその影響を与えないようにしなければならない。この
ためには、パイロット信号の中心周波数に対して周波数
偏位が小さいほどよい。ところが、ディジタル信号を構
成する各パルス波形は多くの周波数成分を持っているか
ら帯域が広く、ＦＳＫ変調した場合の周波数偏位も大き
くなる。そこで、この図に示すように、変調信号は、予
めＭＳＫ変調する。

【００２７】なお、このＭＳＫ変調というのは、２値化
されたディジタル信号を２種類の周波数の信号を組み合
わせて表現したものである。具体的には図に示すよう
に、セレクタ６Ａの入力信号として、１２００Ｈｚと１
８００Ｈｚの２種の周波数の信号を入力する。そして、
セレクタ６Ａの制御端子にディジタル文字情報１を入力
する。この文字情報１は２値化された情報であるから、
例えばハイレベルのとき１８００Ｈｚの信号を選択して
出力し、ロウレベルのとき１２００Ｈｚの信号を選択し
て出力する。このようにしてＭＳＫ変調が可能となる。

【００２８】こうしてＭＳＫ変調された信号を変調信号
として、ＦＳＫ変調回路６Ｂに入力する。パイロット信
号は１４８ＭＨｚであるから、これが周波数偏位変調さ
れて出力される。こうして変調後のパイロット信号４１
が得られる。

【００２９】〈具体例４の効果〉この図に示すように、
ＭＳＫ変調をする場合回路は極めて簡単でインタフェー
スが容易になる。しかも、ある程度の回線ノイズに対し
て影響されることがほとんどない。また、ＦＳＫ変調回
路６Ｂに入力する変調信号の周波数成分が２種類のみで
あることから、チャンネルの専有帯域幅が狭く、周波数
偏位を十分に低くできる。なお、実験によれば、映像チ
ャンネルに影響を及ぼさない範囲は周波数偏位が±７ｋ
Ｈｚ程度であり、伝送速度は１２００ｂｐｓ（ｂｉｔ／
毎秒）程度である。ＭＳＫ変調した後ＦＳＫ変調をする
ことにより、この条件を十分に満足する。

【００３０】また、信号の構成が簡単なことから、受信
ユニットの検出回路は簡単で安定に動作し得る。更に、
例えば受信レベルが５５ｄＢμＶ以下でも文字情報が伝
送可能なほど受信ユニットを高感度化することもでき
る。なお、実験によれば、少なくとも２５ｄＢμＶ以上
であることが好ましい。これにより、実際には映像信号
のノイズレベル以下のレベルで十分に文字情報を送信す
ることが可能になる。なお、図１に示したディスプレイ
１０に液晶ディスプレイ等を使用すると、転送する情報
を文字コードでなくビットマップ式のものにして、絵等
多種多様の情報を送ることも可能である。

【００３１】〈具体例５〉図６には、復調器の具体例ブ
ロック図を示す。この図には、復調器を更に多機能化し
た具体例を示す。図において、復調器は、復調処理部３
２、データ誤り検出部３３、メモリ３４、レベル検出部
３５、レベル異常メッセージ生成部３６、リセットスイ
ッチ３７及び表示タイマ３８から構成されている。入力
端子３０から上記パイロット信号４１が入力し、その復
調が行われ、最終的に出力端子３１から文字コード４３
が出力される構成となっている。復調処理部３２は、変
調されたパイロット信号４１を復調して文字コードやパ
リティビット、その他の情報を取り出す部分である。そ
の出力は、データ誤り検出部３３に受け入れられる。そ
して、既に説明したように、同一の文字情報が繰り返し
入力するとデータ誤り検出部３３に、これらの情報が何
回分か格納される。そして、これらを比較し、多数決を
とって、最も一致率の高い文字情報を実際の受信情報と
して確定する。その結果はメモリ３４に格納される。メ
モリ３４に格納された文字情報は、文字コード４３とし
て図１に示したディスプレイ１０に向けて転送される。

