JPH1086891A - フィンスタビライザの制御装置および制御方法 - Google Patents

フィンスタビライザの制御装置および制御方法

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JPH1086891A
JPH1086891A JP24820196A JP24820196A JPH1086891A JP H1086891 A JPH1086891 A JP H1086891A JP 24820196 A JP24820196 A JP 24820196A JP 24820196 A JP24820196 A JP 24820196A JP H1086891 A JPH1086891 A JP H1086891A
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JP
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fin
angle
angular velocity
tilt angle
hull
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JP24820196A
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Tatsunori Ogawara
達徳 小河原
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、フィンスタビライザ装置の油圧系統
に生じる水撃現象を防止することができる制御装置を提
供することを目的とする。 【解決手段】フィンスタビライザ装置において、平均器
101と、係数減衰器102と、減揺制御器120を具
備し、平均器101はフィンの傾転角信号αA を入力し
て、無次元平均傾転角速度Qを演算し、係数減衰器10
2は平均器101の出力Qを入力して、無次元平均傾転
角速度Qが1に近ずくと、その出力f(Q)の値を1か
ら0へ低減させるような減衰特性を示すf(Q)なる減
衰係数信号を出力し、減揺制御器120は船体の横揺角
速度φ′と、f(Q)なる減衰係数信号を入力し、必要
なフィンの傾転角αを演算し、フィン角度制御器13は
実際のフィンの傾転角αA を入力し、第4指令傾転角α
4 と実際のフィンの傾転角αA の偏差に比例する信号を
サーボ弁14に出力することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フィンスタビライ
ザ装置のフィンの制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の技術を、図4〜図5に示す。図4
は、従来のフィンスタビライザ装置の平面図。図5は、
図4の装置のブロック線図である。
【0003】波浪中を航行する船舶の横揺れ防止装置と
して、フィンスタビライザの制御装置がある。フィンス
タビライザの制御装置とは、船体外部の水中に張り出し
た可動フィンを、その軸回りに傾転させ、船体に沿って
流れる水流に対してフィンの迎角を生じさせることによ
り得られる揚力を利用して、波浪から受ける船体を横揺
れさせる波の強制モーメントに対し、フィンの揚力を船
体の首尾軸回りに作用させることにより得られる減揺モ
ーメントを、対向する向きに生じるように、フィンの傾
転角を制御することで、船体の横揺れを防止する装置で
ある。
【0004】フィンの寸法は、船舶が通常遭遇する波浪
からうける波の強制モーメントの大きさの上限程度の減
揺モーメントが得られる寸法に設定される。すなわち、
フィンの迎角が失速迎角に達するときに得られる最大揚
力において発生する減揺モーメントが上記の上限の波の
強制モーメントに相当するようなフィンの寸法が選定さ
れる。
【0005】フィンの制御方法 (1)減揺モーメントを波の強制モーメントに対向させ
るための、フィンの制御方法は、種々あるが、最も基本
的な制御は、 α1 =Kφ′ 式(1) ただし、 α1 =制御すべきフィンの迎角(以下、α1 を第1指
令傾転角という) K =制御係数 φ′ =船体の船体の横揺れ角速度 により実施される。
【0006】上記の制御は、物理的には、船体が横揺れ
したとき、船体周囲の流体が船体に及ぼす粘性抵抗と等
価に作用する。従って、船体の固有横揺れ周期Tnに同
調する周期の波浪に遭遇し、船体が同調横揺れをするこ
とで大きく横揺れするときに、その横揺れを効率よく軽
減させることができる。
【0007】制御係数Kは、船体が同調横揺れをする際
に、波の強制モーメントMwに対してフィンが発生する
減揺モーメントMsのほぼ90%程度に達するように選
択される。
【0008】従って、同調横揺れ時に、フィンスタビラ
