JPH1089010A - 蒸気タービンの高圧・中圧一体形車室構造 - Google Patents
蒸気タービンの高圧・中圧一体形車室構造Info
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- JPH1089010A JPH1089010A JP24801696A JP24801696A JPH1089010A JP H1089010 A JPH1089010 A JP H1089010A JP 24801696 A JP24801696 A JP 24801696A JP 24801696 A JP24801696 A JP 24801696A JP H1089010 A JPH1089010 A JP H1089010A
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- Japan
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- pressure
- steam
- intermediate pressure
- space
- outer casing
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 蒸気タービンにおいて、再熱蒸気が入る中圧
入口部周辺の外車室の冷却を十分に行う。 【解決手段】 高圧段空間及び中圧段空間が外車室41
の内部に設けられ、その中圧段空間の入口に連通して環
状の中圧入口部59が形成され、中圧入口部59に外車
室41の下部ケーシング41bを貫いて中圧入口管61
が連結している蒸気タービン40の高圧・中圧一体形車
室構造は、環状のシールド空間57が中圧入口部59を
半径方向外側から取り囲むと共に環状に配列された複数
のノズルを介して高圧段空間の出口に連絡して形成さ
れ、更にそのシールド空間57と中圧入口部59とを隔
てるサーマルシールド板63の水平中心軸面近傍に中圧
入口部59に突出する複数の戻し短管75が形成されて
構成される。
入口部周辺の外車室の冷却を十分に行う。 【解決手段】 高圧段空間及び中圧段空間が外車室41
の内部に設けられ、その中圧段空間の入口に連通して環
状の中圧入口部59が形成され、中圧入口部59に外車
室41の下部ケーシング41bを貫いて中圧入口管61
が連結している蒸気タービン40の高圧・中圧一体形車
室構造は、環状のシールド空間57が中圧入口部59を
半径方向外側から取り囲むと共に環状に配列された複数
のノズルを介して高圧段空間の出口に連絡して形成さ
れ、更にそのシールド空間57と中圧入口部59とを隔
てるサーマルシールド板63の水平中心軸面近傍に中圧
入口部59に突出する複数の戻し短管75が形成されて
構成される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蒸気タービンに関
し、特に再熱蒸気を中圧タービン駆動用蒸気として用い
る蒸気タービンの外車室冷却構造に関する。
し、特に再熱蒸気を中圧タービン駆動用蒸気として用い
る蒸気タービンの外車室冷却構造に関する。
【0002】
【従来の技術】再熱蒸気を中圧タービンの駆動用蒸気と
して用いる蒸気タービンの外車室内蒸気通路の一例を図
4に示す。図において、ボイラで発生された高圧、高温
の蒸気所謂主蒸気1は、高圧入口管3を通って外車室5
の内部に流入し、調速段7を通った後、高圧段9を流れ
てロータに回転仕事を与え、その圧力及び温度を下げ
る。その排出蒸気の大部分は、ボイラに還流されて再熱
され、再熱蒸気11となって下方に設けられた2本の平
行な中圧入口管13から再熱蒸気室15に流入する。高
圧段9の排出蒸気の一部は、冷却用蒸気17となって、
高圧内車室19のノズル21を通って、再熱蒸気室15
の外側にあるシールド空間23に入る。このシールド空
間23は、再熱蒸気室15の高温の再熱蒸気から外車室
5への熱伝導を遮断するもので、再熱蒸気室15とシー
ルド空間23とは、環状のサーマルシールド板25によ
り隔てられている。シールド空間23内の冷却用蒸気
は、後述するように再熱蒸気室15内に入って再熱蒸気
と混合し、その中圧蒸気27が中圧段29を流れてロー
タに回転仕事を与え、しかる後外車室5を流出して低圧
