JPH1095629A - 光ファイバの製造方法 - Google Patents

光ファイバの製造方法

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JPH1095629A
JPH1095629A JP24522296A JP24522296A JPH1095629A JP H1095629 A JPH1095629 A JP H1095629A JP 24522296 A JP24522296 A JP 24522296A JP 24522296 A JP24522296 A JP 24522296A JP H1095629 A JPH1095629 A JP H1095629A
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JP
Japan
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optical fiber
gel
compound
refractive index
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Withdrawn
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JP24522296A
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English (en)
Inventor
Kenji Tsubaki
健治 椿
Masaru Yokoyama
勝 横山
Hiroshi Yokogawa
弘 横川
Kenji Sonoda
健二 園田
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B37/00Manufacture or treatment of flakes, fibres, or filaments from softened glass, minerals, or slags
    • C03B37/01Manufacture of glass fibres or filaments
    • C03B37/012Manufacture of preforms for drawing fibres or filaments
    • C03B37/014Manufacture of preforms for drawing fibres or filaments made entirely or partially by chemical means, e.g. vapour phase deposition of bulk porous glass either by outside vapour deposition [OVD], or by outside vapour phase oxidation [OVPO] or by vapour axial deposition [VAD]
    • C03B37/016Manufacture of preforms for drawing fibres or filaments made entirely or partially by chemical means, e.g. vapour phase deposition of bulk porous glass either by outside vapour deposition [OVD], or by outside vapour phase oxidation [OVPO] or by vapour axial deposition [VAD] by a liquid phase reaction process, e.g. through a gel phase

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  • Manufacture, Treatment Of Glass Fibers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 受光角が大きく、より多くの光を伝送するこ
とができる光ファイバの製造方法を提供する。 【解決手段】 アルコキシシランを加水分解重合させて
コア材2の外表面にゲル状化合物を形成する工程。この
ゲル状化合物を超臨界乾燥する工程。この工程を経て、
コア材2の外表面にシリカの多孔質骨格からなるシリカ
エアロゲルをクラッド材1として形成する。屈折率が小
