JPH1090316A - 電力計 - Google Patents

電力計

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JPH1090316A
JPH1090316A JP9184740A JP18474097A JPH1090316A JP H1090316 A JPH1090316 A JP H1090316A JP 9184740 A JP9184740 A JP 9184740A JP 18474097 A JP18474097 A JP 18474097A JP H1090316 A JPH1090316 A JP H1090316A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】熱量測定ブリッジにおける示差加熱の影響を低
減することができ、また、小さい入力信号レベルでも正
確に測定することのできる熱測定RF電力計を提供す
る。 【解決手段】本発明の一実施例によれば、第1に、外部
からブリッジを加熱し、結果生じる温度を制御すること
により、また、第2に、測定すべき印加電力に応じて変
動する量だけ、内部的に加熱することにより、示差加熱
の問題が低減される。この熱は熱量測定ブリッジの2つ
の終端負荷に対する共通モードの入力信号として加えら
れるため、本来の電力測定に影響を与えない。熱量測定
ブリッジを平衡させるためのフィードバック信号は、積
分器によって発生される。小さい印加信号の測定を可能
にするため、積分器の出力をゼロ近辺で動作させる。こ
れを可能にするため、印加信号は周期的に除去され、真
の平衡状態からの、適切な、わずかなオフセットがサー
ボ・ループに導入される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一般に電力計に関し、
特に、熱量測定ブリッジを用いた熱測定RF電力計に関
する。
【0002】
【従来の技術】ここ十年ほどの間における半導体の開
発、及び、無線周波数スペクトル割当てにおける最近の
変化は、セルラー・テレフォン・サービス及びGMRS
に用いられるような各種携帯用トランシーバの用途及び
市場の力強い成長に貢献してきた。製品となるものは、
やはり、試験しなければならないし、必要に応じて、修
理し、試験しなければならない。米国におけるCDMA
及び欧州におけるGSMのようなスペクトル拡散技術の
出現によって、試験装置に含まれる技術的精巧度をさら
に高めて、被試験デバイスの性能の特徴を評価できるよ
うにすることが必要になる。こうした試験装置は、信頼
できることと、比較的小型であること(ラックに一杯の
独立した計器からなるシステムを販売しようとする者に
当てはめる必要はないが...)に加えて、将来の発展
に適応可能であることが望ましい。
【0003】こうしたテスト・セットがなすべきことの
中に、RF電力の測定がある。こうしたテスト・セット
の電力測定モジュールは、従って、小さく、正確で、帯
域が広く、CW以外のパルス変調用途に適合し、安価で
あることが望ましい。これは、全くのところ、本質的に
異なる要件のリストであり、セルラー・テレフォンのよ
うな無線装置に用いられるテスト・セットの設計者にか
なりの難問を課すことになる。
【0004】熱量測定RF電力計は、RF電力を終端負
荷に受け入れ、発生する熱をブリッジのアームの1つで
ある温度依存抵抗に熱的に結合する装置である。これに
よって、ブリッジの平衡がくずれ、サーボ・ループ内に
誤差信号が生じる。サーボは、これに応答して、その熱
が温度感応ブリッジのもう1つのアームに結合される、
独立しているが、同一の終端負荷にDCまたは低周波電
力を供給する。供給された電力は、サーボ・ループが、
ブリッジの平衡をとり直すのにどれだけの電力を必要と
するかを計測することによって測定される。この種の熱
量測定RF電力計は、ある時期周知のところであった。
例えば、ヒューレット・パッカード・モデル434A熱
量測定電力計に関する操作及びサービス・マニュアル
(およそ1961年頃)を参照されたい。この技法のよ
り最近の例については、1987年7月のヒューレット
・パッカード・ジャーナル、ページ26の「Micro
processor−Enhanced Peform
ance in an Analog Power M
eter」と題する論文において知ることができる。
【0005】熱量測定ブリッジの正確度は、温度、とり
わけ、ブリッジの両端間に生じる温度差によって影響を
受ける。ブリッジ内の素子の電気的値は、トリミングに
よって平衡をとることができるが、それでも温度係数を
備えており、物理的な部分内における熱経路の制御は極
めて困難である。その結果、測定される電力を加えると
いった、熱勾配下においては、ブリッジは、熱勾配に対
するブリッジ自体の非対称応答のため不平衡になる可能
性がある。時間的に、定常状態条件が維持される場合、
勾配がならされ、正確な応答が得られるようになる。こ
の熱的時定数応答時間の必要をなくすことができれば、
望ましい。
【0006】制御ループは、増幅器または積分器を用い
て、フィードバック信号を形成することが可能である。
小さい変化を測定しなければならないとか、DC測定技
法が許容できないドリフトを被りがちであるといった多
くの状況において、AC測定技法にシフトすることが望
ましい。こうした場合、積分器に結合された同期検波器
が、増幅された誤差信号から実際のフィードバック信号
を形成する魅力のある組み合わせを形成する。熱量測定
による電力測定技法の場合、積分器の出力を利用して、
熱を発生させると、積分器からの出力の極性のいずれに
よっても平衡点が生じる可能性がある。しかし、極性の
一方は、例えばフィードバック信号と誤差信号との間に
おける変化であるという間違った論理的認識をそれに結
び付ける。システムが該状態になると、フィードバック
はもはや負ではなくなり、正になる。結果として、一般
に、最悪の場合のマージンを予測して、ブリッジが実際
に平衡状態にある場合でも、積分器の出力がその範囲内
