JPH1074052A - 立体表示装置 - Google Patents
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- JPH1074052A JPH1074052A JP8229717A JP22971796A JPH1074052A JP H1074052 A JPH1074052 A JP H1074052A JP 8229717 A JP8229717 A JP 8229717A JP 22971796 A JP22971796 A JP 22971796A JP H1074052 A JPH1074052 A JP H1074052A
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Landscapes
- Processing Or Creating Images (AREA)
- Testing, Inspecting, Measuring Of Stereoscopic Televisions And Televisions (AREA)
- Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 眼鏡なしでかつ立体視の生理的要因の多くを
満たし、電気的に書き替え可能で動画表示が可能な技術
を提供する。 【解決手段】 ファントム立体像を表示するファントム
立体表示装置101と、光の透過率を制御するシャッタ
ー素子からなるシャッター装置102で構成される立体
表示装置であって、前記シャッター装置102が、前記
ファントム立体像が再現される位置、もしくは該位置と
光学的に等価な位置にあるものである。前記の立体表示
装置において、前記シャッター素子は、観察者からみて
該シャッター素子の向こう側において前記ファントム立
体像が再現されている時間に、前記シャッター素子位置
における前記ファントム像の奥行き標本化像(二次元像
である)の領域の光透過率を低下させる手段を有するも
のである。
満たし、電気的に書き替え可能で動画表示が可能な技術
を提供する。 【解決手段】 ファントム立体像を表示するファントム
立体表示装置101と、光の透過率を制御するシャッタ
ー素子からなるシャッター装置102で構成される立体
表示装置であって、前記シャッター装置102が、前記
ファントム立体像が再現される位置、もしくは該位置と
光学的に等価な位置にあるものである。前記の立体表示
装置において、前記シャッター素子は、観察者からみて
該シャッター素子の向こう側において前記ファントム立
体像が再現されている時間に、前記シャッター素子位置
における前記ファントム像の奥行き標本化像(二次元像
である)の領域の光透過率を低下させる手段を有するも
のである。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バリフォーカル型
立体表示装置あるいは奥行き標本化型立体表示装置に関
し、特に、本質的欠点とされてきたファントム現象(隠
れているはずの裏側や内部の像が透けてみえる現象)を
なくすことで、人の立体視の生理的要因をほぼ満足し、
かつ、自然な三次元像が動画再生できる立体表示装置に
適用して有効な技術に関するものである。
立体表示装置あるいは奥行き標本化型立体表示装置に関
し、特に、本質的欠点とされてきたファントム現象(隠
れているはずの裏側や内部の像が透けてみえる現象)を
なくすことで、人の立体視の生理的要因をほぼ満足し、
かつ、自然な三次元像が動画再生できる立体表示装置に
適用して有効な技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、二次元表示装置の二次元像を奥行
き方向に展開して三次元像を再現する立体表示装置とし
ては、一例を示すバリフォーカル型立体表示装置、ある
いは一例を示す奥行き標本化型立体表示装置がよく知ら
れている。
き方向に展開して三次元像を再現する立体表示装置とし
ては、一例を示すバリフォーカル型立体表示装置、ある
いは一例を示す奥行き標本化型立体表示装置がよく知ら
れている。
【0003】図12及び図13に前記バリフォーカル型
立体表示装置の一例として、可変焦点レンズ型装置の表
示原理を示す。まず、図15に示すように、三次元物体
γ1を奥行き標本化して、二次元像である奥行き標本化
像の集合γ2に分解する。次に、この奥行き標本化像γ
2を時分割で二次元表示装置α1に表示し、この表示に
同期させて可変焦点装置α2の焦点距離を変化させる。
これにより、レンズの原理から、可変焦点装置α2の焦
点距離に対応して、二次元表示装置α1に表示した奥行
き標本化像γ2の像位置が奥行き方向に変化する。した
がって、これを人の眼の残像時間以内に高速に行えば、
残像効果により三次元像α3として観察できる。図12
に三次元像α3が虚像の場合(二次元表示装置α1を可
変焦点レンズα2の焦点距離以内に配置)を、図13に
三次元像α3が実像の場合(二次元表示装置α1を可変
焦点レンズα2の焦点距離より外に配置)を示す。
立体表示装置の一例として、可変焦点レンズ型装置の表
示原理を示す。まず、図15に示すように、三次元物体
γ1を奥行き標本化して、二次元像である奥行き標本化
像の集合γ2に分解する。次に、この奥行き標本化像γ
2を時分割で二次元表示装置α1に表示し、この表示に
同期させて可変焦点装置α2の焦点距離を変化させる。
これにより、レンズの原理から、可変焦点装置α2の焦
点距離に対応して、二次元表示装置α1に表示した奥行
き標本化像γ2の像位置が奥行き方向に変化する。した
がって、これを人の眼の残像時間以内に高速に行えば、
残像効果により三次元像α3として観察できる。図12
に三次元像α3が虚像の場合(二次元表示装置α1を可
変焦点レンズα2の焦点距離以内に配置)を、図13に
三次元像α3が実像の場合(二次元表示装置α1を可変
焦点レンズα2の焦点距離より外に配置)を示す。
【0004】図14に奥行き標本化型立体表示装置の一
例として、振動スクリーン型装置の表示原理を示す。ま
ず、図15に示すように、三次元物体γ1を奥行き標本
化して、二次元像である奥行き標本化像の集合γ2に分
解する。次に、この奥行き標本化像γ2を時分割で二次
元表示装置β1に表示し、この表示に同期させて二次元
表示装置β1を駆動装置β2で奥行き方向に高速で移動
させる。これを人の眼の残像時間以内に高速に行えば、
残像効果により三次元像β3として観察できる。
例として、振動スクリーン型装置の表示原理を示す。ま
ず、図15に示すように、三次元物体γ1を奥行き標本
化して、二次元像である奥行き標本化像の集合γ2に分
解する。次に、この奥行き標本化像γ2を時分割で二次
元表示装置β1に表示し、この表示に同期させて二次元
表示装置β1を駆動装置β2で奥行き方向に高速で移動
させる。これを人の眼の残像時間以内に高速に行えば、
残像効果により三次元像β3として観察できる。
【0005】前述した従来の立体表示装置では、実際に
表示像が奥行き方向に変化して表示されるため、人の立
体視の生理的要因(両眼視差、輻輳、ピント調節、動的
視差など)をほぼ満足できる利点を有していた。
表示像が奥行き方向に変化して表示されるため、人の立
体視の生理的要因(両眼視差、輻輳、ピント調節、動的
視差など)をほぼ満足できる利点を有していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、前記従来
の技術を検討した結果、以下の問題点を見いだした。
の技術を検討した結果、以下の問題点を見いだした。
【0007】従来の技術では、奥行き方向を時分割で表
示し、残像現象により三次元像に統合するため、本来な
らば観察者(例えばα4、β4)の位置からでは隠され
ている、物体の裏側や内部(例えばα5、β5など)が
透けて見えるファントム現象を回避することが困難であ
るという問題があった。これは、自然な像を再現する上
で大きな障害となり、これらの立体装置が実質的にワイ
ヤーフレーム状の像の再現にしか使えない大きな原因と
なっていた。
示し、残像現象により三次元像に統合するため、本来な
らば観察者(例えばα4、β4)の位置からでは隠され
ている、物体の裏側や内部(例えばα5、β5など)が
透けて見えるファントム現象を回避することが困難であ
るという問題があった。これは、自然な像を再現する上
で大きな障害となり、これらの立体装置が実質的にワイ
ヤーフレーム状の像の再現にしか使えない大きな原因と
なっていた。
【0008】次に、立体視の生理的要因をほとんど満た
し、かつ、ファントム現象を回避できる立体表示方式と
して、ホログラフィがよく知られている。しかし、ホロ
グラフィは、撮像にコヒーレント光が必要である他、必
要な情報量が膨大であるため、電気的な書き換えが困難
であり、動画表示に適さないなどの問題があった。
し、かつ、ファントム現象を回避できる立体表示方式と
して、ホログラフィがよく知られている。しかし、ホロ
グラフィは、撮像にコヒーレント光が必要である他、必
要な情報量が膨大であるため、電気的な書き換えが困難
であり、動画表示に適さないなどの問題があった。
【0009】このように、従来の立体表示装置では、立
