JPH1084685A - 交流2極モータの回転方向制御装置 - Google Patents

交流2極モータの回転方向制御装置

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JPH1084685A
JPH1084685A JP8236899A JP23689996A JPH1084685A JP H1084685 A JPH1084685 A JP H1084685A JP 8236899 A JP8236899 A JP 8236899A JP 23689996 A JP23689996 A JP 23689996A JP H1084685 A JPH1084685 A JP H1084685A
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JP
Japan
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rotor
pole
rotation
coil
rotation direction
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Application number
JP8236899A
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English (en)
Inventor
Ritsuo Hama
律雄 濱
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TOMINAGA JUSHI KOGYOSHO KK
Original Assignee
TOMINAGA JUSHI KOGYOSHO KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】交流2極モータを電気的な手段で一定方向に回
転させるための交流2極モータの回転方向制御装置の提
供を目的とする。 【解決手段】回転子1のそれぞれ半周側外面に永久磁石
のN極及びS極からなる磁極2a、2bが配置されると
ともに、前記磁極に臨む位置に固定子鉄心4の界磁面5
a、5bが形成され、該固定子鉄心4には交流2相電源
に接続されるコイル6a、6bが巻かれた交流2極モー
タを対象とする。回転子の起動直後にその回転方向を検
知し、検知した回転方向に基いて、回転子が正回転して
いるか否かを判定し、正回転していないことが判定され
た場合には、前記コイルへの通電を遮断し、遮断後コイ
ルへ再通電する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、池や水槽の揚水
用ポンプ、洗濯機の排水用ポンプ等に用いられる交流2
極モータにおいて、その回転方向を一定に制御するため
の交流2極モータの回転方向制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び解決しようとする課題】上記のような
交流2極モータは、一般に、回転子の一方の半周側外面
にN極が、他方の半周側外面にS極が配置されるととも
に、前記N極およびS極に臨む位置に固定子鉄心の界磁
面が形成され、該固定子鉄心には交流2相電源に接続さ
れるコイルが巻かれた構成を有している。そして、該コ
イルに交番電圧を印加することにより、固定子鉄心の界
磁面に交番磁界を生ぜしめ、この磁界と回転子の永久磁
石との間で反発力を発生させて回転子を回転させるもの
となされている。
【0003】このような交流2極モータはその電源を切
ると、回転子の永久磁石と固定子鉄心の界磁面との間で
の吸着力が最大となる位置で停止する。そして、コイル
への通電により回転子は始動するが、その回転方向は、
コイルに流れる電流の初期位相や回転子のN極、S極の
停止位置によって決定されることから、従来は、いずれ
の方向に回転するかはモータを始動しなければわからな
かった。
【0004】このため、かかるモータをポンプ等に用い
た場合には、両方向への回転を予想してその構造を決定
しなければならず、構造が複雑化するとともに効率も良
