JPH1078570A - 色変換素子及びその製造方法並びに色変換方法 - Google Patents
色変換素子及びその製造方法並びに色変換方法Info
- Publication number
- JPH1078570A JPH1078570A JP25233196A JP25233196A JPH1078570A JP H1078570 A JPH1078570 A JP H1078570A JP 25233196 A JP25233196 A JP 25233196A JP 25233196 A JP25233196 A JP 25233196A JP H1078570 A JPH1078570 A JP H1078570A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- liquid crystal
- light
- voltage
- wavelength
- primary color
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Liquid Crystal (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】色を変化させることのできる素子の製造工程が
煩雑であつた。 【解決手段】互いに対向するように配置され、それぞれ
透明電極が設けられた一対の透明基板間に形成された感
光性材料中に、当該感光性材料の厚み方向に所定色の光
の波長の1/2のピツチで少なくとも配列され、透明基
板間に印加される電圧値に応じて、光に対する屈折率が
感光性材料の光に対する屈折率と一致又は異なるように
変化する液晶ドロツプレツトを形成する。これにより、
電気的に屈折率が変化する液晶を液晶ドロツプレツトと
して所定色の波長の1/2のピツチで配列させることが
できるので、ピツチによつて決められた所定の色成分の
みを光源光から抽出することができる。かくして色を変
化させることのできる素子を簡易な方法によつて製造し
得る色変換素子及びその製造方法並びに色変換素子を用
いた色変換方法を実現することができる。
煩雑であつた。 【解決手段】互いに対向するように配置され、それぞれ
透明電極が設けられた一対の透明基板間に形成された感
光性材料中に、当該感光性材料の厚み方向に所定色の光
の波長の1/2のピツチで少なくとも配列され、透明基
板間に印加される電圧値に応じて、光に対する屈折率が
感光性材料の光に対する屈折率と一致又は異なるように
変化する液晶ドロツプレツトを形成する。これにより、
電気的に屈折率が変化する液晶を液晶ドロツプレツトと
して所定色の波長の1/2のピツチで配列させることが
できるので、ピツチによつて決められた所定の色成分の
みを光源光から抽出することができる。かくして色を変
化させることのできる素子を簡易な方法によつて製造し
得る色変換素子及びその製造方法並びに色変換素子を用
いた色変換方法を実現することができる。
Description
【0001】
【目次】以下の順序で本発明を説明する。 発明の属する技術分野 従来の技術 発明が解決しようとする課題(図11及び図12) 課題を解決するための手段 発明の実施の形態 (1)本発明の原理(図1及び図2) (2)第1実施例(図3〜図5) (3)第2実施例(図6〜図7) (4)第3実施例(図8〜図10) (5)他の実施例 発明の効果
【0002】
【発明の属する技術分野】本発明は色変換素子及びその
製造方法並びに色変換方法に関し、特に画像表示装置に
適用して好適なものである。
製造方法並びに色変換方法に関し、特に画像表示装置に
適用して好適なものである。
【0003】
【従来の技術】従来、画像表示装置として液晶デイスプ
レイのようなパツシブデイスプレイや、CRTのような
エミツシブデイスプレイがある。液晶デイスプレイのよ
うなパツシブデイスプレイにおいては、赤色、緑色、青
色の各色フイルタをストライプ状又はデルタ状に配列す
ることによつて色を選別し、CRTのようなエミツシブ
デイスプレイにおいては、蛍光体に赤色R、緑色G、青
色Bのドツトをストライプ状又はデルタ状に配列するこ
とによつて色を選別する。この1画素3ドツト方式は標
準的なデイスプレイの色選別方法として広く利用されて
いる。
レイのようなパツシブデイスプレイや、CRTのような
エミツシブデイスプレイがある。液晶デイスプレイのよ
うなパツシブデイスプレイにおいては、赤色、緑色、青
色の各色フイルタをストライプ状又はデルタ状に配列す
ることによつて色を選別し、CRTのようなエミツシブ
デイスプレイにおいては、蛍光体に赤色R、緑色G、青
色Bのドツトをストライプ状又はデルタ状に配列するこ
とによつて色を選別する。この1画素3ドツト方式は標
準的なデイスプレイの色選別方法として広く利用されて
いる。
【0004】図11(A)に示すように、CRTにおい
て赤色R、緑色G、青色Bに対応したドツトをストライ
プ状に配列したものとして、例えば20インチ型テレビジ
ヨンのCRTの場合、隣接するドツト間の間隔w1 が 1
40〔μm〕、各ドツトの幅w2 が60〔μm〕に設定され
ており、例えば高精細品としての20インチ型のデイスプ
レイの場合には、間隔w1 及び幅w2 が共に50〔μm〕
に設定されている。
て赤色R、緑色G、青色Bに対応したドツトをストライ
プ状に配列したものとして、例えば20インチ型テレビジ
ヨンのCRTの場合、隣接するドツト間の間隔w1 が 1
40〔μm〕、各ドツトの幅w2 が60〔μm〕に設定され
ており、例えば高精細品としての20インチ型のデイスプ
レイの場合には、間隔w1 及び幅w2 が共に50〔μm〕
に設定されている。
【0005】また図11(B)に示すように、液晶デイ
スプレイにおいて赤色R、緑色G、青色Bの色フイルタ
をデルタ状に配列したものとして、例えば10.4インチの
TFT型液晶デイスプレイにおいては、横方向に隣接す
るドツト間の間隔w3 及び縦方向に隣接するドツト間の
間隔w4 がそれぞれ10〔μm〕、各ドツトの幅w5 が10
0〔μm〕、各ドツトの長さlが 300〔μm〕に設定さ
れている。
スプレイにおいて赤色R、緑色G、青色Bの色フイルタ
をデルタ状に配列したものとして、例えば10.4インチの
TFT型液晶デイスプレイにおいては、横方向に隣接す
るドツト間の間隔w3 及び縦方向に隣接するドツト間の
間隔w4 がそれぞれ10〔μm〕、各ドツトの幅w5 が10
0〔μm〕、各ドツトの長さlが 300〔μm〕に設定さ
れている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで映像ソースの
デイジタル化に伴つて、動画像に加えて、キヤラクタ、
絵画や写真のような高画質の静止画をデイスプレイ上に
表示する要望が高まつてきている。このような要望に応
えるためにも、デイスプレイの精細度を一段と向上させ
る必要がある。
デイジタル化に伴つて、動画像に加えて、キヤラクタ、
絵画や写真のような高画質の静止画をデイスプレイ上に
表示する要望が高まつてきている。このような要望に応
えるためにも、デイスプレイの精細度を一段と向上させ
る必要がある。
【0007】ところが液晶デイスプレイに用いられてい
る色フイルタは、フオトリソグラフイ技術を応用するこ
とによつて製造されるが、このフオトリソグラフイ技術
は作製対象物の大きさに依存してその精度が制約を受け
る。すなわち半導体のような比較的小さなものを製造す
る上では有効であるが、デイスプレイのような大型なも
のを製造する際にはステツプ式投影露光装置(いわゆる
ステツパ)を用いて露光する必要があるため、デイスプ
レイの精細度をさらに向上させるには技術的に限界に来
ていると共に、製造工程が煩雑になる問題があつた。
る色フイルタは、フオトリソグラフイ技術を応用するこ
とによつて製造されるが、このフオトリソグラフイ技術
は作製対象物の大きさに依存してその精度が制約を受け
る。すなわち半導体のような比較的小さなものを製造す
る上では有効であるが、デイスプレイのような大型なも
のを製造する際にはステツプ式投影露光装置(いわゆる
ステツパ)を用いて露光する必要があるため、デイスプ
レイの精細度をさらに向上させるには技術的に限界に来
ていると共に、製造工程が煩雑になる問題があつた。
【0008】このような問題を解決するための1つの方
法として、サブミクロンサイズの高分子に囲まれて形成
された液晶ドロツプレツト(高分子分散液晶(PDLC
(polymer dispersed liquid crystal))デバイス(以
下、PDLCデバイスと呼ぶ)を用いることが考えられ
る。すなわち図12(A)及び(B)に示すように、P
DLCデバイス1は、透明電極2Aが設けられたガラス
基板2と、透明電極3Aが設けられたガラス基板3との
間に、液晶ドロツプレツト4Aが分散された感光性材料
4が挟み込まれて構成されている。
法として、サブミクロンサイズの高分子に囲まれて形成
された液晶ドロツプレツト(高分子分散液晶(PDLC
(polymer dispersed liquid crystal))デバイス(以
下、PDLCデバイスと呼ぶ)を用いることが考えられ
る。すなわち図12(A)及び(B)に示すように、P
DLCデバイス1は、透明電極2Aが設けられたガラス
基板2と、透明電極3Aが設けられたガラス基板3との
間に、液晶ドロツプレツト4Aが分散された感光性材料
4が挟み込まれて構成されている。
【0009】このPDLCデバイス1は、電気的に屈折
率が変化する液晶を利用したもので、電圧印加時に液晶
分子4A1 の長軸方向の屈折率が高分子の屈折率と同じ
になり、電圧を印加していないときには、液晶分子4A
1 の長軸方向の屈折率と高分子の屈折率とが異なるよう
に、液晶と高分子の物性の関係が選定されている。従つ
て電圧を印加した状態でガラス基板2に垂直に白色光W
を照射した場合には、液晶と高分子の屈折率が一致する
ので、PDLCデバイス1は透明になり、電圧を印加し
ていない状態でガラス基板2に白色光Wを照射した場合
には、液晶と高分子の屈折率が異なるので、PDLCデ
バイス1は白色光Wを発光することなり、透明モード及
び白色モードを実現することができる。
率が変化する液晶を利用したもので、電圧印加時に液晶
分子4A1 の長軸方向の屈折率が高分子の屈折率と同じ
になり、電圧を印加していないときには、液晶分子4A
1 の長軸方向の屈折率と高分子の屈折率とが異なるよう
に、液晶と高分子の物性の関係が選定されている。従つ
て電圧を印加した状態でガラス基板2に垂直に白色光W
を照射した場合には、液晶と高分子の屈折率が一致する
ので、PDLCデバイス1は透明になり、電圧を印加し
ていない状態でガラス基板2に白色光Wを照射した場合
には、液晶と高分子の屈折率が異なるので、PDLCデ
バイス1は白色光Wを発光することなり、透明モード及
び白色モードを実現することができる。
【0010】このPDLCデバイス1を利用して、液晶
ドロツプレツト4A中に2色性色素4A2 を混ぜること
により、PDLCデバイスとして色素に応じた色の光を
発光する着色モードと、光が透過する透明モードとを実
現することができると考えられる。
ドロツプレツト4A中に2色性色素4A2 を混ぜること
により、PDLCデバイスとして色素に応じた色の光を
発光する着色モードと、光が透過する透明モードとを実
現することができると考えられる。
【0011】すなわち図12(A)及び(B)との対応
部分に同一符号を付して示す図13(A)及び(B)に
示すように、PDLCデバイス10は、電圧を印加した
状態でガラス基板2に白色光Wを照射した場合には、白
色光WはPDLCデバイス10を透過するのでPDLC
デバイス10は透明となり、電圧を印加していない状態
でガラス基板2に白色光Wを照射した場合には、白色光
Wのうち2色性色素4A2 の色に応じた色成分の光L1
を選択的に出射することになる。
部分に同一符号を付して示す図13(A)及び(B)に
示すように、PDLCデバイス10は、電圧を印加した
状態でガラス基板2に白色光Wを照射した場合には、白
色光WはPDLCデバイス10を透過するのでPDLC
デバイス10は透明となり、電圧を印加していない状態
でガラス基板2に白色光Wを照射した場合には、白色光
Wのうち2色性色素4A2 の色に応じた色成分の光L1
を選択的に出射することになる。
【0012】従つて液晶に混ぜる2色性色素4A2 とし
て赤色、緑色及び青色の2色性色素4A2 が液晶ドロツ
プレツト4A中にそれぞれ混合された3つのPDLCデ
バイス10を製造し、これら3つのPDLCデバイス1
0で1画素を構成することが考えられる。
て赤色、緑色及び青色の2色性色素4A2 が液晶ドロツ
プレツト4A中にそれぞれ混合された3つのPDLCデ
バイス10を製造し、これら3つのPDLCデバイス1
0で1画素を構成することが考えられる。
【0013】ところがこのPDLCデバイス10を製造
する際には、感光性材料4を硬化させるためにベーキン
グ処理が行われるため、2色性色素4A2 の色が熱によ
つて変色するおそれがあり、この結果、PDLC10か
ら所望の色成分でなる光を得ることができないおそれが
ある。またこのPDLCデバイス10を画像表示素子と
して用いた場合、経時的に色の鮮明度が劣化するおそれ
があり、画像表示素子としては実用上未だ不十分である
と考えられる。
する際には、感光性材料4を硬化させるためにベーキン
グ処理が行われるため、2色性色素4A2 の色が熱によ
つて変色するおそれがあり、この結果、PDLC10か
ら所望の色成分でなる光を得ることができないおそれが
ある。またこのPDLCデバイス10を画像表示素子と
