JPH1075796A - エタノールを用いたラムノリピッドの製造方法 - Google Patents

エタノールを用いたラムノリピッドの製造方法

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JPH1075796A JP8248485A JP24848596A JPH1075796A JP H1075796 A JPH1075796 A JP H1075796A JP 8248485 A JP8248485 A JP 8248485A JP 24848596 A JP24848596 A JP 24848596A JP H1075796 A JPH1075796 A JP H1075796A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 生産物の分離精製が容易にできる水溶性炭素
源を用いて、高い生産効率、特に高い蓄積濃度でラムノ
リピッドを発酵生産により製造できる方法を提供するこ
と。 【解決手段】 シュードモナス(Pseudomonas) 属に属す
るラムノリピッド生産菌をエタノールを含有する培地中
で培養し、培養物からラムノリピッドを採取するラムノ
リピッドの製造方法であって、前記培地中のエタノール
濃度が3%以下に維持されるように前記培地にエタノー
ルを添加する前記方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エタノールを炭素
源として含む培地中でラムノリピッド生産菌を培養して
ラムノリピッドを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、石油系物質の生態に及ぼす影響
や、石油エネルギー源の枯渇が懸念されている。そのた
めに界面活性剤の分野でも、生分解性があり再生可能な
界面活性剤である糖脂質が着目されている。化学合成に
よる界面活性剤に比べ、糖脂質はCMC(Critical mice
lle concentration)が低く、毒性が少なく、温度、p
H、塩濃度に対する安定性が高いことなど、優れた特性
を有している。
【0003】ラムノリピッドは、ラムノースとβ−ヒド
ロキシデカン酸から構成される糖脂質で、糖と脂肪酸の
組み合わせにより4種類あることが知られる。シュード
モナス・エルギノーザ(Pseudomonas aeruginosa)により
発酵生産されるラムノリピッドは、主成分が3-[3'- (α
-L-rhamnopyranopyranosyloxy)decanoyloxy]decanoicac
id (R1)と3-[3'-(2"-O-α-L-rhamnopyranosyl- α-L-rh
amnopyranosyloxy)decanolyloxy]decanoic acid (R2)
である。ラムノリピッドは、優れた界面活性能力を有
し、用途として、油脂類をもとに微生物などを増殖させ
るときの増殖促進剤、重油の粘度低下剤、さらには、油
脂類に汚染された容器の洗浄への使用が考えられてい
る。
【0004】ラムノリピッドは、グリセリン、グルコー
ス、エタノールなどの炭素源を発酵原料として生産可能
である。しかし、高い生産性を得るためには、n-アルカ
ンや油脂のような水不溶性物質が必須とされている[Jou
rnal of Scientific & Industrial Research, 53, Augu
tst, p.619〜629 (1984)] 。また、窒素源として硝酸ナ
トリウムなど無機塩が有効であるが、低い濃度であるこ
とが必要で、リン、K+ 、Ca++、Mg++、Fe+++ 量を制限
するなどの工夫した培地組成が必要であるとされてい
る。
【0005】Robertらは、様々な油脂の検討を行った結
果、オリーブ油が最良であるとし、2%のオリーブ油を
炭素源とする培地でのバッチ発酵により、60時間で7.5g
/lのラムノリピッドを生産している[Biotechnology Let
ters 11, 12, p.871〜874 (1989)] 。また、ラムノリピ
ッドの生産は菌の増殖が終了した停止期に開始すること
