JPH1076599A - 温度安定性構造材 - Google Patents

温度安定性構造材

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JPH1076599A
JPH1076599A JP8236221A JP23622196A JPH1076599A JP H1076599 A JPH1076599 A JP H1076599A JP 8236221 A JP8236221 A JP 8236221A JP 23622196 A JP23622196 A JP 23622196A JP H1076599 A JPH1076599 A JP H1076599A
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JP
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JP8236221A
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English (en)
Inventor
Nobu Hara
展 原
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、合わせ材と母材の線膨張係数の差
が異なる場合でも、温度変化に対して変形の少ない構造
材を提供するものである。 【構成】 合わせ材と母材の線膨張係数の異なるクラッ
ド板の中間材として、合わせ材又は、母材よりも線膨張
係数が大きいか又は、小さい金属材を用い、温度変化に
対する変形を少なくすることを特徴する構造材である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として化学装
置、半導体製造装置、産業機械等の本体設備や、それの
内張材、外張材、容器等に利用されているクラッド板か
らなる構造材に関する。
【0002】
【従来の技術】クラッド板を使用する場合、そのクラッ
ド板の有する機能と使用目的に応じて、2層又は3層以
上のものが使い分けられている。一般に、バイメタルで
利用されているように線膨張係数が異なる材料が二枚圧
着されているクラッド板の場合は、当然のごとく温度変
化により変形する特性を生かし利用されてきた。このよ
うなバイメタルは、主として板厚1mm以下である。
【0003】一方、化学装置等の本体設備や内張材、外
張材、容器等に使用されているクラッド板からなる構造
材は、その線膨張係数の差で当然のごとく変形を生じる
ものとして扱われ、温度変化によって発生した変形はプ
レス等を用いて修正を行い平坦度を確保したり、容器外
側で強固な補強を行ったり、容器内側では支え材を入れ
変形防止を行う等の付加作業を行うことで内容積の確保
を行ってきた。
【0004】これらの変形は、クラッド板の線膨張係数
が異なる合わせ材と母材の材質組み合わせ、板厚組み合
わせ、寸法等で種々異なり、特に、合わせ材と母材の線
膨張係数の差が大きい場合、あるいは、クラッド板が大
型の場合、変形を制御することは困難な場合もあった。
具体的には、合わせ材として銅合金を、母材として鋼材
を用いた爆着クラッド板の銅合金側表面を内側にして製
造した立方形の容器を、常温から300℃まで温度を上
げて使用したところ、線膨張係数の大きい銅合金側に著
しい凸状の変形を生じ、結果として、熱による変形で設
計上最低必要な寸法精度が維持できないという問題を生
じた。このため、外側の鋼材側に変形防止のため50m
m厚みの鋼板を格子状に補強して変形防止し、内側寸法
を確保したが、多大な工数、経済的な損失及び工期の遅
れを生じる等さまざまな問題を生じた。
【0005】一方、中間材を有する3層クラッド板は、
特公昭49−15333号公報では、アルミニウム/
チタン/鋼板、特公昭54−12903号公報では、
アルミニウム/チタン/ニッケル/ステンレス、特開
昭52−12865号公報では、ステンレス、ニッケル
/チタン、タンタル/炭素鋼、低合金鋼などの組み合わ
せからなるクラッド板が知られている。
【0006】例えば、特公昭49−15333号公報
では、クラッド板の両端面のアルミニウムおよび鋼板に
対して溶接を行っても、中間材にチタンを用いることで
クラッド板内部の接合界面の強度が低下せずハクリを生
じさせないこと目的とし、構造用異材継手に使用してい
る。また、特公昭54−12903号公報では、中間
材を2層用いることでクラッド板内部の接合界面におけ
る低温での耐衝撃性を向上させることを目的とし、配管
用異材継手に使用している。また、特開昭52−12
