JP2002214580A - 立体表示装置およびその駆動方法 - Google Patents

立体表示装置およびその駆動方法

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JP2002214580A JP2001339214A JP2001339214A JP2002214580A JP 2002214580 A JP2002214580 A JP 2002214580A JP 2001339214 A JP2001339214 A JP 2001339214A JP 2001339214 A JP2001339214 A JP 2001339214A JP 2002214580 A JP2002214580 A JP 2002214580A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 眼鏡等を用いることなく立体視の生理的要因
を満足すると共に、電気的に書き換え可能な表示を行う
ことができる立体表示装置を提供すること。 【解決手段】 表示手段に表示される2次元像を立体的
に表示させる立体表示装置において、第1の周波数の電
圧を印加したときの誘電率の差が正の値となり、第2の
周波数の電圧を印加したときの差が負の値となる誘電率
を有する屈折率可変物質の層、所定の焦点距離を有する
固定焦点レンズ、および、該固定焦点レンズと前記屈折
率可変物質とからなる層を挟持する少なくとも一対の透
明電極を有する結像位置移動手段と、前記2次元像の更
新周期と前記結像位置移動手段の結像位置の移動周期と
を同期させる同期手段と、該同期手段に基づいて、前記
第1および前記第2の周波数の駆動出力で前記結像位置
移動手段を駆動する駆動手段とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、立体表示装置およ
びその駆動方法に関し、特に、2次元表示装置に表示さ
れる2次元像を立体的に表示させる装置に適用して有効
な技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の立体表示装置は、たとえば、図1
5に示す液晶シャッター眼鏡を用いた装置が知られてい
る。
【0003】図15に示す装置では、まず、異なる方向
から3次元物体1を撮像した、いわゆる視差像を得るた
めに、所定の間隔で設置した2台のカメラ2,3で3次
元物体1を撮像する。
【0004】次に、それぞれのカメラ2,3で撮像した
2次元像が、1フィールドごとに交互に並ぶように、映
像信号変換装置4が2次元像を合成する。
【0005】映像信号変換装置4は、合成した2次元像
をCRT表示装置5に表示させると共に、カメラ2で撮
像した2次元像を表示させている時には、液晶シャッタ
ー眼鏡6の内で観察者7の左側の液晶シャッターを透過
状態にすると共に、右側を非透過状態にする。
【0006】一方、映像信号変換装置4がカメラ3で撮
像した2次元像をCRT表示装置5に表示させている時
には、液晶シャッター眼鏡6の内で観察者7の右側の液
晶シャッターを透過状態とし、左側の液晶シャッターを
非透過状態にする。
【0007】前述する動作を繰り返すことによって、目
の残像効果によって、あたかも、観察者7は両目で視差
像を同時に見ているように感じるので、両眼視差による
立体視ができる。
【0008】また、眼鏡等を用いない他の立体表示装置
としては、たとえば、図16に示す周知のレンティキュ
ラレンズ板を用いた立体表示装置が知られている。
【0009】この装置では、前述する液晶シャッター眼
鏡を用いた装置と同様に、まず、3次元物体1の視差像
をカメラ2,3で撮像する。
【0010】次に、カメラ2,3でそれぞれ撮像した2
枚の2次元像から、水平方向の画素が1画素毎に交互に
並ぶ2次元像を映像信号変換手段4が合成する。
【0011】映像信号変換手段4は合成した2次元像
を、たとえば、液晶表示装置に代表されるマトリクス型
の2次元表示装置9に表示させる。
【0012】このとき、2次元表示装置9の表示面側に
レンティキュラレンズ板8を密着して配置しておくこと
により、レンティキュラレンズ板8には指向性があるの
で、観察者7の位置によっては、観察者の左目および右
目にそれぞれカメラ2およびカメラ3で撮像した2次元
像の画素のみが認識されることになる。
【0013】したがって、観察者7の両目には所定の間
隔で撮像された視差像がそれぞれ見えることになるの
で、両眼視差による立体視ができる。
【0014】また、より自然な立体像の立体表示装置と
しては、たとえば、ホログラフィが知られている。
【0015】ホログラフィは光源から照射された干渉性
が高いコヒーレント光で、3次元物体1を照射したとき
の透過光あるいは反射光である物体光と、光源から照射
された参照光とが所定の角度をなすときの干渉縞を撮像
する。
【0016】一方、再生を行う場合には、撮像時に用い
たものと同じ波長の光によって、撮像した干渉縞を読み
出すことによって、3次元物体が立体視できる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、前記従来
技術を検討した結果、以下の問題点を見いだした。
【0018】従来の液晶シャッター眼鏡を用いた立体表
示装置では、常時、液晶シャッター眼鏡をしていなけれ
ばならず、たとえば、テレビ会議等のように通信を前提
とした場合には、参加者の顔を確認することができず、
不自然であるという問題があった。
【0019】一方、レンティキュラレンズを用いた立体
表示装置では、両眼で視差像を観察できる範囲が狭い範
囲に限られているので、観察者7は2次元表示装置9に
対する位置を自由に選べないと言う問題があった。
【0020】また、観察できる範囲が狭いので、複数の
人が同時に観察できないと言う問題があった。
【0021】さらには、液晶シャッター眼鏡を用いた立
体表示装置およびレンティキュラレンズを用いた立体表
示装置では、観察者7の目のピントは表示装置の表面に
合っている場合が多く、表示される像による変化がな
い。
【0022】このため、観察者7が認識する輻輳と目の
ピント位置との間に矛盾が生じることになるので、眼精
疲労を生じさせてしまうという問題があった。
【0023】また、表示装置に表示される2次元像は、
カメラ2,3の位置によって決定される視点位置で固定
されてしまうので、動的視差を表現できず、たとえば、
観察者7が移動した場合、表示装置に表示される像が一
緒に移動してくるように感じられてしまうので、観察者
に違和感を与えてしまうという問題があった。
【0024】ホログラフィを用いる立体表示装置では、
3次元物体の撮像時に、レーザ光等のコヒーレント光が
必要であると共に、得られる情報量が膨大なものとなっ
てしまうので、リアルタイムで動画の情報を処理できな
いという問題があった。
【0025】本発明の目的は、眼鏡等を用いることなく
立体視の生理的要因である両眼視差、輻輳、ピント調節
および動的視差等を満足すると共に、電気的に書き換え
可能な動画表示を行うことができる立体表示装置を提供
することにある。
【0026】本発明の他の目的は、眼鏡等を用いること
