JPH1085217A - 超音波撮像方法および装置 - Google Patents

超音波撮像方法および装置

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JPH1085217A
JPH1085217A JP24801496A JP24801496A JPH1085217A JP H1085217 A JPH1085217 A JP H1085217A JP 24801496 A JP24801496 A JP 24801496A JP 24801496 A JP24801496 A JP 24801496A JP H1085217 A JPH1085217 A JP H1085217A
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microballoon
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Yasuto Takeuchi
康人 竹内
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 マイクロバルーン造影剤を用いた超音波撮像
を第2高調波によらずに行う超音波撮像方法および装置
を実現する。 【解決手段】 送受信手段PRB,TRXにより、マイ
クロバルーンを破壊しない超音波を照射してエコーを受
信し、次にマイクロバルーンを破壊する超音波を照射
し、次にまたマイクロバルーンの破壊しない超音波を照
射してエコーを受信し、先に受信したエコーと後で受信
したエコーの差の信号に基づいて画像形成手段IMPで
画像を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超音波撮像方法お
よび装置に関し、特に、マイクロバルーン(microbaloo
n)造影剤を含有する被検体を撮像する超音波撮像方法お
よび装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、超音波撮像にマイクロバルーン
(またはマイクロバブル(micro bubble))造影剤を使用
することが試みられて来ている。マイクロバルーン造影
剤は、液体に直径が数μm程度の微小な気泡を所定の濃
度で混入したものである。気泡は高分子材料等からなる
殻を有し、殻の表面には親水性が付与されている。
【0003】マイクロバルーンは、特定の周波数の超音
波が照射されたとき、その第2高調波を含むエコーを生
じる。特定の周波数はマイクロバルーンの共振周波数で
あり、直径に応じて定まる。すなわち、マイクロバルー
ンは非線形なエコー源性(echogenicity)を有する。
【0004】このようなエコー源性に基づき、エコー受
信信号の第2高調波成分を利用した画像の形成が行わ
れ、被検体における造影剤の分布が画像化される。これ
は第2高調波イメージング(2nd harmonics imaging) と
呼ばれる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】第2高調波イメージン
グにより造影撮像を行うためには、エコー受信信号に造
影剤によらない第2高調波成分が含まれないようにしな
ければならない。さもないと、造影剤でないものまで画
像化されて紛らわしくなるからである。しかし、第2高
調波は、超音波送受信系における信号変換や増幅の際の
波形歪、あるいは、被検体内における超音波パルスの伝
播途上での非線形歪等によっても発生するので、それら
の影響を完全に免れることは難しい。
【0006】マイクロバルーンはそれに印加される瞬時
音圧が一定の限界を越えると破壊する。この破壊限界は
50KPa(キロパスカル)とも100KPaとも言わ
れる。第2高調波の発生効率を考えると、超音波照射に
より破壊限界寸前の瞬時音圧を印加するのが最も効率が
良いが、破壊限界は現行の常識的な照射音圧のピーク(p
eak)値からすると高々数分の1なので、実行に当たって
は超音波の照射強度を慎重に調整または最適化する必要
がある。しかし、被検体内の超音波が当たる現場(in si
tu) での瞬時音圧を測定する方法がないので、推定によ
って超音波の照射強度を決めるしかなく、最適化が行わ
れる保証はない。
【0007】本発明は上記の問題点を解決するためにな
されたもので、その目的は、マイクロバルーン造影剤を
用いた超音波撮像を第2高調波によらずに行う超音波撮
像方法および装置を実現することである。
【0008】また、マイクロバルーン造影剤を用いた超
音波撮像を最適な超音波照射によって行う超音波撮像方
法および装置を実現することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
〔1〕上記課題を解決する請求項1の発明は、マイクロ
バルーン造影剤を含有する被検体を超音波ビームが形成
する音線で走査してエコーを受信しそれに基づいて画像
を形成する超音波撮像方法であって、1音線当たり、マ
イクロバルーンの破壊限界を越えない瞬時音圧を生じる
超音波を照射してエコーを受信することと、マイクロバ
ルーンの破壊限界を越える瞬時音圧を生じる超音波を照
射することと、マイクロバルーンの破壊限界を越えない
瞬時音圧を生じる超音波を照射してエコーを受信するこ
とを順次に行い、1音線当たり、マイクロバルーンの破
壊限界を越える瞬時音圧を生じる超音波を照射する前と
後でそれぞれ受信した前記エコーの差の信号を求め、前
記差の信号に基づいて画像を形成することを特徴とす
る。
【0010】請求項1の発明では、1音線当たり、マイ
クロバルーンを破壊する前に受信したエコーと後で受信
したエコーの差の信号を求め、この差の信号に基づいて
画像を形成する。マイクロバルーンを破壊する前に受信
したエコーにはマイクロバルーンのエコーが含まれ、マ
イクロバルーンを破壊した後で受信したエコーにはマイ
クロバルーンのエコーが含まれないので、両エコーの差
の信号にはマイクロバルーンのエコーだけが残る。した
がって、それに基づいて画像を形成することによりマイ
クロバルーンの分布像が得られる。すなわち、マイクロ
バルーン造影剤を用いた超音波撮像を第2高調波によら
ずに行う超音波撮像方法を実現することができる。
【0011】第2高調波によらないので、第2高調波イ
メージングの場合のような、超音波送受信系における信
号変換や増幅の際の波形歪、あるいは、被検体内におけ
る超音波パルスの伝播途上での非線形歪等による影響を
受けない。
【0012】なお、前記超音波の順次照射は、1音線
毎、複数音線毎あるいは1走査フレーム(frame) 毎のい
ずれによって行っても良い。1音線毎の順次照射は、差
を求める2つのエコーの時間差が小さい点で好ましい。
1走査フレーム毎の順次照射は、動作切り換えの頻度が
少ない点で好ましい。複数音線毎の順次照射はエコーの
時間差と動作切り換えの頻度とのトレードオフ(trade o
ff) を図る点で好ましい。
【0013】また、複数音線毎または1走査フレーム毎
の順次照射の場合は、マイクロバルーンの破壊限界を越
える瞬時音圧を生じる超音波の照射を、複数音線分また
は1走査フレーム分について一挙に行うようにしても良
い。これは順次照射の時間を短縮する点で好ましい。
【0014】また、マイクロバルーンの破壊限界を越え
る瞬時音圧を生じる超音波としては、エコー受信に用い
