JPH1093786A - 走査型画像読み取り装置 - Google Patents
走査型画像読み取り装置Info
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- JPH1093786A JPH1093786A JP8265346A JP26534696A JPH1093786A JP H1093786 A JPH1093786 A JP H1093786A JP 8265346 A JP8265346 A JP 8265346A JP 26534696 A JP26534696 A JP 26534696A JP H1093786 A JPH1093786 A JP H1093786A
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- lens
- mirror
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ある従来例では、パララックスを補正するた
めの機構が新たに必要となるために機構の複雑化を招く
という問題があり、他の従来例では、被写体距離の連続
的な変化には対応できないという問題がある。 【解決手段】 被写体像を形成する結像レンズ3と、被
写体像の一次元的な画像情報を電子的に読み取るライン
型イメージセンサ16と、イメージセンサ16上に被写
体像を走査させる走査ミラー2と、結像レンズ3の光軸
に対してイメージセンサ16の画素配列方向に直交する
方向にパララックスを有するファインダーと、イメージ
センサに取り込まれる撮影範囲とファインダー視野とが
特定の被写体距離においてほぼ一致するように、被写体
距離に応じて、撮影のための走査開始位置(走査開始パ
ルスXs)を設定するパララックス補正手段(S503)とを
備える。
めの機構が新たに必要となるために機構の複雑化を招く
という問題があり、他の従来例では、被写体距離の連続
的な変化には対応できないという問題がある。 【解決手段】 被写体像を形成する結像レンズ3と、被
写体像の一次元的な画像情報を電子的に読み取るライン
型イメージセンサ16と、イメージセンサ16上に被写
体像を走査させる走査ミラー2と、結像レンズ3の光軸
に対してイメージセンサ16の画素配列方向に直交する
方向にパララックスを有するファインダーと、イメージ
センサに取り込まれる撮影範囲とファインダー視野とが
特定の被写体距離においてほぼ一致するように、被写体
距離に応じて、撮影のための走査開始位置(走査開始パ
ルスXs)を設定するパララックス補正手段(S503)とを
備える。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ライン型イメー
ジセンサを用いて被写体像を走査することにより被写体
を二次元的に読み取る走査型画像読み取り装置に関し、
より詳細には、この装置における撮影範囲とファインダ
ー視野とのパララックス補正に関する。
ジセンサを用いて被写体像を走査することにより被写体
を二次元的に読み取る走査型画像読み取り装置に関し、
より詳細には、この装置における撮影範囲とファインダ
ー視野とのパララックス補正に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の画像読み取り装置は、撮影範囲
を決定するために、光学式のファインダーを備えてい
る。ただし、ファインダーは撮影系とは独立して設けら
れるため、撮影系との間にパララックスが生じる。した
がって、撮影範囲を正確にファインダー視野に一致させ
るためには、パララックスを補正するための手段が必要
となる。
を決定するために、光学式のファインダーを備えてい
る。ただし、ファインダーは撮影系とは独立して設けら
れるため、撮影系との間にパララックスが生じる。した
がって、撮影範囲を正確にファインダー視野に一致させ
るためには、パララックスを補正するための手段が必要
となる。
【0003】レンズシャッターカメラの実像式ファイン
ダーの分野では、従来からパララックス補正の技術が知
られている。例えば、特開平1−166024号公報に
は、ファインダー光学系の一部を被写体距離に応じて光
軸に対して垂直な方向に移動させることによりファイン
ダー視野を撮影範囲に一致させる構成が開示されてお
り、特開平1−219726号公報には、ファインダー
内にパララックスが小さい遠距離の被写体を撮影する場
合の撮影範囲を示す枠を形成すると共に、パララックス
が大きくなる近距離の被写体を撮影する場合の撮影範囲
を示す枠線を形成した視野枠板が開示されている。
ダーの分野では、従来からパララックス補正の技術が知
られている。例えば、特開平1−166024号公報に
は、ファインダー光学系の一部を被写体距離に応じて光
軸に対して垂直な方向に移動させることによりファイン
ダー視野を撮影範囲に一致させる構成が開示されてお
り、特開平1−219726号公報には、ファインダー
内にパララックスが小さい遠距離の被写体を撮影する場
合の撮影範囲を示す枠を形成すると共に、パララックス
が大きくなる近距離の被写体を撮影する場合の撮影範囲
を示す枠線を形成した視野枠板が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
1−166024号公報の構成では、パララックスを補
正するための機構が新たに必要となるためにファインダ
ー部の機構の複雑化を招き、特開平1−219726号
公報の構成では、被写体距離の連続的な変化には対応で
きないという問題がある。
1−166024号公報の構成では、パララックスを補
正するための機構が新たに必要となるためにファインダ
ー部の機構の複雑化を招き、特開平1−219726号
公報の構成では、被写体距離の連続的な変化には対応で
きないという問題がある。
【0005】この発明は、上述した従来技術の課題に鑑
みてなされたものであり、パララックス補正のための新
たな機構を設けることなく、全ての被写体距離において
パララックスによる撮影範囲とファインダー視野とのズ
レを補正することができる走査型画像読み取り装置を提
供することを目的とする。
みてなされたものであり、パララックス補正のための新
たな機構を設けることなく、全ての被写体距離において
パララックスによる撮影範囲とファインダー視野とのズ
レを補正することができる走査型画像読み取り装置を提
供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、被写体像を
走査して撮影するという走査型の装置の特性を生かし、
撮影のための走査範囲を被写体距離に応じて変化させ、
撮影範囲をその被写体距離におけるファインダー視野に
一致させることにより、パララックスによる撮影範囲と
ファインダー視野とのズレを補正するようにしたことを
特徴とする。
走査して撮影するという走査型の装置の特性を生かし、
撮影のための走査範囲を被写体距離に応じて変化させ、
撮影範囲をその被写体距離におけるファインダー視野に
一致させることにより、パララックスによる撮影範囲と
ファインダー視野とのズレを補正するようにしたことを
特徴とする。
【0007】すなわち、この発明にかかる走査型画像読
み取り装置は、被写体像を形成する結像レンズと、結像
レンズにより形成された被写体像の一次元的な画像情報
を電子的に読み取るライン型イメージセンサと、イメー
ジセンサと被写体像とを相対的に走査させることによ
り、イメージセンサに被写体像の二次元的な画像情報を
取り込ませる走査手段と、被写体側に向けられた結像レ
ンズの光軸に対してイメージセンサの画素配列方向に直
交する方向にパララックスを有するファインダーと、イ
メージセンサに取り込まれる撮影範囲とファインダー視
野とが特定の被写体距離においてほぼ一致するように、
被写体距離に応じて、撮影のための走査開始位置を変更
するパララックス補正手段とを備えることを特徴とす
る。
み取り装置は、被写体像を形成する結像レンズと、結像
レンズにより形成された被写体像の一次元的な画像情報
を電子的に読み取るライン型イメージセンサと、イメー
ジセンサと被写体像とを相対的に走査させることによ
り、イメージセンサに被写体像の二次元的な画像情報を
取り込ませる走査手段と、被写体側に向けられた結像レ
ンズの光軸に対してイメージセンサの画素配列方向に直
交する方向にパララックスを有するファインダーと、イ
メージセンサに取り込まれる撮影範囲とファインダー視
野とが特定の被写体距離においてほぼ一致するように、
被写体距離に応じて、撮影のための走査開始位置を変更
するパララックス補正手段とを備えることを特徴とす
る。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、この発明にかかる走査型画
像読み取り装置の実施形態としてカメラ型スキャナーを
説明する。
像読み取り装置の実施形態としてカメラ型スキャナーを
説明する。
【0009】実施形態のカメラ型スキャナーは、モノク
ロのライン型CCDセンサであるイメージセンサを用い
て離れた位置にある被写体を走査する方式のカメラ型ス
キャナーである。その撮影光学系は図1に概念的に示す
ように、被写体O側から走査ミラー2、結像レンズ3、
イメージセンサ16により構成される。走査ミラー2を
イメージセンサ16の画素配列方向に平行な方向の回転
軸Rx回りに回動させることにより、被写体Oを順次ラ
イン状に読み取ってイメージセンサ上に結像させ、被写
体の情報を二次元的に読み取る。ファインダーの対物レ
ンズ141は、走査ミラー2に隣接して配置されてお
り、被写体側に向けられた結像レンズ3の光軸に対して
イメージセンサの画素配列方向に垂直な成分のパララッ
クスを有している。
ロのライン型CCDセンサであるイメージセンサを用い
て離れた位置にある被写体を走査する方式のカメラ型ス
キャナーである。その撮影光学系は図1に概念的に示す
ように、被写体O側から走査ミラー2、結像レンズ3、
イメージセンサ16により構成される。走査ミラー2を
イメージセンサ16の画素配列方向に平行な方向の回転
軸Rx回りに回動させることにより、被写体Oを順次ラ
イン状に読み取ってイメージセンサ上に結像させ、被写
体の情報を二次元的に読み取る。ファインダーの対物レ
ンズ141は、走査ミラー2に隣接して配置されてお
り、被写体側に向けられた結像レンズ3の光軸に対して
イメージセンサの画素配列方向に垂直な成分のパララッ
クスを有している。
【0010】この明細書では、イメージセンサの画素配
列方向に相当する方向を「主走査方向」、走査ミラーの
回動により走査される読み取りライン(走査ライン)の移
動方向を「副走査方向」と定義する。また、図中に、イ
メージセンサ16の画素配列方向に平行なy軸と、結像
レンズ3の光軸に平行なx軸を定義する。さらに、以下
の説明では、結像レンズ3の光軸が図中一点鎖線で示し
たように走査ミラー2により直角に偏向される際のライ
ンセンサの読み取りラインを「基準走査ライン」と定義
する。
列方向に相当する方向を「主走査方向」、走査ミラーの
回動により走査される読み取りライン(走査ライン)の移
動方向を「副走査方向」と定義する。また、図中に、イ
メージセンサ16の画素配列方向に平行なy軸と、結像
レンズ3の光軸に平行なx軸を定義する。さらに、以下
の説明では、結像レンズ3の光軸が図中一点鎖線で示し
たように走査ミラー2により直角に偏向される際のライ
ンセンサの読み取りラインを「基準走査ライン」と定義
する。
【0011】図2及び図3は、本実施の形態によるカメ
ラ型スキャナの外形及び概略構成を示す斜視図である。
図2に示すように、カメラ型スキャナ1は、略直方体形
状の本体ケース10を有し、本体ケース10の正面には
被写体像を取り込むための窓部12と、ファインダー窓
13とが互いに隣接して設けられている。
ラ型スキャナの外形及び概略構成を示す斜視図である。
図2に示すように、カメラ型スキャナ1は、略直方体形
状の本体ケース10を有し、本体ケース10の正面には
被写体像を取り込むための窓部12と、ファインダー窓
13とが互いに隣接して設けられている。
【0012】ファインダー窓13から取り込まれた被写
体からの光は、本体上面に設けられたカバーガラス15
から射出し、このカバーガラス15を介して被写体を観
察できる。カバーガラス15の後方には、撮影画像のデ
ータを記録するメモリカード220を装着するためのカ
ードスロット230が形成されている。本体1には、電
源をオンオフするメインスイッチ310が設けられてお
り、メインスイッチがオンの状態でリモコン5の操作部
350に設けられた5つのボタン51〜55を操作する
ことにより各種の動作が可能となる。リモコン5は、本
体ケース10の上部に形成されたリモコン装着部17に
装着可能である。
体からの光は、本体上面に設けられたカバーガラス15
から射出し、このカバーガラス15を介して被写体を観
察できる。カバーガラス15の後方には、撮影画像のデ
ータを記録するメモリカード220を装着するためのカ
ードスロット230が形成されている。本体1には、電
源をオンオフするメインスイッチ310が設けられてお
り、メインスイッチがオンの状態でリモコン5の操作部
350に設けられた5つのボタン51〜55を操作する
ことにより各種の動作が可能となる。リモコン5は、本
体ケース10の上部に形成されたリモコン装着部17に
装着可能である。
【0013】リモコン5は赤外LEDを用いて赤外線に
よってカメラ本体に対してコマンド信号を送信する送信
部56を有している。本体ケース10の背面には送信部
からの信号を受信するための第1の赤外線センサ201
が設けられ、リモコン装着部17の、リモコン5の送信
部56に相当する部分には、第1の赤外線センサ201
に比べて感度の弱い第2の赤外線センサ202が設けら
れている。また、本体には、リモコン5の着脱を検出す
るためのリモコン着脱センサ311が設けられている。
よってカメラ本体に対してコマンド信号を送信する送信
部56を有している。本体ケース10の背面には送信部
からの信号を受信するための第1の赤外線センサ201
