JPH1073394A - 冷凍装置 - Google Patents

冷凍装置

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JPH1073394A
JPH1073394A JP23154696A JP23154696A JPH1073394A JP H1073394 A JPH1073394 A JP H1073394A JP 23154696 A JP23154696 A JP 23154696A JP 23154696 A JP23154696 A JP 23154696A JP H1073394 A JPH1073394 A JP H1073394A
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JP
Japan
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refrigerant
heat transfer
heat exchanger
liquid
straight pipe
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Application number
JP23154696A
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English (en)
Inventor
Toru Inazuka
徹 稲塚
Takayuki Setoguchi
隆之 瀬戸口
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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Publication date
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  • Heat-Exchange Devices With Radiators And Conduit Assemblies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱交換器を改良することにより、液領域の熱
伝達率を向上させ、R410A等の冷媒を使用した場合
であっても十分な冷凍能力を発揮させる。また、回路全
体としての液領域の容積を小さくして回路への冷媒充填
量を削減する。 【解決手段】 冷媒回路に備えられた各熱交換器(3,5)
の伝熱管(10,11) のうち液側部分をガス側部分よりも小
径にする。液側領域での冷媒流速を高めることで、液冷
媒と空気との間の熱伝達率を高くする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば空気調和装
置の冷媒回路などとして利用される冷凍装置に係り、特
に、熱交換器の伝熱管を流れる冷媒の流速調整に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば特開平7−12012
0号公報に開示されているような空気調和装置の冷媒回
路は、圧縮機、凝縮器、膨張弁及び蒸発器が冷媒配管に
より順に接続されて成る。そして、圧縮機で圧縮した高
圧ガス冷媒を、凝縮器で凝縮して液化、膨張弁で減圧し
た後、蒸発器で蒸発させるようにしている。つまり、上
記凝縮器の内部では、上流側部分ではガス冷媒が、中間
部分では気液混合状態の冷媒が、下流側部分では液冷媒
が夫々流れている。
【0003】ところで、近年、この種の冷凍装置では、
地球環境問題などに鑑み、使用する冷媒をHFC系(フ
ッ化炭化水素系)冷媒とする要求がある。その中でも、
特に、R410Aと呼ばれる冷媒が注目されている。こ
の冷媒は、R32(ジフルオロメタン)とR125(ペ
ンタフルオロエタン)との混合冷媒である。
【0004】図6に、従来より一般に使用されているR
22と上記R410Aとを比較した場合のモリエル線図
(図中実線はR410Aであり、破線はR22である)
を示す。この図に示すように、R410Aでは、凝縮器
出口において飽和状態である場合(図6の点A)には、
蒸発器入口における乾き度がR22の場合よりも大きく
なってしまう(図6の点B)。具体的には、R22及び
R410Aを共に凝縮器出口において飽和状態にした場
合、R22の乾き度は0.3(図6の点C)になるのに
対し、R410Aの乾き度は0.4(点B)になってい
る。
【0005】このため、R22と同等の冷凍能力を発揮
させるためには凝縮器出口で十分な過冷却度をつけてお
き、蒸発器入口における乾き度を低く設定することが必
要になる。つまり、R410Aにおいて蒸発器入口の乾
き度を0.3(図6の点D)にするためには凝縮器出口
において十分な過冷却度(図6の点E)をつけておく必
要がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このR
410Aは、重量流量が小さく、液領域の熱伝達率が低
いために、上記過冷却度を十分につけることが困難であ
った。