して用いた場合、経時的に色の鮮明度が劣化するおそれ
があり、画像表示素子としては実用上未だ不十分である
と考えられる。
【0014】本発明は以上の点を考慮してなされたもの
で、色を変化させることのできる素子を簡易な方法によ
つて製造し得る色変換素子及びその製造方法並びに色変
換素子を用いた色変換方法を提案しようとするものであ
る。
で、色を変化させることのできる素子を簡易な方法によ
つて製造し得る色変換素子及びその製造方法並びに色変
換素子を用いた色変換方法を提案しようとするものであ
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め本発明においては、互いに対向するように配置され、
それぞれ透明電極が設けられた一対の透明基板間に形成
された感光性材料中に、当該感光性材料の厚み方向に所
定色の光の波長の1/2のピツチで少なくとも配列さ
れ、透明基板間に印加される電圧値に応じて、光に対す
る屈折率が感光性材料の光に対する屈折率と一致又は異
なるように変化する液晶ドロツプレツトを形成する。電
気的に屈折率が変化する液晶を液晶ドロツプレツトとし
て所定色の光の波長の1/2のピツチで形成することが
できるので、ピツチによつて決められた所定の色成分の
みを光源光から抽出することができる。
め本発明においては、互いに対向するように配置され、
それぞれ透明電極が設けられた一対の透明基板間に形成
された感光性材料中に、当該感光性材料の厚み方向に所
定色の光の波長の1/2のピツチで少なくとも配列さ
れ、透明基板間に印加される電圧値に応じて、光に対す
る屈折率が感光性材料の光に対する屈折率と一致又は異
なるように変化する液晶ドロツプレツトを形成する。電
気的に屈折率が変化する液晶を液晶ドロツプレツトとし
て所定色の光の波長の1/2のピツチで形成することが
できるので、ピツチによつて決められた所定の色成分の
みを光源光から抽出することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下図面について、本発明の一実
施例を詳述する。
施例を詳述する。
【0017】(1)本発明の原理 図1に示すように、一般的な干渉型色フイルタ20は、
例えばTi O2 (酸化チタン)及びSi O2 (二酸化ケ
イ素)のような屈折率の異なる2種類の透明な材料がス
パツタリング等の方法により正確に所定の厚みで順次交
互に積層されて形成されている。
例えばTi O2 (酸化チタン)及びSi O2 (二酸化ケ
イ素)のような屈折率の異なる2種類の透明な材料がス
パツタリング等の方法により正確に所定の厚みで順次交
互に積層されて形成されている。
【0018】これによりこの種の干渉型色フイルタ20
においては、入射した光が2種類の材料のうちの高屈折
率材料からなる第1の層(以下、これを高屈折率層20
Aと呼ぶ)と、2種類の材料のうちの低屈折率材料から
なる第2の層(以下、これを低屈折率層20Bと呼ぶ)
との間の界面において反射及び干渉を繰り返し、外部の
各方向にそれぞれ特定の条件を満たす成分光(その方向
における各高屈折率層20A間(及び各低屈折率層20
B間)の見かけ上の間隔Pが波長の1/2と等しい成分
光)だけが強められて出射するようになされている。
においては、入射した光が2種類の材料のうちの高屈折
率材料からなる第1の層(以下、これを高屈折率層20
Aと呼ぶ)と、2種類の材料のうちの低屈折率材料から
なる第2の層(以下、これを低屈折率層20Bと呼ぶ)
との間の界面において反射及び干渉を繰り返し、外部の
各方向にそれぞれ特定の条件を満たす成分光(その方向
における各高屈折率層20A間(及び各低屈折率層20
B間)の見かけ上の間隔Pが波長の1/2と等しい成分
光)だけが強められて出射するようになされている。
【0019】本発明の色変換素子は、このような干渉型
色フイルタ20における光の干渉現象と、電気的に屈折
率を変化させることができる液晶とを利用したものであ
る。すわなち感光性材料に所定色の光を照射して当該感
光性材料の厚み方向に所定色の光の波長の1/2のピツ
チで液晶ドロツプレツトでなる高分子分散液晶層を形成
し、印加する電圧を変えることによつて感光性材料の屈
折率と液晶の屈折率とを一致又は異なるように変化させ
ることにより、高分子分散液晶層間の見かけ上の間隔が
波長の1/2と等しい成分光だけを出射するようになさ
れている。
色フイルタ20における光の干渉現象と、電気的に屈折
率を変化させることができる液晶とを利用したものであ
る。すわなち感光性材料に所定色の光を照射して当該感
光性材料の厚み方向に所定色の光の波長の1/2のピツ
チで液晶ドロツプレツトでなる高分子分散液晶層を形成
し、印加する電圧を変えることによつて感光性材料の屈
折率と液晶の屈折率とを一致又は異なるように変化させ
ることにより、高分子分散液晶層間の見かけ上の間隔が
波長の1/2と等しい成分光だけを出射するようになさ
れている。
【0020】本発明の色変換素子の基本構成を図2
(A)及び(B)に示す。色変換素子30は、透明電極
31Aが設けられたガラス基板31と透明電極32Aが
設けられたガラス基板32との間に挟み込まれた感光性
材料中に、当該感光性材料の厚み方向の干渉縞が形成さ
れる位置に液晶ドロツプレツト(図示せず)でなる高分
子分散液晶層33が配列されて、感光性材料でなる感光
性材料層34と高分子分散液晶層33とが順次交互に積
層されて構成されている。また透明電極31A及び32
A間には電源35及びスイツチ36が設けられており、
スイツチ36をオンオフ制御することにより透明電極3
2A及び32A間に所定の電圧を印加し得るようになさ
れている。
(A)及び(B)に示す。色変換素子30は、透明電極
31Aが設けられたガラス基板31と透明電極32Aが
設けられたガラス基板32との間に挟み込まれた感光性
材料中に、当該感光性材料の厚み方向の干渉縞が形成さ
れる位置に液晶ドロツプレツト(図示せず)でなる高分
子分散液晶層33が配列されて、感光性材料でなる感光
性材料層34と高分子分散液晶層33とが順次交互に積
層されて構成されている。また透明電極31A及び32
A間には電源35及びスイツチ36が設けられており、
スイツチ36をオンオフ制御することにより透明電極3
2A及び32A間に所定の電圧を印加し得るようになさ
れている。
【0021】この色変換素子30においては、電圧印加
時に液晶ドロツプレツト内の液晶分子の長軸方向の屈折
率と感光性材料層34における高分子の屈折率とが一致
し、電圧を印加していないときには、液晶ドロツプレツ
ト内の液晶分子の長軸方向の屈折率と感光性材料層34
における高分子の屈折率とが異なるように、液晶と感光
性材料34の物性の関係が選定されている。
時に液晶ドロツプレツト内の液晶分子の長軸方向の屈折
率と感光性材料層34における高分子の屈折率とが一致
し、電圧を印加していないときには、液晶ドロツプレツ
ト内の液晶分子の長軸方向の屈折率と感光性材料層34
における高分子の屈折率とが異なるように、液晶と感光
性材料34の物性の関係が選定されている。
【0022】従つてこの色変換素子30においては、図
2(A)に示すように、透明電極31A及び31B間に
電圧を印加したときには、感光性材料層34における屈
折率と高分子分散液晶層33における屈折率とが一致す
るので、入射した光は色変換素子30を透過して出射す
る。また図2(B)に示すように、色変換素子30に電
圧を印加していないときには、感光性材料層34におけ
る屈折率と高分子分散液晶層33における屈折率とが一
致しないので、入射した光のうち、外部の各方向にそれ
ぞれ特定の条件を満たす成分光(その方向における各感
光性材料層34間(及び高分子分散液晶層33間)の見
かけ上の間隔が波長の1/2と等しい成分光)が各高分
子分散液晶層33で反射して出射するようになされてい
る。
2(A)に示すように、透明電極31A及び31B間に
電圧を印加したときには、感光性材料層34における屈
折率と高分子分散液晶層33における屈折率とが一致す
るので、入射した光は色変換素子30を透過して出射す
る。また図2(B)に示すように、色変換素子30に電
圧を印加していないときには、感光性材料層34におけ
る屈折率と高分子分散液晶層33における屈折率とが一
致しないので、入射した光のうち、外部の各方向にそれ
ぞれ特定の条件を満たす成分光(その方向における各感
光性材料層34間(及び高分子分散液晶層33間)の見
かけ上の間隔が波長の1/2と等しい成分光)が各高分
子分散液晶層33で反射して出射するようになされてい
る。
【0023】従つてこれを利用して、光の3原色成分、
すなわち赤色成分(赤色光)、緑色成分(緑色光)又は
青色成分(青色光)を選択的に一方向に出射し得るよう
な色変換素子を構築することができる。以下、具体的な
実施例について説明する。
すなわち赤色成分(赤色光)、緑色成分(緑色光)又は
青色成分(青色光)を選択的に一方向に出射し得るよう
な色変換素子を構築することができる。以下、具体的な
実施例について説明する。
【0024】(2)第1実施例 図2との対応部分に同一符号を付して示す図3に第1実
施例による色変換素子40を示す。この色変換素子40
は、ガラス基板31及び32間に形成された感光性材料
中に、当該感光性材料の厚み方向に赤色光の波長、緑色
光の波長又は青色光の波長の1/2のピツチで液晶ドロ
ツプレツト33Aでなる高分子分散液晶層33が形成さ
れ、高分子分散液晶層33と感光性材料層34とが順次
交互に積層されて構成されている。
施例による色変換素子40を示す。この色変換素子40
は、ガラス基板31及び32間に形成された感光性材料
中に、当該感光性材料の厚み方向に赤色光の波長、緑色
光の波長又は青色光の波長の1/2のピツチで液晶ドロ
ツプレツト33Aでなる高分子分散液晶層33が形成さ
れ、高分子分散液晶層33と感光性材料層34とが順次
交互に積層されて構成されている。
【0025】この色変換素子40は、電圧印加時に液晶
ドロツプレツト33A内の液晶分子の長軸方向の屈折率
と感光性材料層34における高分子の屈折率とが一致
し、電圧を印加していないときには、液晶ドロツプレツ
ト33A内の液晶分子の長軸方向の屈折率と感光性材料
層34における高分子の屈折率とが異なるように、液晶
と感光性材料34の物性の関係が選定されている。
ドロツプレツト33A内の液晶分子の長軸方向の屈折率
と感光性材料層34における高分子の屈折率とが一致
し、電圧を印加していないときには、液晶ドロツプレツ
ト33A内の液晶分子の長軸方向の屈折率と感光性材料
層34における高分子の屈折率とが異なるように、液晶
と感光性材料34の物性の関係が選定されている。
【0026】従つてこの色変換素子40は、電圧印加時
には高分子分散液晶層33の屈折率と感光性材料層34
の屈折率とが一致するので入射光を透過させ、電圧を印
加していないときには液晶ドロツプレツト33A内の液
晶高分子の屈折率と感光性材料層34における高分子の
屈折率とに差が生じるので、高分子分散液晶層33間の
見かけ上の間隔Pが波長の1/2と等しい色成分(赤色
光、緑色光又は青色光)が各高分子分散液晶層33で反
射して入射光側から選択的に出射するようになされてい
る。
には高分子分散液晶層33の屈折率と感光性材料層34
の屈折率とが一致するので入射光を透過させ、電圧を印
加していないときには液晶ドロツプレツト33A内の液
晶高分子の屈折率と感光性材料層34における高分子の
屈折率とに差が生じるので、高分子分散液晶層33間の
見かけ上の間隔Pが波長の1/2と等しい色成分(赤色
光、緑色光又は青色光)が各高分子分散液晶層33で反
射して入射光側から選択的に出射するようになされてい
る。
【0027】この実施例の場合、液晶として例えばロデ
イツク株式会社製のツイストネマチツクタイプの液晶P
N−009(商品名)を使用し、感光性材料として例え
ばデユポン株式会社製のOMNIDEX HRS−70
0×005(商品名)を使用している(第2実施例及び
第3実施例でも同様)。ロデイツク株式会社製の液晶P
N−009は、光軸に垂直な方向に対する屈折率ne =
1.770、光軸に平行な方向に対する屈折率no = 1.520
であり、デユポン株式会社製の感光性材料は、屈折率n
= 1.750である。
イツク株式会社製のツイストネマチツクタイプの液晶P
N−009(商品名)を使用し、感光性材料として例え
ばデユポン株式会社製のOMNIDEX HRS−70
0×005(商品名)を使用している(第2実施例及び
第3実施例でも同様)。ロデイツク株式会社製の液晶P
N−009は、光軸に垂直な方向に対する屈折率ne =
1.770、光軸に平行な方向に対する屈折率no = 1.520
であり、デユポン株式会社製の感光性材料は、屈折率n
= 1.750である。
【0028】この色変換素子40は以下の手順で製造す
ることができる。まずツイストネマチツクタイプの液晶
と感光性材料とを1対1の割合で攪拌器を用いて混合し
た後、この混合液をガラス基板31とガラス基板32と
の間に挟み込む。この場合、感光性材料と同じ屈折率を
有するガラスビーズを混合液中に分散することによつ
て、色変換素子40の厚みを制御する。ここで液晶と感
光性材料とを1対1以外の割合で混合してもよい。
ることができる。まずツイストネマチツクタイプの液晶
と感光性材料とを1対1の割合で攪拌器を用いて混合し
た後、この混合液をガラス基板31とガラス基板32と
の間に挟み込む。この場合、感光性材料と同じ屈折率を
有するガラスビーズを混合液中に分散することによつ
て、色変換素子40の厚みを制御する。ここで液晶と感
光性材料とを1対1以外の割合で混合してもよい。
