JPH108251A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents
半導体装置の製造方法Info
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- JPH108251A JPH108251A JP15849396A JP15849396A JPH108251A JP H108251 A JPH108251 A JP H108251A JP 15849396 A JP15849396 A JP 15849396A JP 15849396 A JP15849396 A JP 15849396A JP H108251 A JPH108251 A JP H108251A
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- Japan
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- gas
- coating
- tungsten
- specific resistance
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- Electrodes Of Semiconductors (AREA)
- Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)
- Chemical Vapour Deposition (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 半導体装置の製造方法に関し、タングステン
膜の特性と膜形成条件との関係を明確にすることにより
配線用の低抵抗タングステン膜を再現性良く形成するこ
とを目的とする。 【解決手段】 タングステンのハロゲン化物、B2H6ガス
及びH2ガスを用いて、基板上に、タングステンの(110)
面と(200) 面とによるX線回折強度の比、W(110)/W(20
0) が1〜8の範囲にあるα結晶相を有するタングステ
ン膜を形成する工程を含むように構成する。
膜の特性と膜形成条件との関係を明確にすることにより
配線用の低抵抗タングステン膜を再現性良く形成するこ
とを目的とする。 【解決手段】 タングステンのハロゲン化物、B2H6ガス
及びH2ガスを用いて、基板上に、タングステンの(110)
面と(200) 面とによるX線回折強度の比、W(110)/W(20
0) が1〜8の範囲にあるα結晶相を有するタングステ
ン膜を形成する工程を含むように構成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体装置の製造方
法に関する。半導体ICで用いられる配線パターンの微細
化は、配線抵抗の増加や配線パターンを流れる電流密度
の増加をもたらしており、これらはICの性能低下ととも
にストレスマイグレーションやエレクトロマイグレーシ
ョンを引き起こしてその信頼性を低下させる大きな原因
となっている。Al膜は低抵抗の配線材料として広く用い
られているが、ストレスマイグレーションやエレクトロ
マイグレーションを起こしやすいという欠点がある。そ
のため、CuやSi等の不純物を添加してこの欠点を補うよ
うにしたAl合金膜が開発されているが、サブミクロンオ
ーダの配線パターンに適用するには限界がある。そこ
で、Al膜やAl合金膜に比べて高電流密度でのストレスマ
イグレーションやエレクトロマイグレーションを起こし
難いタングステン(W)膜が配線材料として注目されて
いるが、W膜は高抵抗であることから単独で配線材料と
して用いることは難しい。そこで、W膜をAl膜等の他の
低抵抗膜と多膜構成にして用いる等の方法が検討されて
いるが、高電流密度での信頼性を向上させるためには多
膜構成では不十分であり、W膜自体の低抵抗化を図るこ
とがなによりも要求される。
法に関する。半導体ICで用いられる配線パターンの微細
化は、配線抵抗の増加や配線パターンを流れる電流密度
の増加をもたらしており、これらはICの性能低下ととも
にストレスマイグレーションやエレクトロマイグレーシ
ョンを引き起こしてその信頼性を低下させる大きな原因
となっている。Al膜は低抵抗の配線材料として広く用い
られているが、ストレスマイグレーションやエレクトロ
マイグレーションを起こしやすいという欠点がある。そ
のため、CuやSi等の不純物を添加してこの欠点を補うよ
うにしたAl合金膜が開発されているが、サブミクロンオ
ーダの配線パターンに適用するには限界がある。そこ
で、Al膜やAl合金膜に比べて高電流密度でのストレスマ
イグレーションやエレクトロマイグレーションを起こし
