JPH1087496A - 抗尋常性ざ瘡外用剤 - Google Patents

抗尋常性ざ瘡外用剤

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JPH1087496A
JPH1087496A JP26367996A JP26367996A JPH1087496A JP H1087496 A JPH1087496 A JP H1087496A JP 26367996 A JP26367996 A JP 26367996A JP 26367996 A JP26367996 A JP 26367996A JP H1087496 A JPH1087496 A JP H1087496A
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JP
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salicylic acid
acne vulgaris
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external preparation
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JP26367996A
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Kiyo Adachi
喜世 安達
Koji Hagino
幸司 萩野
Shiro Tomono
史郎 友野
Reiko Otaki
玲子 大滝
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Lion Corp
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Lion Corp
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 サリチル酸とカチオン界面活性剤とを含
有してなることを特徴とする抗尋常性ざ瘡外用剤。 【効果】 本発明によれば、サリチル酸とカチオン界面
活性剤とを併用することによって、サリチル酸の角層剥
離・溶解作用を相乗的に向上させることができ、その結
果、低用量のサリチル酸を配合した場合であっても、尋
常性ざ瘡に対して十分な治療効果を得ることができるの
みならず、低用量のカチオン界面活性剤を配合した場合
であっても、その殺菌効果を十分に得ることができ、サ
リチル酸を低用量化しても尋常性ざ瘡に対して十分な治
療効果を示す抗尋常性ざ瘡外用剤を得ることが可能であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、サリチル酸の角層
剥離作用が増強されて、尋常性ざ瘡(ニキビ)に対する
治療薬として好適に使用される抗尋常性ざ瘡外用剤に関
する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】尋常性
ざ瘡(ニキビ)は、極めて普遍的な皮膚疾患であり、通
常、いわゆる思春期前から思春期後、即ち13才頃から
23才頃に最も多く発症する。この尋常性ざ瘡の発症に
は多くの要因が関与しており、発症の背景、或いは助長
因子としては、思春期における内分泌の変動、遺伝的因
子、外的刺激、神経的ストレス、皮膚の不潔、外界の温
度等が挙げられ、発症の直接的要因としては、1)脂腺
性毛包、2)皮脂分泌の亢進、3)毛包内細菌の存在、
4)毛包漏斗部の角化(西嶋攝子、医薬ジャーナル、2
2巻、6号、1148頁、1986年)等が挙げられ
る。
【0003】これらの要因の中でも、特に毛包漏斗部の
角化は、増加している皮脂の毛包外への排出を妨げた
り、毛包内嫌気性菌の増殖を促進したりするので、尋常
性ざ瘡をより悪化させる主要な要因となっている。更に
毛包漏斗部が角化することによって、治療部位に外用塗
