JPH1082773A - クロマトグラフィ装置における溶離液の供給方法、および溶離液収容体 - Google Patents

クロマトグラフィ装置における溶離液の供給方法、および溶離液収容体

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JPH1082773A
JPH1082773A JP23874196A JP23874196A JPH1082773A JP H1082773 A JPH1082773 A JP H1082773A JP 23874196 A JP23874196 A JP 23874196A JP 23874196 A JP23874196 A JP 23874196A JP H1082773 A JPH1082773 A JP H1082773A
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JP23874196A
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Kazue Inoue
和重 井上
Takanori Kamata
高徳 鎌田
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Arkray Inc
Original Assignee
KDK Corp
Kyoto Daiichi Kagaku KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】大掛かりな脱気装置を必要とすることなく、簡
易な手段によって、多量の溶存空気を有しない溶離液を
クロマトグラフィ装置のカラムへ適切に供給できるよう
にする。 【解決手段】溶離液7を収容した容器6に配管部材40
aを接続することにより、この配管部材40aを介して
上記容器6内の溶離液7をクロマトグラフィ装置のカラ
ム20に供給させるクロマトグラフィ装置における溶離
液の供給方法であって、上記溶離液7を収容する容器6
として、気密性を有する可撓性の容器6を使用し、かつ
この可撓性の容器6内には、上記溶離液7を真空パック
状態で封入させておく。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本願発明は、カラムを備えたクロマトグラ
フィ装置を用いて所望の試料の分析を行う場合に、いわ
ゆるキャリアと称される溶離液をカラムに対して適切に
供給するための技術に関する。なお、本願発明でいうカ
ラムとは、クロマトグラフィを行うための固定相を形成
する物質が内部に充填された管である。
【0002】
【従来の技術】周知のとおり、クロマトグラフィ装置
は、多成分系混合物からの特定成分の分取や精製用途、
あるいは特定成分の定性分析および定量分析に利用され
るが、とくにカラムを用いたクロマトグラフィ装置で
は、定性分析および定量分析を同時に行うことができ、
しかも再現性に優れているために、一般によく利用され
ている。このようなカラムを用いたクロマトグラフィ装
置において液体クロマトグラフィを行うには、カラム内
に注入された試料をカラムの外部へ溶出(流出)させる
ための移動相として、溶離液をカラムに供給させる必要
がある。
【0003】そこで、従来では、溶離液をクロマトグラ
フィ装置のカラムに供給させる手段として、たとえば図
6に示すような手段を採用していた。すなわち、同図に
示す手段は、溶離液7aを充填した容器6aを所定の位
置にセットし、この容器6aを送液ポンプ8の吸入側の
配管8aと接続することにより、上記送液ポンプ8の吸
入負圧によって上記容器6aから溶離液7aを吸出し、
インジェクタ3Aを介してカラム20aに供給させる手
段である。上記容器6aとしては、同図に示すように、
たとえば硬質(非可撓性)の合成樹脂製またはガラス製
などのボトル状のものが採用されていた。なお、図面上
の説明は省略するが、上記インジェクタ3Aには所望の
試料が別途導入されるように構成されており、この試料
が上記溶離液7aによって押し流されることによりカラ