くないという欠点があった。また、一方向への回転を機
械的に阻止することにより回転方向を決定する試みも行
われているが、やはり構造が複雑になるとともに、機械
的接触部分が存在するため、耐久性に問題を有するもの
であった。
【0005】この発明は、かかる技術的背景に鑑みてな
されたものであって、交流2極モータを電気的な手段で
一定方向(正方向)に回転させるための交流2極モータ
の回転方向制御装置の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的において、この
発明は、回転子のそれぞれ半周側外面に永久磁石のN極
及びS極からなる磁極が配置されるとともに、前記磁極
に臨む位置に固定子鉄心の界磁面が形成され、該固定子
鉄心には交流2相電源に接続されるコイルが巻かれた交
流2極モータにおいて、前記回転子の起動直後にその回
転方向を検知する手段と、該回転方向検知手段により検
知した回転方向に基いて、回転子が正回転しているか否
かを判定する正回転判定手段と、該判定手段により正回
転していないことが判定された場合には、前記コイルへ
の通電を遮断する手段と、遮断後コイルへ再通電する手
段とを備えていることを特徴とするものである。
【0007】このような交流2極モータでは、回転子の
起動直後にその回転方向が検知され、検知された回転方
向が逆回転である場合には、コイルへの通電が遮断さ
れ、遮断後、コイルへ再通電されるから、回転子が逆回
転である限りこれが繰り返され、従っていずれは正方向
に回転するものとなる。
【0008】また、回転方向検知手段による正回転であ
ることの検知が複数回繰返されたときに、正回転判定手
段は回転子が正回転していると判定するものとなされて
いる場合には、回転制御の確実性が増大する。
【0009】また、正回転判定手段により正回転してい
ないことが複数回繰り返して判定されたときには、前記
コイルへの通電遮断から再通電までの時間が変化させら
れている場合には、コイルへの通電再開時における界磁
面と惰性回転している回転子磁極との位置関係を変える
ことができ、正回転への修正確率が高くなる。
【0010】また、正回転判定手段により正回転してい
ないことが連続して所定回数繰り返して判定されたとき
に、回転子の起動動作を中止するものとなされている場
合には、上記効果に加えて、異物の噛み込み等に起因し
て、モータに異常が生じている場合の、回転駆動力付与
の過度の繰り返しによる故障の発生を未然に回避でき
る。
【0011】
【発明の実施の形態】図1はこの発明が適用される交流
2極モータの一例を概略的に示すものである。
【0012】図1において、(1)は紙面厚さ方向に長
い円筒形永久磁石(2)を軸棒(3)に嵌め込んで形成
された回転子であり、軸棒(3)を中心として紙面と平
行な平面内で回転可能となされている。この回転子
(1)の前記永久磁石(2)は、直径方向の両端がN極
とS極に着磁されており、従って一方の半周側外面がN
磁極(2a)と、他方の半周側外面がS磁極(2b)と
なされている。
【0013】(4)は二股状部(4a)(4a)を有す
る断面コ字形の固定子鉄心である。この固定子鉄心
(4)の二股状部(4a)(4a)の各先端内面は断面
円弧状に穿たれて界磁面(5a)(5b)を形成してお
り、これら両界磁面(5a)(5b)の間の空間に、前
記回転子(1)がその外周面と界磁面(5a)(5b)
との間にわずかのギャップを存在させた状態で配置され
ている。また、前記各二股状部(4a)(4a)の基端
部分には、それぞれコイル(6a)(6b)が巻かれて
いる。これらのコイル(6a)(6b)には、交流二相
電源である商用電源が接続されるものとなされており、
これにより固定子鉄心(4)は交番的に励磁されて、界
磁面(5a)(5b)には交番的にN極とS極が生じる
ものとなされている。
【0014】前記界磁面(5a)(5b)のうちの一方
には、円弧状断面の上端部と下端部の位置において、回
転子(1)との間のギャップに臨んで磁気検知センサと
しての2個のホールセンサ(7)(8)が設けられてい
る。このホールセンサ(7)(8)は、モータの起動時
には、界磁面(5a)(5b)と対向して停止している