イザを用いることにより、船体に作用するトータルの外
力モーメントは、波の強制モーメントの10%程度に低
下し、船体の横揺れは約1/10に軽減されることにな
る。 (2)しかし、台風の暴風圏を航行するような、特殊な
条件下においては、非常に大きな波の強制モーメントを
受けることがある。
【0009】その場合、式(1)に従ってフィンを傾転
させると、フィンの傾転角αはその失速迎角よりも大き
くなることがある。そのため、フィンが発生する揚力が
かえって低下し、減揺モーメントMsも低下する事態が
生じることになる。
【0010】かかる事態を防ぐため、フィンの傾転角制
御は、実際には次式により実施される。 α2 =α1 ; |α|<αmax α2 =αmax ; |α|≧αmax 式(2) ただし、 αmax =フィンの最大許容傾転角(ほぼ失速迎角に等し
い) α1 =式(1)で与えられるフィンの傾転角 α2 =式(2)により最大許容傾転角以下に制限され
た傾転角(以下、α2 を第2指令傾転角という) 上記のように、フィンの第2指令傾転角α2 を、ほぼ失
速迎角に制限することにより、フィンの発生しうる揚力
を最大限利用した制御をすることができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のフィン
スタビライザ装置のフィンの制御方法には、次のような
問題がある。 (1)台風の暴風圏付近を航行する場合等には、(A)
波の周期が船体の固有周期Tnの半分程度で、かつ波高
の高い波に遭遇するような場合がある。
【0012】このような波は、非常に強い風により、短
時間に形成される波である。(なお、非常に強い風に、
長時間さらされた海域の波は、波高も、周期も大きくな
る。) このような波の周期が短い波に対しては、船体が同調し
ないので、船体の横揺れは、さほど大きくならない。そ
のため、波高がかなり大きくなっても、第2指令傾転角
α2 は、フィンの最大許容傾転角には達しない。 (2)しかし、フィンの傾転角速度が大きくなるため
に、次のような問題が発生する。
【0013】その問題を、従来のフィンスタビライザ装
置を示す図4〜図5に基づいて説明する。船体の横揺れ
角速度φ′を角度センサ11により検出し、減揺制御器
12に入力する。
【0014】減揺制御器12は前述の式(1)、式
(2)に従って第2指令傾転角α2 を演算し、フィン角
度制御器13に出力する。フィン角度制御器13は、フ
ィン駆動装置3に設けられているポテンショメータ等の
フィン角度検出器31(図示省略)の検出した実際のフ
ィンの傾転角αを入力し、第2指令傾転角α と実
際のフィンの傾転角αA の偏差に比例する信号をサーボ
弁14に出力する。
【0015】サーボ弁14は、フィン角度制御器13か
ら入力した信号に比例した量だけ開口し、油圧源装置4
から供給される高圧作動油をフィン駆動装置3に送る。
フィン駆動装置3の油圧アクチュエータ32(図示省
略)は、サーボ弁14を介して、供給される高圧作動油
により、フィン軸2を第2指令傾転角α2 を追従するよ
うに傾転させ、フィン1を傾転させる。
【0016】なお、フィンの傾転角αA が第2指令傾転
角α2 に等しくなると、サーボ弁14は、完全に開止
し、フィンの傾転角αA は第2指令傾転角α2 に保たれ
る。このように制御されることにより、フィンの傾転角
αA は、ほぼ第2指令傾転角α2 に追従する。
【0017】ところで、フィン1の傾転角速度α′の最
大値は、フィン駆動装置3に供給される高圧油の流量の
最大値により決定されるが、その最大値は油圧源装置4
の油圧ポンプ(図示省略)の吐出流量Pにより制限され
る。
【0018】従来この油圧ポンプの吐出流量は、フィン
1を船体の固有横揺れ周期Tnに等しい周期で、かつフ
ィンの傾転角の振幅がαmax であるように傾転させたと
きに必要とする流量の約1.5倍程度に設定されてお
り、通常遭遇する海象においては、フィン1を第2指令
傾転角α2 に従って傾転させるのに油圧ポンプの吐出流
量Pが不足しないことが知られている。
【0019】しかしながら、台風の暴風圏付近を航行す
る場合に、波の周期が船体の固有周期Tnの半分程度
で、かつ波高の高い波に遭遇する場合に、フィン1を船
体の固有周期Tnの半分程度の周期で、かつフィンの傾
転角の振幅がαmax に近いような条件で、フィン1を傾
転するように第2指令傾転角α2 が演算されることがあ
る。
【0020】このような特殊な条件下では、油圧ポンプ
41の吐出流量Pが、フィン1を刻々変化する第2指令
傾転角αD に従って、フィンを傾転させるためには不足
することとなり、実際のフィン1の傾転は、第2指令傾
転角α2 の振幅よりも小さく、かつ位相遅れを生じたも
のとなり、減揺性能の悪化をもたらす。
