JPH1088190A - 汚染された固体表面の洗浄方法とそれに用いる洗浄液 - Google Patents

汚染された固体表面の洗浄方法とそれに用いる洗浄液

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JPH1088190A
JPH1088190A JP26016396A JP26016396A JPH1088190A JP H1088190 A JPH1088190 A JP H1088190A JP 26016396 A JP26016396 A JP 26016396A JP 26016396 A JP26016396 A JP 26016396A JP H1088190 A JPH1088190 A JP H1088190A
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隆盛 白井
Susumu Inoue
進 井上
Aiko Nagahata
あい子 長畑
Tadahiro Honda
忠博 本田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 固体表面を損傷することなく、簡単な処理で
固体表面を洗浄できる方法とそれに用いる洗浄液を提供
する。 【解決手段】 汚染された固体表面を洗浄する方法にお
いて、ガスを発生する化合物を含有する洗浄液を、前記
固体表面と付着した汚れとの間に侵入させて、その場で
ガスを発生させ、汚れを剥離除去することとしたもので
あり、前記洗浄液としては、ガスを発生する化合物、又
は該化合物と界面活性剤、ガス発生反応をコントロール
するための触媒又は増粘剤のうちの一種以上を含有する
水溶液を用いることができ、前記ガスを発生する化合物
としては、ペルオキシ炭酸塩又はペルオキシほう酸塩、
あるいは、炭酸ガスを発生する炭酸塩又は重炭酸塩を用
いることができ、ガス発生反応をコントロールするため
の触媒としては、鉄,銅,マンガン,鉛から選ばれた元
素を含む少なくとも一種の塩類を用いることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固体表面の洗浄方
法に係り、特に車の往来が激しい道路のトンネルのコン
クリート壁,コンクリート橋げた,コンクリート塀、あ
るいは住宅の外壁,床,窓ガラス等の固体表面に付着し
た汚れを除去し、外観を清浄化するための洗浄方法及び
それに用いる洗浄液に関する。
【0002】
【従来の技術】固体表面の汚れとしては、土埃,自動車
の排気管からの不完全燃焼物,大気中に浮遊するスス,
路面から飛散する微細なコールタール粒ないしはアスフ
ァルト粒などの付着によるものと考えられるが、これら
の付着物は自然環境下で2〜3日間放置されると、単純
な水洗いでは除去できない汚れとなる。従来では、この
ような汚れを除去する場合、ジェット(高圧水噴射)及
び機械器具等を用いて、汚れの付着した固体表面部分を
削り落として汚れを除去するという、物理的な方法で行
っており、このようなジェット洗浄方法等では、固体の
洗浄面が傷付き、ムラになるという問題点があった。ま
た、一般的には、酸性の薬品を使用すれば、固体表面が
溶解あるいは損傷し、ひび割れ等を起こすことが知られ
ており、薬液を用いた化学的方法による洗浄は行われて
いなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記した従
来技術の問題点を解決し、固体表面を損傷することな
く、簡単な処理で容易に固体表面を洗浄できる方法とそ
れに用いる洗浄液を提供することを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明では、汚染された固体表面を洗浄する方法に
おいて、ガスを発生する化合物を含有する洗浄液を、前
記固体表面と付着した汚れとの間に侵入させて、その場
でガスを発生させ、汚れを剥離除去することを特徴とす
る固体表面の洗浄方法としたものである。本発明の洗浄
方法が適用できる固体表面としては、コンクリート、石
材、ガラス、タイル、ステンレス材、又はアルミ材等の
表面で、窓、床、壁、天井等の建造物又は構造物の洗浄
に適用できる。また、固体表面の洗浄に用いる洗浄液と
しては、ガスを発生する化合物、又は該化合物と界面活
