JPH1085244A - 接種装置 - Google Patents
接種装置Info
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- JPH1085244A JPH1085244A JP26782596A JP26782596A JPH1085244A JP H1085244 A JPH1085244 A JP H1085244A JP 26782596 A JP26782596 A JP 26782596A JP 26782596 A JP26782596 A JP 26782596A JP H1085244 A JPH1085244 A JP H1085244A
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Abstract
構(第1の機構)、送り込まれた小動物を固定する作動
機構(第2の機構)、小動物に薬液を注入する作動機構
(第3の機構)、注射針の針づまりを検知する作動機構
(第4の機構)及び薬液を注入された小動物を飼育缶に
投入する作動機構(第5の機構)より構成されること特
徴とする接種装置。 【効果】 多くの小動物の特定の部位に、正確に迅速に
かつ効率的に薬液を注入することが可能となる。
Description
動物の決められた部位に、正確に迅速に且つ効率的に、
薬剤等を注入する方法および装置に関するものである。
きている動物の特定の部位に薬液を接種し、目的とする
医薬品原料を動物内において培養し、産生させる方法が
一般的に行われている。例えば、日本脳炎ワクチンは、
マウスを多量に用いてそれらの脳内に種ウイルス液を注
入し、当該ウイルスをマウスの脳内において培養させた
後、脳を回収し、産生されたウイルスを抗原材料として
製造される。従来、上記のマウスへの接種作業のやり方
は、作業者が片方の手でマウスの首の皮の部分を摘むよ
うに持ってマウスを固定し、もう一方の手に持った種ウ
イルスの入った注射器の針をマウスの頭部の特定の場所
に正確につき立て、頭蓋骨を貫通させ針を脳内に差込
み、種ウイルスを一定量接種注入するという方法がとら
れていた。このようにマウスの脳内への種ウイルスの注
入作業は熟練を要する手作業であり、且つ時間がかかる
ものであった。
過程における接種方法、作業には下記のようにいくつか
の問題点があった。 高度に熟練を要する手作業のために一度に多くのマウ
スを処理することが困難である。 多くのマウスを処理する場合、作業人数を増やすので
人件費の上昇に伴い生産コストも上昇する。 作業者は同一作業を長時間繰り返すので、作業ミスに
よる歩留りの低下や、誤って針を手に刺したり、固定の
不十分なマウスに噛みつかれたりする等の労働災害が発
生する場合がある。 上記問題点の解決の一手段として、当該接種作業の自動
化、すなわち、接種装置の開発が考えられる。しかしな
がら、生きている動物の動きをコントロールすることが
極めて困難であるため、これまでこのような接種装置を
開発・実用化した例は無かった。
者らは鋭意研究を重ねた結果、上述した従来のマウスの
ような小動物の脳内への注入方法の欠点を排除し、多数
の小動物に正確、迅速且つ効率的に薬液を注入する方法
及び装置を発明しこれを完成するに至った。
次の第2の機構に誘導し送り込む作動機構(第1の機
構)、送り込まれた小動物を固定する作動機構(第2の
機構)、小動物に薬液を注入する作動機構(第3の機
構)、注射針の針づまりを検知する機構(第4の機構)
及び薬液を注入された小動物を飼育缶に投入する作動機
構(第5の機構)より構成されていることを特徴とす
る。
動物を次の第2の作動機構に誘導し送り込む作動機構
(第1の機構)が、小動物が他に逃げないようにするた
めに周りを囲んだ塀と、その塀に付設された第2の機構
へ続くトンネルと、小動物を当該トンネルに追い込むた
めの手段として、塀の内部を沿うように回転するハケ状
のもの、または塀で囲まれたフィールドに熱風を送る装
置、またはそれらの組合せとで構成されていることを特
徴としている。
りトンネルを通って送り込まれた小動物を固定する作動
機構(第2の機構)が、トンネルから顔を出した小動物
を検知する機構と、小動物の首の部分を固定する首押
