JPH1091348A - 座標入力装置および液晶表示装置 - Google Patents

座標入力装置および液晶表示装置

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JPH1091348A
JPH1091348A JP24741696A JP24741696A JPH1091348A JP H1091348 A JPH1091348 A JP H1091348A JP 24741696 A JP24741696 A JP 24741696A JP 24741696 A JP24741696 A JP 24741696A JP H1091348 A JPH1091348 A JP H1091348A
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JP
Japan
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light
liquid crystal
optical waveguide
input device
optical
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JP24741696A
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English (en)
Inventor
Atsushi Sugawara
淳 菅原
Hirosaku Yamada
啓作 山田
Yoko Fukunaga
容子 福永
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、表示装置の透過率を低下させること
なく、低消費電力な座標入力を実現する座標入力装置お
よび液晶表示装置を提供することを目的とする。 【解決手段】液晶表示装置の表示面の一方の端辺に光源
または採光口を設け、表示面に対して平行方向に通る光
を作り、対向するもう一方の端辺に光センサーを配置さ
せ、ある特定の光を遮ることによって、表示画面上の座
標を特定するものである。表示面の端部にある光源また
は採光口から出た光は、パネル表面上の光導波路を通っ
て、表示面の他方の端辺に設けてある光センサーにあた
る。光センサーは、液晶表示装置のガラス基板上に設
る。ペンがセンサーに当たる光を遮ることによって座標
を特定する。センサ−は、光の有無によってその抵抗値
が変わる。センサーが複数ある場合は、順次電流を流し
ていき、光が当たっている場所を特定することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ペン入力装置など
の座標入力装置及びこの座標入力装置を付設した液晶表
示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ペン入力装置等の座標入力装置には、
(1)抵抗膜方式(感圧方式)、(2)静電結合方式、
(3)電磁誘導方式などが知られている。(1)の抵抗
膜方式は、図16に示すように、透明基板605(ここ
では液晶表示素子を表す。606は駆動ICと接続する
ためのTABである。)上に透明電極603を形成し、
絶縁膜602を介して、透明電極601を形成してい
る。
【0003】ペンの入力を感知する方法を以下に説明す
る。先ずペン604があたったところでこれら2枚の透
明電極601、603が接触する。この時これらの透明
電極601、603間に電位差を与えておくことでこれ
らの電極601、603間に電流が流れる。ペン604
があたった座標によって、電流の流れるパスが変化する
ので抵抗値が異なる。この抵抗値を測定する(例えば電
流値を測定する。)ことで、その座標を特定することが
できる。
【0004】この方式の長所は、構造が簡単であること
と低消費電力である。一方短所は座標を認識する精度が
低いことと、透明電極の透過率があまり高くないので、
光の利用効率が悪いことである。
【0005】(2)の静電結合方式は、パネルからのパ
ルス電圧をペン先に設けられたコイルによって静電結合
で検出する方法である。パルス電圧をパネル上で時系列
に走査し、このパルス電圧をペンによって読み込み、計
算によってペンの座標位置を割り出すものである。
【0006】この方式の長所は、ペンの座標位置を認識
する精度が高いことである。一方短所としてはペンに入
力する信号を取り出すためのコードを、ペンに設ける必
要があるなど、座標入力のための特別なペンを必要とす