性剤、ガス発生反応をコントロールするための触媒又は
増粘剤のうちの一種以上を含有する水溶液を用いること
ができる。
【0005】前記ガスを発生する化合物としては、ペル
オキシ炭酸塩又はペルオキシほう酸塩、あるいは、炭酸
ガスを発生する炭酸塩又は重炭酸塩を用いることがで
き、ガス発生反応をコントロールするための触媒として
は、鉄,銅,マンガン,鉛から選ばれた元素を含む少な
くとも一種の塩類を用いることができ、また、増粘剤と
しては、デンプン,デキストリン,又はカルボキシルメ
チルセルロースを用いることができる。また、固体表面
の洗浄方法で洗浄した洗浄後の固体表面は、水洗し、水
洗液から薬液を回収し、また中和を行って廃液を処理す
るのがよい。
【0006】
【発明の実施の形態】上記のように、本発明は固体表面
に付着した汚れを、ガスを発生する化合物を水溶液とし
て侵入させ、その場でガスを発生させることで汚れを剥
離除去する洗浄方法である。本発明において洗浄除去の
対象とする汚れは、土埃,排気管からの不完全燃焼物,
大気中に浮遊するスス,路面から飛散する微細なコール
タール粒ないしはアスファルト粒などによる汚れであ
る。固体表面に付着したこれらの汚れの洗浄除去に用い
る薬剤は、ガスを発生する化合物である。ガスを発生す
る化合物とは、ペルオキソ炭酸塩,またはペルオキソほ
う酸塩等の過酸化水素を遊離し酸素を発生する化合物、
若しくは炭酸塩,重炭酸塩などである。
【0007】固体表面上の汚れの洗浄除去方法は、汚れ
の付着した固体表面と、ガスを発生する化合物を含む洗
浄液を接触させる方法である。洗浄液中のガスを発生す
る化合物の濃度は0.1〜10%である。ガスを発生す
る化合物は液状、粉末状で水に溶解して洗浄液とする。
これら洗浄液は、界面活性剤や触媒を添加することで効
果は増大する。また、垂直面上での液だれを起こしやす
いので、洗浄液を粘稠化させるなどして、その接触時間
を保持することで、本洗浄の実施が可能となる。これら
の洗浄液を、汚れの付着した固体表面に接触させると、
ガスを発生し、固体表面から汚れを剥離除去する。洗浄
液を接触した後、固体表面を水洗し、洗浄液を回収す
る。洗浄液は中和処理を行う事で、酸素、二酸化炭素,
水に分解し、無害な物質とする。本方法では従来の洗浄
法のように、固体自体を損傷させる事無く、表面のみを
洗浄する事が可能である。
【0008】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
る。 実施例1 汚れの付着したコンクリートブロックを試験体とした。
8%過炭酸ナトリウム(ペルオキシ炭酸ナトリウム)溶
液を調製し、汚れの付着した固体表面に塗布した。洗浄
液が乾燥後、コンクリートを水で洗浄した。この操作を
2回繰り返した結果、80%程度の除去率がえられた。
コンクリートの表面仕上り状態は肌荒れもなく良好であ
った。
【0009】実施例2 8%過炭酸ナトリウム溶液を調製しタオル紙に含ませ、
汚れの付着したコンクリート表面に張り付け、さらに上
にサランラップ等をかぶせた。2時間放置後、タオル紙
をはがして、コンクリートを水で洗浄した。この操作を
2回繰り返した結果、汚れは95%程度除去され、実施
例1と比較し、さらに良好な結果が得られた。コンクリ
ートの表面仕上り状態は良好であった。
【0010】実施例3 8%過炭酸ナトリウム溶液に、界面活性剤を0.05%
添加し、実施例2と同様の操作を行った結果、90%の
除去率が得られた。コンクリートの表面仕上り状態は良
好であり、界面活性剤の添加による効果が認められた。
【0011】実施例4 8%過炭酸ナトリウム溶液に、触媒としてFe2+を添加
し、実施例2と同様の操作を行った結果、ほぼ100%
の除去率が得られた。コンクリートの表面仕上り状態は
良好であった。
【0012】実施例5 液だれを防ぐために8%過炭酸ナトリウム溶液10重量
部とデンプン糊3重量部を混合し、垂直状態のコンクリ
ート表面に塗布した。洗浄液が乾燥後、コンクリートを
水で洗浄した。この操作を2回繰り返した結果、95%
程度の除去率が得られた。コンクリートの表面仕上り状
態は良好であった。
【0013】実施例6 10%重炭酸アンモニウム溶液10重量部とデンプン糊
3重量部を混合し、垂直状態のコンクリート表面に塗布
した。洗浄液が乾燥した後、コンクリート表面を水で洗
