JPH1085209A - 胎児心音逓倍聴診器 - Google Patents

胎児心音逓倍聴診器

Info

Publication number
JPH1085209A
JPH1085209A JP28282196A JP28282196A JPH1085209A JP H1085209 A JPH1085209 A JP H1085209A JP 28282196 A JP28282196 A JP 28282196A JP 28282196 A JP28282196 A JP 28282196A JP H1085209 A JPH1085209 A JP H1085209A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
reproduction
reproduced
zero
polarity
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP28282196A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuto Takeuchi
康人 竹内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP28282196A priority Critical patent/JPH1085209A/ja
Publication of JPH1085209A publication Critical patent/JPH1085209A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Measuring Pulse, Heart Rate, Blood Pressure Or Blood Flow (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】胎児心音を周波数逓倍して聴取する装置におい
て、極低音域の特性を保存した形で周波数逓倍特性を実
現せんとするものである。 【構成】逓倍次数nを奇数とし、原信号の隣接するゼロ
クロス点の間をn倍の再生速度でn回再生する様に構成
し、かかる再生行程で偶数回目と奇数回目では極性およ
び時間軸上の再生方向が逆になる様に再生手続きを構築
する。即ち一例として選択図である図3においては、n
を3とし、原信号(S1、上段)のゼロクロス点間の各
区間を行程a,b,c,d,eの如くたどり、これを、
変換された信号(S2、下段)において行程a,b,
c,d.eの如く並べ直す如く再生する。ある区間は都
合3回再生されるが、その内の1回が極性、方向とも他
の2回とは逆に再生されるので、この区間繰り返し再生
においてはdc成分も保存され、その結果、極低音域の
伝達特性も保存される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は胎児心音の聴診に適した
電子式の聴診器に関し、特に原音の聴覚的感触を忠実に
伝え、かつ周波数軸上では耳に快い感じのする音域に変
換する如く構成された該聴診器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、胎児心音聴診器は、マイクロホン
で拾った原信号を直接増幅してイヤホン、スピーカーな
どで聴かせる物は殆どなく、ハウリング防止の主旨も兼
ねて原信号を2逓倍して聴かせる物が主流であった。こ
の2逓倍のプロセスは最も簡易には信号を適宜バンドパ
スした物を自乗(ないしその代用として両波整流)した
のちもう一度フィルタに通して直流分と高調波成分を除
去するという物であるが、これだと長時間平均振幅も短
時間平均振幅ももとの信号の2乗になる(比例する)事
になり、この振幅非直線生が理由で耳には依然として不
自然な、鼻が詰まった様な汚い音、という印象が払拭で
きない。
【0003】この様な振幅非直線生を生じない信号2逓
倍方法がいくつか提案され、一部は実施されてきた。典
型例はバンドパスされた信号に自身のヒルベルト変換
(即ち90度の位相回転)を2値化した物を乗ずる、と
か、また一旦A/D変換してマイクロプロセッサないし
DSPにて扱い、信号の時系列データにゼロクロス点が
生ずる都度前回のゼロクロス点との間の半サイクルを2
倍の速さで2回繰り返し再生する、とかいう手法であ
る。後者においては特に繰り返し再生の2回目を極性反
転して行うと再生される信号が接続点毎に近似的に解析
接続した信号になり、見掛けの歪みを低減する事が出
来、前記の鼻が詰まった様な印象という問題はほぼ解決
する。この様な極性反転2回繰り返し再生法には、上記
の如くゼロクロス点一般について行う事の他に、正から
負への、または負から正へのどちらかの向きのゼロクロ
ス点についてのみ選択的に行う。という手もある。
【0004】しかしながら極性反転2回繰り返し再生法
は明らかにゼロ周波数(直流分)の阻止特性すなわちd
cノッチを有し、このため極低音が遮断される結果にな
り、心音ないし胎児心音特有の極低音域の力強い感触が
失われる。またdcレスポンスは胎動や子宮収縮に関連
する極低音域のまた別な信号の保存にも必要な場合があ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明においてはかか
る有益な極低音域の特性を保存した形で前記の周波数逓
倍特性を実現せんとするものである。
【0006】
【問題を解決するための手段】dcノッチのない繰り返
し再生法として、本発明においては、信号の時系列デー
タにゼロクロス点が生ずる都度、nを3以上の奇数とし
て、前回のゼロクロス点との間の半サイクルをn倍の速
