JPH109775A - 冷凍機の冷却装置 - Google Patents

冷凍機の冷却装置

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JPH109775A
JPH109775A JP8181484A JP18148496A JPH109775A JP H109775 A JPH109775 A JP H109775A JP 8181484 A JP8181484 A JP 8181484A JP 18148496 A JP18148496 A JP 18148496A JP H109775 A JPH109775 A JP H109775A
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利実 隈
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は冷房装置等に用いられる冷凍機の冷却
装置に関するものであり冷却効果が高く、藻やバクテリ
ア等の発生することのない冷却装置を提供しようとする
ものである。 【解決手段】互いに熱交換を行う2つの通過路を有する
熱交換器を有し、空気中に水を相対湿度100%の空気
中に微細な水滴が浮遊した状態になるまで噴霧し霧状と
なった空気流を熱交換器の一方の通過路に流し、熱交換
器の他方の通過路に冷房装置等の冷媒を冷却する冷却水
や冷却空気を流すようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば空気調和
装置や冷蔵庫などの冷凍機の冷媒の冷却に用いられる冷
凍機の冷却装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】空気調和装置や冷蔵庫に用いられる冷却
装置には従来から、開放式と密閉式のものが用いられて
いる。前者のものは、コンプレッサから出た高温の冷媒
と循環冷却水を熱交換し、温度の上がった循環冷却水を
冷却装置の上から流下させながら、ファンによってカウ
ンタ方向に空気を流し、循環冷却水の一部を気化させる
ことによって循環水を冷却するようにしている。
【0003】また、後者のものは蛇管とフィンよりなる
熱交換器にコンプレッサから出た高温の冷媒を通し、フ
ィンの上から冷却水を流下させながらファンによってフ
ィンの間に空気を流すことによってフィンを冷却し、冷
媒の放熱をするようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような従来のもの
は、冷却効果が十分でなく従って冷凍機のエネルギ効率
を十分に高めることができず、また冷却水の中に藻やバ
クテリアが発生する等の問題点があった。
【0005】本発明は熱交換器を利用してコンプレッサ
から出た冷媒を効果的に冷却し、空気調和機等のエネル
ギ効率の改善に寄与し、藻等の発生することのない冷凍
機の冷却装置を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】空気調和装置や冷蔵庫等
の冷凍機の冷媒の冷却を行う冷却装置において、互いに
熱交換を行う2つの流体の通過路を有する熱交換器を有
し、気体流に揮発性液体を相対湿度100%の気体中に
霧状の微細な液滴が浮遊した状態となるまで噴霧して霧
状の処理気体流となすとともに熱交換器の通過路の一方
に処理気体を流し、熱交換器内での液滴の気化熱でコン
プレッサから出た冷媒を冷却するようにした。
【0007】
【発明の実施の形態】
【実施例1】本発明の請求項1、3に記載の発明は以下
説明の実施例1によって実現可能であることがわかる。
【0008】つまり、図1において1は公知の冷凍機で
あり、内部にコンプレッサ(図示せず)を有している。
2は熱交換器であり、その一方の流路3は蛇管状であ
り、他方の流路4は蛇管状の流路3を囲むジャケット状
になっている。
【0009】熱交換器2の一方の流路3にはコンプレッ
サから出た高温のフロンガス(クロロフルオロ炭化水
素:米国デュポン社の商標)その他の冷媒が流れてお
り、熱交換器2の他方の流路4には冷却水が流れてい
る。
【0010】5は直交流型熱交換器であり、その詳細は
後述する。熱交換器2の他方の流路4は直交流型熱交換
器5の一方の流路と管路6を介して連結されており、管
路6の途中には循環ポンプ7が設けられている。つま
り、熱交換器2と直交流型熱交換器5の間は密閉状態で
冷却水が循環する状態となっている。
【0011】8はブロアであり、吸い込み側は大気に開
放されており、吐き出し側はチャンバー9の上端と結合
している。また、チャンバー9の下端は直交流型熱交換
器5の他方の流路の入口と連結している。そして、直交
流型熱交換器5の他方の流路の出口は大気に開放されて
いる。
【0012】チャンバー9の中には噴霧装置10が取り
付けられており、チャンバー9内の空気の相対湿度を1
00%にするとともに、さらに多量の微細な水滴が浮遊
した状態即ち霧状とする。噴霧装置10としては例えば
空気噴霧ノズルを用いており、水の加圧ポンプ11およ
びコンプレッサ12が連結されている。
【0013】13は受水槽で、直交流型熱交換器5の下
方に設置されており、ドレン管14が設けられている。
【0014】図2は直交流型熱交換器5の斜視図であ
り、以下直交流型熱交換器5の詳細について説明する。
アルミニウムその他の金属のシ−トまたはポリエステル
その他の合成樹脂のシ−トよりなる隔壁21と波長3.
