JPH1080010A - 主幹制御装置 - Google Patents

主幹制御装置

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JPH1080010A
JPH1080010A JP25230996A JP25230996A JPH1080010A JP H1080010 A JPH1080010 A JP H1080010A JP 25230996 A JP25230996 A JP 25230996A JP 25230996 A JP25230996 A JP 25230996A JP H1080010 A JPH1080010 A JP H1080010A
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博 神孫子
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稔夫 沼野
Shigenobu Matsumoto
茂伸 松本
Toyohide Kono
豊秀 河野
Yasushi Onishi
康司 大西
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Nippon Sharyo Ltd
Koito Industries Ltd
East Japan Railway Co
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Nippon Sharyo Ltd
Koito Industries Ltd
East Japan Railway Co
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  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 初期調整を容易にし、主ハンドルのノッチ位
置の設定の自由度及び変更の自由度が大きくし、得られ
たノッチ信号の信頼性を高める。 【解決手段】 静電容量センサ4a,4bは、主ハンド
ル1の絶対位置に応じたアナログ信号であって主ハンド
ル1の絶対位置の変化に従って連続的に変化するアナロ
グ信号を出力する。制御部100,200は、前記アナ
ログ信号に応じたノッチ信号を出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主ハンドルを有
し、鉄道車両の運転台に設置され、運転士による前記主
ハンドルの操作に応じたノッチ信号を前記鉄道車両の運
転制御指令として出力する主幹制御装置(いわゆるマス
コン)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の主幹制御装置では、主ハンドルに
連動したカムスイッチからノッチ信号を得るようにした
ものがある。このカムスイッチ方式では機構部が複雑
で、またスイッチ部の磨耗など定期的に保守が必要であ
り、保守を必要としない主幹制御装置が望まれていた。
そこで、この無保守化と高信頼度化を実現するものとし
て、ハンドル位置検出器としてカムスイッチに代えてロ
ータリエンコーダを用いた主幹制御装置が提供されるに
至っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本件発
明者の研究の結果、前記従来の主幹制御装置では、初期
調整が困難であり、ノッチ位置の設定の自由度及び変更
の自由度が小さく、得られた信号の信頼性が必ずしも高
くないなどの欠点があることが見出された。
【0004】すなわち、カムスイッチやロータリエンコ
ーダなどのハンドル位置検出器は、主ハンドルの位置の
変化に従って離散的に変化するデジタル信号(コード信
号)を出力するものであるので、このようなハンドル位
置検出器を用いた前記従来の主幹制御装置では、各ビッ
ト信号を出力するカムや遮光板の開口等をハンドル位置
に関して重なり合うように配置しない場合には、当該位
置を示す適正な信号が得られるハンドル位置と当該位置
を示す適正な信号が得られないハンドル位置(いわゆる
不感帯)とが交互に存在することになる。一方、各ビッ
ト信号を出力するカムや遮光板の開口等をハンドル位置
に関して重なり合うように配置した場合には、このよう
な不感帯は生じないものの、やはり、得られるデジタル
信号が切り替わるハンドル位置は所定間隔をあけて離散
的にならざるを得ない。
【0005】したがって、カムや開口等を重なり合うよ
うに配置しない場合には、主ハンドルのノッチ位置が不
感帯と一致しないように、ノッチ位置及びカムや開口等
の位置を設計しなければならず、また、そのように設計
した上で組立時にノッチ位置とカムや開口等の位置との
間の機械的な相対位置を厳密に調整しなければならない
欠点があった。また、一旦ノッチ位置等を決めてしまう
と、ノッチ位置を変更する場合には、カムや遮光板等を
交換して再度組立調整を行わなければならず、著しく手
数及びコストを要する欠点があった。したがって、使用
者の要求に応じて種々のノッチ位置を有する主幹制御装
置を製造する場合にも、著しく手数及びコストを要する
欠点があった。また、カムや開口等を重なり合うように
配置しない場合には、主ハンドルの位置が不感帯にある
ときにはハンドル位置検出器から適正な信号が得られな
いのでその直前の信号をラッチせざるを得ず、得られた
信号の信頼性は必ずしも高くない。
【0006】一方、カムや開口等を重なり合うように配
置した場合には、得られるデジタル信号が主ハンドルの
ノッチ位置付近で切り替わってしまうと、主ハンドルが
ノッチ位置に位置している際にノッチ信号が不安定にな
るおそれがある。したがって、この場合においても、得
