JPH1088272A - 放熱板,その製造方法,および半導体装置 - Google Patents

放熱板,その製造方法,および半導体装置

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JPH1088272A
JPH1088272A JP23817096A JP23817096A JPH1088272A JP H1088272 A JPH1088272 A JP H1088272A JP 23817096 A JP23817096 A JP 23817096A JP 23817096 A JP23817096 A JP 23817096A JP H1088272 A JPH1088272 A JP H1088272A
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sintering
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JP23817096A
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Yasuyuki Inose
康之 猪瀬
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Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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  • Cooling Or The Like Of Semiconductors Or Solid State Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】高導電材料の溶浸後における表面研磨加工等の
後加工が容易で製造工程を簡素化でき、またピンホール
等の欠陥が少なく高品質で製造が容易な放熱板,その製
造方法,および半導体装置を提供する。 【解決手段】本発明に係る放熱板10は、CuおよびA
gの少なくとも一方の高導電材料を5重量%以上20重
量%以下と、2.0重量%以下、好ましくは0.5重量
%以下のNiとを含有し、残部がW,WCおよびCrか
ら選択される少なくとも1種の高融点材料から成ること
を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体装置等に用い
られる放熱板,その製造方法,および半導体装置に係
り、特に後加工が容易であり、またピンホール等の欠陥
の発生が少なく、高品質で製造が容易な放熱板,その製
造方法,および半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体素子(ICチップ)などの
電子部品の高出力化や高集積化が進展し、電子部品から
の発熱量も急激に増大化する傾向がある。そのため高集
積化したハイブリットICなどの半導体装置において
は、半導体素子の発熱を効率的に系外に放散させるため
に、銅や高融点金属材から成る放熱板をセラミックス回
路基板に一体に接合して用いている。
【0003】しかしながら、上記銅製放熱板と半導体素
子や回路基板との熱膨張係数の差が大きいために、繰り
返して作用する熱衝撃によって両部品の接合界面におけ
る熱応力が高まり剥離を引き起こし易い難点がある。そ
こで半導体素子や回路基板に近似した熱膨張率を有する
放熱板として、タングステン(W)などの高融点金属材
料の焼結体から成る放熱板も実用化されている。但し、
高融点金属材料のみから成る放熱板では、熱伝導性が不
十分となるため、焼結体の空孔部に銅などの高導電材料
を含浸させた含浸焼結合金から成る放熱板が使用されて
いる。
【0004】従来、上記含浸焼結合金から成る放熱板
は、例えば、以下のような手順で製造されている。すな
わちタングステン(W)などの高融点材料粉末に、有機
バインダーを予備配合して原料混合体とし、この原料混
合体を、金型プレスで一軸加圧(単軸プレス)して薄板
状の成形体とし、この成形体を脱脂・焼結して多孔質の
焼結体とし、この焼結体の空孔部にCuなどの高導電材
料を含浸させた後に、最終的に、その含浸焼結体の表面
を、フライス盤やラップ盤により表面加工して最終的に
放熱板とする製法が一般的に採用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の高導電材料含浸焼結体から成る放熱板は、原料粉末
を単軸プレスによって薄板状に成形しているため、成形
密度のばらつきが大きく、また厚さ方向と平面方向とで
特性が異なるように異方性が大きくなり、焼結体とした
場合にピンホール等の欠陥が発生し易く、また密度のば
らつきにより熱応力が不均一に発生して割れが生じ易い
等の問題点があった。
【0006】特に成形体の密度のばらつきが大きいた
め、焼結体とした場合の変形量が大きくなり、寸法精度
の要求度が高い電子部品用の放熱板とするためには、最
終的にラップ盤などを使用した表面研磨加工が必須の工
程となる。そのため放熱板の製造工程が複雑になり、製
造コストが上昇する難点もあった。
【0007】また、従来の製造方法においては、成形体
の原料粉末の流動性,成形性,保形性を向上させるため
に、有機バインダーを使用しているため、脱脂工程が必
須となる欠点もあった。さらに、脱脂工程が不十分であ
ると、焼結体表面に炭化物が固着して空孔を閉塞し易い
ため、高導電材料の溶浸(含浸)操作が困難になるとい