さいシリカエアロゲルのクラッド材1によってコア材2
に対する比屈折率差を大きくした光ファイバを製造する
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コア材とクラッド
材から形成される光ファイバの製造方法に関するもので
あり、詳しくは、太陽光の伝送、医療用機器照明や顕微
鏡照射、自動車部品等の照明関係、パンチカード読み取
りやマーク読み取り等の情報システム関係、遠隔モニタ
ー、自動検査等のプロセスコントロール関係、その他装
飾品や玩具等におけるライトガイド、紫外線ファイバ、
赤外線ファイバ、イメージファイバ、ウェーブガイド、
アクティブファイバ等に適用でき、高い伝送効率を得る
ことができる光ファイバの製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、光ファイバのコア材としては、石
英系ガラスや多成分系ガラス等のガラス類、メチルメタ
クリレート等のアクリル系やスチロール系のプラスチッ
ク類、あるいはテトラクロールエチレン等の透明な液体
類が用いられている。また、クラツド材としては、コア
材よりも屈折率の低いソーダライム系やホウケイ酸ガラ
ス系等のガラス類、塩化ビニル、アリルジグリコールカ
ーボネートやフツ素を添加して屈折率を低下させたアク
リル系のプラスチック類等が用いられている。
【0003】光ファイバにおいて、クラツド材の屈折率
はコア材の屈折率よりも低くなるように構成されている
が、それらの屈折率の差の大小により光ファイバの受光
角及びコア材とクラツド材との境界面における光の全反
射角が異なってくる。一般的にコア材とクラツド材の屈
折率の差を表す指標として、次式で表される比屈折率差
が用いられている。
【0004】比屈折率差=(n1 −n2 )/n1 (式中、n1 はコア材の屈折率、n2 はクラツド材の屈
折率を示す。) また、光ファイバの開口数及び受光角θは次式で表され
る。 開口数=n・sinθ=(n1 2−n2 21/2 (式中、nは光ファイバの外界の屈折率であり、通常は
空気でn=1.0である。) これらの式にみられるように、光ファイバの受光角θは
コア材とクラツド材の屈折率の差が大きい程大きくな
り、すなわち比屈折率差が大きいほど大きくなる。つま
り多くの光を伝送するには、比屈折率差を大きくする必
要がある。このことは、コア材の屈折率を高くし、クラ
ツド材の屈折率を低くすることで達成され得るものであ
る。
【0005】ここで、ガラス光ファイバにおいて、純粋
な石英ガラスは光損失が小さく、耐熱性、耐薬品性に優
れていることからコア材として多用されている。しかし
ながら、石英ガラスの屈折率は1.46と低く、これよ
りも屈折率が低いクラツド材の選定が問題となる。そこ
でクラツド材にガラスを用いる場合には、純粋な石英ガ
ラスよりも屈折率を低下させるために、B2 3 やフツ
素等の屈折率低下成分を添加する方法等がとられてい
る。また、石英ガラスに屈折率上昇用ドーパントを添加
することにより、光損失を低く維持した状態で屈折率を
上昇させる方法もある。このようなドーパントとして
は、TiO2 、Ta2 5 、SnO2 、Nb 2 5 、Z
rO2 、Yb2 3 、La2 3 、Al2 3 等が挙げ
られる。この場合には、クラツド材として純粋な石英ガ
ラス、あるいはより低屈折率なドープト石英ガラスを用
いることができる。また、クラツド材としてプラスチッ
クを用いる場合には、ポリシロキサンやシリコンゴム等
のケイ素樹脂や、フツ化エチレンプロピレン、フツ化ビ
ニリデン等のフツ素含有樹脂等が使用されるが、これら
の屈折率は低いもので1.29〜1.33程度である。
【0006】前述したように、コア材とクラツド材の比
屈折率差により光ファイバの受光角は変化する。例え
ば、ライトガイドにおいて、コア材にフリント系のF2
ガラス(屈折率1.62)、クラツド材にソーダライム
系ガラス(屈折率1.52)を用いた場合、開口数が
0.56、受光角θが34°となる。また、プラスチッ
ク光ファイバにおいても、コア材にメタクリル樹脂(屈
折率1.49)、クラツド材にフツ素樹脂(屈折率1.
39)を用いた場合には、開口数が0.54、受光角θ
が32°となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来のコ
ア材及びクラッド材を用いて光ファイバを製造した場合
には、受光角θは30〜50°程度であり、多くの光を
伝送することのできる光ファイバを製造することは困難
