JPH1085780A - 排水処理装置および方法 - Google Patents

排水処理装置および方法

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JPH1085780A
JPH1085780A JP8249692A JP24969296A JPH1085780A JP H1085780 A JPH1085780 A JP H1085780A JP 8249692 A JP8249692 A JP 8249692A JP 24969296 A JP24969296 A JP 24969296A JP H1085780 A JPH1085780 A JP H1085780A
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JP
Japan
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sludge
tank
activated sludge
aerobic
treated water
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JP8249692A
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Inventor
Kazuo Ogino
和男 荻野
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Kirin Brewery Co Ltd
Original Assignee
Kirin Brewery Co Ltd
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    • Y02W10/00Technologies for wastewater treatment
    • Y02W10/10Biological treatment of water, waste water, or sewage

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 余剰汚泥の好気自己消化槽を備えた排水処理
装置において、余剰汚泥の好気自己消化の時間を十分に
確保して自己消化率をアップすることができるととも
に、排水処理装置全体の処理能力の向上を図ることがで
きる排水処理装置を提供する。 【解決手段】導入される排水を曝気することにより排水
の好気性処理を行う曝気槽1と、この曝気槽1において
好気性処理された排水の処理水とこの排水の好気性処理
によって合成された活性汚泥が導入されてこの処理水と
活性汚泥とを分離する沈殿槽2と、この沈殿槽2から活
性汚泥が導入されてこの活性汚泥から処理水をさらに分
離することにより活性汚泥を濃縮する余剰汚泥濃縮槽1
0と、この余剰汚泥濃縮槽10から濃縮された活性汚泥
が導入されて好気自己消化させる好気自己消化槽4と、
この好気自己消化槽4における活性汚泥の好気自己消化
によって生じる処理水と自己消化しなかった活性汚泥が
導入されてこの処理水と活性汚泥とを分離する汚泥分離
槽5とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、工場排水等を浄
化するための排水処理装置および方法に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】一般に、発酵工場等か
ら出る排水の浄化処理には、活性汚泥法が多く使用され
ている。
【0003】この活性汚泥法は、調整槽に溜められてい
る排水を曝気槽に入れて曝気を行うことにより、排水中
の主として有機物質を好気性生物によって酸化分解する
方法である。
【0004】この曝気槽において好気性処理された処理
水は、沈殿槽に送られて活性汚泥と分離され、その処理
水がさらに3次処理されて放流されたりまたは再使用さ
れる。そして、沈殿槽において処理水と分離された活性
汚泥は、曝気槽に返送されて、再び排水の好気性処理に
使用される。
【0005】この活性汚泥法においては、曝気槽におけ
る排水の好気性処理に伴う活性汚泥の合成により、多量
の余剰汚泥が発生する。従来、この余剰汚泥は、脱水乾
燥した後、焼却したりまたは菌体肥料として売却する等
の方法により処理されている。
【0006】しかしながら、上記のような従来の処理方
法では、余剰汚泥の処理に多額の費用を要し、菌体肥料
として売却してもあまり排水処理のコスト削減には寄与
していない。また安価な菌体肥料の輸入の増加等によっ
て余剰汚泥を長期的に安い費用で安定処理出来るという
保証はなく、このため、近年、この活性汚泥法において
多量に発生する余剰汚泥の処理が問題化して来ている。
【0007】このような余剰汚泥の減量化および安定処
理のために、既に、汚泥の嫌気消化を行う嫌気処理設備
を下水処理場に付設して実施しているところもあるが、
活性汚泥を嫌気処理するためには、汚泥槽,活性汚泥の
濃縮設備,消化設備およびメタンガスの処理設備等の大
型の設備を必要とするとともに、付帯設備が多いために
処理コストが高くなるという問題を有している。さらに
嫌気処理における消化汚泥の上澄水(脱離水)は、その
BODが高いという問題がある。