【0021】しかしながら、船体の固有横揺れ周期Tn
の半分程度の波周期の波に対して、船体の横揺れは、フ
ィン1を全く傾転させない場合でも、さほど大きくはな
らず、減揺性能の悪化は、通常の乗船者が気付かないこ
とが多い。 (3)一方、油圧装置にとっては、油圧ポンプ41の吐
出流量以上のフィンの傾転角速度が要求される瞬間の水
撃現象により生じる衝撃圧から受けるダメージによっ
て、信頼性が低下することが大きな問題となる。
【0022】すなわち、フィン1の傾転角速度が油圧ポ
ンプ41の吐出流量Pを越えるように変化する瞬間を考
えると、フィンの傾転角速度が増加していく過程にある
わけで、フィンの傾転角速度が油圧ポンプ41の吐出流
量Pを越えた瞬間に油圧アクチュエータ32付近の油中
に空隙が発生し、油圧は大気圧以下になる。
【0023】フィン1は、慣性により傾転し続けるが、
傾転角速度が低下し、油圧ポンプ41の吐出流量Pがフ
ィンの傾転角速度に追いつく。その瞬間、上記の空隙が
消滅し、パルス状の衝撃圧が発生し、その衝撃圧は配管
を伝わって油圧装置の各所に伝播し、油圧装置にダメー
ジを与える。
【0024】なお、フィン駆動装置3には油圧アキュム
レータ33(図示省略)が装備されており、フィン1が
波の周期に合わせて傾転するとき、1周期のわずかな期
間だけ油圧ポンプ41の吐出流量が生じる場所には、油
圧アキュムレータ33内部に蓄圧されている高圧作動油
を放出し、油圧ポンプ41の吐出流量Pが、フィンの傾
転により要求される油流量を越える期間に高圧油を油圧
アキュムレータ33に再充填することで、極く短時間に
おいてのみ生じる油圧ポンプ41の吐出流量不足に対処
できるようになっている。
【0025】しかし、前記のように、1周期の平均とし
てのフィン1の指令傾転角速度が油圧ポンプ41の吐出
流量を越える場合には、数周期〜数十周期に渡って油圧
アキュムレータ33に蓄圧された作動油を消費し、消費
し尽くした瞬間に、前記と同様に水撃現象が起こり、油
圧装置にダメージを与えることになる。本発明は、この
ような問題を解決することができるフィンスタビライザ
装置のフィンの制御方法を提供することを目的とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】
(第1の手段)本発明にかかるフィンスタビライザの制
御装置は、フィンを駆動フィン駆動装置と、フィン角度
制御器と、サーボ弁を有するフィンスタビライザの制御
装置において、(A)平均器と、係数減衰器と、減揺制
御器を具備し、(B)前記平均器は、フィン駆動装置の
フィン角度検出器が検出するフィンの傾転角信号(α
A )を入力し、それを微分して、フィンの傾転角速度と
した上で、無次元平均傾転角速度(Q)を演算し、
(C)前記係数減衰器は、平均器の出力(Q)を入力
し、無次元平均傾転角速度(Q)が1に近ずくと、その
出力f(Q)の値を1から0へ低減させる減衰特性を示
すf(Q)なる減衰係数信号を出力し、(D)前記減揺
制御器は、角速度センサが検出した船体の横揺角速度
(φ′)を入力するとともに、新たに、係数減衰器から
f(Q)なる減衰係数信号を入力し、最大許容傾転角以
下に制限された第4指令傾転角(α4 )を演算し、
(E)前記フィン角度制御器は、フィン駆動装置に設け
られているフィン角度検出器の検出した実際のフィンの
傾転角(αA )を入力し、第4指令傾転角(α4)と実
際のフィンの傾転角(αA )の偏差に比例する信号をサ
ーボ弁に出力し、(F)前記サーボ弁は、フィン角度制
御器から入力した信号に比例した量だけ開口し、油圧源
装置から供給される高圧作動油をフィン駆動装置に送
り、(G)フィン駆動装置の油圧アクチュエータは、サ
ーボ弁を介して、供給される高圧作動油により、第4指
令傾転角(α4 )を追従するようにフィン軸を介してフ
ィンを傾転させることを特徴とする。 (第2の手段)本発明に係るフィンスタビライザのフィ
ンの制御方法は、(A)フィンの傾転角(α)を入力
し、その信号を微分することにより得られるフィンの傾
転角速度(α′)を、過去の船体の固有横揺れ周期(T
n)の2倍〜50倍の期間に渡って平均することにより
平均傾転角速度(αm′)を演算する第1プロセスと、
(B)前記平均傾転角速度(αm′)を、油圧ポンプの
吐出流量(P)に等しい流量の作動油によりフィンを油
圧アクチュエータで傾転させたときに得られるフィンの
傾転角速度(α′P )で除すことにより無次元平均傾転
角速度(Q)を演算する第2プロセスと、(C)前記無
次元平均手段の出力(Q)を入力し、無次元平均傾転角
速度(Q)が小さい場合には、その出力f(Q)が1で
あるようするとともに、無次元平均傾転角速度(Q)が
1に近ずくと、その出力f(Q)を急激に0に低下させ
る減衰係数を、係数減衰器(102)により演算する第
