JPH108151A - ダスト処理方法およびダスト処理装置 - Google Patents

ダスト処理方法およびダスト処理装置

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JPH108151A
JPH108151A JP17583996A JP17583996A JPH108151A JP H108151 A JPH108151 A JP H108151A JP 17583996 A JP17583996 A JP 17583996A JP 17583996 A JP17583996 A JP 17583996A JP H108151 A JPH108151 A JP H108151A
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JP
Japan
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dust
reducing agent
vacuum
processing apparatus
container
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JP17583996A
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English (en)
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Masatomo Nakamura
雅知 中村
Kenjiro Sato
健二郎 佐藤
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Daido Steel Co Ltd
Original Assignee
Daido Steel Co Ltd
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    • Y02W30/54

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  • Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)
  • Waste-Gas Treatment And Other Accessory Devices For Furnaces (AREA)
  • Processing Of Solid Wastes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ダストから亜鉛や鉄などの有用金属を高い回
収率で回収することができるダスト処理方法および処理
装置を提供する。 【解決手段】 ダストを真空容器11,12内で加熱
し、蒸発した金属分を凝縮器71,72部で冷却して回
収するダスト処理方法において、還元剤を粉砕機51に
より粉砕後、前記真空容器内に供給し、前記ダスト中の
酸化金属の還元をおこなうようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はダスト処理方法お
よび処理装置に関し、詳しくは、製鋼工場の集塵装置に
より集塵された製鋼ダスト(以下、単にダストという)
から亜鉛、鉛などの有用金属を回収するために該ダスト
を真空下で加熱処理する方法および装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、ダストからの有用金属の回収用の
加熱装置としては、たとえば特開平5−157455公
報に開示されているように、密閉系の容器と、該容器内
に回転可能に配置され且つ断熱材が内張りされた処理筒
と、該処理筒の軸線部に装入された加熱手段と、該容器
に接続され該処理筒内を真空雰囲気にする真空ポンプと
を備えるものがある。そしてこの容器から真空ポンプに
至る排気系に、特開平4−225876号公報に開示さ
れているように、蒸発物質を凝縮させる凝縮器を設ける
ことにより、蒸発した有用金属の回収をおこなうことが
できる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところがダスト中の亜
鉛は酸化亜鉛(ZnO)、鉛は酸化鉛(PbO)などの
金属酸化物の形で含まれているため、真空加熱処理によ
っても蒸発しにくい。そこで発明者は、粉粒状の鉄(F
eあるいはFeO)やカーボンなどの還元剤をダストに
添加して上記加熱装置により真空加熱することを試みた
が、亜鉛や鉛の充分な回収率は得られなかった。