から、Syldatk らはシュードモナス・エスピー(Pseudom
onas sp.) の増殖菌体を集め、10%のn-テトラデカンと
0.5 %のNaClのみを含む培地で休止菌体として反応する
ことにより、10日で15g/l の生産量を得ている[Z. Natu
raforsch. 40C,p.61〜67 (1986)]。水不溶性物質が炭素
源として適している原因として、ラムノリピッドの生産
が、水不溶性物質の乳化、代謝に寄与していることが考
えられている[Microbiological Reviews, 60, 1, p.151
〜166 (1996)] 。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】これらの方法によるラ
ムノリピッドの生産量 (培地への蓄積濃度) は、ロード
コッカス・エリスロポリス(Rhodococcus erythropolis)
によるスクシノイルトレハロースリピッドの生産 (10%
のn-アルカン培地から40g/l)、カンジダ・エスピー(Can
dida sp.) によるマンノシルエリスリトールリピッドの
生産 (大豆油から35g/l)、トルロプシス・ボンビコラ(T
orulopsis bomvicola)による糖脂質の生産(グルコース1
0%、ヒマワリ油 9.5%から70g/l)に比べれば相当に低
い。
【0007】糖脂質の発酵生産のフィージビリティース
タディーによれば、固定費が高いため、工場原価も高く
なると言われており (医学出版、バイオコンバージョン
p.146〜149)、水不溶性材料を原料とした糖脂質発酵生
産の工業化の困難さが指摘されている。水不溶性物質を
原料とする場合の不利な点は、 1)増殖と生産速度が遅いこと 2)災害防止上や健康上有害である有機溶媒を生産物の抽
出に使用せざるを得ないこと 3)発酵後に存在する油脂類と、生産物である糖脂質の精
製分離に工程を要すること にある。
【0008】水不溶性物質を原料とする糖脂質発酵生産
に代わり、水溶性炭素源を用いた糖脂質発酵生産も検討
されている。例えばLee らが、水溶性炭素源での最適発
酵条件を、グルコースを炭素源とした場合について検討
している。しかし、 1〜2g/l程度の低い生産量しか得ら
れず、効率的な発酵システムとはなっていない[LeeらJ.
of Korean Ind. & Eng. Chemistry, 4, 1, p.41〜45
(1993)]。
【0009】そこで本発明の目的は、生産物の分離精製
が容易にできる水溶性炭素源を用いて、高い生産効率、
特に高い蓄積濃度でラムノリピッドを発酵生産により製
造できる方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、シュードモナ
ス(Pseudomonas) 属に属するラムノリピッド生産菌をエ
タノールを含有する培地中で培養し、培養物からラムノ
リピッドを採取するラムノリピッドの製造方法であっ
て、前記培地中のエタノール濃度が3%以下に維持され
るように前記培地にエタノールを添加することを特徴と
する前記方法に関する。さらに本発明の別の態様は、上
記方法において、培地が窒素源として酵母エキスを含有
するか、または培地が窒素源として酵母エキスと大豆粉
を含有する方法である。
【0011】本発明者らは、過去には良好な原料とはさ
れていなかったエタノールを用いた発酵システムを再検
討した。より詳しくは、エタノールのフィード法や窒素
源などの培地組成を検討し、その結果、上記の問題点を
解決できることを見出した。すなわち本発明によれば、 1)エタノールの総計8vol%(63g/l)から25g/l のラムノリ
ピッドが生成され、変換率として約40%が得られるこ
と、 2)精製工程を複雑にする、発酵原料の残分等油脂類の混
入が防げること、 3)油脂培地では大部分の糖脂質が菌体に付着されて生産
されるが、エタノール培地ではその80%以上は水層に存
在することから、危険な有機溶媒抽出を避け、水層の樹
脂処理で精製しうること、 などの有利がある。
【0012】
【発明の実施の形態】以下本発明について説明する。本