であった。本発明は上記の点に鑑みてなされたものであ
り、受光角が大きく、より多くの光を伝送することがで
きる光ファイバの製造方法を提供することを目的とする
ものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る光ファイバ
の製造方法は、アルコキシシランを加水分解重合させて
コア材の外表面にゲル状化合物を形成する工程と、この
ゲル状化合物を超臨界乾燥する工程を経て、コア材の外
表面にシリカの多孔質骨格からなるシリカエアロゲルを
クラッド材として形成することを特徴とするものであ
る。
【0009】また請求項2の発明は、シリカエアロゲル
は疎水化処理されていることを特徴とするものである。
また請求項3の発明は、前記アルコキシシランを加水分
解重合させてゲル状化合物を形成する工程が、アルコキ
シシランのゾル溶液にコア材を浸漬して引き上げるディ
ップコーティングの操作からなることを特徴とするもの
である。
【0010】また請求項4の発明は、前記アルコキシシ
ランを加水分解重合させてゲル状化合物を形成する工程
が、コア材とそのコア材を非接触で覆うチューブとの間
の隙間にアルコキシシランのゾル溶液を注入する操作か
らなることを特徴とするものである。また請求項5の発
明は、前記チューブとして、超臨界乾燥する際に使用さ
れる溶媒あるいは疎水化処理する際に使用される溶媒を
浸透する機能を有するものを用いることを特徴とするも
のである。
【0011】また請求項6の発明は、前記シリカエアロ
ゲルは、屈折率が1.008〜1.18であることを特
徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。本発明においてコア材としては、紡糸方法で工業
的に製造されている各種のものを特に限定されることな
く用いることができるものであり、例えば、石英ガラス
や多成分ガラス等のガラス類、ポリメチルメタクリレー
ト(PMMA)等のアクリル系、ポリカーボネート、そ
の他スチロール系などのプラスチック類、又はテトラク
ロルエチレン等の透明な液体類などを使用することがで
きるが、コア材の外表面にクラッド材を形成する工程に
おける耐薬品性、耐熱性等の点から、石英系ガラスや多
成分ガラス等のガラス類を用いるのが好ましい。
【0013】一方、クラッド材1を構成するシリカの多
孔質骨格からなるシリカエアロゲルは、米国特許第44
02827号公報、同第4432956号公報、同第4
610863号公報等で提供されているように、アルコ
キシシラン(シリコンアルコキシド、アルキルシリケー
トとも称される)の加水分解、重合反応によって得られ
たシリカ骨格からなる湿潤状態のゲル状化合物を、アル
コールあるいは二酸化炭素等の溶媒(分散媒)の存在下
で、この溶媒の超臨界点以上の超臨界状態で乾燥するこ
とによって製造することができる。また、米国特許第5
137297号公報、同第5124364号公報で提供
されているように、ケイ酸ナトリウムを原料として同様
に製造することができる。ここで、特開平5−2790
11号公報、特開平7−138375号公報に開示され
ているように、アルコキシシランの加水分解、重合反応
によって得られたゲル状化合物を疎水化処理することに
よって、シリカエアロゲルに疎水性を付与することが好
ましい。このように、疎水性を付与した疎水性シリカエ
アロゲルは、湿気や水等が侵入し難くなり、屈折率や光
透過性等の性能が劣化し難くなるものである。
【0014】上記のシリカの多孔質骨格からなるシリカ
エアロゲルの屈折率は、原料配合比によって自由に変化
させることが可能であるが、コア材との屈折率の差を大
きく設定しまたシリアエアロゲルの透明性の性能を確保
するためには、1.008〜1.18の範囲に屈折率を
調整するのが好ましい。屈折率がこのように非常に小さ
いので、シリカの多孔質骨格からなるシリカエアロゲル
をクラッド材1として用いることによって、種々のコア
材2に対して比屈折率差を飛躍的に大きくした光ファイ
バを得ることができるものであり、受光角θを最大の9
0°にまですることができるものである(図1参照)。
このため、広い受光角θで集光してより多くの光を伝送
することができ、出射端における光の出射角も大きくす
ることができるものである。
【0015】そして上記のような光ファイバは、アルコ
キシシランを加水分解重合させてコア材2の外表面にゲ
ル状化合物を形成する工程と、このゲル状化合物を超臨
界乾燥する工程を経て、コア材2の外表面にシリカの多
孔質骨格からなるシリカエアロゲルをクラッド材1とし