タービンに向かう。
して用いる蒸気タービンの外車室内蒸気通路の一例を図
4に示す。図において、ボイラで発生された高圧、高温
の蒸気所謂主蒸気1は、高圧入口管3を通って外車室5
の内部に流入し、調速段7を通った後、高圧段9を流れ
てロータに回転仕事を与え、その圧力及び温度を下げ
る。その排出蒸気の大部分は、ボイラに還流されて再熱
され、再熱蒸気11となって下方に設けられた2本の平
行な中圧入口管13から再熱蒸気室15に流入する。高
圧段9の排出蒸気の一部は、冷却用蒸気17となって、
高圧内車室19のノズル21を通って、再熱蒸気室15
の外側にあるシールド空間23に入る。このシールド空
間23は、再熱蒸気室15の高温の再熱蒸気から外車室
5への熱伝導を遮断するもので、再熱蒸気室15とシー
ルド空間23とは、環状のサーマルシールド板25によ
り隔てられている。シールド空間23内の冷却用蒸気
は、後述するように再熱蒸気室15内に入って再熱蒸気
と混合し、その中圧蒸気27が中圧段29を流れてロー
タに回転仕事を与え、しかる後外車室5を流出して低圧
タービンに向かう。
【0003】図5及び図6に再熱蒸気室15及びシール
ド空間23周りの詳細構造が示されている。両図を参照
するに、環状のサーマルシールド板25の先端は、ノズ
ル21に対向して外車室5に形成された環状のスリット
31に遊嵌している。そして、スリット31の内面とサ
ーマルシールド板25との外面との間の隙間を冷却用蒸
気17が流れる。而して、冷却用蒸気17はボイラで再
熱されないから、タービン性能を高く保持するために
は、その量ができるだけ少ない方が良く、このためノズ
ル21の口径はできるだけ小さく設定されている。そし
て、冷却用蒸気17が外車室5の内面を万偏なく冷却す
るため円周方向に等間隔で数多く配置されている。一方
前述のスリット31内の隙間の流路断面積は、ノズル2
1の合計断面積もかなり大きなものになっている。
ド空間23周りの詳細構造が示されている。両図を参照
するに、環状のサーマルシールド板25の先端は、ノズ
ル21に対向して外車室5に形成された環状のスリット
31に遊嵌している。そして、スリット31の内面とサ
ーマルシールド板25との外面との間の隙間を冷却用蒸
気17が流れる。而して、冷却用蒸気17はボイラで再
熱されないから、タービン性能を高く保持するために
は、その量ができるだけ少ない方が良く、このためノズ
ル21の口径はできるだけ小さく設定されている。そし
て、冷却用蒸気17が外車室5の内面を万偏なく冷却す
るため円周方向に等間隔で数多く配置されている。一方
前述のスリット31内の隙間の流路断面積は、ノズル2
1の合計断面積もかなり大きなものになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述の構造の再熱蒸気
室15において、下方から接続した中圧入口管11を通
って流入した再熱蒸気21は、図6に示すようにサーマ
ルシールド板25の内面に沿って流れ、最終的に上部で
衝突するので、その部分で圧力が高くなる。即ち再熱蒸
気室15は、内部圧力が均一で無く、局部的に高圧力部
分が発生し易いものとなっている。一方、ノズル21か
ら噴出した冷却用空気17はそのまま直進し、スリット
31の対向部分の隙間を通って再熱蒸気室15に流入す
る傾向を有するから、シールド空間23内においてノズ
ル21がある円周位置とノズル21が無い円周位置との
間で圧力差が生じ、圧力分布が不均一になって圧力の低
い部分が生ずる。この低圧部分を無くし、圧力分布を均
一にするためには、より多数のノズルを使用することが
考えられるが、タービン性能を維持するため冷却用蒸気
の量を最小限にすべく各ノズルの口径断面積を小さくし
なければならない。こうすると圧力損失の増大を招来す
るから、圧力分布は均一になるもののシールド空間23
全体の圧力が低いものになり易い。いずれにしてもシー
ルド空間内の圧力は局部的或いは全体的に低圧になり易
く、他方前述のように再熱蒸気室内の圧力は上部等で局
所的に高圧になりやすいので、圧力の大小関係が逆転
し、例えば矢印11aに示すように一部の再熱蒸気がシ
ールド空間23に逆流し、冷却機能を阻害するという問
題がある。 又、外車室はタービンのロータ軸を含む水