られるデジタル信号が切り替わるハンドル位置が主ハン
ドルのノッチ位置付近に位置しないように、ノッチ位置
及びカムや開口等の位置を設計しなければならず、ま
た、そのように設計した上で組立時にノッチ位置とカム
や開口等の位置との間の機械的な相対位置を厳密に調整
しなければならない欠点があった。また、この場合にお
いても、一旦ノッチ位置等を決めてしまうと、ノッチ位
置を変更する場合には、カムや遮光板等を交換して再度
組立調整を行わなければならず、著しく手数及びコスト
を要する欠点があった。したがって、使用者の要求に応
じて種々のノッチ位置を有する主幹制御装置を製造する
場合にも、著しく手数及びコストを要する欠点があっ
た。
【0007】本発明は、前記事情に鑑みてなされたもの
で、初期調整が容易であり、主ハンドルのノッチ位置の
設定の自由度及び変更の自由度が大きく、得られたノッ
チ信号の信頼性の高い主幹制御装置を提供することを目
的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明の第1の態様による主幹制御装置は、主ハン
ドルを有し、鉄道車両の運転台に設置される主幹制御装
置において、前記主ハンドルの絶対位置に応じたアナロ
グ信号であって前記主ハンドルの絶対位置の変化に従っ
て連続的に変化するアナログ信号を出力するハンドル位
置検出器と、前記アナログ信号に応じたノッチ信号を出
力するノッチ信号出力部と、を備えたものである。
【0009】この第1の態様による主幹制御装置によれ
ば、前記従来の主幹制御装置と異なり、ハンドル位置検
出器は、主ハンドルの絶対位置に応じたアナログ信号で
あって主ハンドルの絶対位置の変化に従って連続的に変
化するアナログ信号を出力する。したがって、ハンドル
位置検出の不感帯が全くないとともに、各ビット信号を
出力するカムや遮光板の開口等をハンドル位置に関して
重なり合うように配置した場合に生ずるような、信号が
切り替わる離散的なハンドル位置は存在しない。このた
め、前記第1の態様による主幹制御装置によれば、主ハ
ンドルのノッチ位置とハンドル位置検出器の位置との間
の相対位置に従来生じていたような制約がなくなり、主
ハンドルとハンドル位置検出器とを組み付ける際に機械
的な位置調整を厳密に行う必要がなく、初期調整とし
て、その組立後にハンドル位置検出器から得られるアナ
ログ信号とノッチ信号との間の対応関係を所望の任意の
ノッチ位置に応じて電気的に設定しておけばよい。この
ような電気的な設定は厳密な機械的な調整に比べてはる
かに容易に行うことができるので、前記第1の態様によ
る主幹制御装置によれば、従来に比べて初期調整を容易
に行うことができる。また、ノッチ位置を変更する場合
には、ハンドル位置検出器から得られるアナログ信号と
ノッチ信号との間の対応関係を当該ノッチ位置に応じて
変更するだけでよいので、従来に比べて手数及びコスト
を要しない。したがって、使用者の要求に応じて種々の
ノッチ位置を有する主幹制御装置を製造する場合にも、
従来に比べて手数及びコストを要しない。このように、
前記第1の態様による主幹制御装置によれば、ノッチ位
置の設定の自由度及び変更の自由度が著しく大きくな
る。さらに、前記第1の態様による主幹制御装置によれ
ば、ハンドル位置検出の不感帯が全くないので、ノッチ
信号の信頼性を高めることができる。
【0010】本発明の第2の態様による主幹制御装置
は、前記第1の態様による主幹制御装置において、前記
ハンドル位置検出器が、前記主ハンドルの絶対位置の変
化に従ってリニアに変化するアナログ信号を出力するリ
ニアセンサであるものである。前記第1の態様では、ハ
ンドル位置検出器はリニアセンサに限定されるものでは
ないが、前記第2の態様のようにハンドル位置検出器と
してリニアセンサを用いれば、ハンドル位置検出器から
得られるアナログ信号とノッチ信号との間の対応関係を
当該ノッチ位置に応じて設定する(すなわち、アナログ
信号をノッチ信号へ割り付ける)際に、その設定が容易
になる利点が得られる。
【0011】本発明の第3の態様による主幹制御装置
は、前記第1又は第2の態様による主幹制御装置におい
て、前記ハンドル位置検出器が、静電容量センサである
ものである。前記第1及び第2の態様ではハンドル位置
検出器は静電容量センサに限定されるものではないが、
例えば、前記第3の態様のように静電容量センサを用い
ることができる。
【0012】本発明の第4の態様による主幹制御装置
は、前記第1乃至第3のいずれかの態様による主幹制御
装置において、前記主ハンドルの1つ又は複数のノッチ
位置における前記アナログ信号のレベルに応じた、前記
アナログ信号の前記ノッチ信号への割付パターンを記憶
した割付パターン記憶手段と、基準値記憶手段と、前記
主ハンドルの前記1つ又は複数のノッチ位置における前
記アナログ信号のレベルを基準値として前記基準値記憶
手段に記憶させる基準値設定手段と、を更に備え、前記
ノッチ信号出力部は、前記割付パターン及び前記基準値
に基づいて得られる、前記アナログ信号と前記ノッチ信
号との対応関係を示す割付情報に従って、前記アナログ
信号に応じた前記ノッチ信号を出力するものである。
【0013】前記第1乃至第3の態様による主幹制御装
置では、前記アナログ信号と前記ノッチ信号との対応関
係を示す割付情報自体を初期調整時に設定してもよい
が、その場合には、ノッチ位置の数(=ノッチ信号の種
類の数)が比較的多い(例えば、15)ので、その設定
に比較的手数を要する。この点、前記第4の態様のよう
に、予め割り付けパターンを割付パターン記憶手段に記
憶させておけば、主ハンドルの1つ又は複数のノッチ位
置におけるアナログ信号のレベルを基準値設定手段によ
