JPH1079339A - 電子線描画方法及び電子線描画装置 - Google Patents
電子線描画方法及び電子線描画装置Info
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Abstract
み及び動的歪みの変化に対応した、高スループットな電
子線描画方法を提供する。 【解決手段】 チップ内に形成されている少なくとも2
個のマークを所定数のチップについて各々検出(S3
0)し、検出されたマークの位置と該マークの設計位置
とからウェハ面内における各チップの形状歪とウェハ座
標との関係を統計処理により求める(S31,32,3
3)。その後、求めたチップの形状歪とウェハ座標との
関係を用いて各チップに描画すべきパターンを補正しな
がら(S34,35)、全てのチップにパターンを描画
する(S36,37)。
Description
び電子線描画装置に関し、特に既に描画されているパタ
ーン上に高精度に重ね露光することのできる電子線描画
方法及び電子線描画装置に関する。
とを併用し、重ね露光される複数のパターンのうち比較
的微細なパターンを多く含むパターンを電子線描画装置
によって描画し、その他のパターンを光縮小露光装置を
用いて露光することで多層構造を有するLSIを作製す
るハイブリッド露光が行われている。
ンには、光縮小露光装置のレンズに固有の露光歪みや、
光縮小露光時の環境変化に伴う露光誤差が含まれてい
る。したがって、光縮小露光装置で露光したパターンの
上に重ねて電子線描画装置によって設計通りのパターン
描画を行うと、上下層のパターン間での合わせ誤差が発
生するという問題がある。
置による露光パターンと電子線描画装置による描画パタ
ーンの間の重ね精度を改善するために、ウェハ上に光縮
小露光装置によって形成されたマークの位置を測定して
光縮小露光装置に固有の露光歪みを求め、電子線描画時
にこの露光歪みを補正して描画する方法が特開昭62−
58621号公報に記載されている。しかし、この方法
では、光縮小露光装置の動的な特性変化に対応するため
には、ウェハ上の全チップに対してチップアライメント
を実施する必要があり、また高頻度でマークを計測する
必要がある。
るのに十分なマークを配置し、描画時にマークを検出し
て補正する方法が特開昭57−186331号公報に記
載されている。しかし、この方法では、歪みを評価する
ためのマーク検出点数が多いためスループットを向上す
ることができない。一方、光縮小露光装置では、最近、
特開昭62−169329号公報に記載されているよう
に、露光時間の短縮のためアライメント法としてウェハ
内の指定点のマークを検出し、ウェハ全体のチップの配
列情報に補正をかけるアライメント方法が用いられてい
る。この方法には、(1)統計処理することによりマー
ク検出誤差による影響を低減できる、(2)マーク検出
のために要する時間を短縮することができる、というメ
リットがある。しかし、この方法は、配列情報のみの補
正であるため、チップの倍率変化や回転といった補正は
露光結果を見てマニュアルにて微調整しているのが実状
である。
鑑みてなされたもので、下層露光装置、特に光縮小露光
装置によって形成された静的歪み及び動的歪みを有する
パターンに対して高精度な重ね合わせ露光を高スループ
ットで行うことのできる電子線描画方法及び電子線描画
装置を提供することを目的とする。
ハ上の各チップ内に予め形成されているマークの位置を
所定数のチップに関して計測し、計測されたマークの位
置と、そのマークの設計位置とから、統計処理により、
各チップのウェハ座標とそのチップの形状歪との関係を
求める。そして、その関係を用いて各チップに描画する
パターンに補正をかけることで重ね精度を高めるととも
に、スループットを高める。
走査し、ウェハ上に設定された複数のチップに対して所
望のパターンを描画する電子線描画方法において、チッ
