JPH1095570A - フィラメントワインディングマシンの繊維束送り機構 - Google Patents

フィラメントワインディングマシンの繊維束送り機構

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JPH1095570A
JPH1095570A JP25463596A JP25463596A JPH1095570A JP H1095570 A JPH1095570 A JP H1095570A JP 25463596 A JP25463596 A JP 25463596A JP 25463596 A JP25463596 A JP 25463596A JP H1095570 A JPH1095570 A JP H1095570A
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JP
Japan
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fiber
feed roller
guide member
fiber bundle
mandrel
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JP25463596A
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English (en)
Inventor
Kazuhiro Goto
和宏 後藤
Mamoru Okamoto
護 岡本
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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  • Winding Filamentary Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 繊維束にダメージを与えずに確実にマンドレ
ルに送りだすことが可能なF/Wマシン(Filament Win
ding Machine)の繊維束送り機構を提供する。 【解決手段】 繊維束送り機構1は第1の繊維ガイド部
材2と第2の繊維ガイド部材3と第3の繊維送り部材4
等を備えている。第1の繊維ガイド部材2はF/Wマシ
ン20の固定部27に設けられかつ揺動中心線Qから離
れた第1の繊維送りローラ7を有している。第2の繊維
ガイド部材3は揺動部28に設けられかつ中心線Qから
離れた第2の繊維送りローラ8を有している。第3の繊
維ガイド部材4に設けられた第3の繊維送りローラ9は
揺動中心線Qに沿う方向の第1の回転軸14と揺動中心
線Qと交差する方向の第2の回転軸12を中心に回動自
在に支持されている。ローラ9の両端9b,9bとロー
ラ7,8の両端7a,8aとの間に引張りばね17,1
8が張架されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フィラメントワイ
ンディングマシンの案内部へ繊維束を送る機構に関す
る。
【0002】
【従来の技術】フィラメントワインディングマシン(Fi
lament Winding Machine:以下F/Wマシンと呼ぶ)は
繊維強化プラスチック(FRP:Fiber Rein
forced Plastics)の成形法の一つであ
るフィラメントワインディング法を用いて製品を成形す
るためのマシンである。
【0003】フィラメントワインディング法とは、円柱
状などに形成された芯金(以下マンドレルと呼ぶ)に樹
脂を含浸させた繊維束を巻付けて、樹脂の硬化後にマン
ドレルを繊維束から抜き取ってFRPを成形する製法で
あり、一般に、樹脂が含浸された繊維束をマンドレルに
掛け渡して、マンドレルを回転させることにより、繊維
束をマンドレルの外周に巻いて行く。
【0004】その際、あらかじめ設定されたパターンに
基づく機械的またはコンピュータ等による制御によっ