布される抗生物質、殺菌剤、抗炎症剤などの各種薬物の
浸透も抑制されてしまうので、これらの外用剤の治療効
果が減弱されるという問題も生じる。
【0004】以上説明したように、毛包漏斗部の角化
は、尋常性ざ瘡の発現、悪化の極めて重要な促進因子と
して働くので、この毛包漏斗部の角化を防止、又は角層
を剥離するという治療方法が、尋常性ざ瘡の外用療法と
して有用であることは明らかであり、従来より、角化し
た角層を剥離する作用を有する薬物として、イオウ、レ
ゾルシン、ベンゾイルパーオキサイド、サリチル酸等が
用いられている。
【0005】これらの中でも、特にサリチル酸は、角層
剥離・溶解作用に加えて、殺菌作用、抗炎症作用等を有
しており、二重盲験臨床試験においても、尋常性ざ瘡に
対する治療効果が確認され、尋常性ざ瘡に対する治療薬
の有効成分として広く用いられている(A.R.Sha
lita.CUTIS 28(5).556.198
1)。
【0006】しかしながら、サリチル酸の問題点とし
て、他の角層剥離・溶解成分と同様に、皮膚への刺激作
用を有していることから、強い角層剥離効果を期待して
高濃度のサリチル酸を塗布すると、皮膚刺激性が感じら
れる可能性があった。そこで、サリチル酸を皮膚刺激性
が感じられない程度の低濃度(低用量)で塗布した場合
であっても、十分な角層剥離・溶解作用を発揮する尋常
性ざ瘡治療薬の開発が望まれていた。
【0007】本発明は、上記要望に応えるためになされ
たものであり、皮膚刺激性が感じられない程度の低用量
のサリチル酸であっても尋常性ざ瘡に対して有効な治療
効果を示す抗尋常性ざ瘡外用薬を提供することを目的と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者は上記目的を達成するため鋭意検討を行った結
果、上述したように、角層剥離・溶解作用、殺菌作用、
抗炎症作用などを有しており、二重盲験臨床試験におい
ても尋常性ざ瘡に対する治療効果が確認され、優れた尋
常性ざ瘡治療薬の有効成分として使用されているサリチ
ル酸に、殺菌剤として使用されているカチオン界面活性
剤、特に塩化ベンザルコニウム等の第4級アンモニウム
塩を併用することによって、サリチル酸の角層剥離・溶
解作用が著しく向上することを見い出した。
【0009】即ち、上記カチオン界面活性剤は、通常殺
菌剤として使用されているが、高濃度の使用によって角
層溶解作用が生じることも知られている。本発明者は、
サリチル酸と上記カチオン界面活性剤とを併用すること
によって、角層剥離・溶解作用が相乗的に向上し、サリ
チル酸を皮膚刺激性が感じられない程度の低濃度で配合
すると共に、カチオン界面活性剤を殺菌作用は十分に発
揮されるが、角層溶解作用は生じない程度の濃度で配合
した場合であっても、十分な角層剥離・溶解作用が得ら
れることを見い出し、更にこの場合、サリチル酸の角層
剥離・溶解作用によって、毛包漏斗部の角化が防止又は
角層が除去され、毛包内の皮脂の排出が促進されると共
に、殺菌剤であるカチオン界面活性剤の毛包内への浸透
率も高まるので、毛包内細菌への殺菌効果も著しく向上
し、尋常性ざ瘡に対する治療効果が増強されることを知
見し、本発明を完成するに至った。
【0010】従って、本発明は、サリチル酸とカチオン
界面活性剤とを含有してなることを特徴とする抗尋常性
ざ瘡外用剤を提供する。
【0011】以下、本発明について更に詳述すると、本
発明の抗尋常性ざ瘡外用剤は、サリチル酸を有効成分と
して含有する抗尋常性ざ瘡外用剤に、殺菌剤であるカチ
オン界面活性剤を併用することによって、サリチル酸の
角層剥離・溶解作用を相乗的に著しく増加させ、その結
果、サリチル酸の低用量化を可能とすると共に、カチオ
ン界面活性剤による殺菌効果も得られるものである。
【0012】ここで、本発明の抗尋常性ざ瘡外用剤にお
けるサリチル酸の配合量は、特に制限されるものではな
いが、本発明の目的を考慮すれば、外用剤全体に対して
0.1〜10%(重量%、以下同様)、好ましくは0.