り設定するだけで、割付情報を得ることができ、初期調
整が一層容易になる。また、前記割付パターンを書き換
えるだけで、ノッチ位置の変更などを容易に行うことが
できる。
【0014】本発明の第5の態様による主幹制御装置
は、前記第1乃至第4のいずれかの態様による主幹制御
装置において、前記アナログ信号のレベルが所定範囲内
にあるか否かを判定し、前記アナログ信号のレベルが前
記所定範囲内にない場合に故障と判定する判定手段を更
に備えたものである。
【0015】ハンドル位置検出器は主ハンドルの絶対位
置の変化に従って連続的に変化するアナログ信号を出力
するので、ハンドル位置検出器が正常であればアナログ
信号のレベルが所定範囲内に必ずあることになる。した
がって、前記第5の態様のようにアナログ信号のレベル
が所定範囲内にあるか否かを判定することによって、ハ
ンドル位置検出器の故障を容易に診断することができ、
その故障の場合には、故障表示を行ったり、非常ブレー
キ指令に相当するノッチ信号を強制的に出力したりする
などの対処を行うことが可能となる。
【0016】本発明の第6の態様による主幹制御装置
は、前記第1乃至第5のいずれかの態様による主幹制御
装置において、前記主ハンドルが力行側に位置するほど
前記アナログ信号のレベルがアースレベルから離れ、前
記主ハンドルがブレーキ側に位置するほど前記アナログ
信号のレベルがアースレベルに近くなるものである。
【0017】何らかの異常が生じた場合には、通常、ハ
ンドル位置検出器からのアナログ信号のレベルはアース
レベルに向かうものである。このため、主ハンドルが力
行側に位置するほどアナログ信号のレベルがアースレベ
ルに近くなり、主ハンドルがブレーキ側に位置するほど
前記アナログ信号のレベルがアースレベルから離れるよ
うに設定すると、異常が生じた場合に、力行側のノッチ
信号が出力されて車両が加速していくことになり危険で
ある。これに対し、前記第6の態様のように、逆に設定
しておけば、異常が生じた場合に、ブレーキ側のノッチ
信号が出力されて車両が減速していくことになり、フェ
イルセーフ性が確保され、好ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態によ
る主幹制御装置について、図面を参照して説明する。
【0019】図1は、本実施の形態による主幹制御装置
を示す概略構成図である。図2は該主幹制御装置の操作
部を示す図であり、図2(a)はその要部平面図、図2
(b)は図2(a)におけるA−A矢視図である。
【0020】本実施の形態による主幹制御装置は、図1
及び図2に示すように、主ハンドル1と、前後進ハンド
ル2と、キースイッチ3と、主ハンドル1の絶対位置に
応じたアナログ信号であって前記主ハンドルの絶対位置
の変化に従って連続的に変化するアナログ信号を出力す
る同一の2つのハンドル位置検出器としての、静電容量
センサ4a,4b(以下、静電容量センサ4aを「正セ
ンサ4a」といい、静電容量センサ4bを「補センサ4
b」という。)と、を備えている。もっとも、本発明で
は、正センサ4a及び補センサ4bは静電容量センサに
限定されるものではない。また、本発明では、必ずしも
ハンドル位置検出器を2つ設ける必要はないが、主幹制
御装置としての冗長性を高めて信頼性を高める上で好ま
しい。
【0021】主ハンドル1は、図2に示すように、支持
体5に取り付けられたスライダックガイド6a,6bに
より案内されるハンドルスライダック7に固定され、直
線状に移動可能となっている。主ハンドル1の各ノッチ
位置「P5」〜「P1」、「切(中立)」、「抑」、
「B1」〜「B7」、「EB」において操作者がノッチ
感覚が得られるように、図示しないノッチ機構が採用さ
れている。なお、図2(b)中、8は化粧板である。
【0022】本実施の形態では、正センサ4a及び補セ
ンサ4bはそれぞれ、図1に示すように、主ハンドル1
の位置を静電容量に変換する容量部9a,9bと、容量
部9a,9bの容量を直流電圧に変換する検出回路10
a,10bと、から構成されている。容量部9a,9b
は、図2に示すように、ハンドルスライダック7に連結
され容量部9aの可動部及び容量部9bの可動部として
兼用されるセンサスライダック11と、固定部12a,
12bとから構成されている。
【0023】ここで、センサ4a,4bの基本原理につ
いて、図3を参照して説明する。図3はセンサ4a,4
bの基本原理の説明図であり、図3(a)は対向する2
つの電極板21,22を示す平面図、図3(b)は図3
(a)中のB−B矢視図である。図3に示す例では、電
極板21は長方形、電極板22は直角三角形である。電
極板21と電極板22との重なり部分Kがコンデンサと
して有効に作用し、重なり部分Kの面積は電極板21の
図3(a)中のX方向の位置に応じて連続的に変化する
ので、電極板21と電極板22との間の静電容量が電極
板21のX方向の位置に応じて連続的に変化することが
わかる。このような原理に従って、容量部9a,9bは
主ハンドル1の位置を静電容量に変換する。検出回路1
0a,10bとしては、例えば、静電容量を計測する周
知の回路を用いればよい。もっとおも、容量部9a,9
bは、図3に示すような単一コンデンサのみを用いた構
成ではなく複数のコンデンサを組み合わせた構成として
もよく、その場合には、検出回路10a,10bは、そ
の構成に応じて可動部11の位置に応じた信号が得られ
るような演算回路を含むように構成すればよい。
【0024】本実施の形態では、図4に示すように、検
出回路10a,10bからは、主ハンドル1の位置に比
例して5V〜1Vまで直流電圧が出力されるようになっ
ている。すなわち、本実施の形態では、センサ4a,4