難いタングステン(W)膜が配線材料として注目されて
いるが、W膜は高抵抗であることから単独で配線材料と
して用いることは難しい。そこで、W膜をAl膜等の他の
低抵抗膜と多膜構成にして用いる等の方法が検討されて
いるが、高電流密度での信頼性を向上させるためには多
膜構成では不十分であり、W膜自体の低抵抗化を図るこ
とがなによりも要求される。
【0002】
【従来の技術】半導体ICの配線パターン形成に用いられ
る膜厚1μm オーダーのW膜の形成には、通常、CVD
法が用いられる。従来のCVD法では、反応ガスとして
WF6 ガス、H2ガスが用いられ、低圧下において所定の温
度に保持された基板上でこれらのガスを反応させること
によりW膜を形成するが、このようにして形成されたW
膜の比抵抗は15μΩ-cm 程度の値となる。ちなみにAl膜
の比抵抗は 4μΩ-cm 程度であり、従って、従来のCV
D法で形成したW膜の比抵抗はAl膜の3〜4倍程度に達
する。
る膜厚1μm オーダーのW膜の形成には、通常、CVD
法が用いられる。従来のCVD法では、反応ガスとして
WF6 ガス、H2ガスが用いられ、低圧下において所定の温
度に保持された基板上でこれらのガスを反応させること
によりW膜を形成するが、このようにして形成されたW
膜の比抵抗は15μΩ-cm 程度の値となる。ちなみにAl膜
の比抵抗は 4μΩ-cm 程度であり、従って、従来のCV
D法で形成したW膜の比抵抗はAl膜の3〜4倍程度に達
する。
【0003】一般にバルクWの比抵抗は5μΩ-cm 程度
であることが知られている。そこで、W膜の比抵抗をバ
ルクWの比抵抗にできるだけ近づけるよう従来のCVD
法を改良することが試みられており、例えば、反応ガス
として上述したWF6 ガス、H2ガスの他にB2H6ガスやPH3
ガスを添加する方法が提案されている(特開平4−74
865号公報)。
であることが知られている。そこで、W膜の比抵抗をバ
ルクWの比抵抗にできるだけ近づけるよう従来のCVD
法を改良することが試みられており、例えば、反応ガス
として上述したWF6 ガス、H2ガスの他にB2H6ガスやPH3
ガスを添加する方法が提案されている(特開平4−74
865号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来は、
低比抵抗の配線用W膜を得るために膜形成条件を試行錯
誤で変えていた。CVD法における膜形成条件として
は、反応ガスの種類やその流量の他に基板温度やガス圧
等パラメータ数が多くこれら全てのパラメータを試行錯
誤で変えて最適膜形成条件を見いだすことは容易でな
い。また、たとえ、このような方法でW膜を低抵抗化し
たとしも、個々のCVD装置によってこれらの条件もず
れてくるためCVD装置ごとに膜形成条件を最適化する
必要があり再現性に乏しいという問題があった。
低比抵抗の配線用W膜を得るために膜形成条件を試行錯
誤で変えていた。CVD法における膜形成条件として
は、反応ガスの種類やその流量の他に基板温度やガス圧
等パラメータ数が多くこれら全てのパラメータを試行錯
誤で変えて最適膜形成条件を見いだすことは容易でな
い。また、たとえ、このような方法でW膜を低抵抗化し
たとしも、個々のCVD装置によってこれらの条件もず
れてくるためCVD装置ごとに膜形成条件を最適化する
必要があり再現性に乏しいという問題があった。
【0005】そこで、本発明はW膜の特性と膜形成条件
との関係を明確にすることにより配線用の低抵抗W膜を
再現性良く形成することを目的とする。
との関係を明確にすることにより配線用の低抵抗W膜を
再現性良く形成することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題の解決は、Wの
ハロゲン化物、B2H6ガス及びH2ガスを用いて、基板上
に、Wの(110) 面と(200) 面とによるX線回折強度の
比、W(110)/W(200) が1〜8の範囲にあるα結晶相を有
するW膜を形成する工程を含むことを特徴とする半導体
装置の製造方法、あるいは、Wのハロゲン化物、B2H6ガ
ス及びH2ガスを用いて、H2ガスとB2H6ガスとの流量比、
〔H2/B2H6 を550 〜2200の範囲に設定し、基板上にW膜
を形成する工程を含むことを特徴とする半導体装置の製
造方法、あるいは、基板温度を450 ℃以上に設定して、
前記W膜を形成することを特徴とする上記半導体装置の
製造方法によって達成される。
ハロゲン化物、B2H6ガス及びH2ガスを用いて、基板上
に、Wの(110) 面と(200) 面とによるX線回折強度の
比、W(110)/W(200) が1〜8の範囲にあるα結晶相を有
