JPH1087746A - テトラフルオロエチレン共重合体造粒物とその製造方法 - Google Patents
テトラフルオロエチレン共重合体造粒物とその製造方法Info
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- JPH1087746A JPH1087746A JP24081496A JP24081496A JPH1087746A JP H1087746 A JPH1087746 A JP H1087746A JP 24081496 A JP24081496 A JP 24081496A JP 24081496 A JP24081496 A JP 24081496A JP H1087746 A JPH1087746 A JP H1087746A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】他材料との組成物の原料に適し、熱安定性が良
好で成形時の発泡の発生のないテトラフルオロエチレン
−パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体を
提供する。 【解決手段】テトラフルオロエチレンとパーフルオロ
(アルキルビニルエーテル)の溶液重合または懸濁重合
の重合上りを水中撹拌し、得られる造粒物をフッ素ガス
に接触させ安定化した造粒物。
好で成形時の発泡の発生のないテトラフルオロエチレン
−パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体を
提供する。 【解決手段】テトラフルオロエチレンとパーフルオロ
(アルキルビニルエーテル)の溶液重合または懸濁重合
の重合上りを水中撹拌し、得られる造粒物をフッ素ガス
に接触させ安定化した造粒物。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、良好な成形性と熱
安定性を有する溶融成形可能なテトラフルオロエチレン
共重合体に関する。
安定性を有する溶融成形可能なテトラフルオロエチレン
共重合体に関する。
【0002】
【従来の技術】テトラフルオロエチレン(以下、TFE
という)とパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)と
の共重合体(以下、PFAという)は溶融成形可能なフ
ッ素樹脂として知られており、チューブやパイプ、継ぎ
手、容器、電線被覆などの成形品、あるいはコーティン
グ、ライニング、中空成形品を製造するための回転成形
用材料として幅広く用いられている。
という)とパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)と
の共重合体(以下、PFAという)は溶融成形可能なフ
ッ素樹脂として知られており、チューブやパイプ、継ぎ
手、容器、電線被覆などの成形品、あるいはコーティン
グ、ライニング、中空成形品を製造するための回転成形
用材料として幅広く用いられている。
【0003】PFAは、溶液重合または懸濁重合の重合
機構上、生成する共重合体の末端に−COF基が存在
し、さらに分子量調節剤としてメタノールを使用すると
−CH2 OH基が存在する。これらの末端基は熱的に不
安定なために多量に存在すると成形時の発泡やフッ酸の
発生の原因となり、成形不良や成形機の金型腐食などを
起すことが知られている。
機構上、生成する共重合体の末端に−COF基が存在
し、さらに分子量調節剤としてメタノールを使用すると
−CH2 OH基が存在する。これらの末端基は熱的に不
安定なために多量に存在すると成形時の発泡やフッ酸の
発生の原因となり、成形不良や成形機の金型腐食などを
起すことが知られている。
【0004】従来より、これらの不安定末端基を安定化
する技術が検討され、いくつかの提案がなされている。
特公平7−30134公報には、水性重合媒体中で重合
したPFAを凝固して得られるグラニュールをフッ素ガ
スに接触させて不安定末端基をフッ素化して減らす方法
が開示されている。このPFAの重合方法は乳化重合で
あり、乳化剤や水溶性の重合開始剤を用いるため、半導
体産業で用いられる冶具、配管、容器などに乳化重合に
