JPH02194097A - 揺動撹拌型含油物再生装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、鉄鋼業、機械加工業などにおいて発生ずる油
分を含有した鉄粉、酸化鉄粉など各種の無機物質の再生
装置に関するものである。

（従来の技術） 鉄鋼製造工程における圧延機を例にとって説明する。圧
延機には多数のベアリングが使用されている。ベアリン
グは長時間使用すると磨耗する。

この磨耗によって生じた微細な金属鉄粉は圧延機の周囲
に散乱する。これらの金属鉄粉はベアリングの磨耗によ
って発生したものであるから、当然、ベアリングに使用
されている潤滑油等の油分を含有している。

また鉄鋼の熱間圧延工程では、鋼材の温度が上がるので
、鉄板の表面が酸化されて酸化鉄を生成し、いわゆる酸
化スケールが発生する。この酸化スケールも微細な粉末
状になって圧延機の周囲に散乱する。この酸化鉄の粉末
にも圧延機に使用される潤滑油等の油分が含有されてい
る。

以上のように鉄鋼製造工程では、油分を含有した金属鉄
あるいは酸化鉄の粉末が多量に発生する。

また金属鉄以外にも、けいそう土など各種の無機物質に
油分が含まれた廃棄物が発生する。以下このように無機
物質に油分が混入したものを「含油物」と言う。これら
含油物の形態は、一般には、粘土状または泥状である。

含油物から油分と無機物質を分離回収する方法として以
下の方法がある。すなわち、含油物を密閉容器内で４１
０ないし５００°Ｃに加熱して油の蒸気を発生させ、こ
の蒸気を冷却、液化すれば、密閉容器内に油分を含有し
ない無機物質が回収でき、かつ油分も再使用可能な油と
して回収できるのである。

第１図は、この方法を説明するための図面であり、従来
から用いられている含油物再生装置を模式的に示したも
のである。

加熱室（１）は密閉容器であり、この中に含油物を入れ
る。いま加熱室（１）を４１０ないし５００°Ｃに加熱
し、この温度に保持すると、含油物からは油の蒸気が発
生する。この蒸気は液化筒（３）の方へ向って上昇して
いき、液化筒に達すると液体となり、油分貯溜室（４）
に溜まる。

この状態を一定時間持続すると含油物中に含まれる油分
はすべて油分貯溜室へ回収される。以下、４１０ないし
５００°Ｃに保持している時間を「処理時間」と言う。

また、無機物質は加熱室内に残留し、油分から分離回収
される。

ここで注意すべきは、第１図に示した従来の装置では、
含油物は加熱室内で静止した状態にあることである。

以上の方法を工業的規模で行なう場合には、通常、加熱
室内に０．５トン以上の大量の含油物を充填する。含油
物の形態が粘土状または泥状であるので、含油物を圧縮
して、油分をある程度絞り出してケーキ状にし、これを
加熱室内へ充填する場合もある。

第１図に示した従来の含油物再生処理装置の処理時間は
、含油物の形態にもよるが、約６時間である。いっぽう
、一般に、含油物を加熱室内で４１０ないし５００°Ｃ
まで加熱するのに要する時間は、３ないし４時間である
。従って、第１図に示した従来の装置で含油物を工業的
規模で処理しようとすると、約９ないし１０時間程度を
要する。

（本発明が解決しようとする問題点） かかる事情下に鑑み、本発明者は、処理時間を出来るだ
け短くした含油物再生装置を開発すること目的として、
種々の研究を重ね、本発明を完成するに至った。

（問題点を解決するための手段） すなわち、本発明者は、含油物に揺動または撹拌を与え
ることを特徴とする含油物再生装置を用いれば、処理時
間が著しく短縮できることを見出し、本発明を完成させ
るにいたった。

