JPH1087462A - 口腔洗浄水 - Google Patents

口腔洗浄水

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JPH1087462A
JPH1087462A JP34284096A JP34284096A JPH1087462A JP H1087462 A JPH1087462 A JP H1087462A JP 34284096 A JP34284096 A JP 34284096A JP 34284096 A JP34284096 A JP 34284096A JP H1087462 A JPH1087462 A JP H1087462A
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hypochlorous acid
concentration
oral cavity
effect
prosthesis
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JP34284096A
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Inventor
Takahiro Heiuchi
隆博 塀内
Satoru Inakagata
悟 田舎片
Yasuhiro Saihara
康弘 才原
Teruhisa Innami
輝久 印南
Atsuo Fujii
敦夫 藤井
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Panasonic Electric Works Co Ltd
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Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安全性と有効性を両立させることができる口
腔洗浄水を提供する。 【解決手段】 次亜塩素酸の濃度が5〜55ppmであ
る。次亜塩素酸の濃度が5ppm以上であることによっ
て強力な殺菌力及び有効なステイン除去能力を有しなが
らも、次亜塩素酸の濃度が55ppm以下であることに
よって歯や口腔内の補綴物に対して悪影響を与えるない
ようにすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、歯周病を予防した
り口腔内に付着した着色性物質(ステイン)を除去するた
めに用いられる口腔洗浄水に関するものである。
【0002】
【従来の技術】歯周病は口腔内に存在する細菌(雑菌)
によって引き起こされるが、これを予防するためには口
腔内の細菌を除去して口腔内を殺菌する必要があり、そ
のため様々な口腔洗浄水が開発されている。最近では強
い殺菌力を有する強酸性水(pHが3以下、酸化還元電
位1000mV以上)を口腔洗浄水として用いることが
行われている。
【0003】また口腔内、特に刃の表面には茶に含まれ
るタンニンや喫煙によるヤニのような様々な着色性物質
(以下ステインと称す)が付着するが、このステインは
歯を変色させる原因となる。このようなステインの除去
については、研磨剤を配合した歯磨剤で歯を磨くことで
ステインを擦り取ることが一般に行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし上記のような強
酸性水の口腔洗浄水は、強い殺菌力を有していて細菌に
対する有効性は強いものの、歯のエナメル質や口腔内の
補綴物(歯を治療する際に用いられる金属製の被覆物な
ど)に対して重篤な悪影響を与えるものであり、安全性
が低いという問題があった。
【0005】また、研磨剤を配合した歯磨剤で歯を磨い
た場合、歯のエナメル質に傷をつけてしまうことが避け
られず、傷付いた部分には更にステインが付着しやすく
なるために、ステイン除去という点で有効ではなく、逆
に歯のエナメル質の摩耗損傷という重大な問題すら引き
起こす結果となっている。研磨剤を配合していない歯磨
剤も開発されてはいるが、ステイン除去能力が著しく低
いものでしかなかった。
【0006】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、強い殺菌力を有しながらも歯のエナメル質や口腔
内の補綴物に対して悪影響を与えることがなく、しかも
ステイン除去についても有効な口腔洗浄水、つまり安全
性と有効性とを両立させた口腔洗浄水を提供することを
目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
の口腔洗浄水は、次亜塩素酸の濃度が5〜55ppmで
あることを特徴とし、本発明の請求項2に記載の口腔洗
浄水は、請求項1の構成に加えて、pHが4〜7である
ことに特徴を有している。本発明者らは口腔洗浄水とし
