JPH1088954A - ロータリーパーカッションドリルにおけるエクステンションロッド、その製造方法及び再生方法 - Google Patents

ロータリーパーカッションドリルにおけるエクステンションロッド、その製造方法及び再生方法

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JPH1088954A
JPH1088954A JP26553196A JP26553196A JPH1088954A JP H1088954 A JPH1088954 A JP H1088954A JP 26553196 A JP26553196 A JP 26553196A JP 26553196 A JP26553196 A JP 26553196A JP H1088954 A JPH1088954 A JP H1088954A
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JP
Japan
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extension rod
recycled
predetermined length
screw portion
cut
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Application number
JP26553196A
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English (en)
Inventor
Tetsuya Endo
哲哉 遠藤
Hiroaki Hirata
宏明 平田
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Koken Boring Machine Co Ltd
Original Assignee
Koken Boring Machine Co Ltd
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Publication date
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  • Pressure Welding/Diffusion-Bonding (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】製品寿命の延命を保ちつつ、製造コストの低減
を図ることができるロータリーパーカッションドリルの
エクステンションロッド及びその製造方法を提供する。 【解決手段】先端に雌ねじ部4が、後端に雄ねじ部5が
それぞれ形成されてなる管状のエクステンションロッド
であって、雌ねじ部4を含む所定長さの第1部材1と、
雌ねじ部4と雄ねじ部5との中間の第2部材2と、雄ね
じ部5を含む所定長さの第3部材3とからなり、第1、
第2及び第3部材1、2、3が軸線方向に接合されてな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ロータリーパー
カッションドリルにおけるエクステンションロッド、そ
の製造方法及び再生方法に関し、さらに詳細には、再利
用を可能としたエクステンションロッド及びその製造・
再生方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ロータリーパーカッションドリルは、ド
リルロッドを介してビットに回転力をと打撃力を与える
機構を有し、岩盤のみならず掘削が困難な礫層、転石層
でもスピーディな掘削が行えるドリルとして知られてい
る。特に、二重管式のものは、崩壊層、破砕帯でも孔壁
の崩壊を招くことがなく、能率のよい掘削が行える。
【0003】このような二重管式ロータリーパーカッシ
ョンドリルにおいて、ウォータスイベルであるクリーニ
ングスイベルとインナロッドを接続するアダプタとし
て、エクステンションロッドが使用されている。このエ
クステンションロッドは、延べ2000〜3000mの
掘削で先端の雌ねじ部が折損もしくは摩耗して製品寿命
となる消耗部品である。その一方、エクステンションロ
ッドは、雌ねじ部分以外が損傷することは極めて希であ
る。
【0004】このエクステンションロッドは、従来、次
の又はの方法により製造されている。
【0005】肌焼鋼の丸棒素材から機械加工で削り出
し、浸炭焼入れ処理 調質材の丸棒素材から機械加工で削り出す ここで、丸棒素材としては、製品寿命の延命のために、
通常、「JIS G 4103」に規定されるNi-Cr-Mo鋼材(例え
ばSNCM420材、SNCM439調質材)のような