よるPFAを使用する場合これらが汚染の原因となり得
る。
する技術が検討され、いくつかの提案がなされている。
特公平7−30134公報には、水性重合媒体中で重合
したPFAを凝固して得られるグラニュールをフッ素ガ
スに接触させて不安定末端基をフッ素化して減らす方法
が開示されている。このPFAの重合方法は乳化重合で
あり、乳化剤や水溶性の重合開始剤を用いるため、半導
体産業で用いられる冶具、配管、容器などに乳化重合に
よるPFAを使用する場合これらが汚染の原因となり得
る。
【0005】特公平7−5743公報では、非球形であ
り、平均粒径5〜500μmの粉砕したPFA粒子をフ
ッ素ガス処理する方法が開示されている。このPFA粒
子は、粒径が小さく粉体成形用には適しているが、押出
機での溶融成形によって他材料との組成物を得る際、押
出機へのPFAの供給が安定せず不向きである。
り、平均粒径5〜500μmの粉砕したPFA粒子をフ
ッ素ガス処理する方法が開示されている。このPFA粒
子は、粒径が小さく粉体成形用には適しているが、押出
機での溶融成形によって他材料との組成物を得る際、押
出機へのPFAの供給が安定せず不向きである。
【0006】また、特公平4−83公報には、PFAの
ペレットをフッ素ガス処理することにより不安定末端基
を安定化したPFAが開示されている。ペレットと他材
料との組成物を得る際、ペレットは溶融するまでその形
状を保持するため混合が不充分になることがある。
ペレットをフッ素ガス処理することにより不安定末端基
を安定化したPFAが開示されている。ペレットと他材
料との組成物を得る際、ペレットは溶融するまでその形
状を保持するため混合が不充分になることがある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、他材料との
組成物を得るのに適し、しかも熱安定性が良好で成形時
の発泡やフッ酸の発生がなく、成形不良や成形機の金型
腐食などの少ないPFAを提供する。
組成物を得るのに適し、しかも熱安定性が良好で成形時
の発泡やフッ酸の発生がなく、成形不良や成形機の金型
腐食などの少ないPFAを提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、TFEとパー
フルオロ(アルキルビニルエーテル)[ただし、パーフ
ルオロアルキル基の炭素数は1〜7]の共重合体を溶液
重合法または懸濁重合法で製造し、得られたスラリー状
液を水の存在下、かつ撹拌下に昇温して溶媒を除去しな
がら造粒して、平均粒径が1〜5mmの球状の造粒物を
製造し、次いで造粒物をフッ素ガスに接触させて−CO
F基および−CH2 OH基の合計を共重合体中の炭素原
子106 個あたり10個未満とすることを特徴とするT
FE共重合体造粒物の製造方法およびその製造方法で得
られる造粒物に関する。
フルオロ(アルキルビニルエーテル)[ただし、パーフ
ルオロアルキル基の炭素数は1〜7]の共重合体を溶液
重合法または懸濁重合法で製造し、得られたスラリー状
液を水の存在下、かつ撹拌下に昇温して溶媒を除去しな
がら造粒して、平均粒径が1〜5mmの球状の造粒物を
製造し、次いで造粒物をフッ素ガスに接触させて−CO
F基および−CH2 OH基の合計を共重合体中の炭素原
子106 個あたり10個未満とすることを特徴とするT
FE共重合体造粒物の製造方法およびその製造方法で得
られる造粒物に関する。
【0009】溶液重合または懸濁重合でPFAの製造を
行う場合は、重合開始剤と連鎖移動剤を用い、溶媒中
で、TFEとパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)
を重合させる。得られるPFA中のパーフルオロ(アル
キルビニルエーテル)に基づく重合単位は、2〜10モ
ル%であることが好ましい。なお、パーフルオロ(アル
キルビニルエーテル)としては、パーフルオロアルキル
基の炭素数の異なるものを混合して用いることもでき
る。
行う場合は、重合開始剤と連鎖移動剤を用い、溶媒中
で、TFEとパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)
を重合させる。得られるPFA中のパーフルオロ(アル