体視の生理的要因をほぼ満足し、かつ、ファントム現象
を回避して自然な三次元像を動画再生することは困難で
あった。
体視の生理的要因をほぼ満足し、かつ、ファントム現象
を回避して自然な三次元像を動画再生することは困難で
あった。
【0010】本発明の目的は、眼鏡なしで立体視の生理
的要因の多くを満たし、電気的に書き換え可能で動画表
示が可能な技術を提供することにある。
的要因の多くを満たし、電気的に書き換え可能で動画表
示が可能な技術を提供することにある。
【0011】本発明の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述及び添付図面によって明らか
にする。
な特徴は、本明細書の記述及び添付図面によって明らか
にする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば以下
のとおりである。
発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば以下
のとおりである。
【0013】(1)ファントム立体像を表示するファン
トム立体表示装置と、光の透過率を制御するシャッター
素子からなるシャッター装置で構成される立体表示装置
であって、前記シャッター装置が、前記ファントム立体
像が再現される位置、もしくは該位置と光学的に等価な
位置にあるものである。
トム立体表示装置と、光の透過率を制御するシャッター
素子からなるシャッター装置で構成される立体表示装置
であって、前記シャッター装置が、前記ファントム立体
像が再現される位置、もしくは該位置と光学的に等価な
位置にあるものである。
【0014】(2)前記(1)の立体表示装置におい
て、前記シャッター素子は、観察者からみて該シャッタ
ー素子の向こう側において前記ファントム立体像が再現
されている時間に、前記シャッター素子位置における前
記ファントム像の奥行き標本化像(二次元像である)の
領域の光透過率を低下させる手段を有するものである。
て、前記シャッター素子は、観察者からみて該シャッタ
ー素子の向こう側において前記ファントム立体像が再現
されている時間に、前記シャッター素子位置における前
記ファントム像の奥行き標本化像(二次元像である)の
領域の光透過率を低下させる手段を有するものである。
【0015】(3)前記(1)又は(2)の立体表示装
置において、前記シャッター素子の構成材料は、分子の
方向によって光の吸収率の異なる二色性色素と誘電率異
方性を有する液晶とで構成されるゲスト−ホスト型液
晶、高分子中に液晶を粒状に含有する高分子分散型液
晶、液晶中に高分子のネットワークを有する高分子分散
型液晶、前記高分子中に液晶を粒状に含有する高分子分
散型液晶と高分子とが層構造をなすホログラフィック高
分子分散型液晶、前記した液晶中に高分子のネットワー
クを有する高分子分散型液晶と高分子とが層構造をなす
ホログラフィック高分子分散型液晶、前記高分子分散型
液晶中の前記液晶が前記ゲスト−ホスト型液晶からなる
高分子分散型液晶のうちいずれか1つであるあるいはこ
れらの組合せである。
置において、前記シャッター素子の構成材料は、分子の
方向によって光の吸収率の異なる二色性色素と誘電率異
方性を有する液晶とで構成されるゲスト−ホスト型液
晶、高分子中に液晶を粒状に含有する高分子分散型液
晶、液晶中に高分子のネットワークを有する高分子分散
型液晶、前記高分子中に液晶を粒状に含有する高分子分
散型液晶と高分子とが層構造をなすホログラフィック高
分子分散型液晶、前記した液晶中に高分子のネットワー
クを有する高分子分散型液晶と高分子とが層構造をなす
ホログラフィック高分子分散型液晶、前記高分子分散型
液晶中の前記液晶が前記ゲスト−ホスト型液晶からなる
高分子分散型液晶のうちいずれか1つであるあるいはこ
れらの組合せである。
【0016】(4)前記(1)乃至(3)のうちいずれ
か1つの立体表示装置において、前記シャッター素子
が、二次元的に分割された各々の領域を独立に駆動でき
る手段を有するものである。
か1つの立体表示装置において、前記シャッター素子
が、二次元的に分割された各々の領域を独立に駆動でき
る手段を有するものである。
【0017】(5)ファントム立体像を表示するファン
トム立体表示装置と、光の透過率を制御するシャッター
素子からなるシャッター装置で構成される立体表示装置
であって、前記ファントム立体像が実像であり、かつ、
前記シャッター装置が前記実像位置にあり、かつ、前記
シャッター素子が前記実像の結像光により前記シャッタ
ー素子位置における実像領域の光透過率を低下させる光
反応素子であるものである。
トム立体表示装置と、光の透過率を制御するシャッター
素子からなるシャッター装置で構成される立体表示装置
であって、前記ファントム立体像が実像であり、かつ、
前記シャッター装置が前記実像位置にあり、かつ、前記
シャッター素子が前記実像の結像光により前記シャッタ
ー素子位置における実像領域の光透過率を低下させる光
反応素子であるものである。
【0018】(6)前記(5)の立体表示装置におい
て、前記光反応素子の構成物質がフォトクロミック物
質、光構造変化を起こす物質と液晶とからなる物質、光
構造変化によりネマティック−アイソトロピック層転移
温度が変化する物質のうちいずれか1つからなるもので
ある。
て、前記光反応素子の構成物質がフォトクロミック物
質、光構造変化を起こす物質と液晶とからなる物質、光
構造変化によりネマティック−アイソトロピック層転移
温度が変化する物質のうちいずれか1つからなるもので
ある。
【0019】(7)前記(1)乃至(6)のうちいずれ
か1つの立体表示装置において、前記ファントム立体表
示装置が二次元像表示装置と可変焦点レンズとからなる
ものである。
か1つの立体表示装置において、前記ファントム立体表
示装置が二次元像表示装置と可変焦点レンズとからなる
ものである。
【0020】前述の手段によれば、バリフォーカル型立
体表示装置あるいは奥行き標本化型立体表示装置を含む
ファントム立体表示装置と、光の透過/遮断あるいは透
過/散乱あるいは透過/反射が時間的あるいは空間的あ
るいは時間・空間的に切りかわるシャッター装置を含
み、かつ、このシャッター装置を前記ファントム立体表
示装置のファントム立体像が再現される位置を含んだ位
置あるいはこれに光学的に等価な位置に配置し、かつ、
観察者から見てシャッター装置を構成するシャッター素
子より光学的に後方部分における前記ファントム立体像
が再現されている時間に、このシャッター素子の光遮断
あるいは光散乱あるいは光反射の機能を発現させること
により、立体視の生理的要因を多く満足でき、かつ、フ
ァントム現象のない自然な三次元像を電気的に書き換え
可能な形で動画再生できる。
体表示装置あるいは奥行き標本化型立体表示装置を含む
ファントム立体表示装置と、光の透過/遮断あるいは透
過/散乱あるいは透過/反射が時間的あるいは空間的あ
るいは時間・空間的に切りかわるシャッター装置を含
み、かつ、このシャッター装置を前記ファントム立体表
示装置のファントム立体像が再現される位置を含んだ位
置あるいはこれに光学的に等価な位置に配置し、かつ、
観察者から見てシャッター装置を構成するシャッター素
子より光学的に後方部分における前記ファントム立体像
が再現されている時間に、このシャッター素子の光遮断
あるいは光散乱あるいは光反射の機能を発現させること
により、立体視の生理的要因を多く満足でき、かつ、フ
ァントム現象のない自然な三次元像を電気的に書き換え
可能な形で動画再生できる。
【0021】
〔実施形態1〕以下、図面を参照して本発明の実施形態
を詳細に説明する。
を詳細に説明する。
【0022】なお、実施形態を説明するための全図にお
いて、同一機能を有するものは同一符号を付けその繰り
返しの説明は省略する。
いて、同一機能を有するものは同一符号を付けその繰り
返しの説明は省略する。
【0023】図1は本発明による立体表示装置の実施形
態1の概略構成を示す模式図であり、図2はファントム
現象を回避するための本実施形態1の立体表示装置の基
本動作を説明するための図である。
態1の概略構成を示す模式図であり、図2はファントム
現象を回避するための本実施形態1の立体表示装置の基
本動作を説明するための図である。
【0024】図1及び図2において、101はファント
ム立体表示装置、102はシャッター装置、102Aは
シャッター装置102のシャッター素子、103はファ
ントム立体像(実像)、104は観察者の眼球、105
は透過した光、106は遮断された光、107は遮断、
散乱、反射機能を発現した部分である。
ム立体表示装置、102はシャッター装置、102Aは
シャッター装置102のシャッター素子、103はファ
ントム立体像(実像)、104は観察者の眼球、105
は透過した光、106は遮断された光、107は遮断、
散乱、反射機能を発現した部分である。
【0025】本実施形態1では、例えば三次元像がファ
ントム立体表示装置の外側で実像として再現される場合
の一例について示す。ファントムとは、本来、隠される
べき物体の裏側や内部の像が透けて見える現象を意味す
る。
ントム立体表示装置の外側で実像として再現される場合
の一例について示す。ファントムとは、本来、隠される
