JPH1080639A - 酸性触媒の製造方法及びその触媒を用いたオレフィンオリゴマーの製造方法 - Google Patents

酸性触媒の製造方法及びその触媒を用いたオレフィンオリゴマーの製造方法

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JPH1080639A
JPH1080639A JP8236507A JP23650796A JPH1080639A JP H1080639 A JPH1080639 A JP H1080639A JP 8236507 A JP8236507 A JP 8236507A JP 23650796 A JP23650796 A JP 23650796A JP H1080639 A JPH1080639 A JP H1080639A
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olefin
acid
clay mineral
treated
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Akio Kojima
小島明雄
Shingen Akatsu
赤津真言
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Idemitsu Kosan Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 使用後の触媒の処理が簡便で反応装置に対す
る腐食性がなく、有機化合物の反応性に優れる酸性触媒
の製造方法を提供する。また、その触媒を用いて高粘度
指数、低流動点を有するといった良好な性状のオレフィ
ンオリゴマーを効率よく製造する方法を提供する。 【解決手段】 酸処理したアルミニウム含有粘土鉱物
を、ハロゲン化処理し、その後焼成することにより酸性
触媒を製造する。該触媒を用いて、オレフィン、好まし
くは炭素数6〜14のα−オレフィンをオリゴマー化す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、酸性触媒の製造方
法及びその触媒を用いたオレフィンオリゴマーの製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】ゼオライトに代表される酸性触媒は、有
機化合物の分解、アルキル化、重合(オリゴマー化反応
を含む)、不均化等の反応に広く利用されている。酸性
触媒が固体触媒の場合、酸性度(または酸量)や細孔径
が触媒活性に大きく影響する。
【0003】酸性触媒の酸性度(または酸量)の上昇に
伴い、触媒活性が向上することは広く知られている。例
えば、産業図書より1966年に刊行された「酸塩基触
媒」の第183ページには、酸性触媒であるシリカ・ア
ルミナ触媒の場合、酸性度の上昇に伴ってプロピレンの
重合活性や灯油のクラッキング活性が向上することが示
されている。また、「触媒」誌の第28巻(1986
年)399〜400ページには、酸性触媒であるアルミ
ニウム架橋粘土触媒の場合、酸量の上昇に伴ってトルエ
ンのアルキル化活性が向上することが示されている(第
400ページ図4)。
【0004】一方、細孔径を大きくすることで、活性を
高める方法も知られている。例えば、日本化学会春季年
会講演予稿集I,214ページ(1996)には、酸処
理したモンモリロナイトについて、構造と触媒活性との
関係が報告されている。この文献において、酸処理した
モンモリロナイトであるK10は、40オングストロー
ムを中心とするメソ多孔体であり、アルキルアルデヒド
とピロールの交互重合・環化によるメソ−テトラアルキ
ルポルフィリンの合成において、細孔内部における反応
基質の拡散が有利であったために、高い酸触媒能が発揮
されたと結論している。
【0005】以上説明したように、固体状の酸性触媒に
おいては、酸性度(または酸量)の増加や細孔径の拡大
により触媒活性が向上する。また、反応は主に細孔内部
で進行するため、細孔径の拡大により反応に適用できる
モノマー種の制限が縮小される。
【0006】次に、酸性触媒反応の一つであるオレフィ
ンのオリゴマー化反応について説明する。オレフィン、
