JPH1073413A - 遠赤外線撮像装置および画像処理装置 - Google Patents

遠赤外線撮像装置および画像処理装置

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JPH1073413A
JPH1073413A JP8248884A JP24888496A JPH1073413A JP H1073413 A JPH1073413 A JP H1073413A JP 8248884 A JP8248884 A JP 8248884A JP 24888496 A JP24888496 A JP 24888496A JP H1073413 A JPH1073413 A JP H1073413A
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rail
far
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JP8248884A
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Inventor
Yoshihisa Shimoyama
善久 下山
Hideji Matsuzawa
秀司 松沢
Toshiaki Otsuki
俊明 大月
Tetsuro Kondo
哲朗 近藤
Hitoshi Yamaguchi
仁志 山口
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Tokimec Inc
Original Assignee
Tokimec Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 レールの特質に基づいてレール監視を確実に
行うことが容易な表示を効率よく行うことができる遠赤
外線撮像装置を実現する。 【解決手段】 レール走行車90又は台車に装着されて
レール40を遠赤外線で撮るためのカメラ部6と、レー
ル撮影画像についてデータ処理を行う画像処理部とを具
備した遠赤外線撮像装置において、レール撮影画像と走
行位置情報とを対応づけて連続的に組データを作成する
手段61と、レール撮影画像についてレール遊間を検出
する検出手段71と、検出したレール遊間および走行位
置情報に基づいてレール撮影画像を正規化する正規化手
段71と、正規化したレール撮影画像と基準画像との差
画像を生成する画像生成手段71と、差画像を強調表示
する強調手段81と、強調表示処理後の差画像を基準画
像に重畳する合成手段81とを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、遠赤外線撮像装
置および遠赤外線画像処理装置に関し、詳しくは、大気
温・外気温・室温等の常温又はこれに準じた温度状態の
物体を撮影対象としこれを照明の反射光線でなく放射遠
赤外線で撮影した画像に基づいて記録や特徴検出・工業
計測あるいは表示など所定の画像処理を行う遠赤外線撮
像装置および画像処理装置についてのレールへの応用に
関する。なお、本明細書において、遠赤外線は、主とし
て8〜12μmの波長域を含んだ赤外線を意味する。
【0002】
【従来の技術】図8に示した撮像装置3は、一般的な撮
像装置である。これは、可視光で撮影した画像に基づい
て表示等の処理を行うものであり、照明灯1や太陽光等
で被検体2を照明して被検体2によって反射された光を
光電検出器等で検出することで、被検体2の画像を得る
ようになっている。なお、特開平3−250103号公
報や特開平7−20064号公報に記載のものは、可視
光線に代えて赤外線を用いているが、照明による反射光
を直接撮るものであり、本質的に同じ構造である。
【0003】これに対し、図9に示した遠赤外線撮像装
置5は、被検体4の発した放射赤外線を遠赤外線カメラ
6で撮り、その画像データを画像処理部7で処理して所
定の映像信号等に変換してから、表示部8へ送って表示
させるものである。このような赤外線撮像装置は、これ
を用いると被検体(被写体)を照明しなくても撮影が可
能なので、暗視カメラやミサイル追尾装置などに向いて
いる。特に8〜12μm波長域の遠赤外線は、常温にあ
る黒体から多く放射(輻射)され、しかも人間や恒温動