て、図7に示すように繊維束5の巻付け方向をマンドレ
ル22の中心軸O方向(0度方向)から上記中心軸Oに
対する垂直方向P(±90度方向)まで変化させながら
継続して繊維束5を巻き付ける必要が生じる。
【0005】そこで、図8に例示するような製造装置
(F/Wマシン20)などが用いられることとなる。図
8に例示されるF/Wマシン20は、S軸ベッド21と
マンドレル22とX軸ベッド23とY軸ベッド24とZ
軸ベッド25とテンション付与部26と固定部27と揺
動部28などを備えている。
【0006】上記S軸ベッド21はマンドレル22を支
持するとともに、上記マンドレル22を図示中の矢印S
方向のようにマンドレル22の軸29回りに回動させる
機能を有している。
【0007】上記X軸ベッド23はY軸ベッド24を支
持するとともに、上記Y軸ベッド24を図示中の矢印X
に示すようにマンドレル22の軸29に平行に移動させ
る機能を有している。上記X軸ベッド23に支持された
Y軸ベッド24はZ軸ベッド25を支持するとともに、
上記Z軸ベッド25を図示中の矢印Yに示すように上記
軸29に垂直なマンドレル22に対して進退方向に移動
させる機能を有している。上記Y軸ベッド24に支持さ
れたZ軸ベッド25は固定部27を支持するとともに、
上記固定部27を図示中の矢印Zに示すように上記軸2
9に垂直な上下方向に移動させる機能を有している。
【0008】上記固定部27にはマンドレル22方向に
延びた揺動部28が取り付けられているとともに、上記
揺動部28をその軸線を中心として図示中の矢印θ方向
に回動させる機能を有している。上記揺動部28の先端
には繊維束を案内する案内部30が設けられている。
【0009】上記テンション付与部26は、Y軸ベッド
24に設けられかつ案内部30を通ってマンドレル22
へ巻き付けられる繊維束に対し所望の張力を与える機能
を有している。
【0010】上記のように構成されたF/Wマシン20
は、樹脂槽であるレジンバス(図示しない)を通った繊
維束に上記テンション付与部26によって適度な張力を
与えて、上記案内部30からマンドレル22に繊維束を
掛け渡して、S軸ベッド21などによってマンドレル2
2を回転させてマンドレル22に繊維束を巻付ける。
【0011】その際、上記固定部27が揺動部28を回
動させることによってマンドレル22上の所望の方向に
繊維束を案内するとともに、上記X軸ベッド23、Y軸
ベッド24及びZ軸ベッド25がそれぞれ矢印X,Y,
Z方向にY軸ベッド24、Z軸ベッド25及び固定部2
7を移動させることによって、マンドレル22上の所望
の位置に繊維束を案内している。
【0012】上記F/Wマシン20を用いてマンドレル
22に繊維束5を巻付けるときは、図7に示すように、
マンドレル22上の繊維束5の巻付け角度をA度とする
と、揺動部28の回動角を(90−A)度とする必要が
ある。つまり繊維束5を0度方向(マンドレル中心軸O
方向)に巻く場合は揺動部28を90度揺動する必要が
生じるが、繊維束5を90度方向(マンドレル中心軸O
と垂直方向)に巻く場合は揺動部28を回動させる必要
がない。
【0013】上記テンション付与部26を通ってから上
記案内部30へ繊維束5を送り出す機構の一例として、
図9に例示するような繊維束送り機構40が知られてい
る。図9に例示される従来のF/Wマシンの繊維束送り
機構40は、固定部27のテンション付与部26側に設
けられたガイドローラ41と、固定部27の揺動部28
側に設けられたガイドピン42と、揺動部28の案内部
30近傍に設けられたガイドピン43などを備えてい
る。
【0014】上記従来のF/Wマシンの繊維束送り機構
40は、テンション付与部26を通った繊維束5を固定
部27及び揺動部28に設けられたガイドローラ41及
びガイドピン42,43で案内しつつ案内部30まで導
き、かつ、上記S軸ベッド21、X軸ベッド23、Y軸
ベッド24、Z軸ベッド25および揺動部28を駆動す
ることによって、マンドレル22上の所望の巻付け位置