プ内に形成されている少なくとも2個のマークを所定数
のチップについて各々検出し、検出されたマークの位置
と該マークの設計位置とからウェハ面内における各チッ
プの形状歪とウェハ座標との関係を統計処理により求め
るステップと、ステップで求められたチップの形状歪と
ウェハ座標との関係を用いて各チップに描画すべきパタ
ーンを補正しながら全てのチップにパターンを描画する
ステップとを含むことを特徴とする。
数系列もつことができる。また、求められたチップの歪
形状の情報を用いてマークの誤検出を判定することがで
きる。誤検出と判定されたマーク位置の情報を除外して
前記統計処理を行うことにより、チップの形状歪みを高
精度に求めることができる。時間的に変化する歪みある
いはチップ毎に変化する動的歪みに対しては、例えば複
数のチップへの露光順序とチップの形状歪との関係を求
め、各チップに描画するパターンをこうして求められた
露光順序と形状歪の関係を用いて補正することで対応す
ることができる。
によって各チップの形状歪みを求め、その形状歪みを補
正して描画する前記描画方法と、チップ毎に形状歪みを
求め、歪みを補正して描画する描画方法等、他の電子線
描画方法とを選択可能なことを特徴とする。
処理によってチップの形状歪みを求める電子線描画方法
による重ね合わせ精度を演算する機能と、演算された重
ね合わせ精度が予め設定された精度以内のときは前記統
計処理によってチップの形状歪みを求める電子線描画方
法を選択し、演算された重ね合わせ精度が予め設定され
た精度より低いときは前記他の電子線描画方法に自動的
に切り替える機能を備えることを特徴とする。本発明の
電子線描画方法及び電子線描画装置は、半導体素子の製
造に使用することができる。
施の形態を説明する。図1に、本発明の方法に用いられ
る電子線描画装置の概略図を示す。電子源1より照射さ
れた電子線は第一マスク(矩形成形絞り)2を透過し、
成形レンズ4を通過し、第二マスク(可変成形絞り)6
に到達する。第二マスク6に照射する場合、成形偏向器
3に制御計算機19より成形偏向制御回路15に成形寸
法が指定され、成形偏向制御回路15より成形偏向器3
に電圧がかかりウェハ12上で指定寸法となるような矩
形ビームが第二マスク6を透過する。
ム)9は縮小レンズ7にて縮小され、制御用計算機19
にて指定された偏向位置を位置決め偏向制御回路16に
設定することにより位置決め偏向器8に偏向信号が設定
され、成形ビーム9は指定の位置に偏向され対物レンズ
10を通して試料台13上のウェハ12に照射される。
試料台13の移動は、試料台位置決め機構14と試料台
位置制御回路18にて制御計算機19からの指令により
実施される。
13の制御により、ウェハ12上の指定された位置に指
定された形状のLSIパターンを描画することができ
る。またウェハ12上のマークに照射された成形ビーム
9の反射電子信号は反射電子検出器11にて検出され、
マーク検出回路17にて処理され、制御用計算機19に
ウェハ12上に形成されたマークの位置を通知すること
ができる。
の電子線描画方法について説明する。はじめに、光縮小
露光装置によって形成されたパターンの歪みに関して以
下に説明する。図2は、ウェハ12上に形成されたチッ
プの配列を示す。図2に破線で示した矩形形状20は設
計チップ形状である。これに対して実線で示した四角形
は光縮小露光装置によって露光されたチップ形状を誇張
して表したものである。この例では、各チップにはパタ
ーンと一緒にチップの4隅に十字形のマーク21が露光
され、実線の四角形はチップの四隅に配置されたマーク
を結んでできた図形である。
露光する場合、各チップの形状は設計形状20に対して
次の1〜4に示すような種々の歪みを有する。 1.レンズ収差による固有の歪み。 2.露光時の環境(温度、気圧)変化による倍率変化。 3.露光位置に依存する各チップ形状の回転。 4.各チップの配列誤差。