においてゼロに近づかないようにすることが必要にな
る。サーボ・ループの論理に対する複雑化の要因とし
て、その非理性的な強制的解決は、実際には処理しやす
いが、それにもかかわらず、小さい信号レベルを測定で
きる正確度に制限を加えるという欠点がある。ブリッジ
が実際に平衡状態にある場合、積分器の出力が、ゼロに
かなり接近して効力を発揮できるようにすることによっ
て、このダイナミック・レンジに対する制限を排除する
ことができれば望ましい。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、熱量測定ブ
リッジにおける示差加熱の影響を低減することのできる
装置を提供することを目的とする。本発明は、また、小
さい入力信号レベルでも正確に測定することのできる装
置を提供することを目的とする。本発明は、さらに、フ
ィードバック・ループ内の積分器の出力がゼロ近辺でも
動作させることのできる装置を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】熱量測定ブリッジ内にお
ける示差加熱の問題に対する解決策は、まず、外部から
ブリッジを加熱し、結果生じる温度を制御することであ
る。所望の場合には、実際の断熱オーブンを利用するこ
とができるが、断熱しなくても、加熱される熱質量を頼
みにすれば十分な可能性もある。
【0009】示差加熱の問題に対する第2の解決策は、
測定すべき供給される電力に応じて変動する量だけ、内
部的にブリッジを加熱することである。これは、第1の
例における熱勾配の主たる発生源を排除する働きをす
る。熱量測定ブリッジの2つの終端負荷に対する共通モ
ードの入力信号として、この熱を加えることによって、
ブリッジ自体が不平衡状態にならなくなり、従って、そ
の共通電力を測定しようとしない。測定すべき実際の入
力電力は、当初、ブリッジを不平衡にするので、以前の
ように測定も行われる。定電源回路が、測定される電力
の表示に応答し、測定電力(並びにブリッジを平衡にす
る等量のフィードバック電力)と共通モード電力の和
を、フル・スケール測定に対応する一定の値、実際のと
ころは、それよりわずかに大きい値に保持する働きをす
る。これによって、応答時間を延長する、ブリッジ内の
内部熱過渡現象が排除される。
【0010】十分にゼロに近づけて積分器の出力を有効
に作用させることができないという問題に対する解決策
は、加えられる入力を周期的に除去して、真の平衡状態
からの適正なわずかなオフセットをサーボ・ループに導
入し、その後、独立したサンプル及びホールド制御ルー
プによってブリッジの正確な平衡状態にすることであ
る。「周期的」は、1秒間に1回、1秒間に10回、あ
るいは、望ましい場合には、各測定の開始時を意味する
ものとみなすことが可能である。
【0011】
【実施例】ここで図1を参照すると、セルラ・テレフォ
ン及びGMRSトランシーバのような無線通信装置に用
いられるテスト・セットの概略ブロック図が示されてい
る。DUT2、すなわち、被試験装置は、被試験無線通
信装置を表している。この特定のテスト・セット1の場
合、2つの信号発生器10及び11と、2つの受信器1
3及び14が設けられている。2つの受信器のうち、受
信器#1 13は、RECEIVER RESULTS
(受信器結果)15と呼ばれる測定データを作成する各
種測定回路に結合されている。受信器(13、14)及
び信号発生器(10、11)の動作は、プロトコル発生
及び認識マシン17によって制御される。これは、主と
して、一方では、ディスプレイ及び制御パネル(不図
示)を介してオペレータと、あるいは、別のコンピュー
タ・システムのような外部コントローラと対話して、実
施すべき測定または試験のタイプを選択または指定し、
もう一方では、テスト・セットの内部資源(例えば、信
号発生器10、11及び受信器13、14)と対話し
て、該測定及び試験をセット・アップし、実施する、組
み込み式マイクロプロセッサ制御システムである。プロ
トコル発生及び認識マシン17の重要なタスクは、無線
通信装置がそれに従って機能する、CDMA及びGSM
のような各種規格を構成する特定の特性及び働きを考慮
する能力である。
【0012】すなわち、信号コンバイナ/セパレータ3
によって、DUT2がテスト・セット1の各種信号発生
器及び受信器に結合されるのは明らかである。主とし
て、コンバイナ/セパレータ3は、信号発生器10及び
11と、受信器13及び14によるDUT2への同時ア
クセスを可能にする専用パワー・スプリッタ及びパワー
・コンバイナの働きをする。この働きは、個々のコンポ
ーネント5、6、及び、7によって概略が示されてい
る。コンバイナ/セパレータ3における要素5、6、及
び、7については、それらが、DUTと信号発生器及び
受信器との個々の間に一定の望ましいアイソレーション
が得られるようにしなければならないという点、損失を
生じてはならないという点、及び、帯域がかなり広くな
ければならない(例えば、50MHz未満から2GHz
を超える)という点を除けば、これ以上述べることはあ
まりない。現在関心があるのは、コンバイナ/スプリッ
タ素子5をDUT2に接続する経路18に生じるRF電
力の測定である。
【0013】このために、適合する方向性結合器とする
ことが可能な、例えば、線路18に生じるものより20
db低い信号を抽出し、出力がPOWER MEASU
REMENT RESULTS(電力測定結果)9と呼
ばれる場合のある電力測定モジュール8に該信号を加え
るサンプラ4について特に言及することにする。POW
ER MEASUREMENT RESULTS9は、
RECEIVER RESULTS15と共に、DUT
2の性能の生測定値を構成するものとみなすことができ
る。これらの測定値は、プロトコル発生及び認識マシン
17によって解釈される。
【0014】次に図2を参照すると、拡大された電力測
定モジュール8がブロック図の形19で示されている。
DUT2からのRF電力が、線路18及び結合器4によ
って、その利得をゼロを含む都合の良い量に設定するこ