【0004】この発明は、ダストへの還元剤添加に関し
てさらに発明者が研究を重ねた結果得られたもので、ダ
ストから亜鉛や鉄などの有用金属を高い回収率で回収す
ることができるダスト処理方法および処理装置を提供し
ようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明のダスト処理方
法は、ダストを真空容器内で加熱し、蒸発した金属分を
凝縮器部で冷却して回収するダスト処理方法において、
還元剤を粉砕後、前記真空容器内に供給し、前記ダスト
中の酸化金属の還元をおこなうようにしたことを特徴と
する。
【0006】請求項2記載のダスト処理装置は、真空容
器内でダストを加熱することによって金属分を蒸発さ
せ、その蒸発した金属分を前記真空容器に接続した凝縮
器部において冷却して回収するようにしたダスト処理装
置において、還元剤を粉砕する粉砕機と、この粉砕機に
より粉砕された還元剤を前記真空容器内に供給する還元
剤供給路とを具備したことを特徴とする。
【0007】請求項3記載のダスト処理装置は、前記還
元剤供給路中に、ダストと還元剤とを混合する混合機を
設け、ダストと還元剤の混合体を前記真空容器内に供給
するようにしたものである。
【0008】請求項4記載のダスト処理装置は、真空容
器内でダストを加熱することによって金属分を蒸発さ
せ、その蒸発した金属分を前記真空容器に接続した凝縮
器部において冷却して回収するようにしたダスト処理装
置において、還元剤とダストが投入される粉砕機と、こ
の粉砕機により粉砕され混合された還元剤とダストの混
合体を前記真空容器内に供給する混合体供給路とを具備
したことを特徴とする。
【0009】この発明において還元剤を粉砕する粉砕
機、あるいは還元剤とダストが投入される粉砕機として
は、ボールミル、振動ミル、インパクトミルなどの各種
の粉砕機を用いることができるが、特にロールクラッシ
ャーは粒度分布が狭いという点で好ましい。またこの発
明においてダストと還元剤を混合する混合機としては、
各種形状の撹拌羽根や噴流によって混合をおこなう固定
容器型混合機や各種形状の容器が回転する回転容器型混
合機などを用いることができるが、特に羽根回転式(た
とえば商品名:タービュライザ)は連続混合が出来ると
いう点で好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】以下図1によりこの発明の第1具
体例を説明する。この具体例のダスト処理装置1では、
密閉可能な真空容器である2個の容器11,12を上下
に配置してあり、上側の容器11と下側の容器12を排
出管13を介して接続し、容器11の内部に形成した処
理室21と容器12の内部に形成した処理室22とはこ
の排出管13を介して連通可能となっている。
【0011】略円筒状を呈する上側の容器11には断熱
材11aが内張りされ、この断熱材11aで囲まれて処
理室21が形成されており、断熱材11aの内壁面に沿
ってパネルヒータ23が付設されている。容器11の上
面部には処理室21と連通する粉体供給管31が接続さ
れ、この粉体供給管31にはバルブ31aが介装されて
いて、粉体供給管31の上端部には密閉構造の粉体貯留
ホッパ32が接続されている。粉体貯留ホッパ32の上
面部には原料供給管33が接続され、この原料供給管3
3にはバルブ33aが介装されている。
【0012】原料供給管33の上端部は、スクリュー形
の撹拌翼をそなえたスクリューフィーダ形式の混合機4
1の排出口に接続され、この混合機41の一方の供給口
41aは図示しないダストホッパに、他方の供給口41
bは供給管43を介して粉砕機51の排出口に、それぞ
れ接続されている。すなわちこの具体例では、供給管4
3と原料供給管33と粉体貯留ホッパ32と粉体供給管
31とによって、粉砕機51により粉砕された還元剤を
(単独であるいはダストと共に)真空容器内に供給する
還元剤供給路が形成されている。粉砕機51はこの具体
例ではインパクトミルから成り、その投入口51aは図
示しない還元剤ホッパに接続されている。
【0013】粉体貯留ホッパ32の側面上部には排気管
61が接続され、排気管61の下流側はバルブ61aを
経て真空ポンプ81へと接続されている。また容器11
の側面上部には処理室21と連通する排気管62が接続
され、この排気管62にはバルブ62aが介装されてい
る。排気管62の下流側端部は凝縮器71の排ガス入口
部に接続されており、凝縮器71の排ガス出口部に接続
された排気管63の下流側端部は、真空ポンプ81に接
続されている。凝縮器71は外周に水冷ジャケットをそ
なえ内部に凝固室73をそなえた水冷式のもので、74