bは、主ハンドル1の絶対位置の変化に従ってリニアに
変化するアナログ信号を出力するリニアセンサとなって
いる。もっとも、センサ4a,4bは必ずしもリニアセ
ンサでなくてもよい。なお、図4は、ノッチ位置を含む
主ハンドル1の位置と、ノッチ信号と、検出回路10
a,10bの出力電圧との間の関係を示す図である。ま
た、図4からわかるように、本実施の形態では、主ハン
ドル1が力行側に位置するほど検出回路10a,10b
の出力電圧のレベルがアースレベル(本実施の形態で
は、0V)から離れ、主ハンドル1がブレーキ側に位置
するほど検出回路10a,10bの出力電圧のレベルが
アースレベルに近くなるように設定されている。何らか
の異常が生じた場合には、通常、検出回路10a,10
bの出力電圧のレベルがアースレベルに向かうので、異
常が生じた場合に、ブレーキ側のノッチ信号が出力され
て車両が減速していくことになり、フェイルセーフ性が
確保され、好ましい。
【0025】本実施の形態では、図4からわかるよう
に、センサ4a,4bが正常に動作していれば、検出回
路10a,10bの出力電圧が1V〜5Vの範囲をはず
れることはないとともに、検出回路10a,10bの出
力電圧の差が所定の許容範囲(例えば、フルスケールの
5%)をはずれることがない。そこで、この点を利用
し、本実施の形態では、図1に示すように、センサ4
a,4bの故障を検出するためのセンサ監視回路13が
設けられている。センサ監視回路13は、検出回路10
a,10bの出力電圧に基づいて、検出回路10aの出
力電圧が1V〜5Vの範囲内にない(例えば、1V以下
としてもよい)場合及び前記出力電圧の差が所定の許容
範囲にない場合に、正センサ4aの故障を示す正センサ
故障検出信号を1系制御部100及び2系制御部200
に与える。同様に、センサ監視回路13は、検出回路1
0bの出力電圧が1V〜5Vの範囲内にない(例えば、
1V以下としてもよい)場合及び前記出力電圧の差が所
定の許容範囲にない場合に、補センサ4bの故障を示す
補センサ故障検出信号を制御部100,200に供給す
る。
【0026】検出回路10a,10bの出力電圧は、V
/F変換回路14a,14bによりそれぞれV/F変換
されることにより検出回路10a,10bの出力電圧の
レベルに応じた周波数を有するパルス信号に変換され、
これらのパルス信号がそれぞれ正センサデータ信号及び
補センサデータ信号として制御部100,200に供給
される。なお、初期調整時に、例えば、主ハンドル1を
ノッチ位置「P5」に位置させ、V/F変換回路14
a,14bからの正センサデータ信号及び補センサデー
タ信号が同一の所定周波数となるように、V/F変換回
路14a,14bに設けられた可変抵抗器(図示せず)
を調整しておく。
【0027】前記前後進ハンドル2は、図2(a)に示
すように「前進」、「切(中立)」及び「後進」の3つ
の位置に移動可能となっており、前後進ハンドル2が
「前進」位置にあることを検出するマイクロスイッチ等
の前進スイッチ15(図1参照)からの前進スイッチ信
号、及び、前後進ハンドル2が「後進」位置にあること
を検出する後進スイッチ16(図1参照)からの前進ス
イッチ信号が、制御部100,200に供給される。ま
た、前記キースイッチ3は、キー17により主ハンドル
1の移動の開錠及び鎖錠できるようになっているととも
に、開錠及び鎖錠に応じてキースイッチ3の接点3−1
がオンオフし、この接点3−1によるキースイッチ信号
が制御部100,200に供給される。また、図面には
示していないが、キースイッチ3が開錠されたときにの
み主幹制御装置の全体に電源が給電されるようになって
いる。さらに、後述する基準値設置スイッチ部18から
の設定指令信号が制御部100,200に供給される。
【0028】前記1系制御部100及び2系制御部20
0には、ノッチ信号(コード信号)の各ビット信号を生
成するためのDC100Vラインが接続されている。前
記1系制御部100及び2系制御部200は、基本的に
は同一構成とされていわゆる待機2重系を構成してお
り、入力された前記各信号に基づいて、前記正センサデ
ータ信号及び補センサデータに応じた(すなわち、セン
サ4a,4bからの検出信号に応じた)ノッチ信号及び
前記前進スイッチ信号及び後進スイッチ信号に応じた前
後信号を出力する機能と、故障検出を行う機能と、故障
検出時に系の切り替え等の故障処理を行う機能と、を有
している。系の切り替え等のため、制御部100,20
0間で自系動作信号(負論理をとれば自系故障検出信号
であって、後述する図5中の監視回路71及びこれに相
当する監視回路の出力信号)が互いに入力されるように
なっている。なお、電源投入時には、1系制御部100
が優先されるようになっている。
【0029】本実施の形態では、制御部100,200
は、具体的には、図5に示すように構成されている。図
5は、制御部100,200の一例を示す概略構成図で
ある。制御部100も制御部200も基本的には同一構
成とされているので、ここでは、図5を参照して制御部
100について説明し、制御部200については制御部
100と異なる点のみを説明する。
【0030】制御部100は、CPU30と、CPU3
0の処理内容を示すプログラムや後述する割付パターン
が予め記憶されたROM31と、RAM32と、CPU
30への入力信号及びCPU30からの出力信号を入出
力する入出力ポートとしての入力IC33、出力IC3
4及び入力IC35と、デコーダ36と、前記各要素3
0〜35間に接続されたデータバス37と、前記各要素
30,31,32,36間に接続されたアドレスバス3
8と、を有している。なお、CPU30からROM3