【0008】上記のような活性汚泥法による排水処理に
おいて発生する余剰汚泥の処理の問題を解決するため
に、本願の発明者は、先に特願平7−69165号にお
いて、下記のような排水処理装置を提案している。
【0009】この排水処理装置は、図5に示されるよう
に、調整槽1と、この調整槽1から排水が導入される曝
気槽2と、この曝気槽2において曝気された排水の処理
水が導入される沈殿槽3と、この沈殿槽3において処理
水と分離された余剰汚泥が導入される好気自己消化槽4
と、この好気自己消化槽4において活性汚泥の好気自己
消化によって生成された処理水と自己消化しないで残留
した活性汚泥が導入される汚泥分離槽5とを備えてい
る。
【0010】この図5の排水処理装置は、調整槽1に一
旦溜められた排水を曝気槽2に導入し曝気によって好気
性処理を行い、さらに、沈殿槽3において処理水と分離
された余剰汚泥を好気自己消化槽4に導入して無栄養の
条件下で再度曝気して好気自己消化させることによっ
て、活性汚泥法において発生する余剰汚泥の減量を図る
ようになっているものである。
【0011】ここで、この排水処理装置においては、曝
気槽2において合成された活性汚泥は、沈澱槽3に導入
されて処理水と分離された後、曝気槽2に返送されると
ともに余剰分が余剰汚泥として好気自己消化槽4に送ら
れて好気自己消化処理されるのであるが、沈殿槽3にお
ける分離だけでは好気自己消化槽4に導入される余剰汚
泥に可成りの量の処理水が含まれているために好気自己
消化槽4がすぐに満杯になってしまうという問題が生じ
る。
【0012】このため、曝気槽2から排出されてくる余
剰汚泥を処分するために、好気自己消化槽4において余
剰汚泥の自己消化期間を十分に確保できないまま脱水乾
燥して焼却等を行わなければならず、好気自己消化槽4
の機能を十分に発揮できないという状況が生じる。
【0013】また、沈殿槽3から余剰汚泥とともに好気
自己消化槽4内に導入された処理水は、好気自己消化槽
4から汚泥分離槽5に排出されてこの汚泥分離槽5にお
いて自己消化しなかった余剰汚泥と分離されるが、沈殿
槽3から好気自己消化槽4に導入される処理水の量が多
いと汚泥分離槽5において多量の処理水を分離しなけれ
ばならないという問題があり、さらには、好気自己消化
槽4内において好気自己消化処理を受けた余剰汚泥はそ
の凝縮性が小さくなっていて汚泥分離槽5における沈降
分離性が悪いために、汚泥と処理水の分離に時間を要
し、このために排水処理装置全体の処理能力が低下して
しまうという問題が生じる。
【0014】この発明は、上記のような排水処理装置に
おける問題点を解決するためになされたものである。す
なわち、この発明は、余剰汚泥の好気自己消化槽を備え
た排水処理装置において、余剰汚泥の好気自己消化の時
間を十分に確保して自己消化率をアップすることができ
るとともに、排水処理装置全体の処理能力の向上を図る
ことができる排水処理装置および方法を提供することを
目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の第1の発明による排水処理装置は、導入される排水を
曝気することにより排水の好気性処理を行う曝気槽と、
この曝気槽において好気性処理された排水の処理水とこ
の排水の好気性処理によって合成された活性汚泥が導入
されてこの処理水と活性汚泥とを分離する沈殿槽と、こ
の沈殿槽から活性汚泥が導入されてこの活性汚泥から処
理水をさらに分離することにより活性汚泥を濃縮する汚
泥濃縮槽と、この汚泥濃縮槽から濃縮された活性汚泥が
導入されてこの活性汚泥を曝気することにより好気自己
消化させる好気自己消化槽と、この好気自己消化槽にお
ける活性汚泥の好気自己消化によって生じる処理水と自
己消化しなかった活性汚泥が導入されてこの処理水と活
性汚泥とを分離する汚泥分離槽とを備えていることを特
徴としている。
【0016】この第1の発明による排水処理装置は、曝
気槽に工場等からの排水が導入されると、この曝気槽に
おいて曝気を行って活性汚泥による排水の好気性処理を
行う。この曝気槽における排水の好気性処理によって活
性汚泥が新たに合成されるが、この合成によって増加し
た活性汚泥は処理水とともに沈澱槽に導入され、この沈
澱槽において好気性処理された排水の処理水が活性汚泥
から分離されて放流されたり再使用される。次に、この
沈殿槽から余剰の活性汚泥が汚泥濃縮槽に導入される。
この汚泥濃縮槽に導入される余剰の活性汚泥にはまだ可
成りの処理水が含まれているため、この汚泥濃縮槽にお
いて活性汚泥が沈降して処理水と分離されることにより
濃縮される。この濃縮された活性汚泥は、好気自己消化
槽に導入されて再度曝気される。この好気自己消化槽に
おける曝気は無栄養の条件下において行われ、これによ
り、活性汚泥が好気性微生物の分裂によって好気自己消
化されて分解される。この好気自己消化槽における活性
汚泥の好気自己消化によって生じる処理水と自己消化し
なかった活性汚泥は、汚泥分離槽に導入されて活性汚泥
の沈澱によって処理水から分離される。
【0017】以上のように、上記第1の発明による排水
処理装置は、排水の活性汚泥法による好気性処理によっ
て合成されて余剰となる活性汚泥を多くの設備を要する
ことなく低コストで大幅に減量することができるととも