べき物体の裏側や内部の像が透けて見える現象を意味す
る。
【0026】本実施形態1の立体表示装置は、図1に示
すように、ファントム立体表示装置101と、例えば、
そのファントム立体像103を含む位置に配置されたシ
ャッター装置102とで構成されている。
すように、ファントム立体表示装置101と、例えば、
そのファントム立体像103を含む位置に配置されたシ
ャッター装置102とで構成されている。
【0027】前記ファントム立体表示装置101は、従
来型のバリフォーカル型立体表示装置や奥行き標本化型
装置を意味し、例えば、バリフォーカルミラー型装置、
可変焦点レンズ型装置、振動スクリーン型装置、表示面
積層型装置、回転型装置などである。このファントム立
体表示装置101は、ファントム立体像103を、例え
ば、奥行き標本化像を時分割的に表示することで再現す
る。このファントム立体像は、実際に奥行き方向に展開
して表示するため、両眼視差、輻輳、ピント調節、動的
視差などの立体の生理的要因を矛盾なく多く満足できる
が、隠されるべき裏側や内部の像が透けて見える欠点を
有する。すなわち、通常の三次元物体は光を表面で散乱
/反射すると同時に、後方からの光を遮る機能も有して
いるが、ファントム立体表示装置では前者のみしか表現
できない。
来型のバリフォーカル型立体表示装置や奥行き標本化型
装置を意味し、例えば、バリフォーカルミラー型装置、
可変焦点レンズ型装置、振動スクリーン型装置、表示面
積層型装置、回転型装置などである。このファントム立
体表示装置101は、ファントム立体像103を、例え
ば、奥行き標本化像を時分割的に表示することで再現す
る。このファントム立体像は、実際に奥行き方向に展開
して表示するため、両眼視差、輻輳、ピント調節、動的
視差などの立体の生理的要因を矛盾なく多く満足できる
が、隠されるべき裏側や内部の像が透けて見える欠点を
有する。すなわち、通常の三次元物体は光を表面で散乱
/反射すると同時に、後方からの光を遮る機能も有して
いるが、ファントム立体表示装置では前者のみしか表現
できない。
【0028】前記シャッター装置102は、ゲスト−ホ
スト液晶、高分子分散型液晶、ホログラフィック高分子
分散型液晶などを含む装置、あるいは実像の結像部分の
集束光により結像部分が光遮断状態あるいは光散乱状態
あるいは光反射状態となる光反応素子を含む装置などで
ある。
スト液晶、高分子分散型液晶、ホログラフィック高分子
分散型液晶などを含む装置、あるいは実像の結像部分の
集束光により結像部分が光遮断状態あるいは光散乱状態
あるいは光反射状態となる光反応素子を含む装置などで
ある。
【0029】次に、前記ファントム現象を回避するため
の本実施形態1の立体表示装置の基本動作を図2を用い
て説明する。
の本実施形態1の立体表示装置の基本動作を図2を用い
て説明する。
【0030】本実施形態1の立体表示装置は、図2に示
すように、シャッター装置102を構成するシャッター
素子102Aを、例えば、その奥行き標本化位置の何れ
かの近傍に配置する(図面が煩雑になるのを避けるた
め、1個のみ図示する)。そして、シャッター素子10
2Aより後方(観察者の眼球104から見て)の部分の
ファントム立体像103が再生されている時間におい
て、かつ、その位置近傍の奥行き標本化像に対応する部
分において、光を遮断あるいは散乱あるいは反射する機
能を発現させ、他の時間/部分は透過状態に維持する。
これにより、このシャッター素子より後方(観察者の眼
球104から見て)の部分からくる光は遮られたり、弱
められたりする。これは、通常の物体の前方部分が後方
部分からの光を遮ることと同義であり、かつ、物体の裏
側の部分が見えない状態も模擬できる。
すように、シャッター装置102を構成するシャッター
素子102Aを、例えば、その奥行き標本化位置の何れ
かの近傍に配置する(図面が煩雑になるのを避けるた
め、1個のみ図示する)。そして、シャッター素子10
2Aより後方(観察者の眼球104から見て)の部分の
ファントム立体像103が再生されている時間におい
て、かつ、その位置近傍の奥行き標本化像に対応する部
分において、光を遮断あるいは散乱あるいは反射する機
能を発現させ、他の時間/部分は透過状態に維持する。
これにより、このシャッター素子より後方(観察者の眼
球104から見て)の部分からくる光は遮られたり、弱
められたりする。これは、通常の物体の前方部分が後方
部分からの光を遮ることと同義であり、かつ、物体の裏
側の部分が見えない状態も模擬できる。
【0031】したがって、必要な奥行き標本化位置近傍
に、シャッター素子102Aを配置することにより、フ
ァントム立体像103のファントム部分を見えなくする
ことができ、ファントム像のない自然な三次元再生像を
得ることができる。
に、シャッター素子102Aを配置することにより、フ
ァントム立体像103のファントム部分を見えなくする
ことができ、ファントム像のない自然な三次元再生像を
得ることができる。
【0032】また、ファントム立体表示装置101へ供
給する奥行き標本化像をシャッター装置102への情報
としてもほぼ流用できるため、ファントム現象のない三
次元像の表示に必要な情報量は、ファントム立体表示装
置101に必要な情報量とほぼ同量であり、情報量の増
加を起こさない利点を有する。
給する奥行き標本化像をシャッター装置102への情報
としてもほぼ流用できるため、ファントム現象のない三
次元像の表示に必要な情報量は、ファントム立体表示装
置101に必要な情報量とほぼ同量であり、情報量の増
加を起こさない利点を有する。
【0033】さらに、情報量は、奥行き標本化の数によ
って主に決定される。ここで、人の奥行き方向の分解能
は、縦横方向の分解能に比べ低いことが分かっているた
め、奥行き標本化の数は縦横方向の標本化数に比べて大
幅に減らせる。
って主に決定される。ここで、人の奥行き方向の分解能
は、縦横方向の分解能に比べ低いことが分かっているた
め、奥行き標本化の数は縦横方向の標本化数に比べて大
幅に減らせる。
【0034】したがって、本実施形態1は、表示に必要
な情報をホログラフィなどに比べて大幅に減らせる利点
を有している。このため、動画のように表示の高速性を
要求される場合にも充分に適用できる利点を有する。
な情報をホログラフィなどに比べて大幅に減らせる利点
を有している。このため、動画のように表示の高速性を
要求される場合にも充分に適用できる利点を有する。
【0035】さらに、本実施形態1は、シャッター装置
102を追加するのみであるため、表示像における色の
違いによる影響も小さく、カラー化も容易である利点を
有している。また、本実施形態1は、機能的駆動部を含
まないため、軽量化、信頼性の向上などに適している利
点を有する。
102を追加するのみであるため、表示像における色の
違いによる影響も小さく、カラー化も容易である利点を
有している。また、本実施形態1は、機能的駆動部を含
まないため、軽量化、信頼性の向上などに適している利
点を有する。
【0036】なお、本実施形態1では、シャッター装置
102により後方の光をほとんど遮断する場合について
例として述べたが、シャッター装置102の光遮断率を
所望の値に設定することにより、半透明や透明な三次元
物体(例えばガラスや透明プラスチックなど)も容易に
表現できることは明らかである。
102により後方の光をほとんど遮断する場合について
例として述べたが、シャッター装置102の光遮断率を
所望の値に設定することにより、半透明や透明な三次元
物体(例えばガラスや透明プラスチックなど)も容易に
表現できることは明らかである。
【0037】〔実施形態2〕前記実施形態1では、例え
ば、三次元像が実像である場合の本発明の一例を述べた
が、これが虚像の場合でも同様にファントム現象を回避
できる。本実施形態2は、ファントム立体表示装置とし
て、例えば、可変焦点レンズ型装置を用い、そのファン
トム立体像が虚像として再現される場合の一例について
示す。その実施形態2について図3及び図4を用いて説
明する。
ば、三次元像が実像である場合の本発明の一例を述べた
が、これが虚像の場合でも同様にファントム現象を回避
できる。本実施形態2は、ファントム立体表示装置とし
て、例えば、可変焦点レンズ型装置を用い、そのファン
トム立体像が虚像として再現される場合の一例について
示す。その実施形態2について図3及び図4を用いて説
明する。
【0038】図3は本発明による立体表示装置の実施形
態2の概略構成を示す模式図であり、図4はファントム
現象を回避するための本実施形態2の立体表示装置の基
本動作を説明するための図である。
態2の概略構成を示す模式図であり、図4はファントム
現象を回避するための本実施形態2の立体表示装置の基
本動作を説明するための図である。
【0039】図3及び図4において、102はシャッタ
ー装置、102Aはシャッター装置102のシャッター
素子、104は観察者の眼球、105は透過した光、1
06は遮断された光、107は遮断、散乱、反射機能が
発現した部分、108は二次元表示装置、109は可変
焦点レンズ、110はファントム立体像(虚像)、11
1はシャッター素子102Aの虚像である。
ー装置、102Aはシャッター装置102のシャッター