及び方向に繊維束5を送り出している。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のF/Wマシ
ンの繊維束送り機構40は、案内部30を有する揺動部
28を90度の方向に比較的大きく回動させた場合に
は、繊維束5がガイドピン42,43と擦れることにな
り、繊維束5にダメージを与えることがある。また、上
記ガイドピン42,43を繊維束5にダメージを与える
ことがないように複数の案内溝を有する円柱状のガイド
ローラを採用した場合には、揺動部28を90度の方向
に比較的大きく回動させた場合に繊維束5がガイドロー
ラから外れてしまう。
【0016】従って本発明の目的は、ガイドピンを用い
た繊維束送り機構のように繊維束にダメージを与えるこ
とがないとともに、ガイドローラを用いた機構のような
繊維束の脱落を防止可能なF/Wマシンの繊維束送り機
構を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決し目的を
達成するために、本発明のF/Wマシンの繊維束送り機
構は、繊維束をマンドレル上の所望の位置に案内する案
内部を有しかつ上記マンドレルに対する繊維束の巻付け
方向に応じた方向に回動する揺動部と、上記揺動部を回
動させる回動手段を有する固定部とを備えたフィラメン
トワインディングマシンにおいて、上記固定部に設けら
れかつ揺動部の揺動中心線より離れた位置に第1の繊維
送りローラを有する第1の繊維ガイド部材と、上記揺動
部に設けられかつ揺動部の揺動中心線より離れた位置に
第2の繊維送りローラを有する第2の繊維ガイド部材
と、上記第1の繊維ガイド部材と第2の繊維ガイド部材
との間において上記固定部または揺動部のいずれか一方
に設けられかつ上記揺動部の揺動中心線の近傍に位置し
ていて少なくとも上記揺動中心線に沿う方向の第1の回
転軸と上記揺動中心線と交差する方向の第2の回転軸を
中心に回動自在に支持された第3の繊維送りローラを有
する第3の繊維ガイド部材と、上記第3の繊維送りロー
ラを第1の繊維送りローラと第2の繊維送りローラとの
間の姿勢に保つ支持手段とを備えている。
【0018】上記手段を講じた結果、次のような作用が
生じる。マンドレルに巻付けられる繊維束が第1の繊維
送りローラ、第2の繊維送りローラ及び第3の繊維送り
ローラなどでガイドされ、各ローラが回転しながら繊維
束が送られるので、繊維束にダメージを与えることがな
い。
【0019】また、繊維束の巻付け方向に応じて揺動部
を傾けたときに、第3の繊維送りローラが第1の繊維送
りローラ及び第2の繊維送りローラの中間の角度に首を
振るとともに揺動部の側方からみて第1の繊維送りロー
ラと第2の繊維送りローラとを通る繊維束に沿う方向に
第3の繊維送りローラが回転しつつ繊維束が案内される
こととなるため、繊維束が第1、第2及び第3の繊維送
りローラから外れることなく、確実に案内部まで案内さ
れることとなる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下に本発明の一実施形態につい
て、図1から図8を参照して説明する。図1示すF/W
マシン20は従来例(図8)と同様にS軸ベッド21と
マンドレル22とX軸ベッド23とY軸ベッド24とZ
軸ベッド25とテンション付与部26と固定部27と揺
動部28などを備えている。
【0021】上記S軸ベッド21はマンドレル22を支
持するとともに、図8に示すように上記マンドレル22
をその軸29を中心として図示中の矢印S方向に回動さ
せる機能を有している。
【0022】上記X軸ベッド23はY軸ベッド24を支
持するとともに、上記Y軸ベッド24をマンドレル22
の軸29に平行方向(図8中矢印X方向)に移動させる
機能を有している。上記X軸ベッド23に支持されたY
軸ベッド24はZ軸ベッド25を支持するとともに、上
記Z軸ベッド25を図示中の矢印Yに示すようにマンド
レル22に対して進退方向に移動させる機能を有してい
る。上記Y軸ベッド24に支持されたZ軸ベッド25は
固定部27を支持するとともに、上記固定部27を図示