【００３２】一方、この具体例では、入力端子３０から
入力するパイロット信号４１を受け入れて、そのレベル
を検出するレベル検出部３５を備えている。元々パイロ
ット信号４１は、テレビジョン共同受信施設を構成する
各中継増幅器等の機能を監視するための信号である。従
って、常に一定のレベル以上であることが要求される。
このため、もしそのレベルが一定レベルを下回るもので
ある場合には、いずれかの中継器等に障害が発生してい
ることがわかる。このとき、当然受信機等の映像も乱
れ、利用者はその原因を調べる。

【００３３】ここで、レベル検出部３５がレベル変動を
検出し、レベル異常メッセージ生成部３６を動作させ
て、例えば「システムに異常が発生したのでしばらくお
待ち下さい」といったメッセージを生成しメモリ３４に
格納する。

【００３４】〈具体例５の効果〉こうして、このメッセ
ージが図１に示したディスプレイ１０に表示されれば、
利用者は自分のテレビジョンが故障したのか、システム
側の故障であるのかを直ちに認識することができ、顧客
サービスが向上すると共に利用者による無駄な問い合わ
せ等も減少する効果がある。

【００３５】〈具体例６〉また、パイロット信号４１を
用いて所定の文字情報を送信し、これがディスプレイに
表示された場合に、利用者はその内容を認識すると、デ
ィスプレイの時刻表示機能等を回復させたいという場合
がある。このためにリセットスイッチ３７を設けてい
る。このリセットスイッチ３７を押すことによって、メ
モリ３４がクリアされ、ディスプレイにはこれまで表示
されていた文字情報の代わりに時計等による時刻表示が
なされる。

【００３６】更に、例えば一定期間テレビジョン共同受
信施設のメインテナンスを行うような場合に、その旨を
利用者に通知して、そのメインテナンス中は利用者が必
要な文字情報を見られるようにしておきたい。一方、例
えば利用者が旅行等に行って、その留守中にメインテナ
ンスを行う旨の案内を表示しても、利用者が帰宅したと
きは既にメインテナンスが終了していることもある。と
ころが、ここで利用者がディスプレイを見てこれからメ
インテナンスが行われるというように勘違いすることも
有り得る。そこで、予め有効期間を設けておき、利用者
がリセットしない場合であっても文字情報が自動的に表
示を停止されることが好ましい。

【００３７】そこで、この具体例では、データ誤り検出
部３３が受信した文字情報を確定しメモリ３４に格納し
たとき、有効期間情報４２を表示タイマに３８に向けて
出力する。表示タイマ３８は、有効期間情報４２を受け
入れたとき、その有効期間の計時を開始し、タイムアッ
プしたときにメモリ３４をクリアする信号を出力するカ
ウンタ等から構成される。有効期間情報４２はそのカウ
ンタの初期値で、カウンタは減算処理によってカウント
アップを検出する。このようにすれば、文字情報を必要
な期間だけ表示して自動的に消去するといった案内が可
能となる。なお、この有効期間は予め定めた一定の期間
であってもよいし、またあるいはパイロット信号４１に
含められた期間を示す情報により構成されていてもよ
い。パイロット信号４１に有効期間を示す情報が含めら
れている場合には、データ誤り検出部３３は、パイロッ
ト信号に含まれる文字情報と有効期間情報とを分離し
て、それぞれメモリ３４と表示タイマ３８に供給するよ
う動作すればよい。

【００３８】図７には、表示タイマ動作フローチャート
を示す。有効期間を設定した場合は、例えば復調器ある
いは受信装置の任意の部分に組み込まれたコンピュータ
がこの図のように動作して処理をすればよい。まず、ス
テップＳ１において、文字情報が受信されると、ステッ
プＳ２で復調する。そして、ステップＳ３で文字コード
をメモリに記憶し、ステップＳ４でディスプレイに表示
する。ステップＳ５ではリセットキーが押されたかどう
かを判断し、リセットキーが押されればステップＳ６に
進み、メモリをクリアして表示を終了する。一方、リセ
ットキーが押されなかった場合にはステップＳ６からス
テップＳ７に進み、有効期間が経過したかどうかを判断
する。有効期間が経過していれば、やはりステップＳ６
に進み、メモリをクリアして表示を終了する。一方、有
効期間が経過していなければ、再びステップＳ４に戻
り、ディスプレイへの文字情報の表示を継続する。