が設けられ、リモコン装着部17の、リモコン5の送信
部56に相当する部分には、第1の赤外線センサ201
に比べて感度の弱い第2の赤外線センサ202が設けら
れている。また、本体には、リモコン5の着脱を検出す
るためのリモコン着脱センサ311が設けられている。
【0014】本体ケース10の内部には、図3に示すよ
うに、イメージセンサ16と、イメージセンサ16の画
素配列方向に平行な軸回りに回転する走査ミラー2と、
窓部12を透過して走査ミラー2で反射された光をイメ
ージセンサ16に結像させるための結像レンズ3とが備
えられている。走査ミラー2とイメージセンサ16との
間の光路中には、波長選択性のフィルタ群4を有するフ
ィルタユニット40が設けられている。
うに、イメージセンサ16と、イメージセンサ16の画
素配列方向に平行な軸回りに回転する走査ミラー2と、
窓部12を透過して走査ミラー2で反射された光をイメ
ージセンサ16に結像させるための結像レンズ3とが備
えられている。走査ミラー2とイメージセンサ16との
間の光路中には、波長選択性のフィルタ群4を有するフ
ィルタユニット40が設けられている。
【0015】結像レンズ3の図中上側には、被写体に縞
状のパターンを投影するための補助光ユニット11が配
置されている。補助光ユニット11からのパターンを含
む光は、走査ミラー2で反射され、窓部12を通して被
写体側に射出する。
状のパターンを投影するための補助光ユニット11が配
置されている。補助光ユニット11からのパターンを含
む光は、走査ミラー2で反射され、窓部12を通して被
写体側に射出する。
【0016】図4は、カメラ型スキャナ1の内部構成を
示す平面図である。本体ケース10内には、走査ミラー
2を回転可能に保持するミラーホルダ20が設けられて
いる。ミラーホルダ20は後述のミラー駆動機構によっ
て回転駆動される。また、ミラーホルダ20に隣接し
て、結像レンズ3及びイメージセンサ16を収容するた
めのハウジング120が設けられている。
示す平面図である。本体ケース10内には、走査ミラー
2を回転可能に保持するミラーホルダ20が設けられて
いる。ミラーホルダ20は後述のミラー駆動機構によっ
て回転駆動される。また、ミラーホルダ20に隣接し
て、結像レンズ3及びイメージセンサ16を収容するた
めのハウジング120が設けられている。
【0017】結像レンズ3を構成する3枚のレンズ3
a,3b,3cは、レンズ鏡筒30により保持されてお
り、このレンズ鏡筒30は、ハウジング120に設けら
れた円筒状の鏡筒保持部121内に保持されている。レ
ンズ鏡筒30は、レンズ駆動機構6により駆動され、こ
れにより結像レンズ3を光軸方向に移動させる。
a,3b,3cは、レンズ鏡筒30により保持されてお
り、このレンズ鏡筒30は、ハウジング120に設けら
れた円筒状の鏡筒保持部121内に保持されている。レ
ンズ鏡筒30は、レンズ駆動機構6により駆動され、こ
れにより結像レンズ3を光軸方向に移動させる。
【0018】すなわち、ハウジング120の鏡筒保持部
121には、x軸方向に延びる溝121aが形成され、
レンズ鏡筒30には溝121aを貫通してハウジング1
20外部に向けて延びる鏡筒アーム32が形成されてい
る。また、レンズ鏡筒30のイメージセンサ16側の端
部からは、溝121aを貫通して、鏡筒アーム32と平
行で且つ鏡筒アーム32よりも短い第2アーム33が形
成されている。鏡筒アーム32と第2アーム33とに
は、x軸方向に延びる挿通孔32a,33aが夫々形成
されている。挿通孔32a,33aには、モータフレー
ム135上に突設された一対の支柱133、134によ
り支持されてx軸方向に延びるガイドバー35が挿通さ
れている。つまり、レンズ鏡筒30は、ガイドバー35
により案内されてx軸方向に摺動可能である。
121には、x軸方向に延びる溝121aが形成され、
レンズ鏡筒30には溝121aを貫通してハウジング1
20外部に向けて延びる鏡筒アーム32が形成されてい
る。また、レンズ鏡筒30のイメージセンサ16側の端
部からは、溝121aを貫通して、鏡筒アーム32と平
行で且つ鏡筒アーム32よりも短い第2アーム33が形
成されている。鏡筒アーム32と第2アーム33とに
は、x軸方向に延びる挿通孔32a,33aが夫々形成
されている。挿通孔32a,33aには、モータフレー
ム135上に突設された一対の支柱133、134によ
り支持されてx軸方向に延びるガイドバー35が挿通さ
れている。つまり、レンズ鏡筒30は、ガイドバー35
により案内されてx軸方向に摺動可能である。
【0019】ミラーホルダ20、ハウジング120等
は、本体ケース10の下部に設けられた支持フレーム1
30によって支持されている。支持フレーム130上に
は、パルスモータである走査用モータ70を支持するた
めのモータフレーム135、バッテリー210を保持す
るバッテーリーフレーム136が形成されている。
は、本体ケース10の下部に設けられた支持フレーム1
30によって支持されている。支持フレーム130上に
は、パルスモータである走査用モータ70を支持するた
めのモータフレーム135、バッテリー210を保持す
るバッテーリーフレーム136が形成されている。
【0020】モータフレーム135には鉛直フレーム1
32が立設されており、鉛直フレーム132には、パル
スモータであるレンズ駆動モータ60が固定されてい
る。レンズ駆動モータ60の出力軸61には、光軸方向
に延びるネジ部63が固定されている。そして、レンズ
鏡筒30の鏡筒アーム32には、ネジ部63と螺合する
雌ネジ部31が設けられている。レンズ駆動モータ60
が回転すると、レンズ鏡筒30が光軸に沿って、走査ミ
ラー2に近接する方向あるいは離反する方向に移動す
る。
32が立設されており、鉛直フレーム132には、パル
スモータであるレンズ駆動モータ60が固定されてい
る。レンズ駆動モータ60の出力軸61には、光軸方向
に延びるネジ部63が固定されている。そして、レンズ
鏡筒30の鏡筒アーム32には、ネジ部63と螺合する
雌ネジ部31が設けられている。レンズ駆動モータ60
が回転すると、レンズ鏡筒30が光軸に沿って、走査ミ
ラー2に近接する方向あるいは離反する方向に移動す
る。
【0021】鏡筒アーム32の下部には、レンズ鏡筒3
0のホーム位置を検出するため、シャッタープレート3
6が固定され、支持フレーム130にはシャッタープレ
ート36により遮られる位置に透過型フォトセンサであ
るレンズ基準位置センサ203が設けられている。シャ
ッタープレート36は、レンズ鏡筒30が走査ミラー2
側に最も近接したときに、レンズ基準位置センサ203
を遮断する。
0のホーム位置を検出するため、シャッタープレート3
6が固定され、支持フレーム130にはシャッタープレ
ート36により遮られる位置に透過型フォトセンサであ
るレンズ基準位置センサ203が設けられている。シャ
ッタープレート36は、レンズ鏡筒30が走査ミラー2
側に最も近接したときに、レンズ基準位置センサ203
を遮断する。
【0022】ハウジング12に取り付けられたフィルタ
群4は、無色フィルタ4a、赤色フィルタ4b、緑色フ
ィルタ4c、及び青色フィルタ4dを備えている。フィ
ルタ群4は、イメージセンサ16の画素配列方向と平行
な回転軸の回りに回転するフィルタホルダ40によっ
て、90゜間隔で保持されており、フィルタホルダ40
の回転によって単一のフィルタが選択的に、結像レンズ
3とイメージセンサ16との間の光路中に配置される。
群4は、無色フィルタ4a、赤色フィルタ4b、緑色フ
ィルタ4c、及び青色フィルタ4dを備えている。フィ
ルタ群4は、イメージセンサ16の画素配列方向と平行
な回転軸の回りに回転するフィルタホルダ40によっ
て、90゜間隔で保持されており、フィルタホルダ40
の回転によって単一のフィルタが選択的に、結像レンズ
3とイメージセンサ16との間の光路中に配置される。
【0023】次に、走査ミラー2を回動させると共にフ
ィルター群4を切り換えるためのミラー駆動機構7につ
いて説明する。図5は、図4のカメラ型スキャナ1の線
分B−Bに関する断面図である。図5に示すように、モ
ータフレーム135には、ミラー駆動モータ70が固定
され、ミラー駆動モータ70の出力軸には、駆動ギア7
1が固定されている。また、駆動ギア71の回転を約1
/1000に減速して駆動部材80に伝達するために、
歯数の大きなギアと歯数の小さいギアとを一体として構
成した5組のギア対74〜78が設けられている。ギア
対74〜78のうち、ギア対74,75,76は第1の
支軸72の回りに回転可能に支持されており、ギア対7
7,78は第2の支軸73の回りに回転可能に支持され
ている。
ィルター群4を切り換えるためのミラー駆動機構7につ
いて説明する。図5は、図4のカメラ型スキャナ1の線
分B−Bに関する断面図である。図5に示すように、モ
ータフレーム135には、ミラー駆動モータ70が固定
され、ミラー駆動モータ70の出力軸には、駆動ギア7
1が固定されている。また、駆動ギア71の回転を約1
/1000に減速して駆動部材80に伝達するために、
歯数の大きなギアと歯数の小さいギアとを一体として構
成した5組のギア対74〜78が設けられている。ギア
対74〜78のうち、ギア対74,75,76は第1の
支軸72の回りに回転可能に支持されており、ギア対7
7,78は第2の支軸73の回りに回転可能に支持され
ている。
【0024】そして、駆動ギア71は、支軸72に支持
された第1のギア対の従動ギア74aに係合し、第1の
ギア対の減速ギア74bは、支軸73に支持された第2
のギア対77の従動ギア77aに係合している。第2の
ギア対77の減速ギア77bは、支軸72に支持された
第3のギア対75の従動ギア75aに係合し、第3のギ
ア対75の減速ギア75bは、支軸73に支持された第
4のギア対78の従動ギア78aに係合している。第4
のギア対78の減速ギア78bは、支軸72に支持され
た第5のギア対76の従動ギア76aに係合し、第5の
ギア対76の減速ギア76bは、支軸73に回転可能に
支持された駆動部材80に係合している。なお、支軸7
3の中心軸を軸73aとする。
された第1のギア対の従動ギア74aに係合し、第1の
ギア対の減速ギア74bは、支軸73に支持された第2
のギア対77の従動ギア77aに係合している。第2の
ギア対77の減速ギア77bは、支軸72に支持された
第3のギア対75の従動ギア75aに係合し、第3のギ
ア対75の減速ギア75bは、支軸73に支持された第
4のギア対78の従動ギア78aに係合している。第4
のギア対78の減速ギア78bは、支軸72に支持され
た第5のギア対76の従動ギア76aに係合し、第5の
ギア対76の減速ギア76bは、支軸73に回転可能に
支持された駆動部材80に係合している。なお、支軸7
3の中心軸を軸73aとする。
【0025】図6は、駆動機構7を示す平面図である。
図6に示すように、駆動部材80は、平板状部材に第1
セクタギア82と第2セクタギア83を形成したもので
ある。第1セクタギア82は、前述の第5のギア対76
の減速ギア76bに係合しており、当該減速ギア76b
の回転によって駆動部材80が回動する。第1セクタギ
ア82は支軸73の中心軸73aに対し中心角120°
を有し、第2外周ギア部83は軸73aに対し中心角2
0°を有している。両セクタギア82,83は、軸73
aに対し回転方向には隣接している。
図6に示すように、駆動部材80は、平板状部材に第1
セクタギア82と第2セクタギア83を形成したもので
ある。第1セクタギア82は、前述の第5のギア対76
の減速ギア76bに係合しており、当該減速ギア76b
の回転によって駆動部材80が回動する。第1セクタギ
ア82は支軸73の中心軸73aに対し中心角120°
を有し、第2外周ギア部83は軸73aに対し中心角2
0°を有している。両セクタギア82,83は、軸73
aに対し回転方向には隣接している。
【0026】また、第1セクタギア82を挟んで、第2
セクタギア83と反対側には、軸73aに対する中心角
約60°の扇形部80aが形成されている。扇形部80
aにおいて、第1セクタギア82のピッチ円の延長線上
には、駆動ピン81が立設されている。
セクタギア83と反対側には、軸73aに対する中心角
約60°の扇形部80aが形成されている。扇形部80
aにおいて、第1セクタギア82のピッチ円の延長線上
には、駆動ピン81が立設されている。
【0027】連動部材23には、駆動部材80に立設さ
れた駆動ピン81に係合する係合溝24が形成されてい
る。係合溝24は、ミラー支軸27の回転中心に向けて
長く形成されている。そして、駆動部材80が時計回り
に回転すると、駆動ピン81が係合溝24の長手方向の
一辺を付勢し、これにより連動部材23は反時計回りに
回動し、連動部材23と一体であるミラーホルダ20全
体が反時計回りに回転する。
れた駆動ピン81に係合する係合溝24が形成されてい
る。係合溝24は、ミラー支軸27の回転中心に向けて
長く形成されている。そして、駆動部材80が時計回り
に回転すると、駆動ピン81が係合溝24の長手方向の
一辺を付勢し、これにより連動部材23は反時計回りに
回動し、連動部材23と一体であるミラーホルダ20全
体が反時計回りに回転する。
【0028】駆動部材80及びミラーホルダ20は、駆
動部材80の回転中心と駆動ピン81とミラーホルダ2
0の回転中心とが略一直線上に並んだ状態で、走査ミラ
ー2の表面と、X軸とのなす角度が45°になるように
構成されている。駆動部材80の回転中心と駆動ピン8
1と走査ミラー2の回転中心とが図6に示されるように
一直線上に並んだ状態から、駆動部材80が時計回りあ
るいは反時計回りに回転するにつれ、駆動ピン81とミ
ラーホルダ20の回転中心との距離が長くなる。従っ
て、駆動部材80の回動角度ピッチを一定とすると、走
査ミラー2の回動角度のピッチは、ミラーの角度が45
度となる中心部より周辺部で減少する。これにより、周
辺部と中心部とでの読み取りラインの密度を実質的に同
じにすることができる。
動部材80の回転中心と駆動ピン81とミラーホルダ2