は有用金属分が凝固分離したあとのガスを流出させる流
出管である。
【0014】容器11の下部には下方に向かって縮径す
る円錐面部が形成されており、該円錐面部の下端部に処
理室21の出口21aが設けてある。出口21aには、
下方に向かって拡径する円錐面が上端部に形成された排
出管13が接続されており、この排出管13の下部には
バルブ13aが接続され、バルブ13aの下部は容器1
2の上面部に設けた供給管12Aに接続されている。排
出管13の大径部の側面上部には排気管64が接続され
ており、この排気管64の下流側はバルブ64aを介し
て真空ポンプ82へと接続されている。
【0015】また容器11の処理室21には中心部に回
転筒91が挿入されており、この回転筒91には複数の
板状の羽根92が取付けられている。回転筒91は容器
11に軸受により回転自在に支持されており、その上部
は容器11外に突出し、駆動モータ93によりチェーン
駆動されるようになっている。回転筒91には昇降軸9
4が昇降自在に貫挿されており、その上部は回転筒91
外に突出して、エアシリンダ95のピストンロッドに接
続されている。昇降軸94の下部は出口21aを通って
排出管13部へと至り、その下端部には、上向きに縮径
する円錐面が形成された弁96が取付けられている。そ
して昇降軸94が上昇すると、弁96の円錐面が排出管
13の円錐面部に密接して出口21aを閉じ、逆に昇降
軸94が下降すると、弁96の円錐面が排出管13の円
錐面部から離れて出口21aを開く構成となっている。
【0016】一方、排出管13の下流側に供給管12A
部を介して接続された円筒状の容器12にも、断熱材1
2aが内張りされ、この断熱材12aで囲まれて処理室
22が形成されており、処理室22にチューブヒータ2
4が挿入されている。容器12の右側面上部には処理室
22と連通する排気管65が接続され、この排気管65
にはバルブ65aが介装されている。排気管65の下流
側端部は凝縮器72の排ガス入口部に接続されており、
凝縮器72の排ガス出口部に接続された排気管66の下
流側端部は、真空ポンプ82に接続されている。凝縮器
72は前記凝縮器71と同様な構造を有し、75はその
凝固室、76は流出管である。また容器12の左側面上
部には、処理室22と連通し必要に応じて用いられる還
元性ガス供給管38が接続されており、還元性ガス供給
管38の上流側は、バルブ38aを経て図示しない還元
性ガス供給源に接続されている。
【0017】次に上記構成のダスト処理装置1によるダ
スト処理方法について説明する。バルブ31aを閉じ、
バルブ33aを開いた状態で、還元剤を粉砕機51に投
入して粉砕し供給口41bから混合機41に投入すると
ともに、ダストを供給口41aから混合機41へ投入
し、このダストと粉砕された還元剤との混合体を所定量
だけ粉体貯留ホッパ32内に貯留する。
【0018】その後バルブ33aを閉じ、バルブ61
a,62aを開いた状態で真空ポンプ81を運転して処
理室21内および粉体貯留ホッパ32内を所定の真空度
(たとえば約5Torr)に減圧するとともに、パネルヒー
タ23を作動させる。処理室21内が所定の温度(たと
えば300℃)になったらバルブ31aを開き、ダスト
と還元剤の混合体を処理室21内に投入し、駆動モータ
93を運転して羽根92により撹拌しつつ真空加熱処理
する。そしてバルブ31aを閉じ、バルブ62aを開い
た状態で真空ポンプ81を運転し、ダスト中の水分や油
脂等の夾雑物が蒸発したものを、凝縮器71内へ吸引し
て低温の凝固室73内で降温凝縮させて回収する。
【0019】一方、バルブ38aを閉じ、バルブ64
a,65a,13aを開いた状態で真空ポンプ82を運
転して排出管13および処理室22内を真空に減圧して
おき、前記ダスト中の夾雑物がほぼ蒸発しおえた時点
で、エアシリンダ95により弁96を開いて、ダストと
還元剤の混合体を排出管13,供給管12Aを経て処理
室22内に投入し、真空ポンプ82を運転しつつチュー
ブヒータ24によりさらに所定の温度(たとえば900
℃)に加熱すれば、ダスト中のZnO,PbOなどの金
属酸化物が還元剤により還元されて生成したZn,Pb
などの金属が蒸発し、その蒸気は凝縮器72内に吸引さ
れ、低温の凝固室75内で降温し、亜鉛や鉛の凝固体と
して回収される。なお金属酸化物の量に対して還元剤の
投入量が不足する場合などは、還元性ガス供給管38か
ら水素ガス、一酸化炭素ガス、炭化水素ガス、あるいは
これらの混合ガスを、還元性ガスとして処理室22内へ
供給して金属酸化物の追加還元をおこなうことができ
る。
【0020】上記の処理工程において還元剤は、先ず粉
砕機51により粉砕されるので、還元剤の粒子が微細化