特に炭素数6〜14のα−オレフィンをオリゴマー化し
て得られるオレフィンオリゴマーは、自動車エンジン
油、オートマチックトランスミッション油、ガスタービ
ン油、航空機作動油、電気絶縁油等の潤滑油の基材とし
て有用であり、これらの基材として利用するためにはオ
レフィンオリゴマーを効率よく製造する必要がある。
【0007】ところで、潤滑油のうち自動車エンジン油
などの用途分野においては、蒸発減量を抑えるため、炭
素数30未満の留分を除去する必要がある。このため、
オリゴマー化反応において、触媒活性のみならず炭素数
30以上の留分の選択性向上が求められている。また、
オリゴマー化と同時に進行する異性化反応を抑制し、モ
ノマーのリサイクル効率を高めることが求められてい
る。
【0008】このような潤滑油基材に供されるオレフィ
ンオリゴマーの製造方法として、酸性触媒に分類される
塩化アルミニウムや三フッ化ホウ素などのルイス酸を触
媒として使用する方法が知られている。しかし、三フッ
化ホウ素を触媒の主成分として使用した場合、反応終了
後、分離した触媒の分解並びに廃棄処理の工程が必要で
ある。また、触媒の廃棄処理の際には、環境汚染への対
応のため多大な設備投資を必要とする。さらに、これら
の触媒は強腐食性であるため、オレフィンのオリゴマー
化等有機化合物の反応にあたり、高級な耐腐食性材料よ
りなる装置を使用する必要がある。
【0009】このような課題を解決するため、様々な固
体酸を触媒とする製造方法が検討されており、モンモリ
ロナイトから誘導されるオレフィンのオリゴマー化触媒
も検討されている。たとえば、ジヤーナル オブ ケミ
カルソサエティー,ケミストリー コミュニケーション
誌(J.CHEM.SOC.,CHEM.COMMU
N.,1994)の1813〜1814ページには、種
々のモンモリロナイトを用いたデセン−1のオリゴメリ
ゼーション技術が開示されている。そして、モンモリロ
ナイトのエバキュエーション(evacuation)
温度の上昇により、デセン−1の転化率および三量体収
量が増加するという知見が得られている。しかし、この
反応においては、反応開始後2〜4時間はオリゴマーが
生成せず、十分な転化率および三量体収量を得るには、
10時間以上の反応時間が必要であるという知見も記載
されており、生産性に難のある技術と考えられる。
【0010】また、特開平4−224893号公報に
は、酸性カルシウムモンモリロナイトに特定のルイス酸
を付着させるオレフィンのオリゴマー化技術が開示され
ており、140℃以上の高温下において高い転化率を得
ている。しかし、本公報には、未反応のオレフィンの大
部分は、異性化して内部オレフィンとなる旨記載されて
おり、異性化を抑制しようとする技術思想は認められな
い。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、使用後の触
媒の処理が簡便で反応装置に対する腐食性がなく、有機
化合物の反応性(触媒活性)に優れる酸性触媒の製造方
法の提供を目的とする。本発明はまた、反応性に優れる
のみならず、炭素数30以上のオリゴマーの選択率が高
く、原料オリゴマーの異性化率の低い、オレフィンオリ
ゴマーの製造方法の提供を目的とする。本発明はまた、
高粘度指数、低流動点を有するオレフィンオリゴマーの
製造方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するために鋭意研究を行った結果、酸処理したア
ルミニウム含有粘土鉱物を、ハロゲン化処理し、その後
焼成することにより製造した酸性触媒が大きな酸量と拡
大された細孔径を有することを見出し、また、該触媒を
用いてオレフィンをオリゴマー化した場合には、反応性
に優れるのみならず、炭素数30以上のオリゴマーの選
択率が高く、原料オレフィンの異性化率が低く、かつ得
られたオレフィンオリゴマーが良好な性状を有すること
を見出した。本発明はこのような知見に基づいて完成さ
れたものである。
【0013】すなわち、本発明の要旨は以下のとおりで
ある。 (1)酸処理されたアルミニウム含有粘土鉱物を、ハロ
ゲン化処理し、その後焼成することを特徴とする酸性触
