JPH1086080A - 脚式移動ロボットの歩容生成装置 - Google Patents
脚式移動ロボットの歩容生成装置Info
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Abstract
ラメータが与えられるとき、上体の上下動および関節の
動きが滑らかで変位、速度および加速度の振幅が小さく
なるように鉛直方向の上体高さをリアルタイムに決定す
る。 【解決手段】 上体の高さについて連続関数からなる等
式を設定し、その解を求めて上体高さを決定する。
Description
トの歩容生成装置、より詳しくは2足(2脚)歩行ロボ
ットなどの脚式移動ロボットの上体の鉛直方向(重力方
向)高さを生成する歩容生成装置に関する。
それに関節を介して連結される脚(脚部リンク)とから
なるが、従来の脚式移動ロボットの歩容生成において
は、上体の目標高さを、下記の如く、時刻の多項式で表
して上体軌跡を生成していた。 Z=f(時刻) =an ・tn +an-1 ・ tn-1 + ・・・a1 ・t1 +a0 (上記で、Z:上体の目標高さ、t:時刻)
の如く、上体の目標高さを、上体の目標水平変位の多項
式で表して上体軌跡を生成していた。 Z=f(X) =an ・Xn +an-1 ・ Xn-1 + ・・・a1 ・X1 +a0 (上記で、Z:上体の目標高さ、X:上体の目標水平変
位)
目標位置・姿勢、上体の目標姿勢も同様の多項式で表現
される。また、上体の目標水平位置は、動力学的条件を
満足するように、例えばZMPが存在可能範囲に入るよ
うに決定され、次いで上体の目標高さ、上体の目標水平
位置、上体の目標姿勢、および脚の先端部の目標位置・
姿勢に基づいて逆キネマティクス演算によって脚の目標
関節角度を求めていた。
さ決定ないし生成には、上体の目標水平位置、上体の目
標姿勢、および脚の先端部の目標位置・姿勢の影響が反
映されていないので、条件を満たす脚の関節角度の組が
存在する保証はない。例えば、ある一瞬でも、脚の先端
部から上体までの距離が脚の全リンクの長さの和よりも
大きいように目標を設定した場合には、脚を真っ直ぐに
伸ばしても、条件を満たす姿勢がとれないことは明らか
である。
ュレーション上の試行錯誤によって上体の目標高さの関
数を決定していた。しかしながら、歩行パターンには平
地、斜面、階段歩行、曲線路歩行などの歩行環境の違
い、さらに発進/停止、高速/低速歩行などの速度、加
減速度の違いなど様々なバリエーションがある。
試行錯誤で予め上体の目標高さを設定しておくことは、
たとえ有限個の固定パターンに限定しても、極めて大変
な作業である。また、脚の関節角度の組が存在する保証
がないため、上記した従来技術ではリアルタイムに自在
な目標歩容を生成して歩行させることができなかった。
目標水平位置、上体の目標姿勢、および脚の先端部の目
標位置・姿勢を、同様に予め与えると共に、少なくとも
支持脚の中の1本が伸び切った姿勢、即ち、取り得る姿
勢の中で上体が最も高くなる姿勢を条件として上体目標
高さとすることも提案されている。この手法では、すべ
ての脚に対して、脚先端部と上体の脚取り付け部との水
平距離が脚の長さを越えない限り、必ず上記の条件を満
足する姿勢が存在する。
両脚が共に伸び切ったとき、上体の上下動の加速度が不
連続になる。例えば、2足歩行の場合、上体の高さの軌
跡は伸び切った脚が反対の脚に切り替わるときに折れ曲
がり、過大な上下加速度が発生する不都合があった。
上記した不都合を解消し、脚式移動ロボットにおいて、
鉛直方向(重力方向)の上体高さを除くパラメータが与
えられるとき、上体の上下動および関節の動きが滑らか
で、かつ変位、速度および加速度の振幅が小さくなるよ
うに、適正に上体高さを決定できるようにした脚式移動
ロボットの歩容生成装置を提供することを目的とする。
れるとき、歩行中にリアルタイムに上体高さを決定して
臨機応変に自在な歩行を実現することを可能とする脚式
移動ロボットの歩容生成装置を提供することを第2の目
的とする。
高さを除くパラメータが与えられるとき、上体の上下動
および関節の動きが滑らかで、かつ変位、速度および加
速度の振幅が小さくなるように適正に上体高さを決定す
ると共に、決定された上体高さを含む軌跡を実現するよ
うにロボットを関節駆動制御するようにした脚式移動ロ
ボットの歩容生成装置を提供することを付随的な目的と
する。
めに、請求項1項にあっては、少なくとも上体と、前記
上体に第1の関節を介して連結される複数本の脚部リン
クとからなり、前記脚部リンクがその先端部までに少な
くとも1個の第2の関節を有してなる脚式移動ロボット
の歩容生成装置において、前記上体の水平方向目標位置
および姿勢の少なくともいずれかを含み、前記上体の鉛
直方向目標位置を除く、上体軌跡を設定する上体軌跡設
定手段、前記脚部リンク先端部の目標位置および姿勢の
少なくともいずれかを含む脚部リンク軌跡を設定する脚
部リンク軌跡設定手段、および前記設定された上体軌跡
および脚部リンク軌跡に基づいて前記上体の鉛直方向位
置に関する連続関数からなる等式を満足する解を求め、
その解を基に前記上体の鉛直方向目標位置を決定する上
体鉛直方向目標位置決定手段を備える如く構成した。
尚、ここで「上体の鉛直方向位置」は、Z軸上の値に限
らず、ZX平面あるいはZY平面上の値であってもよ
い。
向位置に関する連続関数からなる等式が、前記第1およ
び第2の関節の少なくともいずれかの変位に関する滑ら
かな連続関数からなる等式である如く構成した。
2の関節の少なくともいずれかの変位に関する滑らかな
連続関数からなる等式が、前記第2の関節の変位および
速度の少なくともいずれかに関して対称式となっている
如く構成した。
向位置が大きくなるにつれて前記連続関数の値が単調に
変化する如く構成した。
向目標位置あるいは姿勢および前記脚部リンク先端部の
目標位置あるいは姿勢の少なくともいずれかが、仮想的
な値である如く構成した。
目標位置決定手段は、前記上体の鉛直方向の目標位置を