に、好気自己消化槽に導入される活性汚泥が、その導入
の前に汚泥濃縮槽において処理水が分離されて濃縮され
ているので、処理水が活性汚泥とともに導入されて好気
自己消化槽が直ぐに満杯になるといった虞がなく、この
ため活性汚泥の好気自己消化の時間を十分に確保して自
己消化率をアップすることができるとともに、汚泥分離
槽において自己消化しないで残った活性汚泥と処理水と
を分離する際に多量の処理水を分離する必要がないの
で、短時間で処理水の分離を行うことができ、排水処理
装置全体の処理能力の向上を図ることができる。
【0018】前記目的を達成するための第2の発明によ
る排水処理装置は、第1の発明の構成に加えて、汚泥濃
縮槽内に、沈殿槽から活性汚泥が供給される汚泥導入管
が縦向きに設けられて、汚泥導入管に供給される活性汚
泥が汚泥導入管の下端部から汚泥濃縮槽の底部に導入さ
れることを特徴としている。
【0019】この第2の発明による排水処理装置は、沈
殿槽から送られてくる活性汚泥が汚泥導入管に導入さ
れ、縦向きに設置されたこの汚泥導入管内を通って下降
して汚泥濃縮槽の底部方向に導かれる。そして、この汚
泥導入管の下端部から汚泥濃縮槽の底部に噴き出され
る。これによって、活性汚泥を汚泥濃縮槽の上部から導
入する場合に比べて活性汚泥の導入の際の汚泥濃縮槽内
における活性汚泥の撹乱の度合いが少なくなり、活性汚
泥の沈降が速くなることによりその濃縮が促進される。
【0020】前記目的を達成するための第3の発明によ
る排水処理装置は、第1の発明の構成に加えて、汚泥濃
縮槽に沈殿槽から活性汚泥を導入するパイプに取り付け
られてこのパイプの開閉を行うコントロール弁と、汚泥
濃縮槽内の汚泥面の高さを検出してコントロール弁に弁
の開閉信号を出力する汚泥面検出部材とをさらに備えて
いることを特徴としている。
【0021】この第3の発明による排水処理装置は、コ
ントロール弁によって汚泥濃縮槽に沈殿槽から活性汚泥
を導入するパイプの開閉が行われ、汚泥濃縮槽への活性
汚泥の導入の許容と遮断を行う。そして、汚泥面検出部
材によって汚泥濃縮槽内に沈降している活性汚泥の高さ
を検出して、この活性汚泥面の高さが予め設定されてい
る規定の高さに達するとコントロール弁に閉鎖信号を出
力して汚泥濃縮槽への活性汚泥の導入を遮断し、濃縮さ
れた活性汚泥が汚泥濃縮槽から抜き出されて汚泥面が低
くなると汚泥面検出部材からコントロール弁に開放信号
が出力されて、汚泥濃縮槽への活性汚泥の導入が許容さ
れる。このように汚泥濃縮槽への活性汚泥の導入が自動
的にコントロールされることによって、活性汚泥の濃縮
処理を効率的に行うことができ、これによって余剰の活
性汚泥の自己消化率を向上させることができる。
【0022】前記目的を達成するための第4の発明によ
る排水処理装置は、第3の発明の構成に加えて、汚泥面
検出部材が、処理水よりも大きく活性汚泥よりも小さい
比重を有していて汚泥濃縮槽内の活性汚泥に浮かべられ
るフロートを備え、このフロートが上下動することによ
り汚泥面の高さを検出することを特徴としている。
【0023】この第4の発明による排水処理装置は、フ
ロートが処理水よりも大きく活性汚泥よりも小さい比重
を有していることによって、汚泥濃縮槽内において活性
汚泥が沈降することによってその上澄水(処理水)との
間に境界が形成されると、フロートが上澄水中に沈んで
上澄水との境界の汚泥面上に浮かぶ。したがって、この
フロートの上下動によって汚泥濃縮槽内における活性汚
泥の量を検出することができる。
【0024】前記目的を達成するための第5の発明によ
る排水処理装置は、第1の発明の構成に加えて、汚泥濃
縮槽の底部にこの汚泥濃縮槽内に空気を噴出する散気管
が設置されていることを特徴としている。
【0025】この第5の発明による排水処理装置は、汚
泥濃縮槽内において沈降によって処理水と分離されて濃
縮された活性汚泥が好気自己消化槽に導入されないとき
に、汚泥濃縮槽の底部に設置された散気管から空気を噴
き出して汚泥濃縮槽内の活性汚泥を適度に撹拌すること
により、汚泥濃縮槽内の活性汚泥を好気状態に保持し
て、活性汚泥が嫌気状態になって浮遊してくるのを防止
する。
【0026】前記目的を達成するための第6の発明によ
る排水処理方法は、排水を曝気することにより好気性処
理する第一工程と、この第一工程において好気性処理さ
れた処理水を排水の曝気によって合成される活性汚泥か
ら分離する第二工程と、この第二工程において処理水と
分離された活性汚泥から処理水をさらに分離することに
より活性汚泥を濃縮する第三工程と、この第三工程にお
いて濃縮された活性汚泥を無栄養の状態で曝気すること
により好気自己消化させる第四工程と、この第四工程に
おいて活性汚泥の好気自己消化によって生じる処理水と
自己消化しなかった活性汚泥とを分離する第五工程とか
らなることを特徴としている。
【0027】この第6の発明による排水処理方法は、第
一工程において排水が曝気されることにより好気性微生
物による排水の好気性処理が行われ、第二工程において
好気性処理された排水の処理水がこの排水の好気性処理
の過程で合成された活性汚泥から分離され、第三工程に
おいて活性汚泥中に含まれている処理水がさらに分離さ
れることによって活性汚泥の濃縮が行われ、この濃縮さ