平面で接合する上部外車室と下部外車室とから形成さ
れ、これらは接合部でフランジや締結ボルトを有してい
るから、この部分で熱容量乃至重量が大きい。しかしな
がら、避け難い不均一はともかく、この水平接合部では
相対的な冷却用蒸気量が少ないので冷却不足になり、局
部的な高温部分が生ず易い。このため外車室に大きな熱
勾配が生じ、過大な熱応力が生じ易い。従って、本発明
は、再熱蒸気室から熱遮蔽室への再熱蒸気の逆流などが
発生せず、外車室に異常高温部分の発生しない蒸気ター
ビンの高圧・中圧一体形車室構造を提供することを課題
とする。
室15において、下方から接続した中圧入口管11を通
って流入した再熱蒸気21は、図6に示すようにサーマ
ルシールド板25の内面に沿って流れ、最終的に上部で
衝突するので、その部分で圧力が高くなる。即ち再熱蒸
気室15は、内部圧力が均一で無く、局部的に高圧力部
分が発生し易いものとなっている。一方、ノズル21か
ら噴出した冷却用空気17はそのまま直進し、スリット
31の対向部分の隙間を通って再熱蒸気室15に流入す
る傾向を有するから、シールド空間23内においてノズ
ル21がある円周位置とノズル21が無い円周位置との
間で圧力差が生じ、圧力分布が不均一になって圧力の低
い部分が生ずる。この低圧部分を無くし、圧力分布を均
一にするためには、より多数のノズルを使用することが
考えられるが、タービン性能を維持するため冷却用蒸気
の量を最小限にすべく各ノズルの口径断面積を小さくし
なければならない。こうすると圧力損失の増大を招来す
るから、圧力分布は均一になるもののシールド空間23
全体の圧力が低いものになり易い。いずれにしてもシー
ルド空間内の圧力は局部的或いは全体的に低圧になり易
く、他方前述のように再熱蒸気室内の圧力は上部等で局
所的に高圧になりやすいので、圧力の大小関係が逆転
し、例えば矢印11aに示すように一部の再熱蒸気がシ
ールド空間23に逆流し、冷却機能を阻害するという問
題がある。 又、外車室はタービンのロータ軸を含む水
平面で接合する上部外車室と下部外車室とから形成さ
れ、これらは接合部でフランジや締結ボルトを有してい
るから、この部分で熱容量乃至重量が大きい。しかしな
がら、避け難い不均一はともかく、この水平接合部では
相対的な冷却用蒸気量が少ないので冷却不足になり、局
部的な高温部分が生ず易い。このため外車室に大きな熱
勾配が生じ、過大な熱応力が生じ易い。従って、本発明
は、再熱蒸気室から熱遮蔽室への再熱蒸気の逆流などが
発生せず、外車室に異常高温部分の発生しない蒸気ター
ビンの高圧・中圧一体形車室構造を提供することを課題
とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】如上の課題を解決するた
め、本発明によれば、高圧段空間及び中圧段空間が外車
室内に設けられ、その中圧段空間の入口に連通して環状
の再熱蒸気室が形成され、その再熱蒸気室に前記外車室
の下部を貫いて中圧蒸気入口管が連通している蒸気ター
ビンの高圧・中圧一体形車室は、前記再熱蒸気室を半径
方向外側から取り囲むと共に環状に配列された複数のノ
ズルを介して前記高圧段空間の出口に連絡した熱遮蔽空
間が形成され、その熱遮蔽空間と前記再熱蒸気室とを隔
てる環状熱遮蔽板の水平中心軸面近傍に再熱蒸気室に突
出する複数の戻し短管が形成されて構成され、戻し短管
の流路断面積の総和がノズルの流路断面積の総和より小
さくなっている。
め、本発明によれば、高圧段空間及び中圧段空間が外車
室内に設けられ、その中圧段空間の入口に連通して環状
の再熱蒸気室が形成され、その再熱蒸気室に前記外車室
の下部を貫いて中圧蒸気入口管が連通している蒸気ター
ビンの高圧・中圧一体形車室は、前記再熱蒸気室を半径
方向外側から取り囲むと共に環状に配列された複数のノ
ズルを介して前記高圧段空間の出口に連絡した熱遮蔽空
間が形成され、その熱遮蔽空間と前記再熱蒸気室とを隔
てる環状熱遮蔽板の水平中心軸面近傍に再熱蒸気室に突
出する複数の戻し短管が形成されて構成され、戻し短管
の流路断面積の総和がノズルの流路断面積の総和より小
さくなっている。
【0006】
【発明の実施の形態】以下添付の図面を参照して本発明
の実施形態を説明する。先ず、図2を参照して蒸気ター
ビン40の全体構造を説明すると、外車室41が高圧内