高品位鋼材が使用されている。しかしながら、この鋼材
は高価であり、また、丸棒素材から削り出すので機械加
工費が高価になり、製造コストの低減が望まれていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この発明は上記のよう
な技術的背景に基づいてなされたものであって、次の目
的を達成するものである。
【0007】この発明の目的は、製品寿命の延命を保ち
つつ、製造コストの低減を図ることができるロータリー
パーカッションドリルのエクステンションロッド及びそ
の製造方法を提供することにある。
【0008】この発明の別の目的は、エクステンション
ロッドを低コストで再生し、リサイクル使用することが
できるエクステンションロッドの再生方法を提供するこ
とにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明の発明者らは、
上記課題を解決するために鋭意検討したところ、エクス
テンションロッドが製品寿命となるのが、先端雌ねじ部
の折損や摩耗に基づく点に着目し、その結果、エクステ
ンションロッドを複数の部材で構成することにより、製
造コストの低減が図れること、併せてリサイクル可能な
ことを見出した。この発明は、このような知見により完
成されたものであり、次のような手段を採用している。
【0010】すなわち、この発明は、先端に雌ねじ部
が、後端に雄ねじ部がそれぞれ形成されてなる管状のエ
クステンションロッドであって、前記雌ねじ部を含む所
定長さの第1部材と、前記雌ねじ部と雄ねじ部との中間
部及び前記雄ねじ部を含む他の部材とからなり、前記第
1部材及び他の部材が軸線方向に接合されてなることを
特徴とするロータリーパーカッションドリルにおけるエ
クステンションロッドにある。
【0011】またこの発明は、前記他の部材が前記雌ね
じ部と雄ねじ部との中間部を含む第2部材と、前記雄ね
じ部を含む第3部材とからなり、前記第2部材と第3部
材とが軸線方向に接合されてなることを特徴とするロー
タリーパーカッションドリルにおけるエクステンション
ロッドにある。
【0012】さらにこの発明は、前記エクステンション
ロッドの製造方法であって、前記第1部材及び前記他の
部材を得るための所定長さに切断された、それぞれ肌焼
鋼からなる管状の第1素材及び他の素材を軸線方向に接
合する工程と、接合により一体化した前記第1素材及び
他の素材を機械加工して、それぞれ前記第1部材及び他
の部材としての形状に仕上げる工程と、前記第1部材と
他の部材との接合部を含む所定長さ範囲を除く、前記第
1部材及び他の部材に表面硬化処理を施す工程とを備え
てなることを特徴とするエクステンションロッドの製造
方法にある。
【0013】さらにこの発明は、前記エクステンション
ロッドの製造方法であって、前記第1部材及び他の部材
を得るための所定長さに切断された、それぞれ調質材か
らなる管状の第1素材及び他の素材を軸線方向に接合す
る工程と、接合により一体化した前記第1素材及び他の
素材を調質する工程と、前記第1素材及び他の素材を機
械加工して、それぞれ前記第1部材及び他の部材として
の形状に仕上げる工程とを備えてなることを特徴とする
エクステンションロッドの製造方法にある。
【0014】さらにこの発明は、前記第1素材及び他の
素材を圧接法により接合することを特徴とするエクステ
ンションロッドの製造方法にある。
【0015】さらにこの発明は、前記圧接法が摩擦圧接
であることを特徴とするエクステンションロッドの製造
方法にある。
【0016】さらにこの発明は、前記表面硬化処理が浸
炭焼入れであることを特徴とするエクステンションロッ
ドの製造方法にある。
【0017】さらにこの発明は、前記製造方法により得
られたエクステンションロッドの再生方法であって、前
記エクステンションロッドを前記所定長さ範囲の非表面
硬化処理部分で切断し、前記他の部材を主とする再利用
部材を得る工程と、前記第1部材と同様の再生第1部材
を得るための、所定長さに切断された管状の再生素材を
前記再利用部材の先端に接合する工程と、前記再生素材
を機械加工して、前記再生第1部材としての形状に仕上
げる工程と、前記再生1部材と再利用部材との接合部を
含む所定長さ範囲を除く、前記再生第1部材に表面硬化
処理を施す工程とを備えてなることを特徴とするエクス
テンションロッドの再生方法にある。
【0018】さらにこの発明は、前記製造方法により得
られたエクステンションロッドの再生方法であって、前
記エクステンションロッドを切断し、前記他の部材を主
とする再利用部材を得る工程と、前記第1部材と同様の
再生第1部材を得るための、所定長さに切断された管状
の再生素材を前記再利用部材の先端に接合する工程と、