（作用） 本発明の作用は、加熱室内の含油物に揺動または撹拌を
与えることによって、含油物から蒸発した気体状の油を
すみやかに液化筒へ導くことにある。

（実施例） 以下、本発明の実施例を詳細に説明する。第２図に本発
明の実施様例を示す。ただし、これは、本発明の一実施
様例を示すに過ぎず、本発明を限定するものではない。

加熱室（４）の頂部には、含油物を装入する含油特装入
口（１）と、加熱室と大気とを遮断するための装入口仕
切弁（２）が設けられている。

装入口より装入された含油物は、回転する燃焼管（３）
に取り付けられた回転羽根（６）により加熱室（４）の
内部に分散され、燃焼管（３）の側面に設置された燃焼
炉（９）と加熱用バーナー（１０）によって昇温される
。燃焼管（３）の回転には駆動装置（８）を用いる。

燃焼したガスは、燃焼管（３）を通り、回転熱交換羽根
（５）を昇温しつつ、排ガス口（１７）より大気へ放出
される。

含油物が４００ないし５００　’Ｃまで昇温すると、油
分は蒸発し、気体となって上昇する。上昇した気体状の
油は、液化筒（７）へ流れる。液化筒（７）では、外部
の大気によって気体状の油が冷却されて、液化され、油
収集室（１１）へ流れ込む。　油収集室に貯溜した液化
油の一部は、油ポンプ（１４）を経て加熱用バーナー（
１０）に送られ、加熱室（４）の昇温のための燃料に使
用される。

一方、油収集室（１１）に残された油は、油排出バルブ
（１２）を開けることによって油排出口（１３）より排
出し、他目的の燃料油として再利用される。

油分を蒸発させた後に加熱室（４ンの底に残留する無機
物質は、残留物排出バルブ（１５）を開けることにより
排出口（１６）から排出される。

この実施例では、燃焼管（３）を駆動装置（８）によっ
て回転させ、燃焼管に取り付けた回転熱交換羽根（５）
および回転羽根（６）によって含油物に揺動と撹拌を与
えているが、含油物に揺動または撹拌が与えられさえす
れば、どのような手段を用いてもよい。すなわち本発明
の一実施様例である第２図の装置と、第１図に示した従
来の装置との違いは、加熱室内の含油物に外部から揺動
または撹拌を与えることが出来るか出来ないかにある。

（効果） 第１表は、第１図に示した従来の含油物再生装置と、本
発明の一実施様例である第２図に示した装置とを用いて
、１トンの含油物の再生処理を行なうのに必要な処理時
間を比較したものである。

第１表　含油物再生処理時間の比較 第１表に示すように、本発明を実施することにより、処
理時間は、３６０分から２０分へと大幅に短縮された。

なお、本実施例では、含油物に揺動と撹拌を連続的に与
えたが、必ずしも連続的に揺動と撹拌を与える必要はな
く、工ないし２分間に４回程度、回転熱交換羽根（５ン
を回転させて、揺動と撹拌を与えても良い。ただしこの
場合には処理時間は４０分必要であった。

（効果） 以上のように本発明は含油物の再生処理にあたって処理
時間を大幅に短縮できるので、再生処理に必要な熱エネ
ルギーを節約することが出来る。

従って、その工業的価値は多大である。

【図面の簡単な説明】

第１図：従来の含油物再生処理装置 （１）加熱室　　　　（２）ガスバーナー（３）液化筒
　　　　（４）油分貯溜室第２図：本発明の一実施様例 （１）含油物装入口　（２）装入口仕切弁（３）燃焼管
　　　　（４）加熱室 （５）回転熱交換羽根（６）回転羽根 （７）液化筒　　　　（８）駆動装置 （９）燃焼炉　　　　（１０ン加熱用バーナー（１１）
油収集室　　　（１２）油排出バルブ（１３）油排出口
　　　（１４）油ポンプ（１５）残留物排出バルブ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 ２、請求の範囲 油分を含有した各種の無機物質の粉末から油分と無機物
   質を分離回収する方法において使用され、含油物に揺動
   または撹拌を与えることを特徴とする含油物再生装置。