回転子磁極(2a)(2b)の極性を判定するための信
号を出力するとともに、起動後は回転子(1)の回転方
向を検知するための信号を出力するものである。即ち、
ホールセンサ(7)(8)に電流を流した状態でそれと
垂直に磁界が加わると、電流、磁界と垂直方向に電圧が
発生する。ここで、起動時においては、ホールセンサ
(7)(8)に近接して停止している回転子磁極(2
a)(2b)がN極かS極かにより発生電圧の向きが異
なり、その電圧の向き(正負)を検出することにより、
該回転子磁極の極性を判定するものとなされている。一
方、起動後において、回転子(1)が図1の矢印方向
(時計方向)に回転したときを正回転とすると、回転子
(1)が正回転しているとき、回転子のN磁極(2a)
及びS磁極(2b)は、ホールセンサ(7)に先に到達
した後、遅れてホールセンサ(8)に到達する。また、
回転子(1)が逆回転しているとき、回転子のN磁極
(2a)及びS磁極(2b)は、ホールセンサ(8)に
先に到達した後、遅れてホールセンサ(7)に到達す
る。このため各ホールセンサ(7)(8)からは、回転
子(1)の回転方向に応じて、両ホールセンサの取付け
角度相当分だけ位相が進み方向あるいは送れ方向にずれ
た信号が出力されるものとなされている。
【0015】図2は、この発明に係る回転方向制御装置
の一実施態様としての回路図を示すものである。
【0016】図2において、(10)(11)は回転信
号出力回路であり、前述のホールセンサ(7)(8)
と、これらホールセンサの出力に応じて、ハイレベル
(Hレベルと称する)またはローレベル(Lレベルと称
する)の信号を出力する増幅回路(12)を備えてい
る。これらの回転信号出力回路(10)(11)は、こ
の実施形態では、起動時において界磁面(5a)に近接
して停止している回転子磁極(2a)または(2b)が
N極であるときにHレベルの信号を、S極であるときに
Lレベルの信号を同時に出力し、回転子(1)の回転後
は、回転方向に応じて、ホールセンサ(7)(8)の取
付け角度相当分だけ位相が進み方向あるいは送れ方向に
ずれた回転信号S1、S2(図4に示す)を出力するも
のとなされている。
【0017】かかる回転信号出力回路(10)(11)
の信号は、マイクロコンピュータに(100)入力され
ており、マイクロコンピュータ(100)は、該信号に
基いて、起動時においては、界磁面(5a)に近接して
停止している回転子磁極(2a)または(2b)がN極
であるかS極であるかを判定し、起動後は回転子(1)
の回転方向を検出するものとなされている。回転方向
(1)の検出は、例えば次のようにして行われる。即
ち、回転子(1)が正回転しているときの信号を図4
(イ)に示すと、回転信号出力回路(10)からの回転
信号S1と回転信号出力回路(11)からの回転信号S
2との関係において、S1の立ち下がりのときS2はH
レベルとなっている。一方、回転子(1)が逆回転して
いるときの信号を図4(ロ)に示すと、信号S1の立ち
下がりのときS2はLレベルとなっている。従って、起
動後においては、回転信号S1の立ち下がりのとき、回
転信号S2がHレベルかLレベルかを判断することによ
り、回転子(1)の回転方向が検知されるものとなされ
ている。
【0018】前記マイクロコンピュータ(100)は、
かかる回転方向の検知結果に基いて、回転子(1)の回
転方向が正方向か逆方向かを判定する判定手段の機能も
有している。この実施形態では、正回転であることの検
出が複数回(例えば10回)繰返された場合に、回転子
(1)は正方向に回転していると判定し、それ以外は逆
回転していると判定するものとなされている。
【0019】(20)は商用電源(50)を整流する整
流回路であり、ダイオードブリッジにより構成されてい
る。また、(30)は直流定電圧電源でありツェナーダ
イオードや平滑コンデンサ等により構成されている。
【0020】(40)は商用電源(50)を分圧する分
圧回路であり、分圧された電圧は位相検出信号としてマ
イクロコンピュータ(100)に入力され、マイクロコ
ンピュータ(100)により電源波形の正負が検出され
るものとなされている。
