JPH1092366A - 走査型電子顕微鏡 - Google Patents

走査型電子顕微鏡

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JPH1092366A
JPH1092366A JP8249392A JP24939296A JPH1092366A JP H1092366 A JPH1092366 A JP H1092366A JP 8249392 A JP8249392 A JP 8249392A JP 24939296 A JP24939296 A JP 24939296A JP H1092366 A JPH1092366 A JP H1092366A
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JP
Japan
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sample
electron microscope
chamber
specimen
scanning
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Application number
JP8249392A
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English (en)
Inventor
Yasunori Kima
泰則 来間
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 試料のサイズに関わりなく、且つ非破壊で試
料表面の観察を可能とする。 【解決手段】 本体が電子銃部10と鏡筒部20とチャ
ンバー30からなり、チャンバー30の一部分に開口部
32が設けられ、この開口部32を塞ぐ状態で試料40
を固定する。試料40のサイズに関わりなく、試料の裁
断や導電性膜の形成を必要としないため、あたかも光学
顕微鏡のような手軽さで、且つ非破壊で試料表面の観察
が可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、試料の表面観察を
行うのに使用される走査型電子顕微鏡に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】走査型電子顕微鏡(SEM)は、10-3
Pa以上の真空中に置いた試料の表面を1〜100nm
程度に細く絞った電子線でX−Yの二次元方向に走査を
行い、試料の表面から発生する二次電子、反射電子、透
過電子、カソードルミネッセンス(可視光、赤外線)、
X線、内部起電力などの信号を検出し、この検出した信
号を陰極線管(ブラウン管)画面上に拡大像表示したり
或いは記録計に記録することにより、試料の形態、微細
構造の観察や、組成元素の分布、定性、定量の分析を行
う装置である。金属などの導体、ICや酸化物などの半
導体、高分子材料やセラミックスなどの絶縁物の固体、
粉体、薄膜が試料となる。主に二次電子が試料の形態観
察、反射電子やX線が組成分析に使用される。
【0003】この走査型電子顕微鏡の構成例を図1に示
す。電子線は電子銃部のウェネルト円筒内の陰極(フィ
ラメント)を加熱して発生した電子が陽極で加速された
ものである。通常、0.5〜30kVに加速された電子
線は集束レンズと対物レンズの電磁レンズ作用で最終的
に3〜100nm径まで細かく絞られ試料の表面に照射
される。この細かく絞られた電子線を電子プローブと呼
ぶ。電子プローブは走査コイルによって試料表面上のX
とYの二次元方向に(通常のテレビジョンと同様に)予
め設定された面積を走査される。電子プローブの走査と
同期したブラウン管の画面上に、試料から発生した信号
をそれぞれの信号に適応した検出器で検出、増幅して輝
度変調されて像表示される。ブラウン管の画面像は電子
プローブの走査面積を小さくするに従って拡大される。
この画像を写真カメラで撮影するかビデオプリンタ20
で記録する。信号量の少ない場合、画像積算処理を行っ
てブラウン管画面像のS/Nの改善を図ることができ
る。電子プローブを走査せずに試料上に一点に固定して
得られるX線を用いて照射点の元素分析ができる。上記
の熱電子銃の代わりにフィールドエミッション(FE)
電子銃を装備したFE−SEMは1.5nm以下の高分
解能で高画質が得られるため形態観察に広く利用されて
いる。
【0004】走査型電子顕微鏡は光学電子顕微鏡に比べ
て、得られる画像の焦点深度が二桁以上深く、且つ二桁
以上高い分解能(イン・レンズ形のFE−SEMでは最
高0.6nm)が得られる。主に使われる二次電子像は
光学顕微鏡よりも高倍率(×1000以上)で、しかも
立体感のある像となるので、像の解釈は見たままで判断
できる。二次電子検出器と反射電子やX線の検出器を設
備して、同時に多種類の情報を得ることができる。ま
た、特別に作られた一対、または二対の二次電子検出
器、あるいは反射電子検出器で得た信号をコンピュータ
処理して試料の深さ方向も含む三次元情報を得ることが
できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記した如き従来の走
査型電子顕微鏡は試料室の大きさに限界があり、市販の
ものでは現在8インチのウェハーが入るものが最大であ
るが、一般的には3インチ径の試料が入る程度である。
これより大型の試料の場合、試料室に入るサイズに裁断
しなければ表面観察が行えず、試料作製に手間がかかる
ばかりか、試料裁断用のダイヤモンドソー等を必要とす
る。したがって、試料をあるがままの形で観察できず、
破壊検査を余儀なくされていた。非破壊で観察を行える
ように大型試料に合わせて試料室を大型化することも考
えられるが、装置コストが莫大になるので現実的でな
い。また、試料が非導電性である場合や試料表面に非導
電性の酸化物が形成されやすい場合、電子線照射による
試料のチャージング現象を防止するために、試料表面に
蒸着法やスパッタ法で導電性膜を形成する必要がある。
この点においても試料をあるがままの形で観察できず、
さらに蒸着機やスパッタリング装置等の専用装置を別に
必要とする。