3プロセスと、(D)船体の横揺れ制御のための第3指
令傾転角α3 を、 α3 =f(Q)Kφ′ 式(3) ただし、 α3 =制御すべきフィンの迎角(以下、α3 を第3
指令傾転角という) f(Q)=減衰係数 K =制御係数 φ′ =船体の船体の横揺れ角速度 により演算する第4プロセスと、(E)船体の船体の横
揺れ制御のための第4指令傾転角α4 を、 α4 =α3 ; |α|<αmax α =αmax ; |α|≧αmax 式(4) ただし、 αmax =フィンの最大許容傾転角(ほぼ失速迎角に等し
い) α3 =式(3)で与えられるフィンの傾転角 α4 =式(4)で与えられるフィンの傾転角 により演算する第5プロセスと、(F)過去の来歴に基
づいた平均傾転角速度(αm′)が油圧ポンプの最大吐
出流量(Pmax)でまかなえなくなりかかると、第5
プロセスの演算により求めた第4指令傾転角(α4 )を
減少させる第6プロセスと、(G)極端に周期が短い
が、波高の極めて高い波に遭遇したような場合に、平均
的には、フィンの傾転角速度(α)が油圧ポンプの最大
吐出流量(Pmax)でまかなえる値以下になるように
する第7プロセスと、(H)フィンの傾転角(α)を減
少させても、瞬間的にフィンの傾転角速度 (α′)
が、油圧ポンプの最大吐出流量(Pmax)でまかなえ
ない角速度に達する場合には、油圧源装置の油圧アキュ
ムレータ(33)に蓄圧された高圧作動油を油圧アクチ
ュエータ(32)に供給する第8プロセスとからなり、
(I)極端に厳しい海象に遭遇した場合に、フィンの傾
転角速度(α′)が加速される局面においても、油圧源
装置から供給される作動量の流量が不足しないようにし
て、油圧系統に生じる水撃現象を防止することができる
ことを特徴とする。(第3の手段)本発明に係るフィン
スタビライザのフィンの制御方法は、第2の手段におい
て、フィンの傾転角(α)を入力し、その信号を微分す
ることにより得られるフィンの傾転角速度(α′)を、
過去の船体の固有横揺れ周期(Tn)の5倍〜15倍の
期間に渡って平均することにより平均傾転角速度(α
m′)を演算することを特徴とする。
【0027】本発明の手段の説明 (1)前記の問題(台風の暴風圏を航行する場合)は、
極く稀にしか遭遇しない現象であるため、容量の大きな
油圧ポンプを採用することは、装置の寸法、エレルギー
効率の面で得策ではない。
【0028】そこで、油圧ポンプの容量は、従来のまま
とし、フィンの傾転角速度α′が油圧ポンプの吐出流量
Pを越える程度にまで大きくなったときに、式(1)の
制御定数Kを低下させ、横揺れに対するフィンの傾転角
の振幅を小さくすることで、水撃現象の防止を計ること
が有効な方法となる。
【0029】しかし、瞬間的に制御定数Kを大きく低下
させることは、フィンの第2指令傾転角α2 の急変を意
味し、かえって、フィンの傾転角速度の増加を招く。そ
こで、フィンの傾転角速度α′に対して、平均傾転角速
度αm′を求め、平均傾転角速度αm′により要求され
る油流量が、油圧ポンプの吐出流量Pに近付ずくと、平
均傾転角速度の大きさが、大きくなるに従って、制御定
数Kを低下させることにより、前記問題を解決する。 (2)具体的には、(A)フィン駆動装置3のフィン角
度検出器31が検出するフィンの傾転角信号を入力し、
その信号を微分した上で、次式により無次元平均傾転角
速度Qを演算する平均手段101を設ける。
【0030】
【数1】
【0031】ただし Q(t) =時刻tにおける無次元平均傾転角速度 α′(τ)=時刻τにおけるフィンの傾転角速度 △t =平均を行う期間(平均を行う期間△tは、
船体の固有横揺れ周期Tnの2倍以上、50倍以下にす
る) αP ′ =油圧ポンプの吐出流量に等しい流量におい
て得られるフィンの傾転角速度 Q(t)は、時々刻々更新される。
【0032】Q(t)は、αP ′により無次元化されて
いるため、Q(t)=1は、△tなる期間において、平
均的には油圧ポンプの吐出流量に等しい油量が油圧アク
チュエータ32で消費されたことを表している。
【0033】α′(τ)は、フィンの傾転角信号を微分
することにより得られる。式(5)において、α′
(τ)の絶対値が使用されているのは、フィンの傾転方
向が反転した場合においても、その絶対値に比例した作
動油の流量が必要となるからである。
【0034】△t(平均を行う期間)は,船体の固有横
揺れ周期Tnの2倍以上にする必要がある。しかし、5
0倍以上にするとポンプ容量が不足することになり、応
答が悪くなる。そのため、5倍〜15倍にすることが望
ましい。
【0035】それは次の理由による。 (1)減揺制御性能を低下させないためには、△t(平
均を行う期間)が長い方が良い。それは、式(3)にお
いて、f(Q)K、の値が船体の横揺れの1周期の期間