え、小動物の頬の部分を固定する頬押え並びに小動物が
上方に飛び出すのを防止する天井とが各々本体に設置し
たエアーシリンダのロッドの先端に取り付けられた機構
とで構成されていることを特徴としている。また、トン
ネルの出口付近には、小動物の前方への行き過ぎを防止
するために、鼻ストッパが設置されていることが好まし
い。
を注入する作動機構(第3の機構)が、小動物に連続的
に薬液が接種可能な注射器と、当該注射器の内筒エンド
を押す支持棒が本体に取り付けられたエアーシリンダの
ロッドに各々固定されている接種機構で構成されている
ことを特徴としている。さらに、第3の機構には、当該
注射器の注射針の破損を防止するために、針ガイドが付
設されていることが好ましい。注射針は、当該針ガイド
の貫通孔を通して小動物の特定の部位に針を差込み、薬
液が接種・注入される。
まりを検知する機構(第4の機構)が、本体に取り付け
られたエアーシリンダのロッドの先端に固定された荷重
計と、当該荷重計に連係している、連続注射器の内筒エ
ンドを押す支持棒とで構成され、内筒エンドからの反発
力が支持棒を介して荷重計に伝わり、当該反発力の大小
により針づまりの有無を検知することを特徴としてい
る。
れた小動物を飼育缶に投入する作動機構(第4の機構)
が、第1の機構のトンネルの底の床を構成し、本体に取
り付けられたエアーシリンダのロッドの先端に固定され
ている排出シュートからなることを特徴としている。ま
た、好ましくは当該第4の機構においては、当該排出シ
ュートを取り囲むように設置されたロートと、ロートに
よって一ヶ所に集められた小動物を飼育缶に落し込む機
構によって構成されていることを特徴としている。
するために、接種装置の上部に設けられたエアーフィル
ターユニットと、上記装置全体を覆うカバーとで構成さ
れていることが好ましい。
は、マウス等が挙げられる。また、使用される薬液とし
ては、ワクチン製造用の種ウイルス液等が挙げられる。
ッチを作動させることにより、まず装置上部のエアーフ
ィルターユニットが動作し、本体内の空気を循環濾過し
本体内を清浄にする。次に小動物に注入する薬液をいれ
たタンクを装置本体に取り付け、そこからチューブによ
って接続され液の供給を受けた連続注射器を第3の機構
にセットする。
量の小動物を次の第2の機構に誘導し送り込む作動機構
の塀に囲まれたフィールド内に適当数の小動物を投入す
る。投入された小動物はフィールド内を塀の内壁に沿っ
て回転するハケと、フィールド内に一定風量、一定温度
で吹き出される熱風の2つにより追い立てられ、塀に付
設された第2の機構へと続くトンネルへと入っていく。
フィールド内の小動物の数は、一定量になるように連続
的に追加投入するとよい。
物がトンネルから頭部を出すと、第2の機構、すなわ
ち、小動物を固定する作動機構の、トンネルの出口の所
に設置されている、小動物のひげまでも検知する高感度
センサーによって小動物が検知される。その信号を受け
て、小動物の首の真上に位置した首押えがエアーシリン
ダの力によって下方に瞬時に押し出され、小動物の首を
床との間に押さえつけ挟み込む。その押力は小動物にダ
メージを与えず、且つ小動物を十分固定できる力に調節
されておくことが好ましい。その後、一連の動作とし
て、首を固定された小動物の頭部の左右両側に位置して
いる頬押えが、エアーシリンダの力によって小動物の方
へと押し出され小動物の頬を左右から挟み込む。ここで
当該頬押えの頬に直接触れる部には、スポンジ等の柔ら
かい素材を貼り付けて小動物を傷つけないようにするこ
とが望ましい。その後、小動物が上方に逃げるのを妨げ
ていた天井がエアーシリンダによりスライドし、小動物
の頭部上方に開口部が形成される。
薬液を注入する作動機構の注射器が、小動物の頭部上方
の開口部上方より、針ガイドと共にエアーシリンダの力
によって下降する。そして、針ガイドが小動物の頭部に
接触すると針ガイドの貫通孔を通して注射針が小動物の
頭部に刺入され、小動物の頭蓋骨を貫通して脳内に到達
したところで下降を停止する。この後、注射器の内筒エ
ンドを押す支持棒が、それを付けた荷重計とともにエア
ーシリンダの力によって下降し、連続注射器の内筒を下
方に押し下げ、注射器内の薬液を一定量小動物の脳内に
注入する。