物の皮膚の放射率(輻射率)も高いことから、遠赤外線
撮像装置5は、人間等をターゲットとした暗視カメラ
や、常温状態での温度測定などに応用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の遠赤外線撮像装置は、自然光や照射光よりも
エネルギーの小さな熱放射(熱輻射)に基づいて概ね常
温の被検体を撮影するので、画像データの信号レベルが
低く且つダイナミックレンジも狭くて、鮮明な画像がな
かなか得難いものである。このため、遠赤外線撮像装置
の実用的な利用は、照射等が困難なときに人間等を見る
ために用いられる暗視カメラや、予め放射率(輻射率)
が正確に判明しているものについての温度計測など、あ
まり多くはない。
【0005】このように画像処理に基づくパターンマッ
チングや特定パターンの検出あるいは形状変形等の工業
計測には可視光による撮像装置の方が適していると考え
られていたが、応用分野によっては、且つ適用の形態に
よっては、可視光照射が可能であっても、可視光で撮影
した画像に基づいて特徴検出や工業計測など所定の画像
処理を行うことが容易・有利とは限らない。
【0006】例えばレール探傷を行う場合、室外での可
視光による撮像では昼夜・晴曇状態や反射状態等の変動
がハレーション等を引き起こしたりして不所望に大きな
影響をもたらすことがあり、可視光では所望の画像処理
を確実に行うことが困難であった。しかも、処理効率の
観点からレールを走行しながら撮影する必要があるが、
この場合、速度等の走行状態が変動する。1回の走行中
においても変化し、日時の異なる複数走行間でも相違す
る。このため、レールの変形や傷などを検出するために
複数のレール画像を対比しようとすると厄介である。鮮
明な画像の得難い遠赤外線画像では、尚更である。そこ
で、かかる応用分野では、自然光や反射光による影響を
回避するとともに簡便な画像処理で確実に更には効率よ
くレール状態の試験等を行うことが課題となる。
【0007】この発明は、このような課題を解決するた
めになされたものであり、レールの特質に基づいて確実
な工業計測等を可能にする遠赤外線撮像装置を実現する
ことを目的とする。また、この発明は、レールの特質に
基づいて効率良い工業計測等を可能にする遠赤外線画像
処理装置を実現することも目的とする。さらに、この発
明は、レールの特質に基づいてレール監視を容易にする
遠赤外線画像処理装置を実現することも目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るために発明された第1乃至第3の解決手段について、
その構成および作用効果を以下に説明する。
【0009】[第1の解決手段]第1の解決手段の遠赤
外線撮像装置は(、出願当初の請求項1に記載の如
く)、(直接撮るための反射光を得る遠赤外線照明を具
備することなく、)レール走行車又は台車に装着されて
(鉄道の並行したレールやモノレール等の)レールを
(直接又は反射等利用して間接的に)遠赤外線で撮るた
め(に取着具や集光器等の付属部品が結合可能に構成さ
れた状態)のカメラ部と、レール撮影画像について(記
録,記憶,表示,特徴検出,工業計測などの)データ処
理を行う画像処理部とを具備した遠赤外線撮像装置であ
って、前記画像処理部は、(走行距離計等の走行位置検
出手段を持った)前記レール走行車からその走行位置情
報を受ける手段と、この走行位置情報と前記レール撮影
画像とを対応づけて連続的に組データを作成(して送
出,記録,記憶,表示など)する手段とを備えたもので
あることを特徴とする。
【0010】ここで、「組データ」とは、組み合わせて
記録・記憶等された2種以上のデータであって両者の対
応しあうデータ部分が一括して又は同時にアクセス可能
なものとする。
【0011】このような第1の解決手段の遠赤外線撮像
装置にあっては、走行に伴って連続的・継続的に相対移
動するレールを対象とし、レールの光沢面からの自然光
や照明灯の強すぎる反射等を回避するために照明せずに
放射遠赤外線で撮影するが、このとき、撮影した一連の
レール画像が走行位置情報との対応関係を保って記録等
される。
【0012】これにより、後に、異なる時刻に撮影され
て走行状態ひいては撮影状態の異なる複数のレール画像