とが可能な利得段20に結合される。利得段20からの
信号がスイッチ21に加えられる。スイッチ21を位置
22につけると、DUTの出力が、(利得段20を介し
て)テスト・ポートに接続される。これによって、テス
ト・セット自体の試験及び較正が容易になる。また、ス
イッチ21を位置23に設定することによって、ダイオ
ード電力センサを利用する「高速」電力測定モジュール
25にDUTを結合することも可能である。「高速」電
力測定モジュール25の応答時間は、マイクロ秒単位で
あり、その出力情報27aは、POWER MEASU
REMENT RESULTS9の一部として利用可能
になるし、同時に、自動レンジ・コントローラに対する
入力としても加えられる。自動レンジ・コントローラ2
8の出力は、利得段20の利得を設定するために利用さ
れる。スイッチ21は、利得段の出力電力レベルを「低
速」電力測定モジュール26のダイナミック・レンジの
範囲内に納まる値に利得段20の利得を設定することが
できるように、組み込み式制御システムによって、周期
的に特に位置23に設定される。もちろん、云うまでも
ないことではあるが、例えば、パルス化電力測定のよう
に、高速応答が必要とされる場合にはいつでも、「高
速」電力測定モジュール25を利用して、DUTにおけ
る1次電力測定を実施することも可能である。高速電力
測定モジュール25がどうなっているかに関するこれ以
上の情報に興味のある者は、1995年10月25日に
出願された、Melvin D.Humpherysによる「METHOD AND A
PPARATUS FOR MEASURING RF POWER IN A TEST SET」と
題する米国特許出願第08/548,067号を参照す
るのが有効であることに気づくであろうと思われる。
【0015】引き続き、スイッチ21を位置24に設定
する場合に得られる構成について詳説するのが好都合で
あることは明らかである。こうした場合について云え
ば、信号ACTUAL SLOW POWER IN
(実際の低速電力入力)30は、電力センサが熱量測定
ブリッジである「低速」電力測定モジュール26の入力
に結合される。「低速」電力測定モジュール26の出力
は、POWER MEASUREMENT RESUL
TS9の一部をなす情報27bである。主として関心の
あるのは、「低速」電力測定モジュール26の動作及び
構成に関するいくつかの様相である。
【0016】次に、図3に示すブロック図について考察
する。示されているのは、「低速」電力測定モジュール
26の概略ブロック図である。ブロック図の上方左側に
は、入力信号ACTUAL SLOW POWER I
N30があり、下方右側には、POWER MEASU
REMENT RESULTS9の一部をなす出力信号
27bがある。ここでの関心は、これら2つの信号間に
何が起きるかである。
【0017】入力信号ACTUAL SLOW POW
ER IN30は、抵抗値が温度にかなり依存する検知
抵抗器35に熱的にしっかりと結合された、50Ωの終
端抵抗器32を含む熱量測定ブリッジ基板31に加えら
れる。検知抵抗器35は、負荷抵抗器34と直列に接続
され、分圧器を形成する。基準信号発生器46は、抵抗
器34と35によって形成される分圧器のタップ、その
他に加えられる、5KHzの信号47を発生する。従っ
て、分圧器のタップにおける5KHzの信号の振幅は、
(主として)終端抵抗器32において消費される電力量
によって決まる。
【0018】次に信号COMPARISON SLOW
POWER IN(比較用低速電力入力) 57につ
いて述べることにする。それは、抵抗器32と同じ50
Ω抵抗器33に加えられるDCまたは低周波信号であ
る。抵抗器33は、検知抵抗器35と同じ検知抵抗器3
7に熱的にしっかりと結合されている。抵抗器37は、
やはり、負荷抵抗器34と同一の負荷抵抗器36と直列
に接続されており、抵抗器36及び37が抵抗器34及
び35によって形成される分圧器に対応する分圧器を形
成している。抵抗器36及び37によって形成される分
圧器は、やはり、その上端が5KHzの基準信号47に
結合されている。この第2の分圧器のタップに生じる信
号41の振幅は、信号COMPARISON SLOW
POWER IN 57の電力レベルがACTUAL
SLOW POWER IN 30の電力レベルと同
じである場合には必ず、信号40の振幅に等しくなるの
が理想である。信号40と41の差をゼロにするようゼ
ロ調整することによって、信号57にサーボ制御を加え
て、信号30と整合させるのが、2つの信号30と57
の間における回路要素の仕事である。それが済むと、信
号30の電力レベルは、信号57の振幅の直接測定値
と、抵抗器33が50Ωであるという知識によって、推
定することが可能になる。しかし、その途中、誤差の機
会がかなり生じることになる。
【0019】続けると、熱量測定ブリッジ基板31は、
薄膜及び集積回路技法を用いて製作される単一アセンブ
リである。50Ω抵抗器32及び33は、例えば、曲が
りくねったチタン・トレースから形成され、アセンブリ
31全体がそれ用の小さい容器にパッケージされる。し
かし、この特定の用途に合わせて特に設計された部品で
はない。それは、確かに、RF電力センサになるように
設計されたものであるが、たまたま、その仕様及び公差
がある以前の用途に合うように選択されている既存の部
品であった。経済的理由から、この既存の部品を利用
し、結果生じるいくつかの「欠点」を受け入れる方法を
見つけることが望ましい。(それが「悪い」部品である
ということではない;我々が、初めてその設計を行うの
であれば、我々の意図する用途により適合するようにい
くつかの変更を行ったであろうということがより重要で
ある。しかし、我々がそうしたとしても、今探求しよう
としている問題が完全に消滅することはない。)
【0020】従って、最初に、信号57の電力レベルを
調整することによって信号40と41の差を零にするサ
ーボ・ループ全体について述べることにする。それが済
めば、その「欠点」の説明に戻り、それについて何をな