するW膜を形成する工程を含むことを特徴とする半導体
装置の製造方法、あるいは、Wのハロゲン化物、B2H6ガ
ス及びH2ガスを用いて、H2ガスとB2H6ガスとの流量比、
〔H2/B2H6 を550 〜2200の範囲に設定し、基板上にW膜
を形成する工程を含むことを特徴とする半導体装置の製
造方法、あるいは、基板温度を450 ℃以上に設定して、
前記W膜を形成することを特徴とする上記半導体装置の
製造方法によって達成される。
【0007】CVD法により形成された薄膜は種々の配
向面を有する微細な結晶粒からなっており、膜特性は結
晶粒の配向性に依存して変化することが知られている。
本発明はこの点に着目してなされたものである。即ち、
本発明者は、W膜の膜形成条件と形成されたW膜の配向
性、比抵抗との間の関係を実験的に調べ、その結果、W
膜の配向性と比抵抗との間に強い依存性があること、ま
た、W膜の配向性は膜形成条件によって制御できること
を見いだしたものである。そして、本発明者は、形成し
たW膜がα結晶相を有し、(110) 面と(200) 面に対する
X線回折強度の比が1〜8の範囲にあるときに比抵抗を
小さくできることを実験的に見いだした。
向面を有する微細な結晶粒からなっており、膜特性は結
晶粒の配向性に依存して変化することが知られている。
本発明はこの点に着目してなされたものである。即ち、
本発明者は、W膜の膜形成条件と形成されたW膜の配向
性、比抵抗との間の関係を実験的に調べ、その結果、W
膜の配向性と比抵抗との間に強い依存性があること、ま
た、W膜の配向性は膜形成条件によって制御できること
を見いだしたものである。そして、本発明者は、形成し
たW膜がα結晶相を有し、(110) 面と(200) 面に対する
X線回折強度の比が1〜8の範囲にあるときに比抵抗を
小さくできることを実験的に見いだした。
【0008】また、本発明者は、W膜の配向性はCVD
法における膜形成条件のうちH2ガスとB2H6ガスの流量比
に強く依存しており、この流量比を制御することにより
配向性を制御することが可能となり、比抵抗を下げるこ
とができることを見いだした。そして、上記ガス流量比
を550 〜2200の範囲に収めたとき比抵抗を小さくできる
ことを実験的に確認した。
法における膜形成条件のうちH2ガスとB2H6ガスの流量比
に強く依存しており、この流量比を制御することにより
配向性を制御することが可能となり、比抵抗を下げるこ
とができることを見いだした。そして、上記ガス流量比
を550 〜2200の範囲に収めたとき比抵抗を小さくできる
ことを実験的に確認した。
【0009】また、上述のようにガス流量比を制御して
W膜を形成する際に基板温度を450℃以上に設定するこ
とにより比抵抗が下がることを実験的に見いだした。
W膜を形成する際に基板温度を450℃以上に設定するこ
とにより比抵抗が下がることを実験的に見いだした。
【0010】
【発明の実施の形態】図1は半導体ICの配線用W膜の
形成に用いるCVD装置の断面図を模式的に示したもの
である。反応ガスとしてWF6 ガス、還元ガスとしてH2ガ
ス、及びB2H6ガスを用い、B2H6ガスはArガスで10%に希
釈したものを用いた。同図において、各反応ガスはガス
種ごとに個別に設けられたガス導入管を通して反応前室
1に導入される。そして、反応前室1で混合された後シ
ャワーヘッド2によりシャワー状となった混合ガスが反
応室3内に均一に導入される。反応室3内には赤外ラン
プ6によって所定の温度に設定されたサセプタ4が設け
られており、この上にSiウェーハ等からなる基板5が配
置される。そして、反応室3内に導入された混合ガスが
基板5上で反応しこの上にW膜が形成される。
形成に用いるCVD装置の断面図を模式的に示したもの
である。反応ガスとしてWF6 ガス、還元ガスとしてH2ガ
ス、及びB2H6ガスを用い、B2H6ガスはArガスで10%に希
釈したものを用いた。同図において、各反応ガスはガス
種ごとに個別に設けられたガス導入管を通して反応前室
1に導入される。そして、反応前室1で混合された後シ
ャワーヘッド2によりシャワー状となった混合ガスが反
応室3内に均一に導入される。反応室3内には赤外ラン
プ6によって所定の温度に設定されたサセプタ4が設け
られており、この上にSiウェーハ等からなる基板5が配
置される。そして、反応室3内に導入された混合ガスが
基板5上で反応しこの上にW膜が形成される。
【0011】上記CVD装置を用いて反応ガスの流量、
ガス圧、基板温度等の膜形成条件を変えてW膜を形成
し、X線回折測定を行った。図2は異なった膜形成条件
下で形成されたW膜の代表的なX線回折パターンを示し
たものである。同図において条件(1)、(2)、(3)に示し