を対比させるに際し、撮影走行位置情報に基づいて同一
箇所の画像同士を正確に対比させることが可能となる。
また、走行位置に基づくレール画像の正規化処理や、複
数のレール画像を見やすく対比表示する処理などを後続
させるための準備も整うこととなる。
【0013】したがって、この発明によれば、レールの
特質に基づいて、自然光や反射光による影響を回避する
とともに概ね常温での放射遠赤外線による不鮮明画像で
あっても複数レールの対比を正確な位置で行えるように
して、確実な工業計測等を可能にする遠赤外線撮像装置
を実現することができる。
【0014】[第2の解決手段]第2の解決手段の遠赤
外線画像処理装置は(、出願当初の請求項2に記載の如
く)、(第1の解決手段の遠赤外線撮像装置によって作
成された)レール撮影画像と走行位置情報との組データ
を入力する又は(第1の解決手段の遠赤外線撮像装置を
一部に含んでいてこの部分で)作成する入力等手段と、
前記レール撮影画像について(記録,記憶,表示,特徴
検出,工業計測などの)データ処理を行う画像処理部と
を備えた遠赤外線画像処理装置であって、前記画像処理
部は、前記レール撮影画像についてレール遊間を検出す
る検出手段と、検出したレール遊間および前記走行位置
情報に基づいて前記レール撮影画像を少なくとも走行方
向に(望ましくはその方向と直交する方向にも)沿って
基準画像に対応づけて(位置変動の影響を抑制・緩和す
る処理等によって)正規化する正規化手段と、正規化し
たレール撮影画像と(過去に撮影され既に記憶・記録済
みの)前記基準画像との差画像を生成する画像生成手段
とを具備したものであることを特徴とする。
【0015】このような第2の解決手段の遠赤外線撮像
装置にあっては、レール撮影画像について工業計測など
のデータ処理を行うに際し、遠赤外線画像のなかでは明
瞭なレール遊間が検出され、このレール遊間と走行位置
情報とに基づいてレール撮影画像が基準画像に対応づけ
て正規化される。そこで、位置情報における累積誤差が
レール遊間ごとに確実にクリアされるので、過去のレー
ル撮影画像等である基準画像との対比が容易かつ正確に
行えるようになる。
【0016】また、正規化後、レール撮影画像と基準画
像との差画像が生成される。差画像は、経時変化分に直
結するものであり、しかも一般にデータ量が少ない。そ
こで、後の時系列での対比表示処理等の負担が軽減され
るとともに、データを圧縮しておいて効率よく処理する
ことが可能となる。
【0017】これにより、光沢面を持ったレールの撮影
に際して自然光や反射光による影響を回避するために遠
赤外線で撮った不鮮明画像であっても、上記処理を施す
ことで、複数レールの正確な対比を容易に且つ効率よく
行えるようにすることができる。すなわち、遠赤外線に
よる撮影画像であっても、レールの特質に基づいて処理
の効率と確実とを両立させることができる。したがっ
て、この発明によれば、レールの特質に基づいて効率良
い工業計測等を可能にする遠赤外線画像処理装置を実現
することができる。
【0018】[第3の解決手段]第3の解決手段の遠赤
外線画像処理装置は(、出願当初の請求項3に記載の如
く)、レール遊間および走行位置情報に基づいて正規化
されたレール撮影画像と基準画像との差画像を(第2の
解決手段の遠赤外線画像処理装置から)入力する又は
(第2の解決手段の遠赤外線画像処理装置を一部に含ん
でいてこの部分で)作成する入力等手段と、前記基準画
像と前記差画像とに基づいて表示画像を作成する画像処
理部とを備えた遠赤外線画像処理装置であって、前記画
像処理部は、前記差画像に対しこれを強調表示する(カ
ラー化,多値化,精細化,積分,加算,濃淡細分化,白
黒化,二値化,単純化,微分,差分,線画化などの)処
理を行う強調手段と、強調表示処理後の差画像を前記基
準画像に重畳する処理を行う合成手段とを具備したもの
であることを特徴とする遠赤外線画像処理装置。
【0019】このような第3の解決手段の遠赤外線画像
処理装置にあっては、太陽光等の不所望な影響を回避し
てレールの傷や磨耗を発見する等のために遠赤外線画像
からレール監視用の表示画像を作成するが、この際に、
基準画像と差画像とに基づいた画像作成処理が行なわれ
る。すなわち、差画像が、強調され、さらに基準画像に
重畳される。
【0020】これにより、鮮明な画像の得難い遠赤外線