【0021】(60)は、マイクロコンピュータ(10
0)からACスイッチ駆動信号が出力されたときに導通
状態となる双方向性のACスイッチであり、例えば、A
Cスイッチ駆動信号が出力されたときに導通して発光す
る発光ダイオード(61)と、該発光ダイオードからの
光を受領して導通する双方向性サイリスタ(62)を備
えている。
【0022】(70)は、マイクロコンピュータ(10
0)をリセットするリセット回路、(80)は発振回路
である。
【0023】次に、図示実施形態に係る回転方向制御装
置の動作を説明する。
【0024】モータの停止状態において、回転子(1)
は磁極(2a)(2b)と固定子鉄心(4)の界磁面
(5a)(5b)との間での吸着力が最大となる位置で
停止している。
【0025】ここで、図3(イ)のように、商用電源
(50)の交番電圧が負側となっている時刻t1 にてモ
ータの電源を投入した場合を考える。まず、ホールセン
サ(7)(8)が設けられている界磁面(5a)に近接
して停止している回転子磁極(2a)をN極とする。電
源を投入すると、整流回路(20)により交流電圧が整
流され、直流定電圧電源(30)が形成されるととも
に、リセット回路(70)によりマイクロコンピュータ
(100)がリセットされる。同時に、分圧回路(4
0)を経て位相検出信号がマイクロコンピユータ(10
0)に入力され、マイクロコンピュータ(100)は電
源波形が負であることを検知する。また、ホールセンサ
(7)(8)の信号はともにHレベルとなっており、各
回転信号出力手段(10)(11)からは、回転子
(1)のN極に対応する信号が同時に出力されており、
これがマイクロコンピュータ(100)に入力されて該
コンピュータは、界磁面(5a)に近接して停止してい
る回転子磁極(2a)がN極であると判定する。
【0026】次に、電源電圧の位相が進み時刻t2 にお
いて正側に反転すると、これがマイクロコンピュータに
より検出されて、マイクロコンピュータは反転とほぼ同
時にACスイッチ駆動信号を出力する。このACスイッ
チ駆動信号によりACスイッチ(70)はトリガされて
ONとなり、電源の正側電圧がコイル(6a)(6b)
に入力される。この電圧入力により固定子鉄心(4)の
図1右側の界磁面(5a)はN極、左側の界磁面(5
b)はS極に励磁され、これら界磁面に吸引状態で停止
している回転子(1)の対応磁極(2a)(2b)に対
して反発力を生じさせる。この反発力により回転子
(1)は回転する。
【0027】一方、ホールセンサ(7)(8)が設けら
れている界磁面(5a)に近接して停止している回転子
磁極(2a)がS極であった場合について考える。
【0028】図3(ロ)のように、時刻t1にて電源
(50)を投入すると、整流回路(20)により交流電
圧が整流され、直流定電圧電源(30)が形成されると
ともに、リセット回路(70)によりマイクロコンピュ
ータ(100)がリセットされる。同時に、分圧回路
(40)を経て位相検出信号がマイクロコンピユータ
(100)に入力され、マイクロコンピュータは電源波
形が負であることを検知する。また、ホールセンサ
(7)(8)の信号はともにLレベルとなっており、各
回転信号出力手段(10)(11)からは、S極に対応
する信号が同時に出力されており、これがマイクロコン
ピュータ(100)に入力されて該コンピュータは、界
磁面(5a)に近接して停止している回転子磁極(2
a)がS極であると判定する。
【0029】次に、電源電圧の位相が進み時刻t2 にお
いて正側に反転すると、これがマイクロコンピュータ
(100)により検出される。しかし、界磁面(5a)
に近接して停止している回転子磁極(2a)がS極であ
るから、マイクロコンピュータ(100)はまだACス
イッチ駆動信号を出力しない。
【0030】さらに電源電圧の位相が進み時刻t3 にお
いて負側に反転すると、マイクロコンピュータ(10
0)によりこれが検知されて、反転とほぼ同時にACス
イッチ駆動信号を出力する。このACスイッチ駆動信号
によりACスイッチ(60)はトリガされてONとな
り、電源の負側電圧がコイル(6a)(6b)に入力さ
れる。この電圧入力により固定子鉄心(4)の図1右側