媒の製造方法。 (2)アルミニウム含有粘土鉱物がモンモリロナイトで
ある前記(1)記載の酸性触媒の製造方法。 (3)ハロゲン化処理をフッ素を含有するハロゲン化剤
で行う前記(1)または(2)記載の酸性触媒の製造方
法。 (4)オレフィンをオリゴマー化するにあたり、前記
(1)〜(3)のいずれかに記載の方法により製造され
た酸性触媒を用いることを特徴とするオレフィンオリゴ
マーの製造方法。 (5)オレフィンが炭素数6〜14のα−オレフィンで
ある前記(4)記載のオレフィンオリゴマーの製造方
法。 (6)オレフィンオリゴマーが粘度指数120以上かつ
流動点−35℃以下である前記(4)または(5)記載
のオレフィンオリゴマーの製造方法。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳細に説明する。本発明においては、酸性触媒の原料
物質として酸処理されたアルミニウム含有粘土鉱物を用
いる。該粘土鉱物としては、例えば、スメクタイト鉱物
に分類されるモンモリロナイト,サポナイト,バイデラ
イト,ノントロナイト、カオリナイト鉱物に分類される
カオリナイト、そしてバーミキュライト等の酸処理物を
挙げることができるが、触媒活性等の面で酸処理された
モンモリロナイトを原料物質として使用するのが好まし
い。
【0015】アルミニウム含有粘土鉱物を酸処理するこ
とにより、前記原料物質が得られる。酸処理は、有機酸
または無機酸により行うことができるが、粘土鉱物中の
イオンの交換速度(酸処理速度)や交換率の点で鉱酸を
用いるのが好ましく、中でも硫酸、塩酸、フッ化水素等
の強酸を用いるのが望ましい。酸処理の方法は、公知の
方法を採用することができ、例えば、希釈水性懸濁物中
で行ったり、粘土鉱物を比較的濃厚な酸で処理する、い
わゆる乾式処理を採用することができる。さらに、粘土
鉱物は気体状の酸たとえば塩化水素または二酸化イオウ
で処理することもできる。酸処理した粘土鉱物は、好適
には未反応の酸を除去した後、乾燥して本発明の原料物
質に供される。更に、焼成処理を付加してもよい。
【0016】本発明においては、入手が容易な原料物質
(酸処理したアルミニウム含有粘土鉱物)として、たと
えば、モンモリロナイトK10(ジュートヘミー社製、
アルドリッチ社等で販売)やガレオンアース(水澤化学
社製)を使用することができる。
【0017】酸処理したアルミニウム含有粘土鉱物は、
ハロゲン化処理する。その際に用いるハロゲン化剤とし
ては、ハロゲン含有無機物またはハロゲン含有有機物を
挙げることができる。その中でも反応性及び触媒寿命の
面で優れるフッ素含有化合物が好適に使用できる。具体
的には、たとえば、フッ化アンモニウム、フッ化水素、
三フッ化ホウ素等のフッ素含有ルイス酸、1,2-ジクロロ
-1,1,2,2−テトラフルオロエタン等のフッ素含有炭化水
素を挙げることができる。
【0018】ハロゲン化剤による処理は、酸処理したア
ルミニウム含有粘土鉱物とハロゲン化剤とを接触処理す
ることにより達成することができる。この接触処理は種
々の方法および条件により行うことができるが、フッ化
アンモニウムを用いる場合には、0〜100℃にて液相
で処理する方法が好ましい。また、ハロゲン化剤の使用
量は、種々の条件により異なるので特に制限されない
が、通常は酸処理した粘土鉱物中に0.05重量%程度
以上ハロゲンが担持される程度でよい。そして、好まし
くは0.05〜20重量%程度ハロゲンが担持される程
度使用するのがよい。この範囲外では、触媒活性が低下
する恐れがある。
【0019】なお、ハロゲン化炭化水素を用いる場合に
は、200〜600℃にて気相で処理する方が好まし
い。この範囲を外れると対象とする有機化合物の転化率
が低下する場合がある。
【0020】本発明では、上記のようにして得られたハ
ロゲン含有粘土鉱物を焼成処理することによって、目的
とする酸性触媒を得ることができる。この際の焼成条件
としては、特に制限されないが、転化率(触媒活性)の
点から、窒素または真空条件下で50℃以上で処理する
ことが好ましい。より好適には、焼成温度を100〜8
00℃程度とすればよい。また、焼成時間は、30分以
上とするのが好ましい。