素子、104は観察者の眼球、105は透過した光、1
06は遮断された光、107は遮断、散乱、反射機能が
発現した部分、108は二次元表示装置、109は可変
焦点レンズ、110はファントム立体像(虚像)、11
1はシャッター素子102Aの虚像である。
【0040】本実施形態2の立体表示装置は、図3に示
すように、二次元表示装置108と、可変焦点レンズ1
09とから構成される可変焦点レンズ型ファントム立体
表示装置と、前記可変焦点レンズ109と二次元表示装
置108との間に配置されたシャッター装置102とで
構成される。
すように、二次元表示装置108と、可変焦点レンズ1
09とから構成される可変焦点レンズ型ファントム立体
表示装置と、前記可変焦点レンズ109と二次元表示装
置108との間に配置されたシャッター装置102とで
構成される。
【0041】前記二次元表示装置108は、例えば、C
RT、液晶ディスプレイ、LEDディスプレイ、プラズ
マディスプレイ、プロジェクション型ディスプレイ、線
描画型ディスプレイなどである。例えば、レーザースキ
ャン描画装置やCRT(電子ビームスキャン描画装置)
などを用いる。
RT、液晶ディスプレイ、LEDディスプレイ、プラズ
マディスプレイ、プロジェクション型ディスプレイ、線
描画型ディスプレイなどである。例えば、レーザースキ
ャン描画装置やCRT(電子ビームスキャン描画装置)
などを用いる。
【0042】前記可変焦点レンズ109は、例えば、固
定焦点レンズと屈折率可変物質とこれらを挟む電極など
から構成される。
定焦点レンズと屈折率可変物質とこれらを挟む電極など
から構成される。
【0043】ここで、二次元表示装置108は、可変焦
点レンズ109の焦点距離以内に配置されているため、
観察される像は虚像となる。
点レンズ109の焦点距離以内に配置されているため、
観察される像は虚像となる。
【0044】ファントム立体表示装置は、ファントム立
体像(虚像)110を、例えば、奥行き標本化像を時分
割的に表示することで虚像として再現する。
体像(虚像)110を、例えば、奥行き標本化像を時分
割的に表示することで虚像として再現する。
【0045】次に、本実施形態2の立体表示装置の前記
ファントム現象を回避するための基本動作を図4を用い
て説明する。
ファントム現象を回避するための基本動作を図4を用い
て説明する。
【0046】本実施形態2では、実施形態1と異なり、
シャッター装置102を虚像の位置においても光を遮
断、散乱、反射できないため、意味を持たない。実像は
実際にそこに光が集束するのに対して、虚像はその位置
から光がくるように見えるだけで実際に光が集束するわ
けではない。
シャッター装置102を虚像の位置においても光を遮
断、散乱、反射できないため、意味を持たない。実像は
実際にそこに光が集束するのに対して、虚像はその位置
から光がくるように見えるだけで実際に光が集束するわ
けではない。
【0047】そこで、シャッター装置102を構成する
シャッター素子102Aを、この虚像位置と光学的に等
価であり、かつ、実際に光が透過する、二次元表示装置
108と可変焦点レンズ109との間に配置する(図面
の煩雑化を避けるため、1個のみ図示する)。この配置
により、シャッター装置102も可変焦点レンズ109
の効果により虚像位置に投影され、実施形態1と同様な
効果をあげられる。
シャッター素子102Aを、この虚像位置と光学的に等
価であり、かつ、実際に光が透過する、二次元表示装置
108と可変焦点レンズ109との間に配置する(図面
の煩雑化を避けるため、1個のみ図示する)。この配置
により、シャッター装置102も可変焦点レンズ109
の効果により虚像位置に投影され、実施形態1と同様な
効果をあげられる。
【0048】すなわち、シャッター素子102Aの虚像
(111)の位置より後方(観察者104から見て)の
部分のファントム立体像110が再生されている時間に
おいて、かつ、その位置の奥行き標本化像に対応する部
分において、光を遮断あるいは散乱あるいは反射する機
能を発現させ、他の時間/部分は透過状態に維持する。
これにより、このシャッター素子102Aより後方(観
察者104から見て)の部分からくる光は観察者に対
し、遮られたり、弱められたりする。これは、通常の物
体の前方部分が後方部分からの光を遮ることと同義であ
り、かつ、物体の裏側の部分が見えない状態も模擬でき
る。
(111)の位置より後方(観察者104から見て)の
部分のファントム立体像110が再生されている時間に
おいて、かつ、その位置の奥行き標本化像に対応する部
分において、光を遮断あるいは散乱あるいは反射する機
能を発現させ、他の時間/部分は透過状態に維持する。
これにより、このシャッター素子102Aより後方(観
察者104から見て)の部分からくる光は観察者に対
し、遮られたり、弱められたりする。これは、通常の物
体の前方部分が後方部分からの光を遮ることと同義であ
り、かつ、物体の裏側の部分が見えない状態も模擬でき
る。
【0049】したがって、本実施形態により、虚像のフ
ァントム立体像110であっても、実施形態1と同様
に、そのファントム部分を見えなくすることができ、フ
ァントム像のない自然な三次元再生像を得ることができ
る。
ァントム立体像110であっても、実施形態1と同様
に、そのファントム部分を見えなくすることができ、フ
ァントム像のない自然な三次元再生像を得ることができ
る。
【0050】〔実施形態3〕前記実施形態2では、シャ
ッター装置を虚像のファントム立体像と光学的に等価で
実際に光が透過する位置に配置した。本発明では、ファ
ントム立体像の実像/虚像に依らずファントム立体像の
位置と光学的に等価で実際に光が通過する位置にシャッ
ター装置を配置すれば、本発明の効果をあげられる。
ッター装置を虚像のファントム立体像と光学的に等価で
実際に光が透過する位置に配置した。本発明では、ファ
ントム立体像の実像/虚像に依らずファントム立体像の
位置と光学的に等価で実際に光が通過する位置にシャッ
ター装置を配置すれば、本発明の効果をあげられる。
【0051】本実施形態3は、その一例であり、ファン
トム立体表示装置として、例えば可変焦点レンズ型装置
を用い、そのファントム立体像が実像として再現される
場合の例について示す。その実施形態3について図5及
び図6を用いて説明する。
トム立体表示装置として、例えば可変焦点レンズ型装置
を用い、そのファントム立体像が実像として再現される
場合の例について示す。その実施形態3について図5及
び図6を用いて説明する。
【0052】図5は本発明による立体表示装置の実施形
態3の概略構成を示す模式図であり、図6は本実施形態
3の立体表示装置のファントム現象を回避するための基
本動作を説明するための図である。
態3の概略構成を示す模式図であり、図6は本実施形態
3の立体表示装置のファントム現象を回避するための基
本動作を説明するための図である。
【0053】図5及び図6において、102はシャッタ
ー装置、102はシャッター装置102Aのシャッター
素子、103はファントム立体像(実像)、104は観
察者、105は透過した光、106は遮断された光、1
07は遮断、散乱、反射機能が発現した部分、108は
二次元表示装置、109は可変焦点レンズである。
ー装置、102はシャッター装置102Aのシャッター
素子、103はファントム立体像(実像)、104は観
察者、105は透過した光、106は遮断された光、1
07は遮断、散乱、反射機能が発現した部分、108は
二次元表示装置、109は可変焦点レンズである。
【0054】本実施形態3の立体表示装置は、前記実施
形態2と同様に、図5に示すように、二次元表示装置1
08と可変焦点レンズ109とから構成される可変焦点
レンズ型ファントム立体表示装置と、前記二次元表示装
置108との可変焦点レンズ109との間に配置された
シャッター装置102からなる。ここで、二次元表示装
置108と可変焦点レンズ109とは、可変焦点レンズ
109の焦点距離より外に配置されているため、観察さ
れる像は実像となり、ファントム立体像103となる。
形態2と同様に、図5に示すように、二次元表示装置1
08と可変焦点レンズ109とから構成される可変焦点
レンズ型ファントム立体表示装置と、前記二次元表示装
置108との可変焦点レンズ109との間に配置された
シャッター装置102からなる。ここで、二次元表示装
置108と可変焦点レンズ109とは、可変焦点レンズ
109の焦点距離より外に配置されているため、観察さ
れる像は実像となり、ファントム立体像103となる。
【0055】ここで、前記実施形態1のように、シャッ
ター装置102をファントム立体像103の位置に配置
しても良いが、図5及び図6に示すように、この位置と
光学的に等価で実際に光も透過する位置である二次元表
示装置108と可変焦点レンズ109との間に配置する
こともできる(図面の煩雑化を避けるため、1個のみ図
示する)。この配置により、シャッター装置102も可
変焦点レンズ109の効果により実像位置に投影され、
前記実施形態1と同様な効果をあげられる。
ター装置102をファントム立体像103の位置に配置
しても良いが、図5及び図6に示すように、この位置と