n個(n≧1)決定するn目標位置決定手段、および前
記解と前記n個の目標位置との平均値を求める平均値算
出手段を備え、求めた平均値に基づいて前記上体の鉛直
方向目標位置を決定する如く構成した。
平均値である如く構成した。
目標位置決定手段は、前記解と求めた平均値の少なくと
もいずれかを平滑化する平滑化手段を備える如く構成し
た。
目標位置決定手段は、探索法あるいは収束演算の少なく
ともいずれかを用いて前記解を求める如く構成した。
された上体軌跡と、脚部リンク軌跡と、決定された上体
鉛直方向目標位置に基づいて目標関節角を求める目標関
節角算出手段、および前記目標関節角となるように前記
第1および第2の関節を変位制御する変位制御手段を含
む如く構成した。
ボットが2脚を有する歩行ロボットであり、前記第1の
関節が股関節、前記第2の関節が膝関節である如く構成
した。
ボットが3脚以上の脚部を有する多脚歩行ロボットであ
り、前記第1の関節が付け根股関節、前記第2の関節が
膝関節である如く構成した。
つ変位、速度および加速度の振幅が小さくなるように、
適正に上体高さを決定することができると共に、上体高
さを除くパラメータが与えられるとき、歩行中にリアル
タイムに上体高さを決定して臨機応変に自在な歩行を実
現することができる。
現するようにロボットの関節を変位制御することができ
る。
明に係る脚式移動ロボットの歩容生成装置を説明する。
最初に、脚式移動ロボットとして2足(2脚)歩行ロボ
ットを例にとって説明する。
全体の説明図であり、図2はその2足歩行ロボット1の
変数の定義に焦点をおいて示すスケルトン図である。
れぞれの脚部リンク2に6個の関節を備える(理解の便
宜のために各関節をそれを駆動する電動モータで示
す)。6個の関節は上から順に、股(腰部)の脚部回旋
用の関節10R,10L(右側をR、左側をLとする。
以下同じ)、股(腰部)のピッチ方向(Y軸まわり。軸
方向は図2に示す)の関節12R,12L、同ロール方
向(X軸まわり。同様に図2に示す)の関節14R,1
4L、膝部のピッチ方向の関節16R,16L(前記し
た第2の関節)、足部のピッチ方向の関節18R,18
L、同ロール方向の関節20R,20Lから構成され
る。
る。尚、この明細書では、足(foot)を「足平」とい
う。また、最上位には上体(基体)24が設けられ、そ
の内部に図3に関して後述するマイクロコンピュータか
らなる制御ユニット26などが格納される。上記におい
て股関節(腰関節)(前記した第1の関節)は関節10
R(L),12R(L),14R(L)から、足首関節
ないし足関節は関節18R(L),20R(L)から構
成される。また股関節と膝関節とは大腿リンク28R,
28L、膝関節と足関節とは下腿リンク30R,30L
で連結される。
足についてそれぞれ6つの自由度を与えられ、歩行中に
これらの6×2=12個の関節を適宜な角度で駆動する
ことで、足全体に所望の動きを与えることができ、任意
に3次元空間を歩行させることができる。尚、ロボット
1の関節駆動制御において、座標系は図2に示すよう
に、支持脚を基準とする。また、リンク92,94,9
6の長さは零とする(図1ではこれらのリンクの図示を
省略する)。
所定位置を意味し、具体的には上体24内の左右中心
(図2に符合98で示す)などの代表点を意味する。
6軸力センサ44が取着され、力の3方向成分Fx,F
y,Fzとモーメントの3方向成分Mx,My,Mzと
を測定し、足部の着地の有無ないしは接地荷重などを検
出する。また、上体24には傾斜センサ60が設置さ
れ、Z軸(鉛直方向)に対する傾きとその角速度を検出
する。また各関節の電動モータには、その回転量を検出
するロータリエンコーダが設けられる。
ック図であり、マイクロ・コンピュータから構成され
る。そこにおいて傾斜センサ60などの出力はA/D変
換器70でデジタル値に変換され、その出力はバス72
を介してRAM74に送られる。また各電動モータに隣
接して配置されるエンコーダの出力はカウンタ76を介
してRAM74内に入力される。
第2の演算装置80,82が設けられており、第1の演
算装置80は後述の如く、生成され、ROM84に格納
されている歩容パラメータを読み出して上体高さを決定
すると共に目標関節角を算出し、RAM74に送出す
る。また第2の演算装置82はRAM74からその目標
値と検出された実測値とを読み出し、各関節の駆動に必
要な制御値を算出してD/A変換器86とサーボアンプ
を介して各関節を駆動する電動モータに出力し、変位制
御する。
図であり、図5および図6はこの装置の動作を説明する
フロー・チャートであるが、同図の説明に入る前に、図
7を用いてこの発明の基本原理を説明する。図7では理
解を容易にするためロボット1を2次元で示す。
脚の膝関節の曲げ角をθsup 、遊脚の膝関節の曲げ角を
θswg と定義する。また膝は人間と同様に後方にしか曲
がらないものとする。即ち、値θsup およびθswg は正
の値とする。足平22R(L)の位置は、具体的には、
足首関節18,20R(L)の位置(座標)とする。
連続関数f(θsup,θswg)の例として、次式を設定する。 f(θsup,θswg)=1/sin(θsup)+1/sin(θswg)・・・式1
θsup は上体の位置(座標) (Xb, Zb)と支持脚の足平位
置(足首座標) (Xsup,Zsup)の関数であり、θswg は
上体の位置(座標)(Xb,Zb)と遊脚の足平位置(足首
座標)(Xswg,Zswg)の関数である。 θsup =H(Xb,Zb,Xsup,Zsup)・・・式2a θswg =H(Xb,Zb,Xswg,Zswg)・・・式2b
より得られ、次式で定義される。 H(Xb,Zb,X, Z)= acos[{(Xb ‐X)・(Xb‐X )+(Zb‐Z)・(Zb‐Z)}/( 2・L ・L )-1] ・・・式3
で、H (Xb,Zb,X,Z) の定義域は、次式を満たす(Xb,Zb,
X,Z) の組であることに注意しなければならない。 (Xb‐X )・(Xb‐X )+(Zb‐Z)・(Zb‐Z)≦4 ・L ・L ・・・式4 この式は、股関節と足平位置(足首関節) の距離が、脚