さでn回繰り返し再生し、またかかる繰り返し再生にお
いて偶数回目と奇数回目では極性を反転させ、またさら
に好ましくは時間軸も逆向きに、実行する。
【0007】この様にすると、極性反転された再生と、
されない再生との間に必ず1回の実行回数の差があるの
で、dcおよびその近傍の成分が帳消しになる事はな
い。極性反転とともに時間軸を逆向きに再生する事は、
前記と同様に、再生される信号が接続点毎に近似的に解
析接続した信号になり、見掛けの歪みを低減する事が出
来る事から、より好ましい実施例となる。
【0008】周波数逓倍の次数nの値としては、胎児心
音の場合、結果の音が耳に聞こえやすい、ないし印象と
して好ましいという観点から3が最も好ましく、実用的
にはほぼそれのみで十分である。勿論設計上の好みに応
じて5とか7とかの、より高い次数の採用も妨げない。
n=3の場合、胎児心音に特徴的な40〜100Hz程
度の周波数が120〜300Hzの、人の声と同程度
の、耳には心地良い周波数に変換されるので好ましい。
【0009】
【構成例】図1は本発明の好ましい実施例におけるブロ
ック図、図2は装置の構成例の外観、また図3は信号波
形の取り扱われ方を示す模式図である。
【0010】図1において、周辺装置も集積化した1チ
ップマイクロプロセッサ(1)に電池(2)、マイクロ
ホン(3)、イヤホン(4)、電源スイッチとして機能
するスイッチ(5)などがすべて接続されている。1チ
ップマイクロプロセッサ(1)は後述の通りフィルタを
兼ねるアンプ(バンドパスアンプ)(11)、A/D変
換器(12)、CPU本体(13)、メモリ(14)、
D/A変換器(15)などを具備する。バンドパスアン
プ(11)の周波数特性としては、経験則により、胎児
心音という機械的信号源から見て少なくとも2次(12
dB/Oct.)以上の低域カット特性を有する事が好
ましい。これには変換器自身の低域カット特性を含めて
考えて良いが、それが数Hz以下までの非常に低い領域
まで延びている場合にはこのバンドパスアンプ自身がそ
ういう性質を具備せねばならない。これらの構成部品は
一例として図2に示す様に手に持って妊婦の腹に当接し
て胎児心音を聴くのに適した外形を成す筐体の中に組み
立てられる。
【0011】この例の場合、詳細な図示は省略するが、
モナカ形の筐体(21)の底面(22)が心音マイクと
しての振動面を成し、その背後に変位形、速度形、ない
し加速度形の電気音響変換器(23)が配置される。こ
れと、回路基板(24)、電池(25)などがこの筐体
(21)の中に収容される。(26)はイヤホンであ
り、これにより使用者は変換された胎児心音を聴く。使
用者が妊婦自身である事を妨げない。また図示の様な基
礎的装置の他に心拍数計およびそのための表示装置、電
池を充電する手段などを併設する事を妨げない。
【0012】図3に従って波形の扱い方を説明する。原
信号波形(S1、上段)は前記の電気音響変換器から獲
得され、適宜増幅され、前記の如くフィルタされたのち
A/D変換されてCPUの支配下に入った物であり、プ
ログラムからアクセス出来る作業用の一時記憶に所定の
サンプリングレートにより控えられる。CPUは基本的
な割り込みタイマーを2要因持ち、その一つは原信号を
A/D変換して作業用一時記憶に端から詰め込んで行く
作業のためで、例えば毎秒400回、今一つは後述の3
倍速再生用の物で、これに呼応すべく毎秒1200回で
ある。
【0013】前者のサンプリング周期で読み込まれたデ
ータは、後者のサンプリング周期でもって再生されるの
だが、先ずはある時点(t)での書き込み(31)の直
後から数えて2つ目以前のゼロクロス点(32)から過
去に遡る様に逆向きに再生を開始する。あるサンプル点
がゼロクロス点に該当するか否かは、その点のサンプル
値と直前過去の点のサンプル値との積の正負により判断
する。負ならばそれらのサンプル点間に極性転換があっ
た事は自明である。この場合、これらの2点のどちらか
をゼロクロス点として扱い、ラベルを貼るか、処理用ス
タックテーブルに控えておく。どちらをゼロクロス点と
するかはプログラミングの都合上、また全体を通じて矛
盾や撞着を生じない様に適宜決めれば良い。
【0014】3倍速再生の手続きは、一例として、先ず
前記3倍速再生用のタイマーの割り込みに応じて、上記
の様に書き込み直後から数えて2つ目以前のゼロクロス
点(33)から逆向き再生する(a)。次にさらに一つ
昔のゼロクロス点(34)に到達したら、図中の点線で
示す如く、そこから戻る様に、同じ歩調で、しかしすべ
てのサンプル値に−1を乗算して逆極性にして再生する
(b)。この点線で示す波形は原信号(実線)の鏡像で
ある。この様にして逆極性で順方向の再生を行いつつ先
の出発点のゼロクロス点(33)に戻ったら、同じ調子
で今度はさらにその先に順方向に向けた再生に移る
(c)。その後、先のより一つ新しいゼロクロス点(3
2)に至ったらそこでもとの極性に戻って(即ち−1を
乗算するのはやめて)再度反転、先のサンプル点(3
3)に戻る様に再生(d)を行い、そこに至ったら追い
掛ける方向へ逆極性再生(e)を行い、と続け、以下こ
れを次々に繰り返す如く刻々到来するサンプル点列を処
理する。
【0015】即ち上記の如く(33)(34)(33)
(32)(33)(32)と、すなわち行程a,b,
c,d,eと辿る内に現在の書き込み点はこの区間と同
じ時間分だけ(t)から(t´)に進行している。この
間に次から次へ新しいデータ語が作業用一時記憶に詰め
込まれるが、矛盾のないルールにより3倍速再生手続き
を構築しておくならば、読み込みと再生はかかる速度比
でもって平衡し、再生側が読み込み側を追い越したり、