して静的な高次の歪みである。倍率変化は、1ウェハ露
光中に発生する量は微少であり、ウェハ毎に変化する量
である。各チップの回転は、光縮小露光装置の試料台の
ヨーイング等に起因して発生するものである。また、各
チップの配列誤差はステージ測長系の誤差、例えば気圧
の変化によるレーザー測長系のレーザー波長の変化やス
テージに設定されている測長用ミラーの歪みによって発
生するものである。
以下のようになる。いま、ウェハ上にXY座標系を設定
し、各チップのウェハ中心からの座標を(Xw,Yw)、
チップ内の露光位置の座標を(Xc,Yc)、歪みを考慮
した補正後のチップ内の露光位置を(X'c,Y'c)とす
れば、X'c,Y'cは次の〔数1〕及び〔数2〕で表すこ
とができる。
Yc+f3(Xc,Yc)
Yc+g3(Xc,Yc)
f0(Xw,Yw)及びg0(Xw,Yw)はシフトすなわち平行移
動を表し、a1,b2は倍率変動を表す。また、関数f
2(Xw,Yw)及びg1(Xw,Yw)は回転を表し、関数f
3(Xc,Yc)及びg3(Xc,Yc)は静的な歪みを表す。
蓄積されたエネルギーによりレンズの温度が変化しレン
ズが変形する。したがってこの変化分を考慮し、a1,
b2を座標(Xw,Yw)の関数とすると、前記〔数1〕及
び〔数2〕は以下の〔数3〕及び〔数4〕のように表す
ことができる。
2(Xw,Yw)Yc+f3(Xc,Yc)
2(Xw,Yw)Yc+g3(Xc,Yc)
2,f3,g0,g1,g2,g3を算出することにより、下
層露光装置にて露光されたチップのウェハ全面での関係
式を求めることができる。そして、この関係式を使用し
てウェハ全面を描画すれば高い重ね精度で露光すること
ができる。次に、図3のフローチャートを参照して上記
関係式を求め、描画位置を補正して描画する手順を説明
する。
成形ビーム9の偏向ゼロ点の位置にくるように試料台1
3を移動させる。その後、ステップ30において、マー
ク21上を成形ビームにて走査し、マークの位置をマー
ク検出回路17にて検出する。その結果を制御計算機1
9に取り込む。このような処理をチップ内の指定マーク
個数分繰り返し、ステップ31において、以下の〔数
5〕及び〔数6〕の合わせ係数式を最小自乗法にて算出
する。ここで、チップ内のマーク位置の設計座標を(X
mc,Ymc)とし、チップ内のマーク位置の計測座標を
(XmcmYmcm)とする。
場合の合わせ係数であるが、マークの個数を増やせばさ
らに高次の合わせ補正係数を算出することが可能であ
る。このマーク検出と合わせ補正係数の作成を指定チッ
プ分繰り返す(ステップ32)。次に、各チップに対し
て計測された合わせ係数a0,a1,a2,a3,b0,
b1,b2,b3 とチップのウェハ中心からの座標を(X
w,Yw)の関係式を、以下の〔数7〕〜〔数14〕のよ
うに仮定する。
7〕〜〔数14〕式の係数A00,A01,A02,‥‥,B
22,B23,B30を最小自乗法で算出することにより、関
係式f0,f1,f2,f3,g0,g1,g2,g3を算出す
ることが可能となる。上記〔数7〕〜〔数14〕の係数
の次数は下層露光装置に合わせ、さらに高次に補正する
ことも可能である。特に、〔数7〕及び〔数11〕で表
されるチップの配列位置に関しての補正式は、試料台1
3に固定され試料台13の位置を測定するレーザ干渉計
のミラーの直線性に依存するので、3次もしくは5次の
近似式すればさらに高精度の近似が可能である。
ップ34において、前記〔数7〕〜〔数14〕で表され
るa0,a1,a2,a3,b0,b1,b2,b3 に関する
関係式に目標とするチップのウェハ面内座標を代入し、
歪み係数を算出する。続いて、ステップ35において、
1チップ内の偏向目標データにステップ34で算出され
た歪み係数を適用し、指定座標に対し補正を行って目標
座標とし、ステップ36で1チップを描画する。この処