前記再生素材を機械加工して、前記再生第1部材として
の形状に仕上げる工程とを備えてなることを特徴とする
エクステンションロッドの再生方法にある。
【0019】さらにこの発明は、前記再生素材及び前記
再利用部材を圧接法により接合することを特徴とするエ
クステンションロッドの再生方法にある。
【0020】さらにこの発明は、前記圧接法が摩擦圧接
であることを特徴とするエクステンションロッドの再生
方法にある。
【0021】さらにこの発明は、前記表面硬化処理が浸
炭焼入れであることを特徴とするエクステンションロッ
ドの再生方法にある。
【0022】この発明によれば、エクステンションロッ
ドが軸線方向にされる複数の部材からなるので、折損・
摩耗が比較的短期間の使用で生じる第1部材、すなわ
ち、少なくとも先端雌ねじ部を含む部材に従来と同様な
高品位鋼材を用いることにより、製品寿命を保ったまま
製造コストの低減が図れる。
【0023】このようなエクステンションロッドは、第
1部材及び他の部材を得るための、それぞれ管状の第1
素材及び他の素材を順次接合し、形状仕上げの機械加
工、素材に肌焼鋼を使用する場合には、さらに表面硬化
処理を行って製造することができる。また、素材に調質
材を使用する場合には、素材の接合後に焼入れ、焼戻し
をして調質し、形状仕上げを行う。このように、素材は
管状のものが使用されるので、製造コストに占める機械
加工費が低減する。表面硬化処理工程において、第1部
材と他の部材との接合部を含む所定長さ範囲を非硬化処
理部分とすることにより、後述する再生の際にエクステ
ンションロッドを容易に切断することができる。
【0024】雌ねじ部に折損あるいは摩耗が生じたら、
肌焼鋼を使用する場合、非硬化処理部分でエクステンシ
ョンロッドを切断し、他の部材を再利用する。この再利
用部材の先端に再生素材を接合して、再生素材の機械加
工、表面硬化処理を行って再生し、リサイクル使用する
ことが可能となる。調質材を使用する場合は、必要に応
じて接合部に局部熱処理を施す。
【0025】第1部材の構成素材(第1素材)として
は、前述のように高品位鋼材が使用される、すなわち、
「JIS G 4103」に規定されるNi-Cr-Mo鋼材(例えばSN
CM439,SNCM420)のパイプ材、あるいは
「JIS G 4105」に規定されるCr-Mo鋼材(例えばSCM
440,SCM415)のパイプ材等が使用される。他
の部材については、当該部材が第2部材及び第3部材か
らなる場合は、第3部材の構成素材(第3素材)につい
ては、ねじ部を有するため、望ましくは第1素材と同様
のものが使用される。
【0026】一方、第2部材の構成素材(第2素材)と
しては、「JIS G 3445」に規定される機械構造用炭素鋼
管(例えばSTKM13A,STKM16A)等が使用
される。Ni-Cr-Mo鋼材及びCr-Mo鋼材は、炭素鋼に比較
して靭性、衝撃疲労強度が高い。ロータリーパーカッシ
ョンドリルのエクステンションロッドにおいては、上記
のようなNi-Cr-Mo鋼材もしくはCr-Mo鋼材の低炭素材
(肌焼鋼)を浸炭焼入れ処理して使用するか、高炭素材
(調質材)を調質して使用することが一般的である。他
の部材が1つの部材からなる場合は、その構成素材はS
NCM系、SCM系のパイプ材あるいは機械構造用炭素
鋼管のいずれを使用してもよいが、望ましくは前者すな
わち第1素材と同様のものが使用される。
【0027】各素材の接合法は、種々の方法が適用可能
であるが、加圧力を加えて部材を接合する圧接法の適用
が好ましい。圧接法は、溶接等の融接法に比較して、接
合部に溶融凝固部や脆弱な中間層が形成されず、熱影響
範囲が狭いなどの利点がある。圧接法としては、摩擦圧
接、ガス圧接、爆発圧接等を採用することができる。
【0028】この発明による製造方法においても、従来
と同様に、疲労強度を向上させるために部材の表面硬化
処理が施される。具体的には浸炭焼入れが行われるが、
高周波焼入れ、窒化処理等その他の処理法を採用しても
よい。浸炭焼入れの場合、液体浸炭、ガス浸炭いずれの
方法によってもよい。
【0029】
【発明の実施の形態】この発明の実施の形態を図面を用
いて以下に説明する。図1はこの発明によるエクステン
ションロッドの実施の形態を示す平面図である。エクス
テンションロッドは、第1部材1と、それぞれ他の部材
を構成する第2部材2と、第3部材3とからなる管状の
部材である。
【0030】第1部材1は先端に形成された雌ねじ部4
を含む所定長さの部材である。また、第2部材2は雌ね
じ部4と後端に形成された雄ねじ部5との中間部を含む
部材であり、第3部材3は雄ねじ部5を含む部材であ
る。これらの第1部材1、第2部材2及び第3部材3
は、2つの圧接位置C1、C2において軸線方向に摩擦圧