1〜2%、特に0.1〜0.8%とすることが好まし
い。製剤中濃度が低すぎると、十分な治療効果を得るこ
とが困難な場合がある。
【0013】本発明で使用されるカチオン界面活性剤
は、外用剤に配合可能なものであれば、その種類が特に
制限されるものではなく、このようなカチオン界面活性
剤として、例えば第4級アンモニウム塩類、脂肪アミン
塩類、アルキルピリジニウム塩等を挙げることができ、
これらの中でも特に下記一般式(1)で示される第4級
アンモニウム塩から選ばれる1種又は2種以上が好適に
使用される。
【0014】
【化1】 (但し、式中R1は炭素数10〜20のアルキル基又は
アルケニル基、R2は炭素数1〜3のアルキル基、又は
炭素数10〜24のアルキル基又はアルケニル基であ
り、R1及びR2はそれぞれ無置換であってもよく、−O
−,−CONH−,−COO−等の官能基で分断もしく
は−OH等の官能基で置換されていてもよい。R3は炭
素数1〜3のアルキル基、R4は炭素数1〜3のアルキ
ル基又はベンジル基であり、Xはハロゲン原子又はモノ
アルキル硫酸基である。)
【0015】上記第4級アンモニウム塩としては、具体
的に塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化
ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化セチルメチルア
ンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、
塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリ
ルジメチルアンモニウム、ステアリン酸ジエチルアミノ
エチルアミド等が例示され、これらの中でも下記一般式
(2)で示される塩化ベンザルコニウム、及び塩化ベン
ゼトニウムが好適であり、特に塩化ベンザルコニウムが
好適に使用される。
【0016】
【化2】 (但し、式中RはC817〜C1837のアルキル基であ
る。)
【0017】ここで、塩化ベンザルコニウムは上記一般
式(2)で示され、通常上記式のRで示されるアルキル
基がC817〜C1837の混合物であるものが使用さ
れ、特に主としてC1225及びC1429が混合した物が
使用されている。塩化ベンザルコニウムは、芽胞のない
細菌、かび類に広く抗菌作用を有するものであり、皮
膚、組織、粘膜に適用される。また、カチオン界面活性
剤としての作用によって、皮膚等の表面張力を低下させ
て、洗浄作用、乳化作用に加えて、高濃度で塗布した状
態においては角層溶解作用も示すものである。
【0018】本発明の抗尋常性ざ瘡外用剤における上記
カチオン界面活性剤の配合量は、特に制限されるもので
はないが、本発明の目的を考慮すれば、外用剤全体に対
して0.01〜0.5%、特に0.05〜0.3%とす
ることが好ましい。製剤中濃度が低すぎると、サリチル
酸との十分な相乗効果を得ることが困難な場合がある。
【0019】なお、サリチル酸とカチオン界面活性剤と
の配合割合は、特に制限されるものではないが、サリチ
ル酸/カチオン界面活性剤=10/0.01〜0.1/
0.5、特に0.8/0.05〜0.1/0.3とする
ことが好ましい。上記範囲以外では相乗効果が望めない
場合がある。
【0020】更に、本発明の抗尋常性ざ瘡外用剤には、
本発明の効果を妨げない限り、通常外用剤に配合される
種々の成分を通常量で配合することができ、例えば種々
の皮膚疾患に対する有効性を高めるために、上記成分の
他に、更に抗ヒスタミン剤、局所麻酔剤、抗炎症剤、カ
チオン界面活性剤以外の殺菌剤及びビタミン剤等の種々
の有効成分を配合することができる。具体的には、抗ヒ
スタミン剤として、例えば塩酸ジフェンヒドラミン、マ
レイン酸クロルフェニラミン、塩酸イソチペンジル、ジ
フェンヒドラミン塩基、クロルフェニラミン塩基等(通
常、外用剤全体の0.1〜2%)、局所麻酔剤として、
例えば塩酸ジブカイン、塩酸リドカイン、テーカイン、
ジブカイン、リドカイン、パラアミノ安息香酸エチル等
(通常、外用剤全体の0.1〜2%)、抗炎症剤とし
て、例えばグリチルリチン酸及びその塩類、グリチルレ
チン酸及びその誘導体、サリチル酸誘導体、グアイアズ
レン及びその誘導体、インドメタシン、ブフェキサマ
ク、プレドニゾロン、ハイドロコルチゾン等(通常、外
用剤全体の0.01〜10%)、カチオン界面活性剤以
外の殺菌剤として、例えばセチルピリジニウムクロライ
ド、ビオゾール、フェノール等(通常、外用剤全体の
0.05〜1%)、ビタミン剤として、例えばトコフェ
ロール、酢酸トコフェロール、ニコチン酸トコフェロー
ル、ニコチン酸アミド、塩酸ピリドキシン、レチノー
