JPH1081634A - 溶解時間を制御した基剤 - Google Patents

溶解時間を制御した基剤

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JPH1081634A
JPH1081634A JP9185644A JP18564497A JPH1081634A JP H1081634 A JPH1081634 A JP H1081634A JP 9185644 A JP9185644 A JP 9185644A JP 18564497 A JP18564497 A JP 18564497A JP H1081634 A JPH1081634 A JP H1081634A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 新たな時限放出型製剤、徐放化製剤を得るこ
とが可能な基剤を提供する。 【解決手段】 (A)カルボキシメチルセルロースのア
ルカリ金属塩、カルボキシメチルスターチのアルカリ金
属塩およびクロスカルボキシルメチルセルロースのアル
カリ金属塩からなる群より選ばれる1種または2種以
上、ならびに(B)マグネシウムを含有する水溶性のア
ルカリ物質からなる基剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は消化器官での溶解時
間を遅延することができる基剤およびそれを利用した製
剤に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、薬剤を疾患部位に直接作用させる
ために様々な薬物送達方法(ドラッグデリバリーシステ
ム)が提唱されている。経口剤としては時限放出型製
剤、徐放化製剤などが知られている。時限放出型製剤と
は薬物を一定のラグタイムの後に放出する製剤のことで
あり、経口投与してから一定の時間を経過した後に薬物
を放出する製剤である。
【0003】時限放出型製剤としては、水不溶性物質で
薬剤と膨潤剤を被覆し、時間経過と共に水分を吸収した
膨潤剤が錠剤を内部から破裂させ、薬剤を放出する製剤
が特開昭62−30709号公報などに記載されてい
る。
【0004】時限放出型製剤の持つ利点としては、一定
の周期性を持って日内変動を繰り返す血圧や心拍数など
に異常をきたす疾患や、起床時あるいは早朝に高い薬物
血中濃度を必要とする喘息、腰痛、低血圧などの疾患の
治療において有効なことである。
【0005】また、近年これらの顆粒に腸溶性皮膜を施
し、3〜4時間の小腸通過時間に相当するラグタイムを
有するシステムにより、薬物の大腸への送達が試みられ
ている。比較的消化酵素が少ない大腸へ薬物を送達する
ことにより、従来経口投与しても胃−消化管経路を経る
うちに酸や酵素により分解され不活性化される薬物(ペ
プチド剤など)の経口投与を可能にできるといった点で
有用性は高い。大腸への薬物の送達は、錠剤または顆粒
を大腸でのみ分解されるアゾ基を有するポリマーでコー
ティングするといった方法も提唱されているが、アゾ基
を含むポリマーは、現在必ずしも安全性が確立されてい
るとはいえない。また、生体内消化液のpH変動(pH
上昇)を利用して薬物を送達するシステムも提唱されて
いるが、大腸への特異的な薬物送達の確実性には乏し
い。
【0006】一方、一定時間薬物を放出し続ける徐放化
製剤も種々のものが知られているが、従来知られている
ものは、製造作業が煩雑、使用できる薬剤に制限がある
などの難点があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ここで、薬剤層の外殻
に遅溶性物質層を設け、錠剤の外部から遅溶性物質が徐
々に溶解し、薬剤層まで到達した時点で薬剤が一気に放
出される時限放出型製剤を開発すれば新たな薬物送達方
法として有用性は高いが、そのような方法は現在まで知
られていない。