【0029】続いて、後述する光学装置50(図5)を
用いてガラス基板31A及びガラス基板32Aに対して
それぞれ垂直に赤色光、緑色光又は青色光のレーザ光を
照射する。ここで赤色光を照射する場合には、 3.5〔m
W〕のクリプトン(Kr)レーザを用いて 143秒間照射
し(すなわち 500〔mJ/cm2〕の露光強度)、緑色光を照
射する場合には、15〔mW〕のアルゴン(Ar)レーザを
用いて2秒間照射し(すなわち30〔mJ/cm2〕の露光強
度)、青色光を照射する場合には、25〔mW〕のアルゴン
(Ar)レーザを用いて1秒間照射する(すなわち25
〔mJ/cm2〕の露光強度)。
用いてガラス基板31A及びガラス基板32Aに対して
それぞれ垂直に赤色光、緑色光又は青色光のレーザ光を
照射する。ここで赤色光を照射する場合には、 3.5〔m
W〕のクリプトン(Kr)レーザを用いて 143秒間照射
し(すなわち 500〔mJ/cm2〕の露光強度)、緑色光を照
射する場合には、15〔mW〕のアルゴン(Ar)レーザを
用いて2秒間照射し(すなわち30〔mJ/cm2〕の露光強
度)、青色光を照射する場合には、25〔mW〕のアルゴン
(Ar)レーザを用いて1秒間照射する(すなわち25
〔mJ/cm2〕の露光強度)。
【0030】これにより、赤色光、緑色光又は青色光に
応じた干渉縞の形成位置で光化学反応が生じ、この赤色
光、緑色光又は青色光に応じた干渉縞の形成位置に液晶
ドロツプレツト33Aが合成されて高分子分散液晶層3
3が配列される。ここで液晶と感光性材料とは1対1の
割合いで混合されているので、液晶を全て液晶ドロツプ
レツト33Aとして合成することができる。
応じた干渉縞の形成位置で光化学反応が生じ、この赤色
光、緑色光又は青色光に応じた干渉縞の形成位置に液晶
ドロツプレツト33Aが合成されて高分子分散液晶層3
3が配列される。ここで液晶と感光性材料とは1対1の
割合いで混合されているので、液晶を全て液晶ドロツプ
レツト33Aとして合成することができる。
【0031】ここで、液晶ドロツプレツト33Aが合成
される際の感光性材料の化学的な変化を図4(A)〜
(C)に示す。すなわち感光性材料は、図4(A)に示
すように、初期状態ではモノマ41がマトリクスポリマ
42中に均一に分散しており、この状態から図4(B)
に示すように、赤色光、緑色光又は青色光のレーザ光L
2を各色に応じた露光強度でガラス基板31及び32に
垂直に照射すると、露光部(干渉縞の形成位置)におい
てモノマ41が重合し、ポリマ化するにつれて周囲から
モノマ41が移動することによりモノマ濃度が場所によ
つて変化し、屈折率変調が生ずる。
される際の感光性材料の化学的な変化を図4(A)〜
(C)に示す。すなわち感光性材料は、図4(A)に示
すように、初期状態ではモノマ41がマトリクスポリマ
42中に均一に分散しており、この状態から図4(B)
に示すように、赤色光、緑色光又は青色光のレーザ光L
2を各色に応じた露光強度でガラス基板31及び32に
垂直に照射すると、露光部(干渉縞の形成位置)におい
てモノマ41が重合し、ポリマ化するにつれて周囲から
モノマ41が移動することによりモノマ濃度が場所によ
つて変化し、屈折率変調が生ずる。
【0032】またこの感光性高分子モノマは、この後図
4(C)に示すように、紫外線又は可視光照射装置(図
示せず)を用いてガラス基板31又は32の全面に紫外
線又は可視光L3を所定パワー(1000〔mJ/cm2〕)で照
射してモノマ41の重合を完了させた後、ベーキング
( 120〔℃〕で 120分間)することにより、図4(B)
の工程において重合しなかつたモノマ41Aを安定化さ
せて屈折率の変調度を増強させる。ここで実際上、混合
液中の液晶は、図4(C)中の重合したモノマ41によ
つて囲まれ、これによつて液晶ドロツプレツト33Aが
形成される(図3)。
4(C)に示すように、紫外線又は可視光照射装置(図
示せず)を用いてガラス基板31又は32の全面に紫外
線又は可視光L3を所定パワー(1000〔mJ/cm2〕)で照
射してモノマ41の重合を完了させた後、ベーキング
( 120〔℃〕で 120分間)することにより、図4(B)
の工程において重合しなかつたモノマ41Aを安定化さ
せて屈折率の変調度を増強させる。ここで実際上、混合
液中の液晶は、図4(C)中の重合したモノマ41によ
つて囲まれ、これによつて液晶ドロツプレツト33Aが
形成される(図3)。
【0033】かくして光の干渉現象を利用して、レーザ
光L2に応じた干渉縞の形成位置、すなわち所定色の光
の波長の1/2のピツチで高分子分散液晶層33を形成
することができ、電圧を印加していないときに赤色光、
緑色光又は青色光を選択的に一方向に出射し得る色変換
素子40を得ることができる。
光L2に応じた干渉縞の形成位置、すなわち所定色の光
の波長の1/2のピツチで高分子分散液晶層33を形成
することができ、電圧を印加していないときに赤色光、
緑色光又は青色光を選択的に一方向に出射し得る色変換
素子40を得ることができる。
【0034】ここで液晶ドロツプレツト33Aを合成す
るための光学装置50を図5に示す。この光学装置50
はホログラフイツクステレオグラムを作成するためのプ
リンタ装置の一構成例であり、この実施例ではこの光学
装置50を用いて液晶ドロツクプレツト33Aを合成す
る。
るための光学装置50を図5に示す。この光学装置50
はホログラフイツクステレオグラムを作成するためのプ
リンタ装置の一構成例であり、この実施例ではこの光学
装置50を用いて液晶ドロツクプレツト33Aを合成す
る。
【0035】この光学装置50では、別途設けられた図
示しないシステム制御部がシヤツタ51に制御信号S1
を送出してこれを開くように駆動させることにより、レ
ーザ光源52から射出されたレーザ光L2をシヤツタ5
1、ハーフミラー53及びミラー54を順次介してスペ
ーシヤルフイルタ55に入射させる。
示しないシステム制御部がシヤツタ51に制御信号S1
を送出してこれを開くように駆動させることにより、レ
ーザ光源52から射出されたレーザ光L2をシヤツタ5
1、ハーフミラー53及びミラー54を順次介してスペ
ーシヤルフイルタ55に入射させる。
【0036】このレーザ光L2は、スペーシヤルフイル
タ55及びコリメータレンズ56によつて拡大されて集
光レンズ57を介してコリメータレンズ58に入射し、
当該コリメータレンズ58により横方向に圧縮された
後、電動ステージ59に保持された色変換素子40のガ
ラス基板31のほぼ全面に垂直に第1のレーザ光L2A
として入射する。
タ55及びコリメータレンズ56によつて拡大されて集
光レンズ57を介してコリメータレンズ58に入射し、
当該コリメータレンズ58により横方向に圧縮された
後、電動ステージ59に保持された色変換素子40のガ
ラス基板31のほぼ全面に垂直に第1のレーザ光L2A
として入射する。
【0037】このときこの色変換素子40における第1
のレーザ光L2Aの入射位置には、ハーフミラー53に
おいて反射したレーザ光L2がスペーシヤルフイルタ6
0、コリメータレンズ61、ミラー62及びミラー63
を順次介して第2のレーザ光L2Bとして色変換素子4
0のガラス基板32のほぼ全面に垂直に入射される。こ
の場合、ハーフミラー53で反射してスペーシヤルフイ
ルタ60、コリメータレンズ61、ミラー62及びミラ
ー63を順次介してガラス基板32に入射する第2のレ
ーザ光L2Bの光路長は、ハーフミラー53及びミラー
54を介してガラス基板31に入射する第1のレーザ光
L2Aの光路長とほぼ同じ長さに選定されている。
のレーザ光L2Aの入射位置には、ハーフミラー53に
おいて反射したレーザ光L2がスペーシヤルフイルタ6
0、コリメータレンズ61、ミラー62及びミラー63
を順次介して第2のレーザ光L2Bとして色変換素子4
0のガラス基板32のほぼ全面に垂直に入射される。こ
の場合、ハーフミラー53で反射してスペーシヤルフイ
ルタ60、コリメータレンズ61、ミラー62及びミラ
ー63を順次介してガラス基板32に入射する第2のレ
ーザ光L2Bの光路長は、ハーフミラー53及びミラー
54を介してガラス基板31に入射する第1のレーザ光
L2Aの光路長とほぼ同じ長さに選定されている。
【0038】かくしてこの光学装置50では、第1のレ
ーザ光L2Aと第2のレーザ光L2Bとを、液晶と感光
性材料との混合液中において干渉させることができ、こ
れによりレーザ光L2の1/2の波長に対応する位置に
液晶ドロツプレツト33Aを合成して高分子分散液晶層
33を形成することができる。
ーザ光L2Aと第2のレーザ光L2Bとを、液晶と感光
性材料との混合液中において干渉させることができ、こ
れによりレーザ光L2の1/2の波長に対応する位置に
液晶ドロツプレツト33Aを合成して高分子分散液晶層
33を形成することができる。
【0039】以上の構成において、この色変換素子40
では、電圧を印加していない状態で色変換素子40に白
色光が入射すると、液晶ドロツプレツト33A中の液晶
分子はモノマ41によつて形成される球状の壁の影響力
によつてランダムに配列するため、高分子と液晶分子の
屈折率の違いによつて、白色光のうち、高分子分散液晶
層33間の見かけ上の間隔Pが波長の1/2と等しい成
分光(赤色光、緑色光又は青色光)だけが選択的に出射
し、色変換素子40は着色モードとして動作する。
では、電圧を印加していない状態で色変換素子40に白
色光が入射すると、液晶ドロツプレツト33A中の液晶
分子はモノマ41によつて形成される球状の壁の影響力
によつてランダムに配列するため、高分子と液晶分子の
屈折率の違いによつて、白色光のうち、高分子分散液晶
層33間の見かけ上の間隔Pが波長の1/2と等しい成
分光(赤色光、緑色光又は青色光)だけが選択的に出射
し、色変換素子40は着色モードとして動作する。
【0040】これに対して電圧を印加した状態で色変換
素子40に白色光が入射すると、液晶のもつ誘電率異方
性によつて液晶ドロツプレツト33A中の液晶分子は電
界の方向に沿つて配列するため、高分子と液晶の屈折率
が一致し、この結果、白色光は透過し、色変換素子40
は透過モードとして動作する。
素子40に白色光が入射すると、液晶のもつ誘電率異方
性によつて液晶ドロツプレツト33A中の液晶分子は電
界の方向に沿つて配列するため、高分子と液晶の屈折率
が一致し、この結果、白色光は透過し、色変換素子40
は透過モードとして動作する。
【0041】従つてこの色変換素子40では、電気的に
屈折率が変換する液晶を液晶ドロツプレツト33Aでな
る高分子分散液晶層33として、光の干渉現象を利用し
て赤色光、緑色光又は青色光の波長の1/2のピツチで
形成することができるので、ピツチによつて決められた
所定の色成分光のみを光源光から選択的に一方向に出射
させることができる。
屈折率が変換する液晶を液晶ドロツプレツト33Aでな
る高分子分散液晶層33として、光の干渉現象を利用し
て赤色光、緑色光又は青色光の波長の1/2のピツチで
形成することができるので、ピツチによつて決められた
所定の色成分光のみを光源光から選択的に一方向に出射
させることができる。
【0042】以上の構成によれば、ガラス基板31とガ
ラス基板32との間に形成された感光性材料中に、光の
干渉現象を利用して、赤色光、緑色光又は青色光の波長
の1/2のピツチで高分子分散液晶層33を形成し、電
圧印加時及び電圧無印加時で液晶と高分子の屈折率が一
致又は異なるようにしたことにより、ピツチによつて決
められた所定の色成分光(赤色光、緑色光又は青色光)
のみを光源光から選択的に一方向に出射させることがで
きる。かくして色を変換することのできる素子を簡易な
方法によつて製造し得る色変換素子40を実現すること
ができる。
ラス基板32との間に形成された感光性材料中に、光の
干渉現象を利用して、赤色光、緑色光又は青色光の波長
の1/2のピツチで高分子分散液晶層33を形成し、電
圧印加時及び電圧無印加時で液晶と高分子の屈折率が一
致又は異なるようにしたことにより、ピツチによつて決
められた所定の色成分光(赤色光、緑色光又は青色光)
のみを光源光から選択的に一方向に出射させることがで
きる。かくして色を変換することのできる素子を簡易な
方法によつて製造し得る色変換素子40を実現すること
ができる。
【0043】また上述の構成によれば、赤色光、緑色光
及び青色光をそれぞれ選択的に出射する色変換素子40
を作製することにより、これら3つの色変換素子40を
1画素に対応させることにより画像表示素子として用い
ることができると共に、例えば3板式液晶プロジエクシ
ヨンテレビにおいて赤色のLCDパネル、緑色のLCD
パネル及び青色のLCDパネルに代えてこれら3つの色
変換素子40を画像表示素子として用いて赤色のパネ
ル、緑色のパネル及び青色のパネルを構築することがで
きる。またこれら3つの色変換素子40を1画素に対応
させることによりLCDに代えて画像表示装置を構築す
ることができる。
及び青色光をそれぞれ選択的に出射する色変換素子40
を作製することにより、これら3つの色変換素子40を
1画素に対応させることにより画像表示素子として用い
ることができると共に、例えば3板式液晶プロジエクシ
ヨンテレビにおいて赤色のLCDパネル、緑色のLCD
パネル及び青色のLCDパネルに代えてこれら3つの色
変換素子40を画像表示素子として用いて赤色のパネ
ル、緑色のパネル及び青色のパネルを構築することがで
きる。またこれら3つの色変換素子40を1画素に対応
させることによりLCDに代えて画像表示装置を構築す
ることができる。
【0044】(3)第2実施例 図3との対応部分に同一符号を付して示す図6(A)〜
(C)に第2実施例による色変換素子60A、60B及