る超音波よりも周波数が1桁程度低い超音波を用いるこ
とが、エコー信号への影響を少なくする点で好ましい。
【0015】〔2〕上記課題を解決する請求項2の発明
は、マイクロバルーン造影剤を含有する被検体を超音波
ビームが形成する音線で走査してエコーを受信しそれに
基づいて画像を形成する超音波撮像方法であって、1音
線当たりマイクロバルーンの破壊限界を越える瞬時音圧
を生じる超音波を照射してエコーを受信することを2回
ずつ行い、1音線当たり先に受信したエコーと後に受信
したエコーの差の信号を求め、前記差の信号に基づいて
画像を形成することを特徴とする。
【0016】請求項2の発明では、マイクロバルーンの
破壊限界を越える瞬時音圧を生じる超音波を2回照射し
てそれぞれ受信したエコーの差の信号を求め、この差の
信号に基づいて画像を形成する。先に受信したエコーに
は、マイクロバルーンが破壊時に生じる誘発音響放射が
含まれ、後に受信したエコーにはそれが含まれないの
で、両エコーの差の信号にはマイクロバルーンの誘発音
響放射信号だけが残る。したがって、差の信号に基づい
て画像を形成することによりマイクロバルーンの分布像
が得られる。すなわち、マイクロバルーン造影剤を用い
た超音波撮像を第2高調波によらずに行う超音波撮像方
法を実現することができる。
【0017】第2高調波によらないので、第2高調波イ
メージングの場合のような、超音波送受信系における信
号変換や増幅の際の波形歪、あるいは、被検体内におけ
る超音波パルスの伝播途上での非線形歪等による影響を
受けない。
【0018】なお、請求項2の発明において、超音波の
2回の送受信は、1音線毎、複数音線毎あるいは1走査
フレーム毎のいずれによって行っても良い。1音線毎の
順次照射は、差を求める2つのエコーの時間差が小さい
点で好ましい。1走査フレーム毎の順次照射は、動作切
り換えの頻度が少ない点で好ましい。複数音線毎の順次
照射はエコーの時間差と動作切り換えの頻度とのトレー
ドオフを図る点で好ましい。
【0019】〔3〕上記課題を解決する請求項3の発明
は、超音波ビームが形成する音線によりマイクロバルー
ン造影剤を含有する被検体内の音線と交叉する断面を走
査してエコーを受信しそれに基づいて前記断面の画像を
形成する超音波撮像方法であって、撮像に先立って、マ
イクロバルーンの破壊限界を越える瞬時音圧を生じる超
音波を照射して前記断面内のマイクロバルーン群を破壊
痕が所定のパターンを成すように破壊することを特徴と
する。
【0020】請求項3の発明では、撮像に先立って、マ
イクロバルーンの破壊限界を越える瞬時音圧を生じる超
音波を照射して断面内のマイクロバルーンの集合部に特
定のパターンの破壊痕を付ける。これによって、その後
に撮像した所定断面の画像では、マイクロバルーンの集
合部が破壊痕の特定パターンで示されるので、マイクロ
バルーン造影剤の所在を知ることができる。すなわち、
マイクロバルーン造影剤を用いた超音波撮像を第2高調
波によらずに行う超音波撮像方法を実現することができ
る。
【0021】第2高調波によらないので、第2高調波イ
メージングの場合のような、超音波送受信系における信
号変換や増幅の際の波形歪、あるいは、被検体内におけ
る超音波パルスの伝播途上での非線形歪等による影響を
受けない。
【0022】〔4〕上記課題を解決する請求項4の発明
は、マイクロバルーン造影剤を含有する被検体に超音波
を照射してエコーを受信しそれに基づいて画像を形成す
る超音波撮像方法であって、エコーに含まれるマイクロ
バルーンからの誘発音響放射信号に基づいて超音波の照
射強度を調節することを特徴とする。
【0023】請求項4の発明では、超音波の照射強度を
エコーに含まれるマイクロバルーンからの誘発音響放射
信号に基づいて調節する。マイクロバルーンからの誘発
音響放射はマイクロバルーンの破壊によって発生する
が、マイクロバルーンが破壊する瞬時音圧は既知である
ので、誘発音響放射を検出したときにin situ 瞬時音圧
が分かる。したがって、それに基づいて超音波の照射強
度を調節することにより、in situ 瞬時音圧を最適化す
ることができる。すなわち、マイクロバルーン造影剤を
用いた超音波撮像を最適な超音波照射によって行う超音
波撮像方法を実現することができる。
【0024】〔5〕上記課題を解決する請求項5の発明
は、マイクロバルーン造影剤を含有する被検体を超音波
ビームが形成する音線で走査してエコーを受信しそれに
基づいて画像を形成する超音波撮像装置であって、1音
線当たり、マイクロバルーンの破壊限界を越えない瞬時
音圧を生じる超音波を照射してエコーを受信すること
と、マイクロバルーンの破壊限界を越える瞬時音圧を生
じる超音波を照射することと、マイクロバルーンの破壊
限界を越えない瞬時音圧を生じる超音波を照射してエコ
ーを受信することを順次に行う送受信手段と、1音線当
たり、マイクロバルーンの破壊限界を越える瞬時音圧を
生じる超音波を照射する前と後でそれぞれ受信した前記
エコーの差の信号を求める演算手段と、前記演算手段の
出力信号に基づいて画像を形成する画像形成手段とを具
備することを特徴とする。
【0025】請求項5の発明では、演算手段により、1
音線当たり、マイクロバルーンを破壊する前で受信した
エコーと後で受信したエコーの差の信号を求め、この差
の信号に基づいて画像形成手段により画像を形成する。
マイクロバルーンを破壊する前で受信したエコーにはマ
イクロバルーンのエコーが含まれ、マイクロバルーンを
破壊した後で受信したエコーにはマイクロバルーンのエ
コーが含まれないので、両エコーの差の信号にはマイク
ロバルーンのエコーだけが残る。したがって、それに基
づいて画像を形成することによりマイクロバルーンの分
布像が得られる。すなわち、マイクロバルーン造影剤を
用いた超音波撮像を第2高調波によらずに行う超音波撮
像装置を実現することができる。
【0026】第2高調波によらないので、第2高調波イ
メージングの場合のような、超音波送受信系における信
号変換や増幅の際の波形歪、あるいは、被検体内におけ
る超音波パルスの伝播途上での非線形歪等による影響を
受けない。
【0027】なお、前記超音波の順次照射は、1音線
毎、複数音線毎あるいは1走査フレーム毎のいずれによ
って行っても良い。1音線毎の順次照射は、差を求める
2つのエコーの時間差が小さい点で好ましい。1走査フ
レーム毎の順次照射は、動作切り換えの頻度が少ない点
で好ましい。複数音線毎の順次照射はエコーの時間差と
動作切り換えの頻度とのトレードオフを図る点で好まし
い。
【0028】また、複数音線毎または1走査フレーム毎
の順次照射の場合は、マイクロバルーンの破壊限界を越
える瞬時音圧を生じる超音波の照射を、複数音線分また
は1走査フレーム分について一挙に行うようにしても良
い。これは順次照射の時間を短縮する点で好ましい。
【0029】また、マイクロバルーンの破壊限界を越え
る瞬時音圧を生じる超音波としては、エコー受信に用い
る超音波よりも周波数が1桁程度低い超音波を用いるこ
とが、エコー信号への影響を少なくする点で好ましい。
【0030】〔6〕上記課題を解決する請求項6の発明
は、マイクロバルーン造影剤を含有する被検体を超音波
ビームが形成する音線で走査してエコーを受信しそれに
基づいて画像を形成する超音波撮像装置であって、1音
線当たりマイクロバルーンの破壊限界を越える瞬時音圧
を生じる超音波を照射してエコーを受信することを2回