【0008】また、使用できる薬剤に制限が無く、簡便
に製造できる徐放化製剤ができれば、医薬品の製剤とし
て有用性は高い。
【0009】本発明の目的は、新たな時限放出型製剤、
徐放化製剤を得ることが可能な基剤を提供することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題の
解決のため鋭意検討した結果、カルボキシメチルセルロ
ースのアルカリ金属塩、カルボキシメチルスターチのア
ルカリ金属塩およびクロスカルボキシルメチルセルロー
スのアルカリ金属塩からなる群より選ばれる1種または
2種以上ならびにマグネシウムを含有する水溶性のアル
カリ物質を配合した基剤は、消化器官における溶解に時
間がかかり、かつ、基剤の構成およびその比率により溶
解時間の調節が可能であることから時限放出型製剤、徐
放化製剤の基剤として好ましいことを見いだし本発明を
完成した。
【0011】すなわち本発明は、(A)カルボキシメチ
ルセルロースのアルカリ金属塩、カルボキシメチルスタ
ーチのアルカリ金属塩およびクロスカルボキシルメチル
セルロースのアルカリ金属塩からなる群より選ばれる1
種または2種以上、ならびに(B)マグネシウムを含有
する水溶性のアルカリ物質からなる基剤である。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明において「マグネシウムを
含有する水溶性のアルカリ物質」とは、医薬品添加物と
して使用可能な、マグネシウムを含有する水に可溶のア
ルカリ物質であり、溶解遅延効果の点から好ましいもの
として、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウムおよび
炭酸マグネシウムをあげることができる。また、それら
を2種以上併用することも可能である。
【0013】本発明のアルカリ金属塩とは、ナトリウ
ム、リチウム、カリウムなどのアルカリ金属との塩であ
るが、最も好ましいものとしてナトリウム塩をあげるこ
とができる。
【0014】本発明における各成分の配合量は、カルボ
キシメチルセルロースのアルカリ金属塩、カルボキシメ
チルスターチのアルカリ金属塩およびクロスカルボキシ
ルメチルセルロースのアルカリ金属塩からなる群より選
ばれる1種または2種以上を1重量部に対して、マグネ
シウムを含有する水溶性のアルカリ物質を0.2〜5重
量部となる量を配合することが好ましい。
【0015】薬物放出パターンの調節は基剤の添加量、
構成、その比率などの組合せで達成することが可能であ
り、具体的な方法として時限放出型製剤に用いるには、
薬物を含有する中心錠の周囲を本発明の基剤により被覆
し外殻層を設ければよい。製造法としては、薬物、賦形
剤、崩壊剤、結合剤などを混合して、常法により造粒、
整粒して得られた造粒物に滑沢剤などを添加して得られ
た中心錠に、本発明の基剤を圧縮被覆する方法、また
は、常法により製造した薬物を含む中心顆粒または錠剤
に、本発明の基剤、賦形剤、結合剤などを水などに溶解
または懸濁したものを、スプレー被覆する方法などによ
り、時限放出型製剤が得られる。
【0016】本発明の基剤を徐放化製剤として用いるに
は、薬物および本発明の基剤を混合し造粒すれば得られ
る。該徐放化製剤は徐々に溶解する基剤と共に、薬物も
長時間放出され続ける。製造法は、本発明の基剤と薬
物、必要で有れば賦形剤、崩壊剤、結合剤などの通常必
要な物質を混合して、常法により造粒、整粒することに
よって得られるが、造粒物をそのまま用いるだけでな
く、適当な滑沢剤、賦形剤、薬物の速放顆粒などを添加
したものを、カプセルに詰めてカプセル剤にしたり、圧
縮成形することで錠剤とすることもできる。
【0017】本発明の基剤を用いた時限放出型製剤で
は、薬剤層、外殻層を繰り返すことにより1回の服用
で、定期的に数回の薬剤投与を行ったのと同様の効果を
得ることも可能である。また、本発明の基剤を用いた徐