光学的に等価で実際に光も透過する位置である二次元表
示装置108と可変焦点レンズ109との間に配置する
こともできる(図面の煩雑化を避けるため、1個のみ図
示する)。この配置により、シャッター装置102も可
変焦点レンズ109の効果により実像位置に投影され、
前記実施形態1と同様な効果をあげられる。
【0056】すなわち、シャッター素子102Aの実像
位置より後方(観察者104から見て)の部分のファン
トム立体像103が再生されている時間において、か
つ、その位置の奥行き標本化像に対応する部分におい
て、光を遮断あるいは散乱あるいは反射する機能を発現
させ、他の時間/部分は透過状態に維持する。これによ
り、このシャッター素子102Aより後方(観察者10
4から見て)の部分からくる光は遮られたり、弱められ
たりする。これは、通常の物体の前方部分が後方部分か
らの光を遮ることと同義であり、かつ、物体の裏側の部
分が見えない状態も模擬できる。
位置より後方(観察者104から見て)の部分のファン
トム立体像103が再生されている時間において、か
つ、その位置の奥行き標本化像に対応する部分におい
て、光を遮断あるいは散乱あるいは反射する機能を発現
させ、他の時間/部分は透過状態に維持する。これによ
り、このシャッター素子102Aより後方(観察者10
4から見て)の部分からくる光は遮られたり、弱められ
たりする。これは、通常の物体の前方部分が後方部分か
らの光を遮ることと同義であり、かつ、物体の裏側の部
分が見えない状態も模擬できる。
【0057】このように、本実施形態3においては、フ
ァントム立体像の位置と光学的に等価で実際に光が通過
する位置にシャッター装置を配置すれば、本発明の効果
をあげられ、ファントム像のない自然な三次元再生像を
得ることができる。
ァントム立体像の位置と光学的に等価で実際に光が通過
する位置にシャッター装置を配置すれば、本発明の効果
をあげられ、ファントム像のない自然な三次元再生像を
得ることができる。
【0058】さらに、例えば、奥行き標本化型ファント
ム立体表示装置を用い、そのファントム像位置に表示装
置の一部が動いてくる場合などには、その位置にシャッ
ター装置102を配置することは物理的に困難なため、
レンズやミラーなどの光学系を用いて、例えば、図7に
示すように、そのファントム立体像の位置を光学的に移
動させ、その位置にシャッター装置102を配置するこ
ともできる。この場合でも、充分に本発明の効果をあげ
られることは、本実施形態3から明らかである。
ム立体表示装置を用い、そのファントム像位置に表示装
置の一部が動いてくる場合などには、その位置にシャッ
ター装置102を配置することは物理的に困難なため、
レンズやミラーなどの光学系を用いて、例えば、図7に
示すように、そのファントム立体像の位置を光学的に移
動させ、その位置にシャッター装置102を配置するこ
ともできる。この場合でも、充分に本発明の効果をあげ
られることは、本実施形態3から明らかである。
【0059】さらに、本実施例を用いることにより、図
5における三次元像103のように、三次元像103が
再現される領域を、装置などの実物のないただの空間と
することができるため、枠効果などを低減できる利点も
有する。ここで、枠効果などとしては、三次元像が再現
される領域に実物があると、その実物の形状などによっ
ては、人の三次元像の認識過程に影響を与え、例えばそ
の実物にひっぱられて三次元像の位置が変化したり、あ
るいはその実物に貼りついて二次元像にみえたり、ある
いは頭を動かした場合に三次元像が逆方向に動くような
奇異な感じを受けたりする現象を意味している。また、
本実施例では、三次元像103が再現される領域がただ
の空間となるため、上記枠効果などを低減するために、
例えば三次元像の下部や上部、側部などに物を配置した
りすることもできる利点も有している。
5における三次元像103のように、三次元像103が
再現される領域を、装置などの実物のないただの空間と
することができるため、枠効果などを低減できる利点も
有する。ここで、枠効果などとしては、三次元像が再現
される領域に実物があると、その実物の形状などによっ
ては、人の三次元像の認識過程に影響を与え、例えばそ
の実物にひっぱられて三次元像の位置が変化したり、あ
るいはその実物に貼りついて二次元像にみえたり、ある
いは頭を動かした場合に三次元像が逆方向に動くような
奇異な感じを受けたりする現象を意味している。また、
本実施例では、三次元像103が再現される領域がただ
の空間となるため、上記枠効果などを低減するために、
例えば三次元像の下部や上部、側部などに物を配置した
りすることもできる利点も有している。
【0060】〔実施形態4〕本発明の実施形態4は、本
発明に用いるシャッター装置の実施例であり、図8
(a)にシャッター装置に用いるゲスト−ホスト液晶素
子の一例を示す。図8(a)において、1021はゲス
ト−ホスト液晶層、1021Aは液晶、1021Bは二
色性色素、1022,1023は配向膜、1024,1
025は電極、1026は電源(印加電圧)、1027
は電源スイッチである。
発明に用いるシャッター装置の実施例であり、図8
(a)にシャッター装置に用いるゲスト−ホスト液晶素
子の一例を示す。図8(a)において、1021はゲス
ト−ホスト液晶層、1021Aは液晶、1021Bは二
色性色素、1022,1023は配向膜、1024,1
025は電極、1026は電源(印加電圧)、1027
は電源スイッチである。
【0061】本ゲスト−ホスト液晶素子は、図8(a)
に示すように、分子の方向によって光の吸収率が異なる
二色性色素(例えば、アントラキノン系二色性色素、ア
ゾ系二色性色素など)と液晶(例えば、ネマティック液
晶など)との混合物であるゲスト−ホスト液晶層102
1と、これを挟んだ配向膜1022,1023と、電極
1024,1025より構成される。
に示すように、分子の方向によって光の吸収率が異なる
二色性色素(例えば、アントラキノン系二色性色素、ア
ゾ系二色性色素など)と液晶(例えば、ネマティック液
晶など)との混合物であるゲスト−ホスト液晶層102
1と、これを挟んだ配向膜1022,1023と、電極
1024,1025より構成される。
【0062】電極1024,1025間に電圧を印加し
ない場合には、配向膜1022,1023の配向規制力
により、液晶1021Aは例えば配向膜1022,10
23に平行に配向し、これにともなって二色性色素10
21Bも平行となり、例えば黒色となり、光を吸収す
る。このため、後方からきた光はこの色素により吸収さ
れ、その前方へ透過する強度を著しく弱められる。
ない場合には、配向膜1022,1023の配向規制力
により、液晶1021Aは例えば配向膜1022,10
23に平行に配向し、これにともなって二色性色素10
21Bも平行となり、例えば黒色となり、光を吸収す
る。このため、後方からきた光はこの色素により吸収さ
れ、その前方へ透過する強度を著しく弱められる。
【0063】次に、図8(b)に示すように、電極10
24,1025間に液晶1021Aの閾値電圧以上の電
圧を印加すると、液晶1021Aの誘電率異方性によ
り、液晶1021Aは例えば配向膜に垂直に配向し、こ
れにともなって二色性色素1021Bも垂直となり、例
えば透明となる。このように、本ゲスト−ホスト液晶素
子では、電圧により光の透過/遮断を切り替えることが
でき、本発明に必要なシャッター機能が実現できる。
24,1025間に液晶1021Aの閾値電圧以上の電
圧を印加すると、液晶1021Aの誘電率異方性によ
り、液晶1021Aは例えば配向膜に垂直に配向し、こ
れにともなって二色性色素1021Bも垂直となり、例
えば透明となる。このように、本ゲスト−ホスト液晶素
子では、電圧により光の透過/遮断を切り替えることが
でき、本発明に必要なシャッター機能が実現できる。
【0064】なお、本発明では、電圧により透過/遮断
を制御できれば良いので、前記ゲスト−ホスト液晶層1
021を高分子中にドロプレットで分散させた高分子分
散型ゲスト−ホスト液晶素子を用いても同様な効果が得
られることは明らかである。
を制御できれば良いので、前記ゲスト−ホスト液晶層1
021を高分子中にドロプレットで分散させた高分子分
散型ゲスト−ホスト液晶素子を用いても同様な効果が得
られることは明らかである。
【0065】図9に本実施形態4のシャッター装置に用
いる高分子分散型液晶素子の一実施例を示す。本高分子
分散型液晶素子は、例えば透明な高分子(例えばアクリ
ル系高分子など)1028A中に液晶(例えばネマティ
ック液晶など)ドロプレット1028Bを分散させた高
分子分散型液晶層1028と、これを挟んだ電極102
4,1025とで構成される。
いる高分子分散型液晶素子の一実施例を示す。本高分子
分散型液晶素子は、例えば透明な高分子(例えばアクリ
ル系高分子など)1028A中に液晶(例えばネマティ
ック液晶など)ドロプレット1028Bを分散させた高
分子分散型液晶層1028と、これを挟んだ電極102
4,1025とで構成される。
【0066】電極1024,1025間に電圧を印加し
ない場合には、液晶ドロプレット1028Bの周囲の高
分子の配向規制力により、液晶ドロプレット1028B