画像であっても、レールが経時変化した部分について特
に視認性が高まるので、例えば合成後の画像を見るだけ
でも容易に、新たな傷の発生や磨耗の進展具合などのレ
ール状態の異常を検出・発見することができる。したが
って、この発明によれば、レールの特質に基づいてレー
ル監視を容易にする遠赤外線画像処理装置を実現するこ
とができる。
【0021】
【発明の実施の形態】このような解決手段で達成された
本発明の遠赤外線撮像装置について、これを実施するた
めの形態を説明する。
【0022】[第1の実施の形態]本発明の第1の実施
形態は、第2の解決手段の遠赤外線画像処理装置であっ
て、その入力等手段として一体的に組み込まれた第1の
解決手段の遠赤外線撮像装置を備えたことを特徴とす
る。これにより、上述の第1,第2の解決手段が一体化
されて、レールの特質に基づいて確実な工業計測等を効
率良く行うことが可能となる。
【0023】[第2の実施の形態]本発明の第2の実施
形態は、第2の解決手段の遠赤外線画像処理装置であっ
て、前記差画像に対しこれを強調表示する処理を行う強
調手段と、強調表示処理後の差画像を前記基準画像に重
畳する処理を行う合成手段と、重畳処理後の合成画像を
表示する表示部とを備えたことを特徴とする。これによ
り、上述の第2,第3の解決手段が一体化されて、レー
ルの特質に基づいてレール監視の容易な表示を効率よく
行うことができる。
【0024】[第3の実施の形態]本発明の第3の実施
形態は、レール走行車又は台車に装着されてレールを遠
赤外線で撮るためのカメラ部と、レール撮影画像につい
てデータ処理を行う画像処理部と、画像表示部とを具備
した遠赤外線撮像装置であって、前記画像処理部は、前
記レール走行車からその走行位置情報を受ける手段と、
この走行位置情報と前記レール撮影画像とを対応づけて
連続的に組データを作成する手段と、前記レール撮影画
像についてレール遊間を検出する検出手段と、検出した
レール遊間および前記走行位置情報に基づいて前記レー
ル撮影画像を少なくとも走行方向に沿って基準画像に対
応づけて正規化する正規化手段と、正規化したレール撮
影画像と前記基準画像との差画像を生成する画像生成手
段と、前記差画像に対しこれを強調表示する処理を行う
強調手段と、強調表示処理後の差画像を前記基準画像に
重畳する処理を行う合成手段と、重畳処理後の合成画像
を前記画像表示部へ送出する手段とを具備したものであ
ることを特徴とする。これにより、上述の第1〜第3の
解決手段が総て一体化されて、レールの特質に基づいて
レール監視を確実に行うことが容易な表示を効率よくリ
アルタイムでも行うことができる。
【0025】
【実施例】本発明の遠赤外線撮像装置および画像処理装
置の一実施例について、その具体的な構成を、図面を引
用して説明する。図1は、第1の解決手段の遠赤外線撮
像装置としての遠赤外線画像記録装置60の構造を示す
ブロック図であり、図2は、第2の解決手段の遠赤外線
画像処理装置としての遠赤外線画像処理装置70の構造
を示すブロック図であり、図3は、第3の解決手段の遠
赤外線画像処理装置としての遠赤外線画像再生装置80
の構造を示すブロック図である。
【0026】遠赤外線画像記録装置60は、遠赤外線カ
メラ6と画像処理部61とビデオテープレコーダ(VT
R)62とを備えたものであり、鉄製レール40を連続
的に撮影・記録するためにレール試験車90に搭載され
るようになっている。レール試験車90は、台車や駆動
機構等の詳細な図示は割愛したが、走行距離計91が搭
載されていて、位置データAを画像処理部61へ走行中
も随時送出するようになっている。
【0027】遠赤外線カメラ6は、レール試験車90の
車体の下面に対して下向きに取り付けられて、前後の車
輪92の中央部からレール40の上面41を撮影しうる
ようになっている。遠赤外線カメラ6の撮像素子の前に
は、10μm波長域の遠赤外線を集める集光レンズの
他、レール40の長手方向に対して直交する方向すなわ
ち横方向に集光点を走査させる走査境などが設けられて
いて、各ライン走査ごとに撮影して得た画像データを画
像処理部61へ送出するものとなっている。
【0028】画像処理部61は、マイクロプロセッサ
(MPU)と、プログラムを記憶したROMと、画像デ