0の回転中心とが略一直線上に並んだ状態で、走査ミラ
ー2の表面と、X軸とのなす角度が45°になるように
構成されている。駆動部材80の回転中心と駆動ピン8
1と走査ミラー2の回転中心とが図6に示されるように
一直線上に並んだ状態から、駆動部材80が時計回りあ
るいは反時計回りに回転するにつれ、駆動ピン81とミ
ラーホルダ20の回転中心との距離が長くなる。従っ
て、駆動部材80の回動角度ピッチを一定とすると、走
査ミラー2の回動角度のピッチは、ミラーの角度が45
度となる中心部より周辺部で減少する。これにより、周
辺部と中心部とでの読み取りラインの密度を実質的に同
じにすることができる。
【0029】支持フレーム130には、走査ミラー2の
ホーム位置を与えるための走査基準位置センサ204が
設けられている。走査基準位置センサ204は、発光部
と受光部を持つ透過型フォトセンサであり、駆動部材8
0に設けられたシャッタープレート85が発光部と受光
部の間を遮ったときにオフとなる。
ホーム位置を与えるための走査基準位置センサ204が
設けられている。走査基準位置センサ204は、発光部
と受光部を持つ透過型フォトセンサであり、駆動部材8
0に設けられたシャッタープレート85が発光部と受光
部の間を遮ったときにオフとなる。
【0030】駆動部材80が図6中で時計回りに走査範
囲の限界まで回動すると、駆動部材80の第2セクタギ
ア83が、フィルタ群4の切換のための伝達ギア91に
係合してこれを反時計回りに回動させる。支持フレーム
130には、上記の伝達ギア91と、伝達ギア91によ
り回転駆動されるフィルタ駆動ギア93とが、共通の軸
92の回りに各々回転可能に支持されている。フィルタ
駆動ギア93は、フィルタ群4を回転駆動するためのフ
ィルタギア95に係合している。伝達ギア91とフィル
タ駆動ギア93とは、図示せぬワンウェイクラッチを介
して係合しており、伝達ギア91の図中反時計回りの回
転のみがフィルタ駆動ギア93に伝達される。
囲の限界まで回動すると、駆動部材80の第2セクタギ
ア83が、フィルタ群4の切換のための伝達ギア91に
係合してこれを反時計回りに回動させる。支持フレーム
130には、上記の伝達ギア91と、伝達ギア91によ
り回転駆動されるフィルタ駆動ギア93とが、共通の軸
92の回りに各々回転可能に支持されている。フィルタ
駆動ギア93は、フィルタ群4を回転駆動するためのフ
ィルタギア95に係合している。伝達ギア91とフィル
タ駆動ギア93とは、図示せぬワンウェイクラッチを介
して係合しており、伝達ギア91の図中反時計回りの回
転のみがフィルタ駆動ギア93に伝達される。
【0031】したがって、駆動部材80が図中時計回り
に回動して伝達ギア91を回転させるときにのみ駆動ギ
ア93が回動し、これに噛合するフィルタギア95を回
動させてフィルタを切り換えることができる。駆動部材
80が走査ミラー2の回転による走査終了後、さらに回
転することによって、フィルタ群4が切り換えられる。
に回動して伝達ギア91を回転させるときにのみ駆動ギ
ア93が回動し、これに噛合するフィルタギア95を回
動させてフィルタを切り換えることができる。駆動部材
80が走査ミラー2の回転による走査終了後、さらに回
転することによって、フィルタ群4が切り換えられる。
【0032】図7は、図4のカメラ型スキャナ1の線分
A−Aに関する断面図である。図7に示すように、ファ
インダーは、ファインダー窓13から入射した光束を取
り込む対物レンズ141と、この対物レンズ141を透
過した光束を上側のカバーガラス15側に向けて反射さ
せるファインダーミラー145と、ミラー145により
反射された光束を透過させるフレネルレンズ143と、
フレネルレンズ143とカバーガラス15との間に配置
された透過型の液晶表示パネル152とから構成されて
いる。対物レンズ141とフレネルレンズ143とは、
プラスチックにより一体のユニット140として成形さ
れている。なお、ファインダーユニット140は、ビス
止め部146によって、支持フレーム130に固定され
ている。
A−Aに関する断面図である。図7に示すように、ファ
インダーは、ファインダー窓13から入射した光束を取
り込む対物レンズ141と、この対物レンズ141を透
過した光束を上側のカバーガラス15側に向けて反射さ
せるファインダーミラー145と、ミラー145により
反射された光束を透過させるフレネルレンズ143と、
フレネルレンズ143とカバーガラス15との間に配置
された透過型の液晶表示パネル152とから構成されて
いる。対物レンズ141とフレネルレンズ143とは、
プラスチックにより一体のユニット140として成形さ
れている。なお、ファインダーユニット140は、ビス
止め部146によって、支持フレーム130に固定され
ている。
【0033】図8は、実施形態のカメラ型スキャナーの
制御系の全体構成を概略的に示すブロック図である。制
御系は、スキャナー本体100に設けられた各回路と、
リモコン5に設けられた回路とから構成される。まず、
スキャナー本体100側から説明する。
制御系の全体構成を概略的に示すブロック図である。制
御系は、スキャナー本体100に設けられた各回路と、
リモコン5に設けられた回路とから構成される。まず、
スキャナー本体100側から説明する。
【0034】本体100側の制御系は、スキャナーコン
トロール回路300を中心に、全体の電源のON/OFFを切
り換える電源スイッチ310を備えると共に、情報入力
手段として、画像入力用のCCDイメージセンサ16、
レンズ基準位置センサ203、走査基準位置センサ20
4、フィルタセンサ205、リモコン5からの赤外線信
号を受信する第1、第2受信部201,202、リモコ
ン5が本体100に装着された際にオンするリモコン着
脱検出センサ311を有する。
トロール回路300を中心に、全体の電源のON/OFFを切
り換える電源スイッチ310を備えると共に、情報入力
手段として、画像入力用のCCDイメージセンサ16、
レンズ基準位置センサ203、走査基準位置センサ20
4、フィルタセンサ205、リモコン5からの赤外線信
号を受信する第1、第2受信部201,202、リモコ
ン5が本体100に装着された際にオンするリモコン着
脱検出センサ311を有する。
【0035】本体側には情報出力手段として、撮影に関
する設定情報を表示するファインダー系のLCDパネル
152が設けられており、制御対象となる駆動手段とし
てミラーを走査させると共にフィルターを切り換えるミ
ラー駆動モータ70、結像レンズを光軸方向に駆動する
レンズ駆動モータ60、被写体にコントラスト付加用の
パターンを投影するための補助投光ユニット11が接続
されている。
する設定情報を表示するファインダー系のLCDパネル
152が設けられており、制御対象となる駆動手段とし
てミラーを走査させると共にフィルターを切り換えるミ
ラー駆動モータ70、結像レンズを光軸方向に駆動する
レンズ駆動モータ60、被写体にコントラスト付加用の
パターンを投影するための補助投光ユニット11が接続
されている。
【0036】スキャナーコントロール回路300には、
全体の制御を司るCPU301が設けられている。CP
U301は、図中太線で示したアドレス/データバスを
介してプログラムメモリ341に接続されており、この
プログラムメモリ341に格納されたプログラムに基づ
いて各制御対象を制御する。CPU301には、各情報
入力手段からの信号が入力されると共に、CCDイメー
ジセンサ16を駆動するCCDドライバ331、ミラー
駆動モータ70を駆動する第1モータドライバ332、
レンズ駆動モータを駆動する第2モータドライバ333
が接続されている。
全体の制御を司るCPU301が設けられている。CP
U301は、図中太線で示したアドレス/データバスを
介してプログラムメモリ341に接続されており、この
プログラムメモリ341に格納されたプログラムに基づ
いて各制御対象を制御する。CPU301には、各情報
入力手段からの信号が入力されると共に、CCDイメー
ジセンサ16を駆動するCCDドライバ331、ミラー
駆動モータ70を駆動する第1モータドライバ332、
レンズ駆動モータを駆動する第2モータドライバ333
が接続されている。
【0037】CCDイメージセンサ16から入力された
信号は、CCD信号処理回路320により画像信号とし
て処理され、CPU301に連なるアドレス/データバ
スにより接続された内部メモリ340に格納される。こ
のアドレス/データバスには、LCDパネル152を駆
動するLCDドライバ334が接続されると共に、画像
信号をメモリカードに記録する際に利用されるメモリス
ロット230と外部のパーソナルコンピュータ等の機器
に出力する際に利用される外部出力端子231とが接続
されている。
信号は、CCD信号処理回路320により画像信号とし
て処理され、CPU301に連なるアドレス/データバ
スにより接続された内部メモリ340に格納される。こ
のアドレス/データバスには、LCDパネル152を駆
動するLCDドライバ334が接続されると共に、画像
信号をメモリカードに記録する際に利用されるメモリス
ロット230と外部のパーソナルコンピュータ等の機器
に出力する際に利用される外部出力端子231とが接続
されている。
【0038】一方、リモコン5には、スイッチ群350
と、このスイッチ群350の各スイッチの操作に応じて
送信部56(図2参照)に設けられた送信用赤外LED3
51を駆動する送信LED駆動回路352とが設けられ
ている。
と、このスイッチ群350の各スイッチの操作に応じて
送信部56(図2参照)に設けられた送信用赤外LED3
51を駆動する送信LED駆動回路352とが設けられ
ている。
【0039】図9は、イメージセンサからの信号を処理
するCCD信号処理回路320の詳細を示すブロック図
である。CCDイメージセンサ16から出力される画像
信号は、CCDドライバ331から出力されるクランプ
パルスにより電圧の基準レベルが固定され、バッファア
ンプ322で増幅される。バッファアンプ322の出力
は、シリアルに読み出される各画素の読み取りタイミン
グ(蓄積電圧の転送タイミング)に基づいてCCDドライ
バ331から出力されるサンプルホールドパルスに基づ
いてキャパシタンスCに順次アナログ的に保持され、乗
算器324に入力される。
するCCD信号処理回路320の詳細を示すブロック図
である。CCDイメージセンサ16から出力される画像
信号は、CCDドライバ331から出力されるクランプ
パルスにより電圧の基準レベルが固定され、バッファア
ンプ322で増幅される。バッファアンプ322の出力
は、シリアルに読み出される各画素の読み取りタイミン
グ(蓄積電圧の転送タイミング)に基づいてCCDドライ
バ331から出力されるサンプルホールドパルスに基づ
いてキャパシタンスCに順次アナログ的に保持され、乗
算器324に入力される。
【0040】乗算器324は、各画素の画像データに像
高により異なる係数を乗じてシェーディングによる信号
強度の変化をアナログ的に補正する機能を要しており、
CCDドライバ331から蓄積電圧の転送タイミングに
応じて出力されるパルスをカウンタ327でカウントす
ることにより1ライン中の何れの位置の画素のデータを
読み出しているかを計数し、これをアドレスにしてシェ
ーディングRAM326から補正係数を読み出す。シェ
ーディングRAM326には、補正係数がデジタルデー
タとして保存されており、これをD/A変換器328で
アナログデータに変換して乗算器324に入力させる。
乗算器324から画像データと補正係数との積として出
力される補正された画像データは、A/D変換器325
でデジタルデータに変換されてデータバスを介してCP
U301に入力される。
高により異なる係数を乗じてシェーディングによる信号
強度の変化をアナログ的に補正する機能を要しており、
CCDドライバ331から蓄積電圧の転送タイミングに
応じて出力されるパルスをカウンタ327でカウントす
ることにより1ライン中の何れの位置の画素のデータを
読み出しているかを計数し、これをアドレスにしてシェ
ーディングRAM326から補正係数を読み出す。シェ
ーディングRAM326には、補正係数がデジタルデー
タとして保存されており、これをD/A変換器328で
アナログデータに変換して乗算器324に入力させる。
乗算器324から画像データと補正係数との積として出
力される補正された画像データは、A/D変換器325
でデジタルデータに変換されてデータバスを介してCP
U301に入力される。
【0041】次に、上述したブロック図に示される実施
形態にかかるカメラ型スキャナーの作用を説明する。ま
ず、作用説明の前提となる用語を以下のように定義す
る。結像レンズ3の光軸と走査ミラー2で偏向された光
軸とが直角になる状態での走査ミラー2の回動位置を走
査ミラーの「ホーム位置」と定義する。また、ミラー駆
動モータの回転は、走査開始位置から終了方向に回動さ
せる際の回転を「正転」、反対に走査終了位置から開始
位置側へ回動させる際の回転を「逆転」と定義する。
形態にかかるカメラ型スキャナーの作用を説明する。ま
ず、作用説明の前提となる用語を以下のように定義す
る。結像レンズ3の光軸と走査ミラー2で偏向された光
軸とが直角になる状態での走査ミラー2の回動位置を走
査ミラーの「ホーム位置」と定義する。また、ミラー駆
動モータの回転は、走査開始位置から終了方向に回動さ
せる際の回転を「正転」、反対に走査終了位置から開始
位置側へ回動させる際の回転を「逆転」と定義する。
【0042】図10は、走査ミラー2の回動位置とステ
ッピングモータであるミラー駆動モータ70の回転パル
ス数との関係を示す。走査ミラーの回動位置は、ホーム
位置を基準にしたミラー駆動モータ70の回転パルス数
で規定される。
ッピングモータであるミラー駆動モータ70の回転パル
ス数との関係を示す。走査ミラーの回動位置は、ホーム
位置を基準にしたミラー駆動モータ70の回転パルス数
で規定される。
【0043】走査ミラー2は、開始側、終了側のメカ端
点の間の回動範囲で回動可能であり、実際にはこのメカ