て好適な種々のものを検討した結果、次亜塩素酸が殺菌
及びステインの酸化除去の2点で有効であり、しかもそ
の濃度やpH値の調整により歯のエナメル質や口腔内の
補綴物に対して影響を与えることがないようにすること
ができたものである。
【0008】また本発明の請求項3に記載の口腔洗浄水
は、請求項1又は2の構成に加えて、次亜塩素酸の濃度
とpHの関係が 次亜塩素酸の濃度(ppm)≦55−4×{(pHの
値)−7}2 で表されることに特徴を有している。この場合、殺菌能
力とステイン除去能力及び安全性の3点を高い次元で保
つことができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。本発明の口腔洗浄水は、次亜塩素酸ナトリウム
(NaClO)水溶液に塩酸(HCl)を加えて調製さ
れる次亜塩素酸水溶液などを用いることができる。この
時の反応は NaClO+H+ +Cl- ⇔HClO+Na+ +Cl- と表される。
【0010】このようにして口腔洗浄水を調製する場合
において、次亜塩素酸の濃度及びpHは、次亜塩素酸ナ
トリウム水溶液の濃度と塩酸の濃度やpH及び次亜塩素
酸ナトリウム水溶液と塩酸の混合割合をそれぞれ変える
ことによって、任意に設定することができる。また塩酸
に次亜塩素酸ナトリウムを加えて口腔洗浄水を調製する
ようにしてもよい。このようにして口腔洗浄水を調製す
る場合において、次亜塩素酸の濃度及びpHは、塩酸の
濃度やpH及び次亜塩素酸ナトリウムと塩酸の混合割合
をそれぞれ変えることによって、任意に設定することが
できる。
【0011】さらに本発明の口腔洗浄水は、図5に示す
ような生成装置(電気分解装置)を用いて生成すること
ができる。1は容器であって、容器1内は電解隔膜2で
陽極部1aと陰極部1bとに二分されており、陽極部1
aには陽極電極3が、陰極部1bには陰極電極4がそれ
ぞれ配置されている。陽極電極3と陰極電極4は電源5
と電流計6と可変抵抗器7を介して接続されている。そ
して容器1内に食塩水8を入れて電気分解をおこなうこ
とによって、陽極部1aに次亜塩素酸を含む酸性水が、
陰極部1bにアルカリ水がそれぞれ生成され、陽極部1
aの酸性水を口腔洗浄水として用いることができる。
【0012】このようにして口腔洗浄水を調製する場合
において、次亜塩素酸の濃度及びpHは、食塩水8の濃
度や電気分解時間や電力量をそれぞれ変えることによっ
て、任意に設定することができる。また口腔洗浄水の次
亜塩素酸の濃度及びpHは、陰極部1bに生成されるア
ルカリ水を陽極部1aの酸性水に適量混合することによ
って調整してもよい。
【0013】次亜塩素酸(HClO)は水溶液としての
み存在するものであって、強い殺菌力及びステインの除
去能力を有するものである。本発明において次亜塩素酸
の濃度は5〜55ppmである。次亜塩素酸の濃度が5
ppm未満であれば、殺菌力及びステインの除去能力が
低下する恐れがある。口腔内は生体が外界と接触する特
殊な環境の部分である上、温度や水分や栄養が恵まれて
いることから極めて多種多様な細菌が繁殖しており、口
腔洗浄水はこれら多種多様な細菌に対して殺菌性を有す
ることが必要である。従って本発明では次亜塩素酸の濃
度を5ppm以上にすることによって、極めて広い抗菌
スペクトルを有するようにして多種多様な細菌を短時間
で殺菌することができるように、また種々のステインの
酸化除去ができるように調製されている。また次亜塩素
酸の濃度が55ppmを超えると、口腔内の補綴物と次
亜塩素酸の化学反応が大きくなって補綴物が金属イオン
となって溶出したり補綴物に錆や変色が発生したりする
などの悪影響が生じる恐れがある。
【0014】また本発明においてpHは4〜7であるこ
とが好ましい。pHが4未満であれば、歯に脱灰が生じ
るなどの悪影響を及ぼす恐れがある。歯(の表面のエナ
メル質)は酸で溶けることが良く知られているが、この
溶けた部分は唾液により修復される。しかしこの修復力
には個体差があって、唾液により修復される以上に溶け
る量が多くなった場合に歯に脱灰が生じる。そこで本発
明では次亜塩素酸を含有する水溶液においてpHを4以
上にすることによって、口腔洗浄水による歯の溶解より
も唾液による歯の修復を大きくすることができ、歯に脱
灰が生じるなどの悪影響を抑えることができるようにし
たのである。しかもこのように本発明の口腔洗浄水のp
Hを4以上にすることによって、酸による補綴物への悪
影響、例えば補綴物が金属イオンとなって溶出したり補
綴物に錆や変色が発生したりするなどの悪影響をも低下
させることができる。
【0015】またpHが7よりも大きくなると、殺菌性
及びステインの酸化除去能力が低下する恐れがある。上
記のように本発明の口腔洗浄水は次亜塩素酸を含むもの
であるが、図10に示すようにこの次亜塩素酸はpHが
7より大きいアルカリ性の条件下では不安定であって急