たW膜の膜形成条件は以下の通りである。なお、前述の
ようにB2H6ガスはArガスで希釈したものを用いている
が、以下に示したB2H6ガス流量はArガスを除く正味の流
量を表している。
ガス圧、基板温度等の膜形成条件を変えてW膜を形成
し、X線回折測定を行った。図2は異なった膜形成条件
下で形成されたW膜の代表的なX線回折パターンを示し
たものである。同図において条件(1)、(2)、(3)に示し
たW膜の膜形成条件は以下の通りである。なお、前述の
ようにB2H6ガスはArガスで希釈したものを用いている
が、以下に示したB2H6ガス流量はArガスを除く正味の流
量を表している。
【0012】条件(1):WF6 ガス流量 : 25 SCCM、H2ガ
ス流量 : 1500 SCCM、B2H6ガス流量 :0 SCCM 、ガス圧
: 80 Torr、基板温度 : 475℃、 条件(2):WF6 ガス流量 : 25 SCCM、H2ガス流量 : 1500
SCCM、B2H6ガス流量 :14 SCCM、ガス圧 : 80 Torr、基
板温度 : 475℃、 条件(3):WF6 ガス流量 : 25 SCCM、H2ガス流量 : 1500
SCCM、B2H6ガス流量 :42 SCCM、ガス圧 : 80 Torr、基
板温度 : 475℃、 W膜はその結晶構造の違いからα−W結晶相とβ−W結
晶相の2種類あることが知られている。同図に見られる
ように、条件(1)と条件(2)では、いずれもα−W結晶相
が形成されており、回折角(2θ)が40.0度と58.3度でそ
れぞれ(110) 面と(200) 面によるX線回折強度が現れて
いるが、条件(1)に比べて条件(2)で形成したW膜は(20
0) 面への配向性が強くなっている。一方、条件(3)では
α−W結晶相は形成されずβ−W結晶相が形成されてい
ることがわかる。なお、同図中、縦軸をオーバーレンジ
した回折強度は途中で切断した状態で示している。ま
た、SiのX線回折強度は基板として用いたSiウェーハに
起因するものである。
ス流量 : 1500 SCCM、B2H6ガス流量 :0 SCCM 、ガス圧
: 80 Torr、基板温度 : 475℃、 条件(2):WF6 ガス流量 : 25 SCCM、H2ガス流量 : 1500
SCCM、B2H6ガス流量 :14 SCCM、ガス圧 : 80 Torr、基
板温度 : 475℃、 条件(3):WF6 ガス流量 : 25 SCCM、H2ガス流量 : 1500
SCCM、B2H6ガス流量 :42 SCCM、ガス圧 : 80 Torr、基
板温度 : 475℃、 W膜はその結晶構造の違いからα−W結晶相とβ−W結
晶相の2種類あることが知られている。同図に見られる
ように、条件(1)と条件(2)では、いずれもα−W結晶相
が形成されており、回折角(2θ)が40.0度と58.3度でそ
れぞれ(110) 面と(200) 面によるX線回折強度が現れて
いるが、条件(1)に比べて条件(2)で形成したW膜は(20
0) 面への配向性が強くなっている。一方、条件(3)では
α−W結晶相は形成されずβ−W結晶相が形成されてい
ることがわかる。なお、同図中、縦軸をオーバーレンジ
した回折強度は途中で切断した状態で示している。ま
た、SiのX線回折強度は基板として用いたSiウェーハに
起因するものである。
【0013】本発明者は各反応ガスの流量を変えてW膜
を形成し、得られたW膜について図2と同様なX線回折
パターンの測定を行った。その結果、α−W結晶相の(1
10)面と(200) 面によるX線回折強度がH2ガスとB2H6ガ
スの流量比 H2/ B2H6 に依存して変化することを見い
だした。図3はα−W結晶相を有するW膜の(110) 面及
び(200) 面によるX線回折強度(同図中でそれぞれα−
W(110) 、β−W(200) で示している) がガス流量比
H2 / B2H6 に依存する様子を示したものである。な
お、W膜の形成に際して、H2ガス流量は2000〜3000 SCC
M 、B2H6ガス流量は 0〜50 SCCM の範囲で変化させた。
また、WF6 ガス流量は 25 SCCMで一定とし、ガス圧及び
基板温度はそれぞれ 80 Torr、475 ℃で一定とした。
を形成し、得られたW膜について図2と同様なX線回折
パターンの測定を行った。その結果、α−W結晶相の(1
10)面と(200) 面によるX線回折強度がH2ガスとB2H6ガ
スの流量比 H2/ B2H6 に依存して変化することを見い
だした。図3はα−W結晶相を有するW膜の(110) 面及
び(200) 面によるX線回折強度(同図中でそれぞれα−
W(110) 、β−W(200) で示している) がガス流量比
H2 / B2H6 に依存する様子を示したものである。な