理をウェハ全面のチップに対して行って全チップの描画
を終了する(ステップ37)。
で用いられるレティクル51上に複数のパターン(図4
ではA,B、2種類のパターン)が形成されており、片
側のパターンをマスクして1つのパターンずつ露光する
場合がある。このときウェハ12上には、図示するよう
に、パターンAのチップとパターンBのチップが2つの
グループに分けて形成される。
パターンAのチップとパターンBのチップとでチップ固
有の歪みは異なるため、前記〔数7〕〜〔数14〕の関
係式をウェハ全面で共通に使用する場合、パターンAと
パターンBとでは固有の歪みが異なるため固有歪みの差
が生じ、重ね合わせ上の問題が生じる。そこでパターン
Aのチップに関する関係式と、パターンBのチップに関
する関係式というように複数の関係式を持つことによ
り、いずれのパターンのチップに対しても高精度な重ね
合わせで描画することができる。
〔数7〕〜〔数14〕で表されるa0,a1,a2,a3,
b0,b1,b2,b3 に関する関係式は、パターンAの
チップ内に設けられたマークを検出することにより算出
し、パターンBのチップに関する補正の関係式は、パタ
ーンBのチップ内に設けられたマークを検出することに
より算出するのは言うまでもないことである。
座標XW,YW の関係式にて算出している。しかし、図
5に示すように、光縮小露光装置の場合、倍率は、未露
光状態つまりレンズに光が照射されていない状態から、
安定露光状態つまりレンズに光が照射され、光照射によ
るレンズの温度上昇が飽和してレンズの温度が一定にな
るまで変化する。このように変化するものを位置X,Y
の関係式であらわすのは困難である。
装置の各チップの露光順序を記憶させておき、この露光
順序Tn と倍率変化の係数a1,b2 の関係式を次の
〔数15〕及び〔数16〕により算出する。
の温度が安定状態になるので、倍率が変化しなくなる。
上記近似式をすべてのチップに当てはめると誤差が生じ
る。そこで下層露光開始のチップより次の計測対象チッ
プに対して順次倍率変化量を求め、ある一定量以下にな
ったチップまでを上記関係式に当てはめ、それ以後のチ
ップを、それ以降のチップの平均倍率にて露光を実施す
る。
ての関係式により露光を実施することにより、下層露光
装置の露光順に依存した倍率変化に対応した重ね露光が
可能となる。マーク計測の対象とするチップも、下層露
光時の露光開始後のチップを密に指定しておき、安定状
態になったと予想されるチップに関しては荒く指定する
ことにより、スループットの低下を押さえつつ、高精度
な露光を実施することができる。
f0,f1,f2,f3,g0,g1,g2,g3 を算出する
のに最小自乗法を適用しているため、1チップ毎にマー
ク検出を行い、その検出結果に従って1チップを描画す
る従来のチップアライメント方式に比較し、マーク検出
自身に伴う微少誤差を軽減できる。しかし、マーク破損
等により発生する大きな誤差は回避できず、その影響が
描画結果に反映される。このようなマーク検出誤差を除
去する方法として、検出されたマーク座標全体を一次近
似し、その差分から異常マークを判定する方法が考えら
れている。しかしこの方法では、異常マークも含めてマ
ーク座標全体を一次近似するため、異常マークの近傍の
マークに対して正常に計測されたマークであるにもかか
わらず、異常マークとみなされる可能性がある。
状が算出される。そこで、このチップ形状の変化を利用
することにより、正確なエラー判定が可能である。前述
のように、ウェハ上のXY座標に関し2次以上の歪みは
装置固有の静的な歪みである。そこで、各計測チップ毎
に算出される〔数5〕〔数6〕内のa3,b3 値及びウ
ェハ面内で算出された〔数10〕〔数14〕のA30,B
30値をマーク異常検出評価に使用する。
クを除外した歪み係数の算出方法について説明する。ま
ず、ステップ60において、計測チップに関して、個々