逆に置いてきぼりを喰ったりする事はない。
【0016】図3の下段はかくの如くして3倍速再生さ
れた波形(S2)を示す。これにおいて、区間a,b,
c,d,eは前記原信号(上段)における再生行程a,
b,c,d,eを意味し、また各該当するゼロクロス点
の番号は原信号(S1)中の番号に等価的に該当する。
【0017】以上をまとめ直すと、標記の装置におい
て、逓倍次数nを奇数とし、原信号の隣接するゼロクロ
ス点の間をn倍の再生速度でn回再生する様に構成し、
かかる再生行程で偶数回目と奇数回目では極性および時
間軸上の再生方向が逆になる様に再生手続きを構築す
る。即ち一例として図3においては、nを3とし、原信
号(S1、上段)のゼロクロス点間の各区間を行程a,
b,c,d,eの如くたどり、これを、変換された信号
(S2、下段)において行程a,b,c,d,eの如く
並べ直す如く再生する。ある区間は都合3回再生される
が、その内の1回が極性、方向とも他の2回とは逆に再
生されるので、この区間繰り返し再生においてはdc成
分も保存され、その結果、極低音域の伝達特性も保存さ
れる。
【0018】勿論この他に、手続きが不用意に作業用一
時記憶の辺縁に到達してしまったらどうするか、とか、
ゼロクロス点が予定された許容時間の内に再度出現しな
かったらどうするか、とかの例外処理の手続きがきちん
とルール化されて用意されなければならないが、その様
な防御措置はかかるリアルタイム信号処理には常識事項
である故に説明は省略する。
【0019】しかしこの様な手続きは簡単明快に記述出
来る相当に原始的なプログラム手続きであり、多少心得
た者なら誰でも実行系と必要な逐語的プログラムを構築
できる。ここでこの様に極性転換3倍速再生されたデー
タはD/A変換器を介してオーディオ信号として得られ
る。高々1台の(一人分の両耳一対の)イヤホンを駆動
するのみであれば、これを、前記1チップマイクロクロ
セッサ(1)の具備するD/A変換器(15)の出力端
子に直接あるいはインピーダンス変成器を介して接続す
る事でも十分実用的であり得る。しかしD/A変換器の
後にさらにアンプやフィルタを介在させようと否とそれ
らは瑣末な事であり、本発明の実施上の自由度の範囲内
の事である。またA/D変換の前あるいは後に自動レベ
ル均一化や適応形のイコライザなどを介在させる事も実
施上の自由度の内である。
【0018】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明の実施によれ
ば簡単な構成で低域から高域まで保存されて周波数逓倍
された胎児心音聴診器が実現出来、好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の好ましい実施例におけるブロック図
である。
【図2】 装置の構成例の外観のスケッチである。
【図3】 信号波形の取り扱われ方を示す模式図であ
る。
【符号の説明】
図1 (1) 1チップCPU (2) 電池 (3) マイクロフォン (4) イヤホン (5) スイッチ (11) バンドパスアンプ (12) A/D変換器 (13) CPU本体 (14) メモリ (15) D/A変換器 図2 (21) 筐体 (22) 筐体の底面 (23) 電気音響変換器 (24) 回路基板 (25) 電池 (26) イヤホン 図3 (S1) 原信号波形 (S2) 3倍速再生された波形
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年11月29日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 胎児心音逓倍聴診器
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は胎児心音の聴診に適した
電子式の聴診器に関し、特に原音の聴覚的感触を忠実に
伝え、かつ周波数軸上では耳に快い感じのする音域に変
換する如く構成された該聴診器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、胎児心音聴診器は、マイクロホン
で拾った原信号を直接増幅してイヤホン、スピーカーな
どで聴かせる物は殆どなく、ハウリング防止の主旨も兼
ねて原信号を2逓倍して聴かせる物が主流であった。こ
の2逓倍のプロセスは最も簡易には信号を適宜バンドパ
スした物を自乗(ないしその代用として両波整流)した
のちもう一度フィルタに通して直流分と高調波成分を除
去するという物であるが、これだと長時間平均振幅も短
時間平均振幅ももとの信号の2乗になる(比例する)事
になり、 この振幅非直線生が理由で耳には依然として不
自然な、鼻が詰まった様な汚い音、という印象が払拭で
きない。
【0003】この様な振幅非直線生を生じない信号2逓
倍方法がいくつか提案され、一部は実施されてきた。典
型例はバンドパスされた信号に自身のヒルベルト変換
(即ち90度の位相回転)を2値化した物を乗ずる、と
か、また一旦A/D変換してマイクロプロセッサないし
DSPにて扱い、信号の時系列データにゼロクロス点が
生ずる都度前回のゼロクロス点との間の半サイクルを2
倍の速さで2回繰り返し再生する、とかいう手法であ
る。後者においては特に繰り返し再生の2回目を極性反
転して行うと再生される信号が接続点毎に近似的に解析
接続した信号になり、見掛けの歪みを低減する事が出
来、前記の鼻が詰まった様な印象という問題はほぼ解決
する。この様な極性反転2回繰り返し再生法には、上記
の如くゼロクロス点一般について行う事の他に、正から
負への、または負から正へのどちらかの向きのゼロクロ