発明の方法では、シュードモナス(Pseudomonas) 属に属
するラムノリピッド生産菌を用いる。シュードモナス(P
seudomonas) 属に属するラムノリピッド生産菌として
は、例えば、シュードモナス・エルギノーザ(Pseudomon
as aeruginosa)を挙げることができ、シュードモナス・
エルギノーザ(Pseudomonas aeruginosa)は、IFO 3924株
として入手可能である。
【0013】上記ラムノリピッド生産菌は、エタノール
を含有する培地中で培養される。この際、培地中のエタ
ノール濃度が3%以下に維持される。培地中のエタノー
ル濃度が3%を超えると、ラムノリピッド生産菌の発酵
能が低下して、培地中のラムノリピッド蓄積濃度は高く
ならない。また、エタノールは、炭素源となるため、培
養の進行とともに上記生産菌により消費される。そこ
で、培養中、培地にエタノールを断続的又は連続的に添
加することでエタノール濃度を3%以下となるように維
持する。エタノール濃度は、低すぎてもラムノリピッド
の生産速度が低下するので、例えば、1%以上とするこ
とが適当である。
【0014】培地には、上記エタノール以外の栄養源を
適宜添加することができる。例えば、炭素源として、グ
ルコース、グリセリン、菜種油等を添加できる。また、
窒素源として、酵母エキス、大豆粉、ポリペプトン、コ
ーンスティープリカー (CSL) 等を含有することがで
きる。培地に窒素源として酵母エキスを添加すると、ラ
ムノリピッド生産能が高まるという観点から好ましく、
例えば、0.5 〜1.0%の酵母エキスを用いることができ
る。
【0015】さらに、酵母エキスに加えて大豆粉 (エス
サンミート、味の素 (株) 製) を添加するとラムノリピ
ッド生産能の点でさらに好ましく、 0.5〜1.0 %の大豆
粉を用いることが好ましい。尚、2種以上の窒素源を用
いる場合、その合計が 0.4〜1.2 %の範囲であることが
適当である。窒素源の量が多すぎるとラムノリピッドの
生産能が低下するので好ましくない。
【0016】培養温度及び時間等の培養条件は、使用す
るラムノリピッド生産菌の種類に応じて適宜決定でき
る。例えば、前述のラムノリピッド生産菌としてシュー
ドモナス・エルギノーザ(Pseudomonas aeruginosa) IFO
3924 株を用いる場合、室温 (例えば、20〜30℃) で、
例えば、100 〜250 時間培養することにより、ラムノリ
ピッドが培地に蓄積される。
【0017】ラムノリピッドが蓄積した培養物から、常
法によりラムノリピッドを採取することができる。培養
物からのラムノリピッドの採取及び精製には、例えば、
吸着クロマトグラフィーが有効である。また、ラムノリ
ピッドはカルボキシル基を有することから、陰イオン交
換樹脂を使用して採取及び精製をすることもできる。
【0018】本発明の方法により得られるラムノリピッ
ドは、使用するラムノリピッド生産菌の種類により異な
るが、例えば、シュードモナス・エルギノーザ(Pseudom
onasaeruginosa)を用いた場合、3-[3'- (α-L-rhamnopy
ranopyranosyloxy)decanoyloxy]decanoic acid (R1)及
び3-[3'-(2"-O-α-L-rhamnopyranosyl- α-L-rhamnopyr
anosyloxy)decanolyloxy]decanoic acid (R2) を主成分
とするラムノリピッドが得られる。これらのラムノリピ
ッドは、優れた界面活性能力を有し、油脂類をもとに微
生物などを増殖させるときの増殖促進剤、重油の粘度低
下剤、さらには、油脂類に汚染された容器の洗浄へ使用
等の用途がある。
【0019】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明について詳細
に説明する。 実施例1 フラスコ培養 30mlの種母培地 [グルコース 1%、酵母エキス(Difco社
製) 0.3 %、麦芽エキス(Difco社製) 0.3 %、ポリペプ
トン 0.5%、pH 7.0] を含む250ml 三角フラスコを用意
し、シュードモナス・エルギノーザ(Pseudomonas aerug