【0021】本発明の製造方法により得られた酸性触媒
の場合、酸処理したアルミニウム含有粘土鉱物が有する
大きな細孔径が、その後のハロゲン化、焼成によっても
維持される。また、ハロゲン化処理により酸性度(また
は酸量)が向上する。このため、本発明の製造方法によ
り得られた酸性触媒は、有機化合物の分解、アルキル
化、重合(オリゴマー化反応を含む)、不均化等に使用
することができ、優れた触媒活性(反応性、転化率とし
て記載される場合もある。)が得られる。
【0022】本発明の酸性触媒をオレフィンのオリゴマ
ー化反応に用いる場合、原料のオレフィンとしては、α
−オレフィン、内部オレフィンあるいそれらの混合物等
を使用することができる。オレフィンの種類は特に限定
されないが、炭素数4〜20のα−オレフィン、好まし
くは炭素数6〜14のα−オレフィンが好適に用いられ
る。具体的には、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オ
クテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1
−ドデセン、1−トリデセン、1−テトラデセン等が挙
げられる。
【0023】オリゴマー化反応は、たとえば、バッチ式
の攪拌式反応器、連続式の固定床反応器や流動床反応器
を用いて行うことができる。オリゴマー化反応はオレフ
ィン100gに対して0.1〜50gの触媒の存在下
で、オレフィンを好ましくは0〜200℃、更に好まし
くは20〜180℃の温度で、好ましくは0.5〜24
時間、更に好ましくは1〜12時間反応させることによ
り行われる。反応には溶媒は特に必要とはしないが、所
望により、鎖状飽和炭化水素、脂環式炭化水素、ハロゲ
ン化炭化水素等を溶媒として使用してもよい。
【0024】オリゴマー化反応後、触媒および未反応オ
レフィンを分離したオレフィンオリゴマーは、そのまま
でも潤滑油の基材として使用できるが、炭素数20以下
の低分子量オリゴマーを蒸留等により分離した場合に
は、粘度指数が120以上、流動点が−35℃以下とな
るため、自動車エンジン油等の基材としても使用でき
る。この場合、低分子量オリゴマーを分離したオレフィ
ンオリゴマーを水添処理することにより、安定性の向上
を図ることができる。
【0025】なお、本発明においては、オレフィンの異
性化が抑制されるため、未反応オレフィンの再使用が可
能である。
【0026】
【実施例】以下、本発明の実施例及びその比較例によっ
て本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの
実施例に限定されるものではない。
【0027】実施例1 市販のモンモリロナイトK10(酸処理したモンモリロ
ナイト、アルドリッチ社より購入)5gを流通式ガラス
反応器に充填し、窒素流通下250℃で1時間焼成し
た。窒素流通を停止後、同一温度で1,2 −ジクロロ−1,
1,2,2 −テトラフルオロエタン(CClF2CClF2)を1時間
流通した。CClF2CClF2流通を停止し、窒素を1時間流通
した。得られた固体を真空下、300℃にて3時間焼成
して触媒を得た。以下に示す分析法により触媒中のハロ
ゲン含量を測定したところ、フッ素含量は0.8重量%
であり、全ハロゲン含量は0.8重量%であった。
【0028】得られた触媒については、次の方法により
ハロゲン含量を定量した。触媒を105℃で2時間乾燥
させた後、0.1gを採取し、WO3 0.3gとSiO
2 0.1gを加えて混合粉砕し、この混合物より0.1
5gを採取し、後記する石英管に入れた。次に、水蒸気
発生フラスコ、前記混合物を入れた石英管および吸収ビ
ンからなるハロゲン化合物の吸収装置を用意して触媒中
に含有されるハロゲンを回収した。前記水蒸気発生フラ
スコは、空気の流入ラインと水蒸気の排気ラインを備え
ており、排気ラインは前記石英管に接続されている。そ
して、石英管の出口は管により吸収ビンに接続されてお
り、吸収ビンの出口は管を通じて大気中に開放されてい
る。前記吸収ビンには、0.08モルの炭酸ナトリウム
水溶液を5ミリリットル、0.08モルの炭酸水素ナト
リウム水溶液を5ミリリットル、及び純水を30ミリリ