中の矢印Zに示すように上下方向に移動させる機能を有
している。
【0023】上記テンション付与部26は、Y軸ベッド
24に設けられかつ揺動部28の先端に設けられた案内
部30を通ってマンドレル22へ巻き付けられる繊維束
5に対し所望の張力を与える機能を有している。
【0024】上記揺動部28は図2に示すように固定部
27に内装されたベアリング31などによって回転自在
に支持されるとともに、回動手段の一例であるモータ3
3などによって水平方向の中心線(揺動中心線Q)を中
心として回動させられるようになっている。上記揺動部
28の先端には繊維束5を案内する案内部30が設けら
れている。上記案内部30は図1及び図8などに示すよ
うに繊維束5を互いに平行に案内する案内溝(図示せ
ず)を複数有するガイドローラ32などを用いるのが望
ましく、上記ガイドローラ32の案内溝と同方向に繊維
束5が案内され、マンドレル22上に送りだされること
となる。
【0025】上記のように構成されたF/Wマシン20
は、樹脂槽であるレジンバス(図示しない)を通った繊
維束5に上記テンション付与部26によって適度な張力
を与えて、上記案内部30からマンドレル22に繊維束
5を掛け渡して、S軸ベッド21などによってマンドレ
ル22を回転させてマンドレル22に繊維束5を巻付け
る。
【0026】その際、上記固定部27が揺動部28を揺
動中心線Qを中心として回動させることによってマンド
レル22上の所望の方向に繊維束5を案内するととも
に、上記X軸ベッド23、Y軸ベッド24及びZ軸ベッ
ド25がそれぞれ矢印X,Y,Z方向にY軸ベッド2
4、Z軸ベッド25及び固定部27を移動させることに
よって、マンドレル22上の所望の位置に繊維束を案内
している。
【0027】上記F/Wマシン20のテンション付与部
26を通ってから案内部30へ繊維束5を送り出す図1
及び図2に示されたF/Wマシンの繊維束送り機構1
は、第1の繊維ガイド部材2と、第2の繊維ガイド部材
3と、第3の繊維ガイド部材4などを備えている。
【0028】図2及び図4に示すように上記第1の繊維
ガイド部材2は、繊維束5を互いに平行に案内する案内
溝6を複数有しかつ揺動部28の揺動中心線Qから十分
に上方に離れた第1の繊維送りローラ7を有している。
さらにガイド部材2は上記第1の繊維送りローラ7の案
内溝6が揺動中心線Qに沿うように上記固定部27に設
けられている。
【0029】図2及び図5などに示すように上記第2の
繊維ガイド部材3は、繊維束5を互いに平行に案内する
案内溝6を複数有しかつ揺動部28の揺動中心線Qから
十分に離れた第2の繊維送りローラ8を有している。さ
らにガイド部材3は上記第2の繊維送りローラ8の案内
溝6が揺動中心線Qに沿うように上記揺動部28に設け
られている。
【0030】第1の繊維送りローラ7及び第2の繊維送
りローラ8は、上記第1の繊維ガイド部材2及び第2の
繊維ガイド部材3に各々ベアリング(図示せず)等で回
転自在に支持されている。
【0031】図示例においては、上記第1の繊維送りロ
ーラ7から揺動中心線Qまでの距離と、上記第2の繊維
送りローラ8から揺動中心線Qまでの距離とが略等しく
示しているが、後述するように揺動部28を揺動中心線
Qを中心として90度回動させても、上記ローラ7,8
などから繊維束5が脱落しなければ、両者の距離を等し
くしなくても良い。
【0032】図2及び図3に示すように上記第3の繊維
ガイド部材4は、繊維束5を互いに平行に案内する案内
溝6を複数有しかつローラ支持部10をよって支持され
るとともに揺動部28の揺動中心線Qの近傍に設けられ
た第3の繊維送りローラ9を有している。さらにガイド
部材4は上記第1の繊維ガイド部材2と第2の繊維ガイ
ド部材3との間でかつ揺動部28に設けられている。図
3に示すように上記第3の繊維送りローラ9も上記第
1、第2の繊維送りローラ7,8と同様に上記第3の繊
維ガイド部材4にベアリング11等で回転軸9aを中心
として回転自在に支持されている。