車室43を取り囲み、更にこれが高圧段空間45を内側
に画成している。高圧段空間45には、静翼と動翼が交
互に配置されている。外車室41は又、中圧内車室47
を取り囲み、中圧内車室47は同様な構成の中圧段空間
49を画成している。図示しないボイラに連絡した高圧
入口管51が外車室41と一体的に形成され、これは高
圧段空間45に連通し、一方外車室41と高圧内車室4
3の間には冷却用蒸気の蒸気通路53が形成され、ノズ
ル55を介して熱遮蔽空間則ちシールド空間57に通じ
ている。高圧内車室43と中圧内車室47との間に再熱
蒸気室即ち中圧入口部59が画成され、これは下部にあ
る中圧蒸気用入口管則中圧入口管61を介して図示しな
いボイラの再熱部に連絡している。中圧入口部59は
又、図に明示されるようにシールド空間57に半径方向
外側から囲まれているが、環状の熱遮蔽板則ちサーマル
シールド板63で隔離されている。
の実施形態を説明する。先ず、図2を参照して蒸気ター
ビン40の全体構造を説明すると、外車室41が高圧内
車室43を取り囲み、更にこれが高圧段空間45を内側
に画成している。高圧段空間45には、静翼と動翼が交
互に配置されている。外車室41は又、中圧内車室47
を取り囲み、中圧内車室47は同様な構成の中圧段空間
49を画成している。図示しないボイラに連絡した高圧
入口管51が外車室41と一体的に形成され、これは高
圧段空間45に連通し、一方外車室41と高圧内車室4
3の間には冷却用蒸気の蒸気通路53が形成され、ノズ
ル55を介して熱遮蔽空間則ちシールド空間57に通じ
ている。高圧内車室43と中圧内車室47との間に再熱
蒸気室即ち中圧入口部59が画成され、これは下部にあ
る中圧蒸気用入口管則中圧入口管61を介して図示しな
いボイラの再熱部に連絡している。中圧入口部59は
又、図に明示されるようにシールド空間57に半径方向
外側から囲まれているが、環状の熱遮蔽板則ちサーマル
シールド板63で隔離されている。
【0007】以上の構成の蒸気タービン40の機能を概
説すると、ボイラで発生された高圧、高温の蒸気所謂主
蒸気65は、高圧入口管51を通って外車室41の内部
に流入し、調速段67を通った後、高圧段空間45を流
れてロータの動翼に回転仕事を与え、その圧力及び温度
は下がる。その排出蒸気の大部分は、ボイラの再熱部に
還流されて加熱され、再熱蒸気69となって下方に設け
られた2本の平行な中圧入口管61から中圧入口部59
に流入する。高圧段空間45から排出された蒸気の一部
は、冷却用蒸気71となって、蒸気通路53を流れ、高
圧内車室43のノズル55を通って、シールド空間57
に入る。シールド空間57内の冷却用蒸気は、後述する
ように中圧入口部59内に入り、再熱蒸気73と共に中
圧段空間49に流入する。再熱蒸気73は中圧段空間4
9を流れてロータの動翼に回転仕事を与え、しかる後外
車室41を流出して図示しない低圧タービンに向かう。
説すると、ボイラで発生された高圧、高温の蒸気所謂主
蒸気65は、高圧入口管51を通って外車室41の内部
に流入し、調速段67を通った後、高圧段空間45を流
れてロータの動翼に回転仕事を与え、その圧力及び温度
は下がる。その排出蒸気の大部分は、ボイラの再熱部に
還流されて加熱され、再熱蒸気69となって下方に設け
られた2本の平行な中圧入口管61から中圧入口部59
に流入する。高圧段空間45から排出された蒸気の一部
は、冷却用蒸気71となって、蒸気通路53を流れ、高
圧内車室43のノズル55を通って、シールド空間57
に入る。シールド空間57内の冷却用蒸気は、後述する
ように中圧入口部59内に入り、再熱蒸気73と共に中
圧段空間49に流入する。再熱蒸気73は中圧段空間4
9を流れてロータの動翼に回転仕事を与え、しかる後外
車室41を流出して図示しない低圧タービンに向かう。
【0008】図1及び図3に再熱蒸気室59周りの詳細
構造が示されている。図1を参照するに、外車室41は
半円筒形をした上部ケーシング41aと、ほぼ同形の下
部ケーシング41bとから構成され、これらは水平な接
合フランジ41c,41dにより接合されていて、シー
ルド空間57は環状の断面を有している。外車室41と
同様に、環状のサーマルシールド板63は、2個の半円