キルビニルエーテル)に基づく重合単位は、2〜10モ
ル%であることが好ましい。なお、パーフルオロ(アル
キルビニルエーテル)としては、パーフルオロアルキル
基の炭素数の異なるものを混合して用いることもでき
る。
【0010】重合開始剤としては、通常のラジカル重合
で用いられる油溶性開始剤を使用できるが、生成する共
重合体の安定性の点からジ(パーフルオロアシル)パー
オキシドなどのフッ素系過酸化物が好ましい。
で用いられる油溶性開始剤を使用できるが、生成する共
重合体の安定性の点からジ(パーフルオロアシル)パー
オキシドなどのフッ素系過酸化物が好ましい。
【0011】連鎖移動剤としては、メタノールやエタノ
ールなどのアルコール類、メタンやヘキサンなどの炭化
水素類などを使用できる。
ールなどのアルコール類、メタンやヘキサンなどの炭化
水素類などを使用できる。
【0012】溶媒としては、溶液重合ではパーフルオロ
カーボン、クロロフルオロカーボン、ヒドロフルオロカ
ーボン、ヒドロクロロフルオロカーボン、二酸化炭素な
どが使用できる。懸濁重合では溶液重合で用いる溶媒と
水の混合溶媒を使用できる。
カーボン、クロロフルオロカーボン、ヒドロフルオロカ
ーボン、ヒドロクロロフルオロカーボン、二酸化炭素な
どが使用できる。懸濁重合では溶液重合で用いる溶媒と
水の混合溶媒を使用できる。
【0013】重合上がりの状態は、溶媒にPFAが膨潤
したスラリー状液である。このスラリー状液に水を加
え、水の存在下、かつ撹拌下に溶媒の沸点以上に昇温し
て溶媒を留去しながらPFAを造粒する。造粒が容易に
行うために、溶媒の沸点は100℃以下であることが好
ましく、特に80℃以下が望ましい。造粒における溶媒
は重合に用いた溶媒であることが好ましいが、重合上が
りの液から重合に用いた溶媒を他の溶媒に置換して造粒
操作を行ってもよい。
したスラリー状液である。このスラリー状液に水を加
え、水の存在下、かつ撹拌下に溶媒の沸点以上に昇温し
て溶媒を留去しながらPFAを造粒する。造粒が容易に
行うために、溶媒の沸点は100℃以下であることが好
ましく、特に80℃以下が望ましい。造粒における溶媒
は重合に用いた溶媒であることが好ましいが、重合上が
りの液から重合に用いた溶媒を他の溶媒に置換して造粒
操作を行ってもよい。
【0014】撹拌翼としては、通常の撹拌翼、例えばパ
ドル翼、タービン翼、アンカー翼、ヘリカル翼などを使
用できる。造粒物の平均粒径は撹拌強度により変化し、
強度が強いと小さく、弱いと大きくなる。本発明の造粒
物の平均粒径は1〜5mmである。平均粒径が1mm未
満でも5mm超でも溶融成形の際において取扱が悪く好
ましくない。
ドル翼、タービン翼、アンカー翼、ヘリカル翼などを使
用できる。造粒物の平均粒径は撹拌強度により変化し、
強度が強いと小さく、弱いと大きくなる。本発明の造粒
物の平均粒径は1〜5mmである。平均粒径が1mm未
満でも5mm超でも溶融成形の際において取扱が悪く好
ましくない。
【0015】造粒後、造粒物中に残存する溶媒および水
を除去する目的で乾燥する。乾燥温度は100℃以上か
らPFAの融点以下であることが好ましい。
を除去する目的で乾燥する。乾燥温度は100℃以上か
らPFAの融点以下であることが好ましい。
【0016】乾燥した造粒物をフッ素化して不安定末端
基を減少させる。フッ素化には、種々のフッ素ラジカル
発生する化合物を使用できるが、造粒物を直接フッ素ガ
スと接触させることによって行う。フッ素との反応は激
しい発熱反応であるため、フッ素化は、フッ素ガスを窒
素などの不活性ガスに希釈して用い、100℃から25
0℃、1時間から5時間、10kg/cm2 以下の圧力
で行うことが好ましい。フッ素化終了後、未反応のフッ
素ガスを大気放出した後、造粒物を水洗、乾燥して残存
フッ素ガスを除去する。
基を減少させる。フッ素化には、種々のフッ素ラジカル
発生する化合物を使用できるが、造粒物を直接フッ素ガ
スと接触させることによって行う。フッ素との反応は激
しい発熱反応であるため、フッ素化は、フッ素ガスを窒
素などの不活性ガスに希釈して用い、100℃から25
0℃、1時間から5時間、10kg/cm2 以下の圧力
で行うことが好ましい。フッ素化終了後、未反応のフッ
素ガスを大気放出した後、造粒物を水洗、乾燥して残存