に近似的に一定とみなせることが、制御性能上重要であ
るからである。 (2)しかし、△t(平均を行う期間)を延ばすと、ポ
ンプ容量の不足することになり、応答が悪化し、本発明
の目的を達成することができなくなる。 (3)△t(平均を行う期間)の上限は、アキュムレー
タの容量により決まる。
【0036】現在は、フィン1を最大傾転角まで1往復
(1サイクル)できる程度のアキュムレータが装備され
ているが、この容量を増加させると、△t(平均を行う
期間)を延ばすことができる。 (4)これらのことから、△t(平均を行う期間)は、
船体の固有横揺れ周期Tnの5倍〜15倍にすることが
望ましい。 (B)そして、平均手段により得られた無次元平均傾転
角速度Qを係数減衰器102入力する。 (C)係数減衰器102は、Qの大きさが、1に近付ず
いて、図3に示すように、QC を越えると、Qの値がQ
C から1に増加する間に、f(Q)の値を1から0に減
少させる。 (D)フィンの第4指令傾転角α4 を式(4)により失
速迎角以内に制限する減揺制御器120を設ける。 (E)減揺制御器120は、角速度センサ11からの信
号をφ′入力するとともに、係数減衰器102からの信
号f(Q)を入力し、式(1)の第1指令傾転角α1
わりに、式(3)の第3指令傾転角α3 を演算するとと
もに、式(2)の第2指令傾転角α2 代わりに、式
(4)の第4指令傾転角α4 を演算する。 (F)フィン角度制御器13は、フィン駆動装置3に設
けられているフィン角度検出器の検出した実際のフィン
の傾転角αA を入力し、第4指令傾転角α4 と実際のフ
ィンの傾転角αA の偏差に比例する信号をサーボ弁に1
4に出力する。 (G)サーボ弁14は、フィン角度制御器13から入力
した信号に比例した量だけ開口し、油圧源装置から供給
される高圧作動油をフィン駆動装置3に送る。 (H)フィン駆動装置3の油圧アクチュエータは、サー
ボ弁14を介して、供給される高圧作動油により、第4
指令傾転角(α4 )を追従するようにフィン軸2を介し
てフィンを傾転させる。
【0037】従って、次のように作用する。本発明によ
り、台風の暴風圏付近を航行する場合のような特殊な条
件下において遭遇する、波の周期が船体の固有周期Tn
の半分程度で、かつ波高の高い波にさらされた場合に
も、油圧系統における水撃現象を避けることができる。
【0038】その理由を以下に示す。波の周期が一定で
あるが、時間と共に波高が高くなる場合を考える。 (1)最初は、船体の横揺れが小さいため、フィンの傾
転振幅も小さいので、フィンを傾転させるために必要な
作動油の流量は、油圧ポンプの吐出流量に比べて十分小
さく無次元平均傾転角速度QはQC よりも十分小さい。
【0039】このとき、減衰係数f(Q)の値は、1で
あるから、式(3)で得られる必要なフィンの傾転角α
3 は、式(1)で得られる従来のフィンの傾転角α1
同様であり、結局従来と同様にフィンが制御されてい
る。 (2)次第に波高が高くなるに従って、船体の横揺れが
大きくなり、フィンの傾転振幅も大きくなり、無次元平
均傾転角速度QがQC よりも大きくなると、減衰係数f
(Q)の値が1よりも小さくなる。そのため、式(3)
で得られる必要なフィンの傾転角α3 は、減衰係数f
(Q)により小さくなり、フィンの傾転振幅も従来の制
御の場合より小さくなる。
【0040】そのため減揺性能が悪化し、船体の揺れが
やや増加することで、フィンの傾転振幅もやや増加す
る。しかし、同一の海象において制御ゲインを低下され
た場合の方がフィンの振幅は小さくなることは知られて
いるから、結局は減衰係数f(Q)により、フィンの傾
転振幅は従来の制御をした場合よりも小さくなる。 (3)さらに波高が高くなると、フィンの傾転振幅はさ
らに小さくなる。 (4)従って、最初は波高が高くなるに従って、それに
比例するようにフィンの傾転振幅も増加するが、無次元
平均傾転角速度QがQC を越えると、さらに波高が高く
なっても、無次元平均傾転角速度Qの値は、わずかに増
加するだけとなり、油圧ポンプの吐出流量が不足しない
ように、フィンの傾転振幅が調整されることになり、水
撃現象を防止することが出来る。 (5)このとき、フィンが要求する平均流量は、油圧ポ
ンプの吐出流量Pを越えないが、瞬間的には、油圧ポン
プの吐出流量を越えるフィンの傾転角速度が要求される
ことはある。
【0041】その場合には、油圧源装置の油圧アキュム
レータに蓄圧されている高圧作動油が供給され、水撃現
象を防ぐ。なお、有り得ないことだが、船体の横揺れが
無限大に大きくなる場合にも、減衰係数f(Q)が0に
なることで、油圧ポンプの吐出流量不足は防止できる。 (6)本発明のように、極く短時間で、かつ波高の高い
波に遭遇したときに、フィンの傾転振幅を低下させる方