お、W膜の形成に際して、H2ガス流量は2000〜3000 SCC
M 、B2H6ガス流量は 0〜50 SCCM の範囲で変化させた。
また、WF6 ガス流量は 25 SCCMで一定とし、ガス圧及び
基板温度はそれぞれ 80 Torr、475 ℃で一定とした。
【0014】図3において最左端に示したX線回折強度
の測定点はB2H6ガス流量を0に設定した場合を示してお
り、(110) 面による回折回折強度が最大となりかつ(20
0) 面によるX線回折強度が最小となる。そして、この
ときガス流量比 H2 / B2H6は最大値をとる。ガス流量
比 H2 / B2H6 を上記最大値から小さくしていくと、
(110) 面によるX線回折強度は次第に小さくなり、逆に
(200) 面によるX線回折強度は次第に大きくなる。そし
て、ガス流量比 H2 / B2H6 を550 に設定したとき(1
10) 面及び(200) 面によるX線回折強度はほぼ等しくな
る。さらにガス流量比 H2 / B2H6 を小さくするとα
−W結晶相は消失し代わってβ−W結晶相が現れるよう
になる。
の測定点はB2H6ガス流量を0に設定した場合を示してお
り、(110) 面による回折回折強度が最大となりかつ(20
0) 面によるX線回折強度が最小となる。そして、この
ときガス流量比 H2 / B2H6は最大値をとる。ガス流量
比 H2 / B2H6 を上記最大値から小さくしていくと、
(110) 面によるX線回折強度は次第に小さくなり、逆に
(200) 面によるX線回折強度は次第に大きくなる。そし
て、ガス流量比 H2 / B2H6 を550 に設定したとき(1
10) 面及び(200) 面によるX線回折強度はほぼ等しくな
る。さらにガス流量比 H2 / B2H6 を小さくするとα
−W結晶相は消失し代わってβ−W結晶相が現れるよう
になる。
【0015】図4は(110) 面及び(200) 面によるX線回
折強度比(110)/(200) に対するW膜の比抵抗の依存性を
示したものである。X線回折強度比(110)/(200) が1〜
8の範囲にあるとき比抵抗はほぼ最小値をとることがわ
かる。同図においてX線回折強度比(110)/(200) が1以
下の領域は、図3に示したガス流量比 H2 / B2H6を55
0 以下に設定した場合に相当している。この領域では前
述したようにβ−W結晶相が形成され、同図にみられる
ようにβ−W結晶相はα−W結晶相に比べて大きな比抵
抗を持っていることがわかる。また、X線回折強度比(1
10)/(200) が8以上の領域は図3に示した流量比が2200
以上になった場合に相当している。この領域ではα−W
結晶相が形成されているものの大きな比抵抗を示す。以
上のことからX線回折強度比(110)/(200) を1〜8の範
囲に設定したときW膜の比抵抗を小さくできることがわ
かる。
折強度比(110)/(200) に対するW膜の比抵抗の依存性を
示したものである。X線回折強度比(110)/(200) が1〜
8の範囲にあるとき比抵抗はほぼ最小値をとることがわ
かる。同図においてX線回折強度比(110)/(200) が1以
下の領域は、図3に示したガス流量比 H2 / B2H6を55
0 以下に設定した場合に相当している。この領域では前
述したようにβ−W結晶相が形成され、同図にみられる
ようにβ−W結晶相はα−W結晶相に比べて大きな比抵
抗を持っていることがわかる。また、X線回折強度比(1
10)/(200) が8以上の領域は図3に示した流量比が2200
以上になった場合に相当している。この領域ではα−W
結晶相が形成されているものの大きな比抵抗を示す。以
上のことからX線回折強度比(110)/(200) を1〜8の範
囲に設定したときW膜の比抵抗を小さくできることがわ
かる。
【0016】図5はW膜の比抵抗のガス流量比 H2 /
B2H6 に対する依存性を求めたものである。同図に見ら
れるように、ガス流量比 H2 / B2H6 が550 〜2200の
範囲に設定したとき比抵抗を小さくできることがわか
る。
B2H6 に対する依存性を求めたものである。同図に見ら
れるように、ガス流量比 H2 / B2H6 が550 〜2200の
範囲に設定したとき比抵抗を小さくできることがわか
る。
【0017】また、上述の実施例では基板温度を全て 4
75℃に一定しているが、W膜の比抵抗は基板温度にも強
く依存していることを見いだした。図6はW膜の比抵抗
の基板温度依存性を示したものであり、このときのガス
流量比 H2 / B2H6 は550、その他の膜形成条件は前
述した膜形成条件と同一に設定してある。同図に見られ
るように、基板温度を 450℃以下に設定すると急激に比
抵抗が上昇しており、このことから基板温度を450 ℃以