れた活性汚泥が第四工程において無栄養の条件下で再度
曝気されることによって活性汚泥の好気自己消化が行わ
れ、第五工程において活性汚泥の好気自己消化によって
生成された処理水と自己消化されなかった活性汚泥とが
分離される。
【0028】以上のように、上記第6の発明による排水
処理方法は、排水の活性汚泥法による好気性処理によっ
て合成されて余剰となる活性汚泥を低コストで大幅に減
量することができるとともに、活性汚泥を好気自己消化
させる工程に移行する前に余剰汚泥が濃縮されて第四工
程において好気自己消化される活性汚泥の容量が減少さ
れることにより、この活性汚泥の好気自己消化処理を行
う自己消化槽内における好気自己消化の時間を十分に確
保することができるので、自己消化率を大幅に向上させ
ることができる。そして、活性汚泥の濃縮によって好気
自己消化工程を経る処理水が大幅に減少されるので、第
5工程において処理水が自己消化されないで残った活性
汚泥と分離される際に、大量の処理水を分離する必要が
なく、これによって活性汚泥の処理効率を大幅に向上さ
せることが可能になる。
【0029】前記目的を達成するための第7の発明によ
る排水処理方法は、第6の発明の構成に加えて、第三工
程において、濃縮された活性汚泥が第四工程に移行され
ないときにこの活性汚泥を散気することを特徴としてい
る。
【0030】この第7の発明によれば、第6の発明の第
三工程において、濃縮された活性汚泥が次の第4工程に
移されずに留まっている場合に、この活性汚泥が散気さ
れることによって汚泥が適度に撹拌されるので、活性汚
泥が好気状態に保持され、これによって活性汚泥が嫌気
状態になって処理水の上面に浮上してくるのが防止され
る。そして、活性汚泥の散気が中止されると、活性汚泥
が好気状態に維持されていることによって、活性汚泥が
容易に沈降して処理水と分離されることにより濃縮され
る。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態を図面
に基づいて説明する。図1は、この発明による排水処理
装置の実施形態の一例を示している。
【0032】この図1において、排水処理装置は、工場
等からの排水を一旦溜めておく調整槽1と、この調整槽
1から導入される排水の曝気を行う曝気槽2と、この曝
気槽2において曝気された排水の処理水と活性汚泥が導
入されてこの活性汚泥を沈澱分離する沈殿槽3と、この
沈殿槽3から余剰汚泥が導入されてこの余剰汚泥を濃縮
する余剰汚泥濃縮槽10と、この余剰汚泥濃縮槽10に
おいて濃縮された余剰汚泥が導入されてこの余剰汚泥を
好気自己消化させる好気自己消化槽4と、この好気自己
消化槽4において生成された処理水と自己消化しないで
残留した余剰汚泥が導入される汚泥分離槽5の各槽を備
えている。
【0033】余剰汚泥濃縮槽10には、図2に示される
ように、沈殿槽3から余剰汚泥が導入される汚泥導入管
10Aが槽内に鉛直向きに挿入されかつその下端開口部
が槽の底部との間に隙間を開けた状態で取り付けられ、
内壁面の所定の高さ位置に取水カップ10Bが取り付け
られ、さらに、底部に外部から空気が供給される散気管
10Cが取り付けられている。
【0034】さらに、余剰汚泥濃縮槽10の上方には、
汚泥面計10Dが設置されていて、この汚泥面計10D
の計器本体10Daから排水の処理水よりも比重が重く
活性汚泥よりも軽いフロート10Dbがワイヤ10Dc
によって余剰汚泥濃縮槽10内に吊り下げられている。
この汚泥面計10Dは、後述するように、フロート10
Dbの上下動にともなうワイヤ10Dcの計器本体10
Daからの繰出し量によって、沈降した活性汚泥の汚泥
面の高さを検出するようになっている。
【0035】好気自己消化槽4は、図2ないし4に示す
ように、平行な三枚の隔壁4A,4B,4Cによって細
長い四つの区画に分割されていて、それぞれの区画が図
面左側から第1パスPS1,第2パスPS2,第3パス
PS3および第4パスPS4を形成している この第1パスPS1,第2パスPS2,第3パスPS3
および第4パスPS4は、隔壁4A,4B,4Cの端部
がそれぞれ開口されていることにより互いに連通されて
いて、後述するように、第1パスPS1の上流側に導入
された余剰汚泥が各パスを順に通過して好気自己消化槽
4内を蛇行しながら流通するようになっている。
【0036】すなわち、図4において、隔壁4Aの下側
の端部と好気自己消化槽4の内壁との間が開いて開口部
4aが形成されていてこの開口部4aを介して第1パス
PS1と第2パスPS2とが連通されており、隔壁4B
の上側の端部と好気自己消化槽4の内壁との間が開いて
開口部4bが形成されていてこの開口部4bを介して第
2パスPS2と第3パスPS3とが連通されており、さ
らに、隔壁4Cの下側の端部と好気自己消化槽4の内壁
との間が開いて開口部4cが形成されていて、この開口
部4cを介して第3パスPS3と第4パスPS4とが連
通されている。
【0037】各第1パスPS1,第2パスPS2,第3
パスPS3および第4パスPS4の底部には、図3に示
されるように、水中エアレータ41A,41B,41C
および41Dがそれぞれ設置されている。この各水中エ
アレータ41A,41B,41Cおよび41Dは図示し
ない曝気用ブロワにそれぞれ接続されていて、ブロアか