の界磁面(5a)はS極、左側の界磁面(5b)はN極
に励磁され、これら界磁面に吸引状態で停止している回
転子(1)の対応磁極(2a)(2b)に対して反発力
を生じさせる。この反発力により回転子(1)は回転す
る。
【0031】このように、モータのスイッチ投入時に、
停止している回転子磁極(2a)(2b)のN、S極の
別に応じて、商用電源(50)の正側電圧または負側電
圧をほぼゼロクロスのタイミングでコイル(6a)(6
b)に入力し、ひいては常に同一の位相タイミグで界磁
面(5a)(5b)と回転子磁極(2a)(2b)との
間に反発力を作用させるから、回転子(1)は一定の方
向に回転を開始するものとなり、その回転方向をより確
実に制御することができる。
【0032】而して、上記のような制御を行って起動さ
せても、電源電圧の低下等に起因して、回転子が逆回転
する場合がある。そこで、起動直後においてさらに、本
発明の一実施形態による回転方向制御を、図6のフロー
チャートに示した手順で行う。
【0033】即ち、まず、起動直後の回転子(1)の回
転方向をマイクロコンピュータ(100)により検知す
る(ステップf1)。回転信号出力回路(10)(1
1)は、起動後は、回転方向に応じて、ホールセンサ
(7)(8)の取付け角度相当分だけ位相が進み方向あ
るいは送れ方向にずれた回転信号S1、S2を出力する
ものとなされており、図4(イ)(ロ)に示すように、
回転信号S1の立ち下がりのとき、回転信号S2がHレ
ベルかLレベルかを判断することにより、回転子(1)
の回転方向が検知される。この実施形態では、かかる回
転方向の検知は10回繰返して行われる。
【0034】そして、10回の検知後、回転子(1)が
正回転しているか否かを判定する(ステップf2)。具
体的には、10回のうちすべて正回転であることが検知
されたときに、マイクロコンピュータ(100)は、回
転子(1)は正回転していると判定し、図5(イ)のよ
うに、そのままACスイッチ駆動信号を持続し(ステッ
プf3)、コイル(6a)(6b)への通電が持続され
て回転子(1)はそのまま正回転を継続する。
【0035】一方、10回の検知のうち、正回転でない
ことの検知が1回でも含まれているときは、マイクロコ
ンピュータ(100)は、回転子(1)が正回転してい
ないと判断し、図5(ロ)のようにACスイッチ駆動信
号の出力を停止する(ステップf4)。これによりAC
スイッチ(60)はOFFになり、コイル(6a)(6
b)の通電が遮断される。
【0036】遮断後、短時間のうちに、マイクロコンピ
ュータ(100)は再度ACスイッチ駆動信号を出力す
る(ステップf5)。これにより、ACスイッチ(6
0)はONとなりコイル(6a)(6b)に再通電さ
れ、回転子(1)は再回転する。通電の遮断から再通電
までの時間T1は、回転子(1)が完全停止する前の例
えば0.2秒に設定される。
【0037】回転子(1)の再回転後は、回転信号出力
回路(10)(11)からの回転信号を用いて、マイク
ロコンピュータ(100)による回転子(1)の回転方
向の検出が再び10回行われる。そして、正回転でない
ことの検知が1回でも含まれているときは、マイクロコ
ンピュータ(100)は、回転子(1)が正回転してい
ないと判断し、ACスイッチ駆動信号の出力を再度停止
する。これによりACスイッチ(60)はOFFにな
り、コイル(6a)(6b)の通電が遮断される。
【0038】図5(ハ)のように、一定時間T2経過
後、マイクロコンピュータ(100)は再度ACスイッ
チ駆動信号を出力し、以下同様の動作が繰り返される。
かかる動作が繰り返される結果、回転子(1)はいずれ
は正回転するとともに、この正回転が継続される。
【0039】また、正回転でないと判定されるたびに、
コイルへの通電遮断及び再通電が繰り返されるが、望ま
しくは、通電停止時間T1、T2、T3……を変化させ
るのが望ましい。こうすることにより、コイル(6a)
(6b)への再通電時における界磁面と惰性回転してい
る回転子磁極との位置関係を変えることができ、正回転
への修正確率が高くなる。この実施形態では、最初の通
電停止時間T1を0.2秒に設定し、以後0.3秒、