び60Cを示す。
(C)に第2実施例による色変換素子60A、60B及
び60Cを示す。
【0045】色変換素子60Aは、感光性材料中に、当
該感光性材料の厚み方向に緑色光の波長の1/2のピツ
チで高分子分散液晶層61が形成されていると共に、青
色光の波長の1/2のピツチで高分子分散液晶層62が
形成され、感光性材料層34、高分子分散液晶層61及
び高分子分散液晶層62が順次交互に積層されている。
該感光性材料の厚み方向に緑色光の波長の1/2のピツ
チで高分子分散液晶層61が形成されていると共に、青
色光の波長の1/2のピツチで高分子分散液晶層62が
形成され、感光性材料層34、高分子分散液晶層61及
び高分子分散液晶層62が順次交互に積層されている。
【0046】この色変換素子60Aは、電圧が印加され
ていないときには、入射される白色光Wのうち緑色光G
及び青色光Bをそれぞれ高分子分散液晶層61及び62
で反射させ、赤色光Rだけをガラス基板31側から出射
させる。
ていないときには、入射される白色光Wのうち緑色光G
及び青色光Bをそれぞれ高分子分散液晶層61及び62
で反射させ、赤色光Rだけをガラス基板31側から出射
させる。
【0047】色変換素子60Bは、感光性材料中に、当
該感光性材料の厚み方向に赤色光の波長の1/2のピツ
チで高分子分散液晶層63が形成されていると共に、青
色光の波長の1/2のピツチで高分子分散液晶層62が
形成され、感光性材料層34、高分子分散液晶層63及
び高分子分散液晶層62が順次交互に積層されている。
該感光性材料の厚み方向に赤色光の波長の1/2のピツ
チで高分子分散液晶層63が形成されていると共に、青
色光の波長の1/2のピツチで高分子分散液晶層62が
形成され、感光性材料層34、高分子分散液晶層63及
び高分子分散液晶層62が順次交互に積層されている。
【0048】この色変換素子60Bは、電圧が印加され
ていないときには、入射される白色光Wのうち赤色光R
及び青色光Bをそれぞれ高分子分散液晶層63及び62
で反射させ、緑色光Gだけをガラス基板31側から出射
させる。
ていないときには、入射される白色光Wのうち赤色光R
及び青色光Bをそれぞれ高分子分散液晶層63及び62
で反射させ、緑色光Gだけをガラス基板31側から出射
させる。
【0049】色変換素子60Cは、感光性材料中に、当
該感光性材料の厚み方向に赤色光の波長の1/2のピツ
チで高分子分散液晶層63が形成されていると共に、緑
色光の波長の1/2のピツチで高分子分散液晶層61が
形成され、感光性材料層34、高分子分散液晶層63及
び高分子分散液晶層61が順次交互に積層されている。
該感光性材料の厚み方向に赤色光の波長の1/2のピツ
チで高分子分散液晶層63が形成されていると共に、緑
色光の波長の1/2のピツチで高分子分散液晶層61が
形成され、感光性材料層34、高分子分散液晶層63及
び高分子分散液晶層61が順次交互に積層されている。
【0050】この色変換素子60Cは、電圧が印加され
ていないときには、入射される白色光Wのうち赤色光R
及び緑光光Gをそれぞれ高分子分散液晶層63及び61
で反射させ、青色光Bだけをガラス基板31側から出射
させるようになされている。
ていないときには、入射される白色光Wのうち赤色光R
及び緑光光Gをそれぞれ高分子分散液晶層63及び61
で反射させ、青色光Bだけをガラス基板31側から出射
させるようになされている。
【0051】これに対して色変換素子60A〜60C
は、電圧が印加されたときには、入射する白色光Wを透
過させてガラス基板32側から出射させる。
は、電圧が印加されたときには、入射する白色光Wを透
過させてガラス基板32側から出射させる。
【0052】ここでこの実施例の場合、これら色変換素
子60A〜60Cは、電圧を印加されたときには、高分
子分散液晶層61〜63における液晶の屈折率と感光性
材料層34における高分子の屈折率とが一致し、電圧が
印加されていないときには、高分子分散液晶層61〜6
3における液晶の屈折率と感光性材料層34における高
分子の屈折率とが異なるように、液晶と感光性材料34
の物性の関係が選定されている。
子60A〜60Cは、電圧を印加されたときには、高分
子分散液晶層61〜63における液晶の屈折率と感光性
材料層34における高分子の屈折率とが一致し、電圧が
印加されていないときには、高分子分散液晶層61〜6
3における液晶の屈折率と感光性材料層34における高
分子の屈折率とが異なるように、液晶と感光性材料34
の物性の関係が選定されている。
【0053】これら色変換素子60A〜60Cは以下の
手順で製造することができる。ここでは色変換素子60
Aを製造する場合について説明する。まずツイストネマ
チツクタイプの液晶と感光性材料とを1対1の割合で攪
拌器を用いて混合した後、この混合液をガラス基板31
とガラス基板32との間に挟み込む。この場合、感光性
材料と同じ屈折率を有するガラスビーズを混合液中に分
散することによつて、色変換素子60Aの厚みを制御す
る。ここで液晶と感光性材料とを1対1以外の割合で混
合してもよい。
手順で製造することができる。ここでは色変換素子60
Aを製造する場合について説明する。まずツイストネマ
チツクタイプの液晶と感光性材料とを1対1の割合で攪
拌器を用いて混合した後、この混合液をガラス基板31
とガラス基板32との間に挟み込む。この場合、感光性
材料と同じ屈折率を有するガラスビーズを混合液中に分
散することによつて、色変換素子60Aの厚みを制御す
る。ここで液晶と感光性材料とを1対1以外の割合で混
合してもよい。
【0054】続いて、光学装置50を用いてガラス基板
31A及びガラス基板32Aに対して垂直に緑色光のレ
ーザ光を照射する。ここで緑色光を照射する場合には、
例えば5〔mW〕のアルゴン(Ar)レーザを用いて 1.4
秒間照射する(すなわち7〔mJ/cm2〕の露光強度)。こ
れにより緑色光に応じた干渉縞の形成位置で光化学反応
が生じ、この緑色光に応じた干渉縞の形成位置に高分子
分散液晶層61が形成される。
31A及びガラス基板32Aに対して垂直に緑色光のレ
ーザ光を照射する。ここで緑色光を照射する場合には、
例えば5〔mW〕のアルゴン(Ar)レーザを用いて 1.4
秒間照射する(すなわち7〔mJ/cm2〕の露光強度)。こ
れにより緑色光に応じた干渉縞の形成位置で光化学反応
が生じ、この緑色光に応じた干渉縞の形成位置に高分子
分散液晶層61が形成される。
【0055】次に光学装置50を用いてガラス基板31
A及びガラス基板32Aに対して垂直に青色光のレーザ
光を照射する。ここで青色光を照射する場合には、例え
ば10〔mW〕のアルゴン(Ar)レーザを2秒間照射する
(すなわち20〔mJ/cm2〕の露光強度)。これにより青色
光に応じた干渉縞の形成位置で光化学反応が生じ、この
青色光に応じた干渉縞の形成位置に高分子分散液晶層6
2が形成される。
A及びガラス基板32Aに対して垂直に青色光のレーザ
光を照射する。ここで青色光を照射する場合には、例え
ば10〔mW〕のアルゴン(Ar)レーザを2秒間照射する
(すなわち20〔mJ/cm2〕の露光強度)。これにより青色
光に応じた干渉縞の形成位置で光化学反応が生じ、この
青色光に応じた干渉縞の形成位置に高分子分散液晶層6
2が形成される。
【0056】高分子分散液晶層61及び62をそれぞれ
形成する液晶ドロツプレツトが合成される際の感光性材
料の化学的な変化を図7(A)〜(C)に示す。すなわ
ち感光性材料は、図7(A)に示すように、初期状態で
はモノマ64がマトリクスポリマ65に均一に分散して
おり、この状態から図7(B)に示すように、緑色光の
レーザ光L4を上述した露光強度でガラス基板31及び
32に対して垂直に照射すると、緑色光に応じた干渉縞
の形成位置でモノマ64Aが重合し、ポリマ化するにつ
れて周囲からモノマ64が移動することによりモノマ濃
度が場所によつて変化し、屈折率変調が生ずる。
形成する液晶ドロツプレツトが合成される際の感光性材
料の化学的な変化を図7(A)〜(C)に示す。すなわ
ち感光性材料は、図7(A)に示すように、初期状態で
はモノマ64がマトリクスポリマ65に均一に分散して
おり、この状態から図7(B)に示すように、緑色光の
レーザ光L4を上述した露光強度でガラス基板31及び
32に対して垂直に照射すると、緑色光に応じた干渉縞
の形成位置でモノマ64Aが重合し、ポリマ化するにつ
れて周囲からモノマ64が移動することによりモノマ濃
度が場所によつて変化し、屈折率変調が生ずる。
【0057】続いて図7(C)に示すように、青色光の
レーザ光L5を上述した露光強度でガラス基板31及び
32に対して垂直に照射すると、青色光に応じた干渉縞
の形成位置でモノマ64Bが重合し、ポリマ化するにつ
れて周囲からモノマ64が移動することによりモノマ濃
度が場所によつて変化し、屈折率変調が生ずる。
レーザ光L5を上述した露光強度でガラス基板31及び
32に対して垂直に照射すると、青色光に応じた干渉縞
の形成位置でモノマ64Bが重合し、ポリマ化するにつ
れて周囲からモノマ64が移動することによりモノマ濃
度が場所によつて変化し、屈折率変調が生ずる。
【0058】またこの感光性材料は、この後図7(D)
に示すように、紫外線又は可視光照射装置(図示せず)
を用いて全面に紫外線又は可視光L3を所定パワー(10
00〔mJ/cm2〕)で照射してモノマ64の重合を完了させ
た後、ベーキング( 120〔℃〕で 120分間)することに
より、図7(B)及び(C)の工程においてそれぞれ重
合しなかつたモノマ64Cを安定化させて屈折率の変調
度を増強させる。以上のことは色変換素子60B及び6
0Cについても同様である。
に示すように、紫外線又は可視光照射装置(図示せず)
を用いて全面に紫外線又は可視光L3を所定パワー(10
00〔mJ/cm2〕)で照射してモノマ64の重合を完了させ
た後、ベーキング( 120〔℃〕で 120分間)することに
より、図7(B)及び(C)の工程においてそれぞれ重
合しなかつたモノマ64Cを安定化させて屈折率の変調
度を増強させる。以上のことは色変換素子60B及び6
0Cについても同様である。
【0059】かくして光の干渉現象を利用して、緑色光
のレーザ光L4に応じた干渉縞の形成位置、すなわち緑
色光の波長の1/2のピツチで高分子分散液晶層61を
形成することができると共に、青色光のレーザ光L5に
応じた干渉縞の形成位置、すなわち青色光の波長の1/
2のピツチで高分子分散液晶層62を形成することがで
き、電圧を印加したときに赤色光Rを選択的に一方向に
出射し得る色変換素子60Aを得ることができる。
のレーザ光L4に応じた干渉縞の形成位置、すなわち緑
色光の波長の1/2のピツチで高分子分散液晶層61を
形成することができると共に、青色光のレーザ光L5に
応じた干渉縞の形成位置、すなわち青色光の波長の1/
2のピツチで高分子分散液晶層62を形成することがで
き、電圧を印加したときに赤色光Rを選択的に一方向に
出射し得る色変換素子60Aを得ることができる。
【0060】ここで色変換素子60Bを製造する際に
は、まず赤色光を照射して赤色光の波長の1/2のピツ
チで高分子分散液晶層63を形成した後、青色光を照射
して青色光の波長の1/2のピツチで高分子分散液晶層
62を形成する。赤色光を照射する場合には、例えば
3.5〔mW〕のクリプトン(Kr)レーザを57秒間照射し
(すなわち約 200〔mJ/cm2〕の露光強度)、青色光は上
述の露光強度で照射する。また色変換素子60Cを製造
する際には、まず赤色光を照射して赤色光の波長の1/
2のピツチで高分子分散液晶層63を形成した後、緑色
光を照射して緑色光の波長の1/2のピツチで高分子分
散液晶層61を形成する。この場合、赤色光及び緑色光
は上述の露光強度で照射する。
は、まず赤色光を照射して赤色光の波長の1/2のピツ
チで高分子分散液晶層63を形成した後、青色光を照射
して青色光の波長の1/2のピツチで高分子分散液晶層
62を形成する。赤色光を照射する場合には、例えば
3.5〔mW〕のクリプトン(Kr)レーザを57秒間照射し
(すなわち約 200〔mJ/cm2〕の露光強度)、青色光は上
述の露光強度で照射する。また色変換素子60Cを製造
する際には、まず赤色光を照射して赤色光の波長の1/
2のピツチで高分子分散液晶層63を形成した後、緑色
光を照射して緑色光の波長の1/2のピツチで高分子分
散液晶層61を形成する。この場合、赤色光及び緑色光
は上述の露光強度で照射する。
【0061】以上の構成において、色変換素子60Aで
は、電圧が印加されてない状態で白色光Wがガラス基板
32側に入射すると、高分子分散液晶層61及び62の
屈折率と感光材料層34の屈折率とに差が生ずるので、
白色光Wのうち緑色光G及び青色光Bがそれぞれ高分子
分散液晶層61及び62で反射し、赤色光Rだけがガラ
ス基板31側から出射し、色変換素子60Aは着色モー
ドとして動作する。これに対して緑色光の波長の1/2
に応じた周波数の電圧と、青色光の波長の1/2に応じ
た周波数の電圧とを重畳して印加した状態で白色光Wが
ガラス基板32側に入射すると、高分子分散液晶層61
及び62と感光性高分子ポリマ層34の屈折率が一致す
るので白色光Wは透過し、色変換素子60Aは白色モー
ドとして動作する。
は、電圧が印加されてない状態で白色光Wがガラス基板
32側に入射すると、高分子分散液晶層61及び62の
屈折率と感光材料層34の屈折率とに差が生ずるので、
白色光Wのうち緑色光G及び青色光Bがそれぞれ高分子
分散液晶層61及び62で反射し、赤色光Rだけがガラ
ス基板31側から出射し、色変換素子60Aは着色モー
ドとして動作する。これに対して緑色光の波長の1/2