ら供給される曝気用エアを各パスの底部から吹き出すよ
うになっている。
【0038】この好気自己消化槽4の第1パスPS1の
上流側(図4の上側)の上部に汚泥導入口Dが設けられ
ていて、後述するように、この汚泥導入口Dから余剰汚
泥が好気自己消化槽4内に導入されるようになってい
る。
【0039】好気自己消化槽4の第4パスPS4の下流
側(図4の上側)の底部に、汚泥排出口Hが設けられて
いて、この汚泥排出口Hから活性汚泥の好気自己消化に
よって生成された処理水と自己消化しなかった余剰汚泥
が引き抜かれるようになっている。
【0040】図1において、調整槽1には排水の導入パ
イプL1が接続されていて、ポンプP1によってこの導
入パイプL1から調整槽1内に工場等の排水が導入され
るようになっている。
【0041】調整槽1の底部と曝気槽2の上部との間に
パイプL2が接続されていて、ポンプP2の駆動によっ
て調整槽1内の排水が曝気槽2内に導入されるようにな
っており、さらに、曝気槽2の上部と沈殿槽3の上部と
の間にパイプL3が接続されていて、曝気槽2の上部と
沈殿槽3の上部との落差によって曝気槽2において好気
性処理された排水の処理水が沈殿槽3内に導入されるよ
うになっている。
【0042】沈殿槽3の上部には排水パイプL4が接続
されていて、後述するように、活性汚泥の沈降によって
この活性汚泥と分離された処理水(上澄水)が排水パイ
プL4から外部に排出されるようになっている。この沈
殿槽3の底部にはパイプL5が接続されていて、沈殿槽
3内の底部に沈降した活性汚泥がポンプP4の駆動によ
って沈殿槽3内から抜き出されるようになっている。
【0043】パイプL5は、パイプL6とパイプL7に
分岐されており、この分岐した一方のパイプL6が曝気
槽2の上部に接続されていて、沈殿槽3から引き抜かれ
た活性汚泥を曝気槽2に返送するようになっている。ま
た、他方のパイプL7は、図2に拡大して示されている
ように、余剰汚泥濃縮槽10の汚泥導入管10Aの上端
開口部に接続されていて、沈殿槽3からの活性汚泥(余
剰汚泥)を汚泥導入管10Aから余剰汚泥濃縮槽10内
に導入するようになっている。
【0044】この余剰汚泥濃縮槽10の底部には、パイ
プL8が接続されていて、余剰汚泥濃縮槽10内の底部
に沈降して濃縮された余剰汚泥がポンプP5の駆動によ
って余剰汚泥濃縮槽10内から抜き出されるようになっ
ている。このパイプL8は、好気自己消化槽4の第1パ
スPS1に接続されていて、余剰汚泥濃縮槽10内から
抜き出された余剰汚泥を好気自己消化槽4の第1パスP
S1内に導入するようになっている。
【0045】また、余剰汚泥濃縮槽10の取水カップ1
0Bには、パイプL9が接続されていて、余剰汚泥濃縮
槽10内において余剰汚泥と分離されて取水カップ10
B内に流れ込んだ上澄水(処理水)をポンプP6の駆動
によって抜き出すようになっており、後述するように、
抜き出した上澄水を調整槽1に返送するようになってい
る。
【0046】好気自己消化槽4の第4パスPS4に設け
られた汚泥排出口H(図4参照)と汚泥分離槽5の上部
との間にはパイプL10が接続されていて、好気自己消
化槽4における余剰汚泥の好気自己消化によって生成さ
れた処理水(後述)と自己消化しなかった余剰汚泥がポ
ンプP7の駆動によって汚泥分離槽5に導入されるよう
になっている。
【0047】汚泥分離槽5の底部にはパイプL11が接
続されていて、汚泥分離槽5において沈降して上澄水と
分離された余剰汚泥がポンプP8の駆動によって引き抜
かれるようになっている。このパイプL11は、排出パ
イプL12と返送パイプL13に分岐されていて、この
分岐された一方の排出パイプL13は図示しない汚泥乾
燥機に接続されて、汚泥分離槽5から引き抜かれた余剰
汚泥を汚泥乾燥機に供給するようになっている。
【0048】他方の返送パイプL12は、好気自己消化
槽4の第1パスPS1に設けられた汚泥導入口Dに接続
されており、汚泥分離槽5から引き抜かれた余剰汚泥を
好気自己消化槽4の第1パスPS1内に返送するように
なっている。
【0049】また、汚泥分離槽5の上部と調整槽1の上
部とはパイプL14によって接続されていて、汚泥分離
槽5において余剰汚泥と分離された処理水(上澄水)が
ポンプP9の駆動によって調整槽1に返送されるように
なっている。
【0050】このパイプL14には、余剰汚泥濃縮槽1
0に接続された前述のパイプL9が接続されていて、余
剰汚泥濃縮槽10から抜き出された上澄水を汚泥分離槽
5から抜き出された上澄水とともに調整槽1に返送する
ようになっている。
【0051】図3において、汚泥分離槽5内にフロート
ポンプ(図1のポンプP9に相当する)P9が収容され
ており、このフロートポンプP9が汚泥分離槽5内にお
いて汚泥と分離された上澄水に浮いていて、処理水を調
整槽1に返送するようになっている。
【0052】沈殿槽3から余剰汚泥濃縮槽10に余剰汚
泥を導入するパイプL7には、コントロール弁Vが連結
されており、このコントロール弁Vに汚泥面計10Dか
ら汚泥液面の検出信号が入力されて、後述するように余
剰汚泥濃縮槽10内の汚泥量に応じてパイプL7を開閉
するようになっている。
【0053】また、余剰汚泥濃縮槽10内に設置された
散気管10Cには、槽外部から空気を供給する空気供給