のチップに対して求められたa3,b3 値と最小自乗法
により全チップに対して求められたA30,B30値の差分
をとり、この差分値に次の〔数17〕〔数18〕のよう
に、マークのチップ中心からの各座標データを当てはめ
る。
で計算されたデータとあらかじめ制御用計算機19に指
定しておいた許容値p1 とを比較し、p1 を超えるマー
クが存在するチップに関してその位置とマーク及び歪み
係数情報を記憶する。また、すべてがp1 を超えないチ
ップに関してのみの係数式〔数7〕〜〔数14〕を再演
算し、以下の〔数19〕〜〔数26〕を得る(ステップ
62、ステップ64)。
より現実に近いチップの高次歪みを算出することができ
る。しかし、チップのシフト、回転、倍率に関してはよ
り多くの情報があるほうが精度よく近似することができ
る。そこで〔数19〕〜〔数26〕の関係式を使用し、
許容値p1 を超えたチップ(エラーチップ)に関して以
下の処理を実施し、エラーマークを判定する。ステップ
65の判定で処理チップがエラーチップであるときはス
テップ66に進無。ステップ66では、〔数19〕〜
〔数26〕を用い、エラーチップに関しての歪み係数を
算出する。そして、その算出結果にチップ座標を代入
し、各マークに対する推定座標を算出し、その座標と計
測マーク座標の差分の絶対値をとり、あらかじめ制御計
算機に記憶させておいた許容値p2 と比較する。
2 内のマークはステップ69、ステップ71で歪み係数
の計算に使用し、許容値p2 を超えるものは異常マーク
として扱い、ステップ67からステップ70に進んで、
チップの歪みの計算に使用しない。ここで説明している
例ではマークの個数はチップ内4個で、係数はシフト、
回転、倍率、XY項の4個で表現しているので、マーク
個数が減った場合は、マークの個数に合わせ算出可能な
係数までを算出する。
むチップに関しての歪み係数と正常なチップの歪み係数
(ステップ68)を使用し、さらにステップ73で〔数
7〕〜〔数14〕の係数を再々演算し、ウェハ面内での
係数を作成する。こうして得られた係数を用いて露光す
ることにより、さらに異常マークの影響を受け難い高精
度の露光が可能となる。
全面にわたり高精度な露光が可能であるが、すべて近似
計算を実施しているため、下層露光装置の描画結果にお
いてランダムな歪みが存在する場合、その歪み成分は誤
差として残る。プロセス上のマークの破損がなくマーク
検出精度が高ければ、スループットの点では問題となる
が、チップ毎にマークを検出し描画を行うチップアライ
メントが有効であり、またチップアライメントは、研究
試作等でウェハ面内において1チップでも高精度な露光
結果がほしい場合にも有効である。そこで以上述べた本
発明の統計処理によるアライメント方式と、チップ毎の
アライメント等その他のアライメント方式の指定をあら
かじめ制御用計算機19にて可能とし、指定されたアラ
イメント方式にて切り替えて描画することによりユーザ
ーが希望する精度のLSI製品を作製することができ
る。
ト方式で算出された係数を用い、各マークのマーク理想
座標を逆算することができる。こうして逆算された結果
と実際に検出されたマーク座標とを比較する。比較結果
の分散値を算出し、その分散値と制御用計算機19に予
め記憶されている許容値p3 とを比較し、分散値が許容
値p3 を超える場合は、光縮小露光装置のランダムな歪
み成分が大きいとみなし、チップ毎にマーク検出をし、
チップを描画するアライメント方式に切り替える機能を
付加することにより、スループットは低下するがランダ
ムな歪みを持つ下層に対しても高精度の描画を自動的に
実施することができる。
て説明したが、本発明はスポット型の電子線描画装置に
対しても適用可能である。また、チップ内の複数マーク
を計測できかつ、チップ内の描画位置を任意に変更可能
な露光装置であれば本発明を適用することは可能であ
る。また、ここではマークがチップの4隅に配置されて