接により順次接合されている。このエクステンションロ
ッドは次のようにして製造される。
【0031】(A)構成素材に肌焼鋼を使用する場合 第1部材1、第2部材2及び第3部材3を得るための、
第1素材、第2素材及び第3素材をそれぞれ仕上がり寸
法に対して、摩擦圧接の寄り代5〜8mmと機械加工に
よる仕上げ代1〜3mm程度を加えた長さに切断する。
第2部材2の素材は両端の圧接となるため、仕上がり寸
法に12mm以上加えた長さに切断する。ここで、実施
例では、第1、第3素材としてSCM415材を、第2
素材としてSTKM13A材を使用した。
【0032】次に、第1、第2及び第3素材を図1に示
した圧接位置C1、C2で摩擦圧接する。図4は摩擦圧接
工程を示している。摩擦圧接機として、回転側に電動機
20によりベルト21を介して回転する主軸22及びブ
レーキ23を有し、静止側に推力シリンダ24を有する
連続駆動制動式のものが示され、回転側及び静止側に各
素材がクランプされる。
【0033】摩擦圧接工程においては、接合する素材
を、4〜8kgf/mm2の第1押圧力P1で押圧しながら相対
回転させ、それによって生じた摩擦熱で寄り代が2mm
以上になるまで加熱する。回転停止後、それぞれの素材
を、12〜18kgf/mm2の第2押圧力P2で寄り代が2m
m以上になるまで押圧する。摩擦圧接後、第1、第2及
び第3素材が一体化した素材を、金属組織の安定と接合
部の軟化のために焼ならし処理する。
【0034】次に、一体化した素材に旋盤加工、フライ
ス加工等の機械加工を行い、第1部材1、第2部材2及
び第3部材3としての形状に仕上げる。具体的には、雌
ねじ部部4や雄ねじ部5等の加工である。
【0035】次に、第1部材1と第2部材との接合部を
含む所定長さ範囲R1に浸炭防止処理をした後、第1部
材1、第2部材2及び第3部材3の浸炭焼入れを行う。
浸炭防止処理は、後述するリサイクル時における切断位
置での切断加工が容易なように、母材への炭素の浸透を
防止するための処理である。例えば、アルミナを主成分
とした主材に水ガラスを混練してなる浸炭防止材を、範
囲R1に塗布し、70〜80℃の温度で約3時間養生す
ることにより、浸炭防止処理が行われる。銅メッキによ
り浸炭防止処理を行ってもよい。このような浸炭防止処
理後、浸炭焼入れを行い、新生のエクステンションロッ
ドが完成する。
【0036】(B)構成素材に調質材を使用する場合 構成素材の切断、圧接までは肌焼鋼の場合と同様であ
る。構成素材として実施例では、第1、第3素材として
SCM440材を、第2素材としてSTKM16A材を
使用した。
【0037】摩擦圧接後、第1、第2及び第3素材が一
体化した素材を、調質、すなわち焼入れ焼戻し処理す
る。第1素材及び第3素材の調質硬度はHRB104〜
112の範囲が一般的であるが、HRB106〜108
の範囲にあることが強度及び機械加工上望ましい。ま
た、調質することによって、接合部付近の硬さが安定す
る。
【0038】次に、調質した素材に旋盤加工、フライス
加工等の機械加工を行い、第1部材1、第2部材2及び
第3部材3としての形状に仕上げ、このようにして新生
のエクステンションロッドが完成する。
【0039】図2、図3は、前記のようにして製造され
たエクステンションロッドの再生方法の工程を示す説明
図である。エクステンションロッドの使用により、第1
部材1の雌ねじ部4が折損したり、摩耗する。このよう
なエクステンションロッドは次のようにして再生され
る。
【0040】(A)構成素材に肌焼鋼を使用した場合
(図2) まず、エクステンションロッドを浸炭防止処理範囲R1
で切断する(図2(1))。これにより、第2部材2及
び第3部材3を主とする再利用部材10が得られる。
【0041】次に、第1部材と同様の再生第1部材11
(図2(4)参照)を得るための再生素材11m(図2
(2)参照)を所定長さに切断し、これを焼ならし処理
する。再生素材11mは、第1部材1の素材と同様に
「JIS G 4103」に規定されるNi-Cr-Mo鋼材、あるいは
「JIS G 4105」に規定されるCr-Mo鋼材のパイプ材から
選択され、実施例では第1部材の素材と同一のSCM4
15材を使用した。
【0042】次に、新生エクステンションロッドの製造
時と同様に、摩擦圧接により、再利用部材10の先端に
再生素材11mを接合する(図2(2))。この際、接
合部分の硬化防止のため、押圧力P1は6〜8kgf/mm2
し、また、急冷しないように圧接直後に接合部分を石綿
等で覆う。
【0043】摩擦圧接後、再生素材11mと再利用部材
10が一体化したものを、金属組織の安定と接合部の軟
化のために焼ならし処理する(図2(3))。
【0044】次に、再利用部材10の加工センタに合わ