て形成することによって製造することができる。図2は
コア材2の外表面にゲル状化合物を形成する第一の工程
の一例を示すものであり、アルコキシシラン溶液の加水
分解と重合反応によって生じたポリマーを含むゾル溶液
3の入ったゾル溶液槽4に線状のコア材2を浸しながら
一定速度で引き上げる、ディップコーティングの操作で
コア材2の外表面にアルコキシシランのゾル溶液3を付
着させるようにしてある。コア材2の外表面に付着した
このゾル溶液3は反応の進行に伴って次第に三次元的な
ネットワークを生成していき、最終的にはゲル状化合物
の膜となるものである。最終的に得られるゲル状化合物
の膜厚は、ゾル溶液3からのコア材2の引き上げ速度
や、ゾル溶液3の粘度等に依存するが、光ファイバのク
ラッド材1として機能できる厚み、すなわち数μm以上
あればよく、特に限定されるものではない。この方法で
は、コア材2をゾル溶液3中に通過させて引き上げると
いう操作で、連続してコア材2の外表面にゲル状化合物
を形成することができるものであり、高い生産性を実現
することができるものである。
【0016】図3はコア材2の外表面にゲル状化合物を
形成する第一の工程の他の例を示すものであり、図3
(a)のように線状のコア材2の外周を非接触でチュー
ブ5で囲い、コア材3の外表面とチューブ5の内周面と
の間の隙間に矢印のようにアルコキシシランのゾル溶液
3を注入して、図3(b)のように充填し、チューブ5
の内周でこのゾル溶液3を硬化させてゲル状化合物の膜
を形成させるようにしてある。この場合にはゲル状化合
物の膜厚はコア材2とチューブ5の隙間の間隔で規制さ
れために、設計通りの正確な厚みでクラッド材1を形成
することが可能になるものである。勿論、その厚みは特
に限定されるものではない。
【0017】上記のアルコキシシランのゾル溶液3とし
ては、既述の米国特許第4402827号公報、同第4
432956号公報、同第4610863号公報に開示
されているものから任意に選定して使用されるものであ
り、特に限定されるものではない。上記のようにしてコ
ア材2の外表面にアルコキシシランのゲル状化合物を形
成した後、アルコールあるいは二酸化炭素等の溶媒(分
散媒)の存在下で、この溶媒の超臨界点以上の超臨界状
態で乾燥することによって、シリカの多孔質骨格からな
るシリカエアロゲルを生成させることができ、このシリ
カエアロゲルによってクラッド材1を形成することがで
きるものである。
【0018】また、このようにゲル状化合物を超臨界乾
燥する前、あるいは超臨界乾燥した後に、疎水化処理を
行ない、疎水性シリカエアロゲルにする。疎水化処理は
既述のように特開平5−279011号公報、特開平7
−138375号公報に開示される方法で行なうことが
できる。ここで、上記の図3のようにチューブ5の内側
の隙間にゾル溶液3を注入してゲル状化合物の層を形成
させる場合、チューブ5を一体化させたままゲル状化合
物を超臨界乾燥したり、疎水化処理したりしてシリカの
多孔質骨格からなるシリカエアロゲルを形成させ、この
後にチューブ5を抜き外すようにするが、超臨界乾燥
や、疎水化処理は、アルコール等の溶媒の存在下で行な
われるので、チューブ5としてはアルコール等の溶媒が
浸透して通過することができるものを用いるのが好まし
い。例えば、チューブ5に細孔を多数設けたり、多孔質
樹脂のチューブ5を用いたり、不織布で作製したチュー
ブ5を用いたりすることができるものである。
【0019】上記のようにしてコア材2の外表面にシリ
カエアロゲルからなるクラッド材1を形成した後、図4
に示すように、クラッド材1の外側にクラッド材1を保
持するための被覆材6を設けるようにしてもよい。この
ような被覆材6としては、例えば、ポリエチレン、架橋
ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリオレフィンエラス
トマー等の樹脂や、ステンレス等の金属類などを用いる
ことができる。
【0020】尚、コア材2を連続して供給することによ
って、コア材2の外表面にアルコキシシランの加水分解
重合によるゲル状化合物を形成する工程が連続的に行な
われるようにするのが好ましく、さらにこれに引き続い
てゲル状化合物を超臨界乾燥してシリカエアロゲルを形
成させる工程が連続的に行なわれるようにするのが好ま
しい。またクラッド材1を形成したコア材2を連続して
供給することによって、クラッド材1の外面を被覆材6
で被覆する工程が連続的に行なわれるようにするのが好
ましい。
【0021】
【実施例】以下本発明を実施例によって具体的に説明す