行う送受信手段と、1音線当たり先に受信したエコーと
後に受信したエコーとの差の信号を求める演算手段と、
前記演算手段の出力信号に基づいて画像を形成する画像
形成手段を具備することを特徴とする。
【0031】請求項6の発明では、演算手段により、マ
イクロバルーンの破壊限界を越える瞬時音圧を生じる超
音波を2回照射してそれぞれ受信したエコーの差の信号
を求め、この差の信号に基づいて画像形成手段により画
像を形成する。先に受信したエコーにはマイクロバルー
ンが破壊時に生じる誘発音響放射が含まれ、後に受信し
たエコーにはそれが含まれないので、両エコーの差の信
号にはマイクロバルーンの誘発音響放射信号だけが残
る。したがって、差の信号に基づいて画像を形成するこ
とによりマイクロバルーンの分布像が得られる。すなわ
ち、マイクロバルーン造影剤を用いた超音波撮像を第2
高調波によらずに行う超音波撮像装置を実現することが
できる。
【0032】第2高調波によらないので、第2高調波イ
メージングの場合のような、超音波送受信系における信
号変換や増幅の際の波形歪、あるいは、被検体内におけ
る超音波パルスの伝播途上での非線形歪等による影響を
受けない。
【0033】なお、前記超音波の2回の送受信は、1音
線毎、複数音線毎あるいは1走査フレーム毎のいずれに
よって行っても良い。1音線毎の順次照射は、差を求め
る2つのエコーの時間差が小さい点で好ましい。1走査
フレーム毎の順次照射は、動作切り換えの頻度が少ない
点で好ましい。複数音線毎の順次照射はエコーの時間差
と動作切り換えの頻度とのトレードオフを図る点で好ま
しい。
【0034】〔7〕上記課題を解決する請求項7の発明
は、超音波ビームが形成する音線によりマイクロバルー
ン造影剤を含有する被検体内の音線と交叉する断面を走
査してエコーを受信しそれに基づいて前記断面の画像を
形成する超音波撮像装置であって、撮像に先立ってマイ
クロバルーンの破壊限界を越える瞬時音圧を生じる超音
波を照射して前記断面内のマイクロバルーン群を破壊痕
が所定のパターンを成すように破壊する前処理手段を具
備することを特徴とする。
【0035】請求項7の発明では、前処理手段により、
撮像に先立って、マイクロバルーンの破壊限界を越える
瞬時音圧を生じる超音波を照射して断面内のマイクロバ
ルーンの集合部に特定のパターンの破壊痕を付ける。こ
れによって、その後に撮像した所定断面の画像では、マ
イクロバルーンの集合部が破壊痕の特定パターンで示さ
れるので、マイクロバルーン造影剤の所在を知ることが
できる。すなわち、マイクロバルーン造影剤を用いた超
音波撮像を第2高調波によらずに行う超音波撮像装置を
実現することができる。
【0036】第2高調波によらないので、第2高調波イ
メージングの場合のような、超音波送受信系における信
号変換や増幅の際の波形歪、あるいは、被検体内におけ
る超音波パルスの伝播途上での非線形歪等による影響を
受けない。
【0037】〔8〕上記課題を解決する請求項8の発明
は、マイクロバルーン造影剤を含有する被検体に超音波
を照射してエコーを受信しそれに基づいて画像を形成す
る超音波撮像装置であって、エコーに含まれるマイクロ
バルーンからの誘発音響放射信号に基づいて超音波の照
射強度を調節する調節手段を具備することを特徴とす
る。
【0038】請求項8の発明では、調節手段により、超
音波の照射強度をエコーに含まれるマイクロバルーンか
らの誘発音響放射信号に基づいて調節する。マイクロバ
ルーンからの誘発音響放射はマイクロバルーンの破壊に
よって発生するが、マイクロバルーンが破壊する瞬時音
圧は既知であるので、誘発音響放射を検出したときにin
situ 瞬時音圧が分かる。したがって、それに基づいて
超音波の照射強度を調節することにより、in situ 瞬時
音圧を最適化することができる。すなわち、マイクロバ
ルーン造影剤を用いた超音波撮像を最適な超音波照射に
よって行う超音波撮像装置を実現することができる。
【0039】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。なお、本発明は実施の形態
に限定されるものではない。
【0040】〔実施の形態その1〕図1に超音波撮像装
置のブロック(block) 図を示す。本装置は本発明の実施
の形態の一例である。なお、本装置の構成によって本発
明の装置に関する実施の形態の一例が示される。また、
本装置の動作によって本発明の方法に関する実施の形態
の一例が示される。
【0041】(構成)先ず、本装置の構成を説明する。
図1に示すように、本装置は、超音波プローブ(probe)
PRBを有する。超音波プローブPRBは、図示しない
複数の超音波トランスデューサ(transducer)のアレイ(a
rray) を有する。アレイは例えば1次元的に配列された
128個の超音波トランスデューサによって構成され
る。個々の超音波トランスデューサは、例えばPZT
(チタン酸ジルコン酸鉛)セラミックス(ceramics)等の
圧電材料によって構成される。
【0042】超音波プローブPRBは、被検体OBJに
当接されて超音波の送波および受波に使用される。被検
体OBJにはマイクロバルーン造影剤BLNが予め注入
されている。
【0043】超音波プローブPRBは送受信部TRXに
接続されている。送受信部TRXは、超音波プローブP
RBに駆動信号を与えて被検体OBJ内に超音波を送波
させるものである。超音波は被検体OBJ内にビームと
して送波される。超音波ビームの送波は所定の時間間隔
で繰り返し行われる。
【0044】超音波ビームの送波方向は順次変更され、
被検体OBJの内部が超音波ビーム(音線)によって走
査される。これは音線順次の走査と呼ばれる。このよう
な超音波ビームの形成とその走査は、例えばアレイ中の
個々の超音波トランスデューサの駆動に時間差を与える
いわゆるフェーズドアレイ(phased array)の手法を利用
すること等により行われる。
【0045】送受信部TRXは、また、超音波プローブ
PRBが受波した被検体OBJからのエコー信号を受信
するようになっている。エコー信号の受信は超音波の送
波の繰り返しの合間に行われる。エコー信号は超音波送
波の音線に対応した受波音線に沿って受信される。これ
によって、受波の音線も送波の音線に合わせて走査され
る。
【0046】各回の受信によって、音線毎のエコー受信
信号がそれぞれ形成される。このようなエコー受信信号
の形成は、例えばアレイ中の個々の超音波トランスデュ
ーサの受信信号を加算する時間差を調節するいわゆるフ
ェーズドアレイの手法を利用すること等により行われ
る。
【0047】超音波プローブPRBおよび送受信部TR
Xは、本発明における送受信手段の実施の形態の一例で
ある。送受信部TRXはBモード(mode)処理部BMPに
接続されている。送受信部TRXから出力される音線毎
のエコー受信信号は、Bモード処理部BMPに入力され
る。Bモード処理部BMPはBモードデータを形成する
ものである。
【0048】Bモード処理部BMPは、図2に示すよう
に対数増幅回路LOGと包絡線検波回路DETを備えて
いる。Bモード処理部BMPは、対数増幅回路LOGで
エコー受信信号を対数増幅し、包絡線検波回路DETで
包絡線検波して音線上の個々の反射点でのエコーの強度
を表す信号、すなわちAスコープ(scope) 信号を得て、
このAスコープ信号の各瞬時の振幅をそれぞれ輝度値と