ス点についてのみ選択的に行う。という手もある。
【0004】しかしながら極性反転2回繰り返し再生法
は明らかにゼロ周波数(直流分)の阻止特性すなわちd
cノッチを有し、このため極低音が遮断される結果にな
り、心音ないし胎児心音特有の極低音域の力強い感触が
失われる。またdcレスポンスは胎動や子宮収縮に関連
する極低音域のまた別な信号の保存にも必要な場合があ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明においてはかか
る有益な極低音域の特性を保存した形で前記の周波数逓
倍特性を実現せんとするものである。
【0006】
【問題を解決するための手段】dcノッチのない繰り返
し再生法として、本発明においては、信号の時系列デー
タにゼロクロス点が生ずる都度、nを3以上の奇数とし
て、前回のゼロクロス点との間の半サイクルをn倍の速
さでn回繰り返し再生し、またかかる繰り返し再生にお
いて偶数回目と奇数回目では極性を反転させ、またさら
に好ましくは時間軸も逆向きに、実行する。
【0007】この様にすると、極性反転された再生と、
されない再生との間に必ず1回の実行回数の差があるの
で、dcおよびその近傍の成分が帳消しになる事はな
い。極性反転とともに時間軸を逆向きに再生する事は、
前記と同様に、再生される信号が接続点毎に近似的に解
析接続した信号になり、見掛けの歪みを低減する事が出
来る事から、より好ましい実施例となる。
【0008】周波数逓倍の次数nの値としては、胎児心
音の場合、結果の音が耳に聞こえやすい、ないし印象と
して好ましいという観点から3が最も好ましく、実用的
にはほぼそれのみで十分である。勿論設計上の好みに応
じて5とか7とかの、より高い次数の採用も妨げない。
n=3の場合、胎児心音に特徴的な40〜100Hz程
度の周波数が120〜300Hzの、人の声と同程度
の、耳には心地良い周波数に変換されるので好ましい。
【0009】
【構成例】図1は本発明の好ましい実施例におけるブロ
ック図、図2は装置の構成例の外観、また図3は信号波
形の取り扱われ方を示す模式図である。
【0010】図1において、周辺装置も集積化した1チ
ップマイクロブロセッサ(1)に電池(2)、マイクロ
ホン(3)、イヤホン(4)、電源スイッチとして機能
するスイッチ(5)などがすべて接続されている。1チ
ップマイクロプロセッサ(1)は後述の通りフィルタを
兼ねるアンプ(バンドパスアンプ)(11)、A/D変
換器(12)、CPU本体(13)、メモリ(14)、
D/A変換器(15)などを具備する。バンドパスアン
プ(11)の周波数特性としては、経験則により、胎児
心音という機械的信号源から見て少なくとも2次(12
dB/Oct.)以上の低域カット特性を有する事が好
ましい。これには変換器自身の低域カット特性を含めて
考えて良いが、それが数Hz以下までの非常に低い領域
まで延びている場合にはこのバンドパスアンプ自身がそ
ういう性質を具備せねばならない。これらの構成部品は
一例として図2に示す様に手に持って妊婦の腹に当接し
て胎児心音を聴くのに適した外形を成す筐体の中に組み
立てられる。
【0011】この例の場合、詳細な図示は省略するが、
モナカ形の筐体(21)の底面(22)が心音マイクと
しての振動面を成し、その背後に変位形、速度形、ない
し加速度形の電気音響変換器(23)が配置される。こ
れと、回路基板(24)、電池(25)などがこの筐体
(21)の中に収容される。(26)はイヤホンであ
り、これにより使用者は変換された胎児心音を聴く。使
用者が妊婦自身である事を妨げない。また図示の様な基
礎的装置の他に心拍数計およびそのための表示装置、電
池を充電する手段などを併設する事を妨げない。
【0012】図3に従って波形の扱い方を説明する。原
信号波形(S1、上段)は前記の電気音響変換器から獲
得され、適宜増幅され、前記の如くフィルタされたのち
A/D変換されてCPUの支配下に入った物であり、プ
ログラムからアクセス出来る作業用の一時記憶に所定の
サンプリングレートにより控えられる。CPUは基本的
な割り込みタイマーを2要因持ち、その一つは原信号を
A/D変換して作業用一時記憶に端から詰め込んで行く
作業のためで、例えば毎秒400回、今一つは後述の3
倍速再生用の物で、これに呼応すべく毎秒1200回で
ある。
【0013】前者のサンプリング周期で読み込まれたデ
ータは、後者のサンプリング周期でもって再生されるの
だが、先ずはある時点(t)での書き込み(31)の直
後から数えて2つ目以前のゼロクロス点(32)から過
去に遡る様に逆向きに再生を開始する。あるサンプル点
がゼロクロス点に該当するか否かは、その点のサンプル
値と直前過去の点のサンプル値との積の正負により判断
する。負ならばそれらのサンプル点間に極性転換があっ
た事は自明である。この場合、これらの2点のどちらか
をゼロクロス点として扱い、ラベルを貼るか、処理用ス
タックテーブルに控えておく。どちらをゼロクロス点と
するかはプログラミングの都合上、また全体を通じて矛
盾や撞着を生じない様に適宜決めれば良い。
【0014】3倍速再生の手続きは、一例として、先ず
前記3倍速再生用のタイマーの割り込みに応じて、上記
の様に書き込み直後から数えて2つ目以前のゼロクロス
点(33)から逆向き再生する(a)。次にさらに一つ
昔のゼロクロス点(34)に到達したら、図中の点線で
示す如く、そこから戻る様に、同じ歩調で、しかしすべ
てのサンプル値に−1を乗算して逆極性にして再生する
(b)。この点線で示す波形は原信号(実線)の鏡像で
ある。この様にして逆極性で順方向の再生を行いつつ先
の出発点のゼロクロス点(33)に戻ったら、同じ調子