の長さ2L以下であることを要求する。
θswg)は、上体の位置(座標)と両足平位置(足首座
標)の関数g(Xb,Zb,Xsup,Zsup,Xb,Zb,Xswg,Zswg )に置
き換えることができること、即ち、同一関数値を持つこ
とを意味している。
g)の定義は、f(H(Xb,Zb,Xsup,Zsup),H(Xb,Zb,Xswg,Zsw
g))である。関数gの定義域は、以下の式を同時に満足
する(Xb,Zb,Xsup,Zsup,Xb,Zb,Xswg,Zswg)の組である。 (Xb-Xsup) ・(Xb-Xsup) +(Zb-Zsup) ・(Zb-Zsup) ≦4 ・L ・L ・・・式6a (Xb-Xswg)・(Xb-Xswg) +(Zb-Zswg) ・(Zb-Zswg) ≦4 ・L ・L ・・・式6b 上記でgも滑らかな連続関数である。
b,Xswg,Zswg)において、Xb,Xsup,Zsup,Xswg,Zswgを
既知変数とし、上体高さZbだけを未知変数とみなす
と、関数gは次の性質を持つ。
が式6で与えられる関数gの定義域にあるならば、即
ち、股関節から各足平(足首関節)までの距離がいずれ
も脚の長さ2L以下であるならば、上体の高さZbを高
くするにつれて関数g(Xb,Zb,Xsup,Zsup,Xb,Zb,Xswg,Zsw
g )の値は徐々に大きくなり、いずれかの膝が伸び切る
高さまで達すると、無限大になる性質を持っている。
とZbの関係を求めても分かるが、gと同一の値を持つ
関数fの性質からも容易に導くことができる。即ち、図
7において上体の高さZbを高くしていくと、両膝の曲
げ角θsup およびθswg は零に近づくので、式1の右辺
各項の分母が零に近づき、f(θsup,θswg)の値は徐々に
大きくなる。
のいずれかが無限小になったところで、言い換えれば、
いずれかの膝が伸び切ったところで式1の右辺のいずれ
かの項が無限大になり、f(θsup,θswg)の値は無限大に
なることからも分かる。
るいはf(θsup,θswg)にこのような性質があることを踏
まえて、次の件質が導かれることを説明する。
足する任意の値Cに対して、常に式8aまたは式8bを
満足する上体の高さZbが存在する。 C > C0 ・・・ 式7 f(θsup,θswg )=C ・・・式8a g(Xb,Zb,Xsup,Zsup,Xb,Zb,Xswg,Zswg)=C ・・・式8b
ば、股関節から足平(足首関節)までの距離は、脚の長
さ2Lよりもある程度余裕を持って小さい。即ち、上体
高さZbを適当に設定すれば、式2a、式2b、式3で
求められるθsup とθswg が常に次式を満足するδが存
在する。
上体高さZbを適当に設定すれば、式10が満足され
る。 g(Xb,Zb,Xsup,Zsup,Xb,Zb,Xswg,Zswg)< 1/sin (δ) +1/sin(δ) ・・式10
高くすれば、g は徐々に大きくなって無限大まで増大す
る。これは、次式を満足する任意のCに対して、式8b
を満足する上体高さZbが存在することを意味する。 1/sin( δ) + 1/sin( δ) <C <無限大・・・式11 1/sin( δ) +1/sin(δ) をC0とおけば、性質2が得ら
れる。
くすれば小さくなり(低くなり)、Cを大きくすれば大
きく(高くなる)。Cを無限大に大きくすると、上体高
さZbは第2の従来技術手法の上体高さに収束する。ま
た、Cを大きくすると、膝関節角度は平均して小さくな
るが、加減速度は大きくなる。
式になっているならば、一方の脚の先端を持ち上げる
と、その膝は屈曲し、反対側の脚が伸張する。即ち、脚
先端の持ち上げ仕事が全脚に分担されるので、脚の屈伸
量が少なくて済む。従って、歩行時の関節角速度絶対値
も小さくなる。
する。
出アルゴリズムおよび上体軌跡算出アルゴリズムを備え
る。図示しないオフラインにおいて、歩幅、歩行周期な
どの歩行の特性量が決められ、それに基づいて足の運び
方(足平軌跡)が決められて足平軌跡パラメータとして
前記した制御ユニット26のROM84に格納される。
ZMPの軌跡が決定され、その決定された目標ZMPを
満足するように上体の軌跡パラメータ(あるいは時系列
テーブル)が決定され、同様にROM84内に格納され
る。尚、ZMP(Zero Moment Point )は、歩容によっ
て発生する慣性力と重力の合力の作用線が床面と交わる
点であり、慣性力と重力の合力を床面上のある作用点ま
わりの力とモーメントで表現したときMzを除くモーメ
ントMx,Myが零となる作用点である。
れて足平軌跡算出アルゴリズムおよび上体軌跡算出アル
ゴリズムに入力され、そこで前記した脚部リンク先端部
の目標位置および姿勢の少なくともいずれかを含む脚部
リンク軌跡、即ち、両脚の足平位置・姿勢(具体的には
足首関節18,20R(L)の位置・姿勢)および上体
姿勢・水平位置が算出される。
示す如く、S10から開始した後、S12に進んで刻み
時間Δt(制御周期。例えば10ms)ごとのタイマ割
り込みを待機し、割り込みがあるとS14に進んで時刻
tをΔtだけ更新し、S16に進んで時刻t(現在時
刻)における目標上体水平位置(Xb,Yb)、目標上体姿勢
(θxb, θyb, θzb)、両脚の目標足平(足首関節)位
置(Xsup,Ysup,Zsup,Xswg,Yswg,Zswg)および姿勢 (θxs
up, θysup, θzsup, θxswg, θyswg, θzswg)を算出
する。これらの値は瞬時値である。
算出する。換言すれば、この装置においては上体高さを
リアルタイムに算出する。
を示すサブルーチン・フロー・チャートである。
原理を3次元に拡張したものである。前述の基本原理と
の対応を説明すると、まず、関節角に関する連続関数f
として、次式を選んでいる。 f(θsup,θswg)=1/sin(θsup)+1/sin(θswg)・・・・・式12
て以下の式(先の2次元での説明の式8aに相当)を選
んだ。尚、値Cはここでは定数とした。 f(θsup,θswg )=C ・・・式13