【0033】上記ローラ支持部10は、上記揺動中心線
Qに沿う方向の第1の回転軸でありかつ回転中心X1を
有する軸14と、上記揺動中心線Qと交差する方向の第
2の回転軸でありかつ回転中心X2を有する軸12とを
有し、上記第3の繊維送りローラ9が上記軸12,14
を中心に首を振ることができるようになっている。図示
例に場合、第3の繊維送りローラ9の回転軸9a(図3
に示す)に対して直交する2軸12,14を回転自在と
している。図2及び図3に示すように上記ローラ9の回
転軸9aと直交しかつ揺動部28の揺動中心線Qとも直
交する軸12はスラストベアリング13によって回転自
在に支持されているとともに、図2に示すように上記ロ
ーラ9の回転軸9aと直交しかつ揺動部28の揺動中心
線Qと平行な軸14は深溝玉軸受け15によって回転自
在に支持されている。
【0034】図示例においては、上記第1の繊維ガイド
部材2と上記第2の繊維ガイド部材3とのほぼ中間とな
る位置に上記第3の繊維ガイド部材4が設けられている
が、後述するように揺動部を90度回動させても、上記
ローラ7,8,9などから繊維束5が脱落しなければ他
の位置でも良い。
【0035】さらに、図1及び図2に示すように上記第
2の繊維ガイド部材3と上記案内部30との間には、繊
維束5を互いに平行に案内する案内溝(図示せず)を複
数有するガイドローラ16が設けられている。上記ガイ
ドローラ16は揺動部28の揺動中心線Qの近傍に設け
られ、かつ案内溝を通る繊維束5と揺動中心線Qとが互
いに平行となるように、その軸16aがベアリング(図
示せず)等で回転自在に支持されている。
【0036】また、図2ないし図5などに示すように、
第3の繊維送りローラ9を第1のローラ7と第2のロー
ラ8との間の姿勢に保つための支持手段として、引張り
ばね17,17,18,18が設けられている。各ばね
の一端17a,17a,18a,18aは上記第3の繊
維送りローラ9の両端(軸端ばね掛け)9b,9bにか
けられ、かつ他端17b,17b,18b,18bが上
記第1の繊維送りローラ7の両端(軸端ばね掛け)7
a,7a及び第2の繊維送りローラ8の両端(軸端ばね
掛け)8a,8aにかけられている。こうすることによ
って、支持手段の一例である引張りばね17,17,1
8,18は上記第3の繊維送りローラ9を第1のローラ
7と第2のローラ8との方向に起立させ、かつ、第3の
繊維送りローラ9を第1の繊維送りローラ7と第2の繊
維送りローラ8との間の角度を保つような張力を発生し
ている。
【0037】次に、上記構成のF/Wマシンの繊維送り
機構1の作用について説明する。上記マンドレル22の
軸線(中心軸O)に対して90度の方向(図7中の一点
鎖線P方向)に繊維束5を巻付ける場合には、揺動部2
8の先端に設けられている案内部30のガイドローラ3
2によって案内される繊維束5の方向を上記マンドレル
22の軸線(中心軸O)に対して90度方向とするため
に揺動部28の回動角を0度とする。そしてテンション
付与部26を通った複数の繊維束5を図2に示すように
第1の繊維ガイド部材2の第1の繊維送りローラ7の上
方を通し、第3の繊維ガイド部材4の第3の繊維送りロ
ーラ9の下方及び第2の繊維ガイド部材3の繊維送りロ
ーラ8の上方を通した後、ガイドローラ16の下方を通
して案内部30のガイドローラ32からマンドレル22
上に送りだす。そののち、図1及び図8に示すS軸ベッ
ド21によってマンドレル22を回転させてマンドレル
22に繊維束5が巻付けられることとなる。
【0038】このとき、図4などに示すように第1の繊
維送りローラ7、第2の繊維送りローラ8及び第3の繊
維送りローラ9等によって繊維束5が所定の姿勢に保持
されかつ各ローラが自転することにより、繊維束5がこ
すられることなく案内部30まで導かれるため、繊維束
5にダメージを与えることがなくマンドレル22に巻付
くこととなる。
【0039】また、揺動部28を回動させてマンドレル
22に対し繊維束5を斜め方向に巻付ける場合、例え
ば、上記マンドレル22の0度方向(図7中の一点鎖線