なく立体視の生理的要因である両眼視差、輻輳、ピント
調節および動的視差等を満足すると共に、電気的に書き
換え可能な動画表示を行うことができる立体表示装置の
駆動方法を提供することにある。
【0027】本発明の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述及び添付図面によって明らか
になるであろう。
【0028】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、
下記のとおりである。
【0029】(1)表示手段に表示される2次元像を立
体的に表示させる立体表示装置において、第1の周波数
の電圧を印加したときの誘電率の差が正の値となり、第
2の周波数の電圧を印加したときの前記誘電率の差が負
の値となる異なる2つ以上の誘電率を有する二周波駆動
液晶の層、所定の焦点距離を有する固定焦点レンズ、お
よび、該固定焦点レンズと前記二周波駆動液晶とからな
る層を挟持する少なくとも一対の透明電極からなり、前
記表示手段に表示される前記2次元像の結像位置を移動
させる結像位置移動手段と、前記表示手段に表示される
2次元像の更新周期と前記結像位置移動手段の結像位置
の移動周期とを同期させる同期手段と、該同期手段に基
づいて、前記第1の周波数の電圧を有する第1の駆動信
号と、前記第2の周波数の電圧を有する第2の駆動信号
とを所定の時間毎に周期的に切り換えて一定時間印加す
ることにより前記結像位置移動手段をアナログ的かつ周
期的に駆動する駆動手段とを具備し、前記第1の周波数
からなる駆動信号は、前記二周波駆動液晶の分子の長軸
を電界に沿って配向させる力を加え、前記第2の周波数
からなる駆動信号は、前記二周波駆動液晶の分子の長軸
を電界に垂直に配向させる力を与え、前記二周波駆動液
晶の分子が方向転換を阻害する力を有することにより液
晶のアナログ的かつ周期的な配向運動を可能とする。
【0030】(2)前記(1)に記載の立体表示装置に
おいて、前記駆動手段が駆動信号を周期的に一定時間印
加する時間が、液晶分子の方向転換を阻害する力と、駆
動信号によって働く力とが均衡する時間である。
【0031】(3)前記(2)に記載の立体表示装置に
おいて、前記結像位置移動手段は前記液晶の層と接する
位置に、前記液晶を所定の方向に配向させる配向膜を具
備する。
【0032】(4)前記(3)に記載の立体表示装置に
おいて、前記結像位置移動手段は前記液晶の層と該液晶
の層の側の透明電極との間に前記配向膜を配置し、前記
固定焦点レンズの側には前記配向膜を配置しない。
【0033】(5)前記(3)もしくは(4)に記載の
立体表示装置において、前記結像位置移動手段を複数個
有し、該複数個の結像位置移動手段を前記配向膜の配向
方向が互いに直交するように配置する。
【0034】(6)前記(1)ないし(5)のいずれか
1項に記載の立体表示装置において、前記表示手段は、
3次元像を撮像位置の奥行き方向に所定の間隔で設定さ
れる平面に属する2次元像に分解された奥行き標本化像
を表示する手段、あるいは、線画像を描く線描画手段か
らなる。
【0035】(7)前記(1)ないし(6)のいずれか
1項に記載の立体表示装置において、液晶の配向が均一
となる面側を前記表示装置に向けて配置する。
【0036】(8)前記(1)ないし(7)のいずれか
1項に記載の立体表示装置において、前記一対の透明電
極は電極間の距離が一定である。
【0037】(9)2次元像を表示する表示手段と、該
表示手段と観察者との間に設置され、二周波駆動液晶を
有する結像位置移動手段と、前記表示手段に表示される
2次元像の更新周期と前記結像位置移動手段の結像位置
の移動周期とを同期させる同期手段と、前記結像位置移
動手段を駆動する駆動手段とからなる立体表示装置の駆
動方法であって、前記駆動手段は、前記二周波駆動液晶
の分子の長軸を電界に沿って配向させる力を加えるため
の第1の周波数を主な周波数とする第1の出力電圧なら
びに前記二周波駆動液晶の分子の長軸を電界に垂直に配
向させる力を与えるための第2の周波数を主な周波数と
する第2の出力電圧とからなる駆動信号を、周期的に一
定時間出力し、前記結像位置移動手段を駆動する過程
と、前記同期手段は前記駆動手段の出力に基づいて、前
記表示手段に表示する前記2次元像を所定の順番で更新
し表示する過程とを備え、前記結像位置移動手段を駆動
する過程で前記駆動手段が出力する駆動信号は、前記2
つの出力電圧の出力時間を、一定の比で、かつ一定の周
期にし、前記第1の出力電圧と前記第2の出力電圧を印
加した場合に、液晶の誘電率異方性の符号を逆にし、こ
れに対抗する前記二周波駆動液晶の分子の方向転換を阻
害する力を利用して液晶のアナログ的かつ周期的な配向
運動を可能とする。
【0038】(10)前記(9)に記載の立体表示装置
の駆動方法において、前記駆動手段が前記結像位置移動
手段を駆動する過程における駆動信号を周期的に一定時
間出力する時間が、液晶分子の方向転換を阻害する力
と、駆動信号によって働く力とが均衡する時間とする。
【0039】(11)前記(9)および(10)に記載
の立体表示装置の駆動方法において、前記駆動手段は前
記結像位置移動手段を駆動する駆動信号を所定の値の
間、停止させる過程を備える。
【0040】前述する(1)〜(8)の手段によれば、
例えば、3次元像を撮像位置の奥行き方向に、所定の間
隔で設定される平面に属する2次元像毎に予め分解して
おき、この画像を所定の順番で表示手段に表示させると
共に、第1の周波数の電圧と第2の周波数の電圧とを印
加した結像位置可変手段によって、表示手段に表示され
る画像の結像位置を変化させる。
【0041】このとき、同期手段によって、表示手段に
表示される画像とこの画像の結像位置を同期させること
によって、観察者は表示装置に表示される画像を立体像
として観察できる。
【0042】前述する(9)乃至(11)の方法によれ
ば、前記駆動手段は、前記二周波駆動液晶の分子の長軸
を電界に沿って配向させる力を加えるための第1の周波
数を主な周波数とする第1の出力電圧ならびに前記二周
波駆動液晶の分子の長軸を電界に垂直に配向させる力を
与えるための第2の周波数を主な周波数とする第2の出
力電圧とからなる駆動信号を、周期的に一定の時間出力
し、前記結像位置移動手段を駆動する過程と、前記同期
手段は前記駆動手段の出力に基づいて、前記表示手段に
表示する前記2次元像を所定の順番で更新し表示する過
程とを備え、前記結像位置移動手段を駆動する過程で前
記駆動手段が出力する駆動信号は、前記2つの出力電圧
の出力時間を、一定の比で、かつ一定の周期にし、前記
第1の出力電圧と前記第2の出力電圧を印加した場合
に、液晶の誘電率異方性の符号を逆にし、これに対抗す
る前記二周波駆動液晶の分子の方向転換を阻害する力を
利用して液晶のアナログ的かつ周期的な配向運動を可能
とすることにより、表示手段に表示される2次元像の表
示位置を観察者の視線方向に変化できるので、観察者は
2次元平面である表示手段に表示される2次元像を立体
的に観察できる。
【0043】
【発明の実施の形態】以下、本発明について、発明の実
施の形態(実施例)とともに図面を参照して詳細に説明
する。
【0044】なお、発明の実施の形態を説明するための