0.4秒……と0.1秒ずつ増加させている。
【0040】また、通電遮断及び再通電動作にも拘ら
ず、正回転でないことの判定が連続して、複数回(例え
ば16回)繰り返された場合には、界磁面(5a)(5
b)と回転子(1)との間における異物の噛み込み等に
起因して、モータに異常が生じている可能性が考えられ
ることから、マイクロコンピュータ(100)はAC駆
動信号の出力を完全停止し、起動動作を中止する。従っ
て、モータに異常が生じているときの回転駆動力付与の
過度の繰り返しによる故障の発生を未然に回避できる。
【0041】ちなみに、本発明の効果を確認するため
に、図2に示した回路を用いて、図1に示したモータの
起動試験を行った。起動試験は、電源(50)の電圧を
90V、100V、110Vの3種類に設定した状態に
おいて、モータをそれぞれ100回起動したときに、コ
イル(6a)(6b)への何回目の通電で回転子(1)
が正回転したかを調べることにより行った。その結果を
下記表1に示す。表1において、リトライ回数0は、1
回目の起動動作(再通電なし)で正回転になったことを
意味し、リトライ回数1、2、3は、それぞれ2、3、
4回目の起動動作で正回転になったことを意味する。
【0042】
【表1】 上記表1の結果から、本発明によれば、通常の起動では
逆回転する場合であっても、通電遮断及び再通電動作を
繰り返すことにより、回転子(1)を確実に正回転させ
得ることを確認しえた。
【0043】なお、上記実施形態では、起動時に、界磁
面(5a)(5b)と対向して停止している回転子磁極
(2a)(2b)の極性を判定し、電源投入時に、判定
された極性に応じて、前記交流2相電源の正側電圧また
は負側電圧からコイル(6a)(6b)への入力が開始
されるものとなされていたが、この構成を設けなくても
良い。しかし、設けたほうが、回転方向制御の確実性は
増大する。
【0044】また、起動後における回転子の回転方向の
検知を複数回行い、全てが正方向である場合に正回転と
判定するものとしたが、1回の回転方向の検知により正
回転か否かを判定するものとしても良い。
【0045】
【発明の効果】この発明は、上述の次第で、回転子のそ
れぞれ半周側外面に永久磁石のN極及びS極からなる磁
極が配置されるとともに、前記磁極に臨む位置に固定子
鉄心の界磁面が形成され、該固定子鉄心には交流2相電
源に接続されるコイルが巻かれた交流2極モータにおい
て、前記回転子の起動直後にその回転方向を検知する手
段と、該回転方向検知手段により検知した回転方向に基
いて、回転子が正回転しているか否かを判定する正回転
判定手段と、該判定手段により正回転していないことが
判定された場合には、前記コイルへの通電を遮断する手
段と、遮断後コイルへ再通電する手段とを備えているか
ら、回転子の起動直後にその回転方向が検知され、検知
された回転方向が逆回転である場合には、コイルへの通
電が遮断され、さらにコイルへ再通電され、回転子が逆
回転である限りこれが繰り返され、従っていずれは正方
向に回転するものとなる。その結果、回転子を確実に正
方向に回転させることができる。このため、かかるモー
タをポンプ等に適用した場合には、予め回転方向が決定
されているから、構造的に簡易でかつもっとも効率の良
い設計仕様を選択することができる。
【0046】しかも、機械的な手段で回転方向を規制す
るものではないから、この点でも構造を簡易化できると
ともに、回転方向規制のための機械的接触部分が存在し
ないから、耐久性にも極めて優れたものとなし得る。
【0047】また、回転方向検知手段による正回転方向
の検知が複数回繰返されたときに、正回転判定手段は回
転子が正回転していると判定するものとなされている場
合には、上記効果に加えて、回転方向制御の確実性をさ
らに増大できる効果がある。
【0048】また、正回転判定手段により正回転してい
ないことが複数回繰り返して判定されたときに、前記コ
イルへの通電遮断から再通電までの時間が変化させられ
ている場合には、上記効果に加えて、コイルへの再通電
時における界磁面と惰性回転している回転子磁極との位
置関係を変えることができ、正回転への修正確率が高く
なる利点がある。