法は、減揺性能の面で従来の制御方法に劣ると考えられ
やすいが、次の理由により、本発明の制御方法を採用す
ることは、減揺性能の面でも効果がある。 (a)従来の制御方法においても、平均的には、油圧ポ
ンプの吐出流量を越えるような振幅でフィンを傾転させ
ることができない。 (b)また、従来の制御方法においても、このような条
件下では、フィンの傾転は、意図した通りに実行されな
い。
【0042】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)本発明の第1の実施の形態を図1
〜図3に示す。図1は、本発明の第1の実施の形態に係
る船体に装備されたフィンスタビライザ装置の平面図。
【0043】図2は、本発明に用いられる関数減衰手段
の特性の1例を示す図。図3は、 本発明の第1の実施
の形態に係る装置のブロック線図である。本発明の第1
の実施の形態は、図1に示すように、船体外板の外側に
張り出されたフィン1に固定されたフィン軸2により、
船体内側に設置されたフィン駆動装置3から回動自由に
支持されており、フィン駆動装置内部の油圧アクチュエ
ータ32(図示省略)により、フィン軸2を軸回りに傾
転させることができる。
【0044】油圧アクチュエータ32へは、サーボ弁1
4を介して、油圧源装置4から高圧の作動油が供給され
ている。油圧源装置4には、油圧ポンプ41(図示省
略)が設置されており、その吐出作動油がサーボ弁14
へ供給される。
【0045】また、油圧源装置4には、油圧アキュムレ
ータ33(図示省略)が、油圧ポンプ41とサーボ弁1
4を連絡する油圧系統に装備されており、高圧作動油を
蓄圧し、油圧ポンプ41の吐出流量が不足する場合に、
短期間の高圧作動油の供給源になっている。
【0046】サーボ弁14は、フィン角度制御器13か
ら入力する信号に比例して、弁開度を変化させることに
より、油圧アクチュエータ32へ供給する高圧作動油の
流量を変化させ、フィン1の傾転角速度α′を制御す
る。
【0047】フィン角度制御器13は、本発明の減揺制
御器120から出力される第4指令傾転角α4 とフィン
駆動装置3のフィン角度検出器31(図示省略)が検出
したフィンの傾転角αA の偏差に比例した信号をサーボ
弁14へ出力する。
【0048】従ってフィンの傾転角αは第4指令傾転角
α4 に追従する。以上の構成は従来のフィンスタビライ
ザ装置と似ているが、本発明では、従来の減揺制御器1
2の機能を次のように変化させ、さらに、新たな減揺制
御器120の機能の増加に伴って、以下のような制御要
素が追加されている。 (1)フィン駆動装置3のフィン角度検出器31が検出
するフィンの傾転角信号αA を入力し、それを微分し
て、フィンの傾転角速度α′とした上で、式(5)によ
り無次元平均傾転角速度Qを演算する平均器101と、
(2)平均器101の出力Qを入力し、図2に示すよう
に無次元平均傾転角速度Qが1に近ずくと、その出力f
(Q)の値を1から0へ低減させるような、減衰特性を
示すf(Q)なる減衰係数信号を出力する係数減衰器1
02と、(3)減揺制御器120を有し、(4)前記減
揺制御器120は、角度センサ11が検出した船体の横
揺角速度φ′を入力するとともに、係数減衰器102か
らf(Q)なる減衰係数信号を入力し、(a)必要なフ
ィンの傾転角α3 を演算する際に、式(1)の第1指令
傾転角α1 代わりに、2つの入力(φ′、f(Q))を
利用して、前記式(3)、 α3 =f(Q)Kφ′ 式(3) により第3指令傾転角α3 の演算を行うとともに、
(b)必要なフィンの傾転角α4 を許容最大傾転角α
max 以下に制限するために、式(2)の第2指令傾転角
α2 の代わりに、式(4)、 α4 =α3 ; |α4 |<αmax α4 =αmax ; |α4 |≧αmax 式(4) により第4指令傾転角α4 の演算を行い、第4指令傾転
角α4 をフィン角度制御器13に出力する。
【0049】なお、本発明は船体の横揺れに対するフィ
ンの傾転角の演算が異なる制御方法、例えば、従来技術
の説明中の式(1)の代わりに、 α5 =G(k0 φ+k1 φ′+k2 φ″) 式(6) ただし α5 は第5指令傾転角 k0 、k1 、k2 は定数 φ は船体の横揺角度 φ′ は船体の横揺角速度 φ″ は船体の横揺角加速度 のような制御方法が採用されている場合にも、同様にし
て、トータル・ゲインであるGを減衰させることによ
り、水撃現象を防止することができる。
【0050】また、式(5)の平均の代わりに、2乗平
均のような確率論的な平均を使用する場合も、本発明に
含まれる。なお、図2の減衰特性においては、QがQC
を越えたときに、線形減衰が起こることを示している
が、 Q=QC において、係数f(Q)=1 Q=1 において、係数f(Q)=0 式(7) を与える高次減衰特性であってもよい。