ム20a内へ注入されるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の手段では、次のような不具合を生じていた。
【0005】すなわち、カラム20aに溶離液7aを供
給させて液体クロマトグラフィを適切に行う場合には、
その溶離液7a中に溶存空気が存在しないように、充分
な配慮を払う必要がある。溶離液7a中に多量の空気が
溶存している場合には、溶離液7aを送液ポンプ8を利
用してカラム20aに供給する際に、この溶離液7aの
送液圧力が変動し、カラム20aに流れ込む溶離液7a
の流量の安定化が損われてしまうこととなって、クロマ
トグラフィ測定に大きな誤差を生じさせる要因となるか
らである。
【0006】ところが、従来では、溶離液7aをボトル
状の硬質の容器6aに収容させたまま取り扱っていたの
が実情であり、この硬質の容器6aをそのまま送液ポン
プ8の吸入側の配管8aに接続させている。このような
容器6aを用いたのでは、容器6a内の溶離液7aが、
容器6a内の空気に常に晒された状態となっており、こ
の容器6a内の空気が溶離液7a中に溶け込む可能性が
高い。また、溶離液7aを送液ポンプ8によって容器6
aから吸出させるためには、溶離液7aの吸出量と同等
量だけ容器6a内に大気(空気)を導入させる必要があ
るが、この空気が溶離液7a中に溶け込む虞れもある。
さらに、従来では、溶離液7aの運搬や保管などに際し
ても、溶離液7aをボトル状の硬質の容器6aに収容さ
せたままにしていたのが実情であり、運搬時などにおい
て溶離液7aが攪拌状態となったときに容器6a中の空
気が溶離液7aに大量に溶け込む虞れもある。
【0007】そこで、従来では、溶存空気を有する溶離
液7aがそのままカラム20aに供給されることを防止
する手段として、たとえば送液ポンプ8の前段部に、溶
離液7aの脱気処理を図るための脱気装置9を設けた
り、あるいは容器6aをクロマトグラフィ装置の所定位
置へセッティングする以前に、作業者が溶離液7aの脱
気処理を行うといった手段を採用せざるを得なかった。
【0008】しかし、上記前者の脱気装置9は、たとえ
ば溶離液7aを加熱して溶離液7a中の溶存空気を気泡
化させる加熱装置90、ならびに気泡化された空気を吸
引して溶離液7aから除去するための真空ポンプ91や
交換膜92などを必要とするものであり、この脱気装置
9はかなり大掛かりな構成のものである。したがって、
従来では、このような脱気装置9をクロマトグラフィ装
置に追加して設ける分だけ、装置全体が大型化し、しか
もそのコストが非常に高価になってしまうという不具合
を生じていた。また、上記脱気装置9のランニングコス
トも高くなっていた。
【0009】一方、上記後者の作業者が溶離液7aの脱
気処理を事前に行う手段では、その脱気処理作業が非常
に面倒であり、作業性が悪いという不具合が生じてい
た。また、溶離液7aの脱気処理を事前に行う手段によ
れば、本来的には、上記脱気装置9を不用にできるはず
であるが、既述したとおり、従来では、仮に、上記容器
6a内に予め脱気を施した溶離液7aを収容させた場合
であっても、その後の段階において容器6a内に収容さ
れている溶離液7aに容器6a内の空気が溶け込む場合
がある。したがって、従来では、溶離液7aの残存空気
を徹底して除去する手段としては、結局は、上記脱気装
置9をクロマトグラフィ装置に組み込む必要があり、上
述した種々の不具合を生じていた。
【0010】本願発明は、上記の事情のもとで考え出さ
れたものであって、大掛かりな脱気装置を必要とするこ
となく、簡易な手段によって、多量の溶存空気を有しな
い溶離液をクロマトグラフィ装置のカラムへ適切に供給
できるようにすることをその課題としている。
【0011】
【発明の開示】上記の課題を解決するため、本願発明で
は、次の技術的手段を講じている。
【0012】すなわち、本願発明の第1の側面によれ
ば、溶離液を収容した容器に配管部材を接続することに
より、この配管部材を介して上記容器内の溶離液をクロ
マトグラフィ装置のカラムに供給させるクロマトグラフ
