JPH1094120A - 金属閉鎖形スイッチギヤ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】筐体内の温度上昇を効果的に抑制して、絶縁耐
力を向上すること。 【解決手段】筐体内の収納機器を、絶縁ガスを封入した
密閉型の複数の金属箱1a〜1cに収納して構成される金属
閉鎖形のスイッチギヤにおいて、筐体内の温度上昇を抑
制する冷却手段として、各金属箱1a〜1cの相互間に、冷
却媒体となる筐体外部の空気が流通する隙間24を設けて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、筐体内の収納機器
を、絶縁ガスを封入した密閉型の複数の金属箱に収納し
て構成される金属閉鎖形のスイッチギヤに係り、特に筐
体内の温度上昇を効果的に抑制できる冷却手段を施した
金属閉鎖形スイッチギヤに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来から、筐体内の収納機器を、絶縁ガ
スを封入した密閉型の幾つかの金属箱に収納して構成さ
れる金属閉鎖形のスイッチギヤが用いられてきている。
図５は、この種の従来の金属閉鎖形スイッチギヤ（金属
閉鎖形ガス絶縁スイッチギヤ）の構成例を示す右側面図
である。

【０００３】図５において、金属閉鎖形ガス絶縁スイッ
チギヤ１は、非磁性体板（例えばアルミ板等）で製作さ
れた密閉された金属箱１ａ内には、主回路母線（電源側
ケーブル）５Ａ、変流器８Ａ、ケーブルヘッド９、ケー
ブルサポート１０が、気中絶縁を施して収納されてい
る。

【０００４】また、このケーブルヘッド９を介して接続
されている導体１１、検電器６、断路器３Ａ、接地断路
器４Ａ、真空遮断器２は、アルミ板で製作された密閉さ
れた金属箱１ｂ内に、絶縁ガス１２によるガス絶縁を施
して収納されている。

【０００５】さらに、同様に、変流器８Ｂ、断路器３
Ｂ、接地断路器４Ｂも、アルミ板で製作された密閉され
た金属箱１ｃ内に、絶縁ガス１２によるガス絶縁を施し
て収納され、負荷側ケーブル５Ｂへと接続されている。

【０００６】このようにして、筐体内の収納機器は、絶
縁ガス１２を封入して、金属箱１ａと金属箱１ｂの間、
金属箱１ｂと金属箱１ｃの間が、それぞれ仕切板によっ
て密閉されている。

【０００７】なお、図５中、７は碍子を示している。と
ころで、かかる金属閉鎖形スイッチギヤにおいて、上述
したような仕切板による密閉構成をとっているのは、あ
る収納機器の事故による破損が、他の収納機器に与える
影響を、最小限に抑えるためである。

【０００８】しかしながら、筐体内の収納機器は、絶縁
ガスを封入して、仕切板によって密閉されていることか
ら、筐体内の収納機器から発生した熱は、容易に隣接す
る密閉金属箱内に伝導し、かつ放射面積が少ないため、
熱が密閉金属箱内に蓄積されて、筐体内の温度が上昇す
る。そして、筐体内の温度が上昇すると、ガス絶縁能力
が低下して、絶縁破壊を生じることが考えられる。

【０００９】

【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
金属閉鎖形スイッチギヤにおいては、筐体内の収納機器
が発生する熱によって筐体内の温度が上昇し、ガス絶縁
能力が低下して絶縁破壊を生じる可能性があるという問
題があった。本発明の目的は、筐体内の温度上昇を効果
的に抑制して、絶縁耐力を向上することが可能な金属閉
鎖形スイッチギヤを提供することにある。

【００１０】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、まず、請求項１に対応する発明では、筐体内の収
納機器を、絶縁ガスを封入した密閉型の複数の金属箱に
収納して構成される金属閉鎖形のスイッチギヤにおい
て、筐体内の温度上昇を抑制する冷却手段として、各金
属箱の相互間に、冷却媒体となる筐体外部の空気が流通
する隙間を設けている。

【００１１】従って、請求項１に対応する発明の金属閉
鎖形スイッチギヤにおいては、収納機器を収納した複数
の金属箱の相互間に隙間を設けることにより、金属箱は
冷却媒体となる筐体外部の空気との接触面積が増大する
ため、隣接する金属箱への相互の直接的熱伝達を低減す
ることができる。