されてダストとの接触面積が増え、還元能力が向上す
る。またこれに加えて、還元剤としてFe,FeOなど
の鉄系還元剤を用いる場合は、これら鉄系還元剤は一般
に空気中の水分等により表面部の酸化が進んでいるた
め、還元力が弱いが、上記の粉砕により酸化の進んでい
ない還元剤内部が露出してダストに接触することになる
ので、還元力が回復し、良好な還元特性が得られ、真空
加熱処理による亜鉛や鉛などの有用金属の回収率が向上
する。
【0021】またこの具体例では、還元剤は混合機41
によりダストと混合され、さらに上側の処理室21内に
おいても羽根92により撹拌されるので、還元剤はダス
ト粒子と長時間にわたり接触を繰返し金属酸化物の還元
が効率よくおこなわれるのである。
【0022】上記の粉砕による還元剤の還元能力の向上
効果を確認するためにおこなった実験結果を次に記す。
平均粒径が0.6μmで亜鉛(Zn)含有率が25%の
製鋼ダストに対して、鉄系還元剤を重量比で1:1の割
合で添加し、図1に示すダスト処理装置1により真空加
熱処理(ただし処理室22内の真空度:5Torr、加熱温
度:900℃、加熱時間:1時間)をおこない、粉砕程
度の差により異なる平均粒径を有する鉄系還元剤を用い
た各場合について、処理室22内の残渣(主として酸化
鉄粉)中の亜鉛の残存率を調べた。先ず上記鉄系還元剤
として平均粒径150μm、および75μmの鉄分(F
e)をそれぞれ用いた場合、前者の大粒径の場合は上記
残存率は3.8%であったのに対し、後者の小粒径の場
合は上記残存率は2.7%と減少し、また鉄系還元剤と
して平均粒径620μm、および320μmの酸化鉄粉
(FeO)をそれぞれ用いた場合、前者の大粒径の場合
は上記残存率は8.2%であったのに対し、後者の小粒
径の場合は上記残存率は4.3%と減少し、いずれも小
粒径化による還元剤の還元能力向上を裏付けるものであ
った。
【0023】次に図2によりこの発明の第2具体例を説
明する。図2のダスト処理装置2は、図1のダスト処理
装置1において粉体貯留ホッパ32の上部に接続された
混合機41および粉砕機51の設置位置を変更して、粉
砕機51により粉砕した還元剤を、排出管13の下部に
設けた混合機41により、処理室21から排出されるダ
ストと混合するようにしたものであり、その他はダスト
処理装置1と同じ構成を有するものであって、図1と同
一部分には同一符号を付してその詳細な説明は省略する
(以下、他の具体例についても同様とする)。
【0024】粉体貯留ホッパ32はダスト専用に用いら
れ、原料供給管33は図示しないダストホッパに接続さ
れている。混合機41は排出管13とバルブ13aとの
間に設けられ、供給口41bは排出管13の出口に接続
され、供給口41aには還元剤供給管35の下端部が接
続され、この還元剤供給管35にはバルブ35aが介装
されている。還元剤供給管35の上端部は還元剤専用の
還元剤ホッパ34に接続され、このホッパの投入口は供
給管43を介して粉砕機51の排出口に接続されてい
る。すなわちこの具体例では、供給管43と還元剤ホッ
パ34と還元剤供給管35とバルブ13aと供給管12
Aとによって、粉砕機51により粉砕された還元剤を
(単独であるいはダストと共に)真空容器内に供給する
還元剤供給路が形成されている。また還元剤ホッパ34
の側面上部には排気管67が接続され、排気管67の下
流側はバルブ67aを経て真空ポンプ83へと接続され
ている。
【0025】上記構成のダスト処理装置2においては、
還元剤は粉砕機51により粉砕後、還元剤ホッパ34内
に貯留し、該ホッパ内はバルブ43a,35aを閉じた
状態で真空ポンプ83を運転して真空状態とし、真空ポ
ンプ82の運転により真空にされた混合機41内への還
元剤の供給に備える。
【0026】そして還元剤を添加しないダストのみを貯
留した粉体貯留ホッパ32から、ダストを上側の処理室
21内に投入して、真空加熱処理により水分や油脂など
の夾雑物を除去回収後、弁96を開いて混合機41へ上
記第一次の真空加熱処理ずみのダストを投入するととも
に、バルブ35aを開いて粉砕処理ずみの還元剤を混合
機41へ投入して、両者を混合し、得られた混合体をバ
ルブ13a,供給管12Aを経て処理室22内に投入す
る。そして処理室22においては前記第1具体例と同様
にして真空加熱処理をおこない、亜鉛や鉛などの有用金
属を凝縮器72部において回収する。
【0027】この具体例のダスト処理装置2によれば、
処理室21における真空加熱処理によりダスト中の水分
が除去され、還元剤はこの水分の除去されたダストに接
触するものであるため、還元剤が上記水分により酸化さ