して、Bモードデータを形成するようになっている。
【0049】Bモード処理部BMPは画像処理部IMP
に接続されている。画像処理部IMPは、Bモード処理
部BMPから入力されるデータに基づいてBモード画像
を形成するものである。
【0050】画像処理部IMPは、図3に示すように、
バス(bus) BUSによって接続された音線データメモリ
AMM、ディジタル・スキャンコンバータDSC、画像
メモリIMMおよび画像処理回路IMKを備えている。
Bモード処理部BMPから音線毎に入力されたBモード
データは、音線データメモリAMMに記憶される。これ
によって、音線データメモリAMMに音線データ空間が
形成される。
【0051】ディジタル・スキャンコンバータDSC
は、走査変換により音線データ空間のデータを物理空間
のデータに変換するものである。画像メモリIMMは、
ディジタル・スキャンコンバータDSCによって変換さ
れた物理空間の画像データを記憶するものである。
【0052】画像処理回路IMKは、音線データメモリ
AMMおよび画像メモリIMMのデータについてそれぞ
れ所定のデータ処理を施すものである。データ処理の詳
細については後述する。画像処理回路IMKは本発明に
おける演算手段の実施の形態の一例であり、また、画像
形成手段の実施の形態の一例である。
【0053】画像処理部IMPには表示部DISが接続
されている。表示部DISは画像処理部IMPから画像
データが与えられ、それに基づいて画像を表示するよう
になっている。
【0054】以上の送受信部TRX、Bモード処理部B
MP、画像処理部IMPおよび表示部DISは制御部C
NTに接続されている。制御部CNTは、それら各部に
制御信号を与えてその動作を制御するようになってい
る。制御部CNTの制御の下で超音波撮像が実行され
る。
【0055】制御部CNTには操作部OPCが接続され
ている。操作部OPCは操作者によって操作され、制御
部CNTに所望の指令や情報を入力するようになってい
る。操作部OPCは、例えばキーボード(keyboard)やそ
の他の操作具を備えた操作パネル(panel) で構成され
る。
【0056】(動作)次に、本装置の動作を説明する。
操作者は、超音波プローブPRBを被検体OBJの所望
の個所に位置決めし、操作部OPCを操作して撮像動作
を開始させる。
【0057】送受信部TRXは、超音波プローブPRB
を通じて音線順次で被検体OBJの内部を走査してエコ
ーを受信する。送受信部TRXは、超音波の送波を1音
線当たり3回行う。第1回目はマイクロバルーンBLN
の破壊限界を越えない瞬時音圧を被検体OBJ内に生じ
る超音波を送波し、第2回目はマイクロバルーンBLN
の破壊限界を越える瞬時音圧を被検体OBJ内に生じる
超音波を送波し、第3回目はマイクロバルーンBLNの
破壊限界を越えない瞬時音圧を被検体OBJ内に生じる
超音波を送波する。
【0058】このような超音波の送波に対して、送受信
部TRXは、エコーの受信を1音線当たり2回行うよう
になっている。すなわち、第1回目は上記第1回目の超
音波送波に対するエコーを受信し、第2回目は上記第3
回目の超音波送波に対するエコーを受信する。なお、第
2回目の超音波送波に対するエコーの受信は行わない。
【0059】言い換えれば、送受信部TRXは、図4に
示すように、1音線当たり、(A)マイクロバルーンB
LNの破壊限界を越えない瞬時音圧を被検体OBJ内に
生じる超音波Uaを照射してエコーEaを受信すること
と、(B)マイクロバルーンBLNの破壊限界を越える
瞬時音圧を被検体OBJ内に生じる超音波Ubを照射す
ることと、(C)マイクロバルーンBLNの破壊限界を
越えない瞬時音圧を被検体OBJ内に生じる超音波Uc
を照射してエコーEcを受信することを、所定のタイミ
ング(timing)で順次に行う。緒音波UaとUcは同じ強
度とされる。
【0060】音線がマイクロバルーンBLNが存在する
部分を通過したときは、(A)で受信したエコーEaに
は、被検体OBJの組織部のエコーとマイクロバルーン
BLNのエコーが含まれる。マイクロバルーンBLNの
エコーは、送波超音波の周波数成分とその基本周波数の
第2高調波成分を含むが、区別することなく一緒にして
受信される。(B)で送波した超音波Ubにより、音線
上のマイクロバルーンBLNが破壊される。それによっ
て、(C)で受信したエコーEcにはマイクロバルーン
BLNのエコーが含まれず、被検体OBJの組織部のエ
コーのみとなる。これらのエコーEa,Ecに基づい
て、1音線につき2系列のエコー受信信号がそれぞれ形
成される。
【0061】このような順次動作を1音線毎に逐一行う
か、あるいは、複数音線単位または1走査フレーム単位
で行う。1音線毎の順次動作は、第1回目の受信エコー
と第2回目の受信エコーの間の時間差が小さい点で好ま
しい。1走査フレーム単位での順次動作は、送波強度の
切り換えの頻度が少ない点で好ましい。複数音線単位で
の順次動作はエコーの時間差と送波強度切り換え頻度と
のトレードオフを図る点で好ましい。
【0062】複数音線単位または1走査フレーム単位の
順次動作の場合は、マイクロバルーンBLNを破壊する
超音波Ubの照射を、幅の広いビームで一挙に行うよう
にしても良い。これは順次動作の時間を短縮する点で好
ましい。
【0063】マイクロバルーンBLNを破壊する超音波
Ubの照射は、専用の超音波照射部から行うようにして
も良い。そのようにした構成例を図5に示す。図5の
(a)は、超音波プローブPRBの横に取り付けた超音
波照射部KILから音線走査領域に向けて超音波Ubを
照射するようにした構成を示す。これは、超音波照射部
KILを超音波プローブPRBとは独立に適宜のものを
選択できる点で好ましい。
【0064】図5の(b)は、超音波プローブPRBの
アレイARYの一部を超音波照射部KILとし、そこか
ら音線走査領域に向けて超音波Ubを照射するようにし
た構成を示す。これは、超音波プローブPRBに特別な
器具を取り付けずに済む点で好ましい。また、フェーズ
ドアレイの手法により所望のビームを形成する点で好ま
しい。
【0065】超音波Ubの周波数は、超音波Ua,Uc
の周波数よりも1桁程度低くすることが、受信帯域外の
信号となってエコー受信信号への影響が少なくなる点で
好ましい。
【0066】Bモード処理部BMPは、送受信部TRX
から入力される1音線当たり2系列のエコー受信信号か
らそれぞれAスコープ信号を求め、その各瞬時値を輝度
値とするBモードデータをそれぞれ形成する。
【0067】画像処理部IMPは、Bモード処理部BM
Pから入力される1音線当たり2系列のBモードデータ
を音線データメモリAMMにそれぞれ記憶する。これに
よって、音線データメモリAMM内に2系列の音線デー
タ空間が形成される。
【0068】画像処理回路IMKは、音線データメモリ
AMMに記憶された2系列のBモードデータにつき、同
一音線のもの同士で差分を求め、これをその音線の新た
なBモードデータとする。
【0069】差分を求めることにより、両エコーに共通
に含まれている組織部のエコーが消去される。これに対
して、マイクロバルーンBLNのエコーはエコーEaに
しか含まれていないので差分として抽出される。すなわ
ち、マイクロバルーンBLNのエコーについてのBモー
ドデータが音線毎に得られることになる。
【0070】画像処理回路IMKは、この新たなBモー
ドデータをディジタル・スキャンコンバータDSCで物