で今度はさらにその先に順方向に向けた再生に移る
(c)。その後、先のより一つ新しいゼロクロス点(3
2)に至ったらそこでもとの極性に戻って(即ち−1を
乗算するのはやめて)再度反転、先のサンプル点(3
3)に戻る様に再生(d)を行い、そこに至ったら追い
掛ける方向へ逆極性再生(e)を行い、と続け、以下こ
れを次々に繰り返す如く刻々到来するサンプル点列を処
理する。
【0015】即ち上記の如く(33)(34)(33)
(32)(33)(32)と、すなわち行程a,b,
c,d,eと辿る内に現在の書き込み点はこの区間と同
じ時間分だけ(t)から(t´)に進行している。この
間に次から次へ新しいデータ語が作業用一時記憶に詰め
込まれるが、矛盾のないルールにより3倍速再生手続き
を構築しておくならば、読み込みと再生はかかる速度比
でもって平衡し、再生側が読み込み側を追い越したり、
逆に置いてきぼりを喰ったりする事はない。
【0016】図3の下段はかくの如くして3倍速再生さ
れた波形(S2)を示す。これにおいて、区間a,b,
c,d,eは前記原信号(上段)における再生行程a,
b,c,d,eを意味し、また各該当するゼロクロス点
の番号は原信号(S1)中の番号に等価的に該当する。
【0017】以上をまとめ直すと、標記の装置におい
て、逓倍次数nを奇数とし、原信号の隣接するゼロクロ
ス点の間をn倍の再生速度でn回再生する様に構成し、
かかる再生行程で偶数回目と奇数回目では極性および時
間軸上の再生方向が逆になる様に再生手続きを構築す
る。即ち一例として図3においては、nを3とし、原信
号(S1、上段)のゼロクロス点間の各区間を行程a,
b,c,d,eの如くたどり、これを、変換された信号
(S2、下段)において行程a,b,c,d,eの如く
並べ直す如く再生する。ある区間は都合3回再生される
が、その内の1回が極性、方向とも他の2回とは逆に再
生されるので、この区間繰り返し再生においてはdc成
分も保存され、その結果、極低音域の伝達特性も保存さ
れる。
【0018】勿論この他に、手続きが不用意に作業用一
時記憶の辺縁に到達してしまったらどうするか、とか、
ゼロクロス点が予定された許容時間の内に再度出現しな
かったらどうするか、とかの例外処理の手続きがきちん
とルール化されて用意されなければならないが、その様
な防御措置はかかるリアルタイム信号処理には常識事項
である故に説明は省略する。
【0019】しかしこの様な手続きは簡単明快に記述出
来る相当に原始的なプログラム手続きであり、多少心得
た者なら誰でも実行系と必要な逐語的プログラムを構築
できる。ここでこの様に極性転換3倍速再生されたデー
タはD/A変換器を介してオーデイオ信号として得られ
る。高々1台の(一人分の両耳一対の)イヤホンを駆動
するのみであれば、これを、前記1チップマイクロクロ
セッサ(1)の具備するD/A変換器(15)の出力端
子に直接あるいはインピーダンス変成器を介して接続す
る事でも十分実用的であり得る。しかしD/A変換器の
後にさらにアンプやフィルタを介在させようと否とそれ
らは瑣末な事であり、本発明の実施上の自由度の範囲内
の事である。またΛ/D変換の前あるいは後に自動レベ
ル均一化や適応形のイコライザなどを介在させる事も実
施上の自由度の内である。
【0020】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明の実施によれ
ば簡単な構成で低域から高域まで保存されて周波数逓倍
された胎児心音聴診器が実現出来、好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の好ましい実施例におけるブロック図
である。
【図2】 装置の構成例の外観のスケッチである。
【図3】 信号波形の取り扱われ方を示す模式図であ
る。
【符号の説明】
【図1】(1) 1チップCPU (2) 電池 (3) マイクロフォン (4) イヤホン (5) スイッチ (11) バンドパスアンプ (12) A/D変換器 (13) CPU本体 (14) メモリ (15) D/A変換器
【図2】(21) 筐体 (22) 筐体の底面 (23) 電気音響変換器 (24) 回路基板 (25) 電池 (26) イヤホン
【図3】(S1) 原信号波形 (S2) 3倍速再生された波形
【手続補正書】
【提出日】平成9年7月14日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 胎児心音逓倍聴診器
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は胎児心音の聴診に適した
電子式の聴診器に関し、特に原音の聴覚的感触を忠実に
伝え、かつ周波数軸上では耳に快い感じのする音域に変
換する如く構成された該聴診器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、胎児心音聴診器は、マイクロホン
で拾った原信号を直接増幅してイヤホン、スピーカーな
どで聴かせる物は殆どなく、ハウリング防止の主旨も兼
ねて原信号を2逓倍して聴かせる物が主流であった。こ
の2逓倍のプロセスは最も簡易には信号を適宜バンドパ
スした物を自乗(ないしその代用として両波整流)した
のちもう一度フィルタに通して直流分と高調波成分を除
去するという物であるが、これだと長時間平均振幅も短
時間平均振幅ももとの信号の2乗になる(比例する)事
になり、この振幅非直線生が理由で耳には依然として不
自然な、鼻が詰まった様な汚い音、という印象が払拭で
きない。
【0003】この様な振幅非直線生を生じない信号2逓
倍方法がいくつか提案され、一部は実施されてきた。典