フッ素ガスを除去する。
【0017】フッ素化前のPFA中の炭素原子106 個
あたり−CH2 OH基は約250個、−COF基は数個
であるが、上記の条件のフッ素化により−CH2 OH基
および−COF基の合計は10個未満に減少する。
あたり−CH2 OH基は約250個、−COF基は数個
であるが、上記の条件のフッ素化により−CH2 OH基
および−COF基の合計は10個未満に減少する。
【0018】本発明の造粒物を用いることにより、粉砕
された粒子と異なり押出機への供給が安定し、押出機内
で溶融する前に圧縮力やせん断力により潰れて粉体化す
るため他材料との混合が起こり、ペレットと異なり充分
混合された組成物を得ることができる。
された粒子と異なり押出機への供給が安定し、押出機内
で溶融する前に圧縮力やせん断力により潰れて粉体化す
るため他材料との混合が起こり、ペレットと異なり充分
混合された組成物を得ることができる。
【0019】本発明の造粒物は、回転成形や静電粉体塗
装、ライニング等の粉体成形用粉体の原料としても利用
でき、また、プレスやロールによるでシート状物をハン
マーミル、ジェットミルなどの粉砕機で粉砕して、粉体
を得ることができる。
装、ライニング等の粉体成形用粉体の原料としても利用
でき、また、プレスやロールによるでシート状物をハン
マーミル、ジェットミルなどの粉砕機で粉砕して、粉体
を得ることができる。
【0020】
[−COF基、および−CH2 OH基の分析]末端基の
分析は特公平4−83公報に記述されている方法を用い
て行った。
分析は特公平4−83公報に記述されている方法を用い
て行った。
【0021】[容量流速の測定]溶融粘度の目安とし
て、容量流速を採用した。測定方法は、島津製作所製高
下式フローテスターを用い、共重合体を内径11.3m
mのシリンダーに入れ、温度380℃で5分間保った
後、7kgのピストン荷重下に内径2.1mm、長さ8
mmのオリフィスを通して押し出し、このときの押し出
し速度(mm3 /sec)を容量流速とした。容量流速
が大きいほど溶融粘度が低い。
て、容量流速を採用した。測定方法は、島津製作所製高
下式フローテスターを用い、共重合体を内径11.3m
mのシリンダーに入れ、温度380℃で5分間保った
後、7kgのピストン荷重下に内径2.1mm、長さ8
mmのオリフィスを通して押し出し、このときの押し出
し速度(mm3 /sec)を容量流速とした。容量流速
が大きいほど溶融粘度が低い。
【0022】[実施例]撹拌機付き10リットル耐圧重
合容器に、水4372重量部、トルクロロトリフルオロ
エタン2719重量部、メタノール505重量部、パー
フルオロ(プロピルビニルエーテル)286重量部、T
FEの747重量部を仕込み容器内の温度を50℃に昇
温した。圧力は13.4kg/cm2 ゲージであった。
重合開始剤としてジ(パーフルオロブチリル)パーオキ
シドのトルクロロトリフルオロエタン1%溶液を仕込み
重合を開始させた。重合の進行とともに圧力が低下する
ので、圧力が一定になるようにTFEを仕込んだ。重合
開始剤は重合速度が一定になるように断続的に仕込み、
合計18重量部仕込んだ。TFEが1140重量部とな
ったところで温度を室温まで下げ、未反応モノマーをパ
ージした。
合容器に、水4372重量部、トルクロロトリフルオロ
エタン2719重量部、メタノール505重量部、パー
フルオロ(プロピルビニルエーテル)286重量部、T
FEの747重量部を仕込み容器内の温度を50℃に昇
温した。圧力は13.4kg/cm2 ゲージであった。
重合開始剤としてジ(パーフルオロブチリル)パーオキ
シドのトルクロロトリフルオロエタン1%溶液を仕込み
重合を開始させた。重合の進行とともに圧力が低下する
ので、圧力が一定になるようにTFEを仕込んだ。重合
開始剤は重合速度が一定になるように断続的に仕込み、
合計18重量部仕込んだ。TFEが1140重量部とな
ったところで温度を室温まで下げ、未反応モノマーをパ
ージした。
【0023】得られたスラリー状液を、20リットルの
造粒容器に移し、水5000重量部を加え、パドル撹拌
翼で100rpmの速度で撹拌しながら温度を70℃ま
で上げ、トルクロロトリフルオロエタン(沸点:47.