ィ装置における溶離液の供給方法であって、上記溶離液
を収容する容器として、気密性を有する可撓性の容器を
使用し、かつこの可撓性の容器内には、上記溶離液を真
空パック状態で封入させておくことを特徴としている。
【0013】本願発明の第2の側面によれば、クロマト
グラフィ装置のカラムに供給するための溶離液を容器内
に収容した溶離液収容体であって、上記容器は、気密性
を有する可撓性の容器であるとともに、上記溶離液は、
上記可撓性容器内に真空パック状態で封入されているこ
とを特徴としている。
【0014】本願発明においては、気密性を有する可撓
性の容器内に溶離液を真空パック状態で封入させている
ために、従来とは異なり、容器内に存在する空気が溶離
液に溶け込むといった虞れはなく、溶離液を上記容器内
に封入させたまま輸送したり、あるいは保管した場合で
あっても、やはりこの溶離液中に空気が溶け込むといっ
たことはない。また、上記容器にクロマトグラフィ装置
の配管部材を接続し、上記溶離液をクロマトグラフィ装
置のカラムに供給させるべく上記容器から取り出して
も、この容器内に大気(空気)を導入させる必要はな
く、上記容器自体を変形させてその容積を縮小させてゆ
くことによって、溶離液を適量ずつ容器の外部へ取り出
してカラムに供給させることができ、やはり溶離液が空
気に晒されることを回避して、その溶離液に空気が溶け
込むことを防止することができる。
【0015】したがって、本願発明によれば、カラムへ
の供給対象となる溶離液が溶存空気を多量に含んでしま
うことを適切に防止することが可能となり、溶離液の脱
気処理を施すための脱気装置をクロマトグラフィ装置に
組み込む必要を無くすことができる。その結果、本願発
明では、クロマトグラフィ装置の全体のサイズの小型化
が図れ、しかも装置全体の製造コストやランニングコス
トを廉価にすることができるという格別な効果が得られ
る。むろん、本願発明では、溶離液中の溶存空気量を少
なくできるために、溶離液をカラムに供給する際の溶離
液の供給量の一定化を図る上で有利であり、クロマトグ
ラフィの測定誤差を小さくすることができる。
【0016】本願発明の好ましい実施の形態では、上記
可撓性の容器内に封入される溶離液は、この可撓性の容
器内に封入される以前に脱気処理が施されている構成と
することができる。
【0017】このような構成によれば、可撓性の容器内
に封入されている溶離液は、既に脱気処理が施されてお
り、溶存空気を含まないもの、あるいは溶存空気量が僅
かなものであるから、クロマトグラフィ装置のカラムに
溶離液を供給する場合の定量性を一層優れたものにでき
ることとなり、好ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の好ましい実施の
形態について、図面を参照しつつ具体的に説明する。
【0019】図1は、本願発明に係るクロマトグラフィ
装置における溶離液の供給方法が適用されるクロマトグ
ラフィ装置の概略構成の一例を示す説明図である。図2
は、図1に示すクロマトグラフィ装置のインジェクショ
ンバルブ部分を示す要部説明図である。図3は、図2に
示すインジェクションバルブ部分の動作説明図である。
図4は、本願発明に係る溶離液収容体Aの一例を示す断
面図である。
【0020】説明の便宜上、まず図1に示すクロマトグ
ラフィ装置の構成について説明する。このクロマトグラ
フィ装置は、試料前処理部1、分析部2、インジェクシ
ョンバルブ3、溶離液供給部4、および上記試料前処理
部1に所望の試料を供給する試料供給部5を具備して構
成されている。
【0021】上記試料前処理部1は、試料供給部5に供
給される所望の試料を調製し、この調製した試料をイン
ジェクションバルブ3によって構成されているインジェ
クションループ31に導入させるための部位である。具
体的には、この試料前処理部1は、上記試料供給部5か
ら試料を一定量だけ取り出すための吸引ノズル10、こ
の吸引ノズル10に試料を吸引させるための吸引負圧を
生じさせる送液ポンプ11、この送液ポンプ11から送