筒形部材を水平なフランジ継手により接合合体して形成
されている。サーマルシールド板63の下側部材には、
前述の中圧入口管61が連結し、又水平フランジ継手の
近傍に戻し短管75がノズル状に中圧入口部59に突出
して形成されている。戻し短管75は蒸気が貫流すもの
であるから、図3に示すように別材料で構成するのがよ
く、入口側隅部は滑らかに丸みがつけられ、口径の約2
倍程度の突出長さを有し、流出端部に丸みは無い。他
方、ノズル55は、サーマルシールド板63の外周に沿
って高圧内車室43の外周部に形成されているが、中圧
入口管61に対向する部分には設けられていない。そし
て、ノズル55の流路断面積の総和が、戻し短管75の
流路断面積の総和より小さくなっている。
構造が示されている。図1を参照するに、外車室41は
半円筒形をした上部ケーシング41aと、ほぼ同形の下
部ケーシング41bとから構成され、これらは水平な接
合フランジ41c,41dにより接合されていて、シー
ルド空間57は環状の断面を有している。外車室41と
同様に、環状のサーマルシールド板63は、2個の半円
筒形部材を水平なフランジ継手により接合合体して形成
されている。サーマルシールド板63の下側部材には、
前述の中圧入口管61が連結し、又水平フランジ継手の
近傍に戻し短管75がノズル状に中圧入口部59に突出
して形成されている。戻し短管75は蒸気が貫流すもの
であるから、図3に示すように別材料で構成するのがよ
く、入口側隅部は滑らかに丸みがつけられ、口径の約2
倍程度の突出長さを有し、流出端部に丸みは無い。他
方、ノズル55は、サーマルシールド板63の外周に沿
って高圧内車室43の外周部に形成されているが、中圧
入口管61に対向する部分には設けられていない。そし
て、ノズル55の流路断面積の総和が、戻し短管75の
流路断面積の総和より小さくなっている。
【0009】以上のような戻し短管75の周囲の構造に
おいて、冷却用蒸気71は高圧段で膨張して相対的に低
温になった蒸気であるので、流路53を流れて外車室4
1を内側から冷却し、更にノズル55を通ってシールド
空間57に流入する。而して、出口である戻し短管75
の流路断面積が流入側より小さくなっているので、動圧
は高くなり、図1の矢印に示すように、戻し短管75に
向かってサーマルシールド板63に沿って流れる。この
流れに際し、シールド空間57に面する外車室41の内
側を冷却する。そして、冷却用蒸気71は、前述のよう
にシールド空間57をサーマルシールド板63に沿って
流れるに際し、他のノズル55からの冷却用蒸気と合流
して流量を増していき、戻し短管75への流入点で最大
になるが、この領域は接合フランジ41c,41dに隣
接しているので、接合フランジ41c,41dや図示し
ない接合フランジボルトを効果的に冷却する。
おいて、冷却用蒸気71は高圧段で膨張して相対的に低
温になった蒸気であるので、流路53を流れて外車室4
1を内側から冷却し、更にノズル55を通ってシールド
空間57に流入する。而して、出口である戻し短管75
の流路断面積が流入側より小さくなっているので、動圧
は高くなり、図1の矢印に示すように、戻し短管75に
向かってサーマルシールド板63に沿って流れる。この
流れに際し、シールド空間57に面する外車室41の内
側を冷却する。そして、冷却用蒸気71は、前述のよう
にシールド空間57をサーマルシールド板63に沿って
流れるに際し、他のノズル55からの冷却用蒸気と合流
して流量を増していき、戻し短管75への流入点で最大
になるが、この領域は接合フランジ41c,41dに隣
接しているので、接合フランジ41c,41dや図示し
ない接合フランジボルトを効果的に冷却する。
【0010】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
冷却用蒸気を再熱蒸気室に排出する戻し短管を環状熱遮
蔽板の水平中心軸面近傍に設け、更に戻し短管の流路断
面積の総和をノズルのそれの総和より小さくしたので、
熱遮蔽空間の蒸気動圧が高くなり、再熱蒸気室の再熱蒸
気が熱遮蔽空間に逆流せず、熱遮蔽機能が阻害されな
い。更に、外車室のフランジに近接する部分の冷却蒸気
流量が大きくなっているので、外車室は好適に冷却され
て温度分布が一様になるから過大な熱応力の発生が防止
される。