全図において、同一機能を有するものは同一符号を付
け、その繰り返しの説明は省略する。
【0045】(実施の形態1)図1は本発明の実施の形
態1の立体表示装置の概略構成を示すブロック図であ
り、11は2次元表示装置(表示手段)、12は可変焦
点レンズ(結像位置移動手段)、13は駆動装置(駆動
手段)、14は同期装置(同期手段)、15は立体像、
16は観察者、17は2次元像である。
【0046】図1において、2次元表示装置11は周知
の2次元表示装置であり、たとえば、CRT(Cath
ode Ray Tube)、液晶ディスプレイ、LE
Dディスプレイ、プラズマディスプレイ、プロジェクシ
ョン型ディスプレイ、および、線描画型ディスプレイ等
である。
【0047】また、2次元表示装置11は、可変焦点レ
ンズ12の焦点距離の内側、すなわち、焦点距離よりも
可変焦点レンズ12に近い位置に設置されている。
【0048】可変焦点レンズ12は、2次元表示装置1
1と観察者16との間に設置されており、後述するよう
に、駆動装置13の出力に基づいて焦点距離を所定の速
度で変化させる。
【0049】駆動装置13は、所定のデューティ比と所
定の周期を有すると共に、予め設定された振幅の等しい
周波数f12と周波数f22との駆動信号を出力する周
知の信号発生器であり、詳細については後述する。
【0050】なお、本実施の形態においては、駆動装置
13の出力は振幅の等しい周波数f12と周波数f22
の駆動信号を用いたが、等しい振幅の信号でなくてもよ
いことは言うまでもない。
【0051】同期装置14は駆動装置13の駆動信号に
基づいて、可変焦点レンズ12の焦点位置と2次元表示
装置11に表示する2次元像とを同期させるための装置
であり、たとえば、駆動装置13の出力に基づいて可変
焦点レンズ12の焦点距離が変化を行う時間分のディレ
ー時間待った後、同期信号を発生させる。
【0052】立体像15は、実施の形態1の立体表示装
置を用いたときに観察者16に観測される画像を説明す
るための3次元像であり、本実施の形態1の場合は虚像
として表示される。
【0053】観察者16の両眼は観察者16の観察位置
を示すものであり、2次元像17は2次元表示装置11
に表示される像であり、後述する手順により、立体像を
所定の間隔の平面に属する2次元像に分解したものであ
る。
【0054】図2は実施の形態1の可変焦点レンズの概
略構成を示す図であり、図2(a)は実施の形態1の可
変焦点レンズの原理を説明するための図であり、図2
(b)は実施の形態1に用いる可変焦点レンズの概略構
成を示す図である。
【0055】図2(a)において、21は固定焦点レン
ズ、22は屈折率可変物質、23,24は透明電極、2
6は入射光、27,28は出射光を示す。
【0056】固定焦点レンズ21は周知の固定焦点レン
ズであり、たとえば、ガラスもしくはプラスチックをレ
ンズ材料とする単レンズあるいはフレネルレンズ等であ
る。
【0057】屈折率可変物質22は屈折率異方性と誘電
率異方性とを有すると共に、印加電圧によって誘電率異
方性の符号が変化する物質であり、たとえば、二周波駆
動液晶等である。
【0058】なお、本願明細書中においては、異なる2
つ以上の誘電率を有する物質を誘電率異方性物質とし、
特に、誘電率異方性をΔεと記し、Δε=ε‖(分子長
軸に平行な誘電率)-ε⊥(分子長軸に垂直な誘電率)
と定義する。
【0059】透明電極23,24は周知の透明電極であ
り、たとえば、ITO膜あるいはSnOX膜等である。
【0060】また、透明電極23,24が固定焦点レン
ズ21と屈折率可変物質22と挟んで配置することによ
り、図2(a)に示すように、固定焦点レンズ21側の
透明電極23と屈折率可変物質22側の透明電極24と
の間隔を容易に一定に保つことができる。
【0061】入射光26は可変焦点レンズ12に入射す
る光であり、出射光27は焦点距離がもっとも長い時に
可変焦点レンズ12から出射する光であり、出射光28
は焦点距離がもっとも短い時に可変焦点レンズ12から
出射する光を示す。
【0062】次に、図2(a)に基づき可変焦点レンズ
12の動作を説明すると、屈折率可変物質22は誘電率
異方性を有すると共に屈折率異方性をも有しているの
で、印加電界すなわち透明電極23,24に印加する電
圧の周波数を変化することにより、入射光26が感じる
屈折率を印加電圧の周波数で制御できる。
【0063】したがって、固定焦点レンズ21の屈折率
と屈折率可変物質22の屈折率との差を制御できるの
で、可変焦点レンズ12の焦点距離、すなわち、2次元
表示装置11に表示される2次元像の結像位置を制御で
きることになる。
【0064】このように、可変焦点レンズ12は前述す
る物性の屈折率可変物質22を用いるため、主に電界に
よって屈折率を制御できるので、電界を大きくすること
により、可変焦点レンズ12の焦点距離の変化速度を容
易に高速化できるという効果がある。
【0065】また、透明電極23を固定焦点レンズ21
の屈折率可変物質22側ではなく、固定焦点レンズ21
と屈折率可変物質22とを挟む位置に配置できるので、
透明電極23と透明電極24との間隔を容易に一定に保
つことができる。
【0066】ただし、固定焦点レンズ21の屈折率と屈
折率可変物質22の異常屈折率あるいは正常屈折率との
どちらかを同じ、あるいは、近い値に設定しもよい。し
かし、これらの屈折率を同じ値や近い値に設定しなけれ
ばならないと言うわけではない。
【0067】本実施の形態1の可変焦点レンズ12は、
図3(a)に示すように、たとえば、固定焦点レンズ2
1および屈折率可変物質22の内で透明電極23,24
と平行な部分である、焦点距離の変化に寄与しない部分
をできる限り薄くすることによって、透明電極23,2
4に印加する電圧値を減少させることができるという効
果がある。
【0068】なお、透明電極23に固定焦点レンズ21
を薄く形成する方法としては、図3(b)に示すよう
に、ガラス、プラスチックあるいは金属等からなる固定
焦点レンズの型29を用いて、透明電極23が形成され
ている基板25に、高分子ガラス等の透明物質で固定焦
点レンズの型29のレプリカを形成する方法が有効であ
ることは言うまでもない。
【0069】次に、図2(b)に基づいて、実施の形態
1に用いる可変焦点レンズを説明すると、前述するよう
に、屈折率可変物質22としてはたとえば二周波駆動液
晶を用いると共に、屈折率可変物質22と透明電極23
との間には、たとえば、ポリイミド、PVA、PVB、
あるいは、斜方蒸着SiO等からなる配向膜210を生
成する。
【0070】この配向膜210に、たとえば周知のラビ
ング法等による配向処理を施すことにより、二周波駆動
液晶(屈折率可変物質22)の分子を所定の方向に配向
させる。
【0071】前述するように、配向処理を行うことによ
り、屈折率可変物質22が配向膜210に平行(電界に
対してほぼ垂直)となるような電界の場合には、屈折率
可変物質22を広いドメイン領域において、均一な配向
状態を配向膜210の面内で実現できる。
【0072】したがって、入射光26の偏向状態を配向
膜210による配向方向と一致させることにより、屈折
率可変物質22の屈折率変化を入射光26に効率よく伝