【0006】本発明は、上記のような問題点に鑑みてな
されたものであり、その目的とするところは、試料のサ
イズに関わりなく、且つ非破壊で試料表面の観察を可能
とした走査型電子顕微鏡を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の従来技
術の課題を解決する手段として、本体が電子銃部と鏡筒
部とチャンバーからなり、前記チャンバーの一部分に開
口部が設けられ、前記開口部を塞ぐ状態で試料を固定す
ることを特徴としており、さらに、観察位置の位置合わ
せに有効な光学的撮像装置を併設してもよいものであ
る。
【0008】
【発明の実施の形態】図2は本発明に係る走査型電子顕
微鏡の一例を示した装置構成図である。
【0009】電子顕微鏡の本体は、陰極11及び陽極1
2からなり電子線を放出する電子銃部10と、電子線の
集束レンズ21、対物レンズ22及び走査コイル23か
らなる鏡筒部20と、この鏡筒部20の下に設置された
チャンバー30とが一体化した構成である。電子銃部1
0と各レンズ系は外部の制御回路51に接続されてい
る。また、鏡筒部20の走査コイル23は外部の走査回
路52に接続され、さらにブラウン管53の走査回路と
連動して画像形成を行う。チャンバー30の下面周囲に
はスタンド31が取り付けられており、このスタンド3
1にて本体が試料40の上に載置される。そして、チャ
ンバー30の一部分に開口部32が設けられ、この開口
部32はパッキン33を介して試料40と直に接するよ
うな構造になっている。また、チャンバー30には排気
装置54が設置されている。さらに、チャンバー30に
は画像形成を行うための電子線検出器や元素分析用のX
線分光器などを選択する信号選択器55が設置され、検
出された信号は変換器56、増幅処理部57や画像処理
部58を経て、ブラウン管53上に情報としてアウトプ
ットされる。
【0010】従来の電子顕微鏡と異なる点は試料室の有
無である。すなわち、本発明の電子顕微鏡では試料40
で区切られたチャンバー30内が従来の電子顕微鏡の試
料室にあたる。この構成によれば、試料40のサイズに
関わりなく、試料40上に直に顕微鏡本体を固定した上
でチャンバー30内を排気すれば、試料40を破壊する
ことなく電子顕微鏡観察が可能となる。試料40の交換
の際はチャンバー30内のみを大気圧までリークした
後、試料40を顕微鏡本体から脱着し、次に新たな試料
を顕微鏡本体に固定し、チャンバー30内を排気すれば
よい。
【0011】チャンバー30内の真空度は、一般に知ら
れている低真空タイプの走査型電子顕微鏡、例えば日本
電子製「JSM−5800LV」と同程度でよい。ちな
みにこの「JSM−5800LV」では6〜270Pa
の範囲である。低真空タイプの走査型電子顕微鏡の特徴
は、試料が非導電性であっても、試料の表面に導電性膜
を蒸着法やスパッタ法で形成する必要がない点である。
すなわち、本発明の装置構成で、且つ低真空の範囲で運
用すれば試料40をあるがままで観察が可能であり、あ
たかも光学顕微鏡のような手軽さで試料観察ができる。
試料40の表面凹凸が激しく試料40とパッキン33と
の境界でのリーク現象が懸念される場合は、例えば真空
ポンプ用のシリコングリース等をパッキン33に塗布し
てやればよい。ウェハーのように表面平坦性に優れる試
料40に対しては、特にグリースは必要ではない。
【0012】本発明の走査型電子顕微鏡の場合、試料位
置を固定する前に観察を行いたい場所を確定し、その場
所に顕微鏡本体を合わせる必要がある。簡易的には、予
め光学顕微鏡等で試料観察を行った上でさらに詳しく観
察したい場所にマーキングを行い、そのマーキング箇所
に本発明の顕微鏡本体を固定すればよい。しかし、顕微
鏡にCCDカメラのような光学的撮像装置を併設すれ
ば、その撮像装置の画像をもとに位置合わせを行えるの
で操作性が向上する。
【0013】
【発明の効果】本発明の走査型電子顕微鏡によれば、試
料のサイズに関わりなく、試料の裁断や導電性膜の形成
を必要としないため、あたかも光学顕微鏡のような手軽
さで、且つ非破壊で試料表面の電子顕微鏡観察が可能で
ある。電子顕微鏡は光学顕微鏡に比べて得られる画像の
焦点深度が二桁以上高く、且つ二桁以上高い分解能を有
する。したがって、光学顕微鏡の手軽さと電子顕微鏡の
焦点深度と分解能を合わせ持った本発明の走査型電子顕
微鏡によれば、製品検査や研究開発の効率を格段に向上
させることができる。さらに、本発明の走査型電子顕微
鏡にX線分光器等を設置すれば、光学的顕微鏡では行え
ない元素分析等も可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来技術の走査型電子顕微鏡を説明するための
装置構成図である。
【図2】本発明に係る走査型電子顕微鏡の一例を示した
装置構成図である。
【符号の説明】
10 電子銃部 11 陰極 12 陽極 20 鏡筒部 21 集束レンズ 22 対物レンズ 23 走査コイル 30 チャンバー 31 スタンド 32 開口部 33 パッキン 40 試料 51 制御回路 52 走査回路 53 ブラウン管 54 排気装置 55 信号選択器 56 変換器 57 増幅処理部 58 画像処理部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 本体が電子銃部と鏡筒部とチャンバーか
    らなり、前記チャンバーの一部分に開口部が設けられ、
    前記開口部を塞ぐ状態で試料を固定することを特徴とす
    る走査型電子顕微鏡。
  2. 【請求項2】 光学的撮像装置を併設したことを特徴と
    する請求項1に記載の走査型電子顕微鏡。
JP8249392A 1996-09-20 1996-09-20 走査型電子顕微鏡 Pending JPH1092366A (ja)

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JP8249392A JPH1092366A (ja) 1996-09-20 1996-09-20 走査型電子顕微鏡

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