ットル入れた。水を入れた水蒸気発生フラスコを90℃
に、石英管を900℃に加熱し、空気を毎分200ミリ
リットルの割合で25分間水蒸気発生フラスコに流入さ
せることにより、触媒中のハロゲンを吸収ビンに回収し
た。この吸収ビンに、更に純水を加えて100ミリリッ
トルとし、この水溶液をイオンクロマトグラフィーにて
分析し、触媒中のハロゲン含量を求めた。
【0029】オレフィンのオリゴマー化反応は以下に示
す方法により実施した。撹拌機、温度計、ガス導入管及
びガス排気管を備えた重合用フラスコを乾燥窒素ガスに
て置換後、1−デセン40mlを加え、更に上記触媒2
gを添加した。そして、温度を40℃に保ちながら2時
間オリゴマー化反応を進めた。オリゴマー化反応終了
後、25%アンモニア水を加えて触媒を失活させた後、
触媒を濾別し、反応混合物を水洗、乾燥した後、未反応
オレフィン及び炭素数20以下の低分子量オリゴマーを
留去してオレフィンオリゴマーを得た。
【0030】触媒の調製条件及び分析結果を第1表に、
この触媒を用いてデセン−1のオリゴマー化反応を実施
したときの原料オレフィン転化率、生成オリゴマーにお
ける炭素数30以上の選択率および重合/異性化速度比
を第2表に示す。
【0031】実施例2〜8 窒素流通時ならびにCClF2CClF2流通時の温度(同一温度
を採用)及び真空下の焼成時の温度を第1表に示す温度
にした以外は、実施例1と同様の操作をして触媒の調製
・分析、オリゴマー化および反応生成物の処理を実施し
た。触媒の調製条件及び分析結果を第1表に、オレフィ
ン転化率、生成オリゴマーにおける炭素数30以上の選
択率および重合/異性化速度比を第2表に示す。
【0032】実施例6で得られた触媒については、吸着
ピリジンのTPD法により酸量を測定した(第1図)。
触媒を0.1g秤取し、窒素気流下、500℃で2時間
前処理した後、150℃でピリジンを吸着させ、昇温速
度5℃/分でピリジンを脱離させて、ピリジンの吸着量
を求めたところ266マイクロモル/gであった。一
方、後記比較例1についても同様の方法にてピリジンの
吸着量を求めたところ188マイクロモル/gであっ
た。このことは、実施例6の触媒の方が酸量が多いこと
を意味する。また、第1図において、実施例6の触媒の
方が高温で多くのピリジンを脱離している。これは、実
施例6の触媒の方が酸強度が強いことを意味している。
【0033】また、窒素吸着法を用い、BJH法により
平均細孔径を測定したところ、80オングストロームで
あった。このことから、本発明に係る触媒は酸量が多い
こと及び拡大された細孔径を有することが確認され、後
記第2表より触媒活性(転化率)に優れることが確認さ
れた。
【0034】また、実施例3において回収したオレフィ
ンオリゴマーについては、JISK2283に準拠して
粘度指数を、JIS K2269に準拠して流動点を測
定したところ、前者は135、後者は−57.5℃であ
った。このことから、実施例3のオレフィンオリゴマー
は、高粘度指数かつ低流動点の潤滑油の基材として使用
できることが確認された。
【0035】比較例1 実施例1において、モンモリロナイトK10をそのまま
焼成して触媒とした以外は実施例1と同様の操作を行っ
た。このときのオレフィン転化率、生成オリゴマーにお
ける炭素数30以上の選択率および重合/異性化速度比
を第2表に示す。
【0036】実施例9 フッ化アンモニウム(NH4F)1gをイオン交換水2ミリ
リットルに溶解し、NH 4F水溶液を調製した。空気中で1
20℃で12時間乾燥させたモンモリロナイトK10を
9.5g磁性皿に入れ、薬さじにて攪拌しながら、室温
(25℃)にて上記NH4F水溶液をゆっくりと滴下した。
滴下終了後、さらに10分間攪拌を続た。得られた固体
を空気中で120℃で12時間乾燥させた後、真空下、
500℃で3時間焼成して触媒とした。そして、実施例
1と同様にしてオレフィンをオリゴマー化した。
【0037】触媒の調製条件及び分析結果を第1表に、
オレフィン転化率、生成オリゴマーにおける炭素数30
以上の選択率および重合/異性化速度比を第2表に示
す。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】第2表において、転化率、選択率、重合/