えることができると共に、屈折率可変物質22が種々の
方向を向くこと起因する散乱および可変焦点レンズ12
の白濁を防止できる。
【0073】さらには、図2(c)に示すように、同一
の光学的機能を有する、たとえば、図2(b)に示す可
変焦点レンズ12の配向膜210の配向方向が直行する
ように配置することにより、入射光の偏向状態によら
ず、屈折率可変物質22の屈折率変化を入射光26に効
率よく伝えることができると共に、屈折率可変物質22
が種々の方向を向くこと起因する散乱および可変焦点レ
ンズ12の白濁を防止できるという効果がある。
【0074】同様に、固定焦点レンズ21側の液晶の配
向は、たとえば、ポリイミド、PVA、PVB、あるい
は、斜方蒸着SiO等からなる配向膜を塗布し、たとえ
ば、ラビング法等によって配向処理を施すことが考えら
れる。
【0075】また、固定焦点レンズ21を後述するレプ
リカ法によって形成する場合には、剥がす方向によっ
て、直接に液晶を配向させることもできる。
【0076】この場合には、特殊な膜の塗布あるいは表
面に凹凸のある面を配向処理する必要がないので、可変
焦点レンズ12の生成が容易になると言う効果がある。
【0077】また、固定焦点レンズ21側に垂直配向材
を塗布することにより、固定焦点レンズ21側の液晶を
垂直配向とすることもできることは言うまでもない。
【0078】さらには、前述する垂直配向材以外にも、
たとえば、フッ素等の基を有し、液晶材料との塗れ性が
悪い材料を固定焦点レンズ21側に塗布することによ
り、液晶の固定焦点レンズ21側を垂直配向に近い配向
とすることもできる。
【0079】この場合には、膜を塗布するだけでよく、
表面に凹凸のある面を配向処理する必要がないので、可
変焦点レンズ12の形成が容易になると言う効果があ
る。
【0080】また、本実施の形態の可変焦点レンズ22
は、図2(b)に示すように、屈折率可変物質22とし
て、たとえば、二周波駆動液晶を用いると共に、屈折率
可変物質22と接する側の透明電極23に、たとえば、
ポリイミド、PVA、PVB、あるいは、斜方蒸着Si
O等からなる配向膜210を生成し、かつ、固定焦点レ
ンズ21側には配向膜210を生成しない構成とする。
【0081】このように、可変焦点レンズ12を構成す
ることによって、配向膜210が配置された側の面の近
傍においては、配向膜210に、たとえば、周知のラビ
ング法等によって配向処理を施すことによって、配向膜
210側の二周波駆動液晶(屈折率可変物質22)の分
子を所定の方向に配向させることができる。
【0082】一方、固定焦点レンズ21側では、特に配
向処理を行っていないので、二周波駆動液晶の分子は場
所によっては異なる向きを向く配向となり、入射光26
に屈折率の変化を十分に伝えることができず、可変焦点
の効果が十分に発現しない場合がある。
【0083】しかしながら、このような構成の場合であ
っても、たとえば、図2(c)に示すように、入射光2
6を液晶の配向がより均一な方向である透明電極24側
から入射することにより、可変焦点の効果が十分に発現
できる。
【0084】すなわち、配向膜210を生成した透明電
極24側に2次元表示装置11を配置する構成とすると
共に、入射光26の偏向状態を配向膜210の配向方向
と一致させることにより、屈折率可変物質22の屈折率
変化を入射光26に効率よく伝えることが可能となる。
【0085】これは、液晶の旋光性によるものであり、
液晶分子の配向方向が入射光26の進行方向の波長に比
較してゆっくりと変化する場合に、入射光26の偏向方
向は液晶分子の配向方向の変化に追随して変化する。
【0086】たとえば、液晶の配向方向が右回りに変化
する場合には、偏向方向も右回りに変化するというもの
である。
【0087】したがって、固定焦点レンズ21側で配向
が場所により異なっていても、入射光26は屈折率変化
を十分に感じることになるので、たとえば、特殊な膜の
塗布の必要性あるいは表面に凹凸のある配向処理をする
ことなく可変焦点レンズ12を構成できるという効果が
ある。
【0088】図4は実施の形態1の立体表示装置におけ
る駆動装置13の駆動出力を説明するための図であり、
図4(a)は正弦波で駆動する場合を示し、図4(b)
は矩形波で駆動する場合を示す。
【0089】図4において、T1は低い周波数の信号を
出力する時間、T2は高い周波数の信号を出力する時
間、T3はT1とT2とを加算した時間を示す。
【0090】図4に示す駆動波形は二周波駆動液晶を駆
動するための駆動電圧波形であり、たとえば、周波数f
21(Δε1>0)と周波数f22(Δε2<0)との異
なる2つの周波数の信号を印加するときで誘電率異方性
Δεの符号が異なる時である。
【0091】図4から明らかなように、実施の形態1の
駆動装置13の駆動出力の振幅は等しかあるいはほぼ等
しい周波数f21を主周波数とする電界と、周波数f2
2を主周波数とする電界とを、一定のデューティー比と
一定の周期とからなる。
【0092】前述する電界を印加された二周波駆動液晶
の分子は、長軸を電界に沿って配向させる力(周波数f
21を印加したときの力)と、長軸を電界に垂直に配向
させる力(周波数f22を印加したときの力)とを周期
的かつ交互に受けることになる。
【0093】このとき、他に二周波駆動液晶の分子を拘
束する力がなければ、液晶は周波数f21と周波数f2
2の切り替わりにしたがって、急激にデジタル的(二値
的)な変化をすることとなり、立体表示装置に必要とな
る連続したアナログ動作を行わせることができない。
【0094】しかしながら、実際の液晶には粘性をはじ
めとして、液晶の結晶としての拘束力等の液晶分子の方
向転換を阻害する力が働くので、前述する駆動信号によ
って働く力と均衡し、広い領域にわたってほぼ均一で高
速な液晶のアナログ的かつ周期的な配向運動が可能とな
る。
【0095】ただし、前述する駆動信号で可変焦点レン
ズ12を駆動する場合、周波数f12と周波数f22と
からなる駆動信号を周期的に一定の時間印加することが
重要である。
【0096】たとえば、周波数f12と周波数f22と
からなる駆動信号を1回だけ印加した場合では、液晶の
均一性が損なわれる、あるいは、散乱が大きくなる等の
現象が表れるだけであり、可変焦点レンズ12としての
実用性には乏しい効果しか発現しない。
【0097】したがって、一定の時間の周期的な駆動信
号の印加により、前述する均衡が十分に行われ、広い領
域にわたって均一な動作が可能となる。
【0098】図5は実施の形態1の駆動装置で可変焦点
レンズを駆動した場合の焦点距離の変化の様子を示す図
であり、横軸は駆動時間、縦軸は焦点距離を示す。
【0099】なお、このときの駆動信号波形は、周波数
は低周波f21(Δε1>0)と高周波f22(Δε2
0)とを用いる図4(b)に示す矩形波である。また、
このときの二周波駆動液晶(屈折率可変物質22)の屈
折率と固定焦点レンズ21の屈折率との関係は、二周波
駆動液晶が透明電極23,24に対して垂直に立った場
合には二周波駆動液晶の屈折率が固定焦点レンズ21の
屈折率より小さくなり、一方、透明電極23,24にほ
ぼ平行な場合には二周波駆動液晶の屈折率が固定焦点レ