いる場合について説明したが、光縮小露光装置のチップ
(1ショット)内の歪みは、光縮小露光装置のレンズが
複数個のレンズの組み合わせであることにより、高次
(3次以上)の歪み式の合成で表される。したがって、
チップ内部の補正を正確に行い、本発明の統計処理によ
るアライメント方式で対応するためには、チップ内に多
数(10個以上)のマークを配置する必要があり、スル
ープット上問題がある。そこで特開昭62−58621
号公報に記載されているように、チップ内の歪みをあら
かじめ計測する方法が考えられる。
置の動的な変化によるものがあり、そのままでは動的な
変化に対応することができない。光縮小露光装置の動的
な変化にも対応するためには、高頻度で歪みを計測する
必要がある。そこで計測結果より、倍率、回転といった
項目を除去したものを光縮小露光装置の静的な歪みとし
て記憶しておく。この静的な歪みは各ウェハにて計測す
る必要はなく、光縮小露光装置1台につきレンズの機械
的変更がないかぎり1回計測しておけばよい。
除去して本発明を適用し、描画時のチップ内データに本
発明の歪み補正係数のデータ及び記憶されている静的な
歪み成分を合成する方法をとればチップ内の合わせ精度
とともにスループットを向上することができる。
く、高スループット、高精度で下層との重ね合わせ露光
を実施することができる。
略図。
ト。
た露光方法の説明図。
化の関係を示す図。
明するフローチャート。
成形レンズ、5…ブランカ、6…可変成形絞り、7…縮
小レンズ、8…位置決め偏向器、9…成形ビーム、10
…対物レンズ、11…マーク検出用反射電子検出器、1
2…ウェハ、13…試料台、14…試料台位置決め機
構、15…成形偏向制御回路、16…位置決め偏向制御
回路、17…マーク検出回路、18…試料台位置制御回
路、19…制御計算機、20…露光対象チップ設計形
状、21…チップ歪み計測用マーク、51…光縮小露光
装置用レティクル
Claims (6)
- 【請求項1】 ウェハ上に電子線を走査し、ウェハ上に
設定された複数のチップに対して所望のパターンを描画
する電子線描画方法において、 前記チップ内に形成されている少なくとも2個のマーク
を所定数のチップについて各々検出し、検出されたマー
クの位置と該マークの設計位置とからウェハ面内におけ
る各チップの形状歪とウェハ座標との関係を統計処理に
より求めるステップと、 前記ステップで求められた前記チップの形状歪とウェハ
座標との関係を用いて前記各チップに描画すべきパター
ンを補正しながら全てのチップにパターンを描画するス
テップとを含むことを特徴とする電子線描画方法。 - 【請求項2】 前記チップの形状歪とウェハ座標との関
係を複数系列もつことを特徴とする請求項1記載の電子
線描画方法。 - 【請求項3】 求められたチップの歪形状の情報を用い
てマークの誤検出を判定することを特徴とする請求項1
記載の電子線描画方法。 - 【請求項4】 前記複数のチップへの露光順序とチップ
の形状歪との関係を求め、各チップに描画するパターン
を前記露光順序と形状歪の関係を用いて補正することを
特徴とする請求項1記載の電子線描画方法。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の電
子線描画方法と、他の電子線描画方法とを選択可能なこ
とを特徴とする電子線描画装置。 - 【請求項6】 請求項1に記載の電子線描画方法による
重ね合わせ精度を演算する機能と、演算された重ね合わ
せ精度が予め設定された精度以内のときは前記請求項1
に記載の電子線描画方法を選択し、演算された重ね合わ
せ精度が予め設定された精度より低いときは前記他の電
子線描画方法に自動的に切り替える機能を備えることを
特徴とする請求項5記載の電子線描画装置。
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