端点により規定される回動範囲より狭い範囲内で回動制
御される。前述のようにミラー駆動モータ70は走査ミ
ラー2の回動とフィルター4の切換とに兼用されている
ため、走査ミラーの回動範囲には走査開始位置から撮影
終了位置までの撮影用走査領域と、撮影終了位置からフ
ィルタ切換完了位置までのフィルタ切換領域とが含まれ
る。フィルタ切換完了位置までミラー駆動モータが回転
すると、フィルタ支持体が90度回転し、光路中に配置
されるフィルタが次のフィルタに切り換えられる。
点の間の回動範囲で回動可能であり、実際にはこのメカ
端点により規定される回動範囲より狭い範囲内で回動制
御される。前述のようにミラー駆動モータ70は走査ミ
ラー2の回動とフィルター4の切換とに兼用されている
ため、走査ミラーの回動範囲には走査開始位置から撮影
終了位置までの撮影用走査領域と、撮影終了位置からフ
ィルタ切換完了位置までのフィルタ切換領域とが含まれ
る。フィルタ切換完了位置までミラー駆動モータが回転
すると、フィルタ支持体が90度回転し、光路中に配置
されるフィルタが次のフィルタに切り換えられる。
【0044】走査基準位置センサ204は、撮影用走査
領域のほぼ中心となるセンサ切り替わり位置より走査開
始位置側では駆動部材80のシャッタープレート85に
遮られてオフ、切換位置より撮影終了位置側ではオンと
なる。走査ミラーのホーム位置は、走査基準位置センサ
がオフからオンに切り替わる切換位置から中心位置補正
パルスXcだけ撮影終了位置側に移動した位置として定
義される。この中心位置補正パルスXcは、個々のカメ
ラ型スキャナーの走査基準位置センサの取付誤差等の個
体差に応じて設定される値であり、例えば「15」程度
の数値となる。走査基準位置センサは、中心位置補正パ
ルスXcが必ず正の値となるように、すなわち走査ミラ
ーのホーム位置が必ず走査基準位置センサ切り替わり位
置より撮影終了位置側になるように取付位置が定められ
ている。走査ミラーの回動は、このホーム位置を基準に
定められるため、センサ取付位置に個体差による誤差が
ある場合にも撮影範囲等のバラツキを抑えることができ
る。
領域のほぼ中心となるセンサ切り替わり位置より走査開
始位置側では駆動部材80のシャッタープレート85に
遮られてオフ、切換位置より撮影終了位置側ではオンと
なる。走査ミラーのホーム位置は、走査基準位置センサ
がオフからオンに切り替わる切換位置から中心位置補正
パルスXcだけ撮影終了位置側に移動した位置として定
義される。この中心位置補正パルスXcは、個々のカメ
ラ型スキャナーの走査基準位置センサの取付誤差等の個
体差に応じて設定される値であり、例えば「15」程度
の数値となる。走査基準位置センサは、中心位置補正パ
ルスXcが必ず正の値となるように、すなわち走査ミラ
ーのホーム位置が必ず走査基準位置センサ切り替わり位
置より撮影終了位置側になるように取付位置が定められ
ている。走査ミラーの回動は、このホーム位置を基準に
定められるため、センサ取付位置に個体差による誤差が
ある場合にも撮影範囲等のバラツキを抑えることができ
る。
【0045】走査開始位置は、走査ミラー2のホーム位
置から開始位置パルスXsだけミラー駆動モータ70を
逆転させた際に設定される位置である。開始位置パルス
Xsは、ファインダー系とのパララックスを補正するた
めに被写体距離に応じてこの例では5740〜6942パルスの
間で変化する。ただし、実施形態のスキャナーでは被写
体距離そのものは検出していないため、被写体距離に対
応する情報として合焦処理で保存された合焦時のレンズ
パルスカウントPafを利用している。結像レンズがホー
ム位置に近い場合には近距離の被写体にピントが合うた
め、被写体が近くにあるものと考えることができ、逆に
結像レンズがイメージセンサ側に近い場合には遠方の被
写体にピントが合うため、被写体が遠くにあるものと考
えることができる。
置から開始位置パルスXsだけミラー駆動モータ70を
逆転させた際に設定される位置である。開始位置パルス
Xsは、ファインダー系とのパララックスを補正するた
めに被写体距離に応じてこの例では5740〜6942パルスの
間で変化する。ただし、実施形態のスキャナーでは被写
体距離そのものは検出していないため、被写体距離に対
応する情報として合焦処理で保存された合焦時のレンズ
パルスカウントPafを利用している。結像レンズがホー
ム位置に近い場合には近距離の被写体にピントが合うた
め、被写体が近くにあるものと考えることができ、逆に
結像レンズがイメージセンサ側に近い場合には遠方の被
写体にピントが合うため、被写体が遠くにあるものと考
えることができる。
【0046】そこで、結像レンズのホーム位置からの移
動パルス数に応じて走査の開始点を変更することによ
り、被写体距離に応じて変化するパララックスを補正す
ることができる。すなわち、ホーム位置からの移動パル
ス数が小さいときには、パララックスが大きいものと判
断して走査範囲の中心が基準走査ラインよりファインダ
ー方向にずれるよう走査開始点をずらし、基準走査ライ
ンを境にファインダー光学系側の走査範囲が反対側の走
査範囲より広くなるよう基準走査ラインに対して走査範
囲を非対称に設定する。
動パルス数に応じて走査の開始点を変更することによ
り、被写体距離に応じて変化するパララックスを補正す
ることができる。すなわち、ホーム位置からの移動パル
ス数が小さいときには、パララックスが大きいものと判
断して走査範囲の中心が基準走査ラインよりファインダ
ー方向にずれるよう走査開始点をずらし、基準走査ライ
ンを境にファインダー光学系側の走査範囲が反対側の走
査範囲より広くなるよう基準走査ラインに対して走査範
囲を非対称に設定する。
【0047】結像レンズのホーム位置からの移動パルス
数が大きくなるにしたがって非対称性を小さくし、走査
範囲の中心と基準走査ラインとのズレが小さくなるよう
走査開始点を基準走査ライン側に近づけて設定する。移
動パルス数が最大値となったときには被写体は実質的に
無限遠にあり、パララックスは実用上有無視できるもの
と判断して走査範囲が基準走査ラインを境として対称に
なるよう設定される。図18は、被写体距離と撮影範囲
との関係の一例を示す。被写体が比較的スキャナーに近
い位置aにある場合には、撮影範囲はa’に示される範
囲となり、中間位置bに被写体が位置する場合には撮影
範囲はb’、同様に被写体が位置cにあれば撮影範囲は
c’に示される範囲となる。このように、被写体距離、
すなわち、移動パルス数に応じて撮影範囲を適宜変化さ
せることにより、パララックスを補正し、ファインダー
視野と撮影画像との範囲をほぼ一致させることができ
る。
数が大きくなるにしたがって非対称性を小さくし、走査
範囲の中心と基準走査ラインとのズレが小さくなるよう
走査開始点を基準走査ライン側に近づけて設定する。移
動パルス数が最大値となったときには被写体は実質的に
無限遠にあり、パララックスは実用上有無視できるもの
と判断して走査範囲が基準走査ラインを境として対称に
なるよう設定される。図18は、被写体距離と撮影範囲
との関係の一例を示す。被写体が比較的スキャナーに近
い位置aにある場合には、撮影範囲はa’に示される範
囲となり、中間位置bに被写体が位置する場合には撮影
範囲はb’、同様に被写体が位置cにあれば撮影範囲は
c’に示される範囲となる。このように、被写体距離、
すなわち、移動パルス数に応じて撮影範囲を適宜変化さ
せることにより、パララックスを補正し、ファインダー
視野と撮影画像との範囲をほぼ一致させることができ
る。
【0048】撮影終了位置は、この走査開始位置から撮
影用走査パルスXt離れた位置として定義される。撮影
用走査パルスXtは、走査ミラーの撮影用走査領域での
回動幅を規定するパルス数であり、個体差やパララック
ス量などの値によって変化しない固定値である。撮影用
走査パルスXtの値は、この例では11480パルスとな
る。したがって、開始位置パルスXsが5740パルスであ
る場合には、撮影用走査領域は基準走査ラインを境に対
称となるが、それ以外の場合には基準走査ラインより開
始側の領域が終了側の領域より大きくなって基準走査ラ
インを境に非対称となる。撮影用走査領域内では、4パ
ルスに1ラインの割合で画像が取り込まれ、副走査方向
には2870ライン分の画像が入力される。
影用走査パルスXt離れた位置として定義される。撮影
用走査パルスXtは、走査ミラーの撮影用走査領域での
回動幅を規定するパルス数であり、個体差やパララック
ス量などの値によって変化しない固定値である。撮影用
走査パルスXtの値は、この例では11480パルスとな
る。したがって、開始位置パルスXsが5740パルスであ
る場合には、撮影用走査領域は基準走査ラインを境に対
称となるが、それ以外の場合には基準走査ラインより開
始側の領域が終了側の領域より大きくなって基準走査ラ
インを境に非対称となる。撮影用走査領域内では、4パ
ルスに1ラインの割合で画像が取り込まれ、副走査方向
には2870ライン分の画像が入力される。
【0049】走査ミラー2のホーム位置からフィルタ切
換完了位置までを規定する第1フィルタ切換パルスXf1
は固定値(この例では8000パルス)であり、撮影終了位置
からフィルタ切換完了位置までを規定する第2フィルタ
切換パルスXf2は走査開始位置パルスXsの値によりX
s−3480で求められ、この例では3500〜4702パルスの間
で変化する。
換完了位置までを規定する第1フィルタ切換パルスXf1
は固定値(この例では8000パルス)であり、撮影終了位置
からフィルタ切換完了位置までを規定する第2フィルタ
切換パルスXf2は走査開始位置パルスXsの値によりX
s−3480で求められ、この例では3500〜4702パルスの間
で変化する。
【0050】上記の各パルス数は、走査パルスカウンタ
Xにより管理される。例えば、開始位置パルスXsが69
42の場合(これは後述のレンズ位置が最も走査ミラー側
に位置する場合(Paf=460)に相当する)、走査開始位置で
はX=6942、撮影終了位置ではX=-4538となる。ま
た、フィルタ切換完了位置ではX=−8000となる。
Xにより管理される。例えば、開始位置パルスXsが69
42の場合(これは後述のレンズ位置が最も走査ミラー側
に位置する場合(Paf=460)に相当する)、走査開始位置で
はX=6942、撮影終了位置ではX=-4538となる。ま
た、フィルタ切換完了位置ではX=−8000となる。
【0051】図11は、結像レンズ3の移動位置とステ
ッピングモータであるレンズ駆動モータ60の回転パル
ス数との関係を示す。結像レンズは、走査ミラー側とな
る近接側、イメージセンサ側となる遠方側のメカ端点の
間の領域で移動可能であり、移動ストロークは6mm、
この移動範囲に相当するレンズ駆動モータのステップ数
は480である。したがって、1ステップ当たりの移動
量は12.5μmとなる。レンズ駆動モータの回転方向
は、結像レンズを近接側に移動させる際の回転を「正
転」、遠方側に移動させる際の回転を「逆転」と定義さ
れる。
ッピングモータであるレンズ駆動モータ60の回転パル
ス数との関係を示す。結像レンズは、走査ミラー側とな
る近接側、イメージセンサ側となる遠方側のメカ端点の
間の領域で移動可能であり、移動ストロークは6mm、
この移動範囲に相当するレンズ駆動モータのステップ数
は480である。したがって、1ステップ当たりの移動
量は12.5μmとなる。レンズ駆動モータの回転方向
は、結像レンズを近接側に移動させる際の回転を「正
転」、遠方側に移動させる際の回転を「逆転」と定義さ
れる。
【0052】図中のレンズホーム位置は、「カメラから
23cm離れた位置に配置された被写体をイメージセン
サ上に合焦状態で結像させることができる結像レンズの
位置」として定義される結像レンズの基準位置である。
結像レンズ3の移動位置を示すレンズ位置カウンタPaf
は、このホーム位置で「460」にセットされ、遠方側
に移動するにしたがって1ステップづつデクリメントさ
れ、最も遠方側のソフト端点で「0」となる。
23cm離れた位置に配置された被写体をイメージセン
サ上に合焦状態で結像させることができる結像レンズの
位置」として定義される結像レンズの基準位置である。
結像レンズ3の移動位置を示すレンズ位置カウンタPaf
は、このホーム位置で「460」にセットされ、遠方側
に移動するにしたがって1ステップづつデクリメントさ
れ、最も遠方側のソフト端点で「0」となる。
【0053】ただし、レンズホーム位置をレンズセンサ
の出力の切り替わり点として固定すると、ホーム位置を
正確に出すために各部材の許容取付誤差範囲が狭くな
り、組付けが困難になる。このため、実施形態では、基
準となるホーム位置をレンズセンサの出力の切り替わり
点より遠方側に設定し、切り替わり位置からホーム位置
までのパルスをホーム位置補正パルスPhcとして個々の
スキャナー毎に設定している。これにより、撮影用のイ
メージセンサ、レンズセンサの取付位置が誤差を含む場
合にも、ホーム位置を前記の定義通りに正確に位置決め
することができる。
の出力の切り替わり点として固定すると、ホーム位置を
正確に出すために各部材の許容取付誤差範囲が狭くな
り、組付けが困難になる。このため、実施形態では、基
準となるホーム位置をレンズセンサの出力の切り替わり
点より遠方側に設定し、切り替わり位置からホーム位置
までのパルスをホーム位置補正パルスPhcとして個々の
スキャナー毎に設定している。これにより、撮影用のイ
メージセンサ、レンズセンサの取付位置が誤差を含む場
合にも、ホーム位置を前記の定義通りに正確に位置決め
することができる。
【0054】次に、前述したブロック図に示される実施
形態にかかるカメラ型スキャナーのCPU301の作用
を図12〜図17に示すフローチャートにしたがって説
明する。スキャナー本体1に設けられた電源スイッチが
オンされると、スキャナーは図12に示すメインフロー
チャートにしたがって制御される。メインフローチャー
トのステップ(以下、Sと略称する)001において初期化処
理を呼び出して実行する。初期化処理は、走査ミラーを