【００１２】また、請求項２に対応する発明では、上記
請求項１に対応する発明の金属閉鎖形スイッチギヤにお
いて、各金属箱の相互間に設けられた隙間の出入口部
に、隙間への筐体外部からの侵入物を阻止するフィルタ
を設けている。

【００１３】従って、請求項２に対応する発明の金属閉
鎖形スイッチギヤにおいては、各金属箱の相互間に設け
た隙間の出入口部に、フィルタを設けて隙間への侵入物
を阻止することにより、金属箱の熱放射の促進を図るこ
とができる。

【００１４】さらに、請求項３に対応する発明では、上
記請求項１または請求項２に対応する発明の金属閉鎖形
スイッチギヤにおいて、金属箱の縁に面取りを施して、
隙間に傾斜勾配を持たせている。

【００１５】従って、請求項３に対応する発明の金属閉
鎖形スイッチギヤにおいては、金属箱の縁に面取りを施
して、隙間に傾斜勾配を持たせることにより、トンネル
効果を利用して金属箱の相互間に設けた隙間に対流を起
こし易くすることができる。

【００１６】一方、請求項４に対応する発明では、上記
請求項１乃至請求項３のいずれか１項に対応する発明の
金属閉鎖形スイッチギヤにおいて、金属箱内に、強制対
流を発生する送風部を設けている。

【００１７】従って、請求項４に対応する発明の金属閉
鎖形スイッチギヤにおいては、金属箱内に、強制対流を
発生する送風部を設けることにより、強制対流を起こさ
せて、金属箱内の温度および単位面積当たりの放熱量を
均一化することができる。

【００１８】また、請求項５に対応する発明では、上記
請求項４に対応する発明の金属閉鎖形スイッチギヤにお
いて、送風部を操作する操作部を備え、この操作部は、
主回路電流から生じる誘導電流を利用してスイッチギヤ
本体が通電状態時のみ送風部を動作させるようにしてい
る。

【００１９】従って、請求項５に対応する発明の金属閉
鎖形スイッチギヤにおいては、金属箱内に設けた送風部
を操作する操作部が、主回路電流から生じる誘導電流に
よってスイッチギヤ本体が通電状態時のみ送風部を動作
させることにより、強制対流をより一層効率的に起こさ
せて、金属箱内の温度および単位面積当たりの放熱量を
より一層効果的に均一化することができる。

【００２０】さらに、請求項６に対応する発明では、上
記請求項１乃至請求項５のいずれか１項に対応する発明
の金属閉鎖形スイッチギヤにおいて、金属箱の少なくと
も隙間に対応する壁面に、凹凸部を形成している。

【００２１】従って、請求項６に対応する発明の金属閉
鎖形スイッチギヤにおいては、金属箱の壁面に凹凸部を
設けることにより、金属箱の放熱面積を増大させること
ができる。

【００２２】ここで、上記凹凸部は、例えば請求項７に
記載したように、金属箱の壁内面／壁内外面に突起を設
けるか、あるいは金属箱の壁面にフィン状の切欠を設け
ることにより形成することが好ましい。

【００２３】さらにまた、請求項８に対応する発明で
は、上記請求項１乃至請求項７のいずれか１項に対応す
る発明の金属閉鎖形スイッチギヤにおいて、金属箱の材
質として、磁性体を用いている。

【００２４】従って、請求項８に対応する発明の金属閉
鎖形スイッチギヤにおいては、金属箱の材質として磁性
体を用いることにより、加工が容易となり、加工費や材
料費を削減することができる。

【００２５】以上により、筐体内の温度上昇を効果的に
抑制することが可能となり、筐体内の温度上昇に伴なう
ガス絶縁能力の低下による絶縁破壊を、確実に防止する
ことができる。

【００２６】

【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態につ
いて図面を参照して詳細に説明する。図１は本実施の形
態による金属閉鎖形ガス絶縁スイッチギヤの構成例を示
す右側面図、図２は同金属閉鎖形スイッチギヤにおける
金属箱相互間の隙間出入口部の詳細を示す拡大図、図３
は同金属閉鎖形スイッチギヤにおける金属箱内の強制対
流発生の詳細を示す原理図、図４は同金属閉鎖形スイッ
チギヤにおける金属箱の壁面の詳細を示す拡大図であ
り、図５と同一部分には同一符号を付してその説明を省
略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。