【0049】また、正回転判定手段により正回転してい
ないことが連続して所定回数繰り返して判定されたとき
に、回転子の起動動作を中止するものとなされている場
合には、上記効果に加えて、異物の噛み込み等に起因し
て、モータに異常が生じている場合の、回転駆動力付与
の過度の繰り返しによる故障の発生を未然に回避できる
利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を適用される交流2極モータの一例を
概略構成にて示す正面図である。
【図2】この発明に係る回転方向制御装置の一実施形態
を示す回路図である。
【図3】図2の回転方向制御装置において、起動時の商
用電源、ACスイッチ駆動信号、コイル入力の各波形図
で、(イ)(ロ)は界磁面と回転子磁極の位置関係がそ
れぞれ逆である場合の波形図である。
【図4】図2の回転方向制御装置において回転信号出力
回路から出力される回転信号の波形図で、(イ)は正回
転時の、(ロ)は逆回転時の波形図である。
【図5】図2の回転方向制御装置におけるACスイッチ
駆動信号の波形図であり、(イ)は1回目の起動動作で
正回転したときの、(ロ)は1回目の通電遮断後に正回
転したときの、(ハ)は複数回の通電遮断後に正回転し
たときの波形図である。
【図6】図2の回転方向制御装置による回転方向の制御
動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…回転子 2…永久磁石 2a、2b…軸棒 4…固定子鉄心 5a、5b…界磁面 6a、6b…コイル 7、8…ホールセンサ 50…商用電源(交流二相電源) 100…マイクロコンピュータ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転子のそれぞれ半周側外面に永久磁石
    のN極及びS極からなる磁極が配置されるとともに、前
    記磁極に臨む位置に固定子鉄心の界磁面が形成され、該
    固定子鉄心には交流2相電源に接続されるコイルが巻か
    れた交流2極モータにおいて、 前記回転子の起動直後にその回転方向を検知する手段
    と、 該回転方向検知手段により検知した回転方向に基いて、
    回転子が正回転しているか否かを判定する正回転判定手
    段と、 該判定手段により正回転していないことが判定された場
    合には、前記コイルへの通電を遮断する手段と、 遮断後コイルへ再通電する手段とを備えていることを特
    徴とする交流2極モータの回転方向制御装置。
  2. 【請求項2】 回転方向検知手段による正回転方向の検
    知が複数回繰返されたときに、正回転判定手段は回転子
    が正回転していると判定するものとなされている請求項
    1に記載の交流2極モータの回転方向制御装置。
  3. 【請求項3】 正回転判定手段により正回転していない
    ことが複数回繰り返して判定されたときに、前記コイル
    への通電遮断から再通電までの時間が変化させられてい
    る請求項2に記載の交流2極モータの回転方向制御装
    置。
  4. 【請求項4】 正回転判定手段により回転子が正回転し
    ていないことが連続して所定回数繰り返して判定された
    ときに、回転子の起動動作を中止するものとなされてい
    る請求項1〜3のいずれか1に記載の交流2極モータの
    回転方向制御装置。
JP8236899A 1996-09-06 1996-09-06 交流2極モータの回転方向制御装置 Pending JPH1084685A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101538649B1 (ko) * 2011-10-14 2015-07-22 다이슨 테크놀러지 리미티드 브러시리스 모터의 기동 방법
JP2017523768A (ja) * 2014-08-08 2017-08-17 ジョンソン エレクトリック ソシエテ アノニム 駆動モータ用のモータ構成部品及び集積回路

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