足する上体高さを目標上体高さとして決定するようにし
た。尚、上体高さを直接的に解くことができないのでニ
ュートン法による収束演算(あるいは探索法)を用いて
求める。
と、先ずS100において目標上体高さZbを仮決めす
る。これは、目標上体高さZbを収束演算によって求め
るための初期値である。
記した目標上体水平位置(Xb, Yb)、仮目標上体高さZ
b、目標上体姿勢(θxb, θyb, θzb)、両脚について
の目標足平(足首関節)位置・姿勢(Xsup, Ysup, Zsu
p, θxsup, θysup, θzsup, Xswg, Yswg, Zswg, θxsw
g, θyswg, θzswg) から、幾何学演算によって支持脚
の目標股関節位置(座標)と遊脚の目標股関節位置(座
標)を求め、さらに支持脚の目標股関節位置(座標)と
目標足平位置(足首関節座標)の差(「△Xsup, △Ysu
p, △Zsup」という)と遊脚の目標股関節位置(座標)
と目標足平位置(足首関節座標)の差(「△Xswg, △Ys
wg, △Zswg」という)を求める。
基づいて図示の式に従って支持脚膝関節角θsup と遊脚
膝関節角θswg を求める。続いてS108に進み、等式
13の両辺の値の差Err を求める。具体的には、図示の
如く、式12の右辺から定数Cを減算して差Err を算出
する。
束演算の許容値以内か、言い換えれば許容できるほどに
十分小さいか否かを判断する。S110で許容値以内、
即ち、十分小さいと判断されるときはS112に進み、
そのときの上体高さZbを目標上体高さに決定してプロ
グラムを終了する。
4に進み、図示の感度式によって感度Sを求める。尚、
この式は差Err の式をZbで偏微分して得たものであ
る。続いてS116に進み、そのときの目標上体高さに
‐S ・Err を加えた値、即ち、差Err に感度Sを乗じた
積をZbから減算した値を新たな上体高さ候補値として
Zbに代入し、S104に戻る。
体高さに−S ・Err を加えた値が関数の定義域を超える
場合があるので、その際には目標上体高さ候補値の変更
量を控えめにするのが望ましい。
20に進んで目標上体水平位置(Xb,Yb )、目標上体高
さZb、目標上体姿勢(θxb, θyb, θzb)、両脚の目標
足平(足首関節)位置・姿勢(Xsup, Ysup, Zsup, θxs
up, θysup, θzsup, Xswg,Yswg, Zswg, θxswg, θysw
g, θzswg) から公知の逆キネマティクス演算によって
目標全関節角、即ち、関節10R(L),12R(L)
など12個の関節の目標角度を求める。求めた関節角は
前記したRAM74に格納する。
なるように、前記した演算装置2においてロボットの全
関節角が変位制御される。但し、この関節角サーボ制御
は公知であるので、説明を省略する。また、実際にはコ
ンプライアンス制御によって目標足平位置・姿勢などが
修正されてから関節角が求められるが、これもこの発明
の要旨とは直接の関連を有しないので、説明を省略す
る。
で、鉛直方向(重力方向)の上体高さを除くパラメータ
が与えられるとき、上体の上下動および関節の動きが滑
らかで、かつ変位、速度および加速度の振幅が小さくな
るように、適正に上体高さを決定することができる。
ムに上体高さを決定することができ、それに基づいて関
節駆動制御することができるので、臨機応変に自在な歩
行を実現することができる。
っていることから、一方の脚先端を持ち上げるとその膝
が屈曲し、他方の脚を伸張させることができ、脚先端の
持ち上げ仕事を両脚に分担させることができ、膝の屈伸
量を低減して歩行時の関節角速度絶対値も小さくするこ
とができ、最適に上体高さを決定ないし生成することが
できる。
つれて連続関数の値は単調に変化(増加)し、前記上体
の鉛直方向位置が最大になったとき無限大となることか
ら、解を必ず求めることができ、これによっても最適に
上体高さを決定ないし生成することができる。尚、無限
大まで増加(増大)しなくても、十分に大きい値まで増
加(増大)するものであれば良い。
装置の構成を示す機能ブロック図であり、図9はその動
作を示すフロー・チャートである。
第1の実施の形態の上体高さ決定アルゴリズムに与えら
れる足平軌跡の一部に、仮想の足平軌跡を与えるように
した。より具体的には図10に示すように、足平(遊脚
足平)の目標位置の軌跡を、実ロボットが本来追従すべ
き目標値からややずらした仮想軌跡に置き代えるように
した。
作、即ち、上体高さ決定アルゴリズムを示すフロー・チ
ャートである。尚、歩容生成に関するメインアルゴリズ
ムは第1の実施の形態の図5と同様である。
脚足平(足首関節)位置を求める。これは、図8に示す
ように予め設定された仮想(遊脚)足平軌跡パラメータ
に基づいて算出される。続いてS202に進んで目標上
体高さZbを仮決めし、S204を経てS206に進ん
で第1の実施の形態と同様に座標上の位置の差を求め
る。
実施の形態の図6フロー・チャートと同様な処理を行
う。パラメータの一部が仮想値である点を除くと、第2
の実施の形態の処理は、第1の実施の形態のそれと異な
らない。
で、第1の実施の形態と同様に、上体高さを除くパラメ
ータが与えられるとき、上体の上下動および関節の動き
が滑らかで、かつ変位、速度および加速度の振幅が小さ
くなるように上体高さを適正に決定することができると
共に、歩行中にリアルタイムに上体高さを決定して臨機
応変に自在な歩行を実現することができる。
よっては決定された上体高さを満足する実ロボットの姿
勢(全関節角の組)が存在する可能性が幾分低くなる
が、遊脚足平の仮想軌跡を操作することによって、図1
1に示すように、上体の高さを意図的に変化させること
ができる。
場合には、遊脚足平の仮想位置を目標位置よりもやや遅
れ気味に移動させれば良い。これによって例えば、上体
の下方加速度が大きくて足平22R(L)の接地圧が低
くなる時刻を、スピン力モーメントが大きくなる時刻か
らずらしてスピンを防止することも可能となる。尚、遊