ータを記憶するためのビデオRAM(VRAM)と、ビ
デオ信号生成回路と、インターフェイス回路等からなる
デジタル回路である。これらは、バス結合されており、
プログラムに従ってレール40の撮影画像についてのデ
ータ処理を行う。具体的には、遠赤外線カメラ6から受
けた画像データをフレーム単位に纏めてビデオ信号に変
換してVTR62へ送出する。しかも、このとき、位置
データAを、数百Hzから数千Hzの音声周波数帯域の
信号に変換し、さらに先のビデオ信号に対してオーディ
オ信号として付加してから、VTR62へ送出する。
【0029】VTR62は、これらのビデオ信号とオー
ディオ信号とを対にして順次ビデオテープに記録する。
これにより、遠赤外線画像記録装置60は、レール40
の撮影画像とレール試験車90の走行位置情報とを対応
づけて連続的に組データを作成し、オフラインでのレー
ル監視に備えて記録しておくものとなっている。
【0030】遠赤外線画像処理装置70は、画像処理部
71とVTR72とハードディスク(HD)73とフレ
キシブルディスク(FD)74とを備えたものであり、
オフラインで画像処理を行うように遠赤外線画像記録装
置60から分離した独立の装置となっている。VTR7
2は、遠赤外線画像記録装置60のVTR62で記録し
たビデオ信号およびオーディオ信号を再生するためのも
のである。ハードディスク73は、今までに撮影され
て、既に正規化等の処理が施され、さらに圧縮等の処理
も施された画像データを、基準画像として、記憶蓄積し
ておくためのものである。また、フレキシブルディスク
74は、画像処理部71の処理によって生成された差画
像のデータを後述の遠赤外線画像再生装置80へ引き渡
すためのものである。
【0031】画像処理部71は、マイクロプロセッサ
(MPU)と、プログラムを記憶したROMと、画像デ
ータを記憶するためのRAMと、インターフェイス回路
等からなるデジタル回路である。これらは、バス結合さ
れており、プログラムに従って再生画像についてのデー
タ処理を行う。詳しくは後述するが、VTR72の再生
信号からレール撮影画像と位置情報とを得て、レール遊
間および走行位置情報に基づく正規化処理や、ハードデ
ィスク73の基準画像との差をとる処理を行い、これで
得られた差画像のデータをフレキシブルディスク74に
記録するようになっている。
【0032】遠赤外線画像再生装置80は、画像処理部
81とフレキシブルディスク(FD)82とハードディ
スク(HD)83と表示部8とを備えたものであり、オ
フラインで画像表示を行うように遠赤外線画像記録装置
60及び遠赤外線画像処理装置70から分離した独立の
装置となっている。フレキシブルディスク82は、遠赤
外線画像処理装置70で書込を行ったフレキシブルディ
スク74そのもの又はそのコピーであり、差画像がMP
EG方式等で圧縮して記録されている。ハードディスク
83は、ハードディスク73における基準画像と同じデ
ータや、フレキシブルディスク82から読み込んだ新た
な差画像のデータなどを記憶蓄積しておくためのもので
ある。
【0033】画像処理部81は、マイクロプロセッサ
(MPU)と、プログラムを記憶したROMと、読み込
まれた画像データを一時記憶するためのRAMと、表示
される画像データを記憶するためのVRAMと、ビデオ
信号生成回路と、各種インターフェイス回路等からなる
デジタル回路である。これらは、バス結合されており、
プログラムに従って再生画像についてのデータ処理を行
う。具体的には、フレキシブルディスク82から新たな
差画像を読み込んでハードディスク83に追加記憶する
とともに、ハードディスク83に保持されている基準画
像少なくとも初回撮影分の画像についてはモノクロの濃
淡映像とし、それ以外の差画像については撮影時期の経
過に応じてそれぞれ異なる寒色から暖色のいずれかの色
をつけてカラー映像とする。そして、VRAM上でモノ
クロ映像にカラー映像を上書きすることでこれらの映像
を合成し、それからビデオ信号に変換して表示部8へ送
出する。このような処理を、撮影時刻は異なっていても
レールの同一箇所に対応する各フレーム画像ごとに行う
ようになっている。
【0034】このような遠赤外線撮像装置および画像処
理装置について、これらの使用態様及び動作を説明す