れて還元力が弱まることがなく、粉砕により向上した還
元剤の還元能力が維持された状態で、ダストと接触し、
ダスト中の金属酸化物の還元が効果的におこなわれると
いう長所を有するものである。
【0028】次に図3はこの発明の第3具体例を示し、
図示のダスト処理装置3は、前記図2のダスト処理装置
2において混合機41を除去し、還元剤ホッパ34から
の供給管35の下端部を上側の容器11の処理室21に
連通させたものであり、その他はダスト処理装置2と同
じ構成を有するものである。そしてこの具体例では、供
給管43と還元剤ホッパ34と還元剤供給管35とによ
って、粉砕機51により粉砕された還元剤を(単独で)
真空容器内に供給する還元剤供給路が形成されている。
【0029】この具体例のダスト処理装置3において
は、ダストおよび粉砕処理ずみの還元剤は、別個に上側
の処理室21内に投入され、処理室21内における羽根
92の撹拌作用によりダストと還元剤は相互に混合し、
この処理室21内から下側の処理室22内にわたるダス
トと還元剤の接触により、ダスト中の酸化金属の還元が
おこなわれる。その際、先ずダストを処理室21内へ供
給して真空加熱処理をおこない、ダスト中の水分や油脂
などの夾雑物を除去回収後、還元剤の処理室21内への
投入をおこなうことにより、ダスト中の水分により還元
剤が酸化して還元力が低下するのを防止でき、ダスト中
の金属酸化物の還元を効果的におこなうことができる。
【0030】次に図4はこの発明の第4具体例を示し、
図示のダスト処理装置4は、前記図1のダスト処理装置
1において混合機41を除去し、バルブ36aを介装し
たダスト供給管36および粉砕機51からの供給管43
を、それぞれ粉体貯留ホッパ32の上面部に接続して、
ダストおよび粉砕後の還元剤を、混合することなく共通
の粉体貯留ホッパ32に投入するようにしたものであ
り、その他はダスト処理装置1と同じ構成を有するもの
である。そしてこの具体例では、供給管43と粉体貯留
ホッパ32と粉体供給管31とによって、粉砕機51に
より粉砕された還元剤を(単独であるいはダストと共
に)真空容器内に供給する還元剤供給路が形成されてい
る。
【0031】この具体例のダスト処理装置4において
は、ダストおよび粉砕処理ずみの還元剤は、粉体貯留ホ
ッパ32内では格別の混合作用は受けないが、処理室2
1内に投入後は第3具体例と同様に羽根92により撹拌
され相互に混合する。
【0032】この第4具体例および前記第3具体例のダ
スト処理装置は、混合機41を要しないため、装置が簡
略化される。
【0033】次に図5はこの発明の第5具体例を示し、
図示のダスト処理装置5は、前記図1のダスト処理装置
1において混合機41を除去するとともに、混合機41
に2個の供給口51a,51bを設け、ダストを供給口
51bから、還元剤を供給口51aから、それぞれ粉砕
機51内に投入するようにしたものであり、その他はダ
スト処理装置1と同じ構成を有するものである。そして
この具体例では、原料供給管33と粉体貯留ホッパ32
と粉体供給管31とによって、粉砕機51により粉砕さ
れ混合された還元剤とダストの混合体を真空容器内に供
給する混合体供給路が形成されている。
【0034】この具体例のダスト処理装置5において
は、ダストおよび還元剤が同時に投入された粉砕機51
においては、還元剤の粉砕と、ダストと還元剤との混合
が並行しておこなわれ、第1具体例と同様なダストと粉
砕された還元剤との混合体が、粉体貯留ホッパ32を経
て処理室21内に投入される。
【0035】この具体例のダスト処理装置5は、混合機
41を有しない簡潔な構成でありながら、ダストと還元
剤の混合がおこなえ、ダストと粉砕された還元剤の長時
間にわたる接触によりダスト中の金属酸化物の還元作用
が充分おこなえるという長所を有するものである。
【0036】この発明は上記各具体例に限定されるもの
ではなく、たとえば上記各具体例では真空容器として上
下2個の容器11,12およびそれぞれの凝縮器71,
72を用いたので、両容器における真空加熱温度の調整
により、上段側(上流側)の容器11において主として
ダスト中の水分や油脂などの夾雑物の除去をおこない、
下段側(下流側)の容器12において上記夾雑物のない
高品質の亜鉛や鉛などの有用金属の回収物を得ることが
できるという長所を有するものであるが、この発明は1
個の真空容器を用いる場合にも適用できるものである。
また1個の真空容器に冷却温度の異なる複数個の凝縮器
を直列に接続して、蒸気の凝縮温度の異なる2種の金属
(たとえば亜鉛と鉛)を分別回収するようにしてもよ
い。
【0037】また上記具体例では粉砕機51は容器1