理空間の画像データに変換し、それを画像メモリIMM
に書き込む。これによって、画像メモリIMMには物理
空間におけるマイクロバルーンBLNの分布を示すBモ
ード画像データが得られる。このBモード画像データが
表示部DISに与えられ、可視像として表示される。
【0071】その際、2系列のBモードデータのいずれ
か一方または両方の平均に基づいて被検体OBJの組織
部のBモード画像を形成し、マイクロバルーンBLNの
分布像と重ね合わせて表示するのが、組織内での位置の
明らかな造影剤像を表示する点で好ましい。その場合、
マイクロバルーンBLNの分布像は組織像とは表示色を
別にするのが両画像を識別し易くする点で好ましい。こ
れによって、例えば図6に示すように、組織の断層像I
Mbに重ね合わせた造影剤像IMcが得られる。
【0072】このようにして、特にエコーの第2高調波
成分を抽出することなくマイクロバルーン造影剤を映像
化することができる。このため、第2高調波イメージン
グの場合のように、超音波送受信系における信号変換や
増幅の際の波形歪、あるいは、被検体内における超音波
パルスの伝播途上での非線形歪等による影響を受けるこ
とがなく、実用上の効果が大きい。
【0073】〔実施の形態その2〕実施の形態その2
は、ブロック図としては図1に示したものと同様にな
る。そこで、図1を使用して説明する。なお、実施の形
態その1と同様の部分については説明を省略し、相違す
る部分についてのみ説明する。なお、本装置の構成によ
って本発明の装置に関する実施の形態の一例が示され
る。また、本装置の動作によって本発明の方法に関する
実施の形態の一例が示される。
【0074】送受信部TRXは、図7に示すように、1
音線当たり、(D)マイクロバルーンBLNの破壊限界
を越える瞬時音圧を被検体OBJ内に生じる超音波Ud
を照射してエコーEdを受信することと、(E)マイク
ロバルーンBLNの破壊限界を越える瞬時音圧を被検体
OBJ内に生じる超音波Ueを照射してエコーEeを受
信することを、所定のタイミングで順次に行う。超音波
Udと超音波Ueの強度は同一である。
【0075】音線がマイクロバルーンBLNが存在する
部分を通過したときは、(D)で受信したエコーEdに
は、被検体OBJの組織部のエコーとマイクロバルーン
BLNのエコーが含まれる。このとき、超音波Udが被
検体OBJ内に生じる瞬時音圧がマイクロバルーンBL
Nの破壊限界を越えていることにより、その音線上のマ
イクロバルーンBLNが破壊される。
【0076】このため、マイクロバルーンBLNのエコ
ーは、マイクロバルーンBLNの破壊に伴って生じる誘
発音響放射(acousticaly stimulated acuoustic emissi
on :asAE ) となる。これは、マイクロバルーンBLN
が壊れてはじけるときに発する音響であって、その強度
や周波数は送波した超音波との相関が無い。特に周波数
は送波の周波数よりも遙かに広帯域なものになる。した
がって、本来の意味でのエコーではないが、本発明では
仮にエコーと呼ぶ。
【0077】一方、(E)で受信したエコーEeには、
すでにマイクロバルーンBLNが破壊されていることに
よりそのエコーは含まれず、被検体OBJの組織部のエ
コーのみとなる。これらのエコーEd,Eeに基づい
て、1音線につき2系列のエコー受信信号がそれぞれ形
成される。
【0078】このような順次動作を1音線毎に逐一行う
か、あるいは、複数音線単位または1走査フレーム単位
で行う。1音線毎の順次動作は、第1回目の受信エコー
と第2回目の受信エコーの間の時間差が小さい点で好ま
しい。1走査フレーム単位での順次動作は、送波強度の
切り換えの頻度が少ない点で好ましい。複数音線単位で
の順次動作はエコーの時間差と送波強度切り換え頻度と
のトレードオフを図る点で好ましい。
【0079】Bモード処理部BMPは、送受信部TRX
から入力される1音線当たり2系列のエコー受信信号か
らそれぞれAスコープ信号を求め、その各瞬時値を輝度
値とするBモードデータをそれぞれ形成する。
【0080】画像処理部IMPは、Bモード処理部BM
Pから入力される1音線当たり2系列のBモードデータ
を音線データメモリAMMにそれぞれ記憶する。これに
よって、音線データメモリAMM内に2系列の音線デー
タ空間が形成される。
【0081】画像処理回路IMKは、音線データメモリ
AMMに記憶された2系列のBモードデータにつき、同
一音線のもの同士で差分を求め、これをその音線の新た
なBモードデータとする。
【0082】差分を求めることにより、両エコーに共通
に含まれている組織部のエコーが消去される。これに対
して、マイクロバルーンBLNの誘発音響放射はエコー
Edにしか含まれていないので差分として抽出される。
すなわち、マイクロバルーンBLNの誘発音響放射に基
づくBモードデータが音線毎に得られる。
【0083】画像処理回路IMKは、この新たなBモー
ドデータをディジタル・スキャンコンバータDSCで物
理空間の画像データに変換し、それを画像メモリIMM
に書き込む。これによって、画像メモリIMMには物理
空間におけるマイクロバルーンBLNの分布を示すBモ
ード画像データが得られる。このBモード画像データが
表示部DISに与えられ、可視像として表示される。
【0084】その際、(E)のエコーによるBモードデ
ータに基づいて被検体OBJの組織部のBモード画像を
形成し、マイクロバルーンBLNの分布像と重ね合わせ
て表示するのが、組織内での位置の明らかな造影剤像を
表示する点で好ましい。その場合、マイクロバルーンB
LNの分布像は組織像とは表示色を別にするのが両画像
を識別し易くする点で好ましい。これによって、例えば
図6に示したように、組織の断層像IMbに重ね合わせ
た造影剤像IMcが得られる。
【0085】このようにして、特にエコーの第2高調波
成分を抽出することなくマイクロバルーン造影剤を映像
化することができる。このため、第2高調波イメージン
グの場合のように、超音波送受信系における信号変換や
増幅の際の波形歪、あるいは、被検体内における超音波
パルスの伝播途上での非線形歪等による影響を受けるこ
とがなく、実用上の効果が大きい。
【0086】〔実施の形態その3〕図8に実施の形態そ
の3のブロック図を示す。図8において図1と同様の部
分については同一の符号を付して説明を省略する。本装
置はCモード撮像(オルソグラフィ(orthography) )を
行うものである。なお、本装置の構成によって本発明の
装置に関する実施の形態の一例が示される。また、本装
置の動作によって本発明の方法に関する実施の形態の一
例が示される。
【0087】超音波プローブPRB’としては、図9に
示すように、超音波トランスデューサTDSの2次元ア
レイARY2を有するものが用いられる。送受信部TR
X’は、この超音波プローブPRB’を通じて、音線順
次で被検体OBJ内の音線と交叉する所定の断面を2次
元走査するようになっている。
【0088】Cモード処理部CMPは、各音線のエコー
受信信号を上記断面の位置に合わせてレンジゲート(ran
ge gate)して断面上から帰投するエコーを採取し、それ
に基づいてCモード画像データを形成するようになって
いる。画像処理部IMP’は、Cモード画像データを図
示しない画像メモリに断面上の2次元座標に対応させて
記憶しCモード画像を形成する。
【0089】ここで、送受信部TRX’は、Cモード撮