る。ある期間におけるレール40の磨耗状態を観測する
ために、レール40を一定期間ごとに3回ほど遠赤外線
画像記録装置60で撮影しておいて、これらのレール撮
影画像を遠赤外線画像処理装置70で処理し、さらに3
回分の撮影画像を遠赤外線画像再生装置80で合成表示
する場合を説明する。
【0035】先ず、遠赤外線撮像装置60を作動させて
おいて、レール試験車90をレール40上で走行させる
と、VTR62によってそのときのレール上面41の原
画像データと位置データとがビデオテープに記録され
る。このとき、レール遊間42aとレール遊間42bと
に亘るレール40について、走行状態とレール状態とに
応じて、走行位置が“12345”〜“22468”
で、原画像が1001〜1999番のフレームであるデ
ータが得られる(図5(a)参照)。
【0036】このビデオテープを遠赤外線画像処理装置
70のVTR72にセットして再生させ画像処理部71
で処理するとハードディスク73に正規化画像や基準画
像が作成・記憶され、さらに差画像がフレキシブルディ
スク74に書き出される。図4を引用して、このときの
画像処理部71の処理手順を詳述すると、レール1本ず
つデータ処理を行うに際して対象レールを把握するため
に、VTR72を制御して原画像データと走行位置デー
タを再生させる(ステップS1)。そして、1本のレー
ルの始点となるレール遊間42aを検出する(ステップ
S2)。レール遊間はレール上面41の画像の連続性が
完全に断たれるので確実に検出可能である。そのレール
の終点となるレール遊間42bも検出する(ステップS
3)。これで、1本のレールについてその全体を確認し
たので、その部分における走行位置データからレール長
を算出し、その部分における原画像データのフレーム数
も算出しておく(ステップS4)。
【0037】続けて、そのレールについて正規化処理を
行うために、VTR72を制御して一旦巻き戻してから
同じところの原画像データと走行位置データとを再生さ
せる(ステップS5)。そして、走行位置の値が“1
0”進む度に画像が1フレーム生じるようにフレーム数
を正規化する(ステップS6)。これは、該当位置を挟
むフレーム間で画像データ値を補間したり、該当位置を
挟むフレームを走行方向にずらして切り張りしたりして
行う。こうして、走行方向すなわち縦方向に正規化され
た1012フレームの画像データがハードディスク73
に作成される。
【0038】さらに、各正規化画像について、レールに
該当する部分が検出される(ステップS7)。そして、
このレール部分の横方向位置が総て同じ基準位置になる
ように画像がずらされる。このとき、車輪92等と接触
しないのでほとんど変形しない外側エッジが基準位置に
一致させられる。こうして、横方向にも正規化された1
012フレームの画像データがハードディスク73に作
成される。また、基準画像が未だ存在していない最初の
ときだけ、レール遊間42a直後の原画像データすなわ
ち1001番目のフレームデータがレールのリストデー
タの該当要素とポインタでリンクされてハードディスク
73に記憶される。こうして、基準画像が作成される
(図6におけるレール及び原画像のデータ構造参照)。
【0039】そして、画像処理部71の最後の処理とし
て、1001番以降の1012フレームの各画像データ
について、順に、直前の画像との差画像がとられ、さら
にデータ圧縮が施されて、レール長“10123”と共
に、フレキシブルディスク74に書き出される(ステッ
プS8)。また、これらは、ハードディスク73におい
て1001番目の原画像の下にリンクされて、次回処理
の基準画像の一部を兼ねることとなる(図6(a)参
照)。こうして、1回目の撮影による遠赤外線画像につ
いての処理が完了する。
【0040】次ぎに、所定期間経過後に再び、遠赤外線
撮像装置60を作動させておいて、レール試験車90を
同じレール40上で走行させると、VTR62によって
第2回目のレール上面41の原画像データと位置データ
とがビデオテープに記録される。このとき、同じレール
40についてであっても、走行状態とレール状態との相
違に応じて、走行位置が“12321”〜“2267
8”で、原画像が994〜2045番のフレームである
データが得られる(図5(b)参照)。
【0041】このビデオテープを遠赤外線画像処理装置