ることと、パルス電圧を常に走査する必要から消費電力
が高くなる点にある。
【0007】(3)の電磁誘導方式は、ペン先から発信
される交番磁界をパネル全面に画素毎に形成されたコイ
ルで検出するものである。この方式の長所は、ペンの座
標位置を認識する精度が高いこと、筆圧検出ができるこ
とである。短所としては、ノイズに敏感であることと常
にペン先から誘導磁場を発信する必要があることから消
費電力が高いことである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、従来の
ペン入力装置等の座標入力装置は、透明電極を形成する
ために透過率を低下させる、パルス電圧や誘導磁場を常
に発信しなければならないことから消費電力が高いとい
った問題点を有していた。
【0009】本発明は、透過率が高く、消費電力が低
く、さらに座標を認識する精度が高い座標入力装置を提
供することを目的とする。また本発明は、上記座標入力
装置を液晶表示画面上に具備する液晶表示装置を提供す
ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明(請求項1)は、屈折率がn1の弾性体或い
は液体からなるコア及び前記コアを取り囲むように形成
された屈折率がn2(n2>n1)の弾性体からなるク
ラッドとからなる複数の光導波路と、前記光導波路が互
いに平面状に配置され、前記光導波路の一端に設けられ
た光センサーとを具備することを特徴とする座標入力装
置を提供する。
【0011】また本発明(請求項2)は、前記光導波路
の他端から入力された光を前記光センサ−が検出し、前
記光導波路の一部に圧力をかけて前記光導波路内を通過
する光量を変化させることにより、前記光センサーが検
出する光量を変化させ、この変化量を入力する情報入力
として検知する請求項1記載の座標入力装置を提供す
る。
【0012】また本発明(請求項3)は、前記光導波路
の他端には光を入力するための採光口が設けられている
ことを特徴とする請求項1或いは請求項2記載の座標入
力装置を提供する。
【0013】また本発明(請求項4)は、前記採光口に
光学的に接触された蛍光色素の入った透明固体または透
明液体を具備することを特徴とする請求項3記載の座標
入力装置を提供する。
【0014】また本発明(請求項5)は、前記光導波路
は線状に形成され、互いに並列に配置されていることを
特徴とする請求項1、請求項2、請求項3或いは請求項
4記載の座標入力装置を提供する。
【0015】また本発明(請求項6)は、前記光導波路
はX軸方向に並べられ第1の光導波路群と、この第1の
光導波路群に重ねられY軸方向に並べられた第2の光導
波路群からなることを特徴とする請求項5記載の座標入
力装置を提供する。
【0016】また本発明(請求項7)は、前記光導波路
の一部に光を導入し、この光を光センサによって検知す
ることで情報の入力を検知することを特徴とする請求項
1記載の座標入力装置を提供する。
【0017】また本発明(請求項8)は、二枚の基板間
に液晶材料を挟持させ、この液晶材料に電圧を印加する
ことによって液晶分子の方向を変化させて、光の透過量
を制御する表示領域と、前記二枚の透明基板のうち一方
の透明基板上に形成された複数の画素電極と、前記一方
基板上にマトリックス状に形成された信号線及び走査線
と、この信号線及び走査線の交点に形成され、前記画素
電極と前記信号線及び前記走査線に接続されたトランジ
スタと、前記信号線及び前記走査線の端部に接続された
駆動用集積回路と、前記一方の基板上の、前記トランジ
スタが形成された層と同じ層に形成され、前記表示領域
と前記駆動用集積回路の両方に隣接する領域に形成され
た光センサーと、前記二枚の基板のうち他方の基板上に
形成され、屈折率がn1の弾性体或いは液体からなるコ
ア及び前記コアを取り囲むように形成された屈折率がn
2(n2>n1)の弾性体からなるクラッドとからなる
複数の光導波路とを具備し、前記光導波路が互いに平面
状に配置され、前記光導波路の一端は前記光センサーと
光学的に接続されていることを特徴とする液晶表示装置
を提供する。
【0018】本発明は、液晶表示装置の表示面の一方の
端辺に光源または採光口を設け、表示面に対して平行方
向に通る光を作り、対向するもう一方の端辺に光センサ
ーを配置させ、ある特定の光を遮ることによって、表示
画面上の座標を特定するものである。
【0019】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施形態について
