JPH1093506A - 短光パルス伝送装置 - Google Patents
短光パルス伝送装置Info
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- JPH1093506A JPH1093506A JP8242319A JP24231996A JPH1093506A JP H1093506 A JPH1093506 A JP H1093506A JP 8242319 A JP8242319 A JP 8242319A JP 24231996 A JP24231996 A JP 24231996A JP H1093506 A JPH1093506 A JP H1093506A
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- dispersion
- transmission
- optical
- optical fiber
- optical pulse
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 伝送光ファイバの高次波長分散による波形の
劣化の影響を解消することによって、短パルス・高ビッ
トレートの光伝送を可能とすること。 【解決手段】 パルス光源301で生成された光パルス
は、信号発生器303および光変調器302によって符
号化され、光信号パルスとして伝送路に送出される。伝
送路では、伝送光ファイバ307−1〜307−Nの有
する高次波長分散(分散スロープ)の影響を取り除くた
めに、該分散スロープと逆の分散スロープを有する補償
回路(導波路型分散スロープ補償回路305−1〜30
5−N)が、該伝送路に挿入されている。これにより、
高速光パルス(短光パルス)を伝送した場合における、
上記高次波長分散の影響によるパルス波形の劣化を除去
して、該高速光パルス伝送を実現できる。
劣化の影響を解消することによって、短パルス・高ビッ
トレートの光伝送を可能とすること。 【解決手段】 パルス光源301で生成された光パルス
は、信号発生器303および光変調器302によって符
号化され、光信号パルスとして伝送路に送出される。伝
送路では、伝送光ファイバ307−1〜307−Nの有
する高次波長分散(分散スロープ)の影響を取り除くた
めに、該分散スロープと逆の分散スロープを有する補償
回路(導波路型分散スロープ補償回路305−1〜30
5−N)が、該伝送路に挿入されている。これにより、
高速光パルス(短光パルス)を伝送した場合における、
上記高次波長分散の影響によるパルス波形の劣化を除去
して、該高速光パルス伝送を実現できる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光パルスを用いた
超高速光伝送システムに関する。
超高速光伝送システムに関する。
【0002】
【従来の技術】図4は、光パルスを用いた従来の超高速
光伝送システムの一例を示すブロック図である。この図
において、11はパルス光源、12は光変調器、13は
信号発生器、14−1〜14−Nは光増幅器、15−1
〜15−Nは伝送光ファイバ、18は光前置増幅器、1
9は受光回路である。この図において、パルス光源11
で生成された光パルスは、信号発生器13および光変調
器12によって符号化され、光信号パルスとして、伝送
光ファイバ15−1〜15−Nからなる伝送路に送出さ
れる。
光伝送システムの一例を示すブロック図である。この図
において、11はパルス光源、12は光変調器、13は
信号発生器、14−1〜14−Nは光増幅器、15−1
〜15−Nは伝送光ファイバ、18は光前置増幅器、1
9は受光回路である。この図において、パルス光源11
で生成された光パルスは、信号発生器13および光変調
器12によって符号化され、光信号パルスとして、伝送
光ファイバ15−1〜15−Nからなる伝送路に送出さ
れる。
【0003】上記光信号パルスの波長としては、伝送光
ファイバ15−1〜15−Nの波長分散によるパルス波
形の劣化を避けるために、該波長は、伝送光ファイバ1
5−1〜15−Nの零分散波長に設定される。また、上
記光信号パルスのパワーとしては、該パワーは、伝送光
ファイバ15−1〜15−N中の光非線形効果の影響を
受けない程度の値(平均信号光パワーで1mW程度)に
設定される。伝送光ファイバ15−1〜15−N中を伝
搬する光信号パルスのパワーは、伝送光ファイバ15−
1〜15−Nでの損失によって減少するため、適当な間
隔ごとに光増幅器14−1〜14−Nを挿入して、その
損失を補償する。
ファイバ15−1〜15−Nの波長分散によるパルス波
形の劣化を避けるために、該波長は、伝送光ファイバ1
5−1〜15−Nの零分散波長に設定される。また、上
記光信号パルスのパワーとしては、該パワーは、伝送光
ファイバ15−1〜15−N中の光非線形効果の影響を
受けない程度の値(平均信号光パワーで1mW程度)に
設定される。伝送光ファイバ15−1〜15−N中を伝