管L15が接続されている。なお、図3において符号K
1はパイプL8に取り付けられた計量槽であり、符号K
2は返送パイプL12に取り付けられた計量槽である。
【0054】次に、上記排水処理装置における排水処理
の工程を順を追って説明する。工場等から出た排水は、
ポンプP1の駆動により導入パイプL1を通って調整槽
1内に導入され、一旦貯溜された後、ポンプP2の駆動
によりパイプL2を通って所定量ずつ曝気槽2内に送ら
れる。
【0055】曝気槽2内に導入された排水は、この曝気
槽2内において図示しないエアレータから噴出される曝
気用エアによって栄養源の存在下において曝気されるこ
とにより、有機物の分解と活性汚泥の合成が行われる。
【0056】有機物の分解および活性汚泥の合成の反応
式は以下の通りである。 (有機質の分解) C6 126 +6O2 →6CO2 +6H2 0 (活性汚泥の合成) C6 126 +NH3 +O2 →C5 7 NO2 +CO2
+4H2 O 上記のようにして好気性処理された排水の処理水は、曝
気槽2と沈殿槽3との落差によって、活性汚泥とともに
パイプL3を通って曝気槽2から沈殿槽3に導入され
る。
【0057】この沈殿槽3において好気性処理された処
理水が活性汚泥から分離され、分離された処理水は、図
示しない排水ポンプ(例えばフロートポンプ)によって
取水されて排水パイプL4から排出される。また、処理
水と分離された活性汚泥は、ポンプP4の駆動によって
沈殿槽3の底部から抜き取られ、パイプL5およびL6
を通って調整槽1に返送される。
【0058】以上のようにして、曝気槽2において活性
汚泥法による排水の好気性処理が繰り返されるが、この
曝気槽2において合成される活性汚泥が増加してくる
と、沈殿槽3から引き抜かれた活性汚泥がパイプL5か
らパイプL7を通って余剰汚泥濃縮槽10に導入され
る。
【0059】この余剰汚泥の沈殿槽3から余剰汚泥濃縮
槽10への導入は、パイプL7に連結されたコントロー
ル弁Vが開かれることによって行われる。そして、この
コントロール弁Vの開閉は汚泥面計10Dによって制御
されるようになっており、余剰汚泥濃縮槽10内に沈降
している余剰汚泥の汚泥面rに浮かんでいる汚泥面計1
0Dのフロート10Dbの上下動にともなって計器本体
10Daからのワイヤ10Dcの繰出し量が変化し、汚
泥面rの高さが予め設定されている規定の高さ以下にな
ってワイヤ10Dcが基準の長さ以上に繰り出された際
に、コントロール弁Vが汚泥面計10Dからの検出信号
によって開放されて、余剰汚泥濃縮槽10への余剰汚泥
の導入が行われる。
【0060】コントロール弁Vの開放によってパイプL
7を導通する余剰汚泥は汚泥導入管10Aの上端開口部
からその内部に流入され、この汚泥導入管10Aの下端
開口部から余剰汚泥濃縮槽10の底部に押し出される。
【0061】余剰汚泥濃縮槽10においては、相対的に
比重の重い余剰汚泥が濃縮槽の底部に沈降し、比重の軽
い処理水が濃縮槽の上部に浮かんで両者が分離される。
この処理水と分離して余剰汚泥濃縮槽10の底部に沈降
した余剰汚泥は、ポンプP5の駆動によりパイプL8に
よって濃縮槽内から抜き出される。
【0062】このとき、濃縮された余剰汚泥が、余剰汚
泥濃縮槽10内に止められてしばらくの間好気自己消化
槽4に移されない場合には、空気供給管L15によって
供給される空気が散気管10Cから余剰汚泥濃縮槽10
内に噴き出され、余剰汚泥が散気されて適度に撹拌され
ることにより、余剰汚泥濃縮槽10内の余剰汚泥が好気
状態に維持される。
【0063】以上のようにして、余剰汚泥濃縮槽10に
おいて余剰汚泥と処理水との分離が再度行われることに
より、余剰汚泥の濃縮が行われる。この濃縮余剰汚泥の
濃縮度は、沈殿槽3から抜き取られた余剰汚泥に対して
約2倍になるようにするのが好ましい。
【0064】パイプL8によって余剰汚泥濃縮槽10内
から抜き取られた濃縮余剰汚泥は、汚泥導入口Dから好
気自己消化槽4の第1パスPS1の上流側に導入され
る。好気自己消化槽4において、第1パスPS1,第2
パスPS2,第3パスPS3および第4パスPS4の底
部にそれぞれ設置された水中エアレータ41A,41
B,41Cおよび41Dに図示しない曝気用ブロアから
曝気用エアが送られて、これら水中エアレータ41A,
41B,41Cおよび41Dからそれぞれ第1パスPS
1,第2パスPS2,第3パスPS3および第4パスP
S4内に曝気用エアが吹き出される。
【0065】そして、第1パスPS1内に導入された余
剰汚泥は、水中エアレータ41Aから噴出される曝気用
エアによって曝気されながら下流側(図3の下側)に移
動し、開口部4aから第2パスPS2に流れ込む。
【0066】第2パスPS2内に入った余剰汚泥は、水
中エアレータ41Bから噴出される曝気用エアによって
曝気されながら第2パスPS2内を移動し、そして、開
口部4bから第3パスPS3内に入って水中エアレータ
41Cによって曝気され、さらに開口部4cから第4パ
スPS4内に入って水中エアレータ41dによって曝気
される。
【0067】このようにして余剰汚泥は、第1パスPS
1,第2パスPS2,第3パスPS3および第4パスP
S4の各パス内を通過する際に、各水中エアレータから
噴出される曝気用エアによって栄養源の無い条件下で曝