865号公報では、母材炭素鋼、低合金鋼の炭素が合わ
せ材へ拡散することを防止することを目的として中間材
を挿入している。
【0007】このように、従来より中間材を有するクラ
ッド板の実用例はあるが、本発明の解決しようとする課
題とは全く別なものであった。すなわちこれらの実用例
等は、熱変形防止について何ら示唆するものではなく、
本発明の解決しようとする課題を意図するものでもな
く、クラッド材の接合強度や耐蝕性等を良好に維持する
ことを目的として、考案された発明であった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、クラッド板
を構成する合わせ材と母材の線膨張係数が異なる場合
に、温度変化によって生じる変形が少ない、又は、一定
範囲内に制御することが可能なクラッド板からなる構造
材を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本願発明者は、前記課題
を解決するため、線膨張係数の異なる材料が二枚以上接
合している場合、変形が起きる自然現象を逆利用するこ
とに着眼し、鋭意検討を行った結果、中間材を挿入する
ことで変形をバランス化し、制御することを見出し本発
明に至った。
【0010】一般に、線膨張係数が異なる合わせ材と母
材で構成されるクラッド板を加熱又は冷却した場合、加
熱時においては線膨張係数の大きい方が大きく延び凸状
に変形し、冷却時には同じ理由で凹状に変形する。これ
を、簡単に解決しようとすれば、反対側にも同質金属を
圧着させてやればよいが、材質設計等の面で困難なこと
が多い。例えば、合わせ材とは異なる機能を期待して異
種の母材金属をクラッドさせたとしても、その上にさら
に合わせ材と同種金属をクラッドすると、母材の機能が
発揮されないという場合が考えられる。
【0011】従って、発明者は、両側が同じように凸状
又は凹状になるように中間材、すなはち、両側より線膨
張係数の大きいか又は小さい金属材を挿入することで、
両側の変形応力のバランスをとり変形を生じさせないよ
うにした。具体的には、線膨張係数が、合わせ材が大き
く母材が小さい時には、合わせ材が凸状に変形するた
め、この場合は、母材より線膨張係数の小さい金属材を
挿入すれば良い。又、線膨張係数が、合わせ材が小さく
母材が大きい時には、合わせ材が凹状に変形するため、
この場合は、母材より線膨張係数の大きい金属材を挿入
すれば良い。
【0012】即ち本発明は、合わせ材、母材、およびそ
の間に挿入される中間材の少なくとも3層からなり、該
中間材が、合わせ材又は母材のいずれか小さい方の線膨
張係数より1×10-6/g小さい金属材料からなること
を特徴とする構造材、および、該中間材が、合わせ材又
は母材のいずれか大きい方の線膨張係数より1×10 -6
/g大きい金属材料からなることを特徴とする構造材で
ある。
【0013】ここで言う構造材とは、気体、液体、固体
等を包含する容器等又はそれに使用される内張材、外張
材であり、該容器としては化学装置、半導体製造装置、
産業機械等の本体設備用の容器が挙げられる。また、部
分的に格子状やたんざく状に加工された構造材としても
利用可能である。合わせ材には、耐食材のステンレス、
ニッケル、ニッケル合金、銅、銅合金、チタン、アルミ
ニュム等が挙げられる。母材としては、強度部材の鋼材
が主として用いられるが、耐食性等が要求される場合
は、ステンレス、ニッケル、ニッケル合金、銅、銅合
金、チタン、アルミニュム等が挙げられる。また、中間
材としては、アルミニウム、銅、及び銅合金、ステンレ
ス、ニッケル、純鉄、鋼板、チタン、タンタル等の金属
材料が挙げられる。
【0014】これらの材料は冶金的に接合されることを
要するが、冶金的に接合する方法としては、熱間又は冷
間等の圧延法、拡散接合法、摩擦圧接法、爆発圧着法等
がある。本発明において、合わせ材と母材よりなる組み
合わせは、線膨張係数の差が1×10-6/℃以上差があ
ると好ましく、より好ましくは、2×10-6/℃以上の
場合に有効である。又、中間材は、合わせ材と母材のい
ずれよりも2×10-6/℃以上大きいか、又は、小さい
方が好ましい。
【0015】また、各金属の厚みは、0.1mm以上が
好ましく、さらに好ましくは、合わせ材および中間材は
0.1〜10mm、母材が1.0〜20mmの場合に特
に有効である。更に、円筒又は鏡等の曲面に成形された
ものより、好ましくは平板又はL形に曲げ加工した平面
部を有する構造のものに有効である。
【0016】
【発明実施の形態】以下、実施例により本発明を具体的
に説明する。