搬する光信号パルスのパワーは、伝送光ファイバ15−
1〜15−Nでの損失によって減少するため、適当な間
隔ごとに光増幅器14−1〜14−Nを挿入して、その
損失を補償する。
【0004】図5は、上記光増幅器の構成例を示すブロ
ック図であり、図5(a)は後方励起の場合の構成例
を、図5(b)は前方励起の場合の構成例を、図5
(c)は双方向励起の場合の構成例を示す。図5におい
て、20は希土類ドープ光ファイバ(以下RDFと称す
る)、21はRDF・20を励起する励起光源、22は
励起光源21からの励起光と光パルスとを合波してRD
F・20に入射する波長合波器である。なお、この光増
幅器によって増幅された光の出力には自然放出光雑音も
混入しているため、通常は光増幅器の出力側に光バンド
パスフィルタを挿入して、伝送したい光信号パルスの波
長付近の光信号のみを透過させて、雑音の累積を抑圧す
る構成が用いられる。
ック図であり、図5(a)は後方励起の場合の構成例
を、図5(b)は前方励起の場合の構成例を、図5
(c)は双方向励起の場合の構成例を示す。図5におい
て、20は希土類ドープ光ファイバ(以下RDFと称す
る)、21はRDF・20を励起する励起光源、22は
励起光源21からの励起光と光パルスとを合波してRD
F・20に入射する波長合波器である。なお、この光増
幅器によって増幅された光の出力には自然放出光雑音も
混入しているため、通常は光増幅器の出力側に光バンド
パスフィルタを挿入して、伝送したい光信号パルスの波
長付近の光信号のみを透過させて、雑音の累積を抑圧す
る構成が用いられる。
【0005】このようにして、光信号パルスは、伝送光
ファイバ15−1〜15−Nを伝送した後、前置光増幅
器18を介して受光回路19に導かれる。本従来技術を
用いた伝送実験の報告例としては、[1] S.Kawanish
i, H.Takara, K.Uchiyama, M.Saruwatari, and T.Kito
h,"100 Gbit/s, 200 km Optical Transmission Experim
ent using extremely lowjitter PLL Timing Extractio
n and all-optical demultiplexing based onpolarisat
ion insensitive four-wave mixing," Electron. Let
t., vol.30,pp.800-801, 1994.に詳細が述べられてい
る。
ファイバ15−1〜15−Nを伝送した後、前置光増幅
器18を介して受光回路19に導かれる。本従来技術を
用いた伝送実験の報告例としては、[1] S.Kawanish
i, H.Takara, K.Uchiyama, M.Saruwatari, and T.Kito
h,"100 Gbit/s, 200 km Optical Transmission Experim
ent using extremely lowjitter PLL Timing Extractio
n and all-optical demultiplexing based onpolarisat
ion insensitive four-wave mixing," Electron. Let
t., vol.30,pp.800-801, 1994.に詳細が述べられてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ここに
示した従来技術には、次に示すような問題点があった。
上述した超高速光伝送システムによる短光パルス伝送に
おいて、信号のビットレートを上げようとする場合に
は、光パルスのパルス幅を細くする必要がある。時間領
域において光パルスのパルス幅が減少すると、周波数領
域においては高周波成分が増加することにつながるた
め、光パルスの時間波形をフーリエ変換して得られるス
ペクトル幅は増加することになる。この(光パルスの時
間領域におけるパルス幅の減少によって生じた)スペク
トル幅の広がりが、ある値を越えると、該光パルスは、
伝送光ファイバの高次の波長分散の影響を受けるように
なる。
示した従来技術には、次に示すような問題点があった。
上述した超高速光伝送システムによる短光パルス伝送に
おいて、信号のビットレートを上げようとする場合に
は、光パルスのパルス幅を細くする必要がある。時間領
域において光パルスのパルス幅が減少すると、周波数領
域においては高周波成分が増加することにつながるた
め、光パルスの時間波形をフーリエ変換して得られるス
ペクトル幅は増加することになる。この(光パルスの時
間領域におけるパルス幅の減少によって生じた)スペク
トル幅の広がりが、ある値を越えると、該光パルスは、
伝送光ファイバの高次の波長分散の影響を受けるように
なる。
【0007】図6(a)は、伝送光ファイバの波長分散
特性を示すグラフである。一般に、伝送光ファイバの伝
搬定数βおよび波長分散Dは、次式(1)〜(3)のよ