放化製剤の外殻をさらに本発明の基剤で被覆すれば、特
定の部位(大腸など)のみに薬物を徐々に投与すること
も可能である。なお、本発明の基剤を用いた製剤は製造
方法、製造順序については特に制限はなく、一般に医薬
品製造法として用いられる製造機器や手法を用いて製造
することができる。
【0018】本発明の基剤を用いた製剤は、消炎剤、血
管拡張剤、中枢神経系薬物、向精神剤、抗そう鬱剤、抗
ヒスタミン剤、緩下剤、鎮痛剤、ビタミン剤、制酸剤、
高血圧防止剤、抗血小板凝集剤、解熱剤、鎮咳剤、去た
ん剤、鎮痙剤、利尿剤、喘息防止薬、栄養添加物、抗ガ
ン剤、ペプチド性薬剤、駆虫薬、抗生物質などの経口投
与可能な薬物に使用可能である。
【0019】本発明の基剤を用いて製剤とするときは、
その効果を損なわない範囲で、医薬品添加物として使用
可能な他の基剤、賦形剤、滑沢剤、矯味剤、コーティン
グ剤、糖衣剤、結合剤(ヒドロキシプロピルセルロース
(HPC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(H
PMC)、ポリビニルピロリドン(PVP)など)など
の通常使用される成分が使用可能である。
【0020】また、製剤の崩壊性の調節、顆粒強度の向
上、粉体流動性の改善など製造効率の改善のために、賦
形剤、崩壊剤など一般に医薬品添加物として使用が可能
なものを添加することができ、必要に応じて薬物放出を
調節、薬物の苦味マスキング、光による分解防止などを
目的として、腸溶性皮膜、フィルムコート、疎水性皮膜
または糖衣層などを施すこともできる。
【0021】
【実施例】以下、実施例および試験例により、本発明を
詳細に説明する。
【0022】実施例1:時限放出型製剤 カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC−N
a)低粘度 150g、酸化マグネシウム軽質(協和化
学) 150g、ニュウトウ 200g、トウモロコシ
デンプン 50g、結晶セルロース 100g、軽質無
水ケイ酸 30g、ヒドロキシプロピルセルロース 6
5gをビニール袋で混合し、サンプルミルで粉砕した
後、ビニール袋で混合し合剤を得た。この合剤をバーチ
カルグラニュレーターにより水を用いて造粒し、造粒物
を乾燥後、スピードミルで粗砕、篩過し、ステアリン酸
マグネシウム 5gを加え外殻層構成物を得た。
【0023】テオフィリン 50mgを含有する6mm
径錠剤(錠剤重量 85mg)を中心錠とし、上記で得
られた外殻層構成物約280mgを9mm径普通面の杵
で圧縮被覆し時限放出型錠剤を得た。
【0024】実施例2:時限放出型製剤 CMC−Na低粘度 200g、酸化マグネシウム軽質
200g、ニュウトウ 16g、トウモロコシデンプ
ン 20g、結晶セルロース 80g、軽質無水ケイ酸
24g、ヒドロキシプロピルセルロース 56gをビ
ニール袋で混合し、サンプルミルで粉砕した後、ビニー
ル袋で混合し合剤を得た。この合剤をバーチカルグラニ
ュレーターにより水を用いて造粒した。造粒物を乾燥
後、スピードミルで粗砕、篩過し、ステアリン酸マグネ
シウム 4gを加え外殻層構成物を得た。
【0025】テオフィリン 50mgを含有する6mm
径錠剤(錠剤重量 85mg)を中心錠とし、上記で得
られた外殻層構成物約280mgを9mm径普通面の杵
で圧縮被覆し時限放出型錠剤を得た。
【0026】対照例1 実施例1の「酸化マグネシウム軽質」に変えて「トウモ
ロコシデンプン」を増量した処方(トウモロコシデンプ
ン 200g)で実施例1と同様の方法で対照用錠剤を
得た。
【0027】実施例3:時限放出型製剤 クロスカルボキシメチルセルロースナトリウム 120
g、酸化マグネシウム軽質 120g、ニュウトウ 1
00g、トウモロコシデンプン 100g、結晶セルロ
ース 80g、軽質無水ケイ酸 24g、ヒドロキシプ
ロピルセルロース 52gをビニール袋で混合し、サン