られてくる試料を必要に応じて希釈するなどの調製を行
う試料調製部12、および後述するようにインジェクシ
ョンバルブ3から排出される余分な試料を収容するドレ
インタンク13を具備している。上記試料前処理部1で
取り扱われる試料としては、たとえば人間の血液などが
適用される。
【0022】上記分析部2は、カラム20、検出器2
1、記録部22、およびドレインタンク23を具備して
いる。上記カラム20は、固定相として、たとえばシリ
カなどの吸着剤としての充填剤を内部に充填したもので
ある。上記検出器21は、カラム20から溶出した試料
を分析するためのものであり、様々な波長の光を利用し
た光学的な機器や酸化還元電位などを利用した電気化学
的な機器を備えて構成されている。上記記録部22は、
上記検出器21によって測定されたデータを記録するた
めのものであり、たとえばカラム20から溶出した試料
のクロマトグラムを記録用紙上に記録したり、あるいは
その分析結果をフレキシブルディスクなどの記憶媒体に
記憶させる構成となっている。上記ドレインタンク23
は、カラム20から溶出した試料および溶離液を収容す
るためのものである。
【0023】上記溶離液供給部4は、溶離液収容体Aか
ら溶離液を吸出してインジェクションバルブ3の所定位
置へ供給する送液ポンプ40を具備している。上記溶離
液収容体Aは、図4に示すように、容器6内に溶離液7
を封入したものである。溶離液7は、カラム20内の固
定相に対する移動相に相当するものであり、カラム20
に注入された試料をカラム20の外部へ溶出させるため
のものである。また、この溶離液7は、カラム20内の
平衡化を図るための洗浄剤として、さらには後述するよ
うにカラム20に試料を注入させるための移送媒体とし
ての役割をもたせることもできる。この溶離液7の具体
的な成分は、カラム20の充填剤の種類や試料の種類な
どに応じて適宜選択される。
【0024】上記溶離液収容体Aの容器6は、気密性お
よび可撓性を有する比較的軟質な合成樹脂製のシート材
を用いて全体を袋状に形成したものであり、この容器6
の一端部には、密封シール部材60を有する管体部61
が取付けられている。この容器6は、たとえば献血され
た血液の充填保存や、点滴液の収容用途に用いられてい
る可撓性容器と同様な構成とすることができる。上記溶
離液収容体Aは、上記容器6内を減圧して脱気させた状
態においてその内部に溶離液7を充填して封入した真空
パック状態である。
【0025】上記溶離液収容体Aの溶離液7は、容器6
内に充填される以前に、予め脱気処理が施されたもので
ある。この脱気処理は、従来既知の手段、たとえば溶離
液7を加熱して溶離液7中の溶存空気を気泡化し、これ
を真空ポンプなどを用いて吸引除去することによって行
うことができる。上記溶離液収容体Aの容器6の内部
は、密封シール部材60が破られ、かつ上記送液ポンプ
40の吸入配管40aが上記管体部61に連結されるこ
とによって、上記送液ポンプ40と連結される。上記溶
離液収容体Aは、このようにセッティングされることに
より、その溶離液7を送液ポンプ40によってインジェ
クションバルブ3に供給することが可能である。
【0026】上記インジェクションバルブ3は、たとえ
ば計6個のポート3a〜3fを有する六方バルブによっ
て構成されている。このインジェクションバルブ3の2
つのポート3c,3fには、インジェクションループ3
1が接続されている。また、上記以外の他のポート3
a,3b,3d,3eは、カラム20、送液ポンプ4
0、ドレインタンク13、試料調製部12のそれぞれに
接続されている。このインジェクションバルブ3では、
上記計6個のポート3a〜3fの相互間の流路接続状態
を、図2および図3に示す状態に切換え設定することが
できる。これにより、上記インジェクションバルブ3
は、次に説明するように、試料および溶離液をカラム2
0に対して適切に供給する機能を発揮する。
【0027】すなわち、上記インジェクションバルブ3
は、図2に示す状態においては、ポート3a,3bどう
し、ポート3c,3dどうし、およびポート3e,3f