1、RAM32及びデコーダ36に読み書きやデコード
を許可する許可信号が図示しない信号線を介してそれぞ
れ与えられるようになっている。デコーダ36は、前記
許可信号が与えられた場合に、CPU30からアドレス
バス38を介して与えられたアドレスセレクタ信号に応
答してアドレス信号をそれぞれ信号線41〜44を介し
てRAM32、入力IC33、出力IC34、入力IC
35及び後述するアドレス信号を与える。CPU30
は、アドレスバス38を介してアドレス信号やアドレス
セレクタ信号を各要素31,32,36に時分割的に与
えるとともに、前記許可信号を各要素31,32,36
に時分割的に与え、データバス38を介して、ROM3
1及びRAM32にデータの読み書きを行ったり出力入
力IC33,35を介して各入出力信号の入出力を行っ
たりする。
【0031】以上の説明からわかるように、本実施の形
態では、入力IC33,35、出力IC34、デコーダ
36、データバス37及びアドレスバス38が、CPU
30による制御下でCPU30に対する信号の入出力を
行う入出力インターフェース部を構成している。
【0032】また、制御部100は、図5に示すよう
に、ノッチ信号及び前後信号(前進又は後進を示す信
号)の駆動とその出力信号の検出とを行う信号駆動検出
部50を備えている。各ビット信号用のDC100Vラ
インに設けられたリレー51(図5中では当該リレーの
コイル部に符号「51」を付している)の接点51−1
・・・51−Nと、CPU30から出力IC34を介し
て与えられる制御信号(ノッチ信号制御信号及び前後信
号制御信号からなる)に応答してスイッチング動作を行
ってノッチ信号及び前後信号を出力する信号駆動部52
と、該信号駆動部52から出力されたノッチ信号及び前
後信号を検出する信号検出部53と、信号の回り込み等
を防ぐダイオード54−1・・・54−Nと、から構成
されている。信号検出部53からの検出信号は、入力I
C33を介してCPU30にフィードバックされるよう
になっている。信号駆動検出部50は、具体的には、例
えば、図6に示すように構成することができる。図6
は、信号駆動検出部50の1ビット分の構成を示す回路
図である。図6において、55はフォトモスリレー、5
6は駆動用ゲート、57はフォトカプラ、58は電流制
限抵抗、59は出力用ゲートである。リレー51のコイ
ル部51は、図5に示すように、制御電極が出力IC3
4に接続された駆動トランジスタ60とリレードライブ
用電源VC2(例えば、24V)との間に、リレー51に
相当する2系制御部200のリレー251の接点251
−10(リレー251のコイル部251が通電されると
開く接点)とキースイッチ3の接点3−2とを介して接
続されている。接点51−1・・・51−Nは、コイル
部51が通電されると閉じる接点である。
【0033】なお、入力IC33には、前述したキース
イッチ信号、前進スイッチ信号及び後進スイッチ信号が
入力されるとともに、後述する監視回路71からの自系
動作信号がリレー51の接点51−11(コイル部51
が通電されると閉じる)を介して、自系がノッチ信号及
び前後信号を出力中であることを示す自系出力動作信号
として、入力IC33に入力されている。また、入力I
C35には、前述した正センサデータ信号、補センサデ
ータ信号、正センサ故障検出信号、補センサセンサ故障
検出信号及び設定指令信号が入力されている。なお、正
センサデータ信号、補センサデータ信号の取り込みは、
CPU30が所定時間においてこれらのデータ信号のパ
ルス数をカウントし、そのカウント値をデータとして取
り込むことにより行う。
【0034】さらに、本実施の形態では、制御部100
は、故障の検出及び故障の対処を行う監視回路70,7
1を有している。監視回路70は、当該1系制御部20
0の制御用電源電圧VC1(例えば、5V)のレベルを監
視し、そのレベルが所定レベル以下となったときに故障
検出信号としてリセット信号を出力する。また、監視回
路70はウォッチドックタイマ機能を有している。すな
わち、CPU30から直接に信号線73を介して定期的
にトリガ信号が監視回路70に入力されるようにプログ
ラミングされ、監視回路70は前記トリガ信号が所定期
間内に得られたか否かを順次判定し、前記トリガ信号が
所定期間内に得られない場合にも、故障(この場合はC
PU30の暴走等)が生じたものとして、故障検出信号
として前記リセット信号を出力する。そして、このリセ
ット信号がCPU30のリセット端子に供給され、CP
U30がリセットされるようになっている。また、監視
回路70からの前記リセット信号は、監視回路71にも
入力されている。監視回路71には、監視回路70から
の前記リセット信号の他、前述したようにCPU30か
らデコーダ44及び信号線44を介してアドレス信号が
入力され、また、制御部200の監視回路71の出力信
号である自系動作信号(負論理をとれば、自系故障検出
信号)が入力されている。監視回路71の動作について
は、後述する。
【0035】なお、図面には示していないが、制御部1
00,200は、それぞれ自系のための電源回路を備え
ている。また、センサ監視回路13及びV/F変換回路
14a,14bへの電源電圧の供給は、制御部100用
の電源回路の出力電圧と制御部200用の電源電圧の出
力電圧とがダイオードによりワイヤードオアがとられる
ことによりなされており、いずれか一方の電源電圧が故
障しても適正な電源電圧がセンサ監視回路13及びV/
F変換回路14a,14bへ供給されるようになってい
る。
【0036】次に、本実施の形態による主幹制御装置の
動作について、説明する。
【0037】まず、初期調整について説明する。本実施