inosa) IFO 3924 株の凍結乾燥粉末を植菌し、28℃、23
0rpmで振とう培養した。30mlの生産培地[エタノール 3v
ol%、酵母エキス(Difco社製)0.5%、大豆粉 (エスサン
ミート、味の素 (株) 製)0.5%、 KH2PO4 0.05%、 MgS
O4・7H2O 0.05 %、pH 7.0] を含む250ml 三角フラスコ
を用意し、種母培養液を2%添加し、28℃、230rpmで振
とう培養した。24、48、72、168 時間後にエタノールを
1vol% ずつ添加した。
【0020】継時的にサンプリングし、下記のTLC 法に
よりラムノリピッド生産量を定量した。培養液200 μl
をクロロホルム:メタノール=1:1液1mlと激しく攪
拌した。遠心により2層に分け、有機溶媒層をシリカゲ
ルTLC (Merck 5715 メルク社製) に5 μl スポットし
た。グルコース1、3、5μg を定量標準物質とした。
クロロホルム:メタノール:水=65:25:4 で展開し、
オルシノール硫酸溶液を噴霧し、110 ℃、10分乾燥し
た。TLC スキャナー((株) 島津製作所製、CS-9000)を用
いて550nm の反射光量測定を行ない、グルコースをスタ
ンダードとしてラムノリピッド量を測定した。別の試験
により、グルコース換算量と、ラムノリピッドの実量と
の比率は4.65と求めたので、この係数を掛けることによ
りラムノリピッド量とした。その結果、50時間頃からラ
ムノリピッドの生産は本格的に始まり、図1のようにR1
〔3-[3'- (α-L-rhamnopyranopyranosyloxy)decanoylox
y]decanoic acid 〕とR2〔3-[3'-(2"-O-α-L-rhamnopyr
anosyl- α-L-rhamnopyranosyloxy)decanolyloxy]decan
oic acid〕を併せて、7日で25g/l の生産量を示した。
【0021】実施例2 ミニジャー培養 30mlの種母培地 [グルコース 1%、酵母エキス(Difco社
製) 0.3 %、麦芽エキス(Difco社製) 0.3 %、ポリペプ
トン 0.5%、pH 7.0] を含む250ml 三角フラスコを用意
し、シュードモナス・エルギノーザ(Pseudomonas aerug
inosa) IFO 3924 株の凍結乾燥粉末を植菌し、28℃、23
0rpmで振とう培養した。1.5lの生産培地[エタノール 3v
ol%、酵母エキス(Difco社製) 0.5 %、大豆粉 (エスサ
ンミート、味の素 (株) 製) 0.5 %、 KH2PO4 0.05%、
MgSO4・7H2O 0.05 %、pH 7.0]を含む31のミニジャー
を用意し、種母培養液を2%添加し、28℃、500rpmで通
気量 1vvm で攪拌培養した。24, 48, 72, 168 時間後に
エタノールを1vol% ずつ添加した。継時的にサンプリン
グし、TLC法によりラムノリピッド生産量を定量し
た。その結果、50時間からラムノリピッドの生産は本格
的に始まり、図2のようにR1とR2を併せて、7日で25g/
l の生産量を示した。
【0022】実施例3 培養液上清に含まれるラムノリ
ピッド定量 実施例2の培養液を遠心し、上清に含まれるラムノリピ
ッド量を測定したところ、培養液のクロロホルムとメタ
ノールの抽出により取得可能な量の80%以上が含まれて
いた。対照として、菜種油を原料としてラムノリピッド
生産を行った場合は、いずれも10%以下であった。
【0023】実施例4 ラムノリピッドの吸着クロマト
グラフィーによる精製 実施例2の培養液を遠心し、20g/l のラムノリピッドを
含む上清液1 リットルを調製し、吸着クロマトグラフィ
ーによるラムノリピッド精製を検討した。オクチルセフ
ァロース、ないしはODS 樹脂100ml のカラムに吸着さ
せ、前者では60%メタノール、後者では80%メタノール
で溶出した。糖脂質画分を液体クロマトグラフィーで分
析したところ、いすれも95%の相対純度を有する標品1
8.8g を得た。分析条件はカラム;Shodex GS-310 7E 7.