説明する。以下に挙げるものは、本発明を説明するため
のもので、これに限定されるものではない。 (実施例1)図1に本発明の液晶表示装置の断面図を示
す。液晶パネルは、薄膜トランジスター(TFT)基板
6上に対向基板4が対向配置されセルを構成し、このセ
ル中に液晶層5が注入されている。この液晶層5はシー
ル剤10によってシールされている。またTFT基板6
はTape Automated Bonding(T
AB)8を介してドライバー用集積回路9に接続されて
いる。このドライバー用集積回路9によって、TFT基
板6上の各画素毎に形成されたTFTが駆動される。
【0020】この液晶パネルの表示面上には、本発明に
係る座標入力装置が形成されている。この座標入力装置
は、コア1及びこのコア1を取り囲むように形成された
クラッド2により構成された光導波路と、TFT基板6
の対向基板4が無い部分に形成された光センサー用のT
FT7からなる。このとき光導波路の一方の端部には外
光を取り入れるための採光口11が設けられ、その他方
の端部に前記光センサー用のTFT7が形成されてい
る。採光口11から入った光は、光導波路を通って、光
センサーTFT7に入力されている。
【0021】次にペンによる座標入力方法を述べる。先
ずペン3で光導波路に圧力をかけることにより、コア1
がつぶれ光経路が遮断される。光経路が遮断されると光
センサーTFT7は、光が入力されなくなるので、光の
非入力を検出する。このように光の入力非入力を検出す
ることによって、ペンの入力の有無を検出することがで
きる。
【0022】図2は本発明の液晶表示装置及び座標検出
装置の斜視図である。図1と同様にTFT基板6上に
は、対向基板4が対向配置されセルを形成している。こ
のセル中には液晶層が注入され、シールされ液晶パネル
を形成している。この液晶パネルの周辺部にはドライバ
ー用の集積回路9が、TAB8により接続されている。
TFT基板6上の各画素毎に形成されたTFTは、前記
ドライバー用集積回路9によってそれぞれ駆動する。
【0023】図1と同様にこの液晶パネルの表示面上に
は、本発明に係る座標入力装置が形成されている。この
とき前記表示面上の二次元座標の任意の位置を検出する
ために、光導波路は互いに直行したX軸方向とY軸方向
の2層形成されている。X軸方向、Y軸方向のそれぞれ
の光導波路の一方の端部には、外光を取り入れるための
採光口11が形成され、その他方の端部には光センサー
用のTFT7が設けられている。
【0024】ペンによる座標入力方法は、図1のものと
同様に行われるが、本座標入力装置ではX軸方向とY軸
方向の両方を検出することができるので、パネル表面上
の座標を2次元的、即ち1点だけ特定することが可能と
なる。以下にその方法を述べる。先ず表示面の端部にあ
る採光口11に入力された光は、パネル表面上のX軸方
向、Y軸方向に沿って形成された光導波路をそれぞれ通
り、表示面の他方の端部にそれぞれ設けてある光センサ
ーTFT7に入力される。
【0025】ペン3を座標入力装置上にタッチした場
合、前述したように光センサーTFT7に入力される光
を遮ることになり、光センサーTFT7は光の非入力を
検出する。この場合X座標に設けられたセンサーTFT
7とY座標に設けられた光センサーTFT7は、ペン3
によって光が遮られる座標を同時に検出することにな
り、その2次元座標位置を検出できる。
【0026】本実施例では、液晶表示装置がアクティブ
マトリックス型であるので、光センサーTFT7をそれ
ぞれの画素に形成されるTFTを形成する工程と同時に
形成しているが、これに限ることなく他の光感受性能動
素子をセル形成後実装することで形成することもでき
る。
【0027】光センサ−は、光の有無を検出するできる
ものであれば特に限定されるものではないが、例えば光
の入力非入力によりその抵抗値が変わるもの、即ち半導
体受光素子を用いることが望ましい。こうすることで光
の入力非入力の情報を直接電子変換できるので、その後
の電気的処理をするのに他の電気変換素子が不要とな
る。
【0028】また光センサーが複数ある場合は、順次個
別にセンサーをON状態にしていき、光が当たっている
場所を特定することができる。すなわち、センサー自身
の抵抗値や、センサーにつながったコンデンサーにたま
った電荷量を調べることにより、複数あるセンサーの等
どれに光が当たっているか、あるいは光が当たっていな
いのかがわかる。これらの抵抗値は、そこに流れる電流
をオペアンプの電流/電圧変換回路を使って検知し、求