気されることにより、酸素供給されて酸化されることに
より好気自己消化反応を起こして、その汚泥濃度が低下
される。
【0068】すなわち、下記の反応式に示されるよう
に、余剰汚泥(C5 7 NO2 )が酸化されて、C
2 ,H2 OおよびNH3 に分解される。 C5 7 NO2 +5O2 →5CO2 +2H2 O+NH3 以上のような余剰汚泥の好気自己消化反応によって生成
される処理水(以下、自己消化処理水という)と自己消
化されずに残った余剰汚泥は、汚泥排出口Hからポンプ
P7の駆動によってパイプL10により抜き出され、汚
泥分離槽5に導入される。
【0069】そして、自己消化せずに残った余剰汚泥
は、この汚泥分離槽5において分離槽の底部に沈降して
上澄水(自己消化処理水)と分離された後、パイプL1
1によってポンプP8の駆動により汚泥分離槽5の底部
から抜き出される。
【0070】このポンプP8によって抜き出された余剰
汚泥は、返送パイプL12を通って好気自己消化槽4の
第1パスPS1に返送され、再度曝気されることによっ
て、さらに好気自己消化処理される。
【0071】また、汚泥分離槽5において上澄水と分離
されポンプP8によって抜き取られた余剰汚泥の一部
は、パイプL13を通って図示しない脱水機に送られて
脱水され、さらに乾燥機にかけられて菌体肥料にされる
か、または焼却される。これによって、好気自己消化槽
4への返送余剰汚泥の返送量が過剰にならないように調
整される。
【0072】さらに、汚泥分離槽5において余剰汚泥と
分離された上澄水は、フロートポンプP9によって吸い
上げられてパイプL14を通って調整槽1に返送され
る。このように汚泥分離槽5から上澄水(自己消化処理
水)をそのまま放流せず調整槽1に返送するのは、この
汚泥分離槽5おいて余剰汚泥と分離された自己消化処理
水には、余剰汚泥の好気自己消化によって汚泥中から出
たリンPや窒素N等の栄養分が含まれているため、その
まま放流すれば河川等の富栄養化の原因になるためであ
る。
【0073】調整槽1に返送された自己消化処理水は、
この自己消化処理水が調整槽1内の排水とともに曝気槽
2に導入され、曝気槽2内において活性汚泥が合成され
る際に、自己消化処理水中に含まれるリンPや窒素N等
の栄養分が曝気槽2内において合成される活性汚泥中に
取り込まれることによって、栄養分が河川等に流出する
のが防止される。このようにして再度好気性処理された
自己消化処理水は、沈殿槽3を介して排水管L4から放
流される。
【0074】なお、上記の実施態様においては、好気自
己消化槽4で自己消化処理された余剰汚泥を汚泥分離槽
5に移して自己消化処理水と分離しているが、好気自己
消化槽4の第4パスPS4内での曝気を停止して、この
第4パスPS4内において自己消化処理水と汚泥との分
離を行うようにしても良い。例えば、排水の処理量が少
ない場合には、好気自己消化槽4の第4パスPS4を汚
泥分離槽として兼用することにより、別個に汚泥分離槽
を設ける必要がなくなり、ランニングコストの低減と装
置の小型化を図ることが出来る。
【0075】この場合には、第4パスPS4において自
己消化処理水と分離された余剰汚泥を第1パスPS1に
返送して再度好気自己消化処理を行うために、第4パス
PS4と第1パスPS1との間に汚泥返送用のパイプを
取り付けるようにすればよく、さらにまた、第4パスP
S4において余剰汚泥と分離された自己消化処理水を調
整槽1に返送するために、第4パスPS4と調整槽1と
の間に上澄水返送用のパイプを取り付けるようにすれば
よい。
【0076】また、第4パスPS4の全体を汚泥分離槽
として使用するのではなく、その下流側の一部を仕切っ
て汚泥分離槽として使用するようにしてもよい。これに
よって、装置の小型化とともに自己消化の効率化を図る
ことができる。
【0077】また、上記の実施態様においては、汚泥分
離槽5から好気自己消化槽4に返送される余剰汚泥(以
下、この汚泥分離槽5から返送される余剰汚泥を返送余
剰汚泥という)が好気自己消化槽4の第1パスPS1に
返送されるようになっているが、切替えバルブの切替え
によって、第2パスPS2または第3パスPS3内に導
入されるようにしてもよい。
【0078】これは、余剰汚泥濃縮槽10から好気自己
消化槽4に導入される余剰汚泥(以下、この余剰汚泥濃
縮槽10から直接導入される余剰汚泥を新鮮余剰汚泥と
いう)は、、その中の好気性微生物が初期分裂を起こす
ために多量の酸素を必要とするので、好気自己消化槽4
に導入後すぐに返送余剰汚泥と混合して曝気すると、新
鮮余剰汚泥について酸素不足となり十分な好気性微生物
の初期分裂を起こさせることができなくなるからであ
り、また、この酸素不足を補うために好気自己消化槽4
全体の曝気量を増加させると無駄な動力が消費されるこ
とになるからであり、上記のように返送余剰汚泥を好気
自己消化槽4の第1パスPS1ではなく第2パスPS2
または第3パスPS3に返送するようにし、さらに第1
パスPS1内における噴出量が他のパス内における曝気
量よりも多くなるように設定することによって、第1パ
スPS1内における新鮮余剰汚泥中の好気性微生物の初
期分裂に必要な十分な酸素量を確保することが出来ると
ともに、無駄な動力の消費を回避して排水処理コストを
低減することができる。