はランダムに配向し、液晶ドロプレット1028Bの複
屈折性により、光は散乱される。このため、後方からき
た光はこの高分子分散型液晶素子により散乱され、その
強度を弱められる。次に、電極1024,1025間に
充分な電圧を印加すると、液晶の誘電率異方性により、
液晶は例えば電極に垂直に配向し、例えば高分子102
8Aと屈折率がほぼ等しくなるため、透明となる。この
ように、本高分子分散型液晶素子では、電圧により光の
透過/散乱を切り替えることができ、本発明に必要なシ
ャッター機能が実現できる。
ない場合には、液晶ドロプレット1028Bの周囲の高
分子の配向規制力により、液晶ドロプレット1028B
はランダムに配向し、液晶ドロプレット1028Bの複
屈折性により、光は散乱される。このため、後方からき
た光はこの高分子分散型液晶素子により散乱され、その
強度を弱められる。次に、電極1024,1025間に
充分な電圧を印加すると、液晶の誘電率異方性により、
液晶は例えば電極に垂直に配向し、例えば高分子102
8Aと屈折率がほぼ等しくなるため、透明となる。この
ように、本高分子分散型液晶素子では、電圧により光の
透過/散乱を切り替えることができ、本発明に必要なシ
ャッター機能が実現できる。
【0067】なお、本発明では、電圧により透過/散乱
を制御できれば良いので、高分子分散型液晶として、液
晶中に高分子がネットワーク状に分散しているタイプの
高分子分散型液晶を用いても同様な効果が得られること
は明らかである。
を制御できれば良いので、高分子分散型液晶として、液
晶中に高分子がネットワーク状に分散しているタイプの
高分子分散型液晶を用いても同様な効果が得られること
は明らかである。
【0068】図10に本実施形態4のシャッター装置に
用いるホログラフィック高分子分散型液晶素子の一実施
例を示す。本ホログラフィック高分子分散型液晶素子
は、例えば、透明な高分子(例えば、アクリル系高分子
など)1028A中に液晶(例えば、ネマティック液晶
など)ドロプレット1028Bを図10のように層状に
分散させたホログラフィック高分子分散型液晶層102
9と、これを挟んだ電極1024,1025とで構成さ
れる。
用いるホログラフィック高分子分散型液晶素子の一実施
例を示す。本ホログラフィック高分子分散型液晶素子
は、例えば、透明な高分子(例えば、アクリル系高分子
など)1028A中に液晶(例えば、ネマティック液晶
など)ドロプレット1028Bを図10のように層状に
分散させたホログラフィック高分子分散型液晶層102
9と、これを挟んだ電極1024,1025とで構成さ
れる。
【0069】電極1024,1025間に電圧を印加し
ない場合には、液晶ドロプレット1028Bの周囲の高
分子1028Aの配向規制力により、液晶ドロプレット
1028Bはランダムに配向し、液晶ドロプレット10
28Bの複屈折性により光は散乱され、高分子1028
Aの層と液晶ドロプレット1028Bの層の多層膜構造
のブラッグ反射により光を反射する。このため、後方か
らきた光はこのホログラフィック高分子分散型液晶素子
1029により、例えば、再び後方に戻され、その前方
へ透過する強度を著しく弱められる。
ない場合には、液晶ドロプレット1028Bの周囲の高
分子1028Aの配向規制力により、液晶ドロプレット
1028Bはランダムに配向し、液晶ドロプレット10
28Bの複屈折性により光は散乱され、高分子1028
Aの層と液晶ドロプレット1028Bの層の多層膜構造
のブラッグ反射により光を反射する。このため、後方か
らきた光はこのホログラフィック高分子分散型液晶素子
1029により、例えば、再び後方に戻され、その前方
へ透過する強度を著しく弱められる。
【0070】次に、電極1024,1025間に充分な
電圧を印加すると、液晶ドロプレット1028Bの誘電
率異方性により、液晶ドロプレット1028Bは、例え
ば、電極1024,1025に垂直に配向し、例えば、
高分子1028Aと屈折率がほぼ等しくなるため、透明
となる。
電圧を印加すると、液晶ドロプレット1028Bの誘電
率異方性により、液晶ドロプレット1028Bは、例え
ば、電極1024,1025に垂直に配向し、例えば、
高分子1028Aと屈折率がほぼ等しくなるため、透明
となる。
【0071】このように、本素子では、電圧により光の
透過/反射を切り替えることができ、本発明に必要なシ
ャッター機能を実現できる。ここで、本発明では、観察
者のいる前方への光強度を弱めることが重要であるた
め、本素子において、必ずしも鏡面反射させる必要はな
く、散乱要素を含んだ反射や観察者のいない領域への偏
向でも良いことは明らかであり、かつ、このホログラフ
ィック高分子分散型液晶素子1029の高分子1028
Aの層と液晶ドロプレット1028Bの層の多層膜構造
の角度などを変化させ、ブラッグ反射角を変更すること
により実現できることも明らかである。
透過/反射を切り替えることができ、本発明に必要なシ
ャッター機能を実現できる。ここで、本発明では、観察
者のいる前方への光強度を弱めることが重要であるた
め、本素子において、必ずしも鏡面反射させる必要はな
く、散乱要素を含んだ反射や観察者のいない領域への偏
向でも良いことは明らかであり、かつ、このホログラフ
ィック高分子分散型液晶素子1029の高分子1028
Aの層と液晶ドロプレット1028Bの層の多層膜構造
の角度などを変化させ、ブラッグ反射角を変更すること
により実現できることも明らかである。
【0072】また、図9及び図10に示した高分子分散
型液晶、ホログラフィック高分子分散型液晶の液晶部分
に、図8(a)で示したゲスト−ホスト液晶を用いるこ
とも有効であることは明らかである。
型液晶、ホログラフィック高分子分散型液晶の液晶部分
に、図8(a)で示したゲスト−ホスト液晶を用いるこ
とも有効であることは明らかである。
【0073】〔実施形態5〕本発明の実施形態5の立体
表示装置の概略構成は、図1に示す実施形態1と同様
に、実像のファントム立体像103を再現するファント
ム立体表示装置101と、そのファントム立体像103
を含む位置に配置されたシャッター装置102とで構成
される。ここで、シャッター装置102は、実像の結像
部分の集束光により、この結像部分が光遮断状態あるい
は光散乱状態あるいは光反射状態となる光反応素子(例
えば、フォトクロミック物質、あるいは光構造変化を起
こす物質と液晶とを含む物質、あるいは光構造変化によ
りネマティック−アイソトロピック相転移温度が変化す
る液晶を含む素子などを用いる)を含んで構成される。
表示装置の概略構成は、図1に示す実施形態1と同様
に、実像のファントム立体像103を再現するファント
ム立体表示装置101と、そのファントム立体像103
を含む位置に配置されたシャッター装置102とで構成
される。ここで、シャッター装置102は、実像の結像
部分の集束光により、この結像部分が光遮断状態あるい
は光散乱状態あるいは光反射状態となる光反応素子(例
えば、フォトクロミック物質、あるいは光構造変化を起
こす物質と液晶とを含む物質、あるいは光構造変化によ
りネマティック−アイソトロピック相転移温度が変化す
る液晶を含む素子などを用いる)を含んで構成される。
【0074】図11は本実施形態5の立体表示装置の基
本動作を説明するための図である。ファントム立体表示
装置101は、図11に示すように、実像のファントム
立体像103を、例えば、奥行き標本化像を時分割的に
表示することで再現する。シャッター装置102を構成
するシャッター素子102Aを、例えば、ファントム立
体像103を含む位置に配置する。そして、観察者から
見て前方から立体像を再現すると、シャッター装置10
2における実像の結像部分では、一旦実像が再現された
(図11の左図)後、前記光反応素子の働きにより、そ
の部分が光遮断あるいは光散乱あるいは光反射状態とな
る(図11の右図)。これにより、後方(観察者から見
て)の部分のファントム立体像103が再生されている
一定時間の間、再現される後方(観察者の眼球104か
ら見て)のファントム立体像からくる光は遮られたり、
弱められたりする。これは、通常の物体の前方部分が後
方部分からの光を遮ることと同義であり、かつ、物体の
裏側の部分が見えない状態も模擬できる。
本動作を説明するための図である。ファントム立体表示
装置101は、図11に示すように、実像のファントム
立体像103を、例えば、奥行き標本化像を時分割的に
表示することで再現する。シャッター装置102を構成
するシャッター素子102Aを、例えば、ファントム立
体像103を含む位置に配置する。そして、観察者から
見て前方から立体像を再現すると、シャッター装置10
2における実像の結像部分では、一旦実像が再現された
(図11の左図)後、前記光反応素子の働きにより、そ
の部分が光遮断あるいは光散乱あるいは光反射状態とな
る(図11の右図)。これにより、後方(観察者から見
て)の部分のファントム立体像103が再生されている
一定時間の間、再現される後方(観察者の眼球104か
ら見て)のファントム立体像からくる光は遮られたり、
弱められたりする。これは、通常の物体の前方部分が後
方部分からの光を遮ることと同義であり、かつ、物体の
裏側の部分が見えない状態も模擬できる。