づまりを検知する機構において、内筒を押し下げる力に
対する反発力の大小が荷重計において測定され、当該測
定値はトランスミッター及びコンパレータ等を介して電
気信号に変換され、シーケンスコントローラにおいて、
予め設定された反発力との差異が判定される。もし、予
め設定された反発力より高い場合は、注射針に何か異物
が詰まったことを意味し、トラブル表示を示し、接種装
置の運転が自動的に停止する。
計が元に戻り、解放された連続注射器の内筒もバネの力
で上方に移動し、元に戻る。この時連続注射器の先端に
設けられた逆上弁の機構によって本体に取り付けられた
薬液のタンクから新しい薬液がチューブを通って連続注
射筒内に供給される。その後、連続注射器を支持してい
るエアーシリンダが上方に戻ることに伴い、連続注射器
も上方に移動し、その先端の注射針が小動物の脳から引
き抜かれ元の位置に戻る。次に小動物を固定していた頬
押え及び首押えがエアーシリンダの戻る力によって、小
動物は固定から解放される。
構、すなわち薬液を注入された小動物を飼育缶に投入す
る作動機構の排出シュートが、エアーシリンダの力によ
ってすばやく下方に開くことによって下方に落下する。
このように排出シュートから落下してきたマウスは、排
出シュートを取り囲むように設けられたロートによって
一ヶ所に集められ、その出口の下方に待っている飼育缶
に落し込まれる。小動物が落下した後の排出シュートは
一定時間後に元に戻り閉じる。これと同時に、第2の機
構において、開いていた天井がエアーシリンダにより再
び閉じて、天井を形成し、続いて入ってくる小動物が上
方に逃げることを防止する。
になるとロートの出口のところに設けられたシャッター
が閉り、規定数以上の小動物が飼育缶に落ちないように
する。この時一定数に達した飼育缶はエアーシリンダの
力によってロートの出口の下方の位置より移動し、かわ
りに空の飼育缶が入ってきてロートの出口の位置にセッ
トされる。接種された小動物が規定数入った飼育缶はこ
の後人手によって取り出される。
して説明する。図1は、本発明の接種装置の好適な一実
施例を示す斜視図である。接種装置全体は、ベース
(1)及び架台(2)で装置下半分が形成され、ベース
(3)及び架台(4)及び天井(5)で上半分が形成さ
れている。ベース(3)上には、マウスを誘導し、送り
込む機構(第1の機構)を構成する、回転柱(6)とそ
れに接続しているハケ(7)及びフィールド(B)に熱
風を送り込むダクト(8)及びフィールドを取り囲んで
いる塀(9)と塀(9)から放射状に設けられたトンネ
ル(10)が設置されている。
トンネルに接続して、小動物の頭部を固定する機構(第
2の機構)し、脳内に薬液を注入する機構(第3の機
構)と注射針の針づまりを検知する機構(第4の機構)
がユニット(A)となって設置されている。
する機構(第5の機構)の好ましい一態様として、ロー
ト(11)、ガイド(12)が付設されている。さらに
ガイド(12)上には空の飼育缶(13)、マウスを投
入中の飼育缶(14)、規定のマウスになった飼育缶
(15)がある。
ーフィルターユニット(16)(好ましくは高性能エア
ーフィルターユニット)が装置上部の天井(5)に設置
されている。天井(5)には他にも、第1の機構の熱風
を吹き出すダクト(8)に熱風を供給するヒーターユニ
ット(17)とターボファン(18)が設置されてい
る。
は、多量のマウスを次の第2の機構に送り込む機構(第
1の機構)の側面図である。接種装置本体の一部である
ベース(3)には、底板(20)を介して内筒(21)
が固定されている。内筒(21)には円板(23)が固
定されており、円板(23)上に固定されたプレート
(24)の先端にはモータ(25)が固定されている。
円板(23)上には、もう一つプレート(25)が固定
されており、その先端にはダクト(8)の先端が固定さ
れている。内筒(21)の外側には、それを取り囲むよ
うに外筒(6)が設置されている。外筒の内部、下方に
は、受け皿(26)が外筒(6)と接続、固定されてい
る。受け皿(26)はスラストベアリング(27)を介
して底板(20)と接続されている。一方、外筒の内
部、上方にはロングカラー(28)が固定されており、
内筒(21)に固定された円板(23)の下部に設けら