プルミルで粉砕した後、ビニール袋で混合し合剤を得
た。この合剤をバーチカルグラニュレーターにより水を
用いて造粒した。造粒物を乾燥後、スピードミルで粗
砕、篩過し、ステアリン酸マグネシウム 5gを加え外
殻層構成物を得た。
【0028】テオフィリン 50mgを含有する6mm
径錠剤(錠剤重量 85mg)を中心錠とし、上記で得
られた外殻層構成物約280mgを9mm径普通面の杵
で圧縮被覆し時限放出型錠剤を得た。
【0029】対照例2 実施例3の「酸化マグネシウム軽質」に変えて「ニュウ
トウ」および「トウモロコシデンプン」をそれぞれ60
gずつ増加した処方(ニュウトウ 160g、トウモロ
コシデンプン 160g)で実施例3と同様にして対照
用錠剤を得た。
【0030】実施例4:徐放化製剤 酸性薬物のイブプロフェン 200g、CMC−Na低
粘度 150g、酸化マグネシウム軽質 150g、ト
ウモロコシデンプン 50g、結晶セルロース100
g、軽質無水ケイ酸 30g、ヒドロキシプロピルセル
ロース 65gをビニール袋で混合し、サンプルミルで
粉砕した後、ビニール袋で混合し合剤を得た。この合剤
をバーチカルグラニュレーターにより水を用いて造粒し
た。造粒物を乾燥後、スピードミルで粗砕、篩過し、ス
テアリン酸マグネシウム 5gを加えた後、コレクト1
2打錠機(菊水製作所)で、7mm径普通面の杵を用
い、150mgの粉体に対して1.0ton/cm2の圧力で
圧縮成形し錠剤を得た。
【0031】対照例3 実施例4の「酸化マグネシウム軽質」を「炭酸水素ナト
リウム」に変えた処方で実施例4と同様の方法で対照用
錠剤を得た。
【0032】対照例4 実施例4の「酸化マグネシウム軽質」を「ニュウトウ」
に変えた処方で実施例4と同様の方法で対照用錠剤を得
た。
【0033】実施例5:徐放化製剤 酸性薬物のイブプロフェン 200g、クロスカルメロ
ースナトリウム 150g、酸化マグネシウム軽質 7
5g、炭酸水素ナトリウム 75g、トウモロコシデン
プン 50g、結晶セルロース 100g、軽質無水ケ
イ酸 30gヒドロキシプロピルセルロース 65gを
ビニール袋で混合し、サンプルミルで粉砕した後再度ビ
ニール袋で混合し合剤を得た。この合剤をバーチカルグ
ラニュレーターで水を用いて造粒し、乾燥、スピードミ
ルで篩過し、ステアリン酸マグネシウム 5gを加えた
後、コレクト12打錠機(菊水製作所)で、7mm径普通
面の杵を用い1.0ton/cm2の圧力で圧縮成形し錠剤を
得た。
【0034】対照例5 酸性薬物のイブプロフェン 160g、クロスカルメロ
ースナトリウム 120g、ニュウトウ 60g、トウ
モロコシデンプン 100g、結晶セルロース80g、
軽質無水ケイ酸 24g、ヒドロキシプロピルセルロー
ス 52gをビニール袋で混合し、サンプルミルで粉砕
した後、ビニール袋で混合し合剤を得た。この合剤をバ
ーチカルグラニュレーターにより水を用いて造粒した。
造粒物を乾燥後、スピードミルで粗砕、篩過し、ステア
リン酸マグネシウム 4gを加えた後、コレクト12打
錠機(菊水製作所)で、7mm径普通面の杵を用い、15
0mgの粉体に対して1.0ton/cm2の圧力で圧縮成形し
錠剤を得た。
【0035】実施例6:徐放化製剤 塩基性薬物のメトクロプラミド 5g、カルボキシメチ
ルスターチナトリウム(木村産業) 150g、酸化マ
グネシウム軽質(協和化学) 150g、D−マンニト
ール 100g、トウモロコシデンプン 100g、結
晶セルロース100g、軽質無水ケイ酸 30g、ヒド
ロキシプロピルセルロース 65gをビニール袋で混合
し、サンプルミルで粉砕した後再度ビニール袋で混合し
合剤を得た。この合剤をバーチカルグラニュレーターで
水を用いて造粒し、乾燥、スピードミルで篩過し、ステ
アリン酸マグネシウム 5gを加えた後、コレクト12
打錠機(菊水製作所)で、7mm径普通面の杵を用い1.