ンズ21の屈折率より大きくなる。
【0100】この結果、図5に示すように、可変焦点レ
ンズ12の焦点距離はアナログ的(連続的)に変化する
ことが明らかとなった。また、低周波f12と高周波f
22との繰り返し周波数は、ほぼ30Hzである。
【0101】したがって、実施の形態1の可変焦点レン
ズ12を用いることにより、回復速度が数秒程度かかっ
ていた従来の液晶レンズに比較すると、著しく高速化す
ることが明らかである。
【0102】次に、図6に本実施の形態1の立体表示装
置の動作を説明するための図を示し、以下、図6に基づ
いて本実施の形態1の立体表示装置の動作を説明する。
【0103】図6において、特に、図6(a)は立体表
示装置の動作を説明するための図であり、図6(b)は
2次元表示装置11に表示する2次元像を説明するため
の図である。
【0104】図6において、虚像18は位置19で結像
する2次元像であり、虚像110は位置111で結像す
る2次元像である。また、dobjは可変焦点レンズと2
次元表示装置との距離、dimgは可変焦点レンズと虚像
の結像位置までの距離、立体像112は3次元物体、1
13は2次元像の集合を示す。
【0105】なお、可変焦点レンズと虚像の結像位置ま
での距離dimgに「-(マイナス)」符号が付くのは、可
変焦点レンズ12から観察者16に至る方向を「+(プ
ラス)」とするからである。
【0106】次に、図1および図6に基づいて、本発明
の実施の形態1の立体表示装置の動作を説明すると、ま
ず、2次元表示装置の位置(視点位置)は、前述するよ
うに、dobjが可変焦点レンズ12の焦点距離よりも小
さいので、観察者16には2次元表示装置11に表示さ
れる2次元像17が虚像として観測される。
【0107】このとき、たとえば、レンズの光学の理論
である近軸理論による式(1)に従うと、可変焦点レン
ズ12の焦点距離を変化させることにより、2次元像1
7の虚像18の結像位置19は、欠像位置111の虚像
110へと奥行き方向に変化できる。
【0108】[数1] 1/dobj+1/dimg=1/fo・・・・・・(1) ただし、foは可変焦点レンズ12の焦点距離を示す。
【0109】たとえば、図6(b)に示すように、立体
像112を撮像時もしくは表示時の視点方向からの奥行
き方向に標本化した2次元像の集合113として表現
し、この各2次元像を2次元表示装置11に時分割で表
示する。
【0110】このとき、同期装置14によって2次元表
示装置11と可変焦点レンズ12の焦点距離の変化との
同期をとり、2次元表示装置11に表示される2次元像
の結像位置が奥行きの標本化位置と同じになるように表
示することにより、観察者16には眼の残像現象により
2次元表示装置11に表示される立体像15を、観察者
16の視線方向の奥行き標本化像の集まり(虚像)とし
て観察される。
【0111】以上説明したように、本実施の形態1の立
体表示装置によれば、2次元表示装置11に表示する立
体像112を予め設定した間隔の2次元平面に属する2
次元像に標本化した画像を2次元表示装置11に表示す
ると共に、可変焦点レンズ12の焦点距離の変化に同期
する信号を発生する同期装置14の出力に基づいて、2
次元表示装置11に表示する2次元像を標本化時の位置
と同じとなるように表示することにより、たとえば、式
(1)に基づいて、2次元表示装置11に表示される2
次元像(虚像)の結像位置を変化できるので、立体像1
12を奥行き標本化像の集まりである虚像15として表
示することができる。
【0112】また、本発明の実施の形態1の立体表示装
置では、観察者16は奥行き方向に実質的に配列された
虚像の集まりとして立体像15を観察することになるの
で、両眼視差、輻輳、ピント調節および動的視差等の立
体の生理的要因を矛盾することなく満足でき、自然な立
体視を実現できるという効果がある。
【0113】また、本発明の実施の形態1の立体表示装
置では、表示に必要な情報の量は主に奥行き方向の標本
化数によって決定される。一方、人の視線方向(奥行き
方向)の分解能は、縦および横方向の分解能に比べて低
いことが知られており、奥行き方向の標本化数は縦およ
び横方向に比べて大幅に減らすことができる。
【0114】したがって、本発明では表示に必要となる
情報量をホログラフィに比較して、大幅に減少できると
いう効果がある。
【0115】また、情報量を大幅に減少できるので、た
とえば、動画のように表示の高速性を要求される場合に
も適用できるという利点がある。
【0116】さらには、可変焦点レンズ12による通常
のレンズ作用を利用しているので、光源として特にレー
ザ光源等のコヒーレント光源を必要としないと共に、2
次元像17における色の違いによる影響も小さいので、
カラー化も容易であるという効果がある。
【0117】また、機械的駆動部を必要としないので、
軽量化および信頼性の向上に適しているという利点があ
る。
【0118】また、本実施の形態では2つの周波数を用
いる場合を示したが、2つに限定されることはなく、さ
らに多くの周波数を用いてもよいことは言うまでもな
い。
【0119】(実施の形態2)図7は本発明の実施の形
態2の立体表示装置の概略構成を示すブロック図であ
り、実施の形態1の立体表示装置と基本的な構成は同じ
であり、異なる点は可変焦点レンズ12側から見て焦点
距離よりも外側に2次元表示装置11が配置されている
と共に、2次元像の集合113からなる立体像112を
2次元表示装置11に左右および上下を反転して表示す
るという点である。
【0120】図7から明らかなように、本実施の形態2
の立体表示装置においては、可変焦点レンズ12側から
見て焦点距離よりも外側に2次元表示装置11が配置さ
れているので、観察者16は可変焦点レンズ12と観察
者16との間で結像される立体像(実像)を観察するこ
とになる。
【0121】次に、図8に実施の形態2の立体表示装置
を説明するための図を示し、以下、図8に基づいて実施
の形態2の立体表示装置の動作を説明する。
【0122】ただし、図8において、実像116は結像
位置117において結像する2次元像であり、実像11
4は結像位置115で結像する2次元像である。
【0123】まず、図8に示すように、たとえば、可変
焦点レンズ12の焦点距離を変化させることにより、2
次元像17の実像114の結像位置115を、結像位置
117の実像116へと観察者16の視線の奥行き方向
に変化できる。
【0124】したがって、前述した実施の形態1と同様
に、図6(b)に示す立体像112を奥行き方向に標本
化した2次元像の集合113として表現し、この2次元
像の集合113の各々を2次元表示装置11に時分割で
表示すると共に、各2次元像の結像位置が奥行き標本化
位置と同じになるように、同期装置14によって2次元
表示装置11と可変焦点レンズ12の焦点距離との同期
をとることにより、眼の残像現象を利用して、立体像を
奥行き標本化像(実像)の集まりとして再現できる。
【0125】したがって、前述する実施の形態1の立体
表示装置と同じ効果があると共に、本実施の形態2の立
体表示装置では実像を結像させているので、たとえば、
実像位置に写真乾板をおいて、その位置における2次元
像を撮影できるという効果がある。