に応じた周波数の電圧と、青色光の波長の1/2に応じ
た周波数の電圧とを重畳して印加した状態で白色光Wが
ガラス基板32側に入射すると、高分子分散液晶層61
及び62と感光性高分子ポリマ層34の屈折率が一致す
るので白色光Wは透過し、色変換素子60Aは白色モー
ドとして動作する。
【0062】また色変換素子60Bでは、電圧が印加さ
れていない状態で白色光Wがガラス基板32側に入射す
ると、高分子分散液晶層62及び63の屈折率と感光材
料層34の屈折率とに差が生ずるので、白色光Wのうち
赤色光R及び青色光Bがそれぞれ高分子分散液晶層63
及び62で反射し、緑色光Gだけがガラス基板31側か
ら出射し、色変換素子60Bは着色モードとして動作す
る。これに対して赤色光の波長の1/2に応じた周波数
の電圧と、青色光の波長の1/2に応じた周波数の電圧
とを重畳して印加した状態で白色光Wがガラス基板32
側に入射すると、高分子分散液晶層62及び63と感光
性高分子ポリマ層34の屈折率が一致するので白色光W
は透過し、色変換素子60Bは白色モードとして動作す
る。
れていない状態で白色光Wがガラス基板32側に入射す
ると、高分子分散液晶層62及び63の屈折率と感光材
料層34の屈折率とに差が生ずるので、白色光Wのうち
赤色光R及び青色光Bがそれぞれ高分子分散液晶層63
及び62で反射し、緑色光Gだけがガラス基板31側か
ら出射し、色変換素子60Bは着色モードとして動作す
る。これに対して赤色光の波長の1/2に応じた周波数
の電圧と、青色光の波長の1/2に応じた周波数の電圧
とを重畳して印加した状態で白色光Wがガラス基板32
側に入射すると、高分子分散液晶層62及び63と感光
性高分子ポリマ層34の屈折率が一致するので白色光W
は透過し、色変換素子60Bは白色モードとして動作す
る。
【0063】さらに色変換素子60Cでは、電圧が印加
されていない状態で白色光Wがガラス基板32側に入射
すると、高分子分散液晶層61及び63の屈折率と感光
材料層34の屈折率とに差が生ずるので、白色光Wのう
ち赤色光R及び緑色光Gがそれぞれ高分子分散液晶層6
3及び61で反射し、青色光Bだけがガラス基板31側
から出射し、色変換素子60Cは着色モードとして動作
する。これに対して赤色光の波長の1/2に応じた周波
数の電圧と、緑色光の波長の1/2に応じた周波数の電
圧とを重畳して印加した状態で白色光Wがガラス基板3
2側に入射すると、高分子分散液晶層61及び63と感
光性高分子ポリマ層34の屈折率が一致するので白色光
Wは透過し、色変換素子60Cは白色モードとして動作
する。
されていない状態で白色光Wがガラス基板32側に入射
すると、高分子分散液晶層61及び63の屈折率と感光
材料層34の屈折率とに差が生ずるので、白色光Wのう
ち赤色光R及び緑色光Gがそれぞれ高分子分散液晶層6
3及び61で反射し、青色光Bだけがガラス基板31側
から出射し、色変換素子60Cは着色モードとして動作
する。これに対して赤色光の波長の1/2に応じた周波
数の電圧と、緑色光の波長の1/2に応じた周波数の電
圧とを重畳して印加した状態で白色光Wがガラス基板3
2側に入射すると、高分子分散液晶層61及び63と感
光性高分子ポリマ層34の屈折率が一致するので白色光
Wは透過し、色変換素子60Cは白色モードとして動作
する。
【0064】従つてこれら色変換素子60A、60B及
び60Cでは、光の3原色成分(赤色成分、緑色成分及
び青色成分)のうち、いずれか2つの原色成分の波長の
1/2のピツチで形成された高分子分散液晶層におい
て、2つの原色成分の光を反射させることができるの
で、残りの原色成分の光のみを透過させることができ
る。かくして3原色成分のうち、1つの原色成分の光を
選択的に一方向に出射させることができる。
び60Cでは、光の3原色成分(赤色成分、緑色成分及
び青色成分)のうち、いずれか2つの原色成分の波長の
1/2のピツチで形成された高分子分散液晶層におい
て、2つの原色成分の光を反射させることができるの
で、残りの原色成分の光のみを透過させることができ
る。かくして3原色成分のうち、1つの原色成分の光を
選択的に一方向に出射させることができる。
【0065】以上の構成によれば、ガラス基板31とガ
ラス基板32との間に形成された感光性材料中に、光の
干渉現象を利用して、光の3原色成分のうち、いずれか
2つの原色成分の波長の1/2のピツチで高分子分散液
晶層61及び62、高分子分散液晶層62及び63又は
高分子分散液晶層61及び63を形成し、電圧無印加時
及び電圧印加時で液晶と高分子の屈折率が一致又は異な
るようにしたことにより、2つの原色成分の光を反射さ
せることができるので、残りの原色成分の光を透過させ
ることができ、これにより3原色成分のうち1つの原色
成分の光を選択的に一方向に出射させることができる。
かくして色を変換することのできる素子を簡易な方法に
よつて製造し得る色変換素子60A〜60Cを実現する
ことができる。
ラス基板32との間に形成された感光性材料中に、光の
干渉現象を利用して、光の3原色成分のうち、いずれか
2つの原色成分の波長の1/2のピツチで高分子分散液
晶層61及び62、高分子分散液晶層62及び63又は
高分子分散液晶層61及び63を形成し、電圧無印加時
及び電圧印加時で液晶と高分子の屈折率が一致又は異な
るようにしたことにより、2つの原色成分の光を反射さ
せることができるので、残りの原色成分の光を透過させ
ることができ、これにより3原色成分のうち1つの原色
成分の光を選択的に一方向に出射させることができる。
かくして色を変換することのできる素子を簡易な方法に
よつて製造し得る色変換素子60A〜60Cを実現する
ことができる。
【0066】また上述の構成によれば、色変換素子60
A、60B及び60Cを1画素に対応させることにより
画像表示素子として用いることができると共に、例えば
3板式液晶プロジエクシヨンテレビの赤色のLCDパネ
ル、緑色のLCDパネル及び青色のLCDパネルに代え
てこれら色変換素子60A、60B及び60Cを画像表
示素子として用いて赤色のパネル、緑色のパネル及び青
色のパネルを構築することができる。またこれら色変換
素子60A、60B及び60Cを1画素に対応させるこ
とによりLCDに代えて画像表示装置を構築することが
できる。
A、60B及び60Cを1画素に対応させることにより
画像表示素子として用いることができると共に、例えば
3板式液晶プロジエクシヨンテレビの赤色のLCDパネ
ル、緑色のLCDパネル及び青色のLCDパネルに代え
てこれら色変換素子60A、60B及び60Cを画像表
示素子として用いて赤色のパネル、緑色のパネル及び青
色のパネルを構築することができる。またこれら色変換
素子60A、60B及び60Cを1画素に対応させるこ
とによりLCDに代えて画像表示装置を構築することが
できる。
【0067】(4)第3実施例 図3との対応部分に同一符号を付して示す図8に第3実
施例による色変換素子70を示す。色変換素子70は、
感光性材料中に、当該感光性材料の厚み方向に赤色光、
緑色光及び青色光の各波長の1/2のピツチで高分子分
散液晶層71、72及び73が形成され、感光性材料層
34、高分子分散液晶層71、72及び73が順次交互
に積層されている。
施例による色変換素子70を示す。色変換素子70は、
感光性材料中に、当該感光性材料の厚み方向に赤色光、
緑色光及び青色光の各波長の1/2のピツチで高分子分
散液晶層71、72及び73が形成され、感光性材料層
34、高分子分散液晶層71、72及び73が順次交互
に積層されている。
【0068】ここで、色変換素子70は、電圧を印加し
ているときには、高分子分散液晶層71〜73における
液晶の屈折率と感光性材料層34における高分子の屈折
率とが一致し、電圧を印加していないときには、高分子
分散液晶層71〜73における液晶の屈折率と感光性材
料層34における高分子の屈折率とが異なるように、液
晶と感光性材料34の物性の関係が選定されている。
ているときには、高分子分散液晶層71〜73における
液晶の屈折率と感光性材料層34における高分子の屈折
率とが一致し、電圧を印加していないときには、高分子
分散液晶層71〜73における液晶の屈折率と感光性材
料層34における高分子の屈折率とが異なるように、液
晶と感光性材料34の物性の関係が選定されている。
【0069】従つて図9(A)に示すように、色変換素
子70は、赤色光の波長の1/2の波長に対応した位置
に定在波STW1が発生するように電圧を印加すること
により、入射する白色光Wのうち緑色光及び青色光をそ
れぞれ高分子分散液晶層72及び73で反射させ、赤色
光だけをガラス基板31側から出射させるようになされ
ている。
子70は、赤色光の波長の1/2の波長に対応した位置
に定在波STW1が発生するように電圧を印加すること
により、入射する白色光Wのうち緑色光及び青色光をそ
れぞれ高分子分散液晶層72及び73で反射させ、赤色
光だけをガラス基板31側から出射させるようになされ
ている。
【0070】また図9(B)に示すように、色変換素子
70は、緑色光の波長の1/2の波長に対応した位置に
定在波STW2が発生するように電圧を印加することに
より、入射する白色光Wのうち赤色光及び青色光がそれ
ぞれ高分子分散液晶層71及び73で反射し、緑色光だ
けがガラス基板31側から出射させるようになされてい
る。
70は、緑色光の波長の1/2の波長に対応した位置に
定在波STW2が発生するように電圧を印加することに
より、入射する白色光Wのうち赤色光及び青色光がそれ
ぞれ高分子分散液晶層71及び73で反射し、緑色光だ
けがガラス基板31側から出射させるようになされてい
る。
【0071】また図9(C)に示すように、色変換素子
70は、青色光の波長の1/2の波長に対応した位置に
定在波STW3が発生するように電圧を印加することに
より、高分子分散液晶層71及び72における液晶の屈
折率と感光性材料層34における高分子の屈折率とに差
が生ずるので、入射光Wのうち赤色光及び緑度光をそれ
ぞれ高分子分散液晶層71及び72で反射させ、青色光
だけをガラス基板31側から出射させるようになされて
いる。
70は、青色光の波長の1/2の波長に対応した位置に
定在波STW3が発生するように電圧を印加することに
より、高分子分散液晶層71及び72における液晶の屈
折率と感光性材料層34における高分子の屈折率とに差
が生ずるので、入射光Wのうち赤色光及び緑度光をそれ
ぞれ高分子分散液晶層71及び72で反射させ、青色光
だけをガラス基板31側から出射させるようになされて
いる。
【0072】さらに色変換素子70は、赤色光、緑色光
及び青色光の1/2の波長にそれぞれ対応した位置に定
在波が発生するように電圧を印加することにより、高分
子分散液晶層71〜73における液晶の屈折率と感光性
材料層34における高分子の屈折率とが一致するので、
白色光Wを透過させてガラス基板31側から出射させる
ようになされている。
及び青色光の1/2の波長にそれぞれ対応した位置に定
在波が発生するように電圧を印加することにより、高分
子分散液晶層71〜73における液晶の屈折率と感光性
材料層34における高分子の屈折率とが一致するので、
白色光Wを透過させてガラス基板31側から出射させる
ようになされている。
【0073】ここで色変換素子70の製造方法は上述の
色変換素子40、色変換素子60A〜60Cと基本的に
は同じである。色変換素子70を製造する際には、まず
ガラス基板31A及びガラス基板32Aに対して垂直に
上述の第2実施例で用いた赤色光のレーザ光を照射して
高分子分散液晶層71を形成する。続いて上述の第2実
施例で用いた緑色光のレーザ光を照射して高分子分散液
晶層72を形成した後、上述の第2実施例で用いた青色
光のレーザ光を照射して高分子分散液晶層73を形成す
る。
色変換素子40、色変換素子60A〜60Cと基本的に
は同じである。色変換素子70を製造する際には、まず
ガラス基板31A及びガラス基板32Aに対して垂直に
上述の第2実施例で用いた赤色光のレーザ光を照射して
高分子分散液晶層71を形成する。続いて上述の第2実
施例で用いた緑色光のレーザ光を照射して高分子分散液
晶層72を形成した後、上述の第2実施例で用いた青色
光のレーザ光を照射して高分子分散液晶層73を形成す
る。
【0074】ここで高分子分散液晶層72を形成する際
には、高分子分散液晶層71の位置に定在波が発生する
ように電圧を印加した状態で緑色光のレーザ光を照射す
る。これにより高分子分散液晶層72を形成する液晶ド
ロツプレツト内の液晶と感光性高分子ポリマ層34の高
分子の屈折率が一致するので、緑色光のレーザ光を照射
した場合でも、見かけ上高分子分散液晶層72を形成す
る液晶ドロツプレツトが存在しないのと同じ状態にし得
るので、緑色光に応じた干渉縞の形成位置に高分子分散
液晶層72を形成することができる。
には、高分子分散液晶層71の位置に定在波が発生する
ように電圧を印加した状態で緑色光のレーザ光を照射す
る。これにより高分子分散液晶層72を形成する液晶ド
ロツプレツト内の液晶と感光性高分子ポリマ層34の高
分子の屈折率が一致するので、緑色光のレーザ光を照射
した場合でも、見かけ上高分子分散液晶層72を形成す
る液晶ドロツプレツトが存在しないのと同じ状態にし得
るので、緑色光に応じた干渉縞の形成位置に高分子分散
液晶層72を形成することができる。
【0075】同様に高分子分散液晶層73を形成する際
には、高分子分散液晶層71及び72の位置に定在波が
発生するように電圧を印加した状態で青色光のレーザ光
を照射する。これにより高分子分散液晶層71及び72
を形成する液晶ドロツプレツト内の液晶と感光性高分子