う問題点もあった。さらに放熱板内部に空孔が残り易く
なり、表面部においてもピンホールが発生し易く、この
ピンホールの上にめっき層を形成した場合には、めっき
膨れを発生し易く、いずれにしてもめっき性が良好で高
品質の放熱板が得にくいという問題があった。
【0008】また、高導電材料を溶浸した後に、余剰の
含浸材が焼結体表面に多量に付着するため、研削加工に
よって表面に固着した余剰の含浸材を取り除いた後に、
表面研磨加工を実施する必要があり、いずれにしても放
熱板の仕上げ加工工数が増加し、製造コストが上昇する
問題点もあった。
【0009】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであり、高導電材料の溶浸後における表面研磨
加工等の後加工が容易で製造工程を簡素化でき、またピ
ンホール等の欠陥が少なく高品質で製造が容易な放熱
板,その製造方法,および半導体装置を提供することを
目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る放熱板は、CuおよびAgの少なくと
も一方の高導電材料を5重量%以上20重量%以下と、
2.0重量%以下、好ましくは0.5重量%以下のNi
とを含有し、残部がW,WCおよびCrから選択される
少なくとも1種の高融点材料から成ることを特徴とす
る。
【0011】また本発明に係る放熱板の製造方法は、
W,WCおよびCrから選択される少なくとも1種の高
融点材料粉末に対して、2.0重量%以下、好ましくは
0.5重量%以下のNi粉末を配合して原料混合体を調
製する工程と、得られた原料混合体を等方性圧縮成形法
(CIP)によって加圧成形してバルク形状の成形体を
形成する工程と、この成形体を非酸化性雰囲気中で焼結
してバルク状の焼結体を形成する工程と、この焼結体の
空孔部にCuおよびAgの少なくとも一方から成る高導
電材料を焼結体に対して5重量%以上20重量%以下の
割合で含浸して金属含浸焼結体を形成する工程と、この
金属含浸焼結体を切断加工することにより任意の厚さを
有する複数の放熱板を調製する工程とから成ることを特
徴とする。
【0012】さらに本発明に係る放熱板の他の製造方法
は、W,WCおよびCrから選択される少なくとも1種
の高融点材料粉末に対して、2.0重量%以下、好まし
くは0.5重量%以下のNi粉末と、CuおよびAgの
少なくとも一方からなる高導電材料粉末を5重量%以上
20重量%以下とを配合して原料混合体を調製する工程
と、得られた原料混合体を等方性圧縮成形法(CIP)
によって加圧成形してバルク形状の成形体を形成する工
程と、この成形体を非酸化性雰囲気中で焼結してバルク
状の焼結体を形成する工程と、この焼結体を切断加工す
ることにより任意の厚さを有する複数の放熱板を調製す
る工程とから成ることを特徴とする。
【0013】また上記製造方法において、高融点材料粉
末の粒径を0.5μm以上10μm以下とし、高導電材
料粉末の粒径を1μm以下にするとよい。
【0014】さらに焼結工程は、バルク状の成形体を温
度1500℃以下の水素雰囲気中で液相焼結し、しかる
後にArガス加圧雰囲気中で緻密化焼結する工程から成
ることを特徴とする。またバルク状の焼結体の切断加工
は、マルチブレードカッタを用いて行うことが好まし
い。
【0015】さらに本発明に係る半導体装置は、セラミ
ックス基板と、このセラミックス基板の一方の表面に搭
載された半導体素子と、この半導体素子と電気的に接続
された配線層と、上記セラミックス基板の他方の表面に
一体に接合された放熱板とを備えた半導体装置におい
て、上記放熱板がCuおよびAgの少なくとも一方の高
導電材料を5重量%以上20重量%以下と、2.0重量
%以下、好ましくは0.5重量%以下のNiとを含有
し、残部がW,WCおよびCrから選択される少なくと
も1種の高融点材料から成ることを特徴とする。
【0016】ここでW,WCおよびCrから選択される
少なくとも1種の高融点材料は、放熱板に構造強度を付
与するとともに、回路基板を構成するセラミックス材と
同程度の低熱膨張性を与える成分である。一方、Cuお
よびAgの少なくとも一方の高導電材料は放熱板の熱伝
導率を高め、放熱性を付与する成分であり、上記高融点
材料に対して5重量%以上20重量%以下の割合で配合
される。
【0017】高融点材料中に配合される高導電材料の割
合が5重量%未満である場合には、熱伝導率の改善効果
が少なく放熱性が良好な放熱板が得られない。一方、配
合割合が20重量%を超えると、放熱板の熱膨張係数が
増加し、放熱板とセラミックス回路基板とを一体に接合
して半導体装置とした場合に、両部材の熱膨張係数差に
よって発生する応力が過大になり、割れや変形が生じ易
くなる。そのため、高導電材料の含有割合は5重量%以
上20重量%以下の範囲とされるが、10重量%以上1
5重量%以下の範囲がより好ましい。
【0018】Niは放熱板の成形性,保形性を高め、か
つ成形体の焼結温度を低下せしめ焼結性を向上させるた
めの必須の助剤成分として2.0重量%以下の範囲で含
有される。すなわち、Niによって、硬質なW,WCお
よびCrなどの高融点材料を一体に結合することによ
り、成形時における放熱板成形体の保形性を高めると同
時に、この成形体を焼結する際の焼結密度を高める作用
効果が発揮される。Niの含有量が2.0重量%を超え
るように過量に添加しても、上記作用効果は増加せず、
却って放熱板の熱膨張係数の増大を招く。したがって、
Ni含有量は2.0重量%以下の範囲とされるが、0.