めることができる。電荷量も同様にオペアンプ回路で電
圧量に変換できる。これらの検知回路をセンスアップ回
路という。
【0029】また、光センサーTFT7のセンスアップ
回路のために、TAB10を介して、センスアップ用集
積回路12を別途設けてもよい。このセンスアップ用集
積回路12の機能は、液晶駆動用のドライバー用集積回
路9の中に設けてもよい。
【0030】図3は本発明の座標入力装置の光導波路を
分解した斜視図である。クラッド2は、例えばアクリル
樹脂でできており、屈折率が約1.49のものが選ばれる。
またコアは、例えばシリコーン系のマッチングオイルを
入れる。このマッチングオイルの屈折率は1.51程度が好
ましい。なお、液晶パネルの上に、このような屈折率の
異なる透明膜が重なっていると界面での反射が心配され
る。しかしながら屈折率1.49から1.51への界面での反射
Rは、 R=2×((n1−n0)/(n1+n0))2 =0.00009 であり、0.01%以下なので、その界面での反射がほとん
どなく実用上問題ない。
【0031】この界面での反射を許容できる最大値は約
1%で、そこから計算して、(コアn1/クラッドn
2)<1.15となる。コア1の材質には、液体やあるいは
気体を用いるのが弾力性にとみ好ましい。しかし、ペン
の圧力によって光が遮断できるならば、シリコーン樹脂
のような柔らかい弾性体を用いても良い。
【0032】クラッド2は図3に示すように丸溝加工を
したものを張り合わせて形成できる。溝の形状は必ずし
も丸でなくてもよく、角溝でも良い。このような溝の加
工は、プラスチックのプレス加工によって、容易に行う
ことができる。図4は本発明の座標入力装置の光導波路
をX軸方向と、Y軸方向に直行して配置する様子を示す
図である。このように光導波路が形成されたアレイを二
枚用意して、それぞれ光導波路が直交するように重ね合
わせれば、二次元用の光導波路アレイを作ることができ
る。
【0033】次に採光口をどの程度設けると、光センサ
ーに十分認識できる程度の光を導入できるかについて、
計算してみる。先ず採光口における開口数NAを計算す
ると、 NA=θmax 〓n1×√(2×(n1−n0)/n1) より n1=1.51、n0=1.49 とすると NA=0.24 i.e. θmax =14゜ となる。
【0034】室内の机上での照度は、約1000ルックスで
ある。これがもし完全拡散光ならば、上記θmax の場
合、光導波路は全入射光の1/40すなわち25ルクス
の光を光導波路を伝ぱんできる。光センサーTFTは2
5ルクスの光でも十分に反応することがわかっており、
光センサーとしてTFTを用いることは有効である。実
際は、机の上に入射する光は完全な拡散光ではなく、や
はり天井から入射する光量が多いので、25ルクスより
も多くの光がTFTに入射することになり、動作上の問
題はない。
【0035】仮に上記の25ルックスが感度の限界だと
すると、NA=0.24 が最低値で、屈折率の比率は、(コア
n1/クラッドn2)>1.013 でなければならない。図
5は、本発明の液晶表示装置に用いる駆動回路の回路図
である。TFT液晶表示装置の駆動回路の周辺部に、光
センサーTFTを設けている。その光センサーTFTか
らの信号を読みとるセンスアップ回路が、接続されてい
る。Y座標側の光センサーTFTの走査線は、TFT液
晶表示装置の画素内に設けられたTFTの走査線(ゲー
ト線)に接続されており、X座標側の光センサーTFT
の走査線は、画素内に設けられたTFTの信号線に接続
されている。
【0036】図6は光センサTFTの電圧電流特性であ
る。ソース電位を基準にしたゲート電位Vgsがマイナ
スの値になる領域をTFTのOFF領域と定義すると、
このOFF領域では光によるソース・ドレイン間電流I
dsの感度が高く、この特性を用いれば、TFTを光セ
ンサーとして使うことができる。Idsは明状態と暗状
態で一桁から二桁違えば十分に使える。
【0037】図7は、図5における光センサTFT部を
抜き出して書いたものである。TFTのゲート電極は画
素の走査線または信号線につなげる。複数のTFTのド
レインまたはソースのどちらか一方は、束ねてセンサー
用信号線としてセンスアップ回路につながる。そしても
う一方は、各TFTごとで蓄積容量Csにつながり、C
sの他方の電極は束ねられてCs線とし、一定電位Vc
sに保たれる。光センサーの機能は、このCsにたまっ
た電荷量を調べることになる。すなわち、TFTに光が