ポリマ層34の高分子の屈折率が一致するので、青色光
のレーザ光を照射した場合でも、見かけ上高分子分散液
晶層71及び72を形成する液晶ドロツプレツトが存在
しないのと同じ状態にし得るので、青色光に応じた干渉
縞の形成位置に高分子分散液晶層73を形成することが
できる。
には、高分子分散液晶層71及び72の位置に定在波が
発生するように電圧を印加した状態で青色光のレーザ光
を照射する。これにより高分子分散液晶層71及び72
を形成する液晶ドロツプレツト内の液晶と感光性高分子
ポリマ層34の高分子の屈折率が一致するので、青色光
のレーザ光を照射した場合でも、見かけ上高分子分散液
晶層71及び72を形成する液晶ドロツプレツトが存在
しないのと同じ状態にし得るので、青色光に応じた干渉
縞の形成位置に高分子分散液晶層73を形成することが
できる。
【0076】また高分子分散液晶層71、72及び73
をそれぞれ形成する液晶ドロツプレツトが合成される際
の感光性高分子ポリマの化学的な変化は上述の色変換素
子40、色変換素子60A〜60Cと場合と基本的に同
じである。
をそれぞれ形成する液晶ドロツプレツトが合成される際
の感光性高分子ポリマの化学的な変化は上述の色変換素
子40、色変換素子60A〜60Cと場合と基本的に同
じである。
【0077】以上の構成において、この色変換素子70
では、赤色光の波長の1/2の波長に対応した位置に定
在波が発生するように電圧を印加した状態で白色光Wが
ガラス基板32側に入射すると、高分子分散液晶層72
及び73における液晶の屈折率と感光性材料層34にお
ける高分子の屈折率とに差が生ずるので、赤色光Rだけ
がガラス基板31側から出射する。
では、赤色光の波長の1/2の波長に対応した位置に定
在波が発生するように電圧を印加した状態で白色光Wが
ガラス基板32側に入射すると、高分子分散液晶層72
及び73における液晶の屈折率と感光性材料層34にお
ける高分子の屈折率とに差が生ずるので、赤色光Rだけ
がガラス基板31側から出射する。
【0078】また緑色光の波長の1/2の波長に対応し
た位置に定在波が発生するように電圧を印加した状態で
白色光Wがガラス基板32側に入射すると、高分子分散
液晶層71及び73における液晶の屈折率と感光性材料
層34における高分子の屈折率とに差が生ずるので、緑
色光Gだけがガラス基板31側から出射し、青色光の波
長の1/2の波長に対応した位置に定在波が発生するよ
うに電圧を印加した状態で白色光Wがガラス基板32側
に入射すると、高分子分散液晶層71及び72における
液晶の屈折率と感光性材料層34における高分子の屈折
率とに差が生ずるので、青色光Bだけがガラス基板31
側から出射し、色変換素子70は着色モードとして動作
する。
た位置に定在波が発生するように電圧を印加した状態で
白色光Wがガラス基板32側に入射すると、高分子分散
液晶層71及び73における液晶の屈折率と感光性材料
層34における高分子の屈折率とに差が生ずるので、緑
色光Gだけがガラス基板31側から出射し、青色光の波
長の1/2の波長に対応した位置に定在波が発生するよ
うに電圧を印加した状態で白色光Wがガラス基板32側
に入射すると、高分子分散液晶層71及び72における
液晶の屈折率と感光性材料層34における高分子の屈折
率とに差が生ずるので、青色光Bだけがガラス基板31
側から出射し、色変換素子70は着色モードとして動作
する。
【0079】これに対して赤色光、緑色光及び青色光の
1/2の波長にそれぞれ対応した位置に定在波が発生す
るように電圧を印加した状態で白色光Wがガラス基板3
2側に入射すると白色光Wは透過し、色変換素子70は
白色モードとして動作する。ここでこの色変換素子70
における分光特性を図10(A)〜(C)に示す。図1
0(A)〜(C)より明らかなように、この色変換素子
70は赤色光、緑色光又は青色光を高精度に選択するこ
とができる。
1/2の波長にそれぞれ対応した位置に定在波が発生す
るように電圧を印加した状態で白色光Wがガラス基板3
2側に入射すると白色光Wは透過し、色変換素子70は
白色モードとして動作する。ここでこの色変換素子70
における分光特性を図10(A)〜(C)に示す。図1
0(A)〜(C)より明らかなように、この色変換素子
70は赤色光、緑色光又は青色光を高精度に選択するこ
とができる。
【0080】従つてこの色変換素子70では、2つの原
色成分の光を反射させて残りの原色成分の光を透過させ
ることができるので、光源光から3つの原色成分を選択
的に抽出することができる。
色成分の光を反射させて残りの原色成分の光を透過させ
ることができるので、光源光から3つの原色成分を選択
的に抽出することができる。
【0081】以上の構成によれば、ガラス基板31とガ
ラス基板32との間に形成された感光性材料中に、光の
干渉現象を利用して、赤色光、緑色光及び青色光の波長
の1/2のピツチで高分子分散液晶層71、72及び7
3を形成し、赤色光、緑色光及び青色光の1/2の波長
に対応した位置に定在波が発生するように電圧を印加す
るようにしたことにより、2つの原色成分の光を反射さ
せて残りの原色成分の光を透過させることができるの
で、光源光から3つの原色成分を選択的に抽出すること
ができる。かくして1つの素子で赤色、緑色及び青色の
3色に色変換することのできる色変換素子を簡易な方法
で製造し得る色変換素子70を実現することができる。
ラス基板32との間に形成された感光性材料中に、光の
干渉現象を利用して、赤色光、緑色光及び青色光の波長
の1/2のピツチで高分子分散液晶層71、72及び7
3を形成し、赤色光、緑色光及び青色光の1/2の波長
に対応した位置に定在波が発生するように電圧を印加す
るようにしたことにより、2つの原色成分の光を反射さ
せて残りの原色成分の光を透過させることができるの
で、光源光から3つの原色成分を選択的に抽出すること
ができる。かくして1つの素子で赤色、緑色及び青色の
3色に色変換することのできる色変換素子を簡易な方法
で製造し得る色変換素子70を実現することができる。
【0082】また上述の構成によれば、色変換素子70
を1画素に対応させることができるので、この色変換素
子70を画像表示素子として用いることにより、従来の
方法で画像表示装置を構築した場合に比較して、画像表
示装置の大きさが同じである場合には3倍の画素数を実
現できるので精細度を格段的に向上させることができ、
また画像数を同じ数に設定した場合には精細度のレベル
を同じレベルに保持した状態で画像表示装置を格段的に
小型化することができる。
を1画素に対応させることができるので、この色変換素
子70を画像表示素子として用いることにより、従来の
方法で画像表示装置を構築した場合に比較して、画像表
示装置の大きさが同じである場合には3倍の画素数を実
現できるので精細度を格段的に向上させることができ、
また画像数を同じ数に設定した場合には精細度のレベル
を同じレベルに保持した状態で画像表示装置を格段的に
小型化することができる。
【0083】さらに上述の構成によれば、色変換素子7
0を1画素に対応させることができるので、赤色光、緑
色光及び青色光を色変換素子70の全面に亘つて発光さ
せることができ、これにより従来の3ドツト1画素方式
の場合に比して1画素内において赤色光、緑色光及び青
色光を一段と均一に発光させることができる。さらに上
述の構成によれば、感光性材料層34における屈折率と
高分子分散液晶層71〜73における屈折率との差を、
印加する電圧値に応じて変化させることにより、中間調
を表現することができる。
0を1画素に対応させることができるので、赤色光、緑
色光及び青色光を色変換素子70の全面に亘つて発光さ
せることができ、これにより従来の3ドツト1画素方式
の場合に比して1画素内において赤色光、緑色光及び青
色光を一段と均一に発光させることができる。さらに上
述の構成によれば、感光性材料層34における屈折率と
高分子分散液晶層71〜73における屈折率との差を、
印加する電圧値に応じて変化させることにより、中間調
を表現することができる。
【0084】(5)他の実施例 なお上述の第1実施例においては、 3.5〔mW〕× 143秒
= 500〔mJ/cm2〕の露光強度で赤色光を照射し、15〔m
W〕×2秒=30〔mJ/cm2〕の露光強度で緑色光を照射
し、25〔mW〕×1秒=25〔mJ/cm2〕の露光強度で青色光
を照射した場合について述べたが、本発明はこれに限ら
ず、要は赤色光、緑色光又は青色光の1/2の波長のピ
ツチで高分子分散液晶層33を形成することができれ
ば、赤色光、緑色光及び青色光の露光強度としてこの他
種々の数値を適用し得る。
= 500〔mJ/cm2〕の露光強度で赤色光を照射し、15〔m
W〕×2秒=30〔mJ/cm2〕の露光強度で緑色光を照射
し、25〔mW〕×1秒=25〔mJ/cm2〕の露光強度で青色光
を照射した場合について述べたが、本発明はこれに限ら
ず、要は赤色光、緑色光又は青色光の1/2の波長のピ
ツチで高分子分散液晶層33を形成することができれ
ば、赤色光、緑色光及び青色光の露光強度としてこの他
種々の数値を適用し得る。
【0085】また上述の第1実施例においては、電圧を
印加していないときには、高分子分散液晶層33におけ
る液晶の屈折率と感光性材料層34における高分子の屈
折率とに差が生じ、電圧印加時には、高分子分散液晶層
33における液晶の屈折率と感光性材料層34における
高分子の屈折率とが一致するように、液晶と感光性材料
34の物性の関係を選定した場合について述べたが、本
発明はこれに限らず、電圧を印加していないときには、
高分子分散液晶層33における液晶の屈折率と感光性材
料層34における高分子の屈折率とが一致し、電圧印加
時には、高分子分散液晶層33における液晶の屈折率と
感光性材料層34における高分子の屈折率とに差が生ず
るように液晶と感光性材料34の物性の関係を選定して
もよい。
印加していないときには、高分子分散液晶層33におけ
る液晶の屈折率と感光性材料層34における高分子の屈
折率とに差が生じ、電圧印加時には、高分子分散液晶層
33における液晶の屈折率と感光性材料層34における
高分子の屈折率とが一致するように、液晶と感光性材料
34の物性の関係を選定した場合について述べたが、本
発明はこれに限らず、電圧を印加していないときには、
高分子分散液晶層33における液晶の屈折率と感光性材
料層34における高分子の屈折率とが一致し、電圧印加
時には、高分子分散液晶層33における液晶の屈折率と
感光性材料層34における高分子の屈折率とに差が生ず
るように液晶と感光性材料34の物性の関係を選定して
もよい。
【0086】さらに上述の第2実施例においては、電圧
印加時には、高分子分散液晶層61〜63における液晶
の屈折率と感光性材料層34における高分子の屈折率と
が一致し、電圧を印加していないときには、高分子分散
液晶層61〜63における液晶の屈折率と感光性材料層
34における高分子の屈折率とが異なるように、液晶と
感光性材料34の物性の関係を選定した場合について述
べたが、本発明はこれに限らず、電圧印加時には、高分
子分散液晶層61〜63における液晶の屈折率と感光性
材料層34における高分子の屈折率とに差が生じ、電圧
を印加していないときには、高分子分散液晶層61〜6
3における液晶の屈折率と感光性材料層34における高
分子の屈折率とが一致するように、液晶と感光性材料3
4の物性の関係を選定してもよい。
印加時には、高分子分散液晶層61〜63における液晶
の屈折率と感光性材料層34における高分子の屈折率と
が一致し、電圧を印加していないときには、高分子分散
液晶層61〜63における液晶の屈折率と感光性材料層
34における高分子の屈折率とが異なるように、液晶と
感光性材料34の物性の関係を選定した場合について述
べたが、本発明はこれに限らず、電圧印加時には、高分
子分散液晶層61〜63における液晶の屈折率と感光性
材料層34における高分子の屈折率とに差が生じ、電圧
を印加していないときには、高分子分散液晶層61〜6
3における液晶の屈折率と感光性材料層34における高
分子の屈折率とが一致するように、液晶と感光性材料3
4の物性の関係を選定してもよい。
【0087】この場合、2つの原色成分のうち、一方の
原色成分の波長の1/2に応じた周波数の電圧と、他方
の原色成分の波長の1/2に応じた周波数の電圧とを重
畳して印加することにより、赤色光、緑色光又は青色光
を選択的に出射させることができると共に、透過させる
光の波長の1/2に応じた周波数の電圧信号と逆位相の
電圧信号を印加することにより、赤色光、緑色光又は青
色光を選択的に出射させることができる。
原色成分の波長の1/2に応じた周波数の電圧と、他方
の原色成分の波長の1/2に応じた周波数の電圧とを重
畳して印加することにより、赤色光、緑色光又は青色光
を選択的に出射させることができると共に、透過させる
光の波長の1/2に応じた周波数の電圧信号と逆位相の
電圧信号を印加することにより、赤色光、緑色光又は青
色光を選択的に出射させることができる。
【0088】さらに上述の第2実施例においては、赤色
光を透過させる色変換素子を製造する際には緑色光を照
射した後に青色光を照射し、緑色光を透過させる色変換
素子を製造する際には赤色光を照射した後に青色光を照
射し、青色光を透過させる色変換素子を製造する際には
赤色光を照射した後に緑色光を照射した場合について述
べたが、本発明はこれに限らず、赤色光を透過させる色
変換素子、緑色光を透過させる色変換素子及び青色光を
透過させる色変換素子を製造する際の光の照射順序とし
てこの他種々の順序で照射してもよい。この場合、照射