5重量%以下の範囲がより好ましく、0.1重量%以上
0.3重量%以下の範囲がさらに好ましい。
【0019】上記のような組成を有する放熱板は、例え
ば以下のような各工程から成る製造方法に従って製造さ
れる。まず、W,WCおよびCrから選択される少なく
とも1種の高融点材料粉末に、2.0重量%以下、好ま
しくは0.5重量%以下のNi粉末と、必要に応じてC
uおよびAgの少なくとも一方から成る高導電材料粉末
を5重量%以上20重量%以下とを配合して均一な原料
混合体を調製する。
【0020】ここで高導電材料は、高融点材料で予め形
成した焼結体中に含浸させて配合する方法でもよいが、
上記のように原料混合体の段階で予め高融点材料粉末中
に配合しておく方法でもよい。
【0021】また高融点材料粉末の粒径を0.5μm以
上10μm以下とする一方、高導電材料粉末の粒径を1
μm以下とすることにより、高融点材料から成る放熱板
基体内に高導電材料が均一に分散した組織を有する放熱
板が得られる。
【0022】次に調製した原料混合体を圧縮成形する工
程に移る。本発明では、特にNi粉末を配合した原料混
合体を等方性圧縮成形法(CIP)によって加圧形成し
て、直径が20〜80mmで長さが200〜500mm程度
のバルク状成形体を形成する。
【0023】上記等方性圧縮成形法は原料混合体の全表
面部に等方的に147〜245MPa程度の加圧力を作
用させる成形法であり、従来の一軸加圧成形法と異な
り、成形体の成形密度のばらつきを解消することが可能
である。したがって、この成形体を焼結した場合におい
ても、空孔(ポア)などの欠陥,残留応力,反りの発生
が少ない放熱板が得られる。
【0024】本発明では、特に原料混合体中に所定量の
Ni粉末を必須の助剤成分として添加しているため、従
来成形時に必要とされていた有機バインダーを添加する
ことなく、等方性圧縮成形法を使用して成形性および保
形性に優れた成形体が得られる。また有機バインダーを
全く使用しないため、面倒な脱脂工程が省略でき、脱脂
不良によって焼結体の空孔がバインダーの炭化物によっ
て閉塞されるおそれも少なく、後述する高導電材料の焼
結体空孔部への含浸操作が容易になる。
【0025】次に上記のように調製したバルク状の成形
体を焼結する工程に移る。すなわち、バルク状成形体は
窒素ガスやArガス,水素ガス雰囲気など非酸化性雰囲
気中で温度900〜1600℃で1〜5時間焼結されて
バルク状焼結体とされる。
【0026】特に上記焼結工程において、バルク状の成
形体を温度1500℃以下の水素雰囲気中で液相焼結
し、しかる後にArガス加圧雰囲気中で緻密化焼結する
ことにより、さらに緻密で空孔(ポア)の発生が少ない
高密度の焼結体が得られる。
【0027】次に得られた焼結体の空孔部に高導電材料
を含浸(溶浸)する工程に移る。すなわちバルク状焼結
体の空孔部にCuおよびAgの少なくとも一方から成る
溶融した高導電金属材料を溶浸せしめて金属含浸焼結体
を形成する。上記溶浸操作は、溶融した高導電材料を加
圧して焼結体空孔部に含浸させる加圧含浸法または溶融
した高導電材料と焼結体とを接触させた状態で雰囲気を
真空状態にまで減圧して溶融材料を焼結体空孔部内に吸
引させる真空含浸法により実施される。
【0028】なお、高融点材料粉末に対して予め所定量
の高導電材料粉末を配合した原料混合体を成形・焼結す
る場合においては、上記溶浸操作は不要である。しかし
ながら、原料混合体中に一部の高導電材料粉末を添加し
ておいて成形・焼結し、得られた焼結体の空孔部に、さ
らに溶融した高導電材料を溶浸した場合には、予め焼結
体の空孔部内壁に固着している高導電成分により濡れ性
が改善されるため、溶融した高導電材料の溶浸が円滑に
進行する効果がある。
【0029】上記のように調製したバルク状の金属含浸
焼結体の表面には、余剰となったCuやAgなどの溶浸
材が付着しているので、これらを研削加工して除去す
る。
【0030】次に、上記金属含浸焼結体を切断加工して