6℃)を留去するとともに造粒し、平均粒径が3.2m
mの造粒物を得た。造粒物の嵩密度は0.65g/cm
3 であった。PFAの(TFEに基づく重合単位)/
(パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)に基づく重
合単位)は、98.5/1.5(モル比)であり、容量
流速は17.0で、末端基は−CH2 OH基および−C
OF基であり、炭素数106 個あたり、それぞれ220
個、2個であった。
造粒容器に移し、水5000重量部を加え、パドル撹拌
翼で100rpmの速度で撹拌しながら温度を70℃ま
で上げ、トルクロロトリフルオロエタン(沸点:47.
6℃)を留去するとともに造粒し、平均粒径が3.2m
mの造粒物を得た。造粒物の嵩密度は0.65g/cm
3 であった。PFAの(TFEに基づく重合単位)/
(パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)に基づく重
合単位)は、98.5/1.5(モル比)であり、容量
流速は17.0で、末端基は−CH2 OH基および−C
OF基であり、炭素数106 個あたり、それぞれ220
個、2個であった。
【0024】4リットルのオートクレーブにこの造粒物
を1kg入れ、密閉し、窒素ガスで充分置換し、フッ素
ガス/窒素ガスが20/80(モル比)の混合ガスで2
kg/cm2 まで昇圧し、オートクレーブを230℃で
4時間保った。反応終了後、室温まで冷却し、未反応フ
ッ素ガスをパージし、オートクレーブ内を充分窒素置換
した後造粒物(フッ素化造粒物)を取り出した。このフ
ッ素化造粒物の容量流速は16.6であった。末端基は
−CH2 OH基が残存せず、−COF基も1個以下であ
った。
を1kg入れ、密閉し、窒素ガスで充分置換し、フッ素
ガス/窒素ガスが20/80(モル比)の混合ガスで2
kg/cm2 まで昇圧し、オートクレーブを230℃で
4時間保った。反応終了後、室温まで冷却し、未反応フ
ッ素ガスをパージし、オートクレーブ内を充分窒素置換
した後造粒物(フッ素化造粒物)を取り出した。このフ
ッ素化造粒物の容量流速は16.6であった。末端基は
−CH2 OH基が残存せず、−COF基も1個以下であ
った。
【0025】フッ素化造粒物100重量部にカーボン繊
維(M−201S、呉羽化学工業製)20重量部を加え
Vブレンダーで100rpmの速度で10分間ブレンド
した。得られた組成物を30mmの一軸押出機にてシリ
ンダー温度340℃、ダイス温度380℃、回転数30
rpmで押出してペレットをつくった。得られたペレッ
トを50tプレスにて340℃で圧縮成形し、厚さ1.
5mmのシートを作成し、引張試験を行った。引張強度
は570kg/cm2 であった。
維(M−201S、呉羽化学工業製)20重量部を加え
Vブレンダーで100rpmの速度で10分間ブレンド
した。得られた組成物を30mmの一軸押出機にてシリ
ンダー温度340℃、ダイス温度380℃、回転数30
rpmで押出してペレットをつくった。得られたペレッ
トを50tプレスにて340℃で圧縮成形し、厚さ1.