【００２７】図１乃至図４において、非磁性体板（例え
ばアルミ板等）で製作された複数（本例では３つ）の金
属箱１ａ，１ｂ，１ｃの相互間には、冷却媒体１６とな
る筐体外部の空気が流通する隙間２４をそれぞれ設けて
いる。

【００２８】また、図示のように、各金属箱１ａ，１
ｂ，１ｃの相互間に設けられた隙間２４の出入口部に
は、その通気穴１４を通しての隙間２４への筐体外部か
らの侵入物を阻止するフィルタ１３を、取付板１５によ
りそれぞれ設けている。

【００２９】さらに、図示のように、隙間２４の出入口
付近の形状に傾斜１４Ａを与え、さらには金属箱１ａ，
１ｂの縁を面取りして、隙間２４に傾斜勾配を与えてい
る。一方、図示のように、金属箱１ｂ内の隔壁には、強
制対流を発生する送風部であるファン１９と、ファン１
９を操作する操作部となる変流器１７を取り付ける取付
板２０Ａ，２０Ｂ，２０Ｃをそれぞれ設けている。

【００３０】ここで、操作部となる変流器１７は、主回
路（導体１１）電流から生じる誘導電流を利用して、ス
イッチギヤ本体が通電状態時のみファン１９を動作させ
るようにしている。なお、１８は配線ケーブルを示して
いる。

【００３１】また、図示のように、各取付板２０Ａ，２
０Ｂ，２０Ｃには、通気穴２１を設けている。さらに、
金属箱１ｃには、その少なくとも隙間２４に対応する壁
面に、凹凸部を形成している。

【００３２】すなわち、この凹凸部は、図示のように、
金属箱１ｃの壁内面／壁内外面に突起２２を設けたり、
あるいは金属箱１ｃの壁面にフィン状の切欠２３を設け
る（金属箱１ｃ自体を吸熱フィンとしてとらえる）こと
によって形成することができる。

【００３３】次に、以上のように構成した本実施の形態
の金属閉鎖形ガス絶縁スイッチギヤにおいては、収納機
器を収納した複数の金属箱１ａ，１ｂ，１ｃの相互間に
隙間２４を設けていることにより、金属箱１ａ，１ｂ，
１ｃは、冷却媒体１６となる筐体外部の空気との接触面
積が増大する。このため、隣接する金属箱１ａ，１ｂ，
１ｃへの相互の直接的熱伝達を低減（回避）することが
できる。

【００３４】また、各金属箱１ａ，１ｂ，１ｃの相互間
に設けた隙間２４の出入口部に、フィルタ１３を設けて
隙間２４への侵入物を阻止していることにより、金属箱
１ａ，１ｂ，１ｃの熱放射の促進を図ることができる。

【００３５】すなわち、筐体外部から埃等が侵入して金
属箱１ａ，１ｂ，１ｃの表面に付着した場合、金属箱１
ａ，１ｂ，１ｃの熱放射率が低減して冷却効果の妨げと
なるが、フィルタ１３を設けることで、筐体外部からの
侵入物を抑制することができる。

【００３６】一方、隙間２４の出入口付近の形状に傾斜
１４Ａを与えていることにより、トンネル効果を生み出
して、通気穴１４から出入りする冷却媒体１６の対流を
促進することができる。さらに、金属箱１ａ，１ｂにお
いて、その縁を面取りして隙間２４に傾斜勾配を与えて
いることにより、トンネル効果によって冷却媒体１６の
対流をより一層引き起こし易くすることができる。

【００３７】一方、金属箱１ｂ内に、強制対流を発生す
る送風部であるファン１９を設けていることにより、強
制対流を起こさせて、金属箱１ｂ内の温度および単位面
積当たりの放熱量を均一化することができる。

【００３８】また、金属箱１ｂ内のファン１９を操作す
る操作部に変流器１７を用いて、主回路電流から生じる
誘導電流（二次電流）によってスイッチギヤ本体が通電
状態時のみファン１９を動作させていることにより、強
制対流をより一層効率的に起こさせて、金属箱１ｂ内の
温度および単位面積当たりの放熱量をより一層効果的に
均一化することができる。