すべきかを説明することができるようになる。
【0021】従って、まず、信号40及び41が、出力
が低域フィルタ43に加えられる差動増幅器42に結合
される。低域フィルタ43の主たる目的は、サーボ・ル
ープの動的挙動(ステップ応答)を設定するのを補助
し、増幅された誤差信号の高調波を抑制することにあ
る。低域フィルタ43の出力は、対数増幅器44に結合
され、該増幅器の出力は、さらに、同期検波器45に加
えられる。同期検波器45は、増幅された5KHzの誤
差信号を整流する働きをし、結果生じるDC信号は、C
OMPARISON SLOW POWER IN 5
7が高すぎるか、あるいは、低すぎるかを表した極性を
有しており、スイッチ48を介して、動的ゼロ調整の場
合には積分器49に、あるいは、別の時には積分器52
に加えられる。積分器52は、整流された誤差信号が引
き続き存在することに応答し、整流された誤差信号が消
失するまで、出力に上昇または下降するランプを生じさ
せる。これら「別の時」(すなわち、電力測定時)に
は、積分器52の出力は、スイッチ55を介して、利得
1の増幅器とすることが可能な緩衝増幅器56に結合さ
れる。前記緩衝増幅器は、50Ωの抵抗器33の比較的
低いインピーダンスを駆動するのに必要な影響力を及ぼ
す。さらに、緩衝増幅器56は、2つの入力がそれぞれ
スイッチ55を経由した積分器52の出力と低周波AC
信号83(例えば25KHz)とであるアナログ乗算回
路82に置き換えることが可能であることが分かる。こ
うして、信号COMPARISON SLOW POW
ER IN57が、DC信号の代わりにAC信号にな
る。この主サーボ・ループが、平衡になると(おそら
く、数ミリ秒ほど)、ADC(アナログ・デジタル変換
器)84は、積分器の出力信号(緩衝増幅器56の入力
または乗算器82の入力に加えられる)の振幅を測定
し、POWER MEASUREMENT RESUL
TS9の一部をなす出力27bを発生する。
【0022】次に、事態を好転させるいくつかの改良に
ついて考察を加えることにする。まず、電力測定が実際
には差分測定であることは明らかである。すなわち、実
際に求めているのは、電力が供給された時点の測定電力
から電力が供給されていない時点の残留「測定電力」を
引いた値である。もちろん、残留測定電力は、実際の電
力を表すものではなく、システムにおけるドリフトまた
は他の不均衡状態である。これらの不均衡状態の1つ
は、実際には電力が供給されていない場合の、主サーボ
・ループの動作点に関するものである。
【0023】しばらくの間、システムが真に理想的であ
るものと仮定する。従って、ゼロの場合、信号40及び
41のRFは、全く等しく、ループのどこにおいても誤
差信号はゼロである。すなわち、積分器52の出力はゼ
ロになる。次に、ACTUAL SLOW POWER
IN 30にわずかな量の電力が加えられたとする
と、誤差増幅器42からの誤差信号が整流され、例え
ば、積分器52に加えられる正の信号が生じる。さら
に、それによって、正に向かうランプを生じ、これが最
終的にはループを平衡状態に戻すことなる。積分器によ
ってオーバシュートが生じるか、あるいは、実際の入力
電力レベルが低下すると、同期検波器45が、整流誤差
信号の符号を逆転し、積分器は、下方に戻るランプを生
じる。しかし、積分器の出力の符号は、正のままであ
る。
【0024】次に、実際のシステムには、必ず不均衡状
態及びオフセットが存在するが、わずかである。このこ
とは、積分器のわずかな出力によって、ループが平衡状
態になるということを表している。供給される電力を測
定する必要がなければ、積分器のわずかな出力の静止状
態は、同じぐらい容易にわずかに負の出力になる可能性
があり、結局、それによって、ループの平衡をとるべき
抵抗器33に電力を生じることになる。熱は熱である。
しかし、それでは、制御信号の論理的な意味はいったい
どうなるのであろうか? ループがオーバシュートを生
じる場合、同期検波器45からの信号の極性は負のまま
であり、これによって、積分器52の出力が駆動されて
いっそう負性を強め、オーバシュートがさらに増大す
る。換言すれば、制御信号の論理的な意味が逆転したこ
とになる。この結果、サーボは、それ自体をレールまで
駆動し、ロック・アップする。明らかに、この動作モー
ドは、回避しなければならない。実際問題として、これ
は、ノイズ、ドリフト、または、他のマージン損失条件
によって、サーボ・システムがふとしたことでエッジを
超えてしまうほど、ループの実際の動作上の「零点」を
積分器の実際のクロスオーバに近接して設定してはなら
ないということを表している。より優れたメカニズムが
ない場合、この状況に強引に適応しようとすれば、単純
に、安全な動作領域内における実際には10パーセント
のポイントであるところに動作上の零点を置くことにな
る。これは、有効に作用するが、ダイナミック・レンジ
を使いきるので、低電力レベルの測定がより不正確にな
る。
【0025】図4を参照することが、この時点では有効
である。図4は、縦座標65に沿ったACTUAL S
LOW POWER INのさまざまな量に対するサー
ボ・ループのゼロ調整に必要な、横座標64に沿ったC
OMPARISON SLOW POWER INのグ
ラフ62である。熱量測定ブリッジ31の対称性のた
め、グラフに結果として生じる勾配は1であり、10ミ
リワットの比較信号57によって、10ミリワットの入
力信号の平衡がとれる。従って、ライン63は、軸に対
して45度をなすように描かれている。レンジ67は、
積分器52の出力が負に向かうことを気にしなければ、
ループが動作する理想のレンジである。しかし、これま
で見てきたように、その実現は実際的ではない。点線6
6が有害なケースを表している。ゼロが適用される電力
条件がループの実際のクロスオーバ・ポイントに接近し
ないようにするため、動作レンジ68を採用することが
できる。これは、ただ単に、最悪のケースが積み重なっ
た不適当なマージンによってグラフ62の原点に近すぎ