激にイオン化して次亜塩素酸イオンとなる。この次亜塩
素酸イオンは殺菌力が非常に弱く、細菌が繁殖するのに
最適な条件である口腔内を十分に殺菌することができな
いと同時に、ステインの除去能力が殆どない。従って本
発明ではpHを7以下にすることによって、次亜塩素酸
を安定して存在させて殺菌性及びステイン除去能力を低
下させないようにしたものである。
【0016】また口腔洗浄水の次亜塩素酸の濃度とpH
の相互作用を折り込んだ次の(A)式 次亜塩素酸の濃度(ppm)≦55−4×{(pHの値)−7}2 …(A) で表されるような関係に次亜塩素酸の濃度とpH値とを
調製することによって、さらに殺菌力が高く且つ歯や補
綴物への悪影響が少ない口腔洗浄水を得ることができ
る。
【0017】この口腔洗浄水は、そのまま口腔に含んで
含嗽を行うことで洗浄を実施してもよいし、イリゲータ
の吐出水として用いて口腔洗浄に供してもよい。口腔内
に存在する口腔洗浄液に超音波エネルギーを与えること
により、ステイン除去効率を向上させることができるの
はもちろんである。
【0018】
【実施例】
(実施例1)pHが2.9〜6.8に調製された500
ミリリットルの塩酸に、次亜塩素酸ナトリウムを19〜
310mg混合することによって、図1乃至図4の縦軸
に示される次亜塩素酸の濃度と横軸に示されるpHとの
組み合わせからなる口腔洗浄水を得た。尚、pHが8以
上では次亜塩素酸を含有する口腔洗浄水の調製が困難で
あった。
【0019】上記実施例1について殺菌力の強弱及びス
テイン除去能力を評価した。殺菌力の測定方法は、口腔
内在菌を混合分散させた試料液(菌数は105 〜108
個)を上記口腔洗浄水中に入れ、菌を適当に培養させて
繁殖する頃にコロニー数を計測した。そして培養した結
果、(1)菌数が1ミリリットル中、10未満であった
ものを殺菌効果ありとし、(2)二桁以上の菌数が減少
した程度のものを殺菌効果が弱いとし、(3)菌数が不
変または減少数が二桁に到らないものを殺菌効果無しと
判定した。結果を図1に示す。
【0020】ステイン除去能力については、ステインが
付着して表面色が変化しているとともに抜歯された人の
歯について、400nm、450nm、500nm、5
50nm、600nm、650nmの各波長で反射率を
計測して初期値とし、次いでこの歯を口腔洗浄水中に入
れて静置し、所定時間経過した後、再度上記各波長での
反射率を測定するという処理を、1種の口腔洗浄水につ
いて5本の歯で行い、さらに得られたデータを統計的に
処理して、(1)危険率が5%以下で有意義が認められ
た場合を有効なステイン除去能力ありと判定し、(2)
危険率が5〜10%で有意義が認められた場合を弱いス
テイン除去能力ありと判定し、(3)危険率が10%よ
りも大きかった場合をステイン除去能力無しと判定し
た。結果を図2に示す。
【0021】また上記実施例1について歯の表面への影
響を評価した。歯の表面への影響の測定方法は、抜歯さ
れた人の歯を口腔洗浄水中に入れて静置し、所定時間経
過した後、走査型電子顕微鏡にて歯の表面状態を観察
し、脱灰の状態を観察した。そして(1)10分間経過
しても歯に脱灰が認められなかった場合を影響なしと判
定し、(2)1.5〜10分間の経過で、歯に脱灰が認
められた場合を影響のある場合もありと判定し、(3)
1.5分間以内の経過で、歯に脱灰が認められた場合を
脱灰が認められると判定した。結果を図3に示す。
【0022】さらに上記実施例1について補綴物への影
響を評価した。補綴物への影響の測定方法は銀合金(銀
パラジウム、低融点銀合金など)とアマルガムとグラス
アイオモマーセメントとステンレス合金でそれぞれ形成
される補綴物を口腔洗浄水中に入れて静置し、所定時間
経過した後、肉眼及び走査型電子顕微鏡にて補綴物の表
面状態を観察した。肉眼では補綴物の変色(セメント系
の補綴物は白に、他の補綴物は黒に)の有無を観察して
変色がないものを影響なしとし、変色があるものを影響
有りとした。走査型電子顕微鏡では画像の変化で補綴物
の表面での酸化被膜の発生を観察して酸化被膜の発生が
ないものを影響なしとし、酸化被膜の発生があるものを
影響有りとした。そして(1)二週間経過しても、全て
の補綴物に肉眼的にも顕微鏡的にも影響が無い場合を影
響なしとして判定し、(2)二週間の経過で上記補綴物
の内の一つに、肉眼的または顕微鏡的に影響が見られた
場合を影響がある場合もありと判定し、(3)二週間の
経過で上記補綴物の内の一つ以上に、肉眼的または顕微
鏡的に影響が見られた場合を著しい影響がありと判定し
た。結果を図4に示す。
【0023】図1から判るように次亜塩素酸の濃度が1
0ppm以上の口腔洗浄水ではpHに関係なく強い殺菌
力を有するが、次亜塩素酸の濃度が5ppmの口腔洗浄
水ではpHが4以上のもので殺菌力が弱く、また次亜塩
素酸の濃度が5ppm未満の口腔洗浄水ではpHが3.