【００３９】すなわち、金属箱１ｂ内の熱が、箱の上層
部に蓄積されることは既知であり、金属閉鎖形ガス絶縁
スイッチギヤにおいては、金属箱１ｂ内の真空遮断器２
に収納されている真空バルブの接触抵抗による発熱を抑
制することが、冷却手段としては最も効果的である。そ
こで、本実施の形態のように、金属箱１ｂの上層部に蓄
積される熱を拡散させて、金属箱１ｂ内の温度を均一化
し、温度上昇を抑制するために、金属箱１ｂ内に強制対
流を起こさせることが有効となる。

【００４０】さらに、取付板２０Ａ，２０Ｂ，２０Ｃに
は、通気穴２１を設けていることにより、金属箱１ｂ内
の対流を起こし易くし、かつ金属箱１ｂ内の全領域に対
流を生じさせることができる。

【００４１】さらにまた、密閉された金属箱１ａ，１
ｂ，１ｃ外からの配線は必要としないため、絶縁ガス１
２が筐体外部に洩れる恐れもなく、極めて簡易で経済的
な構成とすることができる。

【００４２】上述したように、本実施の形態の金属閉鎖
形ガス絶縁スイッチギヤにおいては、収納機器を収納し
た複数の金属箱１ａ，１ｂ，１ｃの相互間に隙間２４を
設けたので、金属箱１ａ，１ｂ，１ｃの筐体外部の空気
との接触面積が増大するため、隣接する金属箱１ａ，１
ｂ，１ｃへの相互の直接的熱伝達を低減（回避）するこ
とが可能となる。

【００４３】また、各金属箱１ａ，１ｂ，１ｃの相互間
に設けた隙間２４の出入口部に、フィルタ１３を設けて
隙間２４への侵入物を阻止したので、金属箱１ａ，１
ｂ，１ｃの熱放射の促進を図ることが可能となる。

【００４４】一方、隙間２４の出入口付近の形状に傾斜
１４Ａを与えたので、トンネル効果によって冷却媒体１
６の対流を促進することが可能となる。さらに、金属箱
１ａ，１ｂの縁を面取りして隙間２４に傾斜勾配を与え
たので、トンネル効果によって冷却媒体１６の対流をよ
り一層引き起こし易くすることが可能となる。

【００４５】一方、金属箱１ｂ内に、強制対流を発生す
る送風部であるファン１９を設けたので、、強制対流を
起こさせて、金属箱１ｂ内の温度および単位面積当たり
の放熱量を均一化することが可能となる。

【００４６】また、金属箱１ｂ内のファン１９を操作す
る操作部に変流器１７を用いて、主回路電流から生じる
誘導電流によってスイッチギヤ本体が通電状態時のみフ
ァン１９を動作させるので、強制対流をより一層効率的
に起こさせて、金属箱１ｂ内の温度および単位面積当た
りの放熱量をより一層効果的に均一化することが可能と
なる。

【００４７】さらに、取付板２０Ａ，２０Ｂ，２０Ｃに
通気穴２１を設けたので、金属箱１ｂ内の対流を起こし
易くし、かつ金属箱１ｂ内の全領域に対流を生じさせる
ことが可能となる。

【００４８】さらにまた、金属箱１ａ，１ｂ，１ｃ外か
らの配線は必要としないので、絶縁ガス１２が筐体外部
に洩れる恐れもなく、極めて簡易で経済的な構成とする
ことが可能となる。

【００４９】以上により、筐体内の温度上昇を効果的に
抑制して、絶縁耐力を向上することが可能となるため、
収納機器の定格値を下げることができる。すなわち、収
納機器を小形化し、これに伴なってスイッチギヤ本体の
形状を小形化することができる。

【００５０】よって、小形の低い金属閉鎖形スイッチギ
ヤを得ることが可能となる。 （他の実施の形態） （ａ）上記実施の形態では、金属箱１ａ〜１ｂの材質と
して、非磁性体を用いる場合について説明したが、これ
に限らず、金属箱１ａ〜１ｂの材質として、磁性体（例
えば鉄等）を用いるようにしてもよい。