脚について仮想的な軌跡を与える例を示したが、支持脚
についても同様であることは言うまでもない。
る装置の動作を説明する遊脚足平軌跡の説明図であり、
図13は第3の実施の形態に係る装置で得られる上体軌
跡の説明図である。
形例であり、仮想遊脚足平軌跡の鉛直方向高さを本来の
軌跡より低く設定した。即ち、図12において実線はX
軸方向についての、歩幅、歩行周期などの歩行の特性量
から決められた本来的な足平軌跡を示すが、それに対し
て想像線で示すように、意図的に鉛直方向高さを小さく
した遊脚足平軌跡を仮想的に与えるようにした。
を示す。実線は本来的な足平軌跡に基づいて決定された
値であり、想像線が仮想軌跡による値を示す。図示の如
く、遊脚足平軌跡の鉛直方向高さを下げることにより、
上体高さも低くすることができる。
御において、上体高さを小さくすると、換言すれば重心
軌跡を低くすると、膝関節16R(L)を曲げて歩行す
ることになり、常時大きな保持トルクが必要になる。他
方、重心軌道が高過ぎると、重心の上下動が大きくなっ
て路面反力の上下成分(上下加速度)の変動振幅が増
え、路面との接地性が悪化したり、路面からの衝撃力が
増加する。
とで、必要に応じて上体高さを低くすることができ、上
下加速度を低減させた歩行を実現することができる。
る装置の構成を示す機能ブロック図である。
同様に、第2の実施の形態の変形例であり、図示の如
く、3種の足平軌跡パラメータを与えるようにした。即
ち、仮想足平軌跡パラメータ1、本来の足平軌跡パラメ
ータおよび仮想足平軌跡パラメータ2からなる3種のパ
ラメータを用意すると共に、仮想足平軌跡算出アルゴリ
ズムを3個設け、それぞれに入力するようにした。
れる足平位置・姿勢(前述の如く具体的には足首関節の
位置・姿勢)は、第1の実施の形態で述べた本来的な標
準値である。他方、仮想足平軌跡算出アルゴリズム1で
算出される仮想足平位置・姿勢は標準値よりも時間的に
早めに移動するものであり、仮想足平軌跡算出アルゴリ
ズム3で算出される仮想値は標準値よりも遅めに移動す
る仮想値である。
用意され、上体高さアルゴリズム2で決定される第1の
実施の形態で述べた標準的な値Zb2 に対し、上体高さア
ルゴリズム1,3で決定される値Zb1,3 は、上体高さの
ピーク値が発生する時刻がずれるように決定される。
に入力され、そこで単純平均値Zbavが算出される。かく
求められた上体高さおよびその他のパラメータに基づい
て逆キネマティクス演算ブロックでは目標全関節角が算
出される。
で、従前の実施の形態と同様の効果を奏すると共に、図
示の如く、3個の波形の平均値Zbavを求めることで原波
形に対して振幅を小さくすることができ、結果的に上体
高さを小さくすることができる。これによって階段を昇
降するときなど膝の屈伸の大きい歩行を行う際にも、上
下動を低減して路面反力を低減することができる。
いた仮想遊脚足平軌跡を生成する具体的な手法を以下に
列挙する。 a )遊脚足平の軌跡を時間の多項式によって生成する場
合には、多項式の係数をずらす。 b )遊脚足平の軌跡を、本出願人が先に提案したフィル
タ(特開平5−324115号記載の技術)を用いて生
成する場合には、その時定数をずらす。 c )遊脚足平の目標軌跡に、所定のずらし量の時間関数
を加える。
て、上体の目標姿勢・目標水平位置、足平の目標姿勢の
軌跡を変えても良い。上体の目標水平位置をずらす場合
の例を以下に示す。 a )目標上体水平軌跡が、予めデータテーブルで記憶さ
れている場合には、データテーブルの先読みをする、即
ち、現在時刻tよりもある時間先の目標上体位置を読み
出せば良い。過去の値も考慮して、より一般的にするな
らば、数1に示すようになろう。
通す。例えば、フィルタの伝達関数を (TnS +l)/(TdS +1 ) に設定すると、Tn>Tdにすれば、フィルタを通した上体
軌跡は元の軌跡よりも時間的に先行する。
る装置の構成を示す機能ブロック図であり、図16はそ
の動作、即ち、上体高さ決定アルゴリズムを示すフロー
・チャートである。
く、第1の実施の形態ないし第4の実施の形態によって
求めた上体高さをフィルタ(ローパスフィルタ)にかけ
て平滑化処理を行うようにした。
定アルゴリズムを図16フロー・チャートを参照して説
明する。尚、歩容生成に関するメインアルゴリズムは第
1の実施の形態の図5と同様である。
実施の形態で述べた上体高さ決定ルーチン(図6フロー
・チャート)を実行し、上体高さZbを求める。尚、上
体高さは刻み時間Δtごとに算出されるが、それを歩行
の1周期にわたって示すと、先に図11に示したような
波形(ここで「原波形」という)として捉えることがで
きる。
フィルタ演算を行い、目標上体高さを求める。このよう
に、出力(原波形)をローパスフィルタにかけることで
所定値以上の周波数成分を遮断することができ、目標上
体高さ(波形値)を平滑化することができる。
とで、従前の実施の形態の効果に加えて平滑化処理によ
り上体の上下加速度振幅を一層小さくすることができ
る。
速度振幅、加速度振幅が大きくなる欠点がある。また、
決定された上体高さを満足する実ロボットの姿勢(全関
節角の組)が存在する可能性が低くなる。例えば、階段
を降りるときには、平滑化によって上体高さがなかなか
下がらないために、適正な姿勢保持が困難となる恐れも
ある。
る装置の構成を示す機能ブロック図であり、図18はそ
の動作、即ち、上体高さ決定アルゴリズムを示すフロー
・チャートである。
の形態を用いて得た目標上体高さ(第1原波形と言う)
と、上体高さを一定に保つという第1の従来技術手法で
得た目標上体高さ(第2原波形と言う)の加重平均をと
って目標上体高さを得るようにした。
実施の形態に係る装置の上体高さ決定アルゴリズムを説
明する。尚、歩容生成に関するメインアルゴリズムは第
1の実施の形態の図5と同様である。
図6に関して述べた処理を行って現在時刻での目標上体
高さ(第1原波形)を得る。続いてS402に進んで先
に第1の従来技術手法として述べた時刻の多項式を用い