る。 (実施例1)コア材として石英ガラス(屈折率1.4
6)を紡糸して得た直径1mmで長さ1mのガラス糸を
用い、またアルコキシシランのゾル溶液として、テトラ
メトキシシランのオリゴマー(コルコート社製「メチル
シリケート51」:平均分子量=約470)、エタノー
ル(ナカライテスク社製特級試薬)、水、15Nアンモ
ニア水をモル比で1:43:20:0.20で混合した
組成のものを用いた。
【0022】そしてコア材を連続して1cm/minの
速度で供給しながら、ゾル溶液槽中のゾル溶液に通して
引き上げ、コア材表面に厚み20μmのゲル状化合物を
形成した。次にこのゲル状化合物を被覆したコア材を、
0.2mol/Lのヘキサメチルジシラザン(東レダウ
コーニングシリコーン社製試薬)のエタノール溶液中で
40℃で10分間加熱攪拌することによって、ゲル状化
合物を疎水化処理した。次に、上記ゲル状化合物を被覆
したコア材を、18℃、55気圧の二酸化炭素中に入
れ、ゲル状化合物内のエタノールを二酸化炭素に置換す
る操作を約5分行ない、系内を二酸化炭素の超臨界条件
である、40℃、80気圧にして、15分で超臨界乾燥
を行ない、シリカの多孔質骨格からなるシリカエアロゲ
ルのクラッド材を形成した。このシリカエアロゲルの屈
折率は1.03であった。
【0023】(実施例2)アルコキシシランのゾル溶液
として、テトラメトキシシランのオリゴマー(コルコー
ト社製「メチルシリケート51」:平均分子量=約47
0)、エタノール(ナカライテスク社製特級試薬)、
水、15Nアンモニア水をモル比で1:120:20:
2.16で混合した組成のものを用いるようにした他
は、実施例1と同様にして光ファイバを作製した。この
ときのシリカエアロゲルの屈折率は1.015であっ
た。
【0024】(実施例3)ゾル溶液槽中のゾル溶液にコ
ア材を3cm/minの速度で通して引き上げるように
して、コア材の表面に厚み10μmのゲル状化合物を形
成するようにした他は、実施例1と同様にして光ファイ
バを作製した。 (実施例4)実施例1と同様にしてコア材にクラッド材
を形成した後、これを連続して送りながら、クラッド材
の外面を押出成形機から供給される黒色ポリエチレン樹
脂の厚み1mmの被覆材で被覆して、光ファイバを作製
した。
【0025】(実施例5)不織布で形成した内径1.2
mm、外径1.4mm、長さ1mのチューブを用い、こ
のチューブ内にコア材を挿入し、コア材とチューブとの
隙間にゾル溶液を流し込んで、コア材表面にゲル状化合
物を形成するようにし、また、チューブを一体のまま疎
水化処理や超臨界乾燥を行なうようにした他は、実施例
1と同様にして光ファイバを作製した。
【0026】(実施例6)チューブとして内径1.5m
m、外径2.0mm、表面に直径0.1mmの孔を1m
m間隔で設けた長さ1mの樹脂チューブを用いるように
した他は、実施例5と同様にして光ファイバを作製し
た。 (実施例7)実施例5と同様にしてコア材にクラッド材
を形成した後、これを連続して送りながら、クラッド材
の外面を押出成形機から供給される黒色ポリエチレン樹
脂の厚み1mmの被覆材で被覆して、光ファイバを作製
した。
【0027】(比較例1)コア材として実施例1と同じ
直径1mmの石英ガラス(屈折率1.46)の糸を用
い、このコア材の表面にフッ素樹脂(屈折率1.40)
を20μmの厚みでコーティングしてクラッド材を形成
して、光ファイバを作製した。上記の実施例1〜7及び
比較例1で作製した光ファイバの一端にHe−Neレー
ザ(波長543.5nm)を照射し、受光角θを測定し
た。また光源として10Wタングステンランプを用い、
光ファイバの一方の端部から光を入射すると共に他方の
端部からの出射光の照度を照度計(カスタムLX133
0)で測定して、伝送光量を求めた。これらの結果を表
1に示す。
【0028】
【表1】
【0029】表1の結果、実施例1〜実施例7の光ファ
イバは、クラッド材としてシリカエアロゲルを用いない
比較例1に比べて、受光角θ及び伝送光量が大きくなる
ことが確認できた。
【0030】
【発明の効果】本発明は、アルコキシシランを加水分解
重合させてコア材の外表面にゲル状化合物を形成する工
程と、このゲル状化合物を超臨界乾燥する工程を経て、
コア材の外表面にシリカの多孔質骨格からなるシリカエ
アロゲルをクラッド材として形成するようにしたので、
屈折率が小さいシリカエアロゲルのクラッド材によって
コア材に対する比屈折率差を大きくした光ファイバを製
造することができるものであり、受光角が大きく、より
多くの光を伝送することができる光ファイバを得ること