当たることによりCsから電荷が逃げるので、この電荷
量を検知するのである。詳しくは後述する。
【0038】図8を用いて光センサーアレイの動作原理
を説明する。最初にY座標側光センサー部に関して説明
する。先ず走査線電位Vgを上げて光センサーTFTを
ON状態(この期間をTchargeと呼ぶ)即ち導通状態と
し、光センサー用信号線電位VsensとCsの端子電位V
cap とを等しくする。つづいてVgを下げてTFTをO
FF状態(この期間をTholdと呼ぶ)にする。Vgを下
げた瞬間、TFTのゲート・ソース間容量によるカップ
リング効果で、Vcap はΔVpだけ低下する。
【0039】この後、もしこのTFTに光が当たって、
OFF状態のときにリーク電流が流れると、電位Vcap
は電位Vsensの方向に引かれていき、Vcap はさらにΔ
Vleakだけ変化する。ここで光リーク電流によって流れ
た電荷Qは、 Q=Cs×ΔVleak と表すことができる。
【0040】次に期間Tsensにおいて、再びVgを上げ
るとVcap は前述のカップリング現象によってΔVpだ
け上昇する。そして、Vcap はVsensまで上昇する。こ
のとき、光リークによって溜まった電荷Qは、センサー
用信号線を通って、図9に示すセンスアップ回路(検出
回路)に移る。
【0041】さて、前述のVsensは、図9に示す検出回
路で電位が設定されており、前述の光リーク電流で発生
した電荷Qを、Caccum に移すことによって検出するこ
とができる。すなわち、図9において、期間Tchargeお
よびTholdでは、TrがON状態になっていて、Caccu
m には電荷がたまらない。しかし、期間Tsensにおいて
は、TrはOFFし、オペアンプの作用によって、光リ
ークで溜まった電荷Qが流れ、Caccum にたまる。これ
を検出することによって、光センサーTFTに光が当た
ったか否かを検出することができる。
【0042】このような操作を各走査線、そして各フィ
ールド期間について行っていくことにより、Y座標側光
センサーアレイの受光の有無を知ることができる。第2
に、X座標側光センサー部について説明する。図5に示
すように、X座標側光センサーTFTの走査線は、画素
用の信号線に接続されている。映像情報を画素用信号線
に送らないブランキング期間に、画素用走査線をOFF
状態にしておき、画素用信号線の電位を端から順次上げ
て行き、光センサーTFTをONにして行く。このとき
光センサー用信号線から電荷が供給され、前述のY座標
側と同じようにCsに電荷がたまる。そして光センサー
TFTをOFFにしているときに、光によってTFTに
リーク電流が流れ、Cs内の電荷量が変化する。その
後、再び光センサーTFTをON状態にしたときに、セ
ンスアップ回路(検出回路)によって、この変化した電
荷量を読み出すことができる。
【0043】このような操作を各フィールド期間につい
て行っていくことにより、X座標側光センサーアレイの
受光の有無を知ることができる。ここで、光センサーT
FTをON状態にするタイミングは、必ずしも、ブラン
キング期間を利用する必要はなく、映像信号の合間を利
用しても良い。そして、光センサー用信号線は一本であ
る必要はなく、画素用信号線を複数ブロックに分け、各
ブロック毎に光センサー用信号線を用意しても良い。こ
のようにすると複数の光センサーアレイの読みとりを同
時に行うことができ、全体の読みだし時間を短縮するこ
とができる。
【0044】また、X座標側光センサー部は図10に示
すように、光センサーTFTのゲートを束ねて光センサ
ー用走査線としてもよい。このときTFTのソース・ド
レインは、各画素用信号線およびセンスアップ回路(検
出回路)につなぐ。先ほど説明した図5や図7の場合、
光センサーTFTのゲート電極には、画素の信号線電位
が掛かっていたので十分にゲートがONしない心配があ
った。この図10の場合は、ゲートをONするのに十分
な電位を与えることができる。
【0045】光センサーTFTの受光の有無を検出する
方法としては、図11に示すように、画素用信号線に流
す映像情報の合間に、光センサー用走査線電位を上げ光
センサーTFTをONし、一回の合間ごとに画素用信号
線を端から順次電位を上げていく、光センサーTFTは
受光の有無で抵抗値が変わるので、センスアップ回路に
流れる電流量で、受光の有無がわかる。すなわち信号線
が、映像情報の合間にどこをスキャンしているかはわか
っているので、どこのセンサーが光を受けていないかが
わかる。この場合のセンスアップ回路は、オペアンプな