0mm、波高1.6mmの波板22とを交互に且つ波板
22の波の方向が一段毎に直交するように積重ね互に接
着して図2に示す如き直交流型熱交換器5を得る。
【0015】図3に示す如くこの直交流型熱交換器5の
一方の小透孔群23の軸をほぼ垂直に他の小透孔群24
の軸をほぼ水平になるように配置し、小透孔群23の流
入口23aにチャンバ9を取付け、チャンバ9にブロア
8および水噴霧装置10を取付ける。また、小透孔群2
4の流入口24aおよび流出口24bに夫々チャンバ2
5、26を取付け、チャンバ25、26に管6を連結す
る。
【0016】以上の構成の本発明の実施例1のものの作
用をつぎの通り説明する。まず、直交流型熱交換器5を
用いた冷却手段について説明する。ブロア8を動作させ
て気体流Aを作り、これに水噴霧装置10より水を噴霧
し気体流Aaとする。噴霧する水の量は、噴霧によって
気化する量以上とする。すると、噴霧された水の一部が
気化し、気化によって気化熱が奪われ、チャンバ9内に
送られた気体流Aaの温度が低下する。また、チャンバ
9内の空気つまり気体流Aaは相対湿度が100%とな
り、その空気の中に多量の水の微粒子が浮遊した状態即
ち霧状となる。
【0017】そして、この微細な水滴が多量に浮遊した
状態の空気が直交流型熱交換器5の一方の小透孔群23
に入る。冷凍機1が運転状態であると、熱交換器2の一
方の流路3に送られる冷媒の温度は高くなっており、熱
交換器2の他方の流路4に送られる水と熱交換を行う。
【0018】熱交換器2の他方の流路4に送られる水は
ポンプ7によって循環されており、管6およびチャンバ
25を通って直交流型熱交換器5の他方の小透孔群24
に入る。そして、一方の小透孔群23と他方の小透孔群
24の間で、隔壁21を介して顕熱交換が行われる。つ
まり、他方の小透孔群24を通過する冷却水は一方の小
透孔群23を通過する気体流Aaによって冷却され、同
時に一方の小透孔群23を通過する気体流Aaは加熱さ
れる。
【0019】すると、一方の小透孔群23を通過する気
体流Aaの相対湿度は100%以下となり、その中に含
まれる多量の水の微粒子が気化し、気化熱が奪われ気体
流Aaが冷却される。
【0020】これによって、一方の小透孔群23を通過
する気体流Aaの温度は低温のままほぼ一定に保たれる
ため、他方の小透孔群24を通過する冷却水は熱交換器
5の小透孔群24の全域・全長にわたり連続的に冷却さ
れ、その温度もほぼ一定に保たれる。
【0021】この場合水噴霧装置10からの噴霧量が多
過ぎると微細な水滴が直交流型熱交換器5の小透孔群2
3内の隔壁に集まり凝集して大きな水滴や水流となりそ
の水滴や水流は微細な水滴と比べて表面積は極めて小さ
くなり冷媒から奪った熱量では気体流Aaの温度を充分
低下させることはできず、従って冷媒の温度を充分に下
げることはできない。気体流Aa内の微細な水滴が均一
に必要最小限よりやや多めに含まれるように噴霧すれば
冷却効率がよく、水も節約できる。
【0022】そして、直交流型熱交換器5の小透孔群2
3内で気化しなかった水滴は受水槽13に溜り、ドレン
管14より排出される。上記の通り、水噴霧装置10か
ら噴霧される水量は直交流型熱交換器5の小透孔群23
内で気化する量にほぼ等しいため、受水槽13に溜る水
量は少なく、すべて廃棄しても問題はない。従って、水
噴霧装置10から噴霧される水は循環することなく使わ
れ、藻等の発生することはない。
【0023】次に、本発明の実験データについて説明す
る。出願人の実験では、直交流型熱交換器5を厚さ25
μのアルミニウム板を用いて波長3.0mm、波高1.
6mmの波状に成形しこれを平板と交互に重ねて構成
し、1辺250mmの立方体形状とした。外気温25.