型例はバンドパスされた信号に自身のヒルベルト変換
(即ち90度の位相回転)を2値化した物を乗ずる、と
か、また一旦A/D変換してマイクロプロセッサないし
DSPにて扱い、信号の時系列データにゼロクロス点が
生ずる都度前回のゼロクロス点との間の半サイクルを2
倍の速さで2回繰り返し再生する、とかいう手法であ
る。後者においては特に繰り返し再生の2回目を極性反
転して行うと再生される信号が接続点毎に近似的に解析
接続した信号になり、見掛けの歪みを低減する事が出
来、前記の鼻が詰まった様な印象という問題はほぼ解決
する。この様な極性反転2回繰り返し再生法には、上記
の如くゼロクロス点一般について行う事の他に、正から
負への、または負から正へのどちらかの向きのゼロクロ
ス点についてのみ選択的に行う。という手もある。
【0004】しかしながら極性反転2回繰り返し再生法
は明らかにゼロ周波数(直流分)の阻止特性すなわちd
cノッチを有し、このため極低音が遮断される結果にな
り、心音ないし胎児心音特有の極低音域の力強い感触が
失われる。またdcレスポンスは胎動や子宮収縮に関連
する極低音域のまた別な信号の保存にも必要な場合があ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明においてはかか
る有益な極低音域の特性を保存した形で前記の周波数逓
倍特性を実現せんとするものである。
【0006】
【問題を解決するための手段】dcノッチのない繰り返
し再生法として、本発明においては、信号の時系列デー
タにゼロクロス点が生ずる都度、nを3以上の奇数とし
て、前回のゼロクロス点との間の半サイクルをn倍の速
さでn回繰り返し再生し、またかかる繰り返し再生にお
いて偶数回目と奇数回目では極性を反転させ、またさら
に好ましくは時間軸も逆向きに、実行する。
【0007】この様にすると、極性反転された再生と、
されない再生との間に必ず1回の実行回数の差があるの
で、dcおよびその近傍の成分が帳消しになる事はな
い。極性反転とともに時間軸を逆向きに再生する事は、
前記と同様に、再生される信号が接続点毎に近似的に解
析接続した信号になり、見掛けの歪みを低減する事が出
来る事から、より好ましい実施例となる。
【0008】周波数逓倍の次数nの値としては、胎児心
音の場合、結果の音が耳に聞こえやすい、ないし印象と
して好ましいという観点から3が最も好ましく、実用的
にはほぼそれのみで十分である。勿論設計上の好みに応
じて5とか7とかの、より高い次数の採用も妨げない。
n=3の場合、胎児心音に特徴的な40〜100Hz程
度の周波数が120〜300Hzの、人の声と同程度
の、耳には心地良い周波数に変換されるので好ましい。
【0009】
【構成例】図1は本発明の好ましい実施例におけるブロ
ック図、図2は装置の構成例の外観、また図3は信号波
形の取り扱われ方を示す模式図である。
【0010】図1において、周辺装置も集積化した1チ
ップマイクロプロセッサ(1)に電池(2)、マイクロ
ホン(3)、イヤホン(4)、電源スイッチとして機能
するスイッチ(5)などがすべて接続されている。1チ
ップマイクロプロセッサ(1)は後述の通りフィルタを
兼ねるアンプ(バンドパスアンプ)(11)、A/D変
換器(12)、CPU本体(13)、メモリ(14)、
D/A変換器(15)などを具備する。バンドパスアン
プ(11)の周波数特性としては、経験則により、胎児
心音という機械的信号源から見て少なくとも2次(12
dB/Oct.)以上の低域カット特性を有する事が好
ましい。これには変換器自身の低域カット特性を含めて
考えて良いが、それが数Hz以下までの非常に低い領域
まで延びている場合にはこのバンドパスアンプ自身がそ
ういう性質を具備せねばならない。これらの構成部品は
一例として図2に示す様に手に持って妊婦の腹に当接し
て胎児心音を聴くのに適した外形を成す筐体の中に組み
立てられる。
【0011】この例の場合、詳細な図示は省略するが、
モナカ形の筐体(21)の底面(22)が心音マイクと
しての振動面を成し、その背後に変位形、速度形、ない
し加速度形の電気音響変換器(23)が配置される。こ
れと、回路基板(24)、電池(25)などがこの筐体
(21)の中に収容される。(26)はイヤホンであ
り、これにより使用者は変換された胎児心音を聴く。使
用者が妊婦自身である事を妨げない。また図示の様な基
礎的装置の他に心拍数計およびそのための表示装置、電
池を充電する手段などを併設する事を妨げない。
【0012】図3に従って波形の扱い方を説明する。原
信号波形(S1、上段)は前記の電気音響変換器から獲
得され、適宜増幅され、前記の如くフィルタされたのち
A/D変換されてCPUの支配下に入った物であり、プ
ログラムからアクセス出来る作業用の一時記憶に所定の
サンプリングレートにより控えられる。CPUは基本的
な割り込みタイマーを2要因持ち、その一つは原信号を
A/D変換して作業用一時記憶に端から詰め込んで行く
作業のためで、例えば毎秒400回、今一つは後述の3
倍速再生用の物で、これに呼応すべく毎秒1200回で
ある。
【0013】前者のサンプリング周期で読み込まれたデ
ータは、後者のサンプリング周期でもって再生されるの
だが、先ずはある時点(t)での書き込み(31)の直
後から数えて2つ目以前のゼロクロス点(32)から過
去に遡る様に逆向きに再生を開始する。あるサンプル点
がゼロクロス点に該当するか否かは、その点のサンプル
値と直前過去の点のサンプル値との積の正負により判断
する。負ならばそれらのサンプル点間に極性転換があっ
た事は自明である。この場合、これらの2点のどちらか