【0079】そして、返送余剰汚泥を第2パスPS2に
返送するかまたは第3パスPS3に返送するかは、その
ときの外気温度等の条件によって決定するようにすれば
よく、例えば、気温が高く新鮮余剰汚泥の初期自己消化
にあまり酸素量を必要としないような場合には第2パス
PS2に返送し、気温が低く新鮮余剰汚泥の初期自己消
化に多くの酸素量を必要とするような場合には第3パス
PS3に返送するようにすることによって、効率的に自
己消化を行わせるようにすることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による排水処理装置の実施形態の一例
を示す概略構成図である。
【図2】同例における沈殿槽,余剰汚泥濃縮槽および好
気自己消化槽の構成を拡大して示す側断面図である。
【図3】同例における好気自己消化槽および汚泥分離槽
の構成を拡大して示す側断面図である。
【図4】同例における好気自己消化槽を示す平面図であ
る。
【図5】排水処理装置の先行例を示す概略構成図であ
る。
【符号の説明】
1 …調整槽 2 …曝気槽 3 …沈殿槽 4 …好気自己消化槽 5 …汚泥分離槽 10 …余剰汚泥濃縮槽(汚泥濃縮槽) 10A…汚泥導入管 10C…散気管 10D…汚泥面計(汚泥面検出部材) 10Da…計器本体 10Db…フロート 41A,41B,41C,41D…水中エアレータ PS1…第1パス(曝気室) PS2…第2パス(曝気室) PS3…第3パス(曝気室) PS4…第4パス(曝気室) r …汚泥面

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導入される排水を曝気することにより排
    水の好気性処理を行う曝気槽と、 この曝気槽において好気性処理された排水の処理水とこ
    の排水の好気性処理によって合成された活性汚泥が導入
    されてこの処理水と活性汚泥とを分離する沈殿槽と、 この沈殿槽から活性汚泥が導入されてこの活性汚泥から
    処理水をさらに分離することにより活性汚泥を濃縮する
    汚泥濃縮槽と、 この汚泥濃縮槽から濃縮された活性汚泥が導入されてこ
    の活性汚泥を曝気することにより好気自己消化させる好
    気自己消化槽と、 この好気自己消化槽における活性汚泥の好気自己消化に
    よって生じる処理水と自己消化しなかった活性汚泥が導
    入されてこの処理水と活性汚泥とを分離する汚泥分離槽
    と、 を備えていることを特徴とする排水処理装置。
  2. 【請求項2】 前記汚泥濃縮槽内に、沈殿槽から活性汚
    泥が供給される汚泥導入管が縦向きに設けられて、汚泥
    導入管に供給される活性汚泥が汚泥導入管の下端部から
    汚泥濃縮槽の底部に導入される請求項1に記載の排水処
    理装置。
  3. 【請求項3】 前記汚泥濃縮槽に沈殿槽から活性汚泥を
    導入するパイプに取り付けられてこのパイプの開閉を行
    うコントロール弁と、汚泥濃縮槽内の汚泥面の高さを検
    出してコントロール弁に弁の開閉信号を出力する汚泥面
    検出部材とをさらに備えている請求項1に記載の排水処
    理装置。
  4. 【請求項4】 前記汚泥面検出部材が、処理水よりも大
    きく活性汚泥よりも小さい比重を有していて汚泥濃縮槽
    内の活性汚泥に浮かべられるフロートを備え、このフロ
    ートが上下動することにより汚泥面の高さを検出する請
    求項3に記載の排水処理装置。
  5. 【請求項5】 前記汚泥濃縮槽の底部にこの汚泥濃縮槽
    内に空気を噴出する散気管が設置されている請求項1に
    記載の排水処理装置。
  6. 【請求項6】 排水を曝気することにより好気性処理す
    る第一工程と、 この第一工程において好気性処理された処理水を排水の
    曝気によって合成される活性汚泥から分離する第二工程
    と、 この第二工程において処理水と分離された活性汚泥から
    処理水をさらに分離することにより活性汚泥を濃縮する
    第三工程と、 この第三工程において濃縮された活性汚泥を無栄養の状
    態で曝気することにより好気自己消化させる第四工程
    と、 この第四工程において活性汚泥の好気自己消化によって
    生じる処理水と自己消化しなかった活性汚泥とを分離す
    る第五工程と、 からなることを特徴とする排水処理方法。
  7. 【請求項7】 前記第三工程において、濃縮された活性
    汚泥が第四工程に移行されないときにこの活性汚泥を散
    気する請求項6に記載の排水処理方法。
JP8249692A 1996-09-20 1996-09-20 排水処理装置および方法 Withdrawn JPH1085780A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009028673A (ja) * 2007-07-30 2009-02-12 Miike Iron Works Co Ltd 汚泥減容化設備
CN103910475A (zh) * 2013-12-30 2014-07-09 新疆环境工程技术有限责任公司 一种耐盐活性污泥驯化的方法

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