れたカムフォロワー(29)と接触している。
てあり、モータ(25)のシャフト(32)に取り付け
られたプーリー(31)と、丸ベルト(30)を介して
接続されている。外筒(6)の中ほどにはバンド(3
3)がかけられており、バンド(33)に固定されたブ
ランチ(34)、(35)の先端にハケ(7)が固定さ
れている。一方、ベース(3)上には、外筒(6)及び
ハケ(7)の回転運動範囲内を囲むように塀(9)が設
置されており、その塀(9)に囲まれた内側は、小動物
を投入するためのフィールド(B)が形成されている。
塀(9)の外側には放射状にトンネル(10)が複数個
付設されている。トンネル(10)の出口には、第2、
第3及び第4の機構がユニット(A)となって設置され
ている。
構)、薬液を注入する機構(第3の機構)及び針づまり
を検知する機構(第4の機構)の側面図と系統図であ
る。図4は第2及び第3の機構の斜視図である。ベース
(3)上には、ユニットベース(40)が固定されてお
り、ユニットベース(40)上に設けられたエアーシリ
ンダを介して、注射プレート(41)が付設されてい
る。注射プレート(41)上にはエアーシリンダ(4
2)が固定されており、エアーシリンダ(42)を介し
てプレート(43)が取り付けられている。プレート
(43)には、ブランチ(44)を介して荷重計(4
5)が付設されている。荷重計(45)には、支持棒
(46)が付設されている。また、上記注射プレート
(41)には、注射器プレート(47)が付設されてお
り、注射器治具(48)に取り付けられた注射器(4
9)がローレットピン(50)によって固定されてい
る。注射器(49)には薬液を押し出す内筒エンド(5
1)及び注射針(52)が付設されている。注射器プレ
ート(47)上には、リニアガイド(55)が固定され
ており、可動部に取り付けられたプレート(54)には
注射針(52)の破損を防止する手段として針ガイド
(53)が設けられている。針ガイド(53)には貫通
孔があり、注射針(52)が貫通孔に挿通された状態で
配置されている。
レート(59)にはエアーシリンダ(60)が設けら
れ、シリンダロッド(61)の先端にはプレート(6
2)を介して首押え(63)が付設されている。また、
ベース(3)上は、エアーシリンダを介して頬押え(6
4)が取り付けられている。さらに、ベース(3)上に
は、エアーシリンダ(56)が取り付けられ、シリンダ
ロッド(57)の先端には天井(58)が付設されてい
る。また、ベース(3)上には、鼻ストッパ(65)及
び高感度センサー(66)が付設されている。
(46)が取り付けられた荷重計(45)には、トラン
スミッター(C)、コンパレータ(D)及びシーケンス
コントローラ(E)が電気的に連係されており、注射針
(52)の針づまりを検知する作動機構(第4の機構)
を構成している。
投入する機構(第5の機構)の側面図である。トンネル
(10)の底には排出シュート(70)がある。排出シ
ュート(70)は、シリンダベース(71)に取り付け
られたエアーシリンダ(72)のシリンダロット(7
3)がピン(83)を介して付設されている。架台
(2)には、ロートガイド(84)が設置されておりロ
ート(11)がその上に設置されている。ロートガイド
(84)にはピンベース(85)が取り付けられてい
る。一方、ロート(11)の下方にはシャッター(7
4)がある。シャッター(74)には、シャッター治具
(86)が取り付けられており、ピン(87)を介して
ピンベース(85)と接続している。またシャッター
(74)は、架台(2)に固定されているアングル(7
5)に取り付けられたエアーシリンダ(76)のシリン
ダロッド(77)の先端のピン(88)を介して接続さ
れている。
が固定されており、その上に、空の飼育缶(13)、マ
ウスを投入中の飼育缶(14)、規定の数だけマウスの
入った飼育缶(15)がある。ベース(1)上にはエア
ーシリンダ(81)が取り付けてあり、シリンダロッド
(82)の先端には、アングル(83)を介して台車
(78)が取り付けられている。台車の左右にはプッシ
ャー(79)(80)が取り付けられている。
ス(3)より上部は透明なアクリル板等で覆われてい
る。