どで電流電圧変換回路を構成すればよい。
【0046】なお、周囲からくる光すなわち外光は、変
化する可能性があるので、実施例1の場合、光センサー
の受光量の絶対値でペンの有無を判断するのは好ましく
なく、全光センサーTFTの受光量の平均値に対する相
対値でペンの有無を判断する方法が好ましい。
【0047】(実施例2)図12は本発明の液晶表示装
置の断面図である。本実施例においては、実施例1のよ
うな光導波路は用いずに、液晶パネルの一方の端部に発
光ダイオードとレンズを形成し、他方の端部に反射板と
光センサーを組み込んだものである。本実施例では、外
光を利用することをやめ、装置内部に発光源と光センサ
ーを内蔵させた。このようにすることにより、周囲が暗
い場合でも、ペン入力が可能となる。
【0048】図12に示すように、液晶パネルは、TF
T基板206上に対向基板204が対向配置されセルを
構成し、このセル中に液晶層205が注入されている。
この液晶層205はシール剤210によってシールされ
ている。またTFT基板206はTTAB208を介し
てドライバー用集積回路209に接続されている。この
ドライバー用集積回路209によって、TFT基板20
6上の各画素毎に形成されたTFTが駆動される。
【0049】また画像入力装置は、前記対向基板204
の一方の端部上に形成された発光ダイオード200と、
対向基板204が形成されてないTFT基板206上の
前記対向基板204の他方の端部付近に形成された光セ
ンサーTFT207と、から構成されている。発光ダイ
オード200から発した光は、レンズ201を通して採
光口213に入る。そしてミラー202に当たってか
ら、光センサーTFTに当たる。このときレンズ201
は、光を光センサーTFTの上に集光させる働きを持
つ。
【0050】次にペンの座標検出方法について述べる。
先ずパネル上にペンをタッチさせない状態では、発光ダ
イオード200から発した光は、遮られることなく全て
光センサーTFT207に入力する。次にペン203を
パネル上にタッチしたとき、このペン203が発光ダイ
オードから発した光の光路を遮る。そしてペン3の座標
に位置する光センサーTFTに光が当たらなり、光が入
力されなくなる。この光の入力の有無を検出すること
で、ペン3の当たった場所の座標を特定することができ
る。検出の仕方は実施例1と同じである。
【0051】発光ダイオード200は、半導体基板上に
複数の発光ダイオードを並べたアレイ状でもよいし、一
つの発光ダイオードの光を導光体によって複数に振り分
けても良い。採光口213は対向するレンズを通った光
のみを通すように小さく絞ってあり、その内部の側面は
黒く塗られているので周囲からの外光はここで吸収され
る。
【0052】図12の液晶表示装置は、ペン3の圧力を
検知する感暑装置を具備する。シリコーンゴムなどの弾
性体をバネにした感圧プッシュスイッチ211を基板2
12の周辺に形成し、液晶パネルの下部に装着する。ペ
ン3の圧力を検出することで、筆圧を読み取ることも可
能である。また圧力センサー211とスイッチを組み合
わせて感圧スイッチとし、ペンタッチの圧力を感じて、
前記発光ダイオード200のスイッチをONさせる。こ
うすることでペン3が当たっていない時は、前記発光ダ
イオード200は光っておらず、電力消費を抑えること
ができる。
【0053】(実施例3)図13は実施例3に用いるペ
ンの断面図である。本実施例ではペンに光源と電池を内
蔵したタイプで、携帯情報機器本体には光源を内蔵させ
ない。ペンは本体301の中に、電池302、発光ダイ
オード303、導光体304、306、そして円錐状ミ
ラー307を内蔵している。このペンは、ペン先が表示
パネル表面に当たった時のみ発光ダイオード303が発
光するようになっている。また、ペン先は、屈曲部30
5を持っているので、ペンを必ずしも、パネルに対して
垂直に持つ必要はない。ただし円錐状ミラー307の低
面はパネルに密着させる必要がある。
【0054】このペンを用いる携帯端末としての液晶表
示装置は、図12に示す液晶表示装置から発光ダイオー
ド200とレンズ201を除いたものを用いることがで
きる。本実施例のペン先からパネル表面の全方位に出た
光は、図12の全ての採光口213に届くが、採光口2
13に対して斜めから入って光は、採光口213内部の
黒色部に吸収されてしまうので、直進してきた光のみが
光センサーTFT207にあたる。従ってペンの座標位
置を特定することが出きる。なお、検出の方法は実施例
1および2と同じである。