放熱板を調製する工程に移る。上記切断加工は、汎用の
切断用砥石車等の切断工具を使用して実施できるが、特
にマルチブレードカッタを使用することにより、焼結体
の切断時に作用する衝撃力が小さく、割れや欠けの発生
を効果的に防止できる。また、マルチブレードカッター
は、砥石やメタルソーなどの他の切断工具と比較して削
り代を小さくできるため、欠陥の発生が少なく、切断工
程における放熱板の製品歩留りを改善することができ
る。
【0031】そして、上記バルク状の焼結体をマルチブ
レードカッタ等の切断工具を使用して任意の厚さに切断
することにより、薄板形状を有する複数の放熱板が効率
的に量産される。
【0032】上記のように形成した放熱板を、セラミッ
クス基板を主体とする回路基板や半導体素子と一体に接
合することにより、本発明に係る半導体装置が形成され
る。
【0033】上記構成に係る放熱板および製造方法によ
れば、助剤としてNiを含み、等方性圧縮成形法(CI
P)によって成形されるため、従来のように有機バイン
ダーを使用しなくても保形性に優れた均一なバルク状成
形体が得られる。そのため、有機バインダーを除去する
ための脱脂工程が不要となり、放熱板の製造工程が大幅
に簡素化される。
【0034】また、CIP成形により均一なバルク状成
形体が得られるため、焼結後においてもピンホールなど
の欠陥や反りの発生が少なく、めっき性が良好であり、
かつ寸法精度が高い放熱板が得られる。
【0035】さらに放熱板は、高熱伝導率を有し、また
半導体素子やセラミックス基板と近似した熱膨張率を有
しているため、この放熱板をセラミックス回路基板と一
体に接合して半導体装置を形成した場合には、搭載した
半導体素子で発生した熱を効率的に系外に放散すること
が可能となり、特に大容量,高出力,高集積度の半導体
素子を搭載する半導体装置用の放熱板として極めて有効
である。
【0036】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施形態について以
下の実施例および比較例を参照して具体的に説明する。
【0037】実施例1〜2 高融点材料として粒径が0.6μm以下のW粉末に対し
て、0.2重量%(実施例1),0.5重量%(実施例
2)のNi粉末を添加して回転揺動型の混合機で1時間
混合することにより、各実施例用の原料混合体をそれぞ
れ調製した。
【0038】次に各原料混合体を、内径50mmのライナ
形状のゴム型に充填した後に、耐圧容器(CIP炉)内
に配置し、196MPaの加圧力で等方性圧縮成形(C
IP)することにより、直径50mm×長さ300mmのバ
ルク状成形体を形成した。
【0039】次に得られたバルク状成形体を水素雰囲気
中で温度1000℃で4時間焼結し、さらに温度150
0℃で2時間焼結して、それぞれバルク状焼結体を形成
した。
【0040】次に得られた各バルク状焼結体と溶融した
Cuとを接触させた状態で、バルク状焼結体の空孔部に
Cuを溶浸して、金属含浸焼結体をそれぞれ形成した。
各焼結体表面に付着した余剰のCuは研削加工により除
去した。さらに得られた各焼結体を、マルチブレードカ
ッタを用いて厚さ1.4mmの薄板状に切断し、切断面の
表面粗さを測定した後に、さらに表面研磨加工を実施す
ることにより、それぞれ実施例1〜2に係る放熱板を製
造した。
【0041】比較例1 一方、実施例1で使用した高融点材料としてのW粉末に
対して、有機バインダーを1重量%の割合で配合し、実
施例1と同様に混合機で1時間混合して均一な原料混合
体とした。
【0042】次に、上記原料混合体を金型プレス機の成
形型に充填して50MPaの加圧力で一軸加圧成形する
ことにより、縦横50mm×厚さ2mmの薄板状成形体を多
数調製した。得られた成形体をN2 ガス雰囲気中で温度
800℃で1時間加熱することにより、脱脂処理を行っ
た。
【0043】次に脱脂した成形体を、水素雰囲気中で温
度1000℃で4時間焼結し、さらに1350℃で2時