【００５１】この場合には、加工が容易となり、加工費
や材料費を削減することも可能となる。よって、小形で
かつコストの低い金属閉鎖形スイッチギヤを得ることが
可能となる。

【００５２】（ｂ）上記実施の形態では、本発明を金属
閉鎖形ガス絶縁スイッチギヤに適用した場合について説
明したが、これに限らず、絶縁ガスの種別の如何にかか
わらず、金属閉鎖形のスイッチギヤであれば、同様に本
発明を適用して同様の効果を得ることが可能である。

【００５３】

【発明の効果】以上説明したように、請求項１に対応す
る発明によれば、筐体内の収納機器を、絶縁ガスを封入
した密閉型の複数の金属箱に収納して構成される金属閉
鎖形のスイッチギヤにおいて、筐体内の温度上昇を抑制
する冷却手段として、各金属箱の相互間に、冷却媒体と
なる筐体外部の空気が流通する隙間を設けるようにした
ので、隣接する金属箱相互の直接的熱伝達を低減するこ
とができ、筐体内の温度上昇を効果的に抑制して、絶縁
耐力を向上することが可能な金属閉鎖形スイッチギヤが
提供できる。

【００５４】また、請求項２に対応する発明によれば、
上記請求項１に対応する発明の金属閉鎖形スイッチギヤ
において、各金属箱の相互間に設けられた隙間の出入口
部に、隙間への筐体外部からの侵入物を阻止するフィル
タを設けるようにしたので、金属箱の熱放射の促進を図
ることができ、筐体内の温度上昇を効果的に抑制して、
絶縁耐力を向上することが可能な金属閉鎖形スイッチギ
ヤが提供できる。

【００５５】さらに、請求項３に対応する発明によれ
ば、上記請求項１または請求項２に対応する発明の金属
閉鎖形スイッチギヤにおいて、金属箱の縁に面取りを施
して、隙間に傾斜勾配を持たせるようにしたので、トン
ネル効果を利用して金属箱の相互間に設けた隙間に対流
を起こし易くすることができ、筐体内の温度上昇を効果
的に抑制して、絶縁耐力を向上することが可能な金属閉
鎖形スイッチギヤが提供できる。

【００５６】一方、請求項４に対応する発明によれば、
上記請求項１乃至請求項３のいずれか１項に対応する発
明の金属閉鎖形スイッチギヤにおいて、金属箱内に、強
制対流を発生する送風部を設けるようにしたので、強制
対流を起こさせて、金属箱内の温度および単位面積当た
りの放熱量を均一化することができ、筐体内の温度上昇
を効果的に抑制して、絶縁耐力を向上することが可能な
金属閉鎖形スイッチギヤが提供できる。

【００５７】また、請求項５に対応する発明によれば、
上記請求項４に対応する発明の金属閉鎖形スイッチギヤ
において、送風部を操作する操作部を備え、この操作部
は、主回路電流から生じる誘導電流を利用してスイッチ
ギヤ本体が通電状態時のみ送風部を動作させるようにし
たので、強制対流をより一層効率的に起こさせて、金属
箱内の温度および単位面積当たりの放熱量をより一層効
果的に均一化することができ、筐体内の温度上昇を効果
的に抑制して、絶縁耐力を向上することが可能な金属閉
鎖形スイッチギヤが提供できる。

【００５８】さらに、請求項６および請求項７に対応す
る発明によれば、上記請求項１乃至請求項５のいずれか
１項に対応する発明の金属閉鎖形スイッチギヤにおい
て、金属箱の少なくとも隙間に対応する壁面に、凹凸部
を形成（金属箱の壁内面／壁内外面に突起を設けるか、
あるいは金属箱の壁面にフィン状の切欠を設けることに
より形成）しているので、金属箱の放熱面積を増大させ
ることができ、筐体内の温度上昇を効果的に抑制して、
絶縁耐力を向上することが可能な金属閉鎖形スイッチギ
ヤが提供できる。

【００５９】さらにまた、請求項８に対応する発明によ
れば、上記請求項１乃至請求項７のいずれか１項に対応
する発明の金属閉鎖形スイッチギヤにおいて、金属箱の
材質として、磁性体を用いるようにしたので、加工が容
易となり、加工費や材料費を削減することができ、筐体
内の温度上昇を効果的に抑制して、絶縁耐力を向上する
ことが可能な金属閉鎖形スイッチギヤが提供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による金属閉鎖形スイッチギヤの一実施
の形態を示す右側面図。