せて、再生素材11mを機械加工して再生第1部材11
としての形状に仕上げる(図2(4))。具体的には、
雌ねじ部4等の加工である。
【0045】次に再生第1部材11の浸炭焼入れを行
う。その際、再生第1部材11と再利用部材10との接
合部を含む範囲R2の浸炭防止処理を行う。この浸炭防
止処理は、再度のリサイクル時での切断加工を容易にす
るために行われる。また再利用部材10の範囲R3につ
いても、過剰浸炭を防止するために浸炭防止処理等によ
り表面保護処理を行う。このようにして、再生エクステ
ンションロッドが完成する(図2(4))。
【0046】(B)構成素材に調質材を使用した場合
(図3) まず、エクステンションロッドを第1部材1と第2部材
2との接合部付近で切断する(図3(1))。これによ
り、第2部材2及び第3部材3を主とする再利用部材1
0が得られる。
【0047】次に、第1部材と同様の再生第1部材11
(図3(4)参照)を得るための再生素材11m(図3
(2)参照)を所定長さに切断し、これを調質する。再
生素材11mは、第1部材1の素材と同様に「JIS G 41
03」に規定されるNi-Cr-Mo鋼材、あるいは「JIS G 410
5」に規定されるCr-Mo鋼材のパイプ材のうち、高炭素鋼
のものから選択され、実施例では第1部材の素材と同一
のSCM440材を使用した。
【0048】次に、摩擦圧接により、再利用部材10の
先端に再生素材11mを接合する(図2(2))。この
際、肌焼鋼の場合と同様に、接合部分の硬化防止のた
め、押圧力P1は6〜8kgf/mm2とし、また、急冷しない
ように圧接直後に接合部分を石綿等で覆う。
【0049】摩擦圧接後、接合部がマルテンサイト化し
硬化する場合は、応力集中による折損防止のため、高周
波加熱機等により局部的(範囲R4)に焼戻しする(図
3(3))。この焼戻しは、摩擦圧接工程での加熱速度
を調節することにより、省略することも可能である。
【0050】次に、再利用部材10の加工センタに合わ
せて、再生素材11mを機械加工して再生第1部材11
としての形状に仕上げ、このようにして再生エクステン
ションロッドが完成する(図3(4))。
【0051】上記実施の形態では、コストの低減のため
にエクステンションロッドを第1、第2、第3部材の3
部材で構成したが、雌ねじ部と雄ねじ部との中間部及び
雄ねじ部を1部材として全体を2部材で構成することも
可能である。この場合、新生エクステンションロッド製
造時における圧接箇所は一箇所だけとなり、圧接箇所削
減により製作欠陥の可能性が低下するという利点があ
る。
【0052】なお、圧接によることなく単一のパイプ素
材から製造されたエクステンションロッドも上記と同様
の方法により再生可能である。すなわち、先端の雌ねじ
部に折損や摩耗が生じたら、この雌ねじ部を含む所定長
さ範囲を切断除去する。そして、残りの部分である再利
用部材の先端に再生素材を圧接し、以下、上記と同様な
工程を経て再生する。
【0053】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、製品寿
命の延命を保ちつつ、エクステンションロッドの製造コ
ストの低減を図ることができる。また、エクステンショ
ンロッドを低コストで再生し、リサイクル使用すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はこの発明によるエクステンションロッド
の実施の形態を示す軸線方向断面図である。
【図2】図2は構成素材に肌焼鋼を使用した場合のエク
ステンションロッドの再生方法の工程を示す説明図であ
る。
【図3】図3は構成素材に調質材を使用した場合のエク
ステンションロッドの再生方法の工程を示す説明図であ
る。
【図4】図4は新生エクステンションロッドの製造時に
おける摩擦圧接工程を示す図である。
【符号の説明】
1…第1部材 2…第2部材 3…第3部材 4…雌ねじ部 5…雄ねじ部 10…再利用部材 11m…再生素材 11…再生第1部材 R1…浸炭防止処理範囲 R2…浸炭防止処理範囲 R3…表面保護処理範囲 R4…局部焼戻し範囲

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】先端に雌ねじ部が、後端に雄ねじ部がそれ
    ぞれ形成されてなる管状のエクステンションロッドであ
    って、 前記雌ねじ部を含む所定長さの第1部材と、前記雌ねじ
    部と雄ねじ部との中間部及び前記雄ねじ部を含む他の部
    材とからなり、 前記第1部材及び他の部材が軸線方向に接合されてなる
    ことを特徴とするロータリーパーカッションドリルにお
    けるエクステンションロッド。
  2. 【請求項2】前記他の部材が前記雌ねじ部と雄ねじ部と