6mm×250mm 、移動層;30%メタノール、検出;203nm
【0024】実施例5 ラムノリピッドの陰イオン交換
クロマトグラフィーによる精製 20g/l のラムノリピッドを含む同様の上清液1 リットル
を調製し、陰イオン交換クロマトグラフィーによるラム
ノリピッド精製を検討した。DEAEセファロースCL 6B樹
脂100ml のカラムに吸着させ、100mM NaCl, 10%エタノ
ールで溶出した。糖脂質画分を液体クロマトグラフィー
で分析したところ、93%の相対純度を有する標品15.3g
を得た。
【0025】実施例6 アルコールフィードによるラム
ノリピッドの生産 30mlの種母培地 [グルコース 1%、酵母エキス(Difco社
製) 0.3 %、麦芽エキス(Difco社製) 0.3 %、ポリペプ
トン 0.5%、pH 7.0] を含む250ml 三角フラスコを用意
し、シュードモナス・エルギノーザ(Pseudomonas aerug
inosa) IFO 3924 株の凍結乾燥粉末を植菌し、28℃、23
0rpmで振とう培養した。30mlの生産培地[エタノール 3v
ol%、酵母エキス(Difco社製)0.5%、大豆粉 (エスサン
ミート、味の素 (株) 製)0.5%、 KH2PO4 0.05%、 MgS
O4・7H2O 0.05 %、pH 7.0] を含む250ml 三角フラスコ
を用意し、種母培養液を1%添加し、28℃、230rpmで振
とう培養した。
【0026】以下の表1に示すスケジュールで、表2に
示す濃度のエタノールを添加するとともに、経時的にサ
ンプリングし、TLC 法によりラムノリピッドの定量及び
HPLCによるエタノールの定量を行った。結果 (炭酸カル
シウム未添加及び炭酸カルシウム添加) を表3に示す。
【0027】
【表1】 ○: アルコールの添加を示す。1/2volはそれぞれの濃度の半分量を添加。
【0028】
【表2】 フラスコNo1 〜10: 炭酸カルシウム未添加 フラスコNo11〜20: 炭酸カルシウム添加
【0029】
【表3】
【0030】実施例7 窒素源の検討 30mlの種母培地 [グルコース 1%、酵母エキス(Difco社
製) 0.3 %、麦芽エキス(Difco社製) 0.3 %、ポリペプ
トン 0.5%、pH 7.0] を含む250ml 三角フラスコを用意
し、シュードモナス・エルギノーザ(Pseudomonas aerug
inosa) IFO 3924 株の凍結乾燥粉末を植菌し、28℃、23
0rpmで振とう培養した。0.2% KH2PO4, 0.05% MgSO4・7H
2O, 0.2% CaCO3, 3% アルコールを含む生産培地30mlに
窒素源として大豆粉 (エスサンミート、味の素 (株)
製) 、コーンスティプリカー(CSL)、ポリペプトンを表
4に示す各種濃度で添加した。種母培養液を1%添加
し、28℃、230rpmで振とう培養した。経時的にサンプリ
ングし、TLC 法によりラムノリピッドの定量を行った。
結果を表5に示す。
【0031】
【表4】
【0032】
【表5】
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1 (フラスコ培養) におけるラムノリ
ピッドR1、R2、R1+R2の生産量の経時変化を示す。
【図2】 実施例2 (ミニジャー培養) におけるラムノ
リピッドR1、R2、R1+R2の生産量の経時変化を示す。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シュードモナス(Pseudomonas) 属に属す
    るラムノリピッド生産菌をエタノールを含有する培地中
    で培養し、培養物からラムノリピッドを採取するラムノ
    リピッドの製造方法であって、前記培地中のエタノール
    濃度が3%以下に維持されるように前記培地にエタノー
    ルを添加することを特徴とする前記方法。
  2. 【請求項2】 培地にエタノールを断続的又は連続的に
    添加することでエタノール濃度を1〜3%に維持する請
    求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 培地が窒素源として酵母エキス、大豆
    粉、コーンスティプリカー及びポリペプトンからなる群
    から選ばれる少なくとも1種を含有する請求項1または
    2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 培地が窒素源として酵母エキスと大豆粉
    を含有する請求項1または2に記載の方法。
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