て現在時刻での目標上体高さ(第2の原波形)を求め
る。
t)での重みW1,W2を決定する。但し、重みW1,
W2は、W1+W2=1を満足し、W1,W2それぞれ
の時間変化が滑らかであるように決定する。続いてS4
06に進んで加重平均値を算出する。即ち、第1、第2
の原波形値に決定した重みW1,W2を乗じて得た積を
合算し、合算値を目標上体高さとする。
成することで、従前の実施の形態での効果に加えて、目
標上体高さについて、第1原波形に対して例えば第2の
原波形をある一定値h0にすると、上下振幅をW1倍に
低減することができる。但し、h 0 を高くし過ぎると、
上体高さが大きくなり過ぎ、上体高さを満足する実ロボ
ットの姿勢(全関節角の組)が存在しなくなる恐れがあ
る。
例を示したが、3個以上にも拡張可能である。更に、加
重平均するようにしたが、単純平均などでも良い。
は、従来技術手法、逆に言えば、第1の実施の形態ない
し第5の実施の形態に示した手法以外の手法を用いて得
るようにしたが、第1の実施の形態ないし第5の実施の
形態のいずれかを用いて得ても良い。
形態、あるいは第3ないし第5の実施の形態を用いて少
なくとも1個の上体高さ原波形を求め、更にその波形を
含めた複数の上体高さ原波形を生成してそれらの原波形
の加重平均を求め、それを目標上体高さとしても良い。
良い。 a )一定値(数学的には、多項式に含まれる概念であ
る) b )多項式などの時間関数(代表例をこの実施の形態で
述べた) c )フィルタなどの逐次演算によって得られる波形 d )時系列データテーブルを予め用意しておき順に吐き
出す手法 e )オフラインで第1の実施の形態を用いて1歩分の原
波形を得、これを第1テーブルに保存し、次に第1テー
ブルの後ろから(後刻側)保存データを逆に読み出し、
フィルタに通して第2テーブルの後ろから(後刻側)格
納し、実歩行時には第2テーブルの始めから吐き出す手
法。(即ち、時間を逆向きにしてフィルタ処理をした原
波形を生成する手法)。
を降りるときに処理後の目標上体高さが原波形よりも低
くなるので、目標上体高さを満足する実ロボットの姿勢
(全関節角の組)が存在する可能性が高い。従って、上
体の上下加速度を低滅したい場合には有効な手段であ
る。ただし、リアルタイムに自在な歩行を実現するには
不向きである。
る装置の構成を示す機能ブロック図であり、図20はそ
の動作を示すフロー・チャートである。
の形態+第5の実施の形態を用いて得た目標上体高さを
さらに平滑化し、より一層滑らかな上体軌跡を得るよう
にした。
実施の形態に係る上体高さ決定アルゴリズムを説明す
る。尚、歩容生成に関するメインアルゴリズムは第1の
実施の形態の図5と同様である。
において第6の実施の形態と同様の処理を行って目標上
体高さを得た後、S508に進んで得た値に第5の実施
の形態と同様のフィルタ演算を行う。
で、第1の実施の形態の効果に加え、第6あるいは第5
の実施の形態に比較して一層滑らかな上体軌跡を得るこ
とができる。
る装置の構成を示す機能ブロック図である。
く、第7の実施の形態の構成を並列させるようにした。
即ち、第1原波形と第2原波形をそれぞれ加重平均して
第5原波形を生成すると共に、第3原波形と第4原波形
を重みW3,W4を用いつつ加重平均して第6原波形を
並列的に生成し、それを重みW5,W6を用いつつ加重
平均して目標上体高さを求めるようにした。ここで、重
みW1,W3,W5、あるいはW2,W4,W6は、そ
れぞれ異なる値でも同一な値でも良い。
成したことで、構成としては従前の実施の形態に比較し
て複雑になるが、更に一層滑らかな上体軌跡を得ること
ができる。
繰り返す手法も考えられるが、演算処理量の割には効果
は余り期待することができない。上体の上下加速度は低
滅しても、関節の速度、加速度は、逆に増加する傾向が
あるからである。
る装置の構成を示す説明図である。第9の実施の形態に
おいては4足(足)歩行のロボットを対象とし、その歩
容を生成するようにした。
100は、上体(基体)102と、それに付け根関節1
04(前記した第1の関節)を介して連結される4本の
脚部リンク106からなる。4本の脚部リンク106は
それぞれ、その先端(脚先端)108との間に膝関節1
10(前記した第2の関節)を備える。図示はしない
が、各関節にはアクチュエータが設けられる。
従前の実施の形態での2足歩行ロボット1と同様に、上
体102の水平位置(Xb, Yb)および姿勢(θxb, θy
b,θzb)を求め、次いで上体の高さZbを求めて関節
104,110を駆動制御し、よって図に矢印で示す方
向に進行させることができる。
は、上体102の底面の中心102aと床面112との
鉛直方向(重力方向)距離で示す。また4本の脚部リン
ク106の膝関節110の角度をθn、脚先端108の
位置を(Xn, Yn, Zn)(n:1〜4)で示す。
4フロー・チャートを参照して説明すると、S600か
らS604まで従前の実施の形態と同様の処理を行った
後、S606に進んで時刻tにおける目標上体水平位置
(Xb, Yb)、目標上体姿勢(θxb, θyb,θzb)、およ
び目標脚先端位置(Xn,Yn, Zn )(n:1〜4)を求
め、S608に進んで目標上体高さZbを求める。
ロー・チャートであり、以下説明すると、S700,S
702を経てS704に進み、目標上体水平位置(Xb,Y
b)、仮目標上体高さZb、上体姿勢(θxb, θyb,θz
b)、および脚先端位置(Xn,Yn, Zn)から、各脚の目標
付け根関節104の位置(座標)と目標脚先端108の
位置の差(ΔXn,ΔYn,ΔZn)を求める。図23にこれ
らの値を示す。
の式を用いて膝関節角θnを求める。次いでS708に
進んで差Err を図示の如く算出し、S710に進んで差
(絶対値)が許容値以内か否か判断し、肯定されるとき
はS712に進むと共に、否定されるときはS714に
進んで感度Sを求め、S716において値Zbを補正す
る。ここで、感度Sは同図末尾に示すように算出され
る。
とから、4足(4脚)歩行ロボットにおいても、2足