ホーム位置に配置すると共に、モノクロ用の無色フィル
タ4aが光路中に配置されるよう設定し、結像レンズ3
をホーム位置にセットする処理である。
形態にかかるカメラ型スキャナーのCPU301の作用
を図12〜図17に示すフローチャートにしたがって説
明する。スキャナー本体1に設けられた電源スイッチが
オンされると、スキャナーは図12に示すメインフロー
チャートにしたがって制御される。メインフローチャー
トのステップ(以下、Sと略称する)001において初期化処
理を呼び出して実行する。初期化処理は、走査ミラーを
ホーム位置に配置すると共に、モノクロ用の無色フィル
タ4aが光路中に配置されるよう設定し、結像レンズ3
をホーム位置にセットする処理である。
【0055】初期化処理が終了すると、S003でリモコン
のモードスイッチがオンされたか否かを判断し、オフか
らオンへの変化が検出された場合にS005でモード変更処
理を呼び出して実行する。モード変更処理についての詳
細は省略するが、この処理はモードスイッチとアップ/
テレスイッチ54、ダウン/ワイドスイッチ55の操作
により、スキャナーの撮影モードを変更するための処理
である。
のモードスイッチがオンされたか否かを判断し、オフか
らオンへの変化が検出された場合にS005でモード変更処
理を呼び出して実行する。モード変更処理についての詳
細は省略するが、この処理はモードスイッチとアップ/
テレスイッチ54、ダウン/ワイドスイッチ55の操作
により、スキャナーの撮影モードを変更するための処理
である。
【0056】S007〜S013では、リモコンのアップ/テレ
スイッチ54、ダウン/ワイドスイッチ55が操作され
たか否かを判断し、アップ/テレスイッチ54がオフか
らオンに変化した場合には撮影範囲を縮小し、ダウン/
ワイドスイッチ55がオフからオンに変化した場合には
撮影範囲を拡大する。
スイッチ54、ダウン/ワイドスイッチ55が操作され
たか否かを判断し、アップ/テレスイッチ54がオフか
らオンに変化した場合には撮影範囲を縮小し、ダウン/
ワイドスイッチ55がオフからオンに変化した場合には
撮影範囲を拡大する。
【0057】実施形態のカメラ型スキャナーは、イメー
ジセンサ上の主走査方向の使用画素数と副走査方向の走
査範囲とを変更することにより、3種類の撮影範囲を選
択できるよう構成されている。ただし、撮影範囲の切換
は以下のフローチャートの説明では触れられていない。
ジセンサ上の主走査方向の使用画素数と副走査方向の走
査範囲とを変更することにより、3種類の撮影範囲を選
択できるよう構成されている。ただし、撮影範囲の切換
は以下のフローチャートの説明では触れられていない。
【0058】S015では、リモコンのスタートスイッチ51
がオフからオンに変化したか否かが判断される。このス
イッチが操作されずにオフのままであるときには、S003
〜S013の処理が繰り返し実行される。スタートスイッチ
51がオンすると、S017でリモコン着脱検出センサ311の
出力をチェックし、これがオンである場合、すなわちリ
モコンが本体に装着されている場合には、S019でメモリ
スロット230に装填されたメモリカードや内部メモリ3
40から、画像データを外部出力端子231に接続され
たコンピュータ等の外部機器に出力する。
がオフからオンに変化したか否かが判断される。このス
イッチが操作されずにオフのままであるときには、S003
〜S013の処理が繰り返し実行される。スタートスイッチ
51がオンすると、S017でリモコン着脱検出センサ311の
出力をチェックし、これがオンである場合、すなわちリ
モコンが本体に装着されている場合には、S019でメモリ
スロット230に装填されたメモリカードや内部メモリ3
40から、画像データを外部出力端子231に接続され
たコンピュータ等の外部機器に出力する。
【0059】スタートスイッチ51がオンしたときにリモ
コン着脱検出センサ311の出力がオフである場合、すな
わちリモコンが本体から外されている場合には、S021に
おいて合焦処理(図19,20)、S023において測光処理
が実行され、結像レンズが合焦位置に移動されると共
に、被写体の明るさが判断され、S025で撮影処理(図2
2)が実行される。撮影処理は、設定された条件にした
がって被写体を走査することにより画像を取り込む処理
であり、この処理が正常に終了するとS001の初期化処理
からの制御が繰り返される。
コン着脱検出センサ311の出力がオフである場合、すな
わちリモコンが本体から外されている場合には、S021に
おいて合焦処理(図19,20)、S023において測光処理
が実行され、結像レンズが合焦位置に移動されると共
に、被写体の明るさが判断され、S025で撮影処理(図2
2)が実行される。撮影処理は、設定された条件にした
がって被写体を走査することにより画像を取り込む処理
であり、この処理が正常に終了するとS001の初期化処理
からの制御が繰り返される。
【0060】なお、この装置における「測光」は、基準
走査ラインの測光対象領域の最大輝度を検出する処理を
いう。検出された最大輝度に基づいて、イメージセンサ
の画素が飽和しないよう撮影時のイメージセンサの各ラ
イン毎の蓄積時間を決定し、決定された設定時間により
ミラー駆動モータの回転速度を決定する。
走査ラインの測光対象領域の最大輝度を検出する処理を
いう。検出された最大輝度に基づいて、イメージセンサ
の画素が飽和しないよう撮影時のイメージセンサの各ラ
イン毎の蓄積時間を決定し、決定された設定時間により
ミラー駆動モータの回転速度を決定する。
【0061】次に、メインフローチャートのS001,S021,
S025に示される各処理の詳細について順に説明する。図
13は、メインフローチャートのS001で実行される初期
化処理の詳細を示す。初期化処理に入ると、S101でフィ
ルタカウンタFCが「0」にリセットされる。S103でフ
ィルタセンサ205がオフしていると判断される場合に
は、無色フィルタ4aが光路中に配置されていることと
なるため、フィルタの切換は行われない。
S025に示される各処理の詳細について順に説明する。図
13は、メインフローチャートのS001で実行される初期
化処理の詳細を示す。初期化処理に入ると、S101でフィ
ルタカウンタFCが「0」にリセットされる。S103でフ
ィルタセンサ205がオフしていると判断される場合に
は、無色フィルタ4aが光路中に配置されていることと
なるため、フィルタの切換は行われない。
【0062】フィルタセンサがオンの場合には、フィル
タを1枚切り換えてフィルタカウンタFCをインクリメ
ントする(S105,S107)。S109では、フィルタカウンタF
Cが3より大きいか否かを判断し、3以下である場合に
はS103からの処理がフィルタセンサがオフするまで繰り
返される。フィルタの数は4枚であるため、最大でもフ
ィルタカウンタFCが3になればモノクロフィルタがセ
ットされるはずであり、フィルタカウンタFCが4にな
ってもフィルタセンサがオフしない場合には、何らかの
故障があるものと考えることができる。そこで、この場
合にはS109からエラー処理に入る。
タを1枚切り換えてフィルタカウンタFCをインクリメ
ントする(S105,S107)。S109では、フィルタカウンタF
Cが3より大きいか否かを判断し、3以下である場合に
はS103からの処理がフィルタセンサがオフするまで繰り
返される。フィルタの数は4枚であるため、最大でもフ
ィルタカウンタFCが3になればモノクロフィルタがセ
ットされるはずであり、フィルタカウンタFCが4にな
ってもフィルタセンサがオフしない場合には、何らかの
故障があるものと考えることができる。そこで、この場
合にはS109からエラー処理に入る。
【0063】その後、走査ミラーおよび結像レンズがそ
れぞれのホーム位置に設定され(S111,S113)、レンズパ
ルスカウンタPafにホーム位置のカウント「460」を
セットする(S115)。
れぞれのホーム位置に設定され(S111,S113)、レンズパ
ルスカウンタPafにホーム位置のカウント「460」を
セットする(S115)。
【0064】図14および図15は、メインフローチャ
ートのS021で実行される合焦処理の詳細を示すフローチ
ャートである。実施形態のカメラ型スキャナーでは、被
写体の測光情報と被写体に対する合焦状態に関する情報
とを共に撮影用のイメージセンサ16を用いて読み取る
構成である。これらの測光、合焦検出は、いずれも走査
ミラーがホーム位置にあって読み取りラインが基準走査
ラインに一致している状態で行われる。すなわち、被写
体の一部であるホーム位置における1ライン分のコント
ラスト、明るさに基づいて被写体全体に対する合焦状
態、明るさが判定される。
ートのS021で実行される合焦処理の詳細を示すフローチ
ャートである。実施形態のカメラ型スキャナーでは、被
写体の測光情報と被写体に対する合焦状態に関する情報
とを共に撮影用のイメージセンサ16を用いて読み取る
構成である。これらの測光、合焦検出は、いずれも走査
ミラーがホーム位置にあって読み取りラインが基準走査
ラインに一致している状態で行われる。すなわち、被写
体の一部であるホーム位置における1ライン分のコント
ラスト、明るさに基づいて被写体全体に対する合焦状
態、明るさが判定される。
【0065】合焦検出時には、結像レンズを最近接位置
から遠方側に向けて1ステップづつ移動させ、ステップ
毎にセンサ出力を取り込み、対象領域の最大輝度と最小
輝度との差をコントラストと捉え、コントラストが前回
取り込んだステップより低下し始めたステップ、すなわ
ちコントラストのピーク直後のステップを最も良く被写
体にピントが合った位置と判断してその位置に結像レン
ズを設定する。このようなコントラスト法は、焦点位置
を挟む2つの位置に配置されたセンサのコントラストを
比較する従来から知られているコントラスト法と比較す
ると、走査コントラスト法ということができる。
から遠方側に向けて1ステップづつ移動させ、ステップ
毎にセンサ出力を取り込み、対象領域の最大輝度と最小
輝度との差をコントラストと捉え、コントラストが前回
取り込んだステップより低下し始めたステップ、すなわ
ちコントラストのピーク直後のステップを最も良く被写
体にピントが合った位置と判断してその位置に結像レン
ズを設定する。このようなコントラスト法は、焦点位置
を挟む2つの位置に配置されたセンサのコントラストを
比較する従来から知られているコントラスト法と比較す
ると、走査コントラスト法ということができる。
【0066】図14の処理では、まず、デフォルトの一
定蓄積時間でイメージセンサの蓄積信号を読み取り、主
走査方向の中央の画素を中心にした1000ビット分のデー
タを判定対象として入力する(S301)。このとき、走査ミ
ラーはホーム位置に設定されており、結像レンズは撮影
可能範囲の最短距離の被写体にピントが合うようホーム
位置に設定されている。
定蓄積時間でイメージセンサの蓄積信号を読み取り、主
走査方向の中央の画素を中心にした1000ビット分のデー
タを判定対象として入力する(S301)。このとき、走査ミ
ラーはホーム位置に設定されており、結像レンズは撮影
可能範囲の最短距離の被写体にピントが合うようホーム
位置に設定されている。
【0067】続いて、判定対象の1000ビットの輝度の光
量補正(暗電流の補正等)後の輝度から最大輝度Bmaxと
最小輝度Bminとを検出する(S303)。S305では、S303で
求められた最大輝度Bmaxと最小輝度Bminとの差を求
め、これを第1の輝度差変数Bsub1に書き込む。ここで
求められる輝度差が、被写体のコントラストを示す指標
として用いられる。続いて、第1の輝度差変数Bsub1の
内容を第2の輝度差変数Bsub2に移し(S307)、レンズ駆
動モータを1パルス逆転させてレンズパルスカウンタを
デクリメントする(S309,S311)。合焦処理に入った直後
のレンズパルスカウンタの値は「460」である。
量補正(暗電流の補正等)後の輝度から最大輝度Bmaxと
最小輝度Bminとを検出する(S303)。S305では、S303で
求められた最大輝度Bmaxと最小輝度Bminとの差を求
め、これを第1の輝度差変数Bsub1に書き込む。ここで
求められる輝度差が、被写体のコントラストを示す指標
として用いられる。続いて、第1の輝度差変数Bsub1の
内容を第2の輝度差変数Bsub2に移し(S307)、レンズ駆
動モータを1パルス逆転させてレンズパルスカウンタを
デクリメントする(S309,S311)。合焦処理に入った直後
のレンズパルスカウンタの値は「460」である。
【0068】結像レンズをモータ1パルス分移動させた
後、再びデフォルトの一定蓄積時間蓄積されたイメージ
センサの出力を中心の1000ビット分読み込んで最大輝度
Bmax、最小輝度Bminを検出する(S313,S315)。S317で
は、S315で求められた最大、最小輝度の輝度差が第1の
輝度差変数Bsub1に書き込まれる。S307,S317の処理に
より、第1の輝度差変数Bsub1には、第2の輝度差変数
Bsub2に設定されている輝度差を検出したときより結像
レンズを1パルス分イメージセンサ側に移動させた際の
輝度差が設定されることになる。
後、再びデフォルトの一定蓄積時間蓄積されたイメージ
センサの出力を中心の1000ビット分読み込んで最大輝度
Bmax、最小輝度Bminを検出する(S313,S315)。S317で
は、S315で求められた最大、最小輝度の輝度差が第1の
輝度差変数Bsub1に書き込まれる。S307,S317の処理に
より、第1の輝度差変数Bsub1には、第2の輝度差変数
Bsub2に設定されている輝度差を検出したときより結像
レンズを1パルス分イメージセンサ側に移動させた際の
輝度差が設定されることになる。
【0069】S307〜S317の処理は、S319においてレンズ
パルスカウントが0より大きいと判断され、かつ、S321
で最新の輝度差信号が1パルス前の結像レンズ位置にお
ける輝度差信号より大きいと判断される間繰り返して実
行される。結像レンズを光軸に沿って一方向に移動させ
