JPH1086601A - 複輪ホイール用美粧シール材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】復輪ホイールの汚れたハブ取り付け面又は合わ
せ面にシール材を貼着するだけで、除去が容易でない醜
い汚れを容易に隠蔽して良好な外観性状を維持する。 【構成】ホイールのハブ取り付け面又は合わせ面に対応
する形状ならびに大きさであって、必要に応じて周方向
複数に分割され、表面には一定の色彩または模様が施さ
れているとともに、裏面には剥離紙を介して接着剤を塗
布してなる。 これにより複輪ホイールのハブ取り付け
面又は合わせ面に貼るだけで、これらの面に生じたとこ
ろの、除去が容易でない醜い汚れを簡単に隠蔽して美粧
化することができる。 また美粧シール材がホイールの
ハブ取り付け面又は合わせ面に沿って周方向に複数に分
割されている場合には、ハブボルトを取り外すことな
く、車輪を取り付けたままの状態にて美粧シール材を貼
着させることができ、簡便でしかも短時間にホイールの
ハブ取り付け面又は合わせ面を美粧化することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、特に大型バスやト
ラック等の複輪車輪を備えた車両に用いられるホイール
を美粧化するためのシール材に関し、複輪ホイールのハ
ブ取り付け面又は合わせ面に貼るだけで、ハブ取り付け
面や合わせ面に生じたところの、除去が容易でない醜い
汚れを簡単に隠蔽して美粧化することができるようにす
ることを目的とするものである。

【０００２】

【従来の技術】特に大型バスやトラック等の複輪車輪を
備えた車両にあっては、図５にあらわしたように後輪が
複輪構造となっており、一対の車輪１．１における両ホ
イール２．２のそれぞれのディスク３．３のハブ取り付
け面３ａとハブ５ａとが、また合わせ面４．４が、周方
向等間隔毎に植立させた複数のハブボルト５、および締
め付け用ハブナット６により互いに密着状態に取り付け
られている。 したがって車両の経時的走行に伴って、
複輪の両ホイール２．２のディスク３におけるハブ取り
付け面３ａもしくは合わせ面４．４間に微細な塵埃が蓄
積し、また部材間の接触した部分に対する水分の付着に
よって平坦環状の合わせ面４が発錆して醜い変色部分を
生ずることは避けらず、そのために特に前後のタイヤを
定期的に入れ替えるタイヤローテーションを実施した場
合等においては、これまでの合わせ面４が表面に露出す
ることになり、好ましくない外観性状を呈することにな
る。

【０００３】この傾向はとくに軽量化や意匠性を考慮し
た軽合金性ホイールの場合に多くみられる。 そこで従
来はこの合わせ面４に対し、サンドペーパーやバフ仕上
げ等により汚れた面を削り取って塵埃や錆の除去をおこ
ない、またアルミホイールの場合にあっては、専用の薬
品を塗布して汚れを拭き払い、さらにはホイールの全体
に再塗装を施したり、あるいはホイールキャップを嵌め
込んでホイール表面を覆うことにより、外観性状を維持
するようにしていた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、サンド
ペーパーやバフ仕上げ等を施す手段による場合には、ホ
イールが車体に取り付けられたままの状態においては実
施不能であり、また汚れの除去の完全を期することは殆
ど不可能であるのみならず、車体からホイールを取り外
す場合においては多くの時間と手間と費用を要する等の
難点がある。 さらにアルミホイールの汚れ除去に専用
の薬品を塗布使用する場合においては、上記した場合と
同様にホイールを車体から取り外す必要があるほか、汚
れの除去に長時間を要し、しかもハブ取り付け面の部分
はブレーキドラムから発生する摩耗金属質粉末の錆びが
アルミ層内に比較的深く侵食しているために、完全な除
去が殆ど不可能である。

【０００５】さらにスチールホイールの全体に再塗装を
施す場合においては、やはりホイールを車体から取り外
す必要があるほか、工場出荷時の塗装の艶を失うために
あまり歓迎される方法とはいえない。 またホイールの
表面にホイールキャップを嵌め込んでホイール表面の全
体を覆い隠す方法は、最も多く使われている手法ではあ
るが、ホイールキャップをホイールに固定する手段とし
て、ホイールの取り付けナットにより共締めするため
に、タイヤ点検の都度５〜１０個のホイールナットをい
ちいち取り外す必要があり、時間的に、また手間や費用
を考慮した場合、これもあまり得策ではない。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は上記した従来技
術における課題を解決し、簡便でしかも短時間かつ低コ
ストにてホイールの汚染したハブ取り付け面や合わせ面
を完全に美麗化することができるようにしたものであっ
て、具体的にはホイールの平坦でしかも環状をなしたハ
ブ取り付け面又は合わせ面に対応する形状ならびに大き
さであって、表面には鋼板あるいはメッキ鋼板、または
アルミニウム等のホイールの本来的に有する金属質の表
面性状と略同様の色彩または模様が施されているととも
に、裏面には剥離紙を介して接着剤を塗布してなること
を特徴とした複輪ホイール用美粧シール材に関する。