冷却用蒸気を再熱蒸気室に排出する戻し短管を環状熱遮
蔽板の水平中心軸面近傍に設け、更に戻し短管の流路断
面積の総和をノズルのそれの総和より小さくしたので、
熱遮蔽空間の蒸気動圧が高くなり、再熱蒸気室の再熱蒸
気が熱遮蔽空間に逆流せず、熱遮蔽機能が阻害されな
い。更に、外車室のフランジに近接する部分の冷却蒸気
流量が大きくなっているので、外車室は好適に冷却され
て温度分布が一様になるから過大な熱応力の発生が防止
される。
【図1】本発明の実施形態の要部を示す横断面図であ
る。
る。
【図2】前記実施形態における蒸気タービンの概念的構
造図である。
造図である。
【図3】本発明の実施形態の要部を示す縦断面図であ
る。
る。
【図4】蒸気タービンの従来構造の概念的構造図であ
る。
る。
【図5】図4の蒸気タービンの部分断面図である。
【図6】図4の蒸気タービンの部分断面図である。
【符号の説明】 40 蒸気タービン 41 外車室 43 高圧内車室 45 高圧段空間 49 中圧段空間 51 高圧入口管 53 蒸気通路 55 ノズル 57 シールド空間 59 中圧入口部 61 中圧入口管 63 サーマルシールド板 65 主蒸気 67 調速段 69 再熱蒸気 71 冷却用蒸気 75 戻し短管
Claims (1)
- 【請求項1】 高圧段空間及び中圧段空間が外車室内に
設けられ、前記中圧段空間の入口に連通して環状の再熱
蒸気室が形成され、前記再熱蒸気室に前記外車室の下部
を貫いて中圧蒸気入口管が連通している蒸気タービンに
おいて、前記再熱蒸気室を半径方向外側から取り囲むと
共に環状に配列された複数のノズルを介して前記高圧段
空間の出口に連絡した熱遮蔽空間が形成され、前記熱遮
蔽空間と前記再熱蒸気室とを隔てる環状熱遮蔽板の水平
中心軸面近傍に前記再熱蒸気室に突出する複数の戻し短
管が形成されてなり、前記戻し短管の流路断面積の総和
が前記ノズルの流路断面積の総和より小さくなっている
ことを特徴とする蒸気タービンの高圧・中圧一体形車室
構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24801696A JPH1089010A (ja) | 1996-09-19 | 1996-09-19 | 蒸気タービンの高圧・中圧一体形車室構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24801696A JPH1089010A (ja) | 1996-09-19 | 1996-09-19 | 蒸気タービンの高圧・中圧一体形車室構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1089010A true JPH1089010A (ja) | 1998-04-07 |
Family
ID=17171953
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24801696A Pending JPH1089010A (ja) | 1996-09-19 | 1996-09-19 | 蒸気タービンの高圧・中圧一体形車室構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1089010A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111338285A (zh) * | 2020-05-25 | 2020-06-26 | 天津美腾科技股份有限公司 | 射源环控系统和矿业设备 |
-
1996
- 1996-09-19 JP JP24801696A patent/JPH1089010A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111338285A (zh) * | 2020-05-25 | 2020-06-26 | 天津美腾科技股份有限公司 | 射源环控系统和矿业设备 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20040824 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20041221 |