浄した。この操作を3回繰り返した結果、95%程度の
除去率が得られた。コンクリートの表面状態は良好であ
った。
【0014】比較例1 スルファミン酸を主剤とする薬品(増粘剤)を、汚れの
付着したコンクリート表面に塗布し、2時間放置後水で
洗浄した。この操作を2回繰り返した。除去率は100
%であったが、コンクリート表面に亀裂の発生が認めら
れた。
【0015】比較例2 10%過酸化水素に触媒としてFe2+を添加し、実施例
2と同様の処理を行った結果、除去率は50%程度であ
り、コンクリートの表面仕上り状態は良好であった。以
上の結果を表1に示す。
【0016】
【表1】 * 洗浄除去効果の判定は洗浄前後の肉眼によるものとした。
【0017】以上の結果から、固体表面に付着した汚れ
は化学薬品との接触により除去可能であることが分か
る。但し、スルファミン酸を主剤とする薬品(増粘剤)
を用いた洗浄では、固体を溶解して汚れを除去するた
め、除去率は高いが固体表面に亀裂を生じてしまい、従
来の問題点を解決できない。これに対して、ガスを発生
する化合物を含む溶液を用いた洗浄では、固体表面を損
傷する事なく汚れを除去することが可能である。特に過
炭酸ナトリウムは高い除去率を示す。また、洗浄液に界
面活性剤や触媒を添加する事や、洗浄液を増粘化し、乾
燥を防ぎ接触作用時間を長くする事で、さらに除去効果
は増大することが分かる。
【0018】
【発明の効果】本発明によれば、固体自体には殆ど損傷
を与えずに表面の汚れのみを除去することが可能であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 本田 忠博 神奈川県川崎市川崎区江川1丁目4番1号 荏原工業洗浄株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 汚染された固体表面を洗浄する方法にお
    いて、ガスを発生する化合物を含有する洗浄液を、前記
    固体表面と付着した汚れとの間に侵入させて、その場で
    ガスを発生させ、汚れを剥離除去することを特徴とする
    固体表面の洗浄方法。
  2. 【請求項2】 前記固体表面が、コンクリート、石材、
    ガラス、タイル、ステンレス材、又はアルミ材の表面で
    あることを特徴とする請求項1記載の固体表面の洗浄方
    法。
  3. 【請求項3】 前記固体表面が、建造物又は構造物の表
    面であることを特徴とする請求項1記載の固体表面の洗
    浄方法。
  4. 【請求項4】 汚染された固体表面を洗浄するための洗
    浄液において、ガスを発生する化合物、又は該化合物と
    界面活性剤、ガス発生反応をコントロールするための触
    媒又は増粘剤のうちの一種以上を含有する水溶液からな
    ることを特徴とする固体表面用洗浄液。
  5. 【請求項5】 前記ガスを発生する化合物が、ペルオキ
    シ炭酸塩又はペルオキシほう酸塩であることを特徴とす
    る請求項4記載の固体表面用洗浄液。
  6. 【請求項6】 前記ガスを発生する化合物が、炭酸ガス
    を発生する炭酸塩又は重炭酸塩であることを特徴とする
    請求項4記載の固体表面用洗浄液。
  7. 【請求項7】 前記触媒が、鉄,銅,マンガン,鉛から
    選ばれた元素を含む少なくとも一種の塩類であることを
    特徴とする請求項4記載の固体表面用洗浄液。
  8. 【請求項8】 前記増粘剤が、デンプン,デキストリ
    ン,又はカルボキシルメチルセルロースであることを特
    徴とする請求項4記載の固体表面用洗浄液。
  9. 【請求項9】 請求項1に記載の固体表面の洗浄方法に
    おいて、洗浄後の固体表面を水洗し、水洗液から薬液を
    回収し、中和を行い、廃液処理することを特徴とする洗
    浄廃液の処理方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US10099264B2 (en) 2008-02-11 2018-10-16 Ecolab Usa Inc. Bubble enhanced cleaning method and chemistry

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