をゼロクロス点として扱い、ラベルを貼るか、処理用ス
タックテーブルに控えておく。どちらをゼロクロス点と
するかはプログラミングの都合上、また全体を通じて矛
盾や撞着を生じない様に適宜決めれば良い。
【0014】3倍速再生の手続きは、一例として、先ず
前記3倍速再生用のタイマーの割り込みに応じて、上記
の様に書き込み直後から数えて2つ目以前のゼロクロス
点(33)から逆向き再生する(a)。次にさらに一つ
昔のゼロクロス点(34)に到達したら、図中の点線で
示す如く、そこから戻る様に、同じ歩調で、しかしすべ
てのサンプル値に−1を乗算して逆極性にして再生する
(b)。この点線で示す波形は原信号(実線)の鏡像で
ある。この様にして逆極性で順方向の再生を行いつつ先
の出発点のゼロクロス点(33)に戻ったら、同じ調子
で今度はさらにその先に順方向に向けた再生に移る
(c)。その後、先のより一つ新しいゼロクロス点(3
2)に至ったらそこでもとの極性に戻って(即ち−1を
乗算するのはやめて)再度反転、先のサンプル点(3
3)に戻る様に再生(d)を行い、そこに至ったら追い
掛ける方向へ逆極性再生(e)を行い、と続け、以下こ
れを次々に繰り返す如く刻々到来するサンプル点列を処
理する。
【0015】即ち上記の如く(33)(34)(33)
(32)(33)(32)と、すなわち行程a,b,
c,d,eと辿る内に現在の書き込み点はこの区間と同
じ時間分だけ(t)から(t´)に進行している。この
間に次から次へ新しいデータ語が作業用一時記憶に詰め
込まれるが、矛盾のないルールにより3倍速再生手続き
を構築しておくならば、読み込みと再生はかかる速度比
でもって平衡し、再生側が読み込み側を追い越したり、
逆に置いてきぼりを喰ったりする事はない。
【0016】図3の下段はかくの如くして3倍速再生さ
れた波形(S2)を示す。これにおいて、区間a,b,
c,d,eは前記原信号(上段)における再生行程a,
b,c,d,eを意味し、また各該当するゼロクロス点
の番号は原信号(S1)中の番号に等価的に該当する。
【0017】以上をまとめ直すと、標記の装置におい
て、逓倍次数nを奇数とし、原信号の隣接するゼロクロ
ス点の間をn倍の再生速度でn回再生する様に構成し、
かかる再生行程で偶数回目と奇数回目では極性および時
間軸上の再生方向が逆になる様に再生手続きを構築す
る。即ち一例として図3においては、nを3とし、原信
号(S1、上段)のゼロクロス点間の各区間を行程a,
b,c,d,eの如くたどり、これを、変換された信号
(S2、下段)において行程a,b,c,d,eの如く
並べ直す如く再生する。ある区間は都合3回再生される
が、その内の1回が極性、方向とも他の2回とは逆に再
生されるので、この区間繰り返し再生においてはdc成
分も保存され、その結果、極低音域の伝達特性も保存さ
れる。
【0018】勿論この他に、手続きが不用意に作業用一
時記憶の辺縁に到達してしまったらどうするか、とか、
ゼロクロス点が予定された許容時間の内に再度出現しな
かったらどうするか、とかの例外処理の手続きがきちん
とルール化されて用意されなければならないが、その様
な防御措置はかかるリアルタイム信号処理には常識事項
である故に説明は省略する。
【0019】しかしこの様な手続きは簡単明快に記述出
来る相当に原始的なプログラム手続きであり、多少心得
た者なら誰でも実行系と必要な逐語的プログラムを構築
できる。ここでこの様に極性転換3倍速再生されたデー
タはD/A変換器を介してオーデイオ信号として得られ
る。高々1台の(一人分の両耳一対の)イヤホンを駆動
するのみであれば、これを、前記1チップマイクロクロ
セッサ(1)の具備するD/A変換器(15)の出力端
子に直接あるいはインピーダンス変成器を介して接続す
る事でも十分実用的であり得る。しかしD/A変換器の
後にさらにアンプやフィルタを介在させようと否とそれ
らは瑣末な事であり、本発明の実施上の自由度の範囲内
の事である。またA/D変換の前あるいは後に自動レベ
ル均一化や適応形のイコライザなどを介在させる事も実
施上の自由度の内である。
【0020】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明の実施によれ
ば簡単な構成で低域から高域まで保存されて周波数逓倍
された胎児心音聴診器が実現出来、好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の好ましい実施例におけるブロック図
である。
【図2】 装置の構成例の外観のスケッチである。
【図3】 信号波形の取り扱われ方を示す模式図であ
る。
【符号の説明】
【図1】(1) 1チップCPU (2) 電池 (3) マイクロフォン (4) イヤホン (5) スイッチ (11) バンドパスアンプ (12) A/D変換器 (13) CPU本体 (14) メモリ (15) D/A変換器
【図2】(21) 筐体 (22) 筐体の底面 (23) 電気音響変換器 (24) 回路基板 (25) 電池 (26) イヤホン
【図3】(S1) 原信号波形 (S2) 3倍速再生された波形

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 胎児心音の周波数を奇数次逓倍して聴く
    事を特徴とする、胎児心音逓倍聴診器。
  2. 【請求項2】 逓倍次数が3である事を特徴とする、請
    求項1に記載の胎児心音逓倍聴診器。
  3. 【請求項3】 信号をそのゼロクロス点を境目に半サイ
    クル毎に奇数回繰り返し、該繰り返しの偶数回目は奇数
    回目に比して逆極性で、または逆極性でかつ時間軸上で