【0126】また、実像位置に散乱板をおくことによ
り、その位置における2次元像のみを観察できるという
点が有利である。
【0127】(実施の形態3)図9は本発明の実施の形
態3の立体表示装置の概略構成を示すブロック図であ
り、901はプロジェクション型ディスプレイ、902
はシャッター、903は散乱板、904は画像記録再生
装置、905は同期制御装置を示す。
【0128】図9において、プロジェクション型ディス
プレイ901は周知のプロジェクション型ディスプレイ
であり、本実施の形態3において、複数台使用すること
により、各プロジェクション型ディスプレイの描画速度
を低減させる。
【0129】シャッター902は各プロジェクション型
ディスプレイ901ごとに設置されており、各プロジェ
クション型ディスプレイ901から投影される映像を時
分割で散乱板903に投影する。
【0130】散乱板903は各プロジェクション型ディ
スプレイ901から投影される映像を表示するための周
知の散乱板であり、たとえば、実施の形態1と同様に、
可変焦点レンズ12の焦点距離の内側に設置させれてい
るものとする。
【0131】画像記録再生装置904は、たとえば、周
知のビデオレコーダ等の画像記録装置であり、同期制御
装置905の出力に基づき、接続されているプロジェク
ション型ディスプレイ901に映像信号を出力する。
【0132】同期制御装置905は、駆動装置13の出
力に基づいて、可変焦点レンズ12の焦点距離の変化に
同期させて録画記録再生装置から映像を出力させると共
に、各シャッター902を制御し、所定のプロジェクシ
ョン型ディスプレイ901の映像を散乱板903に投影
する。
【0133】次に、図9に基づいて本発明の実施の形態
3の立体表示装置の動作を説明すると、前述した実施の
形態1と同様に、図6(b)に示す立体像112を奥行
き方向に標本化した2次元像の集合113として表現
し、この2次元像の集合113の各々をプロジェクショ
ン型ディスプレイ901から順番に投影し、この映像を
シャッター902で順番に時分割で散乱板903に表示
すると共に、各2次元像の結像位置が奥行き標本化位置
と同じになるように、同期装置14によって画像録画再
生装置904と可変焦点レンズ12の焦点距離との同期
をとることにより、眼の残像現象を利用して、立体像を
奥行き標本化像(虚像)の集まりとして再現できる。
【0134】したがって、前述する実施の形態1の立体
表示装置と同じ効果があると共に、周知のプロジェクシ
ョン型ディスプレイ901、シャッター902および散
乱板903を用いているので、容易に画面のサイズを大
きくできるという効果がある。
【0135】なお、本実施の形態3の立体表示装置にお
いて、散乱板903と可変焦点レンズ12との位置関係
を実施の形態2と同様に、可変焦点レンズ12の焦点距
離の外側に散乱板903を設置し、画像記録再生装置9
04から上下左右を反転した映像(2次元像)を投影す
ることによっても立体表示をできることは言うまでもな
い。
【0136】(実施の形態4)図10は本発明の実施の
形態4の立体表示装置の可変焦点レンズの概略構成を示
す図であり、1001,1002は透明電極、1003
は屈折率可変物質、1004は孔を示す。
【0137】図10において、透明電極1001,10
02は周知の透明電極であり、たとえば、ITO膜ある
いはZnOX膜等である。また、透明電極1001には
図10に示すように、孔1004が設けられている。
【0138】屈折率可変物質1003は、たとえば、液
晶、高分子分散型液晶、あるいは、高分子液晶等の屈折
率可変物質であり、透明電極1001,1002に印加
する電圧によって屈折率が変化する物質である。
【0139】なお、本実施の形態4の可変焦点レンズで
は、透明電極に設けられた孔1004の形状は円形とし
たが、円形に限定されることはなく、たとえば、一方向
でのみ焦点距離を変化させる場合には、ストライプ状と
する等、光の方向に孔1004の形状は種々変更可能な
ことは言うまでもない。
【0140】次に、図10に基づいて、実施の形態4の
立体表示装置の可変焦点レンズの動作を説明すると、ま
ず、2つの透明電極1001,1002間に電界(電
圧)を印加すると、孔1004の部分とその近傍で不均
一な形の電界分布が生成されるので、この電界分布にし
たがって屈折率可変物質1003に不均一な屈折率の分
布が生成され、レンズ作用が生じる。
【0141】この分布は電界の状態によって変化するの
で、実効的な焦点距離を電界によって変化させることが
できる。
【0142】なお、このとき、屈折率可変物質1003
として高分子分散型液晶を用いた方が駆動電圧は高くな
るが、屈折率の変化速度が速くなるという利点がある。
【0143】また、屈折率可変物質1003の屈折率変
化を電界の印加と無印加とを制御することにより、電界
を無印加にした場合の復元速度は一般的に遅いので、た
とえば、二周波駆動液晶のように電界の周波数により屈
折率を変化できる物質を用いることにより、焦点距離の
変化を高速化できると言う効果がある。
【0144】図10に示す可変焦点レンズは屈折率可変
物質による屈折率分布のみによってレンズ作用を行わせ
る構成としたが、この構成では屈折率可変物質1003
の屈折率可変範囲および形状により、レンズ作用の可変
範囲および可変中心位置が限られてしまう。
【0145】したがって、図11に示すように固定焦点
レンズを組み合わせることによって、レンズ作用の可変
範囲を広げる、あるいは、可変中心位置を任意に設定で
きる。
【0146】図11(a)は固定焦点レンズとして周知
の球面レンズ1101あるいは非球面レンズを用いた可
変焦点レンズであり、図11(b)は固定焦点レンズと
して周知のフレネルレンズ1102を用いた可変焦点レ
ンズであり、図11(c)は固定焦点レンズとして周知
のレンティキュラレンズ1103を用いた可変焦点レン
ズである。
【0147】また、図11(a)〜(c)に示す可変焦
点レンズでは透明電極1002の位置を、固定焦点レン
ズと屈折率可変物質1003とが接する面と対向する側
の面に設ける構成としたが、固定焦点レンズと屈折率可
変物質1003とが接する面側に透明電極を構成する等
の方法によっても同様の効果が得られることは言うまで
もない。
【0148】(参考例)図12は本発明の参考例の立体
表示装置の駆動装置の駆動出力波形を示す図であり、図
12(a)は正弦波を用いる場合を示し、図12(b)
は矩形波を用いる場合を示す。
【0149】図12に示す駆動出力を用いる場合、周波
数f11の成分と周波数f12の成分とを主な周波数と
する正弦波の電界Vs1とVs2、あるいは、矩形波の
電界Vr1とVr2とを予め設定した比率で重畳した電
界Vss(正弦波の場合)、あるいは、Vrr(矩形波
の場合)を二周波駆動液晶に印加する。
【0150】この結果、二周波駆動液晶の分子は長軸を
電界に沿って配向させる力(周波数f11の作用)と、
長軸を電界と垂直な方向に配向させる力(周波数f12
の作用)との相反する向きの力を、電圧の比に応じて同
時に受けることになる。
【0151】したがって、二周波駆動液晶の分子は前述
する電圧および周波数の比に応じて、相反する向きの力