【0007】また、このように十分な過冷却度をつける
ためには、回路全体としての液領域の容積を大きくする
ことが必要になってしまい、その分だけ回路への冷媒充
填量を多く必要とする。
【0008】本発明は、この点に鑑みてなされたもので
あって、熱交換器を改良することにより、液領域の熱伝
達率を向上させることで、R410A等の冷媒を使用し
た場合であっても十分な冷凍能力を発揮させ、また、回
路全体としての液領域の容積を小さくして回路への冷媒
充填量を削減することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、熱交換器の伝熱管での液冷媒の流速を
高めることで、液領域の熱伝達率を向上させるようにし
た。
【0010】具体的に、請求項1記載の発明は、圧縮機
(1) と、熱源側熱交換器(3) と、減圧機構(4) と、利用
側熱交換器(5) とが冷媒配管(7) によって冷媒循環可能
に接続されてなる冷媒回路(A) を備えた冷凍装置を前提
としている。そして、上記各熱交換器(3,5) のうち少な
くとも一方に、伝熱管(10,11) におけるガス側の冷媒流
速より液側の冷媒流速を高くする加速手段(20)を設けた
構成としている。
【0011】この特定事項により、例えば熱源側熱交換
器(3) に加速手段(20)を設け、該熱源側熱交換器(3) で
冷媒を凝縮させる運転を行った場合には、該熱源側熱交
換器(3) の伝熱管(10)では液冷媒の流速が高くなる。こ
のため、この液領域部分での熱伝達率が高くなり、十分
な過冷却度をつけることができて冷凍能力が向上する。
一方、利用側熱交換器(5) に加速手段(20)を設け、該利
用側熱交換器(5) で冷媒を凝縮させる運転を行った場合
も同様に冷凍能力が向上することになる。更に、蒸発器
として機能する熱交換器(3,5) に加速手段(20)を設けた
場合にも、液領域部分での熱伝達率を高く確保できる。
【0012】請求項2記載の発明は、上記請求項1記載
の冷凍装置において、冷媒回路(A)を循環する冷媒とし
てR410Aを採用した構成としている。
【0013】この冷媒は液領域の熱伝達率が低いもので
あるが、本発明の特定事項によれば、このような冷媒を
使用した場合であっても、上述した請求項1記載の発明
に係る作用を十分に得ることができる。
【0014】請求項3記載の発明は、上記請求項1記載
の冷凍装置において、加速手段(20)を、伝熱管(10,11)
の内径寸法を、ガス側よりも液側の方が小さくなるよう
に設定して成した構成としている。
【0015】請求項4記載の発明は、上記請求項3記載
の冷凍装置において、伝熱管(10,11) を、ガス側から液
側に亘って均一な肉厚で形成すると共に、その管径を、
ガス側より液側を細くした構成としている。
【0016】請求項5記載の発明は、上記請求項3記載
の冷凍装置において、伝熱管(10,11) の内径寸法を、ガ
ス側から液側に向って徐々に小さくした構成としてい
る。
【0017】請求項6記載の発明は、上記請求項3記載
の冷凍装置において、伝熱管(10,11) を、ガス側から液
側に亘って均一な管径で形成すると共に、その肉厚を、
ガス側より液側を大きくした構成としている。
【0018】請求項7記載の発明は、上記請求項1記載
の冷凍装置において、加速手段(20)を、ガス側に設けら
れた複数本のガス側伝熱管(10a,10a, …) を液側で集合
して成した構成としている。
【0019】これら請求項3〜7記載の発明の特定事項
により、加速手段(20)の構成が具体的に得られ実用性が
向上できる。
【0020】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態を図面に
基いて説明する。
【0021】(第1実施形態)先ず、本発明に係る第1
実施形態について説明する。図1は本実施形態に係る空
気調和装置に備えられた冷媒循環回路(A) の全体構成を
示している。
【0022】この冷媒循環回路(A) は、圧縮機(1) 、四
路切換弁(2) 、熱源側熱交換器としてフィンアンドチュ
ーブ式の室外熱交換器(3) 、減圧機構としての電動膨張
弁(4) 及び利用側熱交換器として上記と同様のフィンア
ンドチューブ式で成る室内熱交換器(5) 、アキュムレー
タ(6) が冷媒配管(7) によって接続されている。
【0023】そして、上記四路切換弁(2) は、圧縮機
(1) の吐出側を室外熱交換器(3) に接続し且つ吸入側を
室内熱交換器(5) に接続する状態(図1に実線で示す状
態)と、圧縮機(1) の吐出側を室内熱交換器(5) に接続
し且つ吸入側を室外熱交換器(3) に接続する状態(図1
に破線で示す状態)とで切換え可能となっている。つま
り、この四路切換弁(2) の切換え動作によって回路(A)
での冷媒循環方向が変更され、冷房運転と暖房運転とが
切換え可能となっている。
【0024】また、室外熱交換器(3) には室外ファン(F
o)が隣接して配置され、該ファン(Fo)の駆動により室外
熱交換器(3) の伝熱管(10)内を流れる冷媒と室外空気と
の間で熱交換が行われるようになっている。一方、室内