ル、パルミチン酸レチノール等(通常、外用剤全体の
0.05〜3%)を配合することができる。また、その
他の成分として、例えばメントールやカンフル等の清涼
化剤を1種単独で又は2種以上を組み合わせて配合する
こともできる。この場合、これらの清涼化剤の配合量
は、通常、外用剤全体の0.1〜5%である。
【0021】本発明の抗尋常性ざ瘡外用剤の剤形は、特
に制限されず、例えば溶液系、乳液系、クリーム系、軟
膏系、ゲル製剤系の他、パック剤系、シール剤系、パッ
プ剤系等の剤形とすることができ、特に毛包に対する作
用を考慮すれば、基剤が水性のものが好ましく、例えば
乳液系の場合はO/W型基剤、軟膏系の場合は親水性基
剤、ゲル製剤系の場合は水性ゲル基剤を使用することが
望ましく、これらの中でも、特に水性ゲル基剤は、皮膚
上への滞留性がよいため、スポット的に患部に塗布する
ことが可能となるので好適である。なお、患部が広い場
合には、乳液系が有用である。本発明の外用剤の調剤方
法は、各製剤を調剤する場合の常法によって調製するこ
とができる。また、適用法は、剤形によって異なるが、
抗尋常性ざ瘡外用剤として使用されている各製剤の通常
の適用法と同様にして使用することができ、例えば外用
剤として1回10〜500mgの適用量で1日1〜20
回適用することができる。
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、サリチル酸とカチオン
界面活性剤とを併用することによって、サリチル酸の角
層剥離・溶解作用を相乗的に向上させることができ、そ
の結果、低用量のサリチル酸を配合した場合であって
も、尋常性ざ瘡に対して十分な治療効果を得ることがで
きるのみならず、低用量のカチオン界面活性剤を配合し
た場合であっても、その殺菌効果を十分に得ることがで
き、サリチル酸を低用量化しても尋常性ざ瘡に対して十
分な治療効果を示す抗尋常性ざ瘡外用剤を得ることが可
能である。
【0023】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限される
ものではない。なお、下記表において、%は重量%を意
味する。
【0024】[実施例1及び比較例1〜3]表1に示す
処方に従って各成分を精製水に溶解した後、水酸化ナト
リウム水溶液を添加してpHを3.0に調整して、液剤
を得た。各液剤について、下記のヘアレスラットの角層
剥離試験を行った。結果を表1に示す。
【0025】<ヘアレスラットの角層剥離試験>体重1
40〜160gのヘアレスラットを1群4匹として用
い、約50μlの各液剤を20×20mmのリント布に
染み込ませたものを、あらかじめ定めたラット背部の4
カ所にそれぞれクローズドパッチした。この4カ所の塗
布部位は、1群4匹のラットにおいてそれぞれ異なるよ
うに割り付けた。そして、毎朝1回、新たなリント布に
貼り替えて、クローズドパッチを2日間繰り返した後、
塗布部位の皮膚を摘出し、これを2分割した。摘出した
皮膚を凍結後、クライオスタットにて、各摘出皮膚の任
意の場所から6μmの凍結切片を作成した。この切片を
スライドガラス上に張り付け、冷風にて乾燥した後、1
%サフラニン水溶液にて1分間染色した。顕微鏡下で、
2%水酸化カリウム水溶液を滴下して角層を膨化させ、
直ちに切片を撮影すると共に、1切片当たり5〜6視野
の角層の層数を計測し、これを平均した。この操作を上
記2分割した各皮膚部位について行い、その平均を当該
皮膚部位の角層数とした。なお、比較のために、クロー
ズドパッチを行わなかった皮膚部位についても同様の試
験を行った。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】表2の結果から、液剤全体の0.2%のサ
リチル酸を単独配合した液剤(比較例3)で軽度の角層
の層数の低下が認められたが、基剤のみの液剤(比較例
1)及び0.1%の塩化ベンザルコニウムを配合した液
剤(比較例2)では、角層の層数に対する作用は認めら
れなかったのに対して、同一配合量のサリチル酸と塩化
ベンザルコニウムとを併用した液剤(実施例1)では、
角層数の著しい減少が認められ、サリチル酸又は塩化ベ
ンザルコニウムを単独配合した各液剤(比較例3及び比
較例2)による効果を単純に相加した場合に想定される
効果を遥かに上回る相乗的な効果を示すことが認められ
る。
【0029】[実施例2及び比較例4〜6]表3に示す
処方に従って各成分を精製水に溶解した後、水酸化ナト
リウム水溶液を添加してpHを3.0に調整して、水性
ゲル剤を得た。各水性ゲル剤について、下記のヒトの角
層剥離試験を行った。結果を図1のグラフに示す。
【0030】<ヒトの角層剥離試験>皮膚が健常な4名