1,12の上方で該容器に近い位置に設けたが、たとえ
ば供給管43を長尺の気送管などの粉体搬送手段で構成
して、粉砕機51を容器11,12から離間した位置に
設置して用いてもよい。またこの発明は還元剤として黒
鉛を用いる場合にも適用でき、この場合は粉砕による小
粒径化によって主としてだストとの接触面積の増加によ
り還元剤の還元能力が向上する。さらに上記具体例では
ダストは真空容器である容器11,12内(処理室2
1,22内)に直接供給したが、たとえば特開平5−1
57455公報に開示されているように、真空容器内に
被処理物を収容・移送する処理筒をそなえているような
場合には、還元剤あるいは還元剤とダストの混合体は該
処理筒内へ供給すればよく、このようなケースもこの発
明における「真空容器内に供給する」という文言に包含
されるものとする。
【0038】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明によれば、
還元剤は粉砕後真空容器内に供給されるので、還元剤の
小粒径化によりダスト中の酸化金属に対する還元能力が
向上し、ダストから亜鉛や鉛などの有用金属を高い回収
率で回収することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1具体例を示すダスト処理装置の
縦断面図である。
【図2】この発明の第2具体例を示すダスト処理装置の
縦断面図である。
【図3】この発明の第3具体例を示すダスト処理装置の
縦断面図である。
【図4】この発明の第4具体例を示すダスト処理装置の
縦断面図である。
【図5】この発明の第5具体例を示すダスト処理装置の
縦断面図である。
【符号の説明】
1…ダスト処理装置、2…ダスト処理装置、3…ダスト
処理装置、4…ダスト処理装置、5…ダスト処理装置、
11…容器(真空容器)、12…容器(真空容器)、1
2A…供給管、13…排出管、13a…バルブ、21…
処理室、22…処理室、23…パネルヒータ、24…チ
ューブヒータ、31…粉体供給管、32…粉体貯留ホッ
パ、33…原料供給管、34…還元剤ホッパ、35…還
元剤供給管、41…混合機、43…供給管、51…粉砕
機、51a…供給口、51b…供給口、62…排気管、
65…排気管、71…凝縮器、72…凝縮器、81…真
空ポンプ、82…真空ポンプ。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ダストを真空容器内で加熱し、蒸発した
    金属分を凝縮器部で冷却して回収するダスト処理方法に
    おいて、還元剤を粉砕後、前記真空容器内に供給し、前
    記ダスト中の酸化金属の還元をおこなうようにしたこと
    を特徴とするダスト処理方法。
  2. 【請求項2】 真空容器内でダストを加熱することによ
    って金属分を蒸発させ、その蒸発した金属分を前記真空
    容器に接続した凝縮器部において冷却して回収するよう
    にしたダスト処理装置において、還元剤を粉砕する粉砕
    機と、この粉砕機により粉砕された還元剤を前記真空容
    器内に供給する還元剤供給路とを具備したことを特徴と
    するダスト処理装置。
  3. 【請求項3】 前記還元剤供給路中に、ダストと還元剤
    とを混合する混合機を設け、ダストと還元剤の混合体を
    前記真空容器内に供給するようにした請求項2記載のダ
    スト処理装置。
  4. 【請求項4】 真空容器内でダストを加熱することによ
    って金属分を蒸発させ、その蒸発した金属分を前記真空
    容器に接続した凝縮器部において冷却して回収するよう
    にしたダスト処理装置において、還元剤とダストが投入
    される粉砕機と、この粉砕機により粉砕され混合された
    還元剤とダストの混合体を前記真空容器内に供給する混
    合体供給路とを具備したことを特徴とするダスト処理装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100917316B1 (ko) 2007-08-02 2009-09-11 김수태 전기로 더스트로부터 황산아연의 제조방법 및 이를 위한 장치
CN107824109A (zh) * 2017-11-17 2018-03-23 嘉兴帝盛集成家居有限公司 一种用于板材加工的无尘混料输送系统
CN115418482A (zh) * 2022-08-30 2022-12-02 重庆赛迪热工环保工程技术有限公司 一种采用铁基真空还原的冶金固废处置工艺

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