る場合、被写体のコントラストは結像レンズが合焦位置
に近接するにしたがって高くなり、合焦位置を越えると
低下し始める。したがって、S321で最新の輝度差信号よ
り前回の輝度差信号の方が大きいと判断された場合に
は、そのときの結像レンズの位置で被写体に対して合焦
していると考えられる。そこで、レンズパルスカウンタ
Pafの値を保存してメインフローチャートにリターンす
る(S323)。
パルスカウントが0より大きいと判断され、かつ、S321
で最新の輝度差信号が1パルス前の結像レンズ位置にお
ける輝度差信号より大きいと判断される間繰り返して実
行される。結像レンズを光軸に沿って一方向に移動させ
る場合、被写体のコントラストは結像レンズが合焦位置
に近接するにしたがって高くなり、合焦位置を越えると
低下し始める。したがって、S321で最新の輝度差信号よ
り前回の輝度差信号の方が大きいと判断された場合に
は、そのときの結像レンズの位置で被写体に対して合焦
していると考えられる。そこで、レンズパルスカウンタ
Pafの値を保存してメインフローチャートにリターンす
る(S323)。
【0070】S321において合焦位置が検出される前に、
レンズパルスカウントPafが「0」となり結像レンズが
遠方側の端点に達したとS319において判断された場合に
は、イメージセンサの信号を保存して図20のS341に進
む(S325)。
レンズパルスカウントPafが「0」となり結像レンズが
遠方側の端点に達したとS319において判断された場合に
は、イメージセンサの信号を保存して図20のS341に進
む(S325)。
【0071】図15の処理は、図14の処理で結像レン
ズを最近接側から最遠方側まで1ステップづつ移動させ
てコントラストを検出しても合焦位置を検出できなかっ
た場合に実行される処理であり、この例では補助光ユニ
ットを用いて被写体に積極的にコントラストを付加し、
図14の場合とは逆に結像レンズを最遠方側から最近接
側に向けて1ステップづつ移動させてコントラストの変
化を検出する。
ズを最近接側から最遠方側まで1ステップづつ移動させ
てコントラストを検出しても合焦位置を検出できなかっ
た場合に実行される処理であり、この例では補助光ユニ
ットを用いて被写体に積極的にコントラストを付加し、
図14の場合とは逆に結像レンズを最遠方側から最近接
側に向けて1ステップづつ移動させてコントラストの変
化を検出する。
【0072】図15では、まず合焦検出用の補助光を点
灯させて被写体にパターンを投影してイメージセンサの
信号を取り込み、補助光点灯前にS325で保存された信号
と補助光点灯後に取り込まれた信号とを比較する(S341,
S343,S345)。補助光の点灯によってイメージセンサの信
号が変化しない場合には、被写体が補助光が届かない遠
方に位置するものと考えられるため、現在のレンズ位置
(最遠方側)でピントが合うものとして結像レンズをそれ
以上移動させることなく補助光を消灯し、レンズパルス
カウンタPafを保存してメインフローチャートにリター
ンする(S363,S365)。
灯させて被写体にパターンを投影してイメージセンサの
信号を取り込み、補助光点灯前にS325で保存された信号
と補助光点灯後に取り込まれた信号とを比較する(S341,
S343,S345)。補助光の点灯によってイメージセンサの信
号が変化しない場合には、被写体が補助光が届かない遠
方に位置するものと考えられるため、現在のレンズ位置
(最遠方側)でピントが合うものとして結像レンズをそれ
以上移動させることなく補助光を消灯し、レンズパルス
カウンタPafを保存してメインフローチャートにリター
ンする(S363,S365)。
【0073】補助光の点灯によってイメージセンサの信
号が変化した場合には、被写体が補助光の届く距離にあ
ると考えられるため、S347〜S357においてレンズ駆動モ
ータを1パルスづつ正転させ、パルスカウントをインク
リメントしつつ、取り込まれた画像データからコントラ
ストを求め、コントラストが低下し始める点を検出す
る。S359でレンズパルスカウントPafが最近接側である
「460」に達したと判断される前にS361で前回よりコ
ントラストが低下したと判断されると、その位置を合焦
位置と判断して補助光を消灯し、レンズパルスカウンタ
Pafを保存してメインフローチャートにリターンする(S
363,S365)。
号が変化した場合には、被写体が補助光の届く距離にあ
ると考えられるため、S347〜S357においてレンズ駆動モ
ータを1パルスづつ正転させ、パルスカウントをインク
リメントしつつ、取り込まれた画像データからコントラ
ストを求め、コントラストが低下し始める点を検出す
る。S359でレンズパルスカウントPafが最近接側である
「460」に達したと判断される前にS361で前回よりコ
ントラストが低下したと判断されると、その位置を合焦
位置と判断して補助光を消灯し、レンズパルスカウンタ
Pafを保存してメインフローチャートにリターンする(S
363,S365)。
【0074】S361において合焦位置が検出される前に、
レンズパルスカウントPafが「460」となり結像レン
ズが近接側の端点に達したとS359において判断された場
合には、所定の明るさがある被写体で補助光が届く範囲
に位置するにも拘わらず結像レンズの可動範囲内でコン
トラストのピークが発見できないこととなるため、被写
体が最短撮影距離である23cmより近い位置に配置さ
れているか、スキャナー自体に何らかの支障があるもの
と考えられるため、補助光を消灯し、撮影を禁止してエ
ラー処理に入る(S359,S367)。
レンズパルスカウントPafが「460」となり結像レン
ズが近接側の端点に達したとS359において判断された場
合には、所定の明るさがある被写体で補助光が届く範囲
に位置するにも拘わらず結像レンズの可動範囲内でコン
トラストのピークが発見できないこととなるため、被写
体が最短撮影距離である23cmより近い位置に配置さ
れているか、スキャナー自体に何らかの支障があるもの
と考えられるため、補助光を消灯し、撮影を禁止してエ
ラー処理に入る(S359,S367)。
【0075】図16、図17は、メインフローチャート
のS025で実行される撮影処理の詳細を示すフローチャー
トである。撮影処理は、合焦処理で設定された結像レン
ズ位置を基準に、各走査ライン毎に測光処理で求められ
た蓄積時間が確保できる走査速度で走査ミラーを回動さ
せながら画像を取り込む処理である。撮影処理に入る
と、S501でフィルタカウンタFCが「0」に初期化さ
れ、S503で基準走査ライン上での合焦時のレンズパルス
カウントPafから基準倍率mbと走査開始パルスXsと
が以下の近似式(1),(2)により求められ、S505でミラ
ー駆動モータ70の走査速度fpが算出される。走査開
始パルスXsは、走査ミラーのホーム位置からの戻り量
であり、この値はスキャナーの読み取り範囲がファイン
ダー視野に一致するよう被写体距離に応じて変化する。
S503は、撮影範囲とファインダー視野とをほぼ一致させ
るパララックス補正手段として機能する。走査速度fp
は、測光処理で設定された蓄積時間から算出されるモー
タ駆動用パルスの周期として定義される。実施形態で
は、ミラー駆動モータを4パルス駆動する毎にイメージ
センサの出力を読み出すため、蓄積時間/4のパルス周
期が走査速度となる。
のS025で実行される撮影処理の詳細を示すフローチャー
トである。撮影処理は、合焦処理で設定された結像レン
ズ位置を基準に、各走査ライン毎に測光処理で求められ
た蓄積時間が確保できる走査速度で走査ミラーを回動さ
せながら画像を取り込む処理である。撮影処理に入る
と、S501でフィルタカウンタFCが「0」に初期化さ
れ、S503で基準走査ライン上での合焦時のレンズパルス
カウントPafから基準倍率mbと走査開始パルスXsと
が以下の近似式(1),(2)により求められ、S505でミラ
ー駆動モータ70の走査速度fpが算出される。走査開
始パルスXsは、走査ミラーのホーム位置からの戻り量
であり、この値はスキャナーの読み取り範囲がファイン
ダー視野に一致するよう被写体距離に応じて変化する。
S503は、撮影範囲とファインダー視野とをほぼ一致させ
るパララックス補正手段として機能する。走査速度fp
は、測光処理で設定された蓄積時間から算出されるモー
タ駆動用パルスの周期として定義される。実施形態で
は、ミラー駆動モータを4パルス駆動する毎にイメージ
センサの出力を読み出すため、蓄積時間/4のパルス周
期が走査速度となる。
【0076】
【数1】
【0077】前述したように、実施形態のカメラ型スキ
ャナーは、ファインダー系の視野を基準として、パララ
ックスが生じないよう撮影光学系側の走査範囲を被写体
距離に応じて変化させている。ただし、実施形態のスキ
ャナーでは被写体距離そのものは検出していないため、
被写体距離に対応する情報として合焦処理で保存された
合焦時のレンズパルスカウントPafを利用している。結
像レンズがホーム位置に近い場合には近距離の被写体に
ピントが合うため、被写体が近くにあるものと考えるこ
とができ、逆に結像レンズがイメージセンサ側に近い場
合には遠方の被写体にピントが合うため、被写体が遠く
にあるものと考えることができる。
ャナーは、ファインダー系の視野を基準として、パララ
ックスが生じないよう撮影光学系側の走査範囲を被写体
距離に応じて変化させている。ただし、実施形態のスキ
ャナーでは被写体距離そのものは検出していないため、
被写体距離に対応する情報として合焦処理で保存された
合焦時のレンズパルスカウントPafを利用している。結
像レンズがホーム位置に近い場合には近距離の被写体に
ピントが合うため、被写体が近くにあるものと考えるこ
とができ、逆に結像レンズがイメージセンサ側に近い場
合には遠方の被写体にピントが合うため、被写体が遠く
にあるものと考えることができる。
【0078】そこで、結像レンズのホーム位置からの移
動パルス数に応じて走査の開始点を変更することによ
り、被写体距離に応じて変化するパララックスを補正す
る。すなわち、ホーム位置からの移動パルス数が小さい
ときには、パララックスが大きいものと判断して走査範
囲の中心が基準走査ラインよりファインダー方向にずれ
るよう走査開始点をずらし、基準走査ラインを境にファ
インダー光学系側の走査範囲が反対側の走査範囲より広
くなるよう基準走査ラインに対して走査範囲を非対称に
設定する。
動パルス数に応じて走査の開始点を変更することによ
り、被写体距離に応じて変化するパララックスを補正す
る。すなわち、ホーム位置からの移動パルス数が小さい
ときには、パララックスが大きいものと判断して走査範
囲の中心が基準走査ラインよりファインダー方向にずれ
るよう走査開始点をずらし、基準走査ラインを境にファ
インダー光学系側の走査範囲が反対側の走査範囲より広
くなるよう基準走査ラインに対して走査範囲を非対称に
設定する。
【0079】結像レンズのホーム位置からの移動パルス
数が大きくなるにしたがって非対称性を小さくし、走査
範囲の中心と基準走査ラインとのズレが小さくなるよう
走査開始点を基準走査ライン側に近づけて設定する。移
動パルス数が最大値となったときには被写体は実質的に
無限遠にありパララックスは実用上無視できると判断し
て走査範囲が基準走査ラインを境として対称になるよう
設定される。合焦時のレンズパルスカウントPafとその
際の結像レンズのバックフォーカスfb、基準走査ライ
ン上の基準倍率mb、走査開始パルスXsの対応は以下
の表1に示される。
数が大きくなるにしたがって非対称性を小さくし、走査
範囲の中心と基準走査ラインとのズレが小さくなるよう
走査開始点を基準走査ライン側に近づけて設定する。移
動パルス数が最大値となったときには被写体は実質的に
無限遠にありパララックスは実用上無視できると判断し
て走査範囲が基準走査ラインを境として対称になるよう
設定される。合焦時のレンズパルスカウントPafとその
際の結像レンズのバックフォーカスfb、基準走査ライ
ン上の基準倍率mb、走査開始パルスXsの対応は以下
の表1に示される。
【0080】
【表1】 Paf fb mb Xs 460 35.009 0.165 6942 437 34.722 0.157 6887 414 34.434 0.149 6832 391 34.147 0.141 6777 368 33.859 0.132 6720 345 33.572 0.124 6664 322 33.284 0.116 6606 299 32.997 0.108 6548 276 32.709 0.099 6490 253 32.422 0.091 6431 230 32.134 0.083 6371 207 31.847 0.074 6311 184 31.559 0.066 6250 161 31.272 0.058 6189 138 30.984 0.050 6127 115 30.697 0.041 6064 92 30.409 0.033 6001 69 30.122 0.025 5936 46 29.834 0.017 5872 23 29.547 0.008 5806 0 29.259 0.000 5740
【0081】フィルタ関係の処理は、モノクロ、カラー
のモード設定により異なる。前述の初期化処理でモノク
ロ用の無色フィルター4aが光路中にセットされている
ため、モノクロモードの場合にはフィルターを切り換え
ることなく、S507からS525以下の走査ミラーのホーム位
置への再設定処理が実行される。モノクロモードでない
場合、すなわちカラー撮影のモードに設定されている場
合には、走査ミラーの再設定処理の前にS509〜S523のフ
ィルタの切換処理が実行される。
のモード設定により異なる。前述の初期化処理でモノク
ロ用の無色フィルター4aが光路中にセットされている
ため、モノクロモードの場合にはフィルターを切り換え
ることなく、S507からS525以下の走査ミラーのホーム位
置への再設定処理が実行される。モノクロモードでない
場合、すなわちカラー撮影のモードに設定されている場
合には、走査ミラーの再設定処理の前にS509〜S523のフ