    逆向きに、繰り返しを行う如く構成された事を特徴とす
    る、請求項1あるいは2に記載の胎児心音逓倍聴診器。
  4. 【請求項4】 上記繰り返しに付される信号が、信号源
    から見て少なくとも2次のローカットフィルタにより低
    域カット処理された信号である事を特徴とする、請求項
    1、2または3に記載の胎児心音逓倍聴診器。
JP28282196A 1996-09-18 1996-09-18 胎児心音逓倍聴診器 Pending JPH1085209A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28282196A JPH1085209A (ja) 1996-09-18 1996-09-18 胎児心音逓倍聴診器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28282196A JPH1085209A (ja) 1996-09-18 1996-09-18 胎児心音逓倍聴診器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1085209A true JPH1085209A (ja) 1998-04-07

Family

ID=17657527

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28282196A Pending JPH1085209A (ja) 1996-09-18 1996-09-18 胎児心音逓倍聴診器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1085209A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ES2213466A1 (es) * 2002-09-17 2004-08-16 Pedro Lopez Sanchez Detector del latido cardiaco fetal de uso domiciliario.
JP2008529696A (ja) * 2005-02-21 2008-08-07 コンピュータライズド メディカル テクノロジー イン スウェーデン アーベー 音声モニター
WO2018092993A1 (ko) * 2016-11-18 2018-05-24 삼성메디슨 주식회사 초음파 진단 장치 및 그 동작 방법

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ES2213466A1 (es) * 2002-09-17 2004-08-16 Pedro Lopez Sanchez Detector del latido cardiaco fetal de uso domiciliario.
JP2008529696A (ja) * 2005-02-21 2008-08-07 コンピュータライズド メディカル テクノロジー イン スウェーデン アーベー 音声モニター
US8634570B2 (en) 2005-02-21 2014-01-21 Computerized Medical Technology In Sweden Ab Sound monitor
WO2018092993A1 (ko) * 2016-11-18 2018-05-24 삼성메디슨 주식회사 초음파 진단 장치 및 그 동작 방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN101123915B (zh) 声监控器
JP3626198B2 (ja) 電子聴診器
JPS60125098A (ja) 音監視装置
CN101682811A (zh) 使用入耳式耳机的声音再生装置
CN207070285U (zh) 基于超声波的无线耳机及其控制系统
WO2002032313A3 (en) Digital stethoscope
US4424815A (en) Stethoscope-type recording system with stretched-in-time playback
NO950495D0 (no) Apparat for å lytte på kroppslyd
JP4023842B2 (ja) ディジタルフィルタ及び音響再生装置
CN107396228A (zh) 基于超声波的无线耳机及其控制系统
CN202211702U (zh) 一种无线听诊器
JPH1085209A (ja) 胎児心音逓倍聴診器
JP2568134B2 (ja) 補聴器
CN209018776U (zh) 智能听诊器
US7003121B1 (en) Method and an apparatus for processing an auscultation signal
CN108013898A (zh) 智能听诊器
JPS60143100A (ja) 補聴器
JPH01280997A (ja) 骨伝導音声信号用ピツクアツプマイクロホン回路
JPH03210274A (ja) 高周波自然音によるストレス緩和装置
JP2003180681A (ja) 生体情報収集装置
JPS58101609U (ja) 電子式聴診器
JP4617668B2 (ja) 音声信号処理装置及び音声信号再生システム
Lipshitz et al. Preliminary Results on the Audibility of Midrange Phase Distortion in Audio Systems
JPH01105999A (ja) 小型音声出力機器
JPH0551311U (ja) 聴診器