70のVTR72にセットして再生させ画像処理部71
で処理するとハードディスク73に正規化画像や基準画
像が作成・記憶され、さらに差画像がフレキシブルディ
スク74に書き出される。詳細な説明の繰り返しは割愛
するが、画像処理部71の処理によって、縦・横方向に
正規化された1012フレームの差画像データが作成さ
れるが、既に基準画像が存在する第2回目以後は、各フ
レームごとに対応する位置の前回の再生画像との差がと
られる。例えばフレーム“2−2”の差画像を求めるに
は、原画像“1001”にフレーム“1−1”及びフレ
ーム“1−2”を加えて同位置における前回の原画像を
再生しておいてそれとの差画像を算出する。そして、こ
れらの差画像データとレール長“10357”とがハー
ドディスク73において第1回目のデータの下にリンク
されて(図6(b)参照)、後の第3回目の処理におけ
る基準画像の一部となる。こうして、2回目の撮影によ
る遠赤外線画像についての処理も完了する。
【0042】第3回目も同様にして、遠赤外線撮像装置
60でレール上面41を撮影すると、やはり原画像デー
タと位置データとがビデオテープに記録される。このと
き、走行状態等の相違に応じて、走行位置が“1235
6”〜“22456”で、原画像が1009〜1997
番のフレームであるデータが得られる(図5(c)参
照)。そして、これを遠赤外線画像処理装置70で処理
すると、やはり縦・横方向に正規化された1012フレ
ームの差画像データが作成され、これらの差画像および
レール長が、フレキシブルディスク74に書き出される
とともに、ハードディスク73において第2回目のデー
タの下にリンクされる(図6(c)参照)。
【0043】こうして正規化等の処理が済んだ3回の撮
影による遠赤外線画像についての差画像データ等を、フ
レキシブルディスク82を介して、遠赤外線画像再生装
置80に読みとらせると、遠赤外線画像処理装置70の
ハードディスク73に作成されたデータと同じデータが
画像処理部81によって遠赤外線画像再生装置80のハ
ードディスク83にも再現される。そして、監視者の操
作に応じた画像処理部81の処理によって、3回の撮影
で測定されたレールの伸縮量が時間軸に沿ってグラフ表
示されたり(7図(a)参照)、3回の撮影で観測され
たレール撮影画像の変遷が1画像に重畳表示されること
となる(7図(b)参照)。
【0044】この画像表示は、フレーム“1001”の
原画像とフレーム“1−1”等の第1回目撮影の差画像
に基づいて再生された部分が無彩色の濃淡画像でなされ
る一方、フレーム“2−1”等の第2回目撮影の差画像
に基づいて再生された部分、さらにフレーム“3−1”
等の第3回目撮影の差画像に基づいて再生された部分
が、赤や青などで着色して行われる。こうして、磨耗等
によってレール形状の変化したところや、新たに発生し
た傷などが、際だって目立つように表示されるので、一
目見ただけで容易に判別できることとなる。以上、1本
のレールを例に詳述してきたが、他のところのレールに
ついても同様である。
【0045】なお、遠赤外線カメラ6の撮像部には、単
一素子に代えて撮像素子が一列に並べて配置されたライ
ンセンサを採用してもよい。さらに、2次元アレイ素子
による面走査型の素子を用いてもよい。この場合、機械
的なライン走査に代えて、電子的に、ライン走査が行わ
れる。
【0046】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の第1の解決手段の遠赤外線撮像装置にあっては、複数
レールの対比を正確な対応位置で行いうるようにレール
画像と走行位置情報とを組み合わせたことにより、レー
ルの特質に基づいて確実な工業計測等を可能にする遠赤
外線撮像装置を実現することができたという有利な効果
が有る。
【0047】また、本発明の第2の解決手段の遠赤外線
撮像装置にあっては、レール遊間と走行位置情報とに基
づいて複数レールの正確な対比を容易に行えるようにし
たことにより、レールの特質に基づく効率の良い工業計
測等が可能になったという有利な効果を奏する。
【0048】さらに、本発明の第3の解決手段の遠赤外
線撮像装置にあっては、レールが経時変化した部分につ
いて特に視認性が高まるようにしたことにより、レール