る実動作点が生じるのを阻止するのに十分なオフセット
を、ループに組み込むことによって行われる。さらに、
ただ単に、レンジ68にスケーリングを施して、実際に
供給される電力のレンジを表すようにするだけである。
すなわち、レンジ68の下方端における10パーセント
のポイントは、供給される電力を表しておらず、一方、
フル・スケールのポイントは、供給されるフル・スケー
ルの電力を表している。上述のように、それは、これが
有効に働かないということではない。それによって、ダ
イナミック・レンジが妨げられ、低電力レベルの測定が
より不正確になることが、より重大なことである。
【0026】より有効なのは、レンジ69を動作レンジ
として安全に採用できるということであり、その下方端
は例えば1パーセントである。これは、そもそも、組み
合わせると、10パーセントのマージンが必要であるこ
とを示唆することになる、オフセットと不均衡とを減少
させることができなくても、あるいは、減少させないよ
う選ぶ場合であっても、望まれる。簡単に云えば、いわ
ば、別の制御ループの制御下において、恐ろしい危険と
すぐ隣り合わせに、主ループを操作することを代わりに
選択するということである。図3をもう1度参照する
と、それがいかにして行われるかが示されている。
【0027】まず、2つの抵抗分割器(34/35及び
36/37)までたどることが可能な熱量測定ブリッジ
31の不均衡に対抗する方法が必要である。このための
第1のツールは、別様であれば線路30に生じる入力A
CTUAL SLOW POWER INを除去する能
力である。これは、利得段20(図2参照)の利得をゼ
ロに設定することによって実現する。このための第2の
ツールは、抵抗器70及びDAC51である(「プログ
ラマブル抵抗器」とみなす)。たとえ分圧器が最終的に
公差の許容可能範囲のどこまで達したにせよ、抵抗器7
0は、それ自体で、ループが一方に不均衡になることを
保証するのに十分なほど小さい。DAC51は、さら
に、少なくとも第1の方向における最悪のケースの不均
衡に等しい量だけ、反対の方向にループを戻すことがで
きるように選択される。これは、DAC51に関してあ
るセッティングを施すと、真のゼロ・クロスオーバにお
いて、おそらくは、安全のためほんの少しプラスしたポ
イントにおいてループの平衡を正確にとるのに役立つこ
とが保証されるということを冗長に述べたものである。
DAC51は、当初、例えば1パーセント点に設定され
る。DAC51は、上記の有望な動的ゼロ制御ループの
能動部分ではなく、単に、ドリフトする可能性がある
が、それにもかかわらず、動的ゼロ制御ループの範囲の
「中心にくる」初期動作点をもたらすものであるという
点に留意されたい。
【0028】求められている制御ループは、主サーボ・
ループの動作上の零点を動的に設定するものである。こ
れを行うため、スイッチ48及び55は、図示されてい
るのとは反対の位置に周期的に(一緒に)設定される。
これによって、同期検波器45の出力が積分器49の入
力に接続され、積分器の出力50は、入力の1つとして
アナログ乗算器71に加えられる。アナログ乗算器71
に対するもう1つの入力は、5KHzの基準信号47で
ある。アナログ乗算器71の出力は、誤差増幅器42に
結合される擬似誤差信号(あたかもブリッジ31の分圧
器からのような)とみなすことが可能である。前述のと
ころと同様、主サーボ・システムは、誤差増幅器からの
出力がゼロになるように、それ自体ゼロ調整する。とこ
ろで、この動作時に、ブリッジ抵抗器33に送り込まれ
る電力がなければ、このゼロ調整は、実際には、主ルー
プをちょうど正確なループのクロスオーバ・ポイントに
押しやることになりがちであるが、行うには極めてリス
クの大きいことであり、確実に大変な事態を生じること
になる。しかし、ブリッジ抵抗器33の電力をゼロには
させない! そうはしないで、スイッチ55の働きと、
緩衝増幅器53に加えられるわずかなオフセットによっ
て、1パーセントの点に設定する。従って、積分器49
及びアナログ乗算器71の動的ゼロ・サーボ・ループの
ゼロ調整は、1パーセント点に設定することになるとい
うことである。このゼロ調整が実施されると、スイッチ
48及び55は、通常位置に戻される。積分器49は、
次の動的ゼロ・サイクルまで、ほとんどドリフトの生じ
ないように、その最後の出力を保持するだけである。
【0029】熱量測定ブリッジ31の性能は、一定温度
で動作するように構成することによってさらに向上させ
ることが可能である。このため、加熱抵抗器39及び検
知抵抗器38と連係するように、基板温度コントローラ
61が設けられる。これら2つの素子は、実際にはブリ
ッジ基板31の一部ではないが、そうすることも可能で
ある。既存の部品が利用されたということと、マスクの
キーパが該部品を修正するという考えに慎重であったと
いう点が想起される。従って、検知抵抗器をブリッジ・
センサに近接して配置し、次に、両方とも熱質量の共通
のキャノピの下に入れ、さらに、その全てを加熱抵抗器
のリングで包囲した。こうした全てがプリント回路基板
に実装される。これによって、熱量測定ブリッジ・セン
サ(基板)の温度が約1°Cに制御される。説明したば
かりの作業全体が、おそらく、高さ1/4インチとした
場合、1平方インチのボード・スペースの約1/2を占
めることになる。真性の断熱オーブンが用いられた場合
には、ブリッジ・センサの温度をより有効に制御できる
ようになる。
【0030】しかし、そうであったとしても、ACTU
AL SLOW POWER IN30の供給及び除去
に、COMPARISON SLOW POWER I
N57の全く同じだけの(主サーボ・ループによってな
る)供給及び除去が伴うため、やはり、ブリッジ内の各
種素子の平均温度に短期の変化が生じる。これらの動作
温度の過渡変化によって、分圧器を構成する抵抗器の温
度係数におけるトラッキング誤差を明らかにすることが
可能である。いかにすれば、電力が供給されない場合で
も、あたかも供給されいるかのように、ブリッジ31を
暖まった状態に保つことができるであろうか?