間焼結し、さらに高導電材料としてのCuを溶浸した後
に、表面に付着した余剰のCuを研削加工によって除去
し、研削面の表面粗さを測定した後に、表面を研磨加工
して実施例1と同一寸法を有する比較例1に係る従来の
放熱板を調製した。
【0044】こうして得られた各放熱板の研磨加工前に
おける表面粗さ,研磨加工後における熱膨張率,熱伝導
率,密度,表面のピンホール数および反りの発生量を測
定して、表1に示す結果を得た。
【0045】表1に示す結果から明らかなように、CI
P成形して形成したバルク状の成形体を焼結し、その焼
結体の空孔部に高導電材料としてのCuを含浸せしめ、
しかる後に所定厚さに切断して形成した各実施例の放熱
板によれば、研磨加工前の放熱板の表面粗さが、従来法
によって製造した比較例1の放熱板と比較して大幅に減
少しており、最終製品に仕上げるために必要な研磨加工
等の後工程が大幅に簡素化され、放熱板の製造原価を大
幅に削減できることが判明した。
【0046】一方、比較例1に係る放熱板においては、
薄板状に形成した焼結体の全面に、余剰の溶浸材(C
u)が付着しているため、それを除去するための研削加
工に多大な工数が必要となり、製造コストが上昇するこ
とが改めて確認できた。
【0047】これに対し、実施例1〜2の放熱板の製造
方法によれば、バルク状の焼結体の外表面のみに余剰の
Cu材が付着する一方で、切断面には溶浸材が付着して
いないため、その後工程における表面研磨加工も容易に
なる。また実施例の製造方法によれば、等方性圧縮成形
法(CIP)によって成形体を形成しているため、有機
バインダーを使用せずに形成が可能であり、バインダー
除去のための脱脂工程が不要となり、製造工程が簡素化
される。
【0048】次に上記高導電材料の溶浸操作を実施せず
に、予め高導電材料粉末を配合した原料混合体を、成形
・焼結して形成した放熱板について、以下の実施例およ
び比較例を参照して説明する。
【0049】実施例3〜8 高融点材料として粒径が0.6μm以下のW粉末に対し
て、表1に示す組成割合となるように、Ni粉末と、粒
径0.8μm以下のCu粉末とを添加して回転揺動型の
混合機で1時間混合することにより、各実施例用の原料
混合体をそれぞれ調製した。
【0050】次に各原料混合体を、内径50mmのライナ
形状のゴム型に充填した後に、耐圧容器(CIP炉)内
に配置し、196MPaの加圧力で等方性圧縮成形(C
IP)することにより、直径50mm×長さ300mmのバ
ルク状成形体を形成した。
【0051】次に得られたバルク状成形体を水素雰囲気
中で温度1000℃で4時間焼結し、さらに温度150
0℃で2時間焼結し、しかる後に、さらに196MPa
のアルゴン加圧雰囲気中で温度1000℃で2時間焼結
して、それぞれバルク状焼結体を形成した。
【0052】次に得られた各バルク状焼結体を、マルチ
ブレードカッタを用いて厚さ1.4mmの薄板状に切断
し、切断面の表面粗さを測定した後に、さらに表面研磨
加工を実施することにより、それぞれ実施例3〜8に係
る放熱板を製造した。
【0053】比較例2〜3 一方、焼結温度によって焼結体の空孔率を制御し、最終
的に放熱板に含有される高導電材料としてのCuの含有
割合が、それぞれ10重量%(比較例2),20重量%
(比較例3)となるように設定した点以外は比較例1と
同様な条件で原料混合体の調製,一軸加圧成形,脱脂処
理,焼結処理,溶浸処理,研削・研磨加工を実施するこ
とにより、各実施例と同一寸法を有する比較例2〜3に
係る従来の放熱板をそれぞれ調製した。
【0054】こうして得られた各放熱板の研磨加工前に
おける表面粗さ,研磨加工後における熱膨張率,熱伝導
率,密度,表面のピンホール数および反りの発生量を測
定して、下記表1に示す結果を得た。
【0055】
【表1】
【0056】上記表1に示す結果から明らかなように、
各実施例に係る放熱板の製造方法においては、等方性圧
縮成形(CIP)法を用いているため、有機バインダー