の特質に基づいてレール監視を容易にすることができた
という有利な効果が有る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1解決手段の遠赤外線撮像装置のブロック
図である。
【図2】 第2解決手段の遠赤外線画像処理装置のブロ
ック図である。
【図3】 第3解決手段の遠赤外線画像処理装置のブロ
ック図である。
【図4】 正規化および差画像抽出の手順を示す流れ図
である。
【図5】 レールの遠赤外線撮像例である。
【図6】 レールの遠赤外線画像のデータ構造図であ
る。
【図7】 レールの遠赤外線画像の表示例である。
【図8】 従来の可視光による撮像装置である。
【図9】 従来の遠赤外線撮像装置である。
【符号の説明】
1 照明灯 2 被検体 3 撮像装置 4 被検体 5 遠赤外線撮像装置 6 遠赤外線カメラ 7 画像処理部 8 表示部 40 レール 41 レール上面(レール頭頂面) 42 レール遊間 60 遠赤外線画像記録装置(遠赤外線撮像装置) 61 画像処理部 62 VTR(記録手段;出力手段) 70 遠赤外線画像処理装置 71 画像処理部 72 VTR(入力等手段) 73 ハードディスク(HD;基準画像データ記憶手
段) 74 フレキシブルディスク(FD;記録手段;出力手
段) 80 遠赤外線画像再生装置(遠赤外線画像処理装置) 81 画像処理部 82 フレキシブルディスク(FD;入力等手段) 83 ハードディスク(HD;基準画像データ記憶手
段) 90 レール試験車 91 走行距離計 92 車輪
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 近藤 哲朗 東京都大田区南蒲田2丁目16番46号 株式 会社トキメック内 (72)発明者 山口 仁志 東京都大田区南蒲田2丁目16番46号 株式 会社トキメック内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】レール走行車又は台車に装着されてレール
    を遠赤外線で撮るためのカメラ部と、レール撮影画像に
    ついてデータ処理を行う画像処理部とを具備した遠赤外
    線撮像装置であって、前記画像処理部は、前記レール走
    行車からその走行位置情報を受け、この走行位置情報と
    前記レール撮影画像とを対応づけて連続的に組データを
    作成するものであることを特徴とする遠赤外線撮像装
    置。
  2. 【請求項2】レール撮影画像と走行位置情報との組デー
    タを入力又は作成する入力等手段と、前記レール撮影画
    像についてデータ処理を行う画像処理部とを備えた遠赤
    外線画像処理装置であって、前記画像処理部は、前記レ
    ール撮影画像についてレール遊間を検出する検出手段
    と、検出したレール遊間および前記走行位置情報に基づ
    いて前記レール撮影画像を少なくとも走行方向に沿って
    基準画像に対応づけて正規化する正規化手段と、正規化
    したレール撮影画像と前記基準画像との差画像を生成す
    る画像生成手段とを具備したものであることを特徴とす
    る遠赤外線画像処理装置。
  3. 【請求項3】レール遊間および走行位置情報に基づいて
    正規化されたレール撮影画像と基準画像との差画像を入
    力又は作成する入力等手段と、前記基準画像と前記差画
    像とに基づいて表示画像を作成する画像処理部とを備え
    た遠赤外線画像処理装置であって、前記画像処理部は、
    前記差画像に対しこれを強調表示する処理を行う強調手
    段と、強調表示処理後の差画像を前記基準画像に重畳す
    る処理を行う合成手段とを具備したものであることを特
    徴とする遠赤外線画像処理装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107621229A (zh) * 2017-10-23 2018-01-23 福州大学 基于面阵黑白相机的实时铁路轨道宽度测量系统及方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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