像に先立って、撮像すべき所定の断面内の造影剤集合部
に破壊痕を付けるようになっている。すなわち、例えば
図10に示すように、マイクロバルーンBLNの破壊限
界を越える瞬時音圧を被検体OBJ内に生じる超音波ビ
ームBMMによって、断面SECを所定のピッチ(pitc
h) pch で2次元走査する。送受信部TRX’は本発明
における前処理手段の実施の形態の一例である。
【0090】これによって、造影剤集合部MSSの超音
波ビームBMMの通過した部分ではマイクロバルーンB
LNが破壊され、その部分にいわば「穴」があく。この
「穴」を通して組織像が見えるようになるから、この状
態でCモード撮像を行うと、Cモード画像では「穴」が
破壊痕HOLとして観察できるようになる。一方、造影
剤の無い部分には破壊痕が付かないから、所定のパター
ン(pattern) を成す破壊痕HOLの所在によって造影剤
の所在が示される。すなわち、Cモードによる超音波造
影撮像が行われる。また、Cモード画像のフレーム間の
相違から破壊痕HOLのパターンの移動量を測定し、そ
れによって断面内での造影剤の流れを測定することがで
きる。
【0091】このようにして、特にエコーの第2高調波
成分を抽出することなくマイクロバルーン造影剤を映像
化することができる。このため、第2高調波イメージン
グの場合のように、超音波送受信系における信号変換や
増幅の際の波形歪、あるいは、被検体内における超音波
パルスの伝播途上での非線形歪等による影響を受けるこ
とがなく、実用上の効果が大きい。
【0092】〔実施の形態その4〕図11に実施の形態
その4のブロック図を示す。図11において図1と同様
の部分については同一の符号を付して説明を省略する。
なお、本装置の構成によって本発明の装置に関する実施
の形態の一例が示される。また、本装置の動作によって
本発明の方法に関する実施の形態の一例が示される。
【0093】送受信部TRX”は、超音波の送信を例え
ば8〜16波の連続波信号すなわちトーンバースト(ton
e burst)信号によって行うようになっている。これによ
って、周波数スペクトラムが基本周波数f0の周りに集
まる狭帯域の超音波送信が行われるようになっている。
なお、超音波送信の狭帯域化は、フィルタを用いて行う
ようにしても良い。これは精密な狭帯域化を行う点で好
ましい。これに対して、トーンバースト信号による方法
はフィルタが不要な点で好ましい。
【0094】送受信部TRX”は、図12に示すよう
に、3系統のフィルタFLT1,FLT2およびFLT
3を有する。フィルタFLT1の通過帯域は送信超音波
の周波数帯域に合わせてある。これを図13に帯域B1
で示す。フィルタFLT3の通過帯域はマイクロバルー
ンBLNの第2高調波エコーの周波数帯域に合わせてあ
る。これを図13に帯域B3で示す。フィルタFLT2
の通過帯域は誘発音響放射による超音波信号の帯域に合
わせてある。これを図13に帯域B2で示す。帯域B2
は帯域B1と帯域B2の間の帯域となる。この帯域は基
本波エコーも第2高調波エコーも存在しない帯域である
が、送波超音波と相関しない広帯域の誘発音響放射はこ
の帯域で受けることができる。
【0095】エコー受信信号はこれらフィルタFLT1
〜FLT3に共通に入力される。これによって、フィル
タFLT1により基本周波数エコーが抽出され、フィル
タFLT2により誘発音響放射信号が抽出され、フィル
タFLT3により第2高調波エコーが抽出される。
【0096】送受信部TRX”はBモード処理部BM
P’に接続されている。送受信部TRX”から出力され
る音線毎の3系統の受信信号は、Bモード処理部BM
P’に入力される。Bモード処理部BMP’は、これら
3系統の受信信号に基づいて3系統のBモードデータを
それぞれ形成するようになっている。
【0097】Bモード処理部BMP’は、図2に示した
ような対数増幅回路LOGと包絡線検波回路DETを3
系統備えている。Bモード処理部BMP’は、対数増幅
回路LOGで受信信号を対数増幅し、包絡線検波回路D
ETで包絡線検波して音線上の個々の位置でのエコーま
たは誘発音響放射の強度を表す信号、すなわちAスコー
プ信号を得て、このAスコープ信号の各瞬時の振幅をそ
れぞれ輝度値として、Bモードデータを形成するように
なっている。
【0098】Bモード処理部BMP’は画像処理部IM
Pに接続されている。画像処理部IMPは、Bモード処
理部BMP’から入力される3系統のデータに基づい
て、それぞれ3系統のBモード画像を形成するものであ
る。
【0099】送受信部TRX”は制御部CNTに接続さ
れている。制御部CNTには送受信部TRX”から誘発
音響放射の受信信号が入力される。制御部CNTはこの
入力信号に基づいて送受信部TRX”から送波される超
音波の強度を調節するようになっている。制御部CNT
は本発明における調節手段の実施の形態の一例である。
【0100】これによって、送波超音波が、マイクロバ
ルーンBLNの破壊限界を越えない瞬時音圧を被検体O
BJ内に生じさせる強度、またはマイクロバルーンBL
Nの破壊限界を越える瞬時音圧を被検体OBJ内に生じ
させる強度のいずれかとなるように調節させる。制御部
CNTは本発明における調節手段の実施の形態の一例で
ある。調節動作の詳細については後に改めて説明する。
【0101】次に、本装置の動作を説明する。超音波プ
ローブPRBを被検体OBJの所望の個所に位置決め
し、操作部OPCを操作して撮像動作を開始させる。い
ま、第2高調波イメージングを行うものとすると、操作
者は操作部OPCを通じてその旨を指令する。送受信部
TRX”は超音波プローブPRBを通じて音線順次で被
検体OBJの内部を走査してそこから帰投する超音波信
号を逐一受信し、フィルタFLT1〜FLT3 によって
受信信号から基本周波数エコー信号、誘発音響信号およ
び第2高調波エコー信号を分離する。
【0102】ここで、フィルタFLT2が出力信号を生
じるときは、マイクロバルーンBLNの破壊による誘発
音響放射が生じていることを示しており、したがって、
送波超音波がマイクロバルーンBLNの破壊限界(50
ないし100KPa)を越える瞬時音圧を被検体OBJ
内に生じさせていることを示すから、フィルタFLT2
の出力信号に基づいて被検体OBJ内の瞬時音圧を監視
することができる。
【0103】制御部CNTは、フィルタFLT2の出力
信号が発生したとき、送受信部TRX”を制御してその
信号が出なくなるまで送波強度を下げて行く。フィルタ
FLT2の出力信号が出なくなったとき、送波の強度は
被検体OBJ内の瞬時音圧がマイクロバルーンBLNの
破壊限界寸前の値となるように調節されたことになり、
これによって最適な瞬時音圧による第2高調波イメージ
ングが行えるようになる。
【0104】この状態で、Bモード処理部BMP’は、
送受信部TRX”から入力される基本波エコー受信信号
と第2高調波エコー受信信号から2系統のBモードデー
タを音線毎に形成する。画像処理部IMPは、Bモード
処理部BMP’から入力される音線毎の2系統のBモー
ドデータを音線データメモリAMMにそれぞれ記憶す
る。
【0105】画像処理回路IMKは、音線データメモリ
AMMの2系統の音線データをそれぞれディジタル・ス
キャンコンバータDSCで物理空間の画像データに変換
し、それらを画像メモリIMMに書き込む。これによっ
て、画像メモリIMMには物理空間における2系統のB