ィルタの切換処理が実行される。
【0082】フィルタの切換処理では、走査パルスカウ
ンタXを「0」にリセットしてパルスのカウントを開始
させ、ミラー駆動モータを正転させる(S509,S511)。ミ
ラー駆動モータの回転量は、フィルタカウンタFCの値
に応じて選択される。FCの値が「0」である場合に
は、未だ画像の取り込みのためのミラー走査が実行され
ていない状態であり、走査ミラーはホーム位置に設定さ
れている。そこで、この場合には、走査パルスカウンタ
Xが第1のフィルタ切換パルスXf1(=8000パルス)に達
するまで正転させ続ける(S513,S515)。FCが「0」以
外の値である場合には、既に画像の取り込みのためのミ
ラー走査が実行されて走査ミラーは走査終了位置に設定
されている。そこで、この場合には走査パルスカウンタ
Xが第2のフィルタ切換パルスXf2(=Xs-3480)に達する
まで正転させ続ける(S513,S517)。
ンタXを「0」にリセットしてパルスのカウントを開始
させ、ミラー駆動モータを正転させる(S509,S511)。ミ
ラー駆動モータの回転量は、フィルタカウンタFCの値
に応じて選択される。FCの値が「0」である場合に
は、未だ画像の取り込みのためのミラー走査が実行され
ていない状態であり、走査ミラーはホーム位置に設定さ
れている。そこで、この場合には、走査パルスカウンタ
Xが第1のフィルタ切換パルスXf1(=8000パルス)に達
するまで正転させ続ける(S513,S515)。FCが「0」以
外の値である場合には、既に画像の取り込みのためのミ
ラー走査が実行されて走査ミラーは走査終了位置に設定
されている。そこで、この場合には走査パルスカウンタ
Xが第2のフィルタ切換パルスXf2(=Xs-3480)に達する
まで正転させ続ける(S513,S517)。
【0083】ミラー駆動モータの回転パルスが所定のパ
ルス数に達すると、モータを停止させてフィルタカウン
タFCをインクリメントする(S519,S521)。これでフィ
ルタホルダー40が90度回転してフィルタが1枚分切
り換えられたこととなる。S523では、フィルタセンサの
出力をチェックする。フィルタセンサは、モノクロ用の
無色フィルター4aがセットされたときにのみオフする
ため、このステップにおいてオフしていた場合にはフィ
ルターが切り替わらなかったか、複数枚分が一度に切り
換えられたか等の異常が発生したもの捉えられるため、
さらに撮影処理を進めることなくエラー処理に入る。
ルス数に達すると、モータを停止させてフィルタカウン
タFCをインクリメントする(S519,S521)。これでフィ
ルタホルダー40が90度回転してフィルタが1枚分切
り換えられたこととなる。S523では、フィルタセンサの
出力をチェックする。フィルタセンサは、モノクロ用の
無色フィルター4aがセットされたときにのみオフする
ため、このステップにおいてオフしていた場合にはフィ
ルターが切り替わらなかったか、複数枚分が一度に切り
換えられたか等の異常が発生したもの捉えられるため、
さらに撮影処理を進めることなくエラー処理に入る。
【0084】S525〜S529、そして図17のS541〜S545
は、前述した初期設定処理のS103〜S119に相当し、走査
ミラーをホーム位置に設定するための処理である。走査
ミラーがホーム位置より走査終了側に位置して走査基準
位置センサがオンしている場合には、走査基準位置セン
サがオフする走査中心付近に戻るまでミラー駆動モータ
を逆転させる(S525,S531,S533)。逆転により走査基準位
置センサがオフした場合、そして、走査ミラーが当初か
らホーム位置より走査開始側に位置して走査基準位置セ
ンサがオフしている場合の何れの場合にも、ミラー駆動
モータを正転させ、走査基準位置センサがオフからオン
に切り替わってから中央位置補正パルスXc分正転させ
てからミラー駆動モータを停止する(S527,S529,S541,S5
43,S545)。これにより走査ミラーがホーム位置に設定さ
れる。
は、前述した初期設定処理のS103〜S119に相当し、走査
ミラーをホーム位置に設定するための処理である。走査
ミラーがホーム位置より走査終了側に位置して走査基準
位置センサがオンしている場合には、走査基準位置セン
サがオフする走査中心付近に戻るまでミラー駆動モータ
を逆転させる(S525,S531,S533)。逆転により走査基準位
置センサがオフした場合、そして、走査ミラーが当初か
らホーム位置より走査開始側に位置して走査基準位置セ
ンサがオフしている場合の何れの場合にも、ミラー駆動
モータを正転させ、走査基準位置センサがオフからオン
に切り替わってから中央位置補正パルスXc分正転させ
てからミラー駆動モータを停止する(S527,S529,S541,S5
43,S545)。これにより走査ミラーがホーム位置に設定さ
れる。
【0085】続いて、このホーム位置を基準にS503で求
めた走査開始パルスXs分ミラー駆動モータを逆転さ
せ、走査ミラーを結像レンズの位置に応じてパララック
スを補正できる走査開始位置まで回動させる(S547,S54
9,S551,S553)。そして、この走査開始位置からS505で測
光データに基づいて求められた走査速度fpによりミラ
ー駆動モータを正転させると共に、走査開始パルスXs
が設定された走査パルスカウンタXの値をミラー駆動モ
ータの回転パルスに応じてデクリメントし始める(S555,
S557)。
めた走査開始パルスXs分ミラー駆動モータを逆転さ
せ、走査ミラーを結像レンズの位置に応じてパララック
スを補正できる走査開始位置まで回動させる(S547,S54
9,S551,S553)。そして、この走査開始位置からS505で測
光データに基づいて求められた走査速度fpによりミラ
ー駆動モータを正転させると共に、走査開始パルスXs
が設定された走査パルスカウンタXの値をミラー駆動モ
ータの回転パルスに応じてデクリメントし始める(S555,
S557)。
【0086】S559〜S571の処理が、被写体の撮影に関す
る処理であり、基本的な動作としては、走査パルスカウ
ンタXの値がXs−Xtとなるまで、ミラー駆動モータ
の駆動パルス4パルス毎にイメージセンサから画像信号
を繰り返し読み取る(S563,S573)。撮影用走査パルスX
tは11480パルスであり、4パルス毎にイメージセンサ
の画像信号を読み取ることにより、画面全体を副走査方
向に2870ラインで読み取ることとなる。
る処理であり、基本的な動作としては、走査パルスカウ
ンタXの値がXs−Xtとなるまで、ミラー駆動モータ
の駆動パルス4パルス毎にイメージセンサから画像信号
を繰り返し読み取る(S563,S573)。撮影用走査パルスX
tは11480パルスであり、4パルス毎にイメージセンサ
の画像信号を読み取ることにより、画面全体を副走査方
向に2870ラインで読み取ることとなる。
【0087】また、走査ミラーの回動による走査位置に
応じて被写体距離、結像倍率が変化するため、結像レン
ズを光軸方向に移動させて合焦状態を保つと共に(S559,
S561)、結像倍率の変化による像の歪曲を補正するよう
基準走査ラインに合わせて副走査方向の周辺部のライン
でデータを補完して伸張させる。倍率補正のために利用
される各係数は、S565,S567,S569において計算され、こ
の計算結果に基づいてS575で各ライン単位で結像倍率補
正が行われる。これらの合焦位置、結像倍率の変化の補
正は、被写体が走査ミラーがホーム位置にある際の光軸
に対して垂直な平面であることを前提にして、副走査方
向の各ライン毎に図中に示した近似式を用いた演算結果
に基づいてオープンループ制御により実行される。
応じて被写体距離、結像倍率が変化するため、結像レン
ズを光軸方向に移動させて合焦状態を保つと共に(S559,
S561)、結像倍率の変化による像の歪曲を補正するよう
基準走査ラインに合わせて副走査方向の周辺部のライン
でデータを補完して伸張させる。倍率補正のために利用
される各係数は、S565,S567,S569において計算され、こ
の計算結果に基づいてS575で各ライン単位で結像倍率補
正が行われる。これらの合焦位置、結像倍率の変化の補
正は、被写体が走査ミラーがホーム位置にある際の光軸
に対して垂直な平面であることを前提にして、副走査方
向の各ライン毎に図中に示した近似式を用いた演算結果
に基づいてオープンループ制御により実行される。
【0088】S571では、倍率補正がかけられる前の画像
データに含まれるシェーディングの影響を除去するよう
光量が補正される。シェーディング補正は、結像レンズ
3のコサイン4乗則による光量低下等による主走査方向
の光量ムラを補正するための処理である。また、S573,S
575ではカラー撮影の場合にフィルターへの主走査方向
の入射角度の違いによる透過波長帯のシフトを光量の変
化として捉え、画像データの輝度を各色毎に画素単位で
補正する。
データに含まれるシェーディングの影響を除去するよう
光量が補正される。シェーディング補正は、結像レンズ
3のコサイン4乗則による光量低下等による主走査方向
の光量ムラを補正するための処理である。また、S573,S
575ではカラー撮影の場合にフィルターへの主走査方向
の入射角度の違いによる透過波長帯のシフトを光量の変
化として捉え、画像データの輝度を各色毎に画素単位で
補正する。
【0089】なお、上記のピント位置補正は、副走査方
向のライン毎に行われる処理であり、倍率補正、シェー
ディング補正はビット毎の処理として行われる。色補正
は、ビット毎、あるいは全ビットを複数のグループに分
割してそのグループ毎の処理として行われる。
向のライン毎に行われる処理であり、倍率補正、シェー
ディング補正はビット毎の処理として行われる。色補正
は、ビット毎、あるいは全ビットを複数のグループに分
割してそのグループ毎の処理として行われる。
【0090】走査パルスカウンタXの値が撮影終了位置
を示す値に達すると、ミラー駆動モータが停止され、撮
影モードがモノクロか否か、カラーの場合には各色成分
の3回の走査が終了したかが判定され、モノクロの場
合、カラーで3回の走査が終了した場合にはメインフロ
ーチャートにリターンする(S579,S581,S583,S585)。カ
ラー撮影のモードで3回の走査が終了していない場合に
は、図16のS509からの処理が繰り返される。
を示す値に達すると、ミラー駆動モータが停止され、撮
影モードがモノクロか否か、カラーの場合には各色成分
の3回の走査が終了したかが判定され、モノクロの場
合、カラーで3回の走査が終了した場合にはメインフロ
ーチャートにリターンする(S579,S581,S583,S585)。カ
ラー撮影のモードで3回の走査が終了していない場合に
は、図16のS509からの処理が繰り返される。
【0091】次に、図17のフローチャートに含まれる
合焦位置、結像倍率の変化の補正について説明する。走
査手段が結像光学系より被写体側に位置する場合、すな
わち、実施形態の装置のように被写体と結像レンズとの
間に配置されたミラーを回転させることにより被写体を
走査して被写体の各部からの光をイメージセンサ上に結
像させる構成を採用する場合、走査により形成されるイ
メージセンサと共役な物体面は走査ミラーの回転軸を中
心軸にした円筒面となる。したがって、被写体がホワイ
トボードや黒板などの平面である場合には、上記の円筒
面と被写体平面との差に相当するピントズレを補正する
必要がある。実施形態の装置では、前述のように基準走
査ライン上でピントが合うように調整しているため、基
準走査ラインから副走査方向の周辺部に向かうにしたが
ってピントをより遠方に合わせるよう補正する必要があ
る。
合焦位置、結像倍率の変化の補正について説明する。走
査手段が結像光学系より被写体側に位置する場合、すな
わち、実施形態の装置のように被写体と結像レンズとの
間に配置されたミラーを回転させることにより被写体を
走査して被写体の各部からの光をイメージセンサ上に結
像させる構成を採用する場合、走査により形成されるイ
メージセンサと共役な物体面は走査ミラーの回転軸を中
心軸にした円筒面となる。したがって、被写体がホワイ
トボードや黒板などの平面である場合には、上記の円筒
面と被写体平面との差に相当するピントズレを補正する
必要がある。実施形態の装置では、前述のように基準走
査ライン上でピントが合うように調整しているため、基
準走査ラインから副走査方向の周辺部に向かうにしたが
ってピントをより遠方に合わせるよう補正する必要があ
る。
【0092】合焦位置の変化は、基準走査ライン上での
合焦状態でのレンズパルスカウンタPafの値と、走査パ
ルスカウンタXにより表される副走査方向の走査位置に
基づいて求められる。合焦位置の変化を補正するために
必要とされる結像レンズの移動位置Psは、以下の近似
式(3)により求められる。基準レンズ位置のレンズパル
スカウンタPafが「460」である場合、すなわち、最
近距離23cmの被写体に合焦している際の走査パルス
カウンタXに対応するレンズ位置Psの値は以下の表2
に示されている。表2中の記号、Δb、Pit、Ytの求め
方、利用については後述する。
合焦状態でのレンズパルスカウンタPafの値と、走査パ
ルスカウンタXにより表される副走査方向の走査位置に
基づいて求められる。合焦位置の変化を補正するために
必要とされる結像レンズの移動位置Psは、以下の近似
式(3)により求められる。基準レンズ位置のレンズパル
スカウンタPafが「460」である場合、すなわち、最
近距離23cmの被写体に合焦している際の走査パルス
カウンタXに対応するレンズ位置Psの値は以下の表2
に示されている。表2中の記号、Δb、Pit、Ytの求め
方、利用については後述する。
【0093】
【数2】
【0094】