0ton/cm2の圧力で圧縮成形し錠剤を得た。
【0036】実施例7:徐放化製剤 塩基性薬物のメトクロプラミド 5g、CMC−Na
150g、酸化マグネシウム軽質 150g、D−マン
ニトール 100g、トウモロコシデンプン100g、
結晶セルロース 100g、軽質無水ケイ酸 30g、
ヒドロキシプロピルセルロース 65gをビニール袋で
混合し、サンプルミルで粉砕した後再度ビニール袋で混
合し合剤を得た。この合剤をバーチカルグラニュレータ
ーで水を用いて造粒し、乾燥、スピードミルで篩過し、
ステアリン酸マグネシウム 5gを加えた後、コレクト
12打錠機(菊水製作所)で、7mm径普通面の杵を用い
1.0ton/cm2の圧力で圧縮成形し錠剤を得た。
【0037】実施例8:徐放化製剤 塩基性薬物のメトクロプラミド 5g、CMC−Na
150g、合成ヒドロタルサイト(協和化学工業) 1
50g、D−マンニトール 100g、トウモロコシデ
ンプン 100g、結晶セルロース 100g、軽質無
水ケイ酸 30g、ヒドロキシプロピルセルロース 6
5gをビニール袋で混合し、サンプルミルで粉砕した後
再度ビニール袋で混合し合剤を得た。この合剤をバーチ
カルグラニュレーターで水を用いて造粒し、乾燥、スピ
ードミルで篩過し、ステアリン酸マグネシウム 5gを
加えた後、コレクト12打錠機(菊水製作所)で、7mm
径普通面の杵を用い1.0ton/cm2の圧力で圧縮成形し
錠剤を得た。
【0038】実施例9:徐放化製剤 塩基性薬物のメトクロプラミド 5g、CMC−Na
150g、水酸化マグネシウム 150g、D−マンニ
トール 100g、トウモロコシデンプン 100g、
結晶セルロース 100g、軽質無水ケイ酸 30g、
ヒドロキシプロピルセルロース 65gをビニール袋で
混合し、サンプルミルで粉砕した後再度ビニール袋で混
合し合剤を得た。この合剤をバーチカルグラニュレータ
ーで水を用いて造粒し、乾燥、スピードミルで篩過し、
ステアリン酸マグネシウム 5gを加えた後、コレクト
12打錠機(菊水製作所)で、7mm径普通面の杵を用い
1.0ton/cm2の圧力で圧縮成形し錠剤を得た。
【0039】実施例10:徐放化製剤 塩基性薬物のメトクロプラミド 5g、CMC−Na
150g、炭酸マグネシウム 150g、D−マンニト
ール 100g、トウモロコシデンプン 100g、結
晶セルロース 100g、軽質無水ケイ酸 30g、ヒ
ドロキシプロピルセルロース 65gをビニール袋で混
合し、サンプルミルで粉砕した後再度ビニール袋で混合
し合剤を得た。この合剤をバーチカルグラニュレーター
で水を用いて造粒し、乾燥、スピードミルで篩過し、ス
テアリン酸マグネシウム 5gを加えた後、コレクト1
2打錠機(菊水製作所)で、7mm径普通面の杵を用い
1.0ton/cm2の圧力で圧縮成形し錠剤を得た。
【0040】実施例11:徐放化製剤 塩基性薬物のメトクロプラミド 5g、CMC−Na
150g、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム 150
g、D−マンニトール 100g、トウモロコシデンプ
ン 100g、結晶セルロース 100g、軽質無水ケ
イ酸 30g、ヒドロキシプロピルセルロース 65g
をビニール袋で混合し、サンプルミルで粉砕した後再度
ビニール袋で混合し合剤を得た。この合剤をバーチカル
グラニュレーターで水を用いて造粒し、乾燥、スピード
ミルで篩過し、ステアリン酸マグネシウム 5gを加え
た後、コレクト12打錠機(菊水製作所)で、7mm径普
通面の杵を用い1.0ton/cm2の圧力で圧縮成形し錠剤
を得た。
【0041】対照例6 実施例6の「酸化マグネシウム軽質」に変えて「D−マ
ンニトール」および「トウモロコシデンプン」を75g
ずつ増量した処方(D−マンニトール 175g、トウ
モロコシデンプン 175g)で実施例6と同様にして
対照用錠剤を得た。
【0042】対照例7 実施例7の「酸化マグネシウム軽質」に変えて「D−マ
ンニトール」および「トウモロコシデンプン」を75g
ずつ増量した処方(D−マンニトール 175g、トウ
モロコシデンプン 175g)で実施例7と同様にして
対照用錠剤を得た。
【0043】試験例1 実施例1および対照例1の錠剤について、第12改正日
本薬局方溶出試験法第2法(試験液として、pH1.2
の日局1液に浸漬し、適時試料を採取してテオフィリン
の溶出量をHPLC法により測定)により、テオフィリ
ンの溶出量を測定した。経時的な薬物溶出量の結果を図
1に示した。
【0044】試験例2 実施例2および対照例1の錠剤について、第12改正日
本薬局方溶出試験法第2法(試験液として、pH6.5