【0075】したがって、本実施形態5の立体表示装置
により、ファントム部分を見えなくすることができ、フ
ァントム像のない自然な三次元再生像を得ることができ
る。また、本実施形態5の立体表示装置においては、シ
ャッター装置へは特に情報を入力する必要がなく、必要
な情報量の増加が起こらない利点を有し、かつ、特に電
圧などで駆動する必要がない利点を有する。
により、ファントム部分を見えなくすることができ、フ
ァントム像のない自然な三次元再生像を得ることができ
る。また、本実施形態5の立体表示装置においては、シ
ャッター装置へは特に情報を入力する必要がなく、必要
な情報量の増加が起こらない利点を有し、かつ、特に電
圧などで駆動する必要がない利点を有する。
【0076】次に、前記光反応素子の一実施例について
説明する。まず、光の照射によって光の遮断状態となる
ものにフォトクロミック物質がある。これは、光の照射
により、例えば、銀微粒子などが遊離し、光を遮ると再
び化合物となり透明に戻る現象などを利用している。
説明する。まず、光の照射によって光の遮断状態となる
ものにフォトクロミック物質がある。これは、光の照射
により、例えば、銀微粒子などが遊離し、光を遮ると再
び化合物となり透明に戻る現象などを利用している。
【0077】次に、例えば、光の照射によりシス−トラ
ンス構造変化を起こす。例えば、アゾベンゼン系高分子
などのように光構造変化を起こす物質と液晶との混合物
を高分子内にドロプレットとして分散させることによ
り、光による透過/散乱あるいは透過/反射を切り替え
ることができる。すなわち、光構造変化により物質の形
が変化し、これが液晶の配向状態に変化を与え、液晶と
高分子との屈折率差が変化することにより、透過/散乱
が切り替わる。さらに、この液晶混合物層と高分子層を
層状構造とすることにより、ブラッグ反射による反射と
透過を切り替えることができることは明らかである。
ンス構造変化を起こす。例えば、アゾベンゼン系高分子
などのように光構造変化を起こす物質と液晶との混合物
を高分子内にドロプレットとして分散させることによ
り、光による透過/散乱あるいは透過/反射を切り替え
ることができる。すなわち、光構造変化により物質の形
が変化し、これが液晶の配向状態に変化を与え、液晶と
高分子との屈折率差が変化することにより、透過/散乱
が切り替わる。さらに、この液晶混合物層と高分子層を
層状構造とすることにより、ブラッグ反射による反射と
透過を切り替えることができることは明らかである。
【0078】次に、例えば光照射による構造変化や温度
変化などによって、ネマティック−アイソトロピック相
転移温度が変化する液晶を含む物質を高分子内にドロプ
レットとして分散させることも有効である。ネマティッ
ク状態では、複屈折現象により、散乱状態となり、アイ
ソトロピック状態では複屈折がなくなるため、透明とな
る。さらに、この液晶混合物層と高分子層を層状とする
ことにより、ブラッグ反射による反射と透過を切り替え
ることができることは明らかである。
変化などによって、ネマティック−アイソトロピック相
転移温度が変化する液晶を含む物質を高分子内にドロプ
レットとして分散させることも有効である。ネマティッ
ク状態では、複屈折現象により、散乱状態となり、アイ
ソトロピック状態では複屈折がなくなるため、透明とな
る。さらに、この液晶混合物層と高分子層を層状とする
ことにより、ブラッグ反射による反射と透過を切り替え
ることができることは明らかである。
【0079】以上、本発明者によってなされた発明を、
前記実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は、前
記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱し
ない範囲において種々変更可能であることは勿論であ
る。
前記実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は、前
記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱し
ない範囲において種々変更可能であることは勿論であ
る。
【0080】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、以
下のとおりである。
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、以
下のとおりである。
【0081】(1)バリフォーカル型立体表示装置ある
いは奥行き標本化型立体表示装置を含むファントム立体
表示装置と、光の透過/遮断あるいは透過/散乱が、時
間的あるいは空間的あるいは時間・空間的に切り替わる
シャッター装置を含み、かつこのシャッター装置を前記
ファントム立体表示装置のファントム立体像が再現され
る位置を含んだ位置に配置し、かつ観察者から見てシャ
ッター装置を構成するシャッター素子より後方部分にお
ける前記ファントム立体像が再現されている時間に、こ
のシャッター素子の光遮断あるいは光散乱の機能を発現
させることにより、立体視の生理的要因を多く満足で
き、かつファントム現象のない自然な三次元像を電気的
に書き替え可能な形で動画再生できる。
いは奥行き標本化型立体表示装置を含むファントム立体
表示装置と、光の透過/遮断あるいは透過/散乱が、時
間的あるいは空間的あるいは時間・空間的に切り替わる
シャッター装置を含み、かつこのシャッター装置を前記
ファントム立体表示装置のファントム立体像が再現され
る位置を含んだ位置に配置し、かつ観察者から見てシャ
ッター装置を構成するシャッター素子より後方部分にお
ける前記ファントム立体像が再現されている時間に、こ
のシャッター素子の光遮断あるいは光散乱の機能を発現
させることにより、立体視の生理的要因を多く満足で
き、かつファントム現象のない自然な三次元像を電気的
に書き替え可能な形で動画再生できる。
【図1】本発明の実施形態1の立体表示装置の概略構成
を示す模式図である。
を示す模式図である。
【図2】ファントム現象を回避するための本実施形態1
の立体表示装置の基本動作を説明するための図である。
の立体表示装置の基本動作を説明するための図である。
【図3】本発明の実施形態2の立体表示装置の概略構成
を示す模式図である。
を示す模式図である。
【図4】本実施形態2の立体表示装置の基本動作を説明
するための図である。
するための図である。
【図5】本発明の実施形態3の立体表示装置の概略構成
を示す模式図である。
を示す模式図である。
【図6】本実施形態3の立体表示装置の基本動作を説明
するための図である。
するための図である。
【図7】本実施形態3におけるレンズやミラーなどの光
学系を用いた立体表示装置の概略構成を示す模式図であ
る。
学系を用いた立体表示装置の概略構成を示す模式図であ
る。
【図8】本発明の実施形態4の立体表示装置におけるシ
ャッター装置の実施例の構成を示す断面図である。
ャッター装置の実施例の構成を示す断面図である。
【図9】本実施形態4のシャッター装置に用いる高分子
分散型液晶素子の一実施例を示す断面図である。
分散型液晶素子の一実施例を示す断面図である。
【図10】本実施形態4のシャッター装置に用いるホロ
グラフィック高分子分散型液晶素子の一実施例を示す断
面図である。
グラフィック高分子分散型液晶素子の一実施例を示す断
面図である。
【図11】本実施形態5の立体表示装置の基本動作を説
明するための図である。
明するための図である。
【図12】従来のバリフォーカル型立体表示装置の一例
を示す図である。
を示す図である。
【図13】従来のバリフォーカル型立体表示装置の一例
を示す図である。
を示す図である。
【図14】従来の奥行き標本化型立体表示装置の一例を
示す図である。
示す図である。
【図15】図12,13,14に示す立体表示装置の動
作を説明するための図である。
作を説明するための図である。
101…ファントム立体表示装置、102…シャッター
装置、102A…シャッター素子、103…ファントム
立体像(実像)、104…観察者の眼球、105…透過
した光、106…遮断された光、107…遮断、散乱、
反射機能が発現した部分、108…二次元表示装置、1
09…可変焦点レンズ、110…ファントム立体像(虚
像)、111…シャッター素子の虚像、1021…ゲス
ト−ホスト液晶層、1021A…液晶、1021B…二
色性色素、1022,1023…配向膜、1024,1
025…電極、1026…電源(印加電圧)、1027
…電源スイッチ、1028…高分子分散型液晶素子、1
028A…高分子、1028B…液晶ドロプレット、1
029…ホログラフィック高分子分散型液晶素子、α
1,β1…二次元表示装置、α2…可変焦点装置、α
3,β3…三次元像(虚像)、α4,β4…観察者の眼
球、α5,β5…裏側の点、α6…二次元像、α7…同
期装置、α8,β2…駆動装置、γ1…三次元物体、γ
2…二次元像の集合。
装置、102A…シャッター素子、103…ファントム
立体像(実像)、104…観察者の眼球、105…透過
した光、106…遮断された光、107…遮断、散乱、
反射機能が発現した部分、108…二次元表示装置、1
09…可変焦点レンズ、110…ファントム立体像(虚