が均衡する角度で電界方向から傾き、可変焦点レンズの
屈折率に高速にアナログの変化をもたらす。
【0152】このため、可変焦点レンズの焦点距離に高
速でアナログ的な変化与えることができると共に、前述
する作用に二周波駆動液晶の結晶としての拘束力とが合
わさることにより、広い領域にわたってほぼ均一で高速
な可変焦点レンズを実現できる。
【0153】なお、駆動電圧波形は正弦波である必要は
なく、前述する周波数を主な周波数として含む矩形波あ
るいは鋸歯状の波形等でもよいことは言うまでもない。
【0154】また、本参考例では2つの周波数を用いる
場合を示したが、2つに限定されることはなく、さらに
多くの周波数を用いてもよいことは言うまでもない。
【0155】また、本参考例の駆動出力波形では、電界
の強度によって屈折率可変物質22,1003の変化速
度を制御できるので、駆動出力波形の振幅を大きくする
ことにより、たとえば、透明電極間が数100μm程度
と厚い場合であっても、屈折率可変物質である二周波駆
動液晶の屈折率変化の応答速度を数10ms以下に高速
化できるという効果がある。
【0156】また、電界の強度によって屈折率可変物質
22,1003の変化速度を制御できるという効果は、
実施の形態1の駆動出力波形でも同じ効果があることは
言うまでもない。
【0157】さらには、二周波駆動液晶に印加する電界
の供給を一時的に停止した後、再び供給を再開するとい
う駆動方法を行うことにより、二周波駆動液晶は電界を
停止した瞬間の近傍に相当する傾きで停止し、液晶の配
向規制力および温度等によるゆらぎによる力で徐々に配
向が乱されるまで、停止時近傍の配向状態を維持する。
【0158】なお、配向規制力および温度等によるゆら
ぎ等による配向の乱れの時間は数秒程度かかる。
【0159】したがって、この配向の乱れの時間以内に
再び電界の供給を開始することによって、配向の乱れを
少なく保つことができると共に、電界の停止期間中の配
向の乱れも電界の供給の再開によりなくすことができ
る。
【0160】前述する特性を利用して二周波駆動液晶を
駆動することによって、配向の乱れを直すための一定の
リフレッシュ時間は定期的に必要となるが、常時、電圧
を印加する必要がなく、高速の屈折率変化を行うことが
できるという効果がある。
【0161】以上、本発明者によってなされた発明を、
前記発明の実施の形態に基づき具体的に説明したが、本
発明は、前記発明の実施の形態に限定されるものではな
く、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能で
あることは勿論である。
【0162】たとえば、奥行き標本化像の代わりに、図
13に示すように、2次元表示装置として線画描画装置
1301(たとえば、レーザースキャン描画装置あるい
は電子ビームスキャン描画装置等)を用いて、立体像1
302を線の集合として表現し、同期装置14を用いて
線の奥行き方向の位置に会わせて可変焦点レンズ12の
焦点距離を変化させることによっても、立体像1302
を再生できる。
【0163】この方式は、前述する実施の形態1〜4並
び参考例に適用可能であり、この方式を用いることによ
り、前述する効果と同じ効果が得られることは明らかで
あると共に、立体表示を行うために必要となる構成要素
が少ないので、奥行き方向へのアナログ的(連続的)な
表示が容易であるという効果がある。
【0164】また、本発明においては、可変焦点レンズ
12の焦点距離を変化することにより、2次元表示装置
11の像(虚像もしくは実像)の奥行き方向の結像位置
を変化させることによって、立体像を表示するので、人
間の奥行き方向の分解能は、人間より遠い位置では近い
位置に比較し大幅に低いということを利用することによ
って、奥行き方向の標本化数を人間に近い、すなわち、
表示するときの観察者16に近い部分は多く、遠くなる
に従い減らすことによって、全体の情報量を減らせるこ
とが考えられる。
【0165】図14に示すように、可変焦点レンズによ
る像の移動速度が奥行き方向によって同じでないことが
考えられる。
【0166】このような場合、2次元像の明るさを同じ
にしたときには、移動速度が遅い部分が明るく、速い部
分が暗くなるが、不均一となる。
【0167】そこで、可変焦点レンズによる像の移動速
度に対応させて、2次元像の明るさを変化させることは
きわめて有益であることが分かる。
【0168】また、図14に示すように、可変焦点レン
ズの焦点距離は眼に近い部分と遠い部分との間を周期的
に変化する。
【0169】このような駆動においては、(1)眼に近
い部分から遠い部分にいく場合と、(2)眼に遠い部分
から近い部分にいく場合とがあり、逆方向ではあるが双
方とも同一の奥行き位置を通ってくることになる。
【0170】したがって、(1)と(2)との場合に異
なる画像を描画することにより、本発明の立体表示装置
を効率的に駆動できるという効果がある。
【0171】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下
記の通りである。
【0172】(1)眼鏡等を用いることなく立体視の生
理的要因である両眼視差、輻輳、ピント調節および動的
視差等を満足すると共に、電気的に書き換え可能な動画
表示を行うことができる。
【0173】(2)駆動手段が駆動信号を発生する過程
と、結像位置移動手段を駆動する過程とを備え、同期手
段が前記駆動手段の出力に基づいて、表示手段に表示す
る2次元像を所定の順番で更新し表示する過程を備える
ことにより、表示手段に表示される2次元像の表示位置
を観察者の視線方向に変化できるので、観察者は2次元
平面である表示手段に表示される2次元像を立体的に観
察できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の立体表示装置の概略構
成を示すブロック図である。
【図2】実施の形態1の可変焦点レンズの概略構成を示
す図である。
【図3】実施の形態1の可変焦点レンズの薄型化したと
き概略構成および作成方法の概略を示す図である。
【図4】実施の形態1の立体表示装置における駆動装置
の駆動出力を説明するための図である。
【図5】実施の形態1の駆動装置で可変焦点レンズを駆
動した場合の焦点距離の変化の様子を示す図である。
【図6】本実施の形態1の立体表示装置の動作を説明す
るための図である。
【図7】本発明の実施の形態2の立体表示装置の概略構
成を示すブロック図である。
【図8】実施の形態2の立体表示装置を説明するための
図である。
【図9】本発明の実施の形態3の立体表示装置の概略構
成を示すブロック図である。
【図10】本発明の実施の形態4の立体表示装置の可変
焦点レンズの概略構成を示す図である。
【図11】本発明の実施の形態4の立体表示装置の他の
形態の可変焦点レンズの概略構成を示す図である。
【図12】本発明の参考例の立体表示装置の駆動装置の
駆動出力波形を示す図である。
【図13】本発明の他の実施の形態の立体表示装置の概
略構成を示すブロック図である。
【図14】可変焦点レンズによる像の移動速度を示す図
である。
【図15】従来の液晶シャッター眼鏡を用いた立体表示
装置の概略構成を示すブロック図である。