5以上で殺菌効果がなかった。また図2から判るように
次亜塩素酸の濃度が10ppm以上の口腔洗浄水ではp
Hに関係なく有効なステイン除去能力を有するが、次亜
塩素酸の濃度が5ppmの口腔洗浄水ではpHが4以上
のものでステイン除去能力が弱く、また次亜塩素酸の濃
度が5ppm未満の口腔洗浄水ではpHが3.5以上で
ステイン除去能力がなかった。
【0024】さらに図3から判るようにpHが4以上の
口腔洗浄水では次亜塩素酸の濃度に関係なく歯の表面へ
の影響がなかったが、pHが3.5の口腔洗浄水では次
亜塩素酸の濃度に関係なく歯の表面への影響が多少見ら
れ、またpHが4未満の口腔洗浄水では次亜塩素酸の濃
度に関係なく歯の表面に脱灰が見られる影響が生じた。
【0025】そして図4から判るように上記(A)の式
の関係を満たす口腔洗浄水では補綴物に影響がなかった
が、上記(A)の式の関係を満たさない口腔洗浄水では
補綴物に酸化被膜が生じたり補綴物に変色が発生したり
するなどの影響または著しい影響が生じた。以上のよう
な結果から殺菌力及びステイン除去能力が高く且つ歯や
補綴物への悪影響が少ない口腔洗浄水は、次亜塩素酸の
濃度が5〜55ppm、pHが4〜7であり、特に補綴
物への影響を考慮すると次亜塩素酸の濃度とpHが上記
(A)の式の関係を満たすことが好ましい。
【0026】(実施例2)濃度が0.03〜0.3重量
%の食塩水を図5に示す電気分解装置で電気分解時間3
0秒〜15分、電力量5〜30Wで電気分解することに
よって、図6乃至図9の縦軸に示される次亜塩素酸の濃
度と横軸に示されるpHとの組み合わせからなる口腔洗
浄水を得た。尚、pHが8以上では次亜塩素酸を含有す
る口腔洗浄水の調製が困難であった。
【0027】この実施例2について上記実施例1と同様
にして、殺菌力の強弱とステイン除去能力と歯の表面へ
の影響と補綴物への影響を評価した。結果を図6乃至図
9に示す。図6から判るように次亜塩素酸の濃度が5p
pm以上の口腔洗浄水ではpHに関係なく強い殺菌力を
有するが、次亜塩素酸の濃度が5ppm未満の口腔洗浄
水ではpHが4以上で殺菌効果が無いか殺菌力が弱かっ
た。また図7から判るように、次亜塩素酸の濃度が5p
pm以上の口腔洗浄水ではpHに関係なく有効なステイ
ン除去能力を有するが、次亜塩素酸の濃度が5ppm未
満の口腔洗浄水ではpHが4以上でステイン除去能力が
無いか弱かった。
【0028】さらに図8から判るようにpHが4以上の
口腔洗浄水では次亜塩素酸の濃度に関係なく歯の表面へ
の影響がなかったが、pHが3.5の口腔洗浄水では次
亜塩素酸の濃度に関係なく歯の表面への影響が多少見ら
れ、またpHが4未満の口腔洗浄水では次亜塩素酸の濃
度に関係なく歯の表面に脱灰が見られる影響が生じた。
【0029】そして図9から判るように上記(A)の式
の関係を満たす口腔洗浄水では補綴物に影響がなかった
が、上記(A)の式の関係を満たさない口腔洗浄水では
補綴物に酸化被膜が生じたり補綴物に変色が発生したり
するなどの影響または著しい影響が生じた。以上のよう
な結果から殺菌力及びステイン除去能力が高く且つ歯や
補綴物への悪影響が少ない口腔洗浄水は、次亜塩素酸の
濃度が5〜55ppm、pHが4〜7であり、特に補綴
物への影響を考慮すると次亜塩素酸の濃度とpHが上記
(A)の式の関係を満たすことが好ましい。
【0030】(実施例3)次亜塩素酸を含む水溶液は味
覚的に大きな問題があり、加えるに口腔内に使用した場
合、後味が悪いという欠点がある。一方で口腔内の殺菌
やステインの除去は毎日実施することが重要であり、こ
のためには口腔洗浄後に爽快感が得られることが求めら
れる。
【0031】この点に鑑みて、濃度が0.03〜0.3