像)、111…シャッター素子の虚像、1021…ゲス
ト−ホスト液晶層、1021A…液晶、1021B…二
色性色素、1022,1023…配向膜、1024,1
025…電極、1026…電源(印加電圧)、1027
…電源スイッチ、1028…高分子分散型液晶素子、1
028A…高分子、1028B…液晶ドロプレット、1
029…ホログラフィック高分子分散型液晶素子、α
1,β1…二次元表示装置、α2…可変焦点装置、α
3,β3…三次元像(虚像)、α4,β4…観察者の眼
球、α5,β5…裏側の点、α6…二次元像、α7…同
期装置、α8,β2…駆動装置、γ1…三次元物体、γ
2…二次元像の集合。
Claims (7)
- 【請求項1】 ファントム立体像を表示するファントム
立体表示装置と、光の透過率を制御するシャッター素子
からなるシャッター装置で構成される立体表示装置であ
って、前記シャッター装置が、前記ファントム立体像が
再現される位置、もしくは該位置と光学的に等価な位置
にあることを特徴とする立体表示装置。 - 【請求項2】 前記シャッター素子は、観察者からみて
該シャッター素子の向こう側において前記ファントム立
体像が再現されている時間に、前記シャッター素子位置
における前記ファントム像の奥行き標本化像(二次元像
である)の領域の光透過率を低下させる手段を有するこ
とを特徴とする請求項1に記載される立体表示装置。 - 【請求項3】 前記シャッター素子の構成材料は、分子
の方向によって光の吸収率の異なる二色性色素と誘電率
異方性を有する液晶とで構成されるゲスト−ホスト型液
晶、高分子中に液晶を粒状に含有する高分子分散型液
晶、液晶中に高分子のネットワークを有する高分子分散
型液晶、前記高分子中に液晶を粒状に含有する高分子分
散型液晶と高分子とが層構造をなすホログラフィック高
分子分散型液晶、前記した液晶中に高分子のネットワー
クを有する高分子分散型液晶と高分子とが層構造をなす
ホログラフィック高分子分散型液晶、前記高分子分散型
液晶中の前記液晶が前記ゲスト−ホスト型液晶からなる
高分子分散型液晶のうちいずれか1つであることあるい
はこれらの組合せであることを特徴とする請求項1又は
2に記載される立体表示装置。 - 【請求項4】 前記シャッター素子が、二次元的に分割
された各々の領域を独立に駆動できる手段を有すること
を特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか1項に記載
される立体表示装置。 - 【請求項5】 ファントム立体像を表示するファントム
立体表示装置と、光の透過率を制御するシャッター素子
からなるシャッター装置で構成される立体表示装置であ
って、前記ファントム立体像が実像であり、かつ、前記
シャッター装置が前記実像位置にあり、かつ、前記シャ
ッター素子が、前記実像の結像光により前記シャッター
素子位置における実像領域の光透過率を低下させる光反
応素子であることを特徴とする立体表示装置。 - 【請求項6】 前記光反応素子の構成物質がフォトクロ
ミック物質、光構造変化を起こす物質と液晶とからなる
物質、光構造変化によりネマティック−アイソトロピッ
ク層転移温度が変化する物質のうちいずれか1つからな
ることを特徴とする請求項5に記載される立体表示装
置。 - 【請求項7】 前記ファントム立体表示装置が二次元像
表示装置と可変焦点レンズとからなることを特徴とする
請求項1乃至6のうちいずれか1項に記載される立体表
示装置。
Priority Applications (7)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8229717A JPH1074052A (ja) | 1996-08-30 | 1996-08-30 | 立体表示装置 |
EP06077207A EP1798592A3 (en) | 1996-01-17 | 1997-01-16 | Optical device and three-dimensional display device |
US08/784,353 US6469683B1 (en) | 1996-01-17 | 1997-01-16 | Liquid crystal optical device |
EP97300262A EP0785457A3 (en) | 1996-01-17 | 1997-01-16 | Optical device and three-dimensional display device |
US10/011,638 US6714174B2 (en) | 1996-01-17 | 2001-12-11 | Optical device and three-dimensional display device |
US10/782,979 US7336244B2 (en) | 1996-01-17 | 2004-02-23 | Optical device and three-dimensional display device |
US10/782,972 US7209097B2 (en) | 1996-01-17 | 2004-02-23 | Optical device and three-dimensional display device |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8229717A JPH1074052A (ja) | 1996-08-30 | 1996-08-30 | 立体表示装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1074052A true JPH1074052A (ja) | 1998-03-17 |
Family
ID=16896607
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8229717A Pending JPH1074052A (ja) | 1996-01-17 | 1996-08-30 | 立体表示装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1074052A (ja) |
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003107402A (ja) * | 2001-07-26 | 2003-04-09 | Seiko Epson Corp | 立体表示装置及び投射型立体表示装置 |
JP2004163644A (ja) * | 2002-11-13 | 2004-06-10 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 三次元表示方法 |
JP2006526168A (ja) * | 2003-05-09 | 2006-11-16 | コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ | 統合表示デバイスを備えたミラー組み立て品 |
US7233441B2 (en) | 2001-10-11 | 2007-06-19 | Seiko Epson Corporation | Stereoscopic display |
JP2007225976A (ja) * | 2006-02-24 | 2007-09-06 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 3次元表示方法 |
WO2008149961A1 (en) * | 2007-06-01 | 2008-12-11 | Sharp Kabushiki Kaisha | Optical system and display |
JP2009259259A (ja) * | 1999-08-19 | 2009-11-05 | Puredepth Ltd | 積層スクリーンを有する可視ディスプレイの奥行き移動の制御 |
US8780039B2 (en) | 2008-11-28 | 2014-07-15 | Sharp Kabushiki Kaisha | Optical system and display |
KR101472052B1 (ko) * | 2008-07-30 | 2014-12-12 | 삼성디스플레이 주식회사 | 표시장치 |
JP2017511894A (ja) * | 2014-01-31 | 2017-04-27 | マジック リープ, インコーポレイテッド | 多焦点表示システムおよび方法 |
WO2023181598A1 (ja) * | 2022-03-22 | 2023-09-28 | 株式会社Jvcケンウッド | 表示装置、表示方法およびプログラム |
-
1996
- 1996-08-30 JP JP8229717A patent/JPH1074052A/ja active Pending
Cited By (15)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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