うに表される。 β(ω)=β0+β1(ω−ω0)+(1/2)β2(ω−ω0)2+… ・・・(1) βm=[dmβ/dωm] ・・・(2) D=dβ1/dλ =−(2πc/λ2)β2 ・・・(3)
特性を示すグラフである。一般に、伝送光ファイバの伝
搬定数βおよび波長分散Dは、次式(1)〜(3)のよ
うに表される。 β(ω)=β0+β1(ω−ω0)+(1/2)β2(ω−ω0)2+… ・・・(1) βm=[dmβ/dωm] ・・・(2) D=dβ1/dλ =−(2πc/λ2)β2 ・・・(3)
【0008】この図から明らかなように、伝送光ファイ
バとして通常の分散シフトファイバを用いた場合、2次
の伝搬定数β2 は、実は波長に対する依存性を有してお
り、厳密な意味で波長分散が0になる波長は、図6
(a)に示すグラフにおいて一点しかない。これは、高
次分散β3 の存在を意味しており、式(3)から、波長
がほぼ一定とみなせる程度に狭い波長領域においては、
分散曲線の傾きがβ3 に相当する。
バとして通常の分散シフトファイバを用いた場合、2次
の伝搬定数β2 は、実は波長に対する依存性を有してお
り、厳密な意味で波長分散が0になる波長は、図6
(a)に示すグラフにおいて一点しかない。これは、高
次分散β3 の存在を意味しており、式(3)から、波長
がほぼ一定とみなせる程度に狭い波長領域においては、
分散曲線の傾きがβ3 に相当する。
【0009】また、図6(b)は、信号光のスペクトル
の一例を示す説明図である。上述したように、信号のビ
ットレートが上がるにつれて、信号のスペクトルの広が
りは大きくなり、100Gbit/sの光信号の占有す
るスペクトル幅は、図6(b)に示すように、約0.7
nmとなる。このようなスペクトルの広がりを有する信
号光が光ファイバに入射した場合には、信号スペクトル
の最も短波長側の部分と最も長波長側の部分とが感じる
屈折率は同じではないため、伝送路ファイバの出口にお
ける信号光のスペクトルは、たとえスペクトルの中心部
分が零分散であっても、その形状が変化し、従って、光
パルスの時間波形も非対称になったりスプリアス振動成
分が生じたりする。
の一例を示す説明図である。上述したように、信号のビ
ットレートが上がるにつれて、信号のスペクトルの広が
りは大きくなり、100Gbit/sの光信号の占有す
るスペクトル幅は、図6(b)に示すように、約0.7
nmとなる。このようなスペクトルの広がりを有する信
号光が光ファイバに入射した場合には、信号スペクトル
の最も短波長側の部分と最も長波長側の部分とが感じる
屈折率は同じではないため、伝送路ファイバの出口にお
ける信号光のスペクトルは、たとえスペクトルの中心部
分が零分散であっても、その形状が変化し、従って、光
パルスの時間波形も非対称になったりスプリアス振動成
分が生じたりする。
【0010】この光ファイバの高次波長分散がパルス波
形に対して及ぼす影響については、[2] G.P.Agrawa
l, Nonlinear fiber optics (second edition), Academ
ic Press, pp.111-113, 1995.に詳細が述べられてい
る。
形に対して及ぼす影響については、[2] G.P.Agrawa
l, Nonlinear fiber optics (second edition), Academ
ic Press, pp.111-113, 1995.に詳細が述べられてい
る。
【0011】本発明は、このような従来の問題点に着目
してなされたもので、伝送光ファイバの高次波長分散に
よる波形の劣化の影響を解消することによって、短パル
ス・高ビットレートの光伝送を可能とすることを目的と
している。
してなされたもので、伝送光ファイバの高次波長分散に
よる波形の劣化の影響を解消することによって、短パル
ス・高ビットレートの光伝送を可能とすることを目的と
している。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
光パルス信号列を伝送用光ファイバを用いて伝送する光
パルス伝送装置において、所望の波長における伝送用光
ファイバの分散の傾きに対して逆の傾きの分散を有する
分散スロープ補償手段、および、該伝送用光ファイバに
対して分散の絶対値が等しく分散の符号が逆である分散
補償手段を配置し、該分散スロープ補償手段は、平面導
波路型分散スロープ補償回路であることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、光パルス信号列を伝送用光ファ
イバを用いて伝送する光パルス伝送装置において、所望
の波長における伝送用光ファイバの分散の傾きに対して
逆の傾きの分散を有する分散スロープ補償手段、およ
び、該伝送用光ファイバに対して分散の絶対値が等しく
分散の符号が逆である分散補償手段を、該伝送用光ファ
イバの前に配置し、該分散スロープ補償手段は、平面導