(2脚)歩行ロボットと同様に最適に上体高さを求める
ことができる。尚、4足歩行ロボットの例を示したが、
3足あるいは5足以上の脚部を有するロボットであって
も同様である。
上体に第1の関節10,12,14R(L)を介して連
結される複数本の脚部リンク2とからなり、前記脚部リ
ンクがその先端部までに少なくとも1個の第2の関節1
6R(L)を有してなる脚式移動ロボットの歩容生成装
置において、前記上体の水平方向目標位置および姿勢の
少なくともいずれかを含み、前記上体の鉛直方向目標位
置を除く、上体軌跡を設定する上体軌跡設定手段(S1
6)、前記脚部リンク先端部の目標位置および姿勢の少
なくともいずれかを含む脚部リンク軌跡を設定する脚部
リンク軌跡設定手段(S16)、および前記設定された
上体軌跡および脚部リンク軌跡に基づいて前記上体の鉛
直方向位置に関する連続関数からなる等式を満足する解
を求め、その解を基に前記上体の鉛直方向目標位置を決
定する上体鉛直方向目標位置決定手段(S18,S10
0ないしS116,S200ないしS218,S300
ないしS302,S400ないしS406,S500な
いしS508,S608,S700ないしS716)を
備える如く構成した。
続関数からなる等式が、前記第1および第2の関節、具
体的には第2の関節16R(L)の少なくともいずれか
の変位に関する滑らかな連続関数からなる等式である如
く構成した。
ともいずれかの変位に関する滑らかな連続関数からなる
等式が、前記第2の関節16R(l)の変位および速度
の少なくともいずれか、具体的には変位に関して対称式
となっている如く構成した。
るにつれて前記連続関数の値が単調に変化する如く構成
した。
は姿勢および前記脚部リンク先端部の目標位置あるいは
姿勢の少なくともいずれかが、具体的には足平22R
(L)、より具体的には遊脚足首関節18,20R
(L)などが仮想的な値である如く構成した。
は、前記上体の鉛直方向の目標位置をn個(n≧1)決
定するn目標位置決定手段(S400ないしS402,
S500ないしS502)、および前記解と前記n個の
目標位置との平均値を求める平均値算出手段(S40
4,S406,S504,S506)を備え、求めた平
均値に基づいて前記上体の鉛直方向目標位置を決定する
如く構成した。
4,S406,S504,S506)である如く構成し
た。
は、前記解と求めた平均値の少なくともいずれかを平滑
化する平滑化手段(フィルタ、S302,S508)を
備える如く構成した。
は、探索法あるいは収束演算の少なくともいずれかを用
いて前記解を求める如く構成した。
脚部リンク軌跡と、決定された上体鉛直方向目標位置に
基づいて目標関節角を求める目標関節角算出手段(S2
0)、および前記目標関節角となるように前記第1およ
び第2の関節を変位制御する変位制御手段(S22)を
含む如く構成した。
る歩行ロボットであり、前記第1の関節が股関節10,
12,14R(L)、前記第2の関節が膝関節16R
(L)である如く構成した。
脚部を有する多脚歩行ロボットであり、前記第1の関節
が付け根股関節104、前記第2の関節が膝関節110
である如く構成した。
9の実施の形態までを参照して説明してきたが、ここで
第1の実施の形態などで述べた構成について付言する
と、滑らかな連続関数f(θsup,θswg )としては、式1
以外でも良いが、θsup またはθswg が零またはある小
さい値に近づくとf(θsup,θswg )の値が極めて大きく
なるように選ぶのが望ましい。
Cなどに変形することができるので、上記した実施の形
態で挙げた単調連続関数fの代わり、1/fや−fを新
たな連続関数として置き換えれば、その関数は単調減少
関数となる。従って、関数としては、単調減少関数であ
っても良い。
続関数fとして膝関節に関する関数を選んでいるが、そ
の他の関節に関する関数であったり、全関節に関する関
数であっても良い。そのような場合でも、図示のロボッ
トでは全ての関節角は上体の位置・姿勢と脚先端部の位
置・姿勢から逆キネマティクス演算によって求めること
ができ、関節角に関する関数fは上体高さに関する関数
gに変換することができるので、第1の実施の形態の手
法で上体高さを決定することができる。
ではなく、関節速度に関する項を含んでいても良い。
が、絶対的に重力方向に対しての値でなくても良く、例
えば重力方向について傾斜した軸に関する上体高さであ
っても良い。
では、上体の位置・姿勢と脚先端部の位置・姿勢を決め
ても、関節角を一義的には決定できない。この場合で
も、関節角に関するある拘束式を与えれば、関節角を一
義的に決定することができる。こうすれば、第1の実施
の形態と同様の手法で上体高さを決定することができ
る。
が、時変であっても良い。基本原理の性質2から、Cが
ある値以上であれば、等式を満足する上体高さの解が存
在するからである。但し、ロボットの動きを滑らかにす
るためには、Cは滑らかに変化させるべきである。関数
fおよび関数gも時変形であっても良い。
ある場合には、関節角の関数fとして、左右関節に対す
る対称式を採用すれば、左右対称の歩行を得ることがで
きる。
は、総和が常に1になっていれば、時間によって変化さ
せても良い。但し、滑らかに変化させないと、上体の上
下加速度が過大になる。滑らかに変化させる手法とし
て、先に本出願人が提案したフィルタ(特開平5−32
4115号公報記載の技術)を用いても良い。
の加重平均を行えば、上体の上下加速度振幅を小さくす
ることができる。但し、関節角の速度振幅、加速度振幅
は大きくなる傾向がある。また、目標上体高さを満足す
る実ロボットの姿勢(全関節角の組)が存在する可能性
が低くなる場合がある。
4足歩行ロボットに関して説明してきたが、それらに限
らず、3足あるいは5足以上の多脚ロボットにも応用す
ることができる。それが壁面移動ロボットであれば、
「上体高さ」は壁面から上体までの垂直距離と置き換え
られよう。
による環境情報によって各種の実施の形態に挙げた手法