【０００７】また本発明は、ホイールのハブ取り付け面
又は合わせ面に対応する形状ならびに大きさであって、
表面には一定の色彩または模様が施されているととも
に、裏面には周方向１カ所又は複数箇所の切れ目を有
し、部分的に剥離可能な剥離紙を介して接着剤を塗布し
てなることを特徴とした複輪ホイール用美粧シール材に
も関する。

【０００８】さらに本発明は、ホイールのハブ取り付け
面又は合わせ面に対応する形状ならびに大きさであっ
て、表面には一定の色彩または模様が施されているとと
もに、裏面には剥離紙を介して接着剤を塗布してなり、
しかもその全体が周方向に向けて複数に分割されている
ことを特徴とした複輪ホイール用美粧シール材にも関す
る。

【０００９】上記した構成において、上記した美粧シー
ル材をホイールの汚れたハブ取り付け面又は合わせ面に
添わせて位置合わせし、裏面の剥離紙を取り除いて接着
させる。 なおこの場合美粧シール材がホイールのハブ
取り付け面又は合わせ面に沿って周方向に複数に分割さ
れている場合には、車両にホイールを取り付けたままの
状態にて各部分毎に分割された美粧シール材を周方向に
順次接着させることができる。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下において本発明の具体的な内
容を図１〜３の第１実施例をもとに説明すると、７は複
輪ホイール用美粧シール材をあらわし、ホイール２のデ
ィスク３における内側のドーナツ状をした平坦なハブ取
り付け面３ａ又は外側の合わせ面４に対応する形状なら
びに大きさ、すなわち中央にハブ穴８が形成されている
とともに周方向に向けて等間隔毎に、ハブボルト穴４ａ
に対応させた穴９が開設されており、材質としてはナイ
ロン等比較的薄地の樹脂製ベースシートの表面に、アル
ミ箔を施したもの、あるいはステンレス薄板等が用いら
れ、または表面に鋼板あるいはメッキ鋼板、またはアル
ミニウム等、ホイールの本来的に有する金属質の表面性
状と略同様のメッキを施し、またはポリエチレンフィル
ムを用いる等、一定の色彩または模様が施されていると
ともに、裏面には図３にあらわしたように接着剤（図示
省略）を塗布するとともに、該接着剤に対して易剥離性
の剥離紙１０が剥離自在に貼りつけられている。

【００１１】なおこの場合に使用される接着剤として
は、ハブ取り付け面３ａ又は合わせ面４に接着させた後
においては、車両の走行時等通常の使用時において自然
剥離することがなく、しかも貼り替え時においては人為
的剥離作業に際して比較的容易に剥離除去することがで
きる程度の貼着力を発揮するものが好ましい。 なお１
１は剥離紙１０の切れ目をあらわす。 上記した構成に
おいて、裏面の剥離紙１０を剥がし、各穴９をホイール
２の合わせ面４のハブボルト穴４ａに対応させて位置あ
わせし、接着剤の施されている裏面を該合わせ面４上に
重ねて貼着させる。

【００１２】なおこの場合において、図２あるいは図３
のように剥離紙１０に多数の切れ目１１が施されている
場合には、美粧シール材７の周方向必要箇所に対応する
裏面の剥離紙１０を部分的に剥離して、当該部分をホイ
ール２のハブ取り付け面３ａ又は合わせ面４の特定箇所
に仮接着させた後、順次周方向に向けて位置合わせしな
がら全周にわたり正確に貼着させることができる。 ま
た図４には本発明の第２実施例があらわされている。
これは前記したホイールのハブ取り付け面３ａ又は合わ
せ面４に対応する形状ならびに大きさのシール材７を周
方向に、すなわちホイールのハブ取り付け面３ａ又は合
わせ面４に沿って周方向に複数に分割するようにしたも
のであって、両端に穴９の半分に相当する凹部９ａ．９
ａを有するところの、シール材７の全体の８分の１に相
当する長さおよび大きさのシール材片７ａを、周方向に
繋ぎ合わせて用いる。