どうしがそれぞれ連通しており、試料調製部12からポ
ート3eに所望の試料が供給されてくると、この試料を
インジェクションループ31内に導入させるようになっ
ている。この場合には、上記インジェクションループ3
1内に導入された試料の一部がポート3dからドレイン
タンク13に流れる結果、インジェクションループ31
内には空気が残存することなく、一定量の試料が蓄積さ
れる。
【0028】次いで、上記インジェクションバルブ3
は、図3に示す状態に切り替え設定される。この切り替
え設定は、たとえば図示しないマイクロコンピュータな
どを備えた制御手段を用いて実行させることが可能であ
り、むろん、上記送液ポンプ40,11や、分析部2の
検出器21などのクロマトグラフィ装置の各部の動作に
ついても上記制御手段によって制御させることができ
る。図3に示す状態では、ポート3b,3cどうし、お
よびポート3a,3fどうしが連通しており、送液ポン
プ40から溶離液7がポート3bに供給されてくると、
この溶離液7はインジェクションループ31を通過して
ポート3aからカラム20内に供給されるようになって
いる。ただし、上記インジェクションループ31内に
は、既述したとおり、予め一定量の試料が蓄積されてい
るために、上記溶離液7はこれら一定量の試料をインジ
ェクションループ31内からカラム20の方向へ押し流
すこととなり、これら一定量の試料と溶離液7とがカラ
ム20内に適切に供給されて注入されるようになってい
る。また、このようにして、インジェクションループ3
1内の一定量の試料をカラム20内に注入させた後に
は、インジェクションバルブ3は、先の図2に示す状態
に復帰し、送液ポンプ40からポート3bに供給されて
くる溶離液7は、ポート3aを介してカラム20内に順
次供給されるようになっている。
【0029】次に、本願発明に係るクロマトグラフィ装
置における溶離液の供給方法について、上記構成のクロ
マトグラフィ装置を用いた場合を一例として説明する。
【0030】まず、図1に示すように、溶離液収容体A
の容器6を、溶離液供給部4の送液ポンプ40の吸入配
管40aに接続させる。次いで、所望の試料のクロマト
グラフィ処理を行うには、先の図2および図3において
説明したとおり、試料処理部1からインジェクションバ
ルブ3に対して試料を供給し、この試料を一定量だけイ
ンジェクションループ31内に導入させてから、このイ
ンジェクションバルブ3に溶離液7を供給させる。これ
により、インジェクションループ31内の一定量の試料
を溶離液7によってカラム20内に押し流して注入させ
ることができ、またその後は溶離液7のみをカラム20
内に供給させることもできる。
【0031】上記インジェクションバルブ3への溶離液
7の供給は、送液ポンプ40を駆動させて、その吸入配
管40a内の吸引負圧を溶離液収容体A内に作用させる
ことにより行うことができるが、上記溶離液収容体A
は、可撓性の容器6内に溶離液7を封入したものである
から、この容器6内の溶離液7が容器外部へ吸出される
と、図5に示すように、この容器6内の容積がそれに連
れて減少するように変形してゆく。したがって、溶離液
7を容器6から吸出させる場合には、上記容器6内に空
気を導入させる必要はなく、溶離液7が空気に曝される
ことによってこの溶離液7内に空気が溶け込むといった
ことを解消することができる。また、上記容器6内に封
入されている溶離液7は、予め脱気処理が施されたもの
であるとともに、その運搬や保管中においても空気との
接触が阻止されている。
【0032】その結果、カラム20には、溶存空気が非
常に少ない溶離液7を供給することが可能となり、上記
クロマトグラフィ装置には、溶離液7の供給配管途中
に、溶離液7の脱気処理を施すための特別な装置を設け
る必要はなくなる。このため、溶離液供給部4の構成、
ひいてはクロマトグラフィ装置全体の構成を、非常に簡
素なものにすることができることとなる。また、溶離液
収容体Aを溶離液供給部4にセッティグする際に、その
溶離液7を手作業によって脱気させるといった煩わしさ