の形態では、ROM31には、一方端のノッチ位置「P
5」と他方端のノッチ位置「EB」における検出回路1
0a,10bの出力信号のレベル(前記正センサデータ
信号及び補センサデータ信号の前記カウント値に対応)
に応じた、検出回路10a,10bの出力信号のノッチ
信号の割付パターンが予め記憶されている。この割付パ
ターンとしては、本実施の形態では図4に示すように検
出回路10a,10bの出力電圧が主ハンドルの位置に
対してリニアであるので、具体的には、ノッチ位置「P
5」とノッチ位置「EB」との間の距離に対する、隣り
合うノッチ信号間の各境界位置(この境界位置は、所望
のノッチ位置に応じて予め設計されており、図4図中破
線で示している)までのノッチ位置「P5」又は「E
B」からの距離の比を用いればよい。この比を用いて、
主ハンドル1をノッチ位置「P5」,「EB」にそれぞ
れ実際に位置させたときの正センサデータ信号及び補セ
ンサデータ信号のカウント値に基づいて演算することに
より、隣り合うノッチ信号間の各境界位置に対応する正
センサデータ信号及び補センサデータ信号のカウント値
(これが、正センサデータ信号及び補センサデータ信号
のカウント値とノッチ信号との対応関係を示す割付情報
となる)を求めることができ、これらのカウント値を判
別の基準として用いることにより正センサデータ信号及
び補センサデータ信号のカウント値に対応するノッチ信
号を求めることができる。初期調整時には、主ハンドル
1をノッチ位置「P5」、「EB」にそれぞれ位置さ
せ、基準値設定スイッチ部18(これは初期調整時にの
み操作されるので、例えば、プリント基板上に配置され
る。)を操作してCPU30に所定の設定指令信号を与
える。これにより、主ハンドル1をノッチ位置「P
5」,「EB」にそれぞれ実際に位置させたときの正セ
ンサデータ信号及び補センサデータ信号のカウント値
が、それぞれ基準値としてRAM32に記憶される。こ
の記憶が完了すると、CPU30は、ROM31に予め
記憶されている割付パターンとRAM32に記憶された
前記基準値に基づいて演算により前記割付情報を求め、
これをRAM32に記憶させる。以後、CPU30は、
正センサデータ信号及び補センサデータ信号のカウント
値に対応するノッチ信号を求める際には、RAM32に
記憶された前記割付情報を用いる。なお、前記割付情報
は、図示しない不揮発性のメモリに格納することが好ま
しい。
【0038】次に、故障が発生していない通常の動作に
ついて説明する。
【0039】この場合には、制御部100が優先してお
り、制御部100において、図5中の駆動トランジスタ
60がオン、接点3−2がオン、接点251−10がオ
ン、コイル部51が通電、接点51−1・・・51−
N,51−11がオンしている。CPU30は、定期的
に正センサデータ信号及び補センサデータ信号をカウン
トしてそれらのカウント値を得て、対応するノッチ信号
を前記割付情報に従って求め、両者を照合する。両者が
合致しなければ、ノッチ信号として認識せず、信号駆動
部52への制御信号は前回の状態を維持する。両者が合
致した場合、当該対応するノッチ信号を今回のノッチ信
号として認識し、さらに、前回サンプリングしたノッチ
信号と照合する。両者が合致しなければ、信号駆動部5
2への制御信号は前回の状態を維持する。両者が合致し
た場合、信号駆動部52への制御信号を当該ノッチ信号
に相当するものに書き換える。なお、CPU30は、前
進スイッチ信号又は後進スイッチ信号が得られていない
場合には、このようなノッチ信号出力制御は行わない。
【0040】なお、本実施の形態では、正センサデータ
故障検出信号及び補センサデータ故障検出信号のいずれ
か一方のみが得られた場合には、制御部100から制御
部200に切り替わり、制御部200において、故障検
出信号が得られていない方のセンサデータ信号を定期的
にカウントしてそのカウント値を得て、対応するノッチ
信号を前記割付情報に従って求め、これを今回のノッチ
信号として認識し、さらに、前回サンプリングしたノッ
チ信号と照合する。両者が合致しなければ、信号駆動部
52への制御信号は前回の状態を維持する。両者が合致
した場合、信号駆動部52への制御信号を当該ノッチ信
号に相当するものに書き換える。
【0041】次に、故障検出とその処理の動作について
説明する。
【0042】(1)センサの故障検出 既に説明したように、センサ監視回路13が、検出回路
10a,10bの出力電圧に基づいて、検出回路10a
の出力電圧が所定範囲内にない場合及び前記出力電圧の
差が所定の許容範囲にない場合に、正センサ4aの故障
を示す正センサ故障検出信号を入力IC35に与え、検
出回路10bの出力電圧が所定範囲内にない場合及び前
記出力電圧の差が所定の許容範囲にない場合に、補セン
サ4bの故障を示す補センサ故障検出信号を入力IC3
5に与える。CPU30は、定期的な故障検出処理の一
つとして、正センサ故障検出信号及び補センサ故障検出
信号を定期的に監視し、センサ4a,4bの故障を認識
する。
【0043】(2)正補センサデータ信号間の照合によ
る故障検出 前述したように、CPU30は、定期的に正センサデー
タ信号及び補センサデータ信号をカウントしてそれらの
カウント値を得て、対応するノッチ信号を前記割付情報
に従って求め、両者を照合するが、その照合が比較的長
期間(例えば、5sec)とれない場合には、故障とし
て検出する。
【0044】ただし、正センサデータ故障検出信号及び
補センサデータ故障検出信号のいずれか一方のみが得ら
れた場合には、制御部100から制御部200に切り替
わるとともに、制御部200においてはCPU30は故
障検出信号が得られていない方のセンサデータ信号のみ