波路型分散スロープ補償回路であることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、光パルス信号列を伝送用光ファ
イバを用いて伝送する光パルス伝送装置において、所望
の波長における伝送用光ファイバの分散の傾きに対して
逆の傾きの分散を有する分散スロープ補償手段、およ
び、該伝送用光ファイバに対して分散の絶対値が等しく
分散の符号が逆である分散補償手段を、該伝送用光ファ
イバの後に配置し、該分散スロープ補償手段は、平面導
波路型分散スロープ補償回路であることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、光パルス信号列を伝送用光ファ
イバを用いて伝送する光パルス伝送装置において、所望
の波長における伝送用光ファイバの分散の傾きに対して
逆の傾きの分散を有する分散スロープ補償手段、およ
び、該伝送用光ファイバに対して分散の絶対値が等しく
分散の符号が逆である分散補償手段を、該伝送用光ファ
イバの適当な間隔をあけた複数箇所に配置し、該分散ス
ロープ補償手段は、平面導波路型分散スロープ補償回路
であることを特徴とする。請求項5記載の発明は、請求
項1ないし請求項4のいずれかに記載の光パルス伝送装
置において、前記平面導波路型分散スロープ補償回路
は、分岐比可変カップラと熱光学位相フィルタを用いた
プログラマブル平面導波路型分散スロープ補償回路であ
ることを特徴とする。
光パルス信号列を伝送用光ファイバを用いて伝送する光
パルス伝送装置において、所望の波長における伝送用光
ファイバの分散の傾きに対して逆の傾きの分散を有する
分散スロープ補償手段、および、該伝送用光ファイバに
対して分散の絶対値が等しく分散の符号が逆である分散
補償手段を配置し、該分散スロープ補償手段は、平面導
波路型分散スロープ補償回路であることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、光パルス信号列を伝送用光ファ
イバを用いて伝送する光パルス伝送装置において、所望
の波長における伝送用光ファイバの分散の傾きに対して
逆の傾きの分散を有する分散スロープ補償手段、およ
び、該伝送用光ファイバに対して分散の絶対値が等しく
分散の符号が逆である分散補償手段を、該伝送用光ファ
イバの前に配置し、該分散スロープ補償手段は、平面導
波路型分散スロープ補償回路であることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、光パルス信号列を伝送用光ファ
イバを用いて伝送する光パルス伝送装置において、所望
の波長における伝送用光ファイバの分散の傾きに対して
逆の傾きの分散を有する分散スロープ補償手段、およ
び、該伝送用光ファイバに対して分散の絶対値が等しく
分散の符号が逆である分散補償手段を、該伝送用光ファ
イバの後に配置し、該分散スロープ補償手段は、平面導
波路型分散スロープ補償回路であることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、光パルス信号列を伝送用光ファ
イバを用いて伝送する光パルス伝送装置において、所望
の波長における伝送用光ファイバの分散の傾きに対して
逆の傾きの分散を有する分散スロープ補償手段、およ
び、該伝送用光ファイバに対して分散の絶対値が等しく
分散の符号が逆である分散補償手段を、該伝送用光ファ
イバの適当な間隔をあけた複数箇所に配置し、該分散ス
ロープ補償手段は、平面導波路型分散スロープ補償回路
であることを特徴とする。請求項5記載の発明は、請求
項1ないし請求項4のいずれかに記載の光パルス伝送装
置において、前記平面導波路型分散スロープ補償回路
は、分岐比可変カップラと熱光学位相フィルタを用いた
プログラマブル平面導波路型分散スロープ補償回路であ
ることを特徴とする。
【0013】
§1.概要 本発明は、伝送光ファイバの有する高次波長分散(分散
スロープ)の影響を取り除くために、該分散スロープと
逆の分散スロープを有する補償回路(導波路型分散スロ
ープ補償回路)を伝送路に挿入して、伝送光ファイバの
有する高次波長分散の影響を打ち消し、これにより、高
速光パルス(短光パルス)を伝送した場合における、上
記高次波長分散の影響によるパルス波形の劣化を除去し
て、該高速光パルス伝送を実現することを特徴とする。
スロープ)の影響を取り除くために、該分散スロープと
逆の分散スロープを有する補償回路(導波路型分散スロ
ープ補償回路)を伝送路に挿入して、伝送光ファイバの
有する高次波長分散の影響を打ち消し、これにより、高
速光パルス(短光パルス)を伝送した場合における、上
記高次波長分散の影響によるパルス波形の劣化を除去し
て、該高速光パルス伝送を実現することを特徴とする。
【0014】§2.実施形態 以下、図面を参照して、この発明の実施形態について説
明する。図1は、この発明の一実施形態による超高速光
伝送システムの構成例を示すブロック図である。この図
において、301はパルス光源、302は光変調器、3