【0017】
【実施例1】合わせ材として、厚さ5mmの銅合金C6
161P(線膨張係数が17×10 -6/℃)、母材とし
て、厚さ10mmの炭素鋼SB410(線膨張係数が1
2×10-6/℃)を用い、中間材として両方よりも線膨
張係数の小さい厚さ4mmのチタンTP270(線膨張
係数が8.4×10-6/℃)を用い冷間で圧着した爆着
クラッド板を作成した。寸法は、直径1500×150
0mmの板で、同寸法板6枚を用い、線膨張係数が大き
い銅合金C6161P側を内側にし、立方形1500m
mに溶接組立てた。該立方体を15℃で差し渡した。該
立方体は外側凹状に変形しており、その変形割合は2m
m以内であることを確認した。その後、該立方体を50
0℃に加熱した。その結果、500℃において内方向に
凸状にわずか1mmしか変形せず、構造材への使用に全
く問題ないことが判った。
【0018】
【比較例1】合わせ材として、厚さ5mmの銅合金C6
161P(線膨張係数が17×10 -6/℃)、母材とし
て、厚さ10mmの炭素鋼SB410(線膨張係数が1
2×10-6/℃)からなる、930℃の高温でロール圧
着したクラッド板を作成した。これを実施例1と同じ要
領で1500mm立方形に溶接組立し、500℃に加熱
した。その結果、500℃において該立方体は内側に向
かって凸状に30mmもの変形が発生した。内側銅合金
面間の寸法は合わせて約60mmも縮んでおり、内側必
要寸法が不足するため、構造材として使用するには問題
を有する。
【0019】
【比較例2】合わせ材として、厚さ2mmのチタンTP
270(線膨張係数が8.4×10 -6/℃)、母材とし
て、厚さ8mmのニッケル(線膨張係数が13.3×1
-6/℃)を用いて、冷間で圧着した爆着クラッド板を
作成した。寸法は、直径1200x1200mmの板
で、同寸法板6枚を用い、線膨張係数の小さいTP27
0を内側にし、立方形1200mmに溶接組立後に15
℃で差し渡し2mm以内の凹状にTP270側の変形で
あることを確認し、−196℃に冷却した。
【0020】その結果は、−196℃において線膨張係
数の大きいニッケル側の方がより多く縮小し凹状に23
mmもの変形が発生した。このため立方形容器の縮小寸
法としては、内側チタン面間の寸法が合わせて約50m
mも縮んでおり、内側必要寸法が不足するため、構造材
として使用するには問題を有する。
【0021】
【実施例2】合わせ材として、厚さ2mmのチタンTP
270(線膨張係数が8.4×10 -6/℃)、母材とし
て、厚さ8mmのニッケル(線膨張係数が13.3×1
-6/℃)を用い、中間材として両方よりも線膨張係数
の大きい厚さ1.6mmのステンレスSUS304L
(線膨張係数が17×10-6/℃)を用い冷間で圧着し
た爆着クラッド板を作成した。寸法は、直径1200x
1200mmの板で、同寸法板6枚を用い、実施例1と
同じ要領で1200mm立法形に溶接組立し、−196
℃に冷却した。その結果は、ニッケル側に凹状にわずか
1.5mmしか変形せず、構造材として使用するのに全
く問題ないことが判った。
【0022】
【発明の効果】本発明により中間材をいれたクラッド板
からなる構造材は、温度変化に対する変形を少なく又
は、一定範囲内に制御することができるため、内容積を
設計許容内にコントロールできる容器又は、内張材、外
張材を容易に製作でき、変形防止のための補強構造にす
る必要がなく、結果的に作業工数削減、工期の短縮さら
には、容器のコンパクト化や軽量化等が出来る等、温度
変化に対する変形を抑制する他にも、著しい経済効果が
期待出来る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合わせ材、母材、およびその間に挿入さ
    れる中間材の少なくとも3層からなり、該中間材が、合
    わせ材又は母材のいずれか小さい方の線膨張係数より1
    ×10-6/g小さい金属材料からなることを特徴とする
    構造材。
  2. 【請求項2】 合わせ材と母材、およびその間に挿入さ
    れる中間材の少なくとも3層からなり、該中間層が、合
    わせ材又は母材のいずれか大きい方の線膨張係数より1
    ×10-6/g大きい金属材料からなることを特徴とする
    構造材。
JP8236221A 1996-09-06 1996-09-06 温度安定性構造材 Withdrawn JPH1076599A (ja)

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Effective date: 20031202