異性化速度比は下記の(式1)、(式2)、(式3)に
より求めた。
【0041】
【数1】
【0042】(式1)において、残存デセンは、未反応
1−デセン、内部オレフィン、分岐オレフィンの合計量
である。
【0043】
【数2】
【0044】
【数3】
【0045】(式3)において、炭素数20以上の生成
物の重量および1−デセン以外のデセンの重量は、反応
開始後10分間の生成量である。
【0046】第2表より、本発明の方法により調製され
た触媒は、デセン−1のオリゴマー化反応において、優
れた転化率、選択率、重合/異性化速度比を示すことが
確認された。
【0047】
【発明の効果】本発明の製造方法により得られた酸性触
媒は、使用後の触媒の処理が簡便で反応装置に対する腐
食性がなく、有機化合物の反応性に優れる。また、本発
明の製造方法により得られた酸性触媒をオレフィンのオ
リゴマー化触媒として使用した場合には、反応性に優れ
るのみならず、炭素数30以上のオリゴマーの選択率が
高く、原料オリゴマーの異性化率が低いという効果を奏
する。また、前記のオリゴマー化反応により、高粘度指
数、低流動点を有するオレフィンオリゴマーを効率よく
製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の触媒およびハロゲン化処理を施さない
従来の触媒についての吸着ピリジンのTPDスペクトル

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸処理されたアルミニウム含有粘土鉱物
    を、ハロゲン化処理し、その後焼成することを特徴とす
    る酸性触媒の製造方法。
  2. 【請求項2】 アルミニウム含有粘土鉱物がモンモリロ
    ナイトである請求項1記載の酸性触媒の製造方法。
  3. 【請求項3】 ハロゲン化処理をフッ素を含有するハロ
    ゲン化剤で行う請求項1または2記載の酸性触媒の製造
    方法。
  4. 【請求項4】 オレフィンをオリゴマー化するにあた
    り、請求項1〜3のいずれかに記載の方法により製造さ
    れた酸性触媒を用いることを特徴とするオレフィンオリ
    ゴマーの製造方法。
  5. 【請求項5】 オレフィンが炭素数6〜14のα−オレ
    フィンである請求項4記載のオレフィンオリゴマーの製
    造方法。
  6. 【請求項6】 オレフィンオリゴマーが粘度指数120
    以上かつ流動点−35℃以下である請求項4または5記
    載のオレフィンオリゴマーの製造方法。
JP8236507A 1996-07-16 1996-09-06 酸性触媒の製造方法及びその触媒を用いたオレフィンオリゴマーの製造方法 Pending JPH1080639A (ja)

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JP8236507A Pending JPH1080639A (ja) 1996-07-16 1996-09-06 酸性触媒の製造方法及びその触媒を用いたオレフィンオリゴマーの製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000043123A1 (fr) * 1999-01-21 2000-07-27 Idemitsu Petrochemical Co., Ltd. CATALYSEURS DESTINES A LA PRODUCTION DE α-OLEFINE ET PROCEDES DE FABRICATION DE α-OLEFINE

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US6555633B1 (en) 1999-01-21 2003-04-29 Idemitsu Petrochemical Co., Ltd. Catalysts for α-olefin production and processes for producing α-olefin
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