の日局リン酸塩緩衝液を用い、適時試料を採取してテオ
フィリンの溶出量をHPLC法により測定)により、テ
オフィリンの溶出量を測定した。経時的な薬物溶出量の
結果を図2に示した。 試験例3 実施例3および対照例2の錠剤について、試験例2と同
様の試験により、テオフィリンの溶出量を測定した。経
時的な薬物溶出量の結果を図3に示した。
【0045】試験例4 実施例4ならびに対照例3および4の錠剤について、第
12改正日本薬局方溶出試験法第2法(試験液として、
pH1.2の日局1液を用い、適時試料を採取してイブ
プロフェンの溶出量をHPLC法により測定)により、
イブプロフェンの溶出性を調べた。経時的な薬物溶出量
の結果を図4に示した。
【0046】試験例5 実施例5および対照例5の錠剤について、第12改正日
本薬局方溶出試験法第2法(試験液として、pH7.2
の日局リン酸塩緩衝液を用い、適時試料を採取してイブ
プロフェンの溶出量をHPLC法により測定)により、
イブプロフェンの溶出性を調べた。経時的な薬物溶出量
の結果を図5に示した。
【0047】試験例6 実施例6および対照例6の錠剤について、第12改正日
本薬局方溶出試験法第2法(試験液として、pH6.5
の日局リン酸塩緩衝液を用い、適時試料を採取してメト
クロプラミドの溶出量を測定)により、メトクロプラミ
ドの溶出性を調べた。経時的な薬物溶出量の結果を図6
に示した。
【0048】試験例7 実施例7〜11および対照例7の錠剤について、第12
改正日本薬局方溶出試験法第2法(試験液として、pH
6.5の日局リン酸塩緩衝液を用い、適時試料を採取し
てメトクロプラミドの溶出量をHPLC法により測定)
により、メトクロプラミドの溶出性を調べた。経時的な
薬物溶出量の結果を図7に示した。
【0049】
【発明の効果】本発明により、製造が容易で、かつ、全
く新しい発想の時限放出型製剤、徐放化製剤などが提供
可能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1および対照例1のpH1.2でのテ
オフィリンの溶出量の経時変化を示した図である。
【図2】 実施例2および対照例1のpH6.5でのテ
オフィリンの溶出量の経時変化を示した図である。
【図3】 実施例3および対照例2のpH6.5でのテ
オフィリンの溶出量の経時変化を示した図である。
【図4】 実施例4、対照例3および対照例4のpH
1.2でのイブプロフェンの溶出量の経時変化を示した
図である。
【図5】 実施例5および対照例5のpH7.2でのイ
ブプロフェンの溶出量の経時変化である。
【図6】 実施例6と対照例6のpH6.5でのメトク
ロプラミドの溶出量の経時変化を示した図である。
【図7】 実施例7〜11および対照例7のpH6.5
でのメトクロプラミドの溶出量の経時変化を示した図で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 47/36 A61K 47/36 D 47/38 47/38 D C

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)カルボキシメチルセルロースのアル
    カリ金属塩、カルボキシメチルスターチのアルカリ金属
    塩およびクロスカルボキシルメチルセルロースのアルカ
    リ金属塩からなる群より選ばれる1種または2種以上、
    ならびに(B)マグネシウムを含有する水溶性のアルカ
    リ物質からなる基剤。
  2. 【請求項2】マグネシウムを含有する水溶性のアルカリ
    物質が、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウムおよび
    炭酸マグネシウムからなる群から選ばれる1種または2
    種以上である請求項1記載の基剤。
  3. 【請求項3】カルボキシメチルセルロースのアルカリ金
    属塩、カルボキシメチルスターチのアルカリ金属塩およ
    びクロスカルボキシルメチルセルロースのアルカリ金属
    塩からなる群より選ばれる1種または2種以上の1重量
    部に対して、マグネシウムを含有する水溶性のアルカリ
    物質の配合量が0.2〜5重量部である請求項1または
    2に記載の基剤。
  4. 【請求項4】 薬剤を含む中心錠の外殻層に、請求項1
    〜3のいずれかに記載の基剤を被覆したことを特徴とす
    る時限放出型製剤。
  5. 【請求項5】 薬剤および請求項1〜3のいずれかに記
    載の基剤を混合し、造粒したことを特徴とする徐放化製
    剤。
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