9℃、相対湿度39%の時に直交流型熱交換器5に2m
/秒の速度で送風機8で空気を流し、噴霧装置10によ
って12リットル/時の量の水を噴霧した。これによっ
て、直交流型熱交換器5に流入する水の温度は58.6
℃であったが、直交流型熱交換器5の出口の水の温度は
25.3℃まで低下した。
【0024】
【実施例2】本発明の請求項3に記載の発明は以下説明
の実施例2によって実現可能であることがわかる。
【0025】以上の実施例では被冷却液体として水を用
いる例を示したが、冬季の凍結を考慮して水にエチレン
グリコール等の凍結防止剤を50%容量程度添加した
り、熱交換器2や直交流型熱交換器5の腐食を防止する
ため、腐食防止剤を添加することも考えられる。
【0026】
【実施例3】本発明の請求項2、4に記載の発明は以下
説明の実施例3によって実現可能であることがわかる。
【0027】この実施例の冷凍機の冷却装置は図4に示
される。図1の実施例のものとの相違点は次の通りであ
る。つまり、図1に示した第1実施例のものは直交流型
熱交換器5の他方の小透孔群24に水を通すようにした
のであるが、この実施例のものは直交流型熱交換器5の
他方の小透孔群24にブロア27からの空気流を通すよ
うにした。
【0028】つまり、27はブロアでチャンバー28の
入口と結合している。チャンバ28の出口は直交流型熱
交換器5の他方の小透孔群24aの入口に結合してい
る。小透孔群24の出口24bにはチャンバ29の入口
が結合しており、チャンバ29の出口はラジエタ30に
結合している。
【0029】また、冷凍機1から出た冷媒をラジエタ3
0に通すように管路31が設けられている。そして、上
記の相違点以外の構成は第1実施例のものと同一である
ので説明を省略する。
【0030】この実施例のものは、ブロア27によって
空気が直交流型熱交換器5の他方の小透孔群24を通過
し、その間に冷却されてラジエタ30に至る。ラジエタ
30には冷凍器1から高温の冷媒が管路31を介して送
られ、冷媒の熱を放出するものである。このラジエタ3
0には小透孔群24を通過した空気が送られることにな
る。
【0031】つまり、ラジエタ30は直交流型熱交換器
5の他方の小透孔群24を通過して冷却された空気流に
よって冷却され、外気によって直接冷却されるものと比
較して極めて効率が向上する。
【0032】出願人の実験では、上記の図1に示した第
1実施例の直交流型熱交換器5と同一のものを使用し、
外気温35℃、相対湿度39%の時に直交流型熱交換器
5の小透孔群に2m/秒の速度で送風機8で空気を流
し、噴霧装置10によって12リットル/時の量の水を
噴霧した。すると、直交流型熱交換器5からラジエタ3
0に入る空気の温度は18.6℃となり、冷媒の冷却効
果が極めて高くなる。
【0033】この実施例のものは、既設の空気調和装置
のラジエタの前に本発明の冷凍機の冷却装置を設置する
ことができ、簡単な工事で既設の空気調和装置や冷蔵庫
等の冷凍機の効率を向上することができる。
【0034】
【発明の効果】本発明は上記の如く、空気調和装置や冷
蔵庫等の冷凍機の冷媒の冷却を行う冷凍機の冷却装置に
おいて、互いに熱交換を行う2つの流体の通過路を有す
る熱交換器を有し、気体流に揮発性液体を噴霧し霧状の
微細な液滴を含む処理気体流となすとともに熱交換器の
通過路の一方に処理気体を流し、熱交換器内での液滴の
気化熱で冷凍機から出た冷媒を冷却するようにしたた
め、冷媒は外気温の変化に拘らず十分冷却され冷凍機の
エネルギ効率が高くなる。特に外気温度の高い夏場にも
能力が落ちることがない。
【0035】実施例2に示したものは上記の効果に加え
て、既設の空調設備に付加することもできるという効果
を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の冷凍機の冷却装置の実施例1を示すブ
ロック図である。
【図2】本発明に用いられる直交流型熱交換器の一例を
示す斜視図である。
【図3】本発明の冷凍機の冷却装置の実施例1を示す透
視斜視図である。
【図4】本発明の冷凍機の冷却装置の実施例2を示すブ
ロック図である。
【符号の説明】
1 冷凍機 2 熱交換器 3 流路 4 流路 5 直交流型熱交換器 6 管路 7 循環ポンプ 8 ブロア 9 チャンバ 10 噴霧装置 11 ポンプ 12 コンプレッサ 13 受水槽 14 ドレン管 21 隔壁 22 波板 23,24 小透孔群 25,26 ダクト 27 ブロア 28,29 チャンバ 30 ラジエタ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】冷凍機の排熱源と熱交換を行った流体を冷
    却するものであって、互いに熱交換を行う2つの流体の
    通過路を有する熱交換器を有し、気体流に揮発性液体を
    相対湿度100%の気体中に霧状の微細な液滴が浮遊し
    た状態となるまで噴霧して霧状の処理気体流となすとと
    もに前記熱交換器の通過路の一方に前記処理気体を流
    し、前記熱交換器内での液滴の気化熱で前記熱交換器の
    通過路の他方を通過する被冷却流体を冷却するようにし
    たことを特徴とする冷凍機の冷却装置。
  2. 【請求項2】冷凍機の排熱源と熱交換を行う流体を冷却
    するものであって、互いに熱交換を行う2つの流体の通
    過路を有する熱交換器を有し、気体流に揮発性液体を相
    対湿度100%の気体中に霧状の微細な液滴が浮遊した
    状態となるまで噴霧して霧状の処理気体流となすととも
    に前記熱交換器の通過路の一方に前記処理気体を流し、
    前記熱交換器内での液滴の気化熱で前記熱交換器の通過
    路の他方を通過する被冷却流体を冷却するようにしたこ
    とを特徴とする冷凍機の冷却装置。
  3. 【請求項3】被冷却流体は水あるいは水との混合物液体
    である請求項1あるいは請求項2記載の冷凍機の冷却装
    置。
  4. 【請求項4】被冷却流体は気体である請求項1あるいは
    請求項2記載の冷凍機の冷却装置。
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