上に設定する必要のあることがわかる。
75℃に一定しているが、W膜の比抵抗は基板温度にも強
く依存していることを見いだした。図6はW膜の比抵抗
の基板温度依存性を示したものであり、このときのガス
流量比 H2 / B2H6 は550、その他の膜形成条件は前
述した膜形成条件と同一に設定してある。同図に見られ
るように、基板温度を 450℃以下に設定すると急激に比
抵抗が上昇しており、このことから基板温度を450 ℃以
上に設定する必要のあることがわかる。
【0018】
【発明の効果】以上のように本発明では、W膜の膜形成
条件と形成されたW膜の配向性及び比抵抗との関係を明
らかにし、これらの関係に基づいてW膜の比抵抗を制御
するようにしているので低抵抗の配線用W膜を得る上で
有益である。
条件と形成されたW膜の配向性及び比抵抗との関係を明
らかにし、これらの関係に基づいてW膜の比抵抗を制御
するようにしているので低抵抗の配線用W膜を得る上で
有益である。
【図1】 実施例で用いたCVD装置の模式断面図
【図2】 W膜のX線回折パターンを示す図
【図3】 X線回折強度のガス流量比〔H2/B2H6〕依存
性を示す図
性を示す図
【図4】 比抵抗のX線回折強度比(100)/(200) 依存性
を示す図
を示す図
【図5】 比抵抗のガス流量比〔H2/B2H6〕依存性を示
す図
す図
【図6】 比抵抗の基板温度依存性を示す図
1 反応前室 4 サセプタ 2 シャワーヘッド 5 基板 3 反応室 6 赤外ランプ
Claims (3)
- 【請求項1】 タングステンのハロゲン化物、B2H6ガス
及びH2ガスを用いて、基板上に、タングステンの(110)
面と(200) 面とによるX線回折強度の比、W(110)/W(20
0) が1〜8の範囲にあるα結晶相を有するタングステ
ン膜を形成する工程を含むことを特徴とする半導体装置
の製造方法。 - 【請求項2】 タングステンのハロゲン化物、B2H6ガス
及びH2ガスを用いて、H2ガスとB2H6ガスとの流量比、
〔H2/B2H6 を550 〜2200の範囲に設定し、基板上にタン
グステン膜を形成する工程を含むことを特徴とする半導
体装置の製造方法。 - 【請求項3】 基板温度を450 ℃以上に設定して、前記
タングステン膜を形成することを特徴とする請求項2記
載の半導体装置の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15849396A JPH108251A (ja) | 1996-06-19 | 1996-06-19 | 半導体装置の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15849396A JPH108251A (ja) | 1996-06-19 | 1996-06-19 | 半導体装置の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH108251A true JPH108251A (ja) | 1998-01-13 |
Family
ID=15672954
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15849396A Withdrawn JPH108251A (ja) | 1996-06-19 | 1996-06-19 | 半導体装置の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH108251A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6452276B1 (en) | 1998-04-30 | 2002-09-17 | International Business Machines Corporation | Ultra thin, single phase, diffusion barrier for metal conductors |
-
1996
- 1996-06-19 JP JP15849396A patent/JPH108251A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6452276B1 (en) | 1998-04-30 | 2002-09-17 | International Business Machines Corporation | Ultra thin, single phase, diffusion barrier for metal conductors |
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