【0055】(実施例4)図14は本発明の実施例4に
係る座標入力装置である。本実施例ではペンを用いない
座標入力装置である。携帯情報機器本体401のなかに
表示部402があり、その画面の中のカーソルの位置を
403で示している。このカーソル位置は、カーソル移
動レバー404および405で画面内を縦横に動かすこ
とができる。
【0056】この動作原理を説明する。カーソル移動レ
バー404および405には、採光穴406が付随して
おり、一緒に動くようになっている。この穴から入った
光は、実施例1で説明したTFT基板上の光センサーT
FTにあたる。従ってカーソル移動レバー404および
405を動かすことにより、光の当たる光センサーTF
Tを特定することができるので、カーソル移動レバー4
04および405の座標がきまり、その座標に基づい
て、画面内のカーソルの位置をソフトウエアーで動かす
ことができる。
【0057】画面内で動かすものはカーソルに限定する
必要はなく、文字や数字などのキャラクターや、ウイン
ドウ、図形パターンでもかまわない。また、カーソル移
動レバー404および405に、マウスのクリックボタ
ンに相当するプッシュスイッチをつけてもよい。実施例
1で説明したTFT−LCDのTFT基板上に設けた光
センサーTFTアレイを用いる。画面端部にあるカーソ
ル移動レバーを動かすことにより、カーソルを画面内で
動かすことができる。
【0058】以上の説明は、反射型液晶ディスプレイを
前提に進めてきたが、透過型液晶ディスプレイの場合に
も適応できる。透過型液晶ディスプレイは、パネルの下
にバックライトがあるので、外光を使わずにバックライ
ト光を利用できる。たとえば、図14に示した採光口4
06場所に、バックライトと対向するようにミラーを設
置すると、バックライトの光がこのミラーに当たり、反
射して光センサーTFTに当たるので、カーソル移動レ
バー404および405の位置を特定することができ
る。
【0059】(実施例5)図15を用いて、実施例5を
説明する。実施例5は、実施例1の採光部の先端に集光
板501を取り付けた場合である。集光板501は、内
部に蛍光色素を混入した樹脂板であり外光を集めて効率
よく光導波路1へ光を伝達することができる。その原理
を説明する。蛍光色素は、紫外光を吸収して可視光を放
射する機能を持っている。集光板501に入射した外光
の紫外光は、その内部の蛍光色素によって、全方位に可
視光となって放射される。そのうちのある角度以上を持
った成分は、界面で全反射していくので、集光板501
の端部に集まってくる。それゆえ集光効果があるといえ
る。ここで全反射するのは、樹脂の屈折率は外界の空気
の屈折率より高いからである。この集光板501を取り
付けることによって効率よく外光を集めることができ
る。
【0060】
【発明の効果】本発明は、反射型液晶表示装置の反射率
を低下させずに、低消費電力なペン入力機能のような座
標入力機能を液晶表示装置に与えることができる。しか
もどんなペンでも使うことができる。またTFT−LC
Dの特徴を利用することができており、分解能も高い。
この発明の効果を表1にまとめた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の座標入力装置および液晶表示装置の概
略断面図
【図2】本発明の座標入力装置および液晶表示装置の概
略斜視図
【図3】本発明の座標入力装置および液晶表示装置の実
施例1の光導波路の断面斜視図
【図4】本発明の座標入力装置および液晶表示装置の実
施例1の光導波路の配置図
【図5】本発明の座標入力装置および液晶表示装置の概
略回路構成図
【図6】本発明の座標入力装置および液晶表示装置のト
ランジスターの電圧・電流特性図
【図7】本発明の座標入力装置および液晶表示装置の光
センサー部の回路図の一例
【図8】本発明の座標入力装置および液晶表示装置の光
センサー部の電圧波形図の一例
【図9】本発明の座標入力装置および液晶表示装置の電
荷検出オペアンプ回路図の一例
【図10】本発明の座標入力装置および液晶表示装置の
光センサー部の回路図の一例
【図11】本発明の座標入力装置および液晶表示装置の
光センサー部の電圧波形図の一例
【図12】本発明の座標入力装置および液晶表示装置の
実施例2の概略断面図
【図13】本発明の座標入力装置および液晶表示装置の
実施例3の概略断面図
【図14】本発明の座標入力装置および液晶表示装置の
実施例4の概略斜視図
【図15】本発明の座標入力装置および液晶表示装置の
実施例5の概略断面図