を切り換える、あるいは加重平均の重みを変更するよう
にしても良い。
で、かつ変位、速度および加速度の振幅が小さくなるよ
うに、適正に上体高さを決定することができると共に、
上体高さを除くパラメータが与えられるとき、歩行中に
リアルタイムに上体高さを決定して臨機応変に自在な歩
行を実現することができる。
現するようにロボットの関節を変位制御することができ
る。
置を全体的に示す説明図である。
タなどを定義するスケルトン図である。
ロック図である。
置の構成を示す機能ブロック図である。
ートである。
示すサブルーチン・フロー・チャートである。
元モデルとして示した説明図である。
を示す機能ブロック図である。
すサブルーチン・フロー・チャートである。
軌跡を示すタイミング・チャートである。
跡を示すタイミング・チャートである。
作を示す遊脚足平軌跡を示す説明図である。
イミング・チャートである。
成を示す機能ブロック図である。
成を示す機能ブロック図である。
を示すサブルーチン・フロー・チャートである。
成を示す機能ブロック図である。
を示すサブルーチン・フロー・チャートである。
成を示す機能ブロック図である。
を示すサブルーチン・フロー・チャートである。
成を示す機能ブロック図である。
4足歩行ロボットに適用された例を示す説明図である。
説明図である。
作を示すメイン・フロー・チャートである。
を示すサブルーチン・フロー・チャートである。
ロボット) 2 脚部リンク 10,12,14R,L 股関節(第1の関節) 16R,L 膝関節(第2の関節) 18,20R,L 足関節 22R,L 足平(脚部リンク先端部) 24 上体 26 制御ユニット 100 4足歩行ロボット(脚式移動
ロボット) 102 上体 104 付け根関節(第1の関節) 106 脚部リンク 108 脚先端 110 膝関節(第2の関節)
Claims (12)
- 【請求項1】 少なくとも上体と、前記上体に第1の関
節を介して連結される複数本の脚部リンクとからなり、
前記脚部リンクがその先端部までに少なくとも1個の第
2の関節を有してなる脚式移動ロボットの歩容生成装置
において、 a.前記上体の水平方向目標位置および姿勢の少なくと
もいずれかを含み、前記上体の鉛直方向目標位置を除
く、上体軌跡を設定する上体軌跡設定手段、 b.前記脚部リンク先端部の目標位置および姿勢の少な
くともいずれかを含む脚部リンク軌跡を設定する脚部リ
ンク軌跡設定手段、 および c.前記設定された上体軌跡および脚部リンク軌跡に基
づいて前記上体の鉛直方向位置に関する連続関数からな
る等式を満足する解を求め、その解を基に前記上体の鉛
直方向目標位置を決定する上体鉛直方向目標位置決定手
段、を備えたことを特徴とする脚式移動ロボットの歩容
生成装置。 - 【請求項2】 前記上体の鉛直方向位置に関する連続関
数からなる等式が、前記第1および第2の関節の少なく
ともいずれかの変位に関する滑らかな連続関数からなる
等式であることを特徴とする請求項1項記載の脚式移動
ロボットの歩容生成装置。 - 【請求項3】 前記第1および第2の関節の少なくとも
いずれかの変位に関する滑らかな連続関数からなる等式
が、前記第2の関節の変位および速度の少なくともいず
れかに関して対称式となっていることを特徴とする請求
項2項記載の脚式移動ロボットの歩容生成装置。 - 【請求項4】 前記上体の鉛直方向位置が大きくなるに
つれて前記連続関数の値が単調に変化することを特徴と
する請求項2項または3項記載の脚式移動ロボットの歩
容生成装置。 - 【請求項5】 前記上体の水平方向目標位置あるいは姿
勢および前記脚部リンク先端部の目標位置あるいは姿勢
の少なくともいずれかが、仮想的な値であることを特徴
とする請求項1項ないし4項のいずれかに記載の脚式移
動ロボットの歩容生成装置。 - 【請求項6】 前記上体鉛直方向目標位置決定手段は、 e.前記上体の鉛直方向の目標位置をn個(n≧1)決
定するn目標位置決定手段、 および f.前記解と前記n個の目標位置との平均値を求める平
均値算出手段、を備え、求めた平均値に基づいて前記上
体の鉛直方向目標位置を決定することを特徴とする請求
項1項ないし5項のいずれかに記載の脚式移動ロボット
の歩容生成装置。 - 【請求項7】 前記平均値が加重平均値であることを特
徴とする請求項6項記載の脚式移動ロボットの歩容生成
装置。 - 【請求項8】 前記上体鉛直方向目標位置決定手段は、 g.前記解と求めた平均値の少なくともいずれかを平滑
化する平滑化手段、を備えることを特徴とする請求項6
項に記載の脚式移動ロボットの歩容生成装置。 - 【請求項9】 前記上体鉛直方向目標位置決定手段は、
探索法あるいは収束演算の少なくともいずれかを用いて
前記解を求めることを特徴とする請求項1項ないし8項
のいずれかに記載の脚式移動ロボットの歩容生成装置。 - 【請求項10】 更に、 h.前記設定された上体軌跡と、脚部リンク軌跡と、決
定された上体鉛直方向目標位置に基づいて目標関節角を
求める目標関節角算出手段、 および i.前記目標関節角となるように前記第1および第2の
関節を変位制御する変位制御手段、を含むことを特徴と
する請求項1項ないし9項のいずれかに記載の脚式移動
ロボットの歩容生成装置。 - 【請求項11】 前記脚式移動ロボットが2脚を有する
歩行ロボットであり、前記第1の関節が股関節、前記第
2の関節が膝関節であることを特徴とする請求項1項な
いし10項のいずれかに記載の脚式移動ロボットの歩容
生成装置。 - 【請求項12】 前記脚式移動ロボットが3脚以上の脚
部を有する多脚歩行ロボットであり、前記第1の関節が
付け根股関節、前記第2の関節が膝関節であることを特
徴とする請求項1項ないし9項のいずれかに記載の脚式
移動ロボットの歩容生成装置。
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JP8-214260 | 1996-07-25 | ||
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