【0031】線路30及び57を介して電力が供給され
ていないものと仮定する。次に、抵抗器58及び59を
介して、それぞれ、抵抗器32及び33に全く同じ量の
電力を供給する。その供給される量が、ほぼ、抵抗器3
2及び33がフル・スケールの測定条件下において受け
る量であると仮定する。(実際の測定は、当初、ブリッ
ジの平衡をくずし、従って、誤差信号を介して再平衡化
を誘発する)。しかし、今論じているこれらの条件は、
測定条件ではない。抵抗器32及び33のそれぞれに同
じ電力を供給しているものと仮定しているので、その加
熱は、ブリッジの平衡をくずさない;誤差増幅器42に
誤差信号が生じないので、積分器52はランプを生じな
い。測定条件はブリッジの初期不平衡を生じるが、駆動
抵抗器58及び59は生じない。抵抗器58及び59
は、定電源回路60によって生じる信号DELTA P
OWER(Δ電力) 74によって駆動される。主サー
ボ・ループには、定電源回路60が抵抗器58及び59
を駆動しているのか否かが分からない。というのも、そ
の効果は、共通モードであり、熱量測定ブリッジ31の
平衡をくずさないためである。従って、主サーボは、定
電源回路が存在するか否かに関係なく、それを供給され
た電力として扱う。
【0032】定電源回路60は、POWER MEAS
UREMENT RESULTS9を求めるため計測さ
れる同じ信号57をモニタするので、抵抗器58及び5
9を介してブリッジにどれだけの電力(DELTA P
OWER 74)を供給すべきか分かっている。測定の
ため、供給電力がゼロの場合、信号57はその最小値に
なり(動的ゼロ・ループがそれをゼロに近接している
が、安全に離れた状態に保つという点を想起された
い)、従って、定電源回路60は、抵抗器32及び33
のそれぞれにおいて全く等しい全電力加熱を生じる必要
がある。測定すべき入力電力がフル・スケールの1/2
の場合、フル・スケールの平衡が、定電源回路60によ
って終端抵抗器32及び33においてとられる。また、
測定すべき入力電力がフル・スケールの場合には、定電
源回路60による電力供給は生じない。
【0033】従って、定電源回路60は、ただ単に、信
号57の最小偏位から最大偏位までを抵抗器58及び5
9の共通端における適正な偏位にマッピングするだけで
ある。該マッピングの正確な関係は、抵抗器32及び3
3の50Ωの値と比較して選択された抵抗器58及び5
9の400Ωの抵抗によって決まる。抵抗器58及び5
9の400Ωという値は、その存在によって生じる不連
続を最小限に抑えるために選択された。
【0034】COMPARISON SLOW POW
ER IN 57をAC信号とDC信号のいずれかにす
ることができる可能性について前述したことにもかかわ
らず、今や明らかなように、定電源回路60を用いなけ
ればならない場合には、COMPARISON SLO
W POWER IN 57がAC信号であれば、有利
である。こうして、DCブロックが位置72及び73に
存在するよう構成することが可能になる。こうして、C
OMPARISON SLOW POWERIN 57
の有無にかかわらず、定電源回路によって加えられるD
C電力が終端抵抗器33によって消費されるのは、今や
確実である。同じことのために、定電源回路60によっ
て生じる電力はACとして送り出されるように構成する
ことが可能である。
【0035】定電源回路60について説明した特定の方
法は、おそらく、COMPARISON SLOW P
OWER IN 57のアナログ値に基づいて動作し、
抵抗器58及び59に対して駆動DELTA POWE
R74を発生するアナログ回路に最も適したものであ
る。抵抗器58及び59に対する駆動電力を生じる代替
方法は、そのセッティングがデジタル値27b(POW
ER MEASUREMENT RESULTS 9)
に基づく計算またはルック・アップ・テーブルから求め
られるDACを、定電源回路60に含めることである。
【0036】図5A〜Cには、可能性のあるこうした定
電源回路60の1つに関するいくつかの態様が示されて
いる。関心のある関係式は、Papp+Pcomp+△P
=Cである。この意味するところは、測定すべき供給さ
れる電力(30)と結果得られる匹敵する電力(57)
が生じ、おそらく、Pappのフル・スケールの2倍と
するのが最良である、ある一定の量まで、デルタ電力
(74)に加えると、熱量測定ブリッジの平衡がとれる
ということである。また2Pcomp+△P=Cで表す
ことも可能である。簡略化のため、厳密な立証は省略
し、読者に対して、電力が電圧の二乗に比例すること
と、定電圧源60が発生する必要のある総電力量を終端
抵抗器32及び33に送るためには、それをアイソレー
ション抵抗器58と59の間で分割しなければならない
ということに留意するよう念押しするだけにしておく。
【0037】平易にするため、一時的に、緩衝増幅器5
6が存在せず、その代わりに、乗算器82及び25KH
z基準信号83が含まれるものと仮定する。終端抵抗器
32及び33のいずれかに加えることが可能な電力レベ
ルの範囲は、−16dBm〜+8dBm、または、50
Ωの場合ほぼ25mV〜500mVである。アナログ乗
算器82は、より高いレベル(数ボルト)における動作
にはるかによく適している。この解決策は、ノイズ及び
非線形性がより好ましくないレベルにおいてアナログ乗
算器82を動作させるようとするのではなく、その出力
を減衰させることである。400Ωの抵抗器を位置81
に配置するものと仮定する。これによって、アナログ乗
算器82の出力と終端抵抗器33の両端間に生じるもの
との間に9:1の減衰が生じることになる。(この時点
でも、ADC84の出力27bの解釈に調整を加えるこ
とが必要であるという点に留意されたい;今やそれは9
倍も大きくなっている。)全体として、これは、上述の
乗算器の性能の理由から有効であるが、やはり、このパ