重量%の食塩水にペパーミントエキス100ppm添加
したものを図5に示す電気分解装置で電気分解時間30
秒〜15分、電力量5〜30Wで電気分解することによ
って、実施例2の場合と同様に図6乃至図9の縦軸に示
される次亜塩素酸の濃度と横軸に示されるpHとの組み
合わせからなる口腔洗浄水を得た。尚、pHが8以上で
は次亜塩素酸を含有する口腔洗浄水の調製が困難であっ
た。
【0032】この実施例3について上記実施例1及び実
施例2と同様にして、殺菌力の強弱とステイン除去能力
と歯の表面への影響と補綴物への影響を評価した。結果
は図6乃至図9に示している実施例2の場合と同じとな
った。またペパーミントエキスにより、口に含んだ時の
後味も改善された。
【0033】
【発明の効果】上記のように本発明の請求項1に記載の
発明は、次亜塩素酸の濃度が5〜55ppmであるの
で、次亜塩素酸の濃度が5ppm以上であることによっ
て強い殺菌力及び高いステイン除去能力を有しながら
も、次亜塩素酸の濃度が55ppm以下であることによ
って歯や口腔内の補綴物に対して悪影響を与えるないよ
うにすることができ、安全性と有効性を両立させること
ができるものである。
【0034】また本発明の請求項2に記載の発明は、p
Hが4〜7であるので、pHが4以上であることによっ
て歯や口腔内の補綴物に対して悪影響を与えるないよう
にすることができると共にpHが7以下であることによ
って次亜塩素酸の濃度を安定させることができ、安全性
と有効性を両立させることができるものである。また本
発明の請求項3に記載の発明は、次亜塩素酸の濃度とp
Hの関係が、次亜塩素酸の濃度(ppm)≦55−4×
{(pHの値)−7}2であるので、さらに安全性と有
効性を高くすることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の次亜塩素酸の濃度及び
pHと殺菌力との関係を示すグラフである。
【図2】同上の次亜塩素酸の濃度及びpHとステイン除
去能力との関係を示すグラフである。
【図3】同上の次亜塩素酸の濃度及びpHと歯の表面へ
の影響との関係を示すグラフである。
【図4】同上の次亜塩素酸の濃度及びpHと補綴物への
影響との関係を示すグラフである。
【図5】電気分解装置を示す概略図である。
【図6】同上の他の実施の形態の次亜塩素酸の濃度及び
pHと殺菌力との関係を示すグラフである。
【図7】同上の次亜塩素酸の濃度及びpHとステイン除
去能力との関係を示すグラフである。
【図8】同上の次亜塩素酸の濃度及びpHと歯の表面へ
の影響との関係を示すグラフである。
【図9】同上の次亜塩素酸の濃度及びpHと補綴物への
影響との関係を示すグラフである。
【図10】本発明の次亜塩素酸の濃度とpHの関係を示
すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 印南 輝久 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 藤井 敦夫 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次亜塩素酸の濃度が5〜55ppmであ
    ることを特徴とする口腔洗浄水。
  2. 【請求項2】 pHが4〜7であることを特徴とする請
    求項1記載の口腔洗浄水。
  3. 【請求項3】 次亜塩素酸の濃度とpH値との関係が 次亜塩素酸の濃度(ppm)≦55−4×{(pHの
    値)−7}2 で表されることを特徴とする請求項1又は2記載の口腔
    洗浄水。
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