1〜5を参照して説明する。接種装置本体のスイッチを
入れ動作をスタートさせると、天井(5)上に取り付け
てあるエアーフィルターユニット(16)が動作し、接
種装置本体内のベース(3)より上部の空気を清浄にす
る。次にマウスの脳内に注入する種ウイルス液を入れた
タンクを装置本体の架台(4)上に設けられたフック等
に吊り下げ、そこから、接種ユニット(A)にセットし
た注射器(49)にチューブを接続し、種ウイルス液を
供給する。
当数のマウスを投入する。フィールド(B)内ではモー
タ(25)の回転力がシャフト(32)、プーリー(3
1)、丸ベルト(30)、ロングカラー(28)を通し
て外筒(6)に伝えられる。その後、その回転力が外筒
(6)にバンド(33)で接続されたハケ(7)に伝わ
り、ハケ(7)は常に塀(9)の内側を沿うように回転
し続ける。また、天井(5)上に設けられたヒーターユ
ニット(17)ではターボファン(18)から送られた
空気をヒーターで熱し、ダクト(8)を通して、フィー
ルド(B)内に供給し、フィールド(B)内を規定温度
以上の環境にする。規定温度とは、マウスが嫌い、かつ
ダメージを与えない範囲の温度を意味し、35〜45℃の範
囲である。当該規定温度は、さらに、38〜42℃であるこ
とが好ましい。
れたマウスは、ハケ(7)の接触と高い温度を嫌がり、
出口を求めてフィールド内を走り回る。そして最後にフ
ィールド(B)を形成する塀(9)に設けられたトンネ
ル(10)の穴へと頭から飛び込んでいく。図1ではト
ンネル(10)の数は4個となっているが、それに限定
されるものではない。ここで重要なことは、マウスがハ
ケの接触並びに高い温度を嫌がるということである。本
発明者は、このようなマウスの性質を察知し、この性質
を利用して初めてマウスの動きをコントロールすること
を可能としたのである。
るため、マウスはトンネル(10)内を接種ユニット
(A)の方へと進む。図1では接種ユニット(A)の数
は4セットになっているがそれに限定されるものではな
い。そして、トンネル(10)からマウスが頭部を出す
と、マウスのひげまでも検知する高感度センサー(6
6)によってその存在を検知される。その瞬間、ベース
プレート(59)に取り付けられたエアーシリンダ(6
0)が動作し、シリンダロッド(61)の先端に取り付
けられた首押え(63)が下降し、マウスの首を排出シ
ュート(70)の上面との間に挟み込む。ここで大事な
ことは、マウスが前方に飛び出すことを防止するために
ベース(3)上に取り付けた鼻ストッパ(65)が、マ
ウスの鼻先が鼻ストッパ(65)に触れる付近で、マウ
スの首の部分が首押え(63)の真下にくるように配置
されていることである。
に位置している頬押え(64)がエアーシリンダの力に
よってマウスの方へ押し出され、マウスの頬を左右から
挟み込み、マウスの頭部を完全に固定する。マウスの頬
に直接接触するところは、マウスを保護するためにスポ
ンジ(100)のような柔らかい素材をつけておくこと
が好ましい。頬押え(64)が頭部を固定した信号を受
けて、これまでマウスが上方に逃げるのを防止するため
マウスの頭部の上方に配置していた天井(58)がシリ
ンダの力でスライドし、マウスの頭部の上方に開口部が
形成される。
て終った時点で、その信号を受けて、ユニットベース
(40)上に設けられたエアーシリンダの力で注射プレ
ート(41)に固定された注射器(49)が針ガイドと
共に下降を開始する。まず、針ガイド(53)がマウス
の頭部に接触する。注射プレート(41)はなおも下降
しようとするが、針ガイド(53)は、プレート(5
4)を介してリニアガイド(55)に取り付けられてい
るため、マウスの頭部に接触したところで下降を停止す
る。一方、注射プレート(41)上に設けられた注射器
(49)はなおも下降を続け、針ガイド(53)の貫通
孔を通って注射針(52)をマウスの頭部につきたて、
頭蓋骨を貫通し、脳内に針を刺入させ、一定の深さまで
到達した時点で下降が停止する。
られたエアーシリンダ(42)が動作し、プレート(4
3)、ブランチ(44)を介して取り付けられている荷
重計(45)が下降を開始する。荷重計(45)に取り
付けられた支持棒(46)は、内筒エンド(51)に接
触し、内筒エンド(51)を押し下げ、内筒に入った種