モード画像データが得られる。これらの画像データは、
それぞれ、基本周波数エコーに基づくBモード画像デー
タおよび第2高調波エコーに基づくBモード画像データ
となる。各画像データにはそれぞれ異なる表示色が指定
される。
【0106】画像メモリIMMへの書き込みに当たり、
画像処理回路IMKは基本周波数エコーに基づく画像と
第2高調波エコーに基づく画像を被検体OBJ内での位
置を合わせて書き込む。
【0107】このような画像データが表示部DISに与
えられて、可視像として表示されることにより、例えば
図6に示すように、基本波エコー像すなわち組織の断層
像IMbに造影剤像IMcを重ねた画像が表示される。
【0108】このようにして、誘発音響放射の監視結果
に基づいて瞬時音圧の制御を行うので、実際に超音波が
当たっている現場でのin situ 瞬時音圧を最適化するこ
とができる。すなわち、マイクロバルーン造影剤を用い
た超音波撮像を最適な超音波照射によって行う超音波撮
像方法を実現することができる。
【0109】一方、誘発音響放射を利用して造影撮像を
するときは、操作者は操作部OPCを通じてその旨を指
令する。送受信部TRX”は超音波プローブPRBを通
じて音線順次で被検体OBJの内部を走査してそこから
帰投する超音波信号を逐一受信し、フィルタFLT1〜
FLT3 によって受信信号から基本周波数エコー信号、
誘発音響信号および第2高調波エコー信号を分離する。
【0110】ここで、フィルタFLT2の出力信号がな
いときは、誘発音響放射が生じていることを示してお
り、したがって、送波超音波がマイクロバルーンBLN
の破壊限界を越えない瞬時音圧を被検体OBJ内に生じ
させていることを示す。
【0111】制御部CNTは、フィルタFLT2の出力
信号が発生しないとき、送受信部TRX”を制御してそ
の信号が十分出るようになるまで送波強度を上げて行
く。フィルタFLT2の出力信号が十分に出るようにな
ったとき、送波の強度は被検体OBJ内の瞬時音圧がマ
イクロバルーンBLNを十分に破壊する値となるように
調節されたことになり、これによって適正な瞬時音圧に
よる誘発音響放射イメージングが行えるようになる。
【0112】このようにして、誘発音響放射の監視結果
に基づいて瞬時音圧の制御を行うので、実際に超音波が
当たっている現場でのin situ 瞬時音圧を最適化するこ
とができる。すなわち、マイクロバルーン造影剤を用い
た超音波撮像を最適な超音波照射によって行う超音波撮
像方法を実現することができる。
【0113】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、請求項1の
発明によれば、1音線当たり、マイクロバルーンを破壊
する前に受信したエコーと後で受信したエコーの差の信
号を求め、この差の信号に基づいて画像を形成するよう
にした。このため、マイクロバルーンを破壊する前に受
信したエコーにはマイクロバルーンのエコーが含まれ、
マイクロバルーンを破壊した後で受信したエコーにはマ
イクロバルーンのエコーが含まれないので、両エコーの
差の信号にはマイクロバルーンのエコーだけが残る。し
たがって、それに基づいて画像を形成することによりマ
イクロバルーンの分布像が得られる。すなわち、マイク
ロバルーン造影剤を用いた超音波撮像を第2高調波によ
らずに行う超音波撮像方法を実現することができる。
【0114】また、請求項2の発明によれば、マイクロ
バルーンの破壊限界を越える瞬時音圧を生じる超音波を
2回照射してそれぞれ受信したエコーの差の信号を求
め、この差の信号に基づいて画像を形成する。このた
め、先に受信したエコーには、マイクロバルーンが破壊
時に生じる誘発音響放射が含まれ、後に受信したエコー
にはそれが含まれないので、両エコーの差の信号にはマ
イクロバルーンの誘発音響放射信号だけが残る。したが
って、差の信号に基づいて画像を形成することによりマ
イクロバルーンの分布像が得られる。すなわち、マイク
ロバルーン造影剤を用いた超音波撮像を第2高調波によ
らずに行う超音波撮像方法を実現することができる。
【0115】また、請求項3の発明によれば、撮像に先
立って、マイクロバルーンの破壊限界を越える瞬時音圧
を生じる超音波を照射して断面内のマイクロバルーンの
集合部に特定のパターンの破壊痕を付ける。これによっ
て、その後に撮像した所定断面の画像では、マイクロバ
ルーンの集合部が破壊痕の特定パターンで示されるの
で、マイクロバルーン造影剤の所在を知ることができ
る。すなわち、マイクロバルーン造影剤を用いた超音波
撮像を第2高調波によらずに行う超音波撮像方法を実現
することができる。
【0116】また、請求項4の発明よれば、超音波の照
射強度をエコーに含まれるマイクロバルーンからの誘発
音響放射信号に基づいて調節する。このため、マイクロ
バルーンからの誘発音響放射はマイクロバルーンの破壊
によって発生するが、マイクロバルーンが破壊する瞬時
音圧は既知であるので、誘発音響放射を検出したときに
in situ 瞬時音圧が分かる。したがって、それに基づい
て超音波の照射強度を調節することにより、in situ 瞬
時音圧を最適化することができる。すなわち、マイクロ
バルーン造影剤を用いた超音波撮像を最適な超音波照射
によって行う超音波撮像方法を実現することができる。
【0117】また、請求項5の発明によれば、演算手段
により、1音線当たり、マイクロバルーンを破壊する前
で受信したエコーと後で受信したエコーの差の信号を求
め、この差の信号に基づいて画像形成手段により画像を
形成する。このため、マイクロバルーンを破壊する前で
受信したエコーにはマイクロバルーンのエコーが含ま
れ、マイクロバルーンを破壊した後で受信したエコーに
はマイクロバルーンのエコーが含まれないので、両エコ
ーの差の信号にはマイクロバルーンのエコーだけが残
る。したがって、それに基づいて画像を形成することに
よりマイクロバルーンの分布像が得られる。すなわち、
マイクロバルーン造影剤を用いた超音波撮像を第2高調
波によらずに行う超音波撮像装置を実現することができ
る。
【0118】また、請求項6の発明によれば、演算手段
により、マイクロバルーンの破壊限界を越える瞬時音圧
を生じる超音波を2回照射してそれぞれ受信したエコー
の差の信号を求め、この差の信号に基づいて画像形成手
段により画像を形成する。このため、先に受信したエコ
ーにはマイクロバルーンが破壊時に生じる誘発音響放射
が含まれ、後に受信したエコーにはそれが含まれないの
で、両エコーの差の信号にはマイクロバルーンの誘発音
響放射信号だけが残る。したがって、差の信号に基づい
て画像を形成することによりマイクロバルーンの分布像
が得られる。すなわち、マイクロバルーン造影剤を用い
た超音波撮像を第2高調波によらずに行う超音波撮像装
置を実現することができる。
【0119】また、請求項7の発明によれば、前処理手
段により、撮像に先立って、マイクロバルーンの破壊限
界を越える瞬時音圧を生じる超音波を照射して断面内の
マイクロバルーンの集合部に特定のパターンの破壊痕を
付ける。これによって、その後に撮像した所定断面の画
像では、マイクロバルーンの集合部が破壊痕の特定パタ
ーンで示されるので、マイクロバルーン造影剤の所在を
知ることができる。すなわち、マイクロバルーン造影剤
を用いた超音波撮像を第2高調波によらずに行う超音波
撮像装置を実現することができる。