順序に応じて赤色光、緑色光及び青色光の露光強度を選
定する。
光を透過させる色変換素子を製造する際には緑色光を照
射した後に青色光を照射し、緑色光を透過させる色変換
素子を製造する際には赤色光を照射した後に青色光を照
射し、青色光を透過させる色変換素子を製造する際には
赤色光を照射した後に緑色光を照射した場合について述
べたが、本発明はこれに限らず、赤色光を透過させる色
変換素子、緑色光を透過させる色変換素子及び青色光を
透過させる色変換素子を製造する際の光の照射順序とし
てこの他種々の順序で照射してもよい。この場合、照射
順序に応じて赤色光、緑色光及び青色光の露光強度を選
定する。
【0089】さらに上述の第2及び第3実施例において
は、 3.5〔mW〕× 57 秒= 200〔mJ/cm2〕の露光強度で
赤色光を照射し、5〔mW〕× 1.4秒=7〔mJ/cm2〕の露
光強度で緑色光を照射し、 100〔mW〕×2秒=20〔mJ/c
m2〕の露光強度で青色光を照射した場合について述べた
が、本発明はこれに限らず、要は赤色光、緑色光又は青
色光の1/2の波長のピツチで高分子分散液晶層を形成
することができれば、赤色光、緑色光及び青色光の露光
強度としてこの他種々の数値を適用し得る。
は、 3.5〔mW〕× 57 秒= 200〔mJ/cm2〕の露光強度で
赤色光を照射し、5〔mW〕× 1.4秒=7〔mJ/cm2〕の露
光強度で緑色光を照射し、 100〔mW〕×2秒=20〔mJ/c
m2〕の露光強度で青色光を照射した場合について述べた
が、本発明はこれに限らず、要は赤色光、緑色光又は青
色光の1/2の波長のピツチで高分子分散液晶層を形成
することができれば、赤色光、緑色光及び青色光の露光
強度としてこの他種々の数値を適用し得る。
【0090】さらに上述の第3実施例においては、色変
換素子を製造する際、赤色光、緑色光、青色光の順で光
を照射した場合について述べたが、本発明はこれに限ら
ず、光の照射順序としてこの他種々の順序で照射しても
よい。この場合、照射順序に応じて赤色光、緑色光及び
青色光の露光強度を選定する。
換素子を製造する際、赤色光、緑色光、青色光の順で光
を照射した場合について述べたが、本発明はこれに限ら
ず、光の照射順序としてこの他種々の順序で照射しても
よい。この場合、照射順序に応じて赤色光、緑色光及び
青色光の露光強度を選定する。
【0091】さらに上述の第3実施例においては、感光
材料中に当該感光材料の厚み方向に赤色光、緑色光及び
青色光の波長の1/2のピツチで高分子分散液晶層7
1、72及び73を形成した場合について述べたが、本
発明はこれに限らず、要は感光性材料中に当該感光性材
料の厚み方向に所定の色の光の波長の1/2のピツチで
少なくとも配列されていれば、液晶ドロツプレツトのサ
イズを数十ナノメータの大きさで形成して液晶ドロツプ
レツトを感光性材料中に全体に亘つて形成するようにし
てもよい。この場合、電圧の印加の仕方は上述の第3実
施例の場合と同様であり、任意の光を照射して液晶ドロ
ツプレツトを形成する。これにより色変換素子70の製
造工程を一段と簡易にすることができる。ここで例えば
超音波振動エネルギーを加えることにより数十ナノメー
タの液晶ドロツプレツトを合成することができる。
材料中に当該感光材料の厚み方向に赤色光、緑色光及び
青色光の波長の1/2のピツチで高分子分散液晶層7
1、72及び73を形成した場合について述べたが、本
発明はこれに限らず、要は感光性材料中に当該感光性材
料の厚み方向に所定の色の光の波長の1/2のピツチで
少なくとも配列されていれば、液晶ドロツプレツトのサ
イズを数十ナノメータの大きさで形成して液晶ドロツプ
レツトを感光性材料中に全体に亘つて形成するようにし
てもよい。この場合、電圧の印加の仕方は上述の第3実
施例の場合と同様であり、任意の光を照射して液晶ドロ
ツプレツトを形成する。これにより色変換素子70の製
造工程を一段と簡易にすることができる。ここで例えば
超音波振動エネルギーを加えることにより数十ナノメー
タの液晶ドロツプレツトを合成することができる。
【0092】さらに上述の第3実施例においては、赤色
光、緑色光及び青色光の1/2の波長に対応した位置に
定在波が発生するように電圧を印加することにより、赤
色光、緑色光又は青色光を選択的に出射させた場合につ
いて述べたが、本発明はこれに限らず、3つの原色成分
の2つの原色成分のうち、一方の原色成分の波長の1/
2に応じた周波数の第1の電圧と、他方の原色成分の波
長の1/2に応じた周波数の第2の電圧とを重畳して印
加することにより、光源光から赤色光、緑色光又は青色
光を選択的に出射させるようにしてもよい。
光、緑色光及び青色光の1/2の波長に対応した位置に
定在波が発生するように電圧を印加することにより、赤
色光、緑色光又は青色光を選択的に出射させた場合につ
いて述べたが、本発明はこれに限らず、3つの原色成分
の2つの原色成分のうち、一方の原色成分の波長の1/
2に応じた周波数の第1の電圧と、他方の原色成分の波
長の1/2に応じた周波数の第2の電圧とを重畳して印
加することにより、光源光から赤色光、緑色光又は青色
光を選択的に出射させるようにしてもよい。
【0093】さらに上述の第3実施例においては、電圧
を印加していないときには、高分子分散液晶層71〜7
3における液晶の屈折率と感光性材料層34における高
分子の屈折率とに差が生じ、電圧印加時には、高分子分
散液晶層71〜73における液晶の屈折率と感光性材料
層34における高分子の屈折率とが異なるように、液晶
と感光性材料34の物性の関係を選定した場合について
述べたが、本発明はこれに限らず、電圧を印加していな
いときには、高分子分散液晶層71〜73における液晶
の屈折率と感光性材料層34における高分子の屈折率と
が一致し、電圧印加時には、高分子分散液晶層71〜7
3における液晶の屈折率と感光性材料層34における高
分子の屈折率とに差が生ずるように、液晶と感光性材料
34の物性の関係を選定してもよい。
を印加していないときには、高分子分散液晶層71〜7
3における液晶の屈折率と感光性材料層34における高
分子の屈折率とに差が生じ、電圧印加時には、高分子分
散液晶層71〜73における液晶の屈折率と感光性材料
層34における高分子の屈折率とが異なるように、液晶
と感光性材料34の物性の関係を選定した場合について
述べたが、本発明はこれに限らず、電圧を印加していな
いときには、高分子分散液晶層71〜73における液晶
の屈折率と感光性材料層34における高分子の屈折率と
が一致し、電圧印加時には、高分子分散液晶層71〜7
3における液晶の屈折率と感光性材料層34における高
分子の屈折率とに差が生ずるように、液晶と感光性材料
34の物性の関係を選定してもよい。
【0094】さらに上述の第1〜第3実施例において
は、紫外線又は可視光を1000〔mJ/cm2〕のパワーで照射
することにより感光性高分子ポリマを硬化させた場合に
ついて述べたが、本発明はこれに限らず、要は感光性高
分子ポリマを硬化させることができれば、紫外線又は可
視光のパワーとしてこの他種々の数値を適用し得る。さ
らに上述の第1〜第3実施例においては、 120〔℃〕で
2時間ベーキングを行うことにより屈折率の変調度を増
強した場合について述べたが、本発明はこれに限らす、
要は屈折率の変調度を増強し得れば、ベーキングの条件
としてこの他種々の数値を適用し得る。
は、紫外線又は可視光を1000〔mJ/cm2〕のパワーで照射
することにより感光性高分子ポリマを硬化させた場合に
ついて述べたが、本発明はこれに限らず、要は感光性高
分子ポリマを硬化させることができれば、紫外線又は可
視光のパワーとしてこの他種々の数値を適用し得る。さ
らに上述の第1〜第3実施例においては、 120〔℃〕で
2時間ベーキングを行うことにより屈折率の変調度を増
強した場合について述べたが、本発明はこれに限らす、
要は屈折率の変調度を増強し得れば、ベーキングの条件
としてこの他種々の数値を適用し得る。
【0095】さらに上述の第1〜第3実施例において
は、赤色光のレーザ光源としてクラプトンレーザ、緑色
光及び青色光のレーザ光源としてアルゴンレーザを用い
た場合について述べたが、本発明はこれに限らず、赤色
光、緑色光及び青色光のレーザ光源としてこの他種々の
レーザ光源を適用し得、また光源としてレーザ光源以外
の光源を適用し得る。さらに上述の第1〜第3実施例に
おいては、互いに対向するように配置され、それぞれ透
明電極が設けられた一対の透明基板としてガラス基板を
用いた場合について述べたが、本発明はこれに限らず、
要は基板が透明であれば、互いに対向するように配置さ
れ、それぞれ透明電極が設けられた一対の透明基板とし
てこの他種々の基板を適用し得る。
は、赤色光のレーザ光源としてクラプトンレーザ、緑色
光及び青色光のレーザ光源としてアルゴンレーザを用い
た場合について述べたが、本発明はこれに限らず、赤色
光、緑色光及び青色光のレーザ光源としてこの他種々の
レーザ光源を適用し得、また光源としてレーザ光源以外
の光源を適用し得る。さらに上述の第1〜第3実施例に
おいては、互いに対向するように配置され、それぞれ透
明電極が設けられた一対の透明基板としてガラス基板を
用いた場合について述べたが、本発明はこれに限らず、
要は基板が透明であれば、互いに対向するように配置さ
れ、それぞれ透明電極が設けられた一対の透明基板とし
てこの他種々の基板を適用し得る。
【0096】さらに上述の第1〜第3実施例において
は、一対の透明基板間に形成された感光性材料としてデ
ユポン株式会社製のOMNIDEX HRS−700×
005を用いた場合について述べたが、本発明はこれに
限らず、要は感光性を有すると共に、可視光又は紫外線
によつて硬化し、かつポリマを定着させることができれ
ば、一対の透明基板間に形成された感光性材料としてこ
の他種々の感光性材料を適用し得る。
は、一対の透明基板間に形成された感光性材料としてデ
ユポン株式会社製のOMNIDEX HRS−700×
005を用いた場合について述べたが、本発明はこれに
限らず、要は感光性を有すると共に、可視光又は紫外線
によつて硬化し、かつポリマを定着させることができれ
ば、一対の透明基板間に形成された感光性材料としてこ
の他種々の感光性材料を適用し得る。
【0097】さらに上述の第1〜第3実施例において
は、液晶としてロデイツク株式会社製のネマチツク液晶
PN−009を用いた場合について述べたが、本発明は
これに限らず、液晶としてこの他種々の液晶を適用し得
る。さらに上述の第1〜第3実施例においては、透明基
板間に所定の電圧を印加する電圧印加手段として透明電
極31A及び32A、スイツチ36及び電源35を用い
た場合について述べたが、本発明はこれに限らず、透明
基板間に所定の電圧を印加する電圧印加手段としてこの
他種々の電圧印加手段を適用し得る。
は、液晶としてロデイツク株式会社製のネマチツク液晶
PN−009を用いた場合について述べたが、本発明は
これに限らず、液晶としてこの他種々の液晶を適用し得
る。さらに上述の第1〜第3実施例においては、透明基
板間に所定の電圧を印加する電圧印加手段として透明電
極31A及び32A、スイツチ36及び電源35を用い
た場合について述べたが、本発明はこれに限らず、透明
基板間に所定の電圧を印加する電圧印加手段としてこの
他種々の電圧印加手段を適用し得る。
【0098】
【発明の効果】上述のように本発明によれば、互いに対
向するように配置され、それぞれ透明電極が設けられた
一対の透明基板間に形成された感光性材料中に、当該感
光性材料の厚み方向に所定色の光の波長の1/2のピツ
チで少なくとも配列され、透明基板間に印加される電圧
値に応じて、光に対する屈折率が感光性材料の光に対す
る屈折率と一致又は異なるように変化する液晶ドロツプ
レツトを形成することにより、電気的に屈折率が変化す
る液晶を液晶ドロツプレツトとして所定の色の波長の1
/2のピツチで配列させることができるので、ピツチに
よつて決められた所定の色成分のみを光源光から抽出す
ることができる。かくして色を変化させることのできる
素子を簡易な方法によつて製造し得る色変換素子及びそ
の製造方法並びに色変換素子を用いた色変換方法を実現
することができる。
向するように配置され、それぞれ透明電極が設けられた
一対の透明基板間に形成された感光性材料中に、当該感
光性材料の厚み方向に所定色の光の波長の1/2のピツ
チで少なくとも配列され、透明基板間に印加される電圧
値に応じて、光に対する屈折率が感光性材料の光に対す
る屈折率と一致又は異なるように変化する液晶ドロツプ
レツトを形成することにより、電気的に屈折率が変化す
る液晶を液晶ドロツプレツトとして所定の色の波長の1
/2のピツチで配列させることができるので、ピツチに
よつて決められた所定の色成分のみを光源光から抽出す
ることができる。かくして色を変化させることのできる
素子を簡易な方法によつて製造し得る色変換素子及びそ
の製造方法並びに色変換素子を用いた色変換方法を実現
することができる。
【図1】干渉型色フイルタの原理の説明に供する略線的
断面図である。
断面図である。
【図2】本発明の色変換素子の原理の説明に供する略線
図である。
図である。
【図3】第1実施例による色変換素子の構成を示す略線
図である。
図である。
【図4】感光性高材料の感光プロセスの説明に供する略
線的である。
線的である。
【図5】本発明の色変換素子を製造するための光学装置
の構成を示すブロツク図である。
の構成を示すブロツク図である。
【図6】第2実施例による色変換素子の構成を示す略線
的断面図である。
的断面図である。
【図7】感光性材料の感光プロセスの説明に供する略線
的である。
的である。