ウイルス液を注射針(52)を通して一定量マウスの脳
内に注入する。
力は、反発力となって、支持棒(46)を通って荷重計
(45)に伝わる。当該反発力は、荷重計(45)、ト
ランスミッター(C)及びコンパレータ(D)を経由し
て電気信号に変換され、シーケンスコントローラ(E)
に伝えられる。シーケンスコントローラ(E)では、予
め設定された反発力との差異を常時判断させる。高い場
合は、注射針(52)に何か異物が詰まったと判断し
て、トラブル表示を出し接種装置の運転を停止する。
薬液を目的とする部位に確実に注入することである。従
って、接種装置は、注射針(52)が詰まったことを検
知するシステムが具備されていることが必須要件とな
る。今回、本発明者らは、この注射針(52)の針づま
りを検知するシステムを開発することができた由、接種
装置の開発が可能となったのである。
(42)並びにユニットベース(40)に取り付けられ
たエアーシリンダが原点に戻るに伴い、支持棒(46)
等並びに注射プレート(41)も原点に戻る。注射プレ
ート(41)の移動に伴い注射針(52)がマウスの脳
内から引き抜かれる。
エンド(51)はバネの力で元に戻り、この時、内筒内
に生じた真空圧で新しい種ウイルス液がタンクからチュ
ーブを通って供給される。マウスの脳内への注入が完了
し、注射針(52)が引き抜かれると、それまで、マウ
スの頭部を固定していた首押え(63)及び頬押え(6
4)が一瞬にして元に戻り、マウスを解放する。
の真下で床を構成していた排出シュート(70)が、シ
リンダベース(71)に取り付けられたエアーシリンダ
(72)のシリンダロッド(73)が戻る力で下方に円
弧状に開き、マウスは下方に落下する。マウスが落下し
た後、排出シュート(70)は一定時間後、元の位置に
戻り、再び床を形成する。これと同時に、トンネルの出
口の上方部に形成されていた開口部は天井(58)がエ
アーシリンダにより再び閉じることにより、天井を構成
し、続いてトンネルを通過してくる小動物が上方に逃げ
ることを防止する。
してきたマウスは、ロート(11)により、ロート下に
待機している飼育缶に集められる。落下してきたマウス
が一定数に達すると、ロート下方に設けられ、これまで
円弧状に左右に開いていたシャッター(74)は、架台
(2)に取り付けられたエアーシリンダ(76)のシリ
ンダロット(77)により閉じられる。規定数のマウス
で満たされた飼育缶(14)は、ベース(1)に取り付
けられたエアーシリンダ(81)のシリンダロッド(8
2)の先端にアングル(83)を介して接続している台
車(78)のプッシャー(80)が、シリンダロッド
(82)の元に戻る力によって図5の右方向に移動する
ことによって押され、図5のHの位置に運び出される。
Hの位置に運び出された規定数のマウスで満たされた飼
育缶は人手により取り出される。この時、Fの位置に空
の飼育缶(13)を事前に置くことによって、同時にプ
ッシャー(79)によって、Gの位置に新しい空の飼育
缶が供給される。Gの位置に新しい飼育缶が供給される
と、再びロート(11)下方のシャッター(74)が開
き、規定数に達するまでマウスを落し込む。
係る接種装置を使用することで、以下のような効果が得
られる。 従来手作業で行っていた行程を機械で行うことによ
り、一度に多くの小動物に薬液を接種することが可能と
なる。 その結果、人件費が少なくなり、生産コストの低減が
達成できる。 また、手作業を機械で行うことにより、作業ミスによ
る歩留りの低下や、作業者の労働災害を防止することが
できる。
ある。
する機構及び針づまりを検知する機構の側面図及び系統
図である。
る。
る。
台、5…天井、6…回転柱、7…ハケ、8…ダクト、9
…塀、10…トンネル、11…ロート、12…ガイド、
13…空の飼育缶、14…小動物を投入中の飼育缶、1
5…規定数の小動物で満たされた飼育缶、16…エアー
フィルターユニット、17…ヒーターユニット、18…
ターボファン、A…接種ユニット、B…フィールド、4
1…注射プレート、45…荷重計、46…支持棒、47
…注射器プレート、49…注射器、51…内筒エンド、
52…注射針、53…針ガイド、58…天井、63…首
押え、64…頬押え、65…鼻ストッパ、66…高感度