に基づいてノッチ信号出力制御を行うので、正補センサ
データ信号間の照合による故障検出は行われない。
【0045】(3)ノッチ信号のフィードバックによる
故障検出 CPU30は、信号駆動部52への制御信号と信号検出
部53からの検出信号とを照合して両者が対応していな
いときに故障として検出する。
【0046】(4)キースイッチ条件の異常による故障
検出 既に説明したようにCPU30はキースイッチ3が鎖錠
されている場合にのみ電源が投入されるので、本来、C
PU30がキースイッチ信号が鎖錠状態となっていない
ことを認識することはあり得ない。そこで、CPU30
は、定期的な故障検出処理の一つとして、キースイッチ
信号を定期的に監視し、キースイッチ信号が鎖錠状態と
なっていない場合に故障として検出する。
【0047】(5)前後条件の異常による故障検出 前進スイッチ及び後進スイッチはそれぞれ前後進ハンド
ル2が「前進」位置又は「後進」位置にあることを検出
するものであるので、本来、前進スイッチ信号と後進ス
イッチ信号とが同時にオンとなっていることはあり得な
い。そこで、CPU30は、定期的な故障検出処理の一
つとして、前進スイッチ信号と後進スイッチ信号を定期
的に監視し、両者が同時にオンとなっている場合に故障
として検出する。
【0048】(6)制御用電源電圧の監視による故障検
出 既に説明したように、監視回路70は、制御用電源電圧
C1のレベルを監視し、そのレベルが所定レベル以下と
なったときに故障を検出し、故障検出信号としてリセッ
ト信号を出力する。
【0049】(7)ウォッチドックタイマ機能による故
障検出 既に説明したように、監視回路70は、ウォッチドック
タイマ機能を有し、CPU30からトリガ信号が所定期
間内に得られない場合にも、故障を検出し、故障検出信
号として前記リセット信号を出力する。このリセット信
号は、CPU30のリセット端子に供給されてCPU3
0がリセットされる他、監視回路71にも入力されてい
る。
【0050】(8)入出力インターフェース部の一部の
故障検出と、故障検出時の処理 監視回路71は、入出力インターフェース部の一部の故
障検出と、故障時の一元的な処理と、更には系切り替え
のインターロック的な処理と、を行う。
【0051】CPU30は前記(1)〜(5)の故障検
出を行わなかった場合にのみ定期的にアドレスバス3
8、デコーダ36及び信号線44を経由してアドレス信
号を監視回路71に与えるようにプログラミングされて
いる。したがって、監視回路71が所定期間内に信号線
44からアドレス信号を受け取れば、アドレスバス38
及びデコーダ36に故障がないこと、CPU30は前記
(1)〜(5)の故障検出を行わなかったことが検証さ
れることになる。換言すれば、監視回路71が所定期間
内に信号線44からアドレス信号を受け取らないことに
より、アドレスバス38及びデコーダ36の故障を、前
記(1)〜(5)の故障検出と分離することなく検出す
ることになる。
【0052】また、監視回路71が所定期間内に監視回
路70からリセット信号を受け取らなければ、監視回路
70は前記(6)(7)の故障検出を行わなかったこと
になる。
【0053】このようなことから、監視回路71は、所
定期間内に信号線44からアドレス信号を受け取らない
か、所定期間内に監視回路70からリセット信号を受け
取ったか、あるいは、所定期間内に他系の監視回路71
から他系動作信号を受け取った場合には、自系が故障し
ていること又は他系とのインターロックがかけられてい
ることを示す自系故障検出信号を出力し、それ以外の場
合には、自系が故障していないとともに他系からのイン
ターロックがかけられておらずに自系が動作しているこ
とを示す自系動作信号(自系故障検出信号の負論理)を
出力する。
【0054】そして、監視回路71からの自系故障検出
信号は出力IC34にも供給され、監視回路71からの
自系故障検出信号が得られた場合には、出力IC34が
リセットされ、自系のコイル部51の通電が解除されて
接点51−1・・・51−Nが開くとともに、ノッチ信
号「EB」(非常ブレーキ指令に相当)に相当する制御
信号が信号制御部52に供給され、自系が離脱する。な
お、制御部100,200が両方とも離脱した場合に
は、結局、両方の系の接点51−1・・・51−Nが開
くことにより、主幹制御装置からノッチ信号「EB」が
出力された状態と等価となる。
【0055】なお、CPU30は前記(1)〜(5)の
故障検出を行わなかった場合にのみ信号を定期的に直接
に監視回路71に与えるようにし、また、CPU30は
常に定期的にアドレスバス38、デコーダ36及び信号
線44を経由してアドレス信号を監視回路71に与える
ようにプログラミングしてもよい。
【0056】また、故障が検出された場合には、表示器
で表示したり、視覚や聴覚などによる警報を発するよう
にしてもよい。
【0057】以上説明した本実施の形態による主幹制御
装置によれば、センサ4a,4bは、主ハンドル1の絶
対位置に応じたアナログ信号であって主ハンドル1の絶
対位置の変化に従って連続的に変化するアナログ信号を
出力する。したがって、ハンドル位置検出の不感帯が全
くないとともに、各ビット信号を出力するカムや遮光板
の開口等をハンドル位置に関して重なり合うように配置
した場合に生ずるような、信号が切り替わる離散的なハ
ンドル位置は存在しない。本実施の形態によれば、主ハ
ンドル1のノッチ位置とセンサ4a,4bの位置との間
の相対位置に従来生じていたような制約がなくなり、主
ハンドル1とセンサ4a,4bとを組み付ける際に機械
的な位置調整を厳密に行う必要がなく、初期調整とし
て、その組立後にハンドル位置検出器から得られるアナ
ログ信号とノッチ信号との間の対応関係を所望の任意の