を使用せずに緻密な成形体を形成することが可能とな
り、この成形体を焼結した場合においても比較例2〜3
と比較してピンホールや空孔などの欠陥の発生が少な
く、熱伝導性およびめっき性も良好な放熱板が得られ
る。
【0057】また半導体素子(Si)やセラミックス基
板と近似した熱膨張率を有しているため、半導体素子を
搭載したセラミックス回路基板と一体に接合して半導体
装置を形成した場合においても、熱膨張差に起因する応
力によって割れや欠けを発生することも少ない。さら
に、余剰な溶浸材が付着することがないため、表面加工
が容易になる。また熱伝導率が高く、反りの発生も少な
いため、放熱性および寸法精度に優れた放熱板が得られ
る。
【0058】図1は上記各実施例に係る放熱板をセラミ
ックス回路基板と一体に接合した半導体装置の一実施例
を示す断面図である。すなわち本実施例に係る半導体装
置9は、セラミックス基板1と、このセラミックス基板
1の一方の表面に搭載された半導体素子2と、この半導
体素子2と電気的に接続された配線層としてのリードフ
レーム5と、上記セラミックス基板1の他方の表面に一
体に接合された放熱板(ヒートシンク)10とを備えた
半導体装置9であり、上記放熱板10が高導電材料とし
てのCuを5重量%以上20重量%以下と、2.0重量
%以下、好ましくは0.5重量%以下のNiとを含有
し、残部が高融点材料としてのWから成るように構成さ
れている。
【0059】また、セラミックス基板1のキャビティ1
a内には、素子搭載部3が設けられており、この素子搭
載部3にAg−ポリイミドなどの接合用ペーストを用い
て半導体素子2が接合搭載される。また上記セラミック
ス基板1の半導体素子2の搭載面側、すなわちセラミッ
クス基板1の外縁側には、固着用ガラス等によってリー
ドフレーム5が接合されている。リードフレーム5と半
導体素子2の各電極とは、ボンディングワイヤ6によっ
て電気的に接続されている。またセラミックス基板1の
上面側には、半導体素子2を被覆するようにセラミック
ス封止部材7が封着ガラス8により一体に接合されてい
る。
【0060】上記半導体装置9を構成する放熱板10
は、半導体素子2やセラミックス基板1と近似した熱膨
張率を有しているため、半導体素子2を搭載したセラミ
ックス回路基板と一体に接合して半導体装置9を形成し
た場合においても、熱膨張差に起因する応力によって割
れや欠けを発生することも少ない。また放熱板10の熱
伝導率が高いため、半導体素子2で発生した熱は放熱板
10を経由して迅速に系外に放散される。したがって、
放熱性に優れた半導体装置9が得られる。
【0061】
【発明の効果】以上説明の通り本発明に係る放熱板およ
び製造方法によれば、助剤としてNiを含み、等方性圧
縮成形法(CIP)によって成形されるため、従来のよ
うに有機バインダーを使用しなくても保形性に優れた均
一なバルク状成形体が得られる。そのため、有機バイン
ダーを除去するための脱脂工程が不要となり、放熱板の
製造工程が大幅に簡素化される。
【0062】また、CIP成形により均一なバルク状成
形体が得られるため、焼結後においてもピンホールなど
の欠陥や反りの発生が少なく、めっき性が良好であり、
かつ寸法精度が高い放熱板が得られる。
【0063】さらに放熱板は、高熱伝導率を有し、また
半導体素子やセラミックス基板と近似した熱膨張率を有
しているため、この放熱板をセラミックス回路基板と一
体に接合して半導体装置を形成した場合には、搭載した
半導体素子で発生した熱を効率的に系外に放散すること
が可能となり、特に大容量,高出力,高集積度の半導体
素子を搭載する半導体装置用の放熱板として極めて有効
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る半導体装置の一実施例を示す断面
図。
【符号の説明】