O方向)つまり揺動部28を90度回動させる場合にお
いては、図5に示すようにモータ33によって揺動部2
8をマンドレル22に向かって右方向に約90度回転さ
せて、案内部30のガイドローラ32の案内溝上の繊維
束5の方向を上記マンドレル22の0度方向とする。こ
のとき、上記第1の繊維ガイド部材2の中心線Vと第2
の繊維ガイド部材3の中心線Tとのなす角θ1が約90
度となる。
【0040】そして、図1及び図8中に示すX軸ベッド
23によってY軸ベッド24をマンドレル22の軸29
の平行方向(図8中矢印X方向)に移動させるととも
に、図1及び図8に示すS軸ベッド21によってマンド
レル22を回転させてマンドレル22に繊維束5を巻き
付けていく。
【0041】このとき、上記ローラ7,8,9等によっ
て繊維束5が円滑に案内部30まで導かれるため繊維束
5にダメージを与えることがない。しかも図5に例示す
るように第3の繊維送りローラ9が第1のローラ8の傾
いた方向に半分程度の角度で傾くとともに、第3のガイ
ド部材4が回転中心X2回りに首を振る。また、第3の
繊維送りローラ9の軸端ばね掛け9b,9bが引張りば
ね17,17,18,18よって第1の繊維送りローラ
7の軸端ばね掛け7a,7a及び第2の繊維送りローラ
8の軸端ばね掛け8a,8aの方向に引張られているた
め、図5に示すようにマンドレル22からみると第3の
繊維ガイド部材4が第1及び第2の繊維ガイド部材2,
3の間に位置することとなるとともに、図6に示すよう
に揺動部28の側方からみて第1の繊維送りローラ7と
第2の繊維送りローラ8とを通る繊維束5に沿うように
第3の繊維送りローラ9が図示中の矢印R方向に回転す
ることとなる。このため、繊維束5が上記第1、第2及
び第3の繊維送りローラ7,8,9から脱落することが
ない。
【0042】図示例のように、揺動部28の揺動中心線
Qからローラ7までの距離と揺動中心線Qからローラ8
までの距離とを等しくかつ第3の繊維ガイド部材4を第
1の繊維ガイド部材2と第2の繊維ガイド部材3との中
間に設けた場合には、図5に示すようにマンドレル22
からみると、上記第3の繊維ガイド部材4の中心線Uは
丁度上記第1の繊維ガイド部材2の中心線Vと第2の繊
維ガイド部材3の中心線Tとのなす角θ1を二等分する
ことになる。すなわち上記中心線Vと上記中心線Uとの
なす角θ2と、中心線Uと中心線Tとのなす角θ3とが
ほぼ等しくなる。また、図6に示すように揺動部28の
側方からみて、第3の繊維送りローラ9が第1の繊維送
りローラ7と第2の繊維送りローラ8とを通る繊維束5
の方向に沿って矢印R方向に揺動部28の回動角度の約
半分回転するため、繊維束5が上記第1、第2及び第3
の繊維送りローラ7,8,9から脱落することがない。
【0043】なお上記実施形態では第3の繊維送りロー
ラ9を互いに直交する2軸12,14によって自由に回
動できるように構成したが、このような2軸に限ること
なく、たとえばボールジョイントなどのような自在継手
によって第3のローラ9を摺動自在(首振り及び回転自
在)に支持させてもよい。
【0044】
【発明の効果】本発明のF/Wマシンの繊維束送り機構
は、第1の繊維送りローラ、第2の繊維送りローラ及び
第1の繊維送りローラと第2の繊維送りローラの間に設
けられた第3の繊維送りローラによって繊維束が保持さ
れ、かつ、こすられることなく案内部まで導かれるた
め、繊維束にダメージを与えることはない。
【0045】また、揺動部を90度の方向に大きく回動
させた場合においても、第3の繊維ガイド部材が第2の
繊維送りローラの傾いた方向に中間の角度まで傾きかつ
首を振るため、マンドレル方向からみて第3の繊維ガイ
ド部材が第1及び第2の繊維ガイド部材の間に位置する
こととなるとともに揺動部の側方から見て第1の繊維送
りローラと第2の繊維送りローラとを通る繊維束に沿う
方向に第3の繊維送りローラが回転されることとなる。
このため、繊維束が上記第1、第2及び第3の繊維送り
ローラから脱落することなく確実に案内部へ送り出され