【００１３】すなわち各シール材片７ａは裏面に接着剤
（図示省略）を塗布して同様の大きさ、または図４のよ
うに中間部にそれぞれ切れ目１１を介在させた剥離紙
（図示省略）が貼着されており、使用時に剥離紙を剥が
して裏面の接着剤面を、両端の凹部９ａをホイール２の
合わせ面４のハブボルト穴４ａに位置合わせし、各穴９
の中央部分を中心に各両端部を相互に突き合わせ、ある
いは端部を相互に若干オーバーラップさせて重ね合わせ
て継ぎ合わせ部１２とすることにより周方向に連続させ
て用いるようにしたものである。 なお上記第２実施例
においては、各シール材片７ａが周方向に８等分されて
いるが、必ずしもこれに限られるものではなく、周方向
に２等分あるいは３等分以上任意数に等分して用いるこ
とが可能である。

【００１４】

【発明の効果】本発明は上記した通り、ホイールのハブ
取り付け面又は合わせ面に対応する形状ならびに大きさ
のシール材であって、表面には一定の色彩または模様が
施されているとともに、裏面には剥離紙を介して接着剤
を塗布してなるものであるから、複輪ホイール内側のハ
ブ取り付け面又は外側の合わせ面に貼るだけで、ハブ取
り付け面や合わせ面に生じたところの、除去が容易でな
い醜い汚れを簡単に隠蔽して美粧化することができる。

【００１５】またシール材の裏面に、周方向１カ所又は
複数箇所の切れ目を有し、部分的に剥離可能な剥離紙を
介して接着剤を塗布するようにした場合においては、シ
ール材を接着させる場合において、ホイールのハブ取り
付け面又は合わせ面の特定の一部に接着させた後、順次
周方向に向けて貼着させることができるので、貼着位置
合わせを一層正確におこなうことができる。 さらに美
粧シール材がホイールのハブ取り付け面又は合わせ面に
沿って周方向に複数に分割されている場合には、ハブボ
ルトを取り外すことなく、車輪を取り付けたままの状態
にて美粧シール材を貼着させることができ、簡便でしか
も短時間にホイールの合わせ面を美粧化することができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施例であるところの、美粧シー
ル材を貼着した状態におけるホイールの全体斜視図。

【図２】本発明の一実施例であるところの、美粧シール
材の表面図。

【図３】図２にあらわした美粧シール材の裏面図。

【図４】本発明の第２実施例である美粧シール材の表面
図。

【図５】復輪車輪の構造をあらわした中央断面図。

【符号の説明】

１ 車輪 ２ ホイール ３ ディスク ３ａ ハブ取り付け面 ４ 合わせ面 ４ａ ハブボルト穴 ５ ハブボルト ５ａ ハブ ６ ハブナット ７ 美粧シール材 ７ａ シール材片 ８ ハブ穴 ９ 穴 ９ａ 凹部 １０ 剥離紙 １１ 切れ目 １２ 継ぎ合わせ部

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】ホイールのハブ取り付け面又は合わせ面に
   対応する形状ならびに大きさであって、表面には一定の
   色彩または模様が施されているとともに、裏面には剥離
   紙を介して接着剤を塗布してなることを特徴とした複輪
   ホイール用美粧シール材。
2. 【請求項２】表面に施された色彩または模様は、鋼板あ
   るいはメッキ鋼板、またはアルミニウム等のホイールの
   本来的に有する金属質の表面性状と略同様の色彩または
   模様が施されているところの請求項１に記載の複輪ホイ
   ール用美粧シール材。
3. 【請求項３】ホイールのハブ取り付け面又は合わせ面に
   対応する形状ならびに大きさのシール材は、ホイール合
   わせ面と略同一の平坦かつ環状をなすものであるところ
   の、請求項１に記載の複輪ホイール用美粧シール材。
4. 【請求項４】ホイールのハブ取り付け面又は合わせ面に
   対応する形状ならびに大きさであって、表面には一定の
   色彩または模様が施されているとともに、裏面には周方
   向１カ所又は複数箇所の切れ目を有し、部分的に剥離可
   能な剥離紙を介して接着剤を塗布してなることを特徴と
   した複輪ホイール用美粧シール材。
5. 【請求項５】ホイールのハブ取り付け面又は合わせ面に
   対応する形状ならびに大きさのシール材は、周方向に複
   数に分割されているところの請求項１又は２又は３又は
   ４に記載の複輪ホイール用美粧シール材。