【図16】従来のレンティキュラレンズ板を用いた立体
表示装置の概略構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
11…2次元表示装置、12…可変焦点レンズ、13…
駆動装置、14…同期装置、15…立体像、16…観察
者、17…2次元像、21…固定焦点レンズ、22…屈
折率可変物質、23,24…透明電極、26…入射光、
27,28…出射光、901…プロジェクション型ディ
スプレイ、902…シャッター、903…散乱板、90
4…画像記録再生装置、905…同期制御装置、100
1,1002…透明電極、1003…屈折率可変物質、
1004…孔、1101…球面レンズ、1102…フレ
ネルレンズ、1103…レンティキュラレンズ。
フロントページの続き (72)発明者 幸田 成人 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 酒井 重信 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 Fターム(参考) 2H088 EA05 EA33 EA42 HA03 HA06 JA04 JA28 MA20 2H090 KA18 LA04 MA01 MA02 MA17 2H093 NA17 NA21 NE04 NG08 NG20 5C061 AA29 AB12 AB16 AB24

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表示手段に表示される2次元像を立体的
    に表示させる立体表示装置において、 第1の周波数の電圧を印加したときの誘電率の差が正の
    値となり、第2の周波数の電圧を印加したときの前記誘
    電率の差が負の値となる異なる2つ以上の誘電率を有す
    る二周波駆動液晶の層、所定の焦点距離を有する固定焦
    点レンズ、および、該固定焦点レンズと前記二周波駆動
    液晶とからなる層を挟持する少なくとも一対の透明電極
    からなり、前記表示手段に表示される前記2次元像の結
    像位置を移動させる結像位置移動手段と、 前記表示手段に表示される2次元像の更新周期と前記結
    像位置移動手段の結像位置の移動周期とを同期させる同
    期手段と、 該同期手段に基づいて、前記第1の周波数の電圧を有す
    る第1の駆動信号と、前記第2の周波数の電圧を有する
    第2の駆動信号とを所定の時間毎に周期的に切り換えて
    一定時間印加することにより前記結像位置移動手段をア
    ナログ的かつ周期的に駆動する駆動手段とを具備し、 前記第1の周波数からなる駆動信号は、前記二周波駆動
    液晶の分子の長軸を電界に沿って配向させる力を加え、
    前記第2の周波数からなる駆動信号は、前記二周波駆動
    液晶の分子の長軸を電界に垂直に配向させる力を与え、
    前記二周波駆動液晶の分子が方向転換を阻害する力を有
    することにより液晶のアナログ的かつ周期的な配向運動
    を可能とすることを特徴とする立体表示装置。
  2. 【請求項2】 前記駆動手段が駆動信号を周期的に一定
    時間印加する時間が、液晶分子の方向転換を阻害する力
    と、駆動信号によって働く力とが均衡する時間であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の立体表示装置。
  3. 【請求項3】 前記結像位置移動手段は、前記二周波駆
    動液晶の層と接する位置に前記二周波駆動液晶を所定の
    方向に配向させる配向膜を具備することを特徴とする請
    求項2に記載の立体表示装置。
  4. 【請求項4】 前記結像位置移動手段は、前記液晶の層
    と該液晶の層の側の透明電極との間に前記配向膜を配置
    し、前記固定焦点レンズの側には前記配向膜を配置しな
    いことを特徴とする請求項3に記載の立体表示装置
  5. 【請求項5】 前記結像位置移動手段を複数個有し、該
    複数個の結像位置移動手段を前記配向膜の配向方向が互
    いに直交するように配置することを特徴とする請求項1
    乃至4の内の何れか1項に記載の立体表示装置。
  6. 【請求項6】 前記表示手段は、3次元像を撮像位置の
    奥行き方向に所定の間隔で設定される平面に属する2次
    元像に分解された奥行き標本化像を表示する手段、ある
    いは、線画像を描く線描画手段からなることを特徴とす
    る請求項1乃至5の内の何れか1項に記載の立体表示装
    置。
  7. 【請求項7】 前記液晶の配向が均一となる面側を前記
    表示装置に向けて配置することを特徴とする請求項1乃
    至6の内の何れか1項に記載の立体表示装置。
  8. 【請求項8】 前記一対の透明電極は、電極間の距離が
    一定であることを特徴とする請求項1乃至7の何れか1
    項に記載の立体表示装置。
  9. 【請求項9】 2次元像を表示する表示手段と、該表示
    手段と観察者との間に設置され、二周波駆動液晶を有す
    る結像位置移動手段と、前記表示手段に表示される2次
    元像の更新周期と前記結像位置移動手段の結像位置の移
    動周期とを同期させる同期手段と、前記結像位置移動手
    段を駆動する駆動手段とからなる立体表示装置の駆動方
    法であって、 前記駆動手段は、前記二周波駆動液晶の分子の長軸を電
    界に沿って配向させる力を加えるための第1の周波数を
    主な周波数とする第1の出力電圧ならびに前記二周波駆
    動液晶の分子の長軸を電界に垂直に配向させる力を与え
    るための第2の周波数を主な周波数とする第2の出力電
    圧とからなる駆動信号を、周期的に一定時間出力し、前
    記結像位置移動手段を駆動する過程と、 前記同期手段は前記駆動手段の出力に基づいて、前記表
    示手段に表示する前記2次元像を所定の順番で更新し表
    示する過程とを備え、 前記結像位置移動手段を駆動する過程で前記駆動手段が
    出力する駆動信号は、前記2つの出力電圧の出力時間
    を、一定の比で、かつ一定の周期にし、前記第1の出力
    電圧と前記第2の出力電圧を印加した場合に、液晶の誘
    電率異方性の符号を逆にし、これに対抗する前記二周波
    駆動液晶の分子の方向転換を阻害する力を利用して液晶
    のアナログ的かつ周期的な配向運動を可能とすることを
    特徴とする立体表示装置の駆動方法。
  10. 【請求項10】 前記駆動手段が前記結像位置移動手段
    を駆動する過程における駆動信号を周期的に一定時間出
    力する時間が、液晶分子の方向転換を阻害する力と、駆
    動信号によって働く力とが均衡する時間であることを特
    徴とする請求項9記載の立体表示装置の駆動方法。
  11. 【請求項11】 前記駆動手段は前記結像位置移動手段
    を駆動する駆動信号を所定の値の間、停止させる過程を
    備えることを特徴とする請求項9または10に記載の立
    体表示装置の駆動方法。
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