【図16】従来の抵抗膜(感圧)式の座標入力装置およ
び液晶表示装置の概略断面図
【符号の説明】
1…光導波路のコア 2…光導波路のクラッド 3…ペン 4…液晶セルの対向基板 5…液晶物質 6…TFT基板 7…光センサーTFT 8…TABのテープ 9…ドライバーIC 10…液晶セルのスペーサー 11…光導波路の採光口 200…発光ダイオードの導光板 201…レンズ 202…ミラー 203…ペン 204…液晶セルの対向基板 205…液晶物質 206…TFT基板 207…光センサーTFT 208…TABのテープ 209…ドライバーICチップ 210…液晶セルのスペーサー 211…感圧プッシュスイッチ 212…基板 213…採光口 301…ペン本体 302…電池 303…発光ダイオード 304…導光体 305…屈曲部 306…導光体(発光部) 307…円錐状ミラー 401…携帯情報機器本体 402…表示部 403…カーソル 404…カーソル移動レバー 405…採光口 501…蛍光塗料入り樹脂 601…抵抗膜(感圧)式座標入力装置の透明電極 602…抵抗膜(感圧)式座標入力装置の透明クッショ
ン材 603…抵抗膜(感圧)式座標入力装置の透明電極 604…ペン 605…液晶パネル 606…ドライバーIC

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】屈折率がn1の弾性体或いは液体からなる
    コア及び前記コアを取り囲むように形成された屈折率が
    n2(n2>n1)の弾性体からなるクラッドとからな
    る複数の光導波路と、前記光導波路が互いに平面状に配
    置され、前記光導波路の一端に設けられた光センサーと
    を具備することを特徴とする座標入力装置。
  2. 【請求項2】前記光導波路の他端から入力された光を前
    記光センサ−が検出し、前記光導波路の一部に圧力をか
    けて前記光導波路内を通過する光量を変化させることに
    より、前記光センサーが検出する光量を変化させ、この
    変化量を入力する情報入力として検知する請求項1記載
    の座標入力装置。
  3. 【請求項3】前記光導波路の他端には光を入力するため
    の採光口が設けられていることを特徴とする請求項1或
    いは請求項2記載の座標入力装置。
  4. 【請求項4】前記採光口に光学的に接触された蛍光色素
    の入った透明固体または透明液体を具備することを特徴
    とする請求項3記載の座標入力装置。
  5. 【請求項5】前記光導波路は線状に形成され、互いに並
    列に配置されていることを特徴とする請求項1、請求項
    2、請求項3或いは請求項4記載の座標入力装置。
  6. 【請求項6】前記光導波路はX軸方向に並べられ第1の
    光導波路群と、この第1の光導波路群に重ねられY軸方
    向に並べられた第2の光導波路群からなることを特徴と
    する請求項5記載の座標入力装置。
  7. 【請求項7】前記光導波路の一部に光を導入し、この光
    を光センサーによって検知することで情報の入力を検知
    することを特徴とする請求項1記載の座標入力装置。
  8. 【請求項8】二枚の基板間に液晶材料を挟持させ、この
    液晶材料に電圧を印加することによって液晶分子の方向
    を変化させて、光の透過量を制御する表示領域と、 前記二枚の透明基板のうち一方の透明基板上に形成され
    た複数の画素電極と、 前記一方基板上にマトリックス状に形成された信号線及
    び走査線と、この信号線及び走査線の交点に形成され、
    前記画素電極と前記信号線及び前記走査線に接続された
    トランジスタと、 前記信号線及び前記走査線の端部に接続された駆動用集
    積回路と、 前記一方の基板上の、前記トランジスタが形成された層
    と同じ層に形成され、前記表示領域と前記駆動用集積回
    路の両方に隣接する領域に形成された光センサーと、 前記二枚の基板のうち他方の基板上に形成され、屈折率
    がn1の弾性体或いは液体からなるコア及び前記コアを
    取り囲むように形成された屈折率がn2(n2>n1)
    の弾性体からなるクラッドとからなる複数の光導波路と
    を具備し、前記光導波路が互いに平面状に配置され、前
    記光導波路の一端は前記光センサーと光学的に接続され
    ていることを特徴とする液晶表示装置。
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