03は信号発生器、304−1〜304−Nは光増幅
器、305−1〜305−Nは導波路型分散スロープ補
償回路、306−1〜306−Nは光増幅器、307−
1〜307−Nは伝送光ファイバ、308は光前置増幅
器、309は受光回路である。本実施形態において、従
来技術による超高速光伝送システムとの違いは、伝送路
に、導波路型分散スロープ補償回路305−1〜305
−Nを挿入している点である。
明する。図1は、この発明の一実施形態による超高速光
伝送システムの構成例を示すブロック図である。この図
において、301はパルス光源、302は光変調器、3
03は信号発生器、304−1〜304−Nは光増幅
器、305−1〜305−Nは導波路型分散スロープ補
償回路、306−1〜306−Nは光増幅器、307−
1〜307−Nは伝送光ファイバ、308は光前置増幅
器、309は受光回路である。本実施形態において、従
来技術による超高速光伝送システムとの違いは、伝送路
に、導波路型分散スロープ補償回路305−1〜305
−Nを挿入している点である。
【0015】図2は、本実施形態による導波路型分散ス
ロープ補償回路の構成例を示すブロック図である。この
図において、401は入力ポート、θ1 〜θN は熱光学
位相シフタ、φ0〜φN は分岐比可変カップラ、402
は出力ポート、403はシリコン基板である。本導波路
型分散スロープ補償回路の基本動作原理は、[3] K.J
inguji and M.Kawachi, "Synthesis of coherent two-p
ortlattice-form optical delay-line circuit," IEEE
J.Lightwave Technol.,vol.13, pp.73-82, 1995に詳細
が述べられている。
ロープ補償回路の構成例を示すブロック図である。この
図において、401は入力ポート、θ1 〜θN は熱光学
位相シフタ、φ0〜φN は分岐比可変カップラ、402
は出力ポート、403はシリコン基板である。本導波路
型分散スロープ補償回路の基本動作原理は、[3] K.J
inguji and M.Kawachi, "Synthesis of coherent two-p
ortlattice-form optical delay-line circuit," IEEE
J.Lightwave Technol.,vol.13, pp.73-82, 1995に詳細
が述べられている。
【0016】この文献をもとに本回路の動作を説明す
る。本回路の基本構成は、分岐比可変カップラ(φk 、
k=0〜N)、熱光学位相シフタ(θk 、k=0〜N)
および分岐比可変カップラ間に一定の時間遅延を与える
光遅延回路の組を単位光機能回路として、この単位光機
能回路を複数段縦続接続したものである。各段における
分岐比可変カップラの分岐比φk および熱光学位相シフ
タの位相θk を設定することによって、本回路の伝達関
数を、フーリエ級数で表される周期関数に設定すること
ができる。従って、所望の補償特性をフーリエ級数で表
現することによってその機能を本回路で実現することが
できる。ただし、フーリエ級数で表現された関数は周期
関数であり、本回路は、ある有限の帯域に対して有効で
あり、有効帯域幅を外れた光波長に対しては同じ特性の
繰り返しとなる。
る。本回路の基本構成は、分岐比可変カップラ(φk 、
k=0〜N)、熱光学位相シフタ(θk 、k=0〜N)
および分岐比可変カップラ間に一定の時間遅延を与える
光遅延回路の組を単位光機能回路として、この単位光機
能回路を複数段縦続接続したものである。各段における
分岐比可変カップラの分岐比φk および熱光学位相シフ
タの位相θk を設定することによって、本回路の伝達関
数を、フーリエ級数で表される周期関数に設定すること
ができる。従って、所望の補償特性をフーリエ級数で表
現することによってその機能を本回路で実現することが
できる。ただし、フーリエ級数で表現された関数は周期
関数であり、本回路は、ある有限の帯域に対して有効で
あり、有効帯域幅を外れた光波長に対しては同じ特性の
繰り返しとなる。
【0017】図3は、本実施形態による超高速光伝送シ
ステムの特性例を示すグラフである。本図から明らかな
ように、導波路型分散スロープ補償回路を用いることに
よって、伝送光ファイバの分散スロープを補償すること
ができる。なお、本回路についての詳細は、[4]瀧
口、川西、高良、岡本、神宮寺、大森:「ラティス型プ
ログラマブル光フィルタを用いた高次分散補償器」19
96年電子情報通信学会総合全国大会講演論文集B−1
114に述べられている。
ステムの特性例を示すグラフである。本図から明らかな
ように、導波路型分散スロープ補償回路を用いることに
よって、伝送光ファイバの分散スロープを補償すること
ができる。なお、本回路についての詳細は、[4]瀧
口、川西、高良、岡本、神宮寺、大森:「ラティス型プ
ログラマブル光フィルタを用いた高次分散補償器」19