の成人男子ボランティアを被験者とし、白色ワセリンに
ダンシルクロライドを5%分散させ、これをフィンチャ
ンバーにて、各被験者の上腕外側の4カ所に24時間ク
ローズドパッチして、各部位にダンシルクロライドを浸
透させた。
【0031】4人の被験者においてダンシルクロライド
が浸透した上記4カ所の部位に各水性ゲル剤をそれぞれ
割り付けた。そして、朝と夕方の1日2回、各水性ゲル
剤を4日間繰り返し塗布すると共に、毎朝の塗布前に輝
度計(LS−100、ミノルタ社製)にて、各塗布部位
の蛍光強度を測定し、各水性ゲル剤の塗布部位における
平均値を求めて各水性ゲル剤の塗布による蛍光強度の経
時的変化を調べた。なお、蛍光強度の値が小さい程、そ
の皮膚部位における角層が剥離されたことを示す。
【0032】
【表3】
【0033】図1によれば、各群ともに塗布部位におけ
る蛍光強度が経時的に低下することが認められるが、塩
化ベンザルコニウムのみを水性ゲル基剤に配合したもの
(比較例5)を塗布した場合は、水性ゲル基剤のみ(比
較例4)を塗布した場合に比べてほとんど差が認められ
ず、いずれも徐々に蛍光強度が低下し、一方、サリチル
酸のみを水性ゲル基剤に配合したもの(比較例6)を塗
布した場合は、2日目から4日目にかけては、水性ゲル
基剤のみ、塩化ベンザルコニウムのみをそれぞれ水性ゲ
ル基剤に配合したもの(比較例4、5)を塗布した場合
に比べて蛍光強度が低くなる傾向を示したのに対して、
同一配合量のサリチル酸と塩化ベンザルコニウムとを併
用した場合(実施例2)は、1日目から4日目にかけて
サリチル酸又は塩化ベンザルコニウムを単独配合した各
水性ゲル剤(比較例6及び比較例5)を塗布した場合の
蛍光強度に比べて有意な低下を示し、単独配合した各水
性ゲル剤による効果を単純に相加した場合に想定される
効果を遥かに上回る相乗的な効果を示すと共に、早期に
有効な角層剥離効果を示すことが認められる。
【0034】[実施例3]下記組成のA部(油相部)及
びB部(水相部)をそれぞれ60℃に加熱した後、A部
をB部に加えて、TK−ホモミキサー(特殊機化工業
(株)製)を用いてこれらを60℃で混合、撹拌して乳
化した後、得られた乳化物を室温まで冷却し、次いで水
酸化カリウム水溶液で全体をpH3.0に調整して、乳
液を得た。
【0035】組成 A(油相部) サリチル酸 0.75 モノステアリン酸ソルビタン 3.0 POE(20)モノステアリン酸ソルビタン 4.0 オクチルドデカノール 1.0 アジピン酸ジイソプロピル 1.0 大豆レシチン 0.5 B(水相部) 塩化ベンゼトニウム 0.2 カルボキシビニルポリマー 0.2 精製水 残量 水酸化カリウム 適量 100.0(%) 上記乳液についても良好な角層剥離効果が認められた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例及び比較例を塗布したヒト皮膚
における蛍光強度の経日変化を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 47/22 A61K 47/22 Z (72)発明者 大滝 玲子 東京都墨田区本所1丁目3番7号 ライオ ン株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サリチル酸とカチオン界面活性剤とを含
    有してなることを特徴とする抗尋常性ざ瘡外用剤。
JP26367996A 1996-09-12 1996-09-12 抗尋常性ざ瘡外用剤 Pending JPH1087496A (ja)

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JP26367996A JPH1087496A (ja) 1996-09-12 1996-09-12 抗尋常性ざ瘡外用剤

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JP26367996A JPH1087496A (ja) 1996-09-12 1996-09-12 抗尋常性ざ瘡外用剤

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7342044B2 (en) * 2001-03-01 2008-03-11 Lonza Inc. Preservative blends containing quaternary ammonium compounds

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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