1 セラミックス基板 1a キャビティ 2 半導体素子(Siチップ) 3 素子搭載部 4 固着用ガラス 5 リードフレーム 6 ボンディングワイヤ 7 セラミックス封止部材 8 封着ガラス 9 半導体装置 10 放熱板(ヒートシンク)

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 CuおよびAgの少なくとも一方の高導
    電材料を5重量%以上20重量%以下と、2.0重量%
    以下のNiとを含有し、残部がW,WCおよびCrから
    選択される少なくとも1種の高融点材料から成ることを
    特徴とする放熱板。
  2. 【請求項2】 Niの含有量が0.5重量%以下である
    ことを特徴とする請求項1記載の放熱板。
  3. 【請求項3】 W,WCおよびCrから選択される少な
    くとも1種の高融点材料粉末に対して、2.0重量%以
    下のNi粉末を配合して原料混合体を調製する工程と、
    得られた原料混合体を等方性圧縮成形法(CIP)によ
    って加圧成形してバルク形状の成形体を形成する工程
    と、この成形体を非酸化性雰囲気中で焼結してバルク状
    の焼結体を形成する工程と、この焼結体の空孔部にCu
    およびAgの少なくとも一方から成る高導電材料を焼結
    体に対して5重量%以上20重量%以下の割合で含浸し
    て金属含浸焼結体を形成する工程と、この金属含浸焼結
    体を切断加工することにより任意の厚さを有する複数の
    放熱板を調製する工程とから成ることを特徴とする放熱
    板の製造方法。
  4. 【請求項4】 W,WCおよびCrから選択される少な
    くとも1種の高融点材料粉末に対して、2.0重量%以
    下のNi粉末と、CuおよびAgの少なくとも一方から
    なる高導電材料粉末を5重量%以上20重量%以下とを
    配合して原料混合体を調製する工程と、得られた原料混
    合体を等方性圧縮成形法(CIP)によって加圧成形し
    てバルク形状の成形体を形成する工程と、この成形体を
    非酸化性雰囲気中で焼結してバルク状の焼結体を形成す
    る工程と、この焼結体を切断加工することにより任意の
    厚さを有する複数の放熱板を調製する工程とから成るこ
    とを特徴とする放熱板の製造方法。
  5. 【請求項5】 Ni粉末の配合量が0.5重量%以下で
    あることを特徴とする請求項3または4記載の放熱板の
    製造方法。
  6. 【請求項6】 高融点材料粉末の粒径が0.5μm以上
    10μm以下であることを特徴とする請求項3または4
    記載の放熱板の製造方法。
  7. 【請求項7】 高導電材料粉末の粒径が1μm以下であ
    ることを特徴とする請求項3または4記載の放熱板の製
    造方法。
  8. 【請求項8】 焼結工程は、バルク状の成形体を温度1
    500℃以下の水素雰囲気中で液相焼結し、しかる後に
    Arガス加圧雰囲気中で緻密化焼結する工程から成るこ
    とを特徴とする請求項3または4記載の放熱板の製造方
    法。
  9. 【請求項9】 バルク状の焼結体の切断加工は、マルチ
    ブレードカッタを用いて行うことを特徴とする請求項3
    または4記載の放熱板の製造方法。
  10. 【請求項10】 セラミックス基板と、このセラミック
    ス基板の一方の表面に搭載された半導体素子と、この半
    導体素子と電気的に接続された配線層と、上記セラミッ
    クス基板の他方の表面に一体に接合された放熱板とを備
    えた半導体装置において、上記放熱板がCuおよびAg
    の少なくとも一方の高導電材料を5重量%以上20重量
    %以下と、2.0重量%以下のNiとを含有し、残部が
    W,WCおよびCrから選択される少なくとも1種の高
    融点材料から成ることを特徴とする半導体装置。
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