【図8】第3実施例による色変換素子の構成を示す略線
的断面図である。
的断面図である。
【図9】第3実施例による色変換素子の駆動原理の説明
に供する略線図である。
に供する略線図である。
【図10】第3実施例による色変換素子の分光特性を示
す特性曲線図である。
す特性曲線図である。
【図11】CRT及びLCDにおけるドツトの間隔の説
明に供する略線図である。
明に供する略線図である。
【図12】PDLCデバイスの一構成例を示す略線図で
ある。
ある。
【図13】2色性色素を用いたPDLCデバイスの一構
成例を示す略線図である。
成例を示す略線図である。
20……干渉型色フイルタ、30、40、60A〜60
C、70……色変換素子、31、32……ガラス基板、
31A、32A……透明電極、33、61〜63、71
〜73……高分子分散液晶層、34……感光製材料層、
50……光学装置。
C、70……色変換素子、31、32……ガラス基板、
31A、32A……透明電極、33、61〜63、71
〜73……高分子分散液晶層、34……感光製材料層、
50……光学装置。
Claims (21)
- 【請求項1】互いに対向するように配置され、それぞれ
透明電極が設けられた一対の透明基板と、 上記一対の透明基板間に形成された感光性材料と、 上記感光性材料中に当該感光性材料の厚み方向に所定色
の光の波長の1/2のピツチで少なくとも配列され、上
記透明基板間に印加される電圧値に応じて、光に対する
屈折率が上記感光性材料の光に対する屈折率と一致又は
異なるように変化する液晶ドロツプレツトとを具えるこ
とを特徴とする色変換素子。 - 【請求項2】上記液晶ドロツプレツトは、 光の3つの原色成分のうち、いずれか1つの原色成分の
波長の1/2のピツチで配列されていることを特徴とす
る請求項1に記載の色変換素子。 - 【請求項3】上記液晶ドロツプレツトは、 光の3つの原色成分のうち、いずれか2つの原色成分の
波長の1/2のピツチで配列されていることを特徴とす
る請求項1に記載の色変換素子。 - 【請求項4】上記液晶ドロツプレツトは、 光の3つの原色成分の各原色成分の波長の1/2のピツ
チで配列されていることを特徴とする請求項1に記載の
色変換素子。 - 【請求項5】光の3つの原色成分のうち、いずれか1つ
の原色成分の波長の1/2のピツチで配列された液晶ド
ロツプレツトと、 上記透明基板間に所定の電圧を印加する電圧印加手段と
を具えることを特徴とする請求項1に記載の色変換素
子。 - 【請求項6】光の3つの原色成分のうち、いずれか2つ
の原色成分の波長の1/2のピツチで配列された液晶ド
ロツプレツトと、 上記透明基板間に所定の電圧を印加する電圧印加手段と
を具え、上記電圧印加手段は、上記2つの原色成分のう
ち、一方の上記原色成分の波長の1/2に応じた周波数
の第1の電圧と、他方の上記原色成分の波長の1/2に
応じた周波数の第2の電圧とを重畳して印加することを
特徴とする請求項1に記載の色変換素子。 - 【請求項7】光の3つの原色成分のうち、いずれか2つ
の原色成分の波長の1/2のピツチで配列された液晶ド
ロツプレツトと、 上記透明基板間に所定の電圧を印加する電圧印加手段と
を具え、上記電圧印加手段は、上記2つの原色成分以外
の原色成分の波長の1/2に応じた周波数の電圧信号と
逆位相の電圧信号を印加することを特徴とする請求項1
に記載の色変換素子。 - 【請求項8】光の3つの原色成分の各原色成分の波長の
1/2のピツチで配列された液晶ドロツプレツトと、 上記透明基板間に所定の電圧を印加する電圧印加手段と
を具え、上記電圧印加手段は、上記光の3原色成分の各
原色成分の波長の1/2の波長に対応した位置に定在波
が発生するように上記電圧を印加することを特徴とする
請求項1に記載の色変換素子。 - 【請求項9】光の3つの原色成分の各原色成分の波長の
1/2のピツチで配列された液晶ドロツプレツトと、 上記透明基板間に所定の電圧を印加する電圧印加手段と
を具え、上記電圧印加手段は、上記3つの原色成分の2
つの原色成分のうち、一方の上記原色成分の波長の1/
2に応じた周波数の第1の電圧と、他方の上記原色成分
の波長の1/2に応じた周波数の第2の電圧とを重畳し
て印加することを特徴とする請求項1に記載の色変換素
子。 - 【請求項10】上記感光性材料と上記液晶ドロツプレツ
トの上記屈折率の差を、上記印加する電圧値に応じて変
化させるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の
色変換素子。 - 【請求項11】互いに対向するように配置され、透明電
極が設けられた一対の透明基板間に液晶と感光性材料と
の混合液を挟み込んだ後、上記各透明基板側から上記透
明基板の厚み方向に対して垂直に赤色光及び又は緑色光
及び又は青色光を所定の露光強度で照射することより、
液晶ドロツプレツトを合成する第1の工程と、 一方の上記ガラス基板側から上記ガラス基板の厚み方向
に対して垂直に紫外線又は可視光を照射することによ
り、上記感光性材料を硬化させる第2の工程とを具える
ことを特徴とする色変換素子の製造方法。 - 【請求項12】上記第1の工程は、 上記混合液中に上記感光性材料の光の屈折率と同じ屈折
率を有するガラスビースを混ぜるようにしたことを特徴
とする請求項11に記載の色変換素子の製造方法。 - 【請求項13】上記第1の工程は、 上記各透明基板の全面に上記透明基板の厚み方向に対し
て垂直に光を照射しながら上記感光性材料に超音波振動
を与えることにより、上記液晶ドロツプレツトより微小
な液晶ドロツプレツトを合成することを特徴とする請求
項11に記載の色変換素子の製造方法。 - 【請求項14】上記第2の工程の後に、ベーキングを行
う第3の工程を具えることを特徴とする請求項11に記
載の色変換素子の製造方法。 - 【請求項15】感光性材料中に所定色の光の波長の1/
2のピツチで少なくとも配列された液晶ドロツプレツト
の光に対する屈折率を、印加する電圧値に応じて変化さ
せることによつて、上記ピツチによつて決められた所定
の色成分のみを光源光から抽出することを特徴とする色
変換方法。 - 【請求項16】光の3つの原色成分のうち、いずれか1
つの原色成分の波長の1/2のピツチで配列された液晶
ドロツプレツトを具え、上記感光性材料に電圧を印加す
ることを特徴とする請求項15に記載の色変換方法。 - 【請求項17】光の3つの原色成分のうち、いずれか2
つの原色成分の波長の1/2のピツチで配列された液晶
ドロツプレツトを具え、一方の上記原色成分の波長の1
/2に応じた周波数の第1の電圧と、他方の上記原色成
分の波長の1/2に応じた周波数の第2の電圧とを重畳
して印加することを特徴とする請求項15に記載の色変
換方法。 - 【請求項18】光の3つの原色成分のうち、いずれか2
つの原色成分の波長の1/2のピツチで配列された液晶
ドロツプレツトを具え、上記2つの原色成分以外の原色
成分の波長の1/2に応じた周波数の電圧信号と逆位相
の電圧信号を印加することを特徴とする請求項15に記
載の色変換方法。 - 【請求項19】光の3つの原色成分の各原色成分の波長
の1/2のピツチで配列された液晶ドロツプレツトを具
え、上記3つの原色成分の各原色成分の波長の1/2の
波長に対応した位置に定在波が発生するように上記電圧
を印加することを特徴とする請求項15に記載の色変換
方法。 - 【請求項20】光の3つの原色成分の各原色成分の波長
の1/2のピツチで配列された液晶ドロツプレツトを具
え、上記3つの原色成分の2つの原色成分のうち、一方
の上記原色成分の波長の1/2に応じた周波数の第1の
電圧と、他方の上記原色成分の波長の1/2に応じた周
波数の第2の電圧とを重畳して印加することを特徴とす
る請求項15に記載の色変換方法。 - 【請求項21】上記感光性材料と上記液晶ドロツプレツ
トの上記屈折率の差を、上記印加する電圧値に応じて変
化させるようにしたことを特徴とする請求項15に記載
の色変換方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25233196A JPH1078570A (ja) | 1996-09-03 | 1996-09-03 | 色変換素子及びその製造方法並びに色変換方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25233196A JPH1078570A (ja) | 1996-09-03 | 1996-09-03 | 色変換素子及びその製造方法並びに色変換方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1078570A true JPH1078570A (ja) | 1998-03-24 |
Family
ID=17235788
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25233196A Pending JPH1078570A (ja) | 1996-09-03 | 1996-09-03 | 色変換素子及びその製造方法並びに色変換方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1078570A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2799012A1 (fr) * | 1999-09-03 | 2001-03-30 | Serge Blondeau | Lunettes a composite electro optique permettant une commutation alternee transparence/opacite |
-
1996
- 1996-09-03 JP JP25233196A patent/JPH1078570A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2799012A1 (fr) * | 1999-09-03 | 2001-03-30 | Serge Blondeau | Lunettes a composite electro optique permettant une commutation alternee transparence/opacite |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3418508B2 (ja) | 投影型画像表示装置 | |
DE4444557B4 (de) | Anzeigetafel, Projektionsanzeigevorrichtung mit einer solchen Anzeigetafel sowie Bildsucher mit einer solchen Anzeigetafel | |
EP1280360B1 (en) | Single-panel color image display apparatus | |
JP4638965B2 (ja) | 広帯域反射型表示器 | |
JP4475813B2 (ja) | ホログラフィー照明装置 | |
US20080106677A1 (en) | Electrode structure capable of reflecting color light and lcos panel | |
US20080204847A1 (en) | Image Generation Unit and Method to Use an Image Generation Unit | |
JP2001356701A (ja) | 光学素子、光源ユニットおよび表示装置 | |
CN105225644A (zh) | 一种激光显示装置及其制作方法 | |
KR20130031309A (ko) | 양자 점들을 위한 기술들 | |
US20230266512A1 (en) | Nanoparticle-Based Holographic Photopolymer Materials and Related Applications | |
KR20180121633A (ko) | 2 차원 및/또는 3 차원 이미지를 위한 디스플레이 | |
KR20020045515A (ko) | 컬러 필터 및 이를 구비한 액정 디스플레이 | |
US5757448A (en) | Polymer dispersed liquid crystal with larger pore sizes in shorter wavelength regions | |
JP3139387B2 (ja) | 投写型表示装置 | |
JPH1078570A (ja) | 色変換素子及びその製造方法並びに色変換方法 | |
KR100247413B1 (ko) | 복수개의 위상격자를 갖는 홀로그래픽 폴리머 분산 액정 구조물, 그를 이용한 컬러 디스플레이 장치및 그의 제조방법 | |
JPH05150209A (ja) | 画像表示装置およびその表示方法 | |
JP2002139792A (ja) | 画像表示装置 | |
JPH075469A (ja) | 液晶パネルとその製造方法およびそれを用いた投写型表示装置 | |
JP3356714B2 (ja) | 空間光変調素子とカラー表示装置 | |
JP2000165898A (ja) | 偏光照明装置及びその製造方法 | |
JP7052065B2 (ja) | 画像形成装置及び画像形成方法 | |
JPH1039132A (ja) | 液晶ディスプレイ用カラーフィルターの製造方法 | |
JPH0511235A (ja) | 液晶パネルおよびその製造方法と液晶投写型テレビ |