【0051】
【発明の効果】本発明は、前述のように構成されている
ので、以下に記載するような効果を奏する。 (1)フィンスタビライザ装置の油圧系統に生じる水撃
現象を防止することができる。 (2)そのため、フィンスタビライザ装置の油圧系統に
使用される各種機器、および、これらの機器から作用力
を受ける機器、および、船体構造へのダメージを防止す
ることができる。 (3)その結果、フィンスタビライザ装置の信頼性を確
保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るフィンスタビ
ライザ装置の平面図。
【図2】本発明に用いられる関数減衰手段の特性の1例
を示す図。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る装置のブロッ
ク線図。
【図4】従来のフィンスタビライザ装置の平面図。
【図5】従来のフィンスタビライザ装置のブロック線
図。
【符号の説明】
1(1L 、1R )…フィン 1L …左舷側フィン 1R …右舷側フィン 2(2L 、2R )…フィン軸 2L …左舷側フィン軸 2R …右舷側フィン軸 3(3L 、3R )…フィン駆動装置 3L …左舷側フィン駆動装置 3R …右舷側フィン駆動装置 4(4L 、4R )…油圧源装置 4L …左舷側油圧源装置 4R …右舷側油圧源装置 11…船体の角度センサ 12…減揺制御器 13(13L 、13R )…フィン角度制御器 13L …左舷側フィン角度制御器 13R …右舷側フィン角度制御器 14(14L 、14R )…サーボ弁 14L …左舷側サーボ弁 14R …右舷側サーボ弁 31(31L 、31R )…フィン角度検出器 31L …左舷側フィン角度検出器 31R …右舷側フィン角度検出器 32(32L 、32R )…油圧アクチュエータ 32L …左舷側油圧アクチュエータ 32R …右舷側油圧アクチュエータ 33(33L 、33R )…油圧アキュムレータ 33L …左舷側油圧アキュムレータ 33R …右舷側油圧アキュムレータ 41(41L 、41R )…油圧ポンプ 41L …左舷側油圧ポンプ 41R …右舷側油圧ポンプ 101(101L 、101R )…平均器 101L …左舷側平均器 101R …右舷側平均器 102(102L 、102R )…係数減衰器 102L …係数減衰器 102R …係数減衰器 120…減揺制御器 Q(t)…時刻tにおける無次元平均傾転角速度 △t …平均を行う期間 K …制御係数 f(Q)…減衰係数 α(αL 、αR ) …フィンの傾転角 αA …検出した実際のフィンの傾転角 αmax …フィンの最大許容傾転角 α1 …第1指令傾転角 [式(1)で与えられるフィ
ンの傾転角] α2 …第2指令傾転角 [式(2)により制限された
フィンの傾転角] α3 …第3指令傾転角 [式(3)で与えられるフィ
ンの傾転角] α4 …第4指令傾転角 [式(4)により制限された
フィンの傾転角] α5 …第5指令傾転角 [式(6)で与えられるフィ
ンの傾転角] α′(τ)…時刻τにおけるフィンの傾転角速度 αm′ …フィンの平均傾転角速度 αP ′ …ポンプの吐出流量Pに等しい流量における
フィンの傾転角速度 Mw…波の強制モーメント Ms…フィンが発生する減揺モーメント Tn…船体の固有横揺れ周期 φ …船体の横揺角度 φ′…船体の横揺角速度 φ″…船体の横揺角加速度 P …ポンプの吐出流量 Pmax…ポンプの最大吐出流量

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フィン(1)を駆動フィン駆動装置(3)
    と、フィン角度制御器(13)と、サーボ弁(14)を
    有するフィンスタビライザの制御装置において、(A)
    平均器(101)と、係数減衰器(102)と、減揺制
    御器(120)を具備し、(B)前記平均器(101)
    は、フィン駆動装置(3)のフィン角度検出器(31)
    が検出するフィンの傾転角信号(αA )を入力し、それ
    を微分して、フィンの傾転角速度とした上で、無次元平
    均傾転角速度(Q)を演算し、(C)前記係数減衰器
    (102)は、平均器(101)の出力(Q)を入力
    し、無次元平均傾転角速度(Q)が1に近ずくと、その
    出力f(Q)の値を1から0へ低減させる減衰特性を示
    すf(Q)なる減衰係数信号を出力し、(D)前記減揺
    制御器(120)は、角速度センサ(11)が検出した
    船体の横揺角速度(φ′)を入力するとともに、新た
    に、係数減衰器(102)からf(Q)なる減衰係数信
    号を入力し、最大許容傾転角以下に制限された第4指令