ができるものである。
【0031】また請求項2の発明は、シリカエアロゲル
を疎水化処理することを特徴とするものであり、シリカ
エアロゲルのクラッド材に湿気や水等が侵入することを
防ぐことができ、屈折率や光透過性等の性能が劣化する
ことを防止することができるものである。また請求項3
の発明は、前記アルコキシシランを加水分解重合させて
ゲル状化合物を形成する工程が、アルコキシシランのゾ
ル溶液にコア材を浸漬して引き上げるディップコーティ
ングの操作からなることを特徴とするものであり、コア
材をゾル溶液中に通過させて引き上げるという操作で、
連続してコア材の外表面にゲル状化合物を形成すること
ができ、生産性高く光ファイバを製造することができる
ものである。
【0032】また請求項4の発明は、前記アルコキシシ
ランを加水分解重合させてゲル状化合物を形成する工程
が、コア材とそのコア材を非接触で覆うチューブとの間
の隙間にアルコキシシランのゾル溶液を注入する操作か
らなることを特徴とするものであり、コア材とチューブ
の隙間の間隔で規制した膜厚にゲル状化合物を形成する
ことができ、設計通りの正確な厚みでクラッド材を形成
することが可能になるものである。
【0033】また請求項5の発明は、前記チューブは、
超臨界乾燥する際に使用される溶媒あるいは疎水化処理
する際に使用される溶媒を浸透する機能を有しているこ
とを特徴とするものであり、チューブを一体化したまま
ゲル状化合物を超臨界乾燥や疎水化処理することができ
るものである。また請求項6の発明は、前記シリカエア
ロゲルは、屈折率が1.008〜1.18であることを
特徴とするものであり、コア材との屈折率の差を大きく
設定しまたシリカエアロゲルの透明性の性能を確保する
ことができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例を示すものであり、
(a)は正面断面図、(b)は側面断面図である。
【図2】本発明の製造方法の実施の形態の一例を示す概
略断面図である。
【図3】本発明の製造方法の実施の形態の他例を示すも
のであり、(a),(b)はそれぞれ概略断面図であ
る。
【図4】本発明の実施の形態の他例を示すものであり、
(a)は正面断面図、(b)は側面断面図である。
【符号の説明】
1 クラッド材 2 コア材 3 ゾル溶液 5 チューブ
フロントページの続き (72)発明者 園田 健二 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルコキシシランを加水分解重合させて
    コア材の外表面にゲル状化合物を形成する工程と、この
    ゲル状化合物を超臨界乾燥する工程を経て、コア材の外
    表面にシリカの多孔質骨格からなるシリカエアロゲルを
    クラッド材として形成することを特徴とする光ファイバ
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 シリカエアロゲルは疎水化処理されてい
    ることを特徴とする請求項1に記載の光ファイバの製造
    方法。
  3. 【請求項3】 前記アルコキシシランを加水分解重合さ
    せてゲル状化合物を形成する工程が、アルコキシシラン
    のゾル溶液にコア材を浸漬して引き上げるディップコー
    ティングの操作からなることを特徴とする請求項1又は
    2に記載の光ファイバの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記アルコキシシランを加水分解重合さ
    せてゲル状化合物を形成する工程が、コア材とそのコア
    材を非接触で覆うチューブとの間の隙間にアルコキシシ
    ランのゾル溶液を注入する操作からなることを特徴とす
    る請求項1又は2に記載の光ファイバの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記チューブは、超臨界乾燥する際に使
    用される溶媒あるいは疎水化処理する際に使用される溶
    媒を浸透する機能を有していることを特徴とする請求項
    4に記載の光ファイバの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記シリカエアロゲルは、屈折率が1.
    008〜1.18であることを特徴とする請求項1乃至
    5のいずれかに記載の光ファイバの製造方法。
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