96年電子情報通信学会総合全国大会講演論文集B−1
114に述べられている。
【0018】以上、この発明の実施形態を図面を参照し
て詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限ら
れるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の
設計の変更等があってもこの発明に含まれる。
て詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限ら
れるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の
設計の変更等があってもこの発明に含まれる。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
短光パルス伝送において、光ファイバの高次波長分散の
影響を除去することができるため、超高速光信号を伝送
した場合でも信号波形の劣化が生じないため、伝送速度
の向上や伝送距離の拡大が可能である等、その効果は大
である。
短光パルス伝送において、光ファイバの高次波長分散の
影響を除去することができるため、超高速光信号を伝送
した場合でも信号波形の劣化が生じないため、伝送速度
の向上や伝送距離の拡大が可能である等、その効果は大
である。
【図1】 この発明の一実施形態による超高速光伝送シ
ステムの構成例を示すブロック図である。
ステムの構成例を示すブロック図である。
【図2】 同実施形態による導波路型分散スロープ補償
回路の構成例を示すブロック図である。
回路の構成例を示すブロック図である。
【図3】 同実施形態による超高速伝送システムの特性
例を示すグラフである。
例を示すグラフである。
【図4】 従来の超高速光伝送システムの一例を示すブ
ロック図である。
ロック図である。
【図5】 (a)は後方励起の光増幅器の構成例を示す
ブロック図であり、(b)は前方励起の光増幅器の構成
例を示すブロック図であり、(c)は双方向励起の光増
幅器の構成例を示すブロック図である。
ブロック図であり、(b)は前方励起の光増幅器の構成
例を示すブロック図であり、(c)は双方向励起の光増
幅器の構成例を示すブロック図である。
【図6】 (a)は伝送光ファイバの波長分散特性を示
すグラフであり、(b)は信号光のスペクトルの一例を
示す説明図である。
すグラフであり、(b)は信号光のスペクトルの一例を
示す説明図である。
301……パルス光源、 302……光変調器、 30
3……信号発生器、304−1,304−2,304−
N,306−1,306−2,306−N……光増幅
器、305−1,305−2,305−N……導波路型
分散スロープ補償回路、307−1,307−2,30
7−N……伝送光ファイバ、308……光前置増幅器、
309……受光回路、401……入力ポート、 40
2……出力ポート、403……シリコン基板、 θ1 〜
θN ……熱光学位相シフタ、φ0 〜φN ……分岐比可変
カップラ
3……信号発生器、304−1,304−2,304−
N,306−1,306−2,306−N……光増幅
器、305−1,305−2,305−N……導波路型
分散スロープ補償回路、307−1,307−2,30
7−N……伝送光ファイバ、308……光前置増幅器、
309……受光回路、401……入力ポート、 40
2……出力ポート、403……シリコン基板、 θ1 〜
θN ……熱光学位相シフタ、φ0 〜φN ……分岐比可変
カップラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H04B 10/04 10/06
Claims (5)
- 【請求項1】 光パルス信号列を伝送用光ファイバを用
いて伝送する光パルス伝送装置において、 所望の波長における伝送用光ファイバの分散の傾きに対
して逆の傾きの分散を有する分散スロープ補償手段、お
よび、該伝送用光ファイバに対して分散の絶対値が等し
く分散の符号が逆である分散補償手段を配置し、 該分散スロープ補償手段は、平面導波路型分散スロープ
補償回路であることを特徴とする光パルス伝送装置。 - 【請求項2】 光パルス信号列を伝送用光ファイバを用
いて伝送する光パルス伝送装置において、 所望の波長における伝送用光ファイバの分散の傾きに対
して逆の傾きの分散を有する分散スロープ補償手段、お
よび、該伝送用光ファイバに対して分散の絶対値が等し
く分散の符号が逆である分散補償手段を、該伝送用光フ
ァイバの前に配置し、 該分散スロープ補償手段は、平面導波路型分散スロープ
補償回路であることを特徴とする光パルス伝送装置。 - 【請求項3】 光パルス信号列を伝送用光ファイバを用
いて伝送する光パルス伝送装置において、 所望の波長における伝送用光ファイバの分散の傾きに対
して逆の傾きの分散を有する分散スロープ補償手段、お
よび、該伝送用光ファイバに対して分散の絶対値が等し
く分散の符号が逆である分散補償手段を、該伝送用光フ