    の中間部を含む第2部材と、前記雄ねじ部を含む第3部
    材とからなり、前記第2部材と第3部材とが軸線方向に
    接合されてなることを特徴とする請求項1記載のロータ
    リーパーカッションドリルにおけるエクステンションロ
    ッド。
  3. 【請求項3】請求項1記載のエクステンションロッドの
    製造方法であって、 前記第1部材及び前記他の部材を得るための所定長さに
    切断された、それぞれ肌焼鋼からなる管状の第1素材及
    び他の素材を軸線方向に接合する工程と、 接合により一体化した前記第1素材及び他の素材を機械
    加工して、それぞれ前記第1部材及び他の部材としての
    形状に仕上げる工程と、 前記第1部材と他の部材との接合部を含む所定長さ範囲
    を除く、前記第1部材及び他の部材に表面硬化処理を施
    す工程とを備えてなることを特徴とするエクステンショ
    ンロッドの製造方法。
  4. 【請求項4】請求項1記載のエクステンションロッドの
    製造方法であって、 前記第1部材及び他の部材を得るための所定長さに切断
    された、それぞれ調質材からなる管状の第1素材及び他
    の素材を軸線方向に接合する工程と、 接合により一体化した前記第1素材及び他の素材を調質
    する工程と、 前記第1素材及び他の素材を機械加工して、それぞれ前
    記第1部材及び他の部材としての形状に仕上げる工程と
    を備えてなることを特徴とするエクステンションロッド
    の製造方法。
  5. 【請求項5】前記第1素材及び他の素材を圧接法により
    接合することを特徴とする請求項3又は4記載のエクス
    テンションロッドの製造方法。
  6. 【請求項6】前記圧接法が摩擦圧接であることを特徴と
    する請求項5記載のエクステンションロッドの製造方
    法。
  7. 【請求項7】前記表面硬化処理が浸炭焼入れであること
    を特徴とする請求項3記載のエクステンションロッドの
    製造方法。
  8. 【請求項8】請求項3記載の製造方法により得られたエ
    クステンションロッドの再生方法であって、 前記エクステンションロッドを前記所定長さ範囲の非表
    面硬化処理部分で切断し、前記他の部材を主とする再利
    用部材を得る工程と、 前記第1部材と同様の再生第1部材を得るための、所定
    長さに切断された管状の再生素材を前記再利用部材の先
    端に接合する工程と、 前記再生素材を機械加工して、前記再生第1部材として
    の形状に仕上げる工程と、 前記再生1部材と再利用部材との接合部を含む所定長さ
    範囲を除く、前記再生第1部材に表面硬化処理を施す工
    程とを備えてなることを特徴とするエクステンションロ
    ッドの再生方法。
  9. 【請求項9】請求項4記載の製造方法により得られたエ
    クステンションロッドの再生方法であって、 前記エクステンションロッドを切断し、前記他の部材を
    主とする再利用部材を得る工程と、 前記第1部材と同様の再生第1部材を得るための、所定
    長さに切断された管状の再生素材を前記再利用部材の先
    端に接合する工程と、 前記再生素材を機械加工して、前記再生第1部材として
    の形状に仕上げる工程とを備えてなることを特徴とする
    エクステンションロッドの再生方法。
  10. 【請求項10】前記再生素材及び前記再利用部材を圧接
    法により接合することを特徴とする請求項8又は9記載
    のエクステンションロッドの再生方法。
  11. 【請求項11】前記圧接法が摩擦圧接であることを特徴
    とする請求項10記載のエクステンションロッドの再生
    方法。
  12. 【請求項12】前記表面硬化処理が浸炭焼入れであるこ
    とを特徴とする請求項8記載のエクステンションロッド
    の再生方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011512469A (ja) * 2008-02-21 2011-04-21 ヴァム・ドリリング・フランス ドリルストリング要素、ドリルパイプおよび対応するドリルパイプセクション
JP2012528019A (ja) * 2009-05-25 2012-11-12 ソク リー、ヨン 油圧ブレーカ
JP2014136272A (ja) * 2013-01-16 2014-07-28 Airboss Air Tool Co Ltd 空気動工具用シャフトの製造方法及びその製造方法によるシャフト

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