ることとなる。
【0046】さらに、揺動部の揺動中心線から第1の繊
維送りローラまでの距離と揺動中心線から第2の繊維送
りローラまでの距離とを等しくかつ第3の繊維ガイド部
材を第1の繊維ガイド部材と第2の繊維ガイド部材の中
間に設けた場合には、揺動部を90度回動させても、マ
ンドレル方向からみて第3の繊維ガイド部材が丁度第1
の繊維ガイド部材と第2の繊維ガイド部材の中間に位置
するとともに揺動部の側方からみて第3の繊維送りロー
ラが繊維束の方向に沿って揺動部の回動角度の約半分回
転するため、繊維束が上記第1、第2及び第3の繊維送
りローラから脱落することなくより確実に案内部へ送り
出されることとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の繊維束送り機構を用いたフィラメント
ワインディングマシンの側面図。
【図2】本発明の一実施形態を示す繊維束送り機構の断
面図。
【図3】図2中のiii−iii 線に沿う第3の繊維
ガイド部材の断面図。
【図4】マンドレルの軸線に対して直角の方向から繊維
束を巻付ける時の繊維束送り機構の正面図。
【図5】マンドレルの軸線に沿う方向に繊維束を巻付け
る時の繊維束送り機構の正面図。
【図6】マンドレルの軸線に沿う方向に繊維束を巻付け
る時の繊維束送り機構の側面図。
【図7】マンドレルの繊維束巻付け方向を示す図。
【図8】フィラメントワインディングマシンの斜視図。
【図9】従来の繊維束送り機構を示す斜視図。
【符号の説明】
1…繊維束送り機構 2…第1の繊維ガイド部材 3…第2の繊維ガイド部材 4…第3の繊維ガイド部材 5…繊維束 7…第1の繊維送りローラ 8…第2の繊維送りローラ 9…第3の繊維送りローラ 12…軸(第2の回転軸) 14…軸(第1の回転軸) 17,18…引張りばね(支持手段) 20…フィラメントワインディングマシン 22…マンドレル 27…固定部 28…揺動部 30…案内部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】繊維束をマンドレル上の所望の位置に案内
    する案内部を有しかつ上記マンドレルに対する繊維束の
    巻付け方向に応じた方向に回動する揺動部と、上記揺動
    部を回動させる回動手段を有する固定部とを備えたフィ
    ラメントワインディングマシンにおいて、 上記固定部に設けられかつ揺動部の揺動中心線より離れ
    た位置に第1の繊維送りローラを有する第1の繊維ガイ
    ド部材と、 上記揺動部に設けられかつ揺動部の揺動中心線より離れ
    た位置に第2の繊維送りローラを有する第2の繊維ガイ
    ド部材と、 上記第1の繊維ガイド部材と第2の繊維ガイド部材との
    間において上記固定部または揺動部のいずれか一方に設
    けられかつ上記揺動部の揺動中心線の近傍に位置してい
    て少なくとも上記揺動中心線に沿う方向の第1の回転軸
    と上記揺動中心線と交差する方向の第2の回転軸を中心
    に回動自在に支持された第3の繊維送りローラを有する
    第3の繊維ガイド部材と、 上記第3の繊維送りローラを第1の繊維送りローラと第
    2の繊維送りローラとの間の姿勢に保つ支持手段と、 を備えたことを特徴とする繊維束送り機構。
JP25463596A 1996-09-26 1996-09-26 フィラメントワインディングマシンの繊維束送り機構 Withdrawn JPH1095570A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109665377A (zh) * 2018-12-28 2019-04-23 杭州优朴信息技术有限公司 一种电缆生产过程中的张紧装置
CN113501389A (zh) * 2021-07-23 2021-10-15 山东清华金属制品有限公司 一种埋弧焊丝收卷装置

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