ァイバの後に配置し、 該分散スロープ補償手段は、平面導波路型分散スロープ
補償回路であることを特徴とする光パルス伝送装置。 - 【請求項4】 光パルス信号列を伝送用光ファイバを用
いて伝送する光パルス伝送装置において、 所望の波長における伝送用光ファイバの分散の傾きに対
して逆の傾きの分散を有する分散スロープ補償手段、お
よび、該伝送用光ファイバに対して分散の絶対値が等し
く分散の符号が逆である分散補償手段を、該伝送用光フ
ァイバの適当な間隔をあけた複数箇所に配置し、 該分散スロープ補償手段は、平面導波路型分散スロープ
補償回路であることを特徴とする光パルス伝送装置。 - 【請求項5】 請求項1ないし請求項4のいずれかに記
載の光パルス伝送装置において、 前記平面導波路型分散スロープ補償回路は、分岐比可変
カップラと熱光学位相フィルタを用いたプログラマブル
平面導波路型分散スロープ補償回路であることを特徴と
する光パルス伝送装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8242319A JPH1093506A (ja) | 1996-09-12 | 1996-09-12 | 短光パルス伝送装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8242319A JPH1093506A (ja) | 1996-09-12 | 1996-09-12 | 短光パルス伝送装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1093506A true JPH1093506A (ja) | 1998-04-10 |
Family
ID=17087448
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8242319A Pending JPH1093506A (ja) | 1996-09-12 | 1996-09-12 | 短光パルス伝送装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1093506A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000236297A (ja) * | 1999-02-16 | 2000-08-29 | Fujitsu Ltd | 分散補償が適用される光伝送のための方法及びシステム |
US6912362B1 (en) | 1999-10-19 | 2005-06-28 | Nippon Telegraph And Telephone Corporation | Dispersion slope equalizer |
JP2009198824A (ja) * | 2008-02-21 | 2009-09-03 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 波長分散および波長分散スロープの可変補償器 |
JP2010501892A (ja) * | 2006-08-24 | 2010-01-21 | イーオースペース,インコーポレイテッド | 位相変調と同調可能な光学フィルターを用いる高いダイナミックレンジのアナログ光ファイバーリンク |
-
1996
- 1996-09-12 JP JP8242319A patent/JPH1093506A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000236297A (ja) * | 1999-02-16 | 2000-08-29 | Fujitsu Ltd | 分散補償が適用される光伝送のための方法及びシステム |
US6912362B1 (en) | 1999-10-19 | 2005-06-28 | Nippon Telegraph And Telephone Corporation | Dispersion slope equalizer |
US7020398B2 (en) | 1999-10-19 | 2006-03-28 | Nippon Telegraph And Telephone Corporation | Dispersion slope equalizer |
JP2010501892A (ja) * | 2006-08-24 | 2010-01-21 | イーオースペース,インコーポレイテッド | 位相変調と同調可能な光学フィルターを用いる高いダイナミックレンジのアナログ光ファイバーリンク |
JP2009198824A (ja) * | 2008-02-21 | 2009-09-03 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 波長分散および波長分散スロープの可変補償器 |
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