【0120】また、請求項8の発明によれば、調節手段
により、超音波の照射強度をエコーに含まれるマイクロ
バルーンからの誘発音響放射信号に基づいて調節する。
このため、マイクロバルーンからの誘発音響放射はマイ
クロバルーンの破壊によって発生するが、マイクロバル
ーンが破壊する瞬時音圧は既知であるので、誘発音響放
射を検出したときにin situ 瞬時音圧が分かる。したが
って、それに基づいて超音波の照射強度を調節すること
により、in situ 瞬時音圧を最適化することができる。
すなわち、マイクロバルーン造影剤を用いた超音波撮像
を最適な超音波照射によって行う超音波撮像装置を実現
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例の装置のブロック図
である。
【図2】本発明の実施の形態の一例の装置の一部のブロ
ック図である。
【図3】本発明の実施の形態の一例の装置の一部のブロ
ック図である。
【図4】本発明の実施の形態の一例の装置の動作を説明
する波形図である。
【図5】本発明の実施の形態の一例の装置における超音
波プローブの模式図である。
【図6】本発明の実施の形態の一例の装置における画像
表示の模式図である。
【図7】本発明の実施の形態の一例の装置の動作を説明
する波形図である。
【図8】本発明の実施の形態の一例の装置のブロック図
である。
【図9】本発明の実施の形態の一例の装置における超音
波プローブの2次元アレイの模式図である。
【図10】本発明の実施の形態の一例の装置によるCモ
ード撮像の模式図である。
【図11】本発明の実施の形態の一例の装置のブロック
図である。
【図12】本発明の実施の形態の一例の装置の一部のブ
ロック図である。
【図13】本発明の実施の形態の一例の装置におけるフ
ィルタの周波数帯域を示す線図である。
【符号の説明】 OBJ 被検体 BLN マイクロバルーン造影剤 PRB 超音波プローブ TRX 送受信部 BMP Bモード処理部 CMP Cモード処理部 IMP 画像処理部 DIS 表示部 CNT 制御部 OPC 操作部 LOG 対数増幅回路 DET 包絡線検波回路 AMM 音線データメモリ DSC ディジタル・スキャンコンバータ IMM 画像メモリ IMK 画像処理回路 BUS バス KIL 超音波照射部 ARY アレイ ARY2 2次元アレイ FLT1〜FLT3 フィルタ TDS 超音波トランスデューサ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マイクロバルーン造影剤を含有する被検
    体を超音波ビームが形成する音線で走査してエコーを受
    信しそれに基づいて画像を形成する超音波撮像方法であ
    って、 1音線当たり、マイクロバルーンの破壊限界を越えない
    瞬時音圧を生じる超音波を照射してエコーを受信するこ
    とと、マイクロバルーンの破壊限界を越える瞬時音圧を
    生じる超音波を照射することと、マイクロバルーンの破
    壊限界を越えない瞬時音圧を生じる超音波を照射してエ
    コーを受信することを順次に行い、 1音線当たり、マイクロバルーンの破壊限界を越える瞬
    時音圧を生じる超音波を照射する前と後でそれぞれ受信
    した前記エコーの差の信号を求め、 前記差の信号に基づいて画像を形成する、 ことを特徴とする超音波撮像方法。
  2. 【請求項2】 マイクロバルーン造影剤を含有する被検
    体を超音波ビームが形成する音線で走査してエコーを受
    信しそれに基づいて画像を形成する超音波撮像方法であ
    って、 1音線当たりマイクロバルーンの破壊限界を越える瞬時
    音圧を生じる超音波を照射してエコーを受信することを
    2回ずつ行い、 1音線当たり先に受信したエコーと後に受信したエコー
    の差の信号を求め、 前記差の信号に基づいて画像を形成する、 ことを特徴とする超音波撮像方法。
  3. 【請求項3】 超音波ビームが形成する音線によりマイ
    クロバルーン造影剤を含有する被検体内の音線と交叉す
    る断面を走査してエコーを受信しそれに基づいて前記断
    面の画像を形成する超音波撮像方法であって、 撮像に先立って、マイクロバルーンの破壊限界を越える
    瞬時音圧を生じる超音波を照射して前記断面内のマイク
    ロバルーン群を破壊痕が所定のパターンを成すように破
    壊する、 ことを特徴とする超音波撮像方法。
  4. 【請求項4】 マイクロバルーン造影剤を含有する被検
    体に超音波を照射してエコーを受信しそれに基づいて画
    像を形成する超音波撮像方法であって、 エコーに含まれるマイクロバルーンからの誘発音響放射
    信号に基づいて超音波の照射強度を調節する、 ことを特徴とする超音波撮像方法。
  5. 【請求項5】 マイクロバルーン造影剤を含有する被検
    体を超音波ビームが形成する音線で走査してエコーを受
    信しそれに基づいて画像を形成する超音波撮像装置であ
    って、 1音線当たり、マイクロバルーンの破壊限界を越えない
    瞬時音圧を生じる超音波を照射してエコーを受信するこ
    とと、マイクロバルーンの破壊限界を越える瞬時音圧を
    生じる超音波を照射することと、マイクロバルーンの破
    壊限界を越えない瞬時音圧を生じる超音波を照射してエ
    コーを受信することを順次に行う送受信手段と、 1音線当たり、マイクロバルーンの破壊限界を越える瞬
    時音圧を生じる超音波を照射する前と後でそれぞれ受信
    した前記エコーの差の信号を求める演算手段と、 前記演算手段の出力信号に基づいて画像を形成する画像
    形成手段とを具備する、 ことを特徴とする超音波撮像装置。
  6. 【請求項6】 マイクロバルーン造影剤を含有する被検
    体を超音波ビームが形成する音線で走査してエコーを受
    信しそれに基づいて画像を形成する超音波撮像装置であ
    って、 1音線当たりマイクロバルーンの破壊限界を越える瞬時
    音圧を生じる超音波を照射してエコーを受信することを
    2回行う送受信手段と、 1音線当たり先に受信したエコーと後に受信したエコー
    との差の信号を求める演算手段と、 前記演算手段の出力信号に基づいて画像を形成する画像
    形成手段を具備する、 ことを特徴とする超音波撮像装置。
  7. 【請求項7】 超音波ビームが形成する音線によりマイ
    クロバルーン造影剤を含有する被検体内の音線と交叉す
    る断面を走査してエコーを受信しそれに基づいて前記断
    面の画像を形成する超音波撮像装置であって、 撮像に先立ってマイクロバルーンの破壊限界を越える瞬
    時音圧を生じる超音波を照射して前記断面内のマイクロ
    バルーン群を破壊痕が所定のパターンを成すように破壊
    する前処理手段を具備する、 ことを特徴とする超音波撮像装置。
  8. 【請求項8】 マイクロバルーン造影剤を含有する被検
    体に超音波を照射してエコーを受信しそれに基づいて画
    像を形成する超音波撮像装置であって、 エコーに含まれるマイクロバルーンからの誘発音響放射
    信号に基づいて超音波の照射強度を調節する調節手段を
    具備する、 ことを特徴とする超音波撮像装置。
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