    傾転角(α4 )を演算し、(E)前記フィン角度制御器
    (13)は、フィン駆動装置(3)に設けられているフ
    ィン角度検出器(31)の検出した実際のフィンの傾転
    角(αA )を入力し、第4指令傾転角(α4 )と実際の
    フィンの傾転角(αA )の偏差に比例する信号をサーボ
    弁(14)に出力し、(F)前記サーボ弁(14)は、
    フィン角度制御器(13)から入力した信号に比例した
    量だけ開口し、油圧源装置(4)から供給される高圧作
    動油をフィン駆動装置(3)に送り、(G)フィン駆動
    装置(3)の油圧アクチュエータ(32)は、サーボ弁
    (14)を介して、供給される高圧作動油により、第4
    指令傾転角(α4 )を追従するようにフィン軸(2)を
    介してフィン(1)を傾転させることを特徴とするフィ
    ンスタビライザの制御装置。
  2. 【請求項2】本発明は、フィンスタビライザの制御方法
    において、(A)フィンの傾転角(α)を入力し、その
    信号を微分することにより得られるフィンの傾転角速度
    (α′)を、過去の船体の固有横揺れ周期(Tn)の2
    倍〜50倍の期間に渡って平均することにより平均傾転
    角速度(αm′)を演算する第1プロセスと、(B)前
    記平均傾転角速度(αm′)を、油圧ポンプの吐出流量
    (P)に等しい流量の作動油によりフィンを油圧アクチ
    ュエータで傾転させたときに得られるフィンの傾転角速
    度(α′P )で除すことにより無次元平均傾転角速度
    (Q)を演算する第2プロセスと、(C)前記無次元平
    均手段の出力(Q)を入力し、無次元平均傾転角速度
    (Q)が小さい場合には、その出力f(Q)が1である
    ようするとともに、無次元平均傾転角速度(Q)が1に
    近ずくと、その出力f(Q)を急激に0に低下させる減
    衰係数を、係数減衰器(102)により演算する第3プ
    ロセスと、(D)船体の船体の横揺れ制御のための第3
    指令傾転角α3 を、 α3 =f(Q)Kφ′ 式(3) ただし、 α3 =制御すべきフィンの迎角(以下、α3 を第3
    指令傾転角という) f(Q)=減衰係数 K =制御係数 φ′ =船体の船体の横揺れ角速度 により演算する第4プロセスと、(E)船体の船体の横
    揺れ制御のための第4指令傾転角α4 を、 α4 =α3 ; |α|<αmax α4 =αmax ; |α|≧αmax 式(4) ただし、 αmax =フィンの最大許容傾転角 α3 =式(3)で与えられるフィンの傾転角 α4 =式(4)で与えられるフィンの傾転角 により演算する第5プロセスと、(F)過去の来歴に基
    づいた平均傾転角速度(αm′)が油圧ポンプの最大吐
    出流量(Pmax)でまかなえなくなりかかると、第5
    プロセスの演算により求めた第4指令傾転角(α4 )を
    減少させる第6プロセスと、(G)極端に周期が短い
    が、波高の極めて高い波に遭遇したような場合に、平均
    的には、フィンの傾転角速度(α)が油圧ポンプの最大
    吐出流量(Pmax)でまかなえる値以下になるように
    する第7プロセスと、(H)フィンの傾転角(α)を減
    少させても、瞬間的にフィンの傾転角速度(α′)が、
    油圧ポンプの最大吐出流量(Pmax)でまかなえない
    角速度に達する場合には、油圧源装置の油圧アキュムレ
    ータ(33)に蓄圧された高圧作動油を油圧アクチュエ
    ータ(32)に供給する第8プロセスとからなり、
    (I)極端に厳しい海象に遭遇した場合に、フィンの傾
    転角速度(α′)が加速される局面においても、油圧源
    装置から供給される作動量の流量が不足しないようにし
    て、油圧系統に生じる水撃現象を防止することができる
    ことを特徴とするフィンスタビライザの制御方法。
  3. 【請求項3】本発明は、フィンスタビライザの制御方法
    において、フィンの傾転角(α)を入力し、その信号を
    微分することにより得られるフィンの傾転角速度
    (α′)を、過去の船体の固有横揺れ周期(Tn)の5
    倍〜15倍の期間に渡って平均することにより平均傾転
    角速度(αm′)を演算することを特徴とする請求項2
    記載のフィンスタビライザのの制御方法。
JP24820196A 1996-09-19 1996-09-19 フィンスタビライザの制御装置および制御方法 Withdrawn JPH1086891A (ja)

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