も無くすことができる。さらに、溶離液収容体Aの溶離
液7を全て消費し尽くした場合には、容器6が嵩張りの
少ない偏平状態となるために、その廃棄処分などの取扱
いに際しても便利となる。
【0033】なお、上記実施形態では、溶離液収容体A
の容器6が合成樹脂製の袋状の容器として形成されてい
るが、本願発明はこれに限定されない。本願発明では、
たとえば合成樹脂以外の材質のラミネート材などを用い
ても構わず、さらにはその形状も袋状に限定されない。
本願発明でいう溶離液収容体の容器は、要は、気密性を
有する可撓性の容器であればよい。また、本願発明でい
う可撓性とは、容器内に封入されている溶離液を容器外
部へ吸出させた場合に、それに伴ってその容積が減少す
るように変形し得る程度の可撓性であればよい。したが
って、溶離液収容体の容器形状としては、ボトル状やそ
の他の立体形状に形成することも可能である。
【0034】また、上記実施形態では、試料前処理部
1、分析部2、インジェクションバルブ3、および試料
供給部5などを備えたクロマトグラフィ装置に本願発明
を適用した場合を一例として説明したが、本願発明の溶
離液の供給方法の適用対象となるクロマトグラフィ装置
の具体的な構成はこれに限定されない。本願発明に係る
溶離液の供給方法は、カラムを有する種々の構成のクロ
マトグラフィ装置に適用することが可能である。
【0035】その他、本願発明に係る溶離液の供給方法
の具体的な構成は、決して上記実施形態に限定されず、
種々に変更自在である。溶離液を封入した容器に接続さ
れる配管部材は、必ずしも送液ポンプに直結されている
吸入配管である必要もない。また、本願発明に係る溶離
液収容体の具体的な構成も種々に設計変更自在である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明に係るクロマトグラフィ装置における
溶離液の供給方法が適用されるクロマトグラフィ装置の
概略構成の一例を示す説明図である。
【図2】図1に示すクロマトグラフィ装置のインジェク
ションバルブ部分を示す要部説明図である。
【図3】図2に示すインジェクションバルブ部分の動作
説明図である。
【図4】本願発明に係る溶離液収容体の一例を示す断面
図である。
【図5】図4に示す溶離液収容体の変化を示す断面図で
ある。
【図6】従来のクロマトグラフィ装置における溶離液の
供給方法を示す説明図である。
【符号の説明】
A 溶離液収容体 1 試料前処理部 2 分析部 3 インジェクションバルブ 4 溶離液供給部 6 容器 7 溶離液 20 カラム 40 送液ポンプ 40a 吸入配管(配管部材)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶離液を収容した容器に配管部材を接続
    することにより、この配管部材を介して上記容器内の溶
    離液をクロマトグラフィ装置のカラムに供給させるクロ
    マトグラフィ装置における溶離液の供給方法であって、 上記溶離液を収容する容器として、気密性を有する可撓
    性の容器を使用し、かつこの可撓性の容器内には、上記
    溶離液を真空パック状態で封入させておくことを特徴と
    する、クロマトグラフィ装置における溶離液の供給方
    法。
  2. 【請求項2】 上記可撓性容器内に封入される溶離液
    は、この可撓性容器内に封入される以前に脱気処理が施
    されている、請求項1に記載のクロマトグラフィ装置に
    おける溶離液の供給方法。
  3. 【請求項3】 クロマトグラフィ装置のカラムに供給す
    るための溶離液を容器内に収容した溶離液収容体であっ
    て、 上記容器は、気密性を有する可撓性の容器であるととも
    に、上記溶離液は、上記可撓性容器内に真空パック状態
    で封入されていることを特徴とする、溶離液収容体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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