ノッチ位置に応じて前述したようにして電気的に設定し
ておけばよい。このような電気的な設定は厳密な機械的
な調整に比べてはるかに容易に行うことができるので、
本実施の形態によれば、従来に比べて初期調整を容易に
行うことができる。また、ノッチ位置を変更する場合に
は、センサ4a,4bから得られるアナログ信号とノッ
チ信号との間の対応関係を当該ノッチ位置に応じて変更
するだけでよいので、従来に比べて手数及びコストを要
しない。したがって、使用者の要求に応じて種々のノッ
チ位置を有する主幹制御装置を製造する場合にも、従来
に比べて手数及びコストを要しない。このように、本実
施の形態によれば、ノッチ位置の設定の自由度及び変更
の自由度が著しく大きくなる。さらに、本実施の形態に
よれば、ハンドル位置検出の不感帯が全くないので、ノ
ッチ信号の信頼性を高めることができる。
【0058】以上、本発明の一実施の形態による主幹制
御装置について説明したが、本発明はこの実施の形態に
限定されるものではない。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
初期調整が容易であり、主ハンドルのノッチ位置の設定
の自由度及び変更の自由度が大きく、得られたノッチ信
号の信頼性の高い主幹制御装置を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態による主幹制御装置を示
す概略構成図である。
【図2】本発明の一実施の形態による主幹制御装置の操
作部を示す図であり、図2(a)はその要部平面図、図
2(b)は図2(a)におけるA−A矢視図である。
【図3】静電容量センサの基本原理の説明図である。
【図4】主ハンドル1の位置と、ノッチ信号と、検出回
路の出力電圧との間の関係を示す図である。
【図5】制御部の一例を示す概略構成図である。
【図6】信号駆動検出部の1ビット分の構成を示す回路
図である。
【符号の説明】
1 主ハンドル 2 前後進ハンドル 3 キースイッチ 4a,4b 静電容量センサ 9a,9b 容量部 10a,10b 検出回路 13 センサ監視回路 14a,14b V/F変換回路 18 基準値設置スイッチ部 30 CPU 31 ROM 32 RAM 33,35 出力IC 34 入力IC 36 デコーダ 37 データバス 38 アドレスバス 50 信号駆動検出部 52 信号駆動部 53 信号検出部 70,71 監視回路 100 1系制御部 200 2系制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 沼野 稔夫 東京都千代田区丸の内一丁目6番5号 東 日本旅客鉄道株式会社内 (72)発明者 松本 茂伸 愛知県名古屋市熱田区三本松町1番1号 日本車輌製造株式会社内 (72)発明者 河野 豊秀 神奈川県横浜市戸塚区前田町100番地 小 糸工業株式会社内 (72)発明者 大西 康司 神奈川県横浜市戸塚区前田町100番地 小 糸工業株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主ハンドルを有し、鉄道車両の運転台に
    設置される主幹制御装置において、前記主ハンドルの絶
    対位置に応じたアナログ信号であって前記主ハンドルの
    絶対位置の変化に従って連続的に変化するアナログ信号
    を出力するハンドル位置検出器と、前記アナログ信号に
    応じたノッチ信号を出力するノッチ信号出力部と、を備
    えたことを特徴とする主幹制御装置。
  2. 【請求項2】 前記ハンドル位置検出器が、前記主ハン
    ドルの絶対位置の変化に従ってリニアに変化するアナロ
    グ信号を出力するリニアセンサであることを特徴とする
    請求項1記載の主幹制御装置。
  3. 【請求項3】 前記ハンドル位置検出器が、静電容量セ
    ンサであることを特徴とする請求項1又は2記載の主幹
    制御装置。
  4. 【請求項4】 前記主ハンドルの1つ又は複数のノッチ
    位置における前記アナログ信号のレベルに応じた、前記
    アナログ信号の前記ノッチ信号への割付パターンを記憶
    した割付パターン記憶手段と、基準値記憶手段と、前記
    主ハンドルの前記1つ又は複数のノッチ位置における前
    記アナログ信号のレベルを基準値として前記基準値記憶
    手段に記憶させる基準値設定手段と、を更に備え、 前記ノッチ信号出力部は、前記割付パターン及び前記基
    準値に基づいて得られる、前記アナログ信号と前記ノッ
    チ信号との対応関係を示す割付情報に従って、前記アナ
    ログ信号に応じた前記ノッチ信号を出力する、 ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の主
    幹制御装置。
  5. 【請求項5】 前記アナログ信号のレベルが所定範囲内
    にあるか否かを判定し、前記アナログ信号のレベルが前
    記所定範囲内にない場合に故障と判定する判定手段を更
    に備えたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに
    記載の主幹制御装置。
  6. 【請求項6】 前記主ハンドルが力行側に位置するほど
    前記アナログ信号のレベルがアースレベルから離れ、前
    記主ハンドルがブレーキ側に位置するほど前記アナログ
    信号のレベルがアースレベルに近くなることを特徴とす
    る請求項1乃至5のいずれかに記載の主幹制御装置。
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