5mmのシートを作成し、引張試験を行った。引張強度
は570kg/cm2 であった。
【0026】[比較例]実施例で得られたPFAの造粒
物を、フッ素化する前に30mm押出機を用いてペレッ
ト化した。得られたペレット1kgを4リットルのオー
トクレーブに入れ、密閉し、窒素ガスで充分置換し、フ
ッ素ガス/窒素ガスが20/80(モル比)の混合ガス
で2kg/cm2 まで昇圧し、オートクレーブを230
℃で4時間保った。反応終了後、室温まで冷却し、未反
応ガスをパージし、オートクレーブ内を充分窒素置換し
たのち中の造粒物(フッ素化造粒物)を取り出した。こ
のフッ素化造粒物の容量流速は16.5であった。末端
基は、−CHOH基は存在せず、−COF基も1個以下
であった。このペレットとカーボン繊維を実施例と同様
の方法でブレンドし、シート化して引張試験を行った。
引張強度は480kgであった。
物を、フッ素化する前に30mm押出機を用いてペレッ
ト化した。得られたペレット1kgを4リットルのオー
トクレーブに入れ、密閉し、窒素ガスで充分置換し、フ
ッ素ガス/窒素ガスが20/80(モル比)の混合ガス
で2kg/cm2 まで昇圧し、オートクレーブを230
℃で4時間保った。反応終了後、室温まで冷却し、未反
応ガスをパージし、オートクレーブ内を充分窒素置換し
たのち中の造粒物(フッ素化造粒物)を取り出した。こ
のフッ素化造粒物の容量流速は16.5であった。末端
基は、−CHOH基は存在せず、−COF基も1個以下
であった。このペレットとカーボン繊維を実施例と同様
の方法でブレンドし、シート化して引張試験を行った。
引張強度は480kgであった。
【0027】
【発明の効果】本発明のPFA造粒物は他材料との組成
物の製造に際し、他材料との混合が充分に行われ、物性
の良好な組成物が得られる。しかも熱安定性が良好で成
形時の発泡やフッ酸の発生がなく、成形の失敗や成形機
の金型の腐食が少ない。
物の製造に際し、他材料との混合が充分に行われ、物性
の良好な組成物が得られる。しかも熱安定性が良好で成
形時の発泡やフッ酸の発生がなく、成形の失敗や成形機
の金型の腐食が少ない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // C08L 27:18
Claims (2)
- 【請求項1】テトラフルオロエチレンとパーフルオロ
(アルキルビニルエーテル)[ただし、パーフルオロア
ルキル基の炭素数は1〜7]の共重合体を溶液重合法ま
たは懸濁重合法で製造し、得られたスラリー状液を水の
存在下、かつ撹拌下に昇温して溶媒を除去しながら造粒
して、平均粒径が1〜5mmの球状の造粒物を製造し、
次いで造粒物をフッ素ガスに接触させて−COF基およ
び−CH2 OH基の合計を共重合体中の炭素原子106
個あたり10個未満とすることを特徴とするテトラフル
オロエチレン共重合体造粒物の製造方法。 - 【請求項2】請求項1の製造方法で得られたテトラフル
オロエチレン共重合体造粒物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24081496A JPH1087746A (ja) | 1996-09-11 | 1996-09-11 | テトラフルオロエチレン共重合体造粒物とその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24081496A JPH1087746A (ja) | 1996-09-11 | 1996-09-11 | テトラフルオロエチレン共重合体造粒物とその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1087746A true JPH1087746A (ja) | 1998-04-07 |
Family
ID=17065094
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24081496A Withdrawn JPH1087746A (ja) | 1996-09-11 | 1996-09-11 | テトラフルオロエチレン共重合体造粒物とその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1087746A (ja) |
Cited By (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002060432A (ja) * | 2000-06-23 | 2002-02-26 | Ausimont Spa | 熱加工可能なテトラフルオロエチレンコポリマー微小球 |
WO2002088227A1 (fr) * | 2001-04-26 | 2002-11-07 | Daikin Industries, Ltd. | Poudre de polymere contenant du fluor, procede de production associe et article revetu |
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