【００３９】〈具体例６の効果〉こうして自動的にディ
スプレイのリセットができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による文字情報伝送システム具体例を示
すブロック図である。

【図２】本発明によるテレビジョン共同受信施設の概略
ブロック図である。

【図３】本発明による動作例フローチャートである。

【図４】変調信号の例説明図である。

【図５】ＦＳＫ変調器の具体例ブロック図である。

【図６】復調器の具体例ブロック図である。

【図７】表示タイマ動作フローチャートである。

【符号の説明】

１ 文字情報 ３ 文字情報入力部 ４ 文字コード ５ パイロット信号 ６ ＦＳＫ変調器 ７ テレビジョン共同受信施設 ８ 復調器 ９ キャラクタジェネレータ １０ ディスプレイ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号 ＦＩ // Ｈ０４Ｂ 3/46 (72)発明者 春山 三千生 東京都大田区大森南１丁目17番16号 宮崎 電線工業株式会社内 (72)発明者 佐藤 茂 宮城県仙台市宮城野区萩野町１丁目11番19 号 宮崎電線工業株式会社仙台営業所内 (72)発明者 岡林 親志 東京都品川区大崎四丁目三番八号 株式会 社サンコーシャ内 (72)発明者 小枝 真一 東京都品川区大崎四丁目三番八号 株式会 社サンコーシャ内 (72)発明者 小山 利彦 宮城県仙台市青葉区一番町三丁目７番１号 東北電力株式会社内 (72)発明者 国井 信行 宮城県仙台市青葉区一番町三丁目７番１号 東北電力株式会社内

Claims (9)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 文字情報を入力し、この文字情報より変
   調信号を生成する文字情報入力部と、 この変調信号を用いて、テレビジョン共同受信施設の制
   御用として使用されるパイロット信号を搬送波とし、こ
   のパイロット信号のレベルを変更しないで変調する変調
   器と、 前記テレビジョン共同受信施設を通じて受信された信号
   から前記文字情報を得る復調器と、 この文字情報を表示するディスプレイとを備えたことを
   特徴とするＣＡＴＶ用文字情報伝送システム。
2. 【請求項２】 請求項１において、 前記パイロット信号は、文字情報の変調信号により周波
   数変位変調されることを特徴とするＣＡＴＶ用文字情報
   伝送システム。
3. 【請求項３】 請求項１において、 前記パイロット信号は、文字情報の変調信号により位相
   変調されることを特徴とするＣＡＴＶ用文字情報伝送シ
   ステム。
4. 【請求項４】 請求項１〜３において、 変調器は、２値化されたディジタル変調信号を、いった
   ん、２種の周波数のアナログ信号の組み合せで表現する
   ようにＭＳＫ変調して、その後、このＭＳＫ変調された
   信号により、パイロット信号を搬送波として周波数変調
   することを特徴とするＣＡＴＶ用文字情報伝送システ
   ム。
5. 【請求項５】 請求項１〜３において、 復調器は、繰り返し受信された同一内容の文字情報を比
   較して、受信した文字情報を多数決判別することを特徴
   とするＣＡＴＶ用文字情報伝送システム。
6. 【請求項６】 請求項１〜３において、 変調信号中に、文字情報を表示するディスプレイを指定
   するアドレス信号を含めたことを特徴とするＣＡＴＶ用
   文字情報伝送システム。
7. 【請求項７】 請求項１〜３において、 同一の文字情報をディスプレイに継続的に表示するため
   の有効期間を予め設定することを特徴とするＣＡＴＶ用
   文字情報伝送システム。
8. 【請求項８】 請求項７において、 文字情報をディスプレイに表示するための有効期間情報
   を、変調信号に含めることを特徴とするＣＡＴＶ用文字
   情報伝送システム。
9. 【請求項９】 請求項１〜３において、 受信したパイロット信号のレベルを監視するレベル検出
   部と、 レベル検出部が、パイロット信号のレベルの異常を検出
   したとき、ディスプレイにレベル異常メッセージを表示
   させるレベル異常メッセージ生成部とを備えたことを特
   徴とするＣＡＴＶ用文字情報伝送システム。