センサー、70…排出シュート
Claims (13)
- 【請求項1】 投入された小動物を次の第2の機構に誘
導し送り込む作動機構(第1の機構)、送り込まれた小
動物を固定する作動機構(第2の機構)、小動物に薬液
を注入する作動機構(第3の機構)、注射針の針づまり
を検知する作動機構(第4の機構)及び薬液を注入され
た小動物を飼育缶に投入する作動機構(第5の機構)よ
り構成されることを特徴とする接種装置。 - 【請求項2】 投入された小動物を次の第2の機構に誘
導し送り込む作動機構(第1の機構)が、小動物が他に
逃げないようにするために周りを囲んだ塀と、その塀に
付設された第2の機構へ続くトンネルと、小動物を当該
トンネルへ追い込むための手段として、塀の内側を沿
うように回転するハケ状のもの、または塀で囲まれた
フィールドに熱風を送る装置、またはそれらの組合せと
で構成されることを特徴とする請求項1に記載の接種装
置。 - 【請求項3】 第1の機構より送り込まれた小動物を固
定する作動機構(第2の機構)が、トンネルから頭部を
出した小動物を検知する機構と、小動物の首の部分を固
定する首押え、小動物の頬の部分を固定する頬押え並び
に小動物が上方に飛び出すのを防止する天井とが各々本
体に設置されたエアーシリンダのロッドの先端に取り付
けられた固定機構とで構成されることを特徴とする請求
項1に記載の接種装置。 - 【請求項4】 前記第2の機構において、小動物がトン
ネルを出た後、前方への行き過ぎを防止するための鼻ス
トッパが設置されていることを特徴とする請求項3に記
載の接種装置。 - 【請求項5】 小動物に薬液を注入する作動機構(第3
の機構)が、小動物に連続的に薬液が接種可能な注射器
及び当該注射器の内筒エンドを押す支持棒が本体に取り
付けられたエアーシリンダのロッドに各々固定されてい
る接種機構で構成されることを特徴とする請求項1に記
載の接種装置。 - 【請求項6】 前記第3の機構において、当該注射器の
注射針の破損を防止する手段として針ガイドが付設され
ており、当該針ガイドに設けられた貫通孔を通して当該
注射針が小動物に刺入されることを特徴とする請求項5
に記載の接種装置。 - 【請求項7】 注射針の針づまりを検知する作動機構
(第4の機構)が、本体に取り付けられたエアーシリン
ダのロッドの先端に固定された荷重計と、当該荷重計に
取り付けられた、連続注射器の内筒エンドを押す前記支
持棒とで構成され、内筒エンドからの反発力が支持棒を
介して荷重計に伝わり、当該反発力の大小により針づま
りの有無を検知することを特徴とする請求項1に記載の
接種装置。 - 【請求項8】 薬液を注入された小動物を飼育缶に投入
する作動機構(第5の機構)が、第1の機構のトンネル
の底の床を構成し、本体に取り付けられたエアーシリン
ダのロッドの先端に固定されている排出シュートからな
ることを特徴とする請求項1に記載の接種装置。 - 【請求項9】 前記第5の機構が、前記排出シュート
と、排出シュートを取り囲むように設置されたロート
と、ロートによって一ヶ所に集められた小動物を飼育缶
に落し込む機構によって構成されていることを特徴とす
る前記請求項8記載の接種装置。 - 【請求項10】 装置全体を清浄にする機構(第6の機
構)を有する請求項1に記載の接種装置。 - 【請求項11】 前記第6の機構が、接種装置の上部に
設けられたエアーフィルターユニットと、上記装置全体
を覆うカバーとで構成されていることを特徴とする請求
項10に記載の接種装置。 - 【請求項12】 当該小動物がマウスであることを特徴
とする前記請求項1から11のいずれかに記載の接種装
置。 - 【請求項13】 当該薬液がワクチン製造用の種ウイル
ス液であることを特徴とする前記請求項1から11のい
ずれかに記載の接種装置。
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- 1996-09-17 JP JP26782596A patent/JP3779779B2/ja not_active Expired - Fee Related
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