【図２】同一実施の形態の金属閉鎖形スイッチギヤにお
ける金属箱相互間の隙間出入口部の詳細を示す拡大図。

【図３】同一実施の形態の金属閉鎖形スイッチギヤにお
ける金属箱内の強制対流発生の詳細を示す原理図。

【図４】同一実施の形態の金属閉鎖形スイッチギヤにお
ける金属箱の壁面の詳細を示す拡大図。

【図５】従来の金属閉鎖形ガス絶縁スイッチギヤの構成
例を示す右側面図。

【符号の説明】

１…金属閉鎖形ガス絶縁スイッチギヤ、 １ａ，１ｂ，１ｃ…金属箱、 ２…真空遮断器、 ３Ａ，３Ｂ…断路器、 ４Ａ，４Ｂ…接地断路器、 ５Ａ，５Ｂ…主回路母線、 ６…検電器、 ７…碍子、 ８Ａ，８Ｂ，１７…変流器、 ９…ケーブルヘッド、 １０…ケーブルサポート、 １１…導体、 １２…絶縁ガス、 １３…フィルタ、 １４，２１…通気穴、 １５，２０Ａ，２０Ｂ，２０Ｃ…取付板、 １６…冷却媒体（空気）、 １８…配線ケーブル、 １９…ファン、 ２２…突起、 ２３…切欠、 ２４…隙間。

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 筐体内の収納機器を、絶縁ガスを封入し
   た密閉型の複数の金属箱に収納して構成される金属閉鎖
   形のスイッチギヤにおいて、 前記筐体内の温度上昇を抑制する冷却手段として、前記
   各金属箱の相互間に、冷却媒体となる筐体外部の空気が
   流通する隙間を設けるようにしたことを特徴とする金属
   閉鎖形スイッチギヤ。
2. 【請求項２】 前記請求項１に記載の金属閉鎖形スイッ
   チギヤにおいて、 前記各金属箱の相互間に設けられた隙間の出入口部に、
   当該隙間への筐体外部からの侵入物を阻止するフィルタ
   を設けるようにしたことを特徴とする金属閉鎖形スイッ
   チギヤ。
3. 【請求項３】 前記請求項１または請求項２に記載の金
   属閉鎖形スイッチギヤにおいて、 前記金属箱の縁に面取りを施して、前記隙間に傾斜勾配
   を持たせるようにしたことを特徴とする金属閉鎖形スイ
   ッチギヤ。
4. 【請求項４】 前記請求項１乃至請求項３のいずれか１
   項に記載の金属閉鎖 形スイッチギヤにおいて、前記金属箱内に、強制対流を
   発生する送風部を設けるようにしたことを特徴とする金
   属閉鎖形スイッチギヤ。
5. 【請求項５】 前記請求項４に記載の金属閉鎖形スイッ
   チギヤにおいて、 前記送風部を操作する操作部を備え、当該操作部は、主
   回路電流から生じる誘導電流を利用してスイッチギヤ本
   体が通電状態時のみ送風部を動作させるようにしたこと
   を特徴とする金属閉鎖形スイッチギヤ。
6. 【請求項６】 前記請求項１乃至請求項５のいずれか１
   項に記載の金属閉鎖形スイッチギヤにおいて、 前記金属箱の少なくとも前記隙間に対応する壁面に、凹
   凸部を形成するようにしたことを特徴とする金属閉鎖形
   スイッチギヤ。
7. 【請求項７】 前記請求項６に記載の金属閉鎖形スイッ
   チギヤにおいて、 前記凹凸部は、金属箱の壁内面／壁内外面に突起を設け
   るか、あるいは金属箱の壁面にフィン状の切欠を設ける
   ことにより形成するようにしたことを特徴とする金属閉
   鎖形スイッチギヤ。
8. 【請求項８】 前記請求項１乃至請求項７のいずれか１
   項に記載の金属閉鎖形スイッチギヤにおいて、 前記金属箱の材質として、磁性体を用いるようにしたこ
   とを特徴とする金属閉鎖形スイッチギヤ。