【表2】 X Ps Δb Pit Yt 6948 383 174 6 0 6310 395 147 7 15 5672 406 122 8 68 5034 416 99 10 54 4396 426 77 13 43 3759 434 59 17 41 3121 442 40 26 4 2483 448 27 38 18 1845 453 15 69 9 1208 457 6 174 0 570 459 2 522 0 -68 460 0 - - -706 458 4 261 0 -1344 456 9 116 0 -1981 452 18 58 0 -2619 447 29 36 0 -3257 440 45 23 9 -3895 432 63 16 36 -4532 423 83 12 48
【0095】走査パルスカウントXに応じて結像レンズ
3の位置をレンズ位置パルスPsで示される位置に移動
させることにより、被写体が図1に示すように走査ミラ
ー2のホーム位置での光軸に垂直な平面である場合に
は、何れの走査位置においても合焦状態を保つことがで
きる。
3の位置をレンズ位置パルスPsで示される位置に移動
させることにより、被写体が図1に示すように走査ミラ
ー2のホーム位置での光軸に垂直な平面である場合に
は、何れの走査位置においても合焦状態を保つことがで
きる。
【0096】走査に伴う倍率の変化については、画像デ
ータを処理する際に所定数の補正ビットを挿入すること
により補正している。結像倍率は、走査ミラーの回動に
伴う物体距離の変化と結像レンズ位置の変化とに起因し
て副走査方向の周辺部ほど低くなる。したがって、長方
形の被写体を撮影すると、撮影された画像は副走査方向
の周辺部で辺が短くなるように樽型に歪曲する。
ータを処理する際に所定数の補正ビットを挿入すること
により補正している。結像倍率は、走査ミラーの回動に
伴う物体距離の変化と結像レンズ位置の変化とに起因し
て副走査方向の周辺部ほど低くなる。したがって、長方
形の被写体を撮影すると、撮影された画像は副走査方向
の周辺部で辺が短くなるように樽型に歪曲する。
【0097】このような結像倍率の変化による像の歪曲
を補正するため、実施形態の装置では基準走査ライン上
の結像倍率と走査位置での倍率との比率から、基準走査
ライン上でイメージセンサの有効ビット長に相当する被
写体が副走査方向の任意の走査位置で何画素分縮小され
るかを求めている。ただし、結像倍率自体を比較するの
ではなく、結像倍率に一義的に対応する結像レンズの位
置パルスを用い、基準位置での結像レンズの位置パルス
Pafと任意の走査位置での結像レンズの位置パルスP
sとを用いて以下の式(4)により縮小される画素数Δb
を求めている。ここでKmは有効画素数である。倍率補
正は、イメージセンサの中心を境にして上下の画素につ
いて同一の方法で行われるため、以下、上側の半分の画
素列についてのみ説明する。
を補正するため、実施形態の装置では基準走査ライン上
の結像倍率と走査位置での倍率との比率から、基準走査
ライン上でイメージセンサの有効ビット長に相当する被
写体が副走査方向の任意の走査位置で何画素分縮小され
るかを求めている。ただし、結像倍率自体を比較するの
ではなく、結像倍率に一義的に対応する結像レンズの位
置パルスを用い、基準位置での結像レンズの位置パルス
Pafと任意の走査位置での結像レンズの位置パルスP
sとを用いて以下の式(4)により縮小される画素数Δb
を求めている。ここでKmは有効画素数である。倍率補
正は、イメージセンサの中心を境にして上下の画素につ
いて同一の方法で行われるため、以下、上側の半分の画
素列についてのみ説明する。
【0098】
【数3】
【0099】S577の倍率補正では、上端のΔbビットの
画素のデータを捨て、代わりに同数の補正データを所定
のピッチPitで1ビットづつ挿入する。原則的には、最
初の補正データを画像データの第1ビットに入れ、イメ
ージセンサ16の第Ycビット目からPit−1ビット分
の撮影データを画像データの第2ビット目からセット
し、次に補正データを1ビット入れる。この繰り返しに
より、主走査方向の中心部に向けてピッチPitビット毎
に1ビットづつ補正データを挿入してKm/2ビット分の画
像データ、この例では1044ビットの画像データを生成す
る。ピッチPitおよび挿入開始ビットYcの値は、上記
の式(5),(6)により求められる。この例では、K=K
m=2088であるため、Yc=Δbとなる。Kmの値は、
モード設定による撮影範囲の変更により変化する。
画素のデータを捨て、代わりに同数の補正データを所定
のピッチPitで1ビットづつ挿入する。原則的には、最
初の補正データを画像データの第1ビットに入れ、イメ
ージセンサ16の第Ycビット目からPit−1ビット分
の撮影データを画像データの第2ビット目からセット
し、次に補正データを1ビット入れる。この繰り返しに
より、主走査方向の中心部に向けてピッチPitビット毎
に1ビットづつ補正データを挿入してKm/2ビット分の画
像データ、この例では1044ビットの画像データを生成す
る。ピッチPitおよび挿入開始ビットYcの値は、上記
の式(5),(6)により求められる。この例では、K=K
m=2088であるため、Yc=Δbとなる。Kmの値は、
モード設定による撮影範囲の変更により変化する。
【0100】また、Ytは、ピッチと挿入ビット数との
積で決まる補正後の画素数と片側の有効画素数であるK
m/2との差であり、半分の画素数Km/2をピッチPit
で割ったときの余りを示す。Km/2がPitで割り切れ
ない場合には、画像データの最も中心に近い部分ではP
it−1+Ytビットの撮影データが補正データを介さず
に連続することとなる。
積で決まる補正後の画素数と片側の有効画素数であるK
m/2との差であり、半分の画素数Km/2をピッチPit
で割ったときの余りを示す。Km/2がPitで割り切れ
ない場合には、画像データの最も中心に近い部分ではP
it−1+Ytビットの撮影データが補正データを介さず
に連続することとなる。
【0101】挿入される補正データの値は、挿入される
手前の画素と同一のデータである。ただし例外として、
ビッチ内に同一のデータがピッチの30%以上連続する部
分があった場合には、この連続部分の最後に同一のデー
タを挿入する。例えばピッチが100である時、35ビット
連続して同一データが存在する場合には、その連続部分
の36ビット目に35ビット目と同一のデータを挿入し、10
0ビット目には追加しない。ここでいう同一のデータと
は、二値の場合には0、1の何れかであるが、多値の場
合には完全に同一ではなく、階調の1/16幅に入る場
合には同一とみなすこととする。例えば256階調の場
合、16階調幅に入るデータは同一のデータとして判断
する。
手前の画素と同一のデータである。ただし例外として、
ビッチ内に同一のデータがピッチの30%以上連続する部
分があった場合には、この連続部分の最後に同一のデー
タを挿入する。例えばピッチが100である時、35ビット
連続して同一データが存在する場合には、その連続部分
の36ビット目に35ビット目と同一のデータを挿入し、10
0ビット目には追加しない。ここでいう同一のデータと
は、二値の場合には0、1の何れかであるが、多値の場
合には完全に同一ではなく、階調の1/16幅に入る場
合には同一とみなすこととする。例えば256階調の場
合、16階調幅に入るデータは同一のデータとして判断
する。
【0102】上記のような画像データの倍率補正によ
り、被写体が基準走査ラインを走査する際の光軸に垂直
な平面である場合には、読み取り位置の副走査方向の違
いによる倍率の変化を平均化し、歪曲を補正した画像デ
ータを得ることができる。
り、被写体が基準走査ラインを走査する際の光軸に垂直
な平面である場合には、読み取り位置の副走査方向の違
いによる倍率の変化を平均化し、歪曲を補正した画像デ
ータを得ることができる。
【0103】なお、上記の実施形態では、イメージセン
サの画素配列方向と垂直な走査方向についてのみパララ
ックスの影響を補正するよう制御しているが、画素の配
列方向についてもパララックスの影響を補正することが
できる。この場合には、イメージセンサの画素数を撮影
に必要な画素数より多く設定し、被写体距離に合わせて
使用画素数を一定に保ちつつ使用画素の範囲を随時変更
すればよい。
サの画素配列方向と垂直な走査方向についてのみパララ
ックスの影響を補正するよう制御しているが、画素の配
列方向についてもパララックスの影響を補正することが
できる。この場合には、イメージセンサの画素数を撮影
に必要な画素数より多く設定し、被写体距離に合わせて
使用画素数を一定に保ちつつ使用画素の範囲を随時変更
すればよい。
【0104】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、撮影範囲をファインダー視野に合わせて設定するこ
とにより、両者のパララックスに基づく範囲のズレを解
消することができ、パララックス補正のための付加的な
機構を設けることなく、かつ、いずれの被写体距離にお
いても、パララックスによる影響を除去することができ
る。
ば、撮影範囲をファインダー視野に合わせて設定するこ
とにより、両者のパララックスに基づく範囲のズレを解
消することができ、パララックス補正のための付加的な
機構を設けることなく、かつ、いずれの被写体距離にお
いても、パララックスによる影響を除去することができ
る。
【図1】 本発明に係るカメラ型スキャナの実施形態を
示す概念図である。
示す概念図である。
【図2】 図1のカメラ型スキャナの外形を示す斜視図
である。
である。
【図3】 図2のカメラ型スキャナの内部構成を示す斜
視図である。
視図である。
【図4】 図2のカメラ型スキャナの内部構成を示す平
面図である。
面図である。
【図5】 図4のカメラ型スキャナの線分B−Bについ
ての断面図である。
ての断面図である。
【図6】 駆動機構を示す平面図である。
【図7】 図4のカメラ型スキャナの線分A−Aについ
ての断面図である。
ての断面図である。
【図8】 カメラ型スキャナの制御系を示すブロック図
である。
である。
【図9】 図8に示される画像処理回路の詳細を示すブ
ロック図である。
ロック図である。
【図10】 走査ミラーの回動位置とミラー駆動モータ
のパルス数の関係を示す概略図である。
のパルス数の関係を示す概略図である。
【図11】 結像レンズの移動位置とレンズ駆動モータ
のパルス数の関係を示す概略図である。
のパルス数の関係を示す概略図である。
【図12】 カメラ型スキャナのメインフローチャート
である。
である。
【図13】 初期化処理を示すフローチャートである。
【図14】 合焦処理の前半を示すフローチャートであ
る。
る。
【図15】 合焦処理の後半を示すフローチャートであ
る。
る。
【図16】 撮影処理の前半を示すフローチャートであ
る。
る。
【図17】 撮影処理の後半を示すフローチャートであ
る。
る。
【図18】 パララックス補正の原理を示す説明図であ
る。
る。
1 カメラ型スキャナ 2 走査ミラー 3 結像レンズ 6 レンズ駆動機構 7 ミラー駆動機構 12 窓部 15 カバーガラス 16 イメージセンサ 60 走査用モータ 70 レンズ駆動モータ 141 ファインダ対物レンズ 301 CPU
Claims (4)
- 【請求項1】 被写体像を形成する結像レンズと、 前記結像レンズにより形成された被写体像の一次元的な
画像情報を電子的に読み取るライン型イメージセンサ
と、 前記イメージセンサと前記被写体像とを相対的に走査さ
せることにより、前記イメージセンサに前記被写体像の
二次元的な画像情報を取り込ませる走査手段と、 被写体側に向けられた前記結像レンズの光軸に対して前
記イメージセンサの画素配列方向に垂直な成分方向のパ
ララックスを有するファインダーと、 前記イメージセンサに取り込まれる撮影範囲とファイン
ダー視野とが所望の被写体距離においてほぼ一致するよ
うに、被写体距離に応じて、撮影のための走査開始位置
を変更するパララックス補正手段とを備えることを特徴
とする走査型画像読み取り装置。 - 【請求項2】 前記パララックス補正手段は、画像情報
取り込みのための走査角度を一定に保ちつつ、前記被写
体距離に応じて走査開始位置を設定することを特徴とす
る請求項1に記載の走査型画像読み取り装置。 - 【請求項3】 前記走査手段は、前記結像レンズと前記
被写体との間に配置され、前記イメージセンサの画素配
列方向に対して平行な回動軸を持つ回動可能な走査ミラ
ーであることを特徴とする請求項1に記載の走査型画像
読み取り装置。 - 【請求項4】 前記走査ミラーは、走査範囲の中間部分
の所定のホーム位置を基準に制御され、前記走査開始位
置は、前記ホーム位置からの前記走査ミラーの回動量と
して管理されていることを特徴とする請求項3に記載の
走査型画像読み取り装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8265346A JPH1093786A (ja) | 1996-09-13 | 1996-09-13 | 走査型画像読み取り装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8265346A JPH1093786A (ja) | 1996-09-13 | 1996-09-13 | 走査型画像読み取り装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1093786A true JPH1093786A (ja) | 1998-04-10 |
Family
ID=17415906
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8265346A Pending JPH1093786A (ja) | 1996-09-13 | 1996-09-13 | 走査型画像読み取り装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1093786A (ja) |
-
1996
- 1996-09-13 JP JP8265346A patent/JPH1093786A/ja active Pending
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