ラグラフの最初のセンテンスにおいて主張されていた平
易さが得られる(または、複雑さが取り払われる)。こ
の平易さが得られるのは、今では、COMPARISO
N SLOW POWER IN 57を生じる回路
(82または56)及びDELTA POWER 74
を生じる回路60には、全て、同じ9:1の減衰を伴う
ためである。この対称性のため、Papp+Pcomp+
△P=C及び2Pcomp+△P=Cに関して前に述べ
たことが、50Ωの終端抵抗器32及び33に当てはま
るだけでなく、400Ωアイソレーション/減衰抵抗器
の適合する1つを備えたものとの直列組み合わせにも当
てはまるものと理解することが可能になる。
【0038】これらの前置きが無事に理解されたにもか
かわらず、ここで、図5Aのグラフ75について検討す
ることにする。横座標76は、アナログ乗算器82の出
力(または、おそらく、400Ω抵抗器が位置81にあ
る限り、緩衝増幅器56の出力)に生じる電圧を表して
いる。縦座標77は、定電源回路60によってDELT
A POWER 74のために発生させるべき対応する
電圧を表している。上述の平易さが得られると、曲線7
5が円の象限になることを証明することが可能になる。
【0039】入力から出力への(ちょうど)こうした伝
達関数を備えるアナログ回路は、かなり困難である。現
状況では、近似が極めて満足のゆく働きをすることが明
らかになっている。近似は、図5Bにグラフ78として
示されている。図5Cに描かれているものと同様のさま
ざまな整形増幅回路の任意の1つを利用して、当該技術
の熟練者が求めることができるのは、区分的線形近似で
ある。図5Cには、定電源回路60のアナログ例として
利用することが可能な、汎用形態の整形増幅回路が示さ
れている。この図から分かるように、基本的な概念は、
増幅器79を非線形フィードバック回路網80で包囲す
ることである。非線形フィードバック回路網80は、ダ
イオード、ツェナー、及び、おそらく他の増幅器を含む
ことが可能である。こうした近似が極めて有効に働く理
由の1つは、図5Aの正確なグラフ75には、低電力レ
ベルにおいて、最小のdx/dyが含まれており、高電
力レベルにおいて、最大のdx/dyが含まれているこ
とにある。これらの極値は、おそらく、最も関心のある
領域であり、図5Cの整形増幅回路によって得られる近
似によってかなりうまく表現される。定電源回路60
が、信号27bに基づくルック・アップ・テーブルまた
は計算によって駆動されるDAC(不図示)で実施され
た場合、近似は、実際にほぼ完全になる可能性がある。
【0040】ところで、アイソレーション抵抗器58及
び59とは異なる抵抗値が位置81に存在することを所
望する者はどうなっているのか。おそらく、その位置に
は全く抵抗がないはずである。それでは? それはさて
おき、変化しているのは、図5Aのグラフ75の円の象
限から楕円の象限への変化だけである。図5Cに示すよ
うな回路を用いるか、あるいは、信号27bに基づくル
ック・アップ・テーブルまたは計算によって駆動される
DACを用いて、その近似を求めるのは、円の象限に関
してそれを行うのと同様、困難なことではない。
【0041】定電源回路60によって、動的ゼロ機構
(49、50、71)が向上するのは明らかである。な
ぜそうなるかについては、動的ゼロ機構によって、最初
に、加えられた入力30が除去され、次に、ゼロにされ
るということを想起すれば明らかになるであろう。除去
時にかなりのレベルの電力が加えられる場合、正確なゼ
ロに設定できるようになる前に、熱過渡現象を終結させ
るには、かなりの時間量の経過が必要になる。同様に、
ゼロ設定操作の後、再び電力を加えると、別の熱過渡現
象が生じ、この存在が、正確な読み取りの妨げになる。
定電源回路60によって、これらの過渡現象が排除さ
れ、測定システム全体が、動作温度の適合する変化によ
って導入される、一時的な不均衡に関連した熱平衡時間
なしで済ますことができるようになる。定電源回路は、
動作温度の変化をなくすことによってこれを行う。
【0042】最後に、定電源回路が存在する場合の、緩
衝増幅器56または乗算器82に関するもう1つの目的
については明らかであろう。もう1つの目的とは、アイ
ソレーションである。すなわち、それらは、定電源回路
60によって発生するレベルが、ADC84によって測
定され、信号27b及びPOWER MEASUREM
ENT RESULTS 9に影響を及ぼす(実際のと
ころ、不適当に)のを阻止する。
【0043】以上、本発明の実施例について詳述した
が、以下、本発明の各実施態様の例を示す。
【0044】[実施態様1]電力レベルが測定されるRF
信号を受信するよう結合された入射電力ポート(32)
と、平衡信号(57)を受信するよう結合された比較ポ
ート(33)と、バイアス信号(47)を受信するよう
結合されたバイアス入力と、前記バイアス信号から得ら
れ、振幅が前記RF信号と前記平衡信号との電力レベル
の差に比例して異なる、第1(40)及び第2(41)
の差信号が出現する第1、第2の差出力と、を有して成
る熱測定ブリッジ(31)と、前記第1、第2の差信号
に結合されて、そこから平衡信号(57)を発生し、該
平衡信号の電力レベルを調整して、前記第1、第2の差
信号の振幅差を最小限に調整するサーボ回路(42〜4
5、52、56)と、前記平衡信号に結合される入力と
補償出力(74)とを有する補償回路(60)と、それ
ぞれ、一端が前記補償出力に結合され、他端はそれぞれ
前記入射電力ポートと前記比較ポートとに結合されてい
る第1(58)、第2(59)のアイソレーション回路
網と、を備えて成り、前記補償回路が、前記入射電力ポ
ートと前記比較ポートとに等しい量の追加電力を供給す
ることと、前記補償回路が、前記追加電力を調整して、
前記追加電力と前記RF信号の電力と前記平衡信号の電
力との合計が一定になるようにすることを特徴とするR
F電力計。
【0045】[実施態様2]前記第1(58)、第2(5
9)のアイソレーション回路網が、抵抗値が等しい抵抗
器であることを特徴とする、実施態様1に記載のRF電
力計。
【0046】[実施態様3]前記補償回路に、アナログ整
形増幅器(79、80)が含まれていることを特徴とす
る、実施態様1に記載のRF電力計。
【0047】[実施態様4]前記平衡信号(55)に結合
されてデジタル電力レベル信号を発生するアナログ・デ
ジタル変換器(84)をさらに有し、前記補償回路に、
前記デジタル電力レベル信号によってアドレス指定され
デジタル補償値を送り出すルック・アップ・テーブルを
さらに有し、入力が前記デジタル補償値に結合され、出
力が前記補償出力に結合されたデジタル・アナログ変換
器もさらに備えて成る、実施態様1に記載のRF電力
計。
【0048】[実施態様5]前記熱量測定ブリッジに熱的
に結合された加熱抵抗(39)と、熱量測定ブリッジに
熱的に結合された温度センサ(38)と、温度センサに
結合され、前記熱量測定ブリッジを一定の周囲温度に維
持する温度コントローラ(61)と、をさらに備えて成
る、実施態様1に記載のRF電力計。
【0049】[実施態様6]前記サーボ回路に積分器(5
2)が含まれ、前記RF電力計が、前記RF信号が前記
入射電力ポートに印加される前に、該RF信号に直列に
結合され、前記入射電力ポートにおける前記RF信号の
電力レベルを選択された時間にほぼゼロに低減する回路
と、前記選択された時間中に、前記RF信号に対して検
出可能な最小の非ゼロ電力レベルに対応する所定の固定
値が前記平衡信号用に前記サーボ回路によって発生され
るようにするオフセット回路(53、54)と、前記サ
ーボ回路内の誤差信号に結合され、前記選択された時間
中に、前記バイアス入力と前記第1の差出力と間の分路
(71)における導電を変動させることによって、該誤
差信号をゼロにゼロ調整し、別の時間中は、分路におけ
る導電を選択された時間中の最新値に維持するゼロ平衡
回路(49、50)と、備えて成ることを特徴とする、
実施態様1に記載のRF電力計。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明を用いるこ
とにより、熱量測定ブリッジにおける示差加熱の影響を
低減することができる。また、小さい入力信号レベルで
も正確に測定することができる。さらに、フィードバッ
ク・ループ内の積分器の出力をゼロ近辺で動作させるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】セルラ・テレフォン及びGMRSトランシーバ
のような無線通信装置のための、本発明に従って構成さ
れ、機能する、RF電力測定能力を具備するテスト・セ
ットの概略ブロック図である。
【図2】図1のテスト・セットのRF電力測定部分につ
いて拡大した、さらにもう1つの概略ブロック図であ
る。
【図3】熱量測定ブリッジにおける動的ゼロ調整及び定
温電力消費を伴う熱量測定RF電力計を表した、図2の
ブロック図の一部に関する拡大ブロック図である。
【図4】図3の熱量測定RF電力計について関心のある
動作のいくつかの様相を示す線図である。
【図5A】図3のブロック図に示された定電源回路を表
した線図である。
【図5B】図3のブロック図に示された定電源回路を表
した線図である。
【図5C】図3のブロック図に示された定電源回路を表
した線図である。
【符号の説明】
1:テスト・セット 2:被試験装置 3:信号コンバイナ/セパレータ 4:サンプラ 8:電力測定モジュール 10、11:信号発生器 13、14:受信器 17:プロトコル発生及び認識マシン 18:経路 20:利得段 21:スイッチ 25:高速電力測定モジュール 26:低速電力測定モジュール 28:自動レンジ・コントローラ 31:熱量測定ブリッジ基板 32:終端抵抗器 33:抵抗器 34、36:負荷抵抗器 35、37:検知抵抗器 42:誤差増幅器 43:低域フィルタ 45:同期検波器 46:基準信号発生器 48、55:スイッチ 49、52:積分器 51:デジタル・アナログ変換器 56:緩衝増幅器 58、59:駆動抵抗器 60:定電源回路 70:抵抗器 71:アナログ乗算器 79:増幅器 80:非線形フィードバック回路網 82:アナログ乗算回路 84:アナログ・デジタル変換器

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電力レベルが測定されるRF信号を受信す
    るよう結合された入射電力ポートと、平衡信号を受信す
    るよう結合された比較ポートと、バイアス信号を受信す
    るよう結合されたバイアス入力と、前記バイアス信号か
    ら得られ、振幅が前記RF信号と前記平衡信号との電力
    レベルの差に比例して異なる、第1及び第2の差信号が
    出現する第1、第2の差出力と、を有して成る熱測定ブ
    リッジと、 前記第1、第2の差信号に結合されて、そこから平衡信
    号を発生し、該平衡信号の電力レベルを調整して、前記
    第1、第2の差信号の振幅差を最小限に調整するサーボ
    回路と、 前記平衡信号に結合される入力と補償出力とを有する補
    償回路と、 それぞれ、一端が前記補償出力に結合され、他端はそれ
    ぞれ前記入射電力ポートと前記比較ポートとに結合され
    ている第1、第2のアイソレーション回路網と、 を備えて成り、前記補償回路が、前記入射電力ポートと
    前記比較ポートとに等しい量の追加電力を供給すること
    と、前記補償回路が、前記追加電力を調整して、前記追
    加電力と前記RF信号の電力と前記平衡信号の電力との
    合計が一定になるようにすることを特徴とするRF電力
    計。
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