熱交換器(5) には室内ファン(Fr)が隣接して配置され、
該ファン(Fr)の駆動により室内熱交換器(5) の伝熱管(1
1)内を流れる冷媒と室内空気との間で熱交換が行われる
ようになっている。
【0025】そして、本形態の循環回路(A) に使用され
る冷媒は、HFC系(フッ化炭化水素系)のものであっ
て、具体的にはR410Aと呼ばれるものが使用され
る。このR410Aは、R32(ジフルオロメタン)と
R125(ペンタフルオロエタン)とが互いに同量づつ
混合された冷媒であって、特に、重量流量が小さく、液
領域の熱伝達率が低いといった特性を有している。
【0026】次に、本形態の特徴とする各熱交換器(3,
5) の構成を図2を用いて説明する。尚、各熱交換器(3,
5) は、夫々複数パスの伝熱管(10,11) から構成され、
これら伝熱管(10,11) は図示しない分流器やヘッダを介
して冷媒配管(7) に接続されている。本形態では、説明
を簡単にするために、分流器やヘッダを省略し、1本の
パスについて説明する。また、室外熱交換器(3) と室内
熱交換器(5) とは略同様の構成でなっているため、ここ
では、室外熱交換器(3) についてのみその構成を詳述す
る。
【0027】図2に示すように、本形態の室外熱交換器
(3) は、上述したようにフィンアンドチューブ式のもの
である。つまり、水平方向に所定間隔を存して平行に配
置された複数枚の放熱フィン(12,12, …) と、該放熱フ
ィン(12,12, …) を貫通して配置された伝熱管(10)とで
成っている。尚、この伝熱管(10)の両端は上述した如く
冷媒配管(7) に接続されている。この伝熱管(10)は、図
2の如く鉛直方向に立設された放熱フィン(12,12, …)
に対して水平方向に貫通する複数の直管部(10a,10b,10
c) の両端同士がU字管(10d,10e) によって接続され、
これにより、放熱フィン(12,12, …) を貫通しながら蛇
行するように配設されている。詳しくは、図2におい
て、上側から第1直管部(10a) 、第2直管部(10b) 、第
3直管部(10c) に構成され、第1直管部(10a) と第2直
管部(10b) とが第1U字管(10d) により、第2直管部(1
0b) と第3直管部(10c) とが第2U字管(10e) により夫
々接続されている。そして、第1直管部(10a) は、冷媒
配管(7) により四路切換弁(2)を介して圧縮機(1) に接
続し、第3直管部(10c) は冷媒配管(7) を介して電動膨
張弁(4) に接続している。つまり、第1直管部(10a) が
ガス側に、第3直管部(10c) が液側に夫々配置されてい
る。
【0028】そして、この各直管部(10a〜10c)のうち、
第1直管部(10a) と第2直管部(10b) とは略同径の配管
であるのに対し、第3直管部(10c) は、これら第1及び
第2直管部(10a,10b) よりも小径の配管で構成されてい
る。つまり、第3直管部(10c) の流路面積は、第1及び
第2直管部(10a,10b) の流路面積に比べて小さく設定さ
れている。つまり、第1及び第2直管部(10a,10b) での
冷媒流速と、第3直管部(10c) での冷媒流速とを比較し
た場合には、第3直管部(10c) の方が高くなる構成とさ
れている。言い換えると、伝熱管(10)の液側では、ガス
側よりも冷媒流速が高くなるよう構成されている。これ
により本発明でいう加速手段(20)が構成されている。
【0029】また、室内熱交換器(5) も室外熱交換器
(3) と同様の構成である。この室内熱交換器(5) の伝熱
管(11)の構成について簡単に説明すると、図2の上側か
ら順に配設された第1〜第3の直管部(11a〜11c)がU字
管(11d,11e) により接続されている。そして、第1直管
部(11a) は、冷媒配管(7) により四路切換弁(2) を介し
て圧縮機(1) に接続し、第3直管部(11c) は冷媒配管
(7) を介して電動膨張弁(4) に接続している。つまり、
第1直管部(11a) がガス側に、第3直管部(11c) が液側
に夫々配置されている。そして、第3直管部(11c) の流
路面積は、第1及び第2直管部(11a,11b) の流路面積に
比べて小さく設定されている。つまり、この室内熱交換
器(5) にあっても伝熱管(11)の液側では、ガス側よりも
冷媒流速が高くなるよう構成されている。
【0030】尚、伝熱管(10,11) の小径部分の寸法につ
いて具体的に説明すると、管径を小さく設定する領域
は、伝熱管(10,11) の全長の約9%の部分を、他の部分
よりも約10%だけ小径にする。これは、以下の式によ
って算出されたものである。以下、室外熱交換器(3) に
おける小径部分の寸法の算出について説明する。
【0031】今、伝熱管(10)の全体のうち9.3%が液
領域である場合、冷媒R410Aにおいて冷媒R22と
同等の能力を発揮させるためには、この液領域の比率を
伝熱管(10)全体の7.6%にする必要がある。これは例
えば実験や数値解析により求められる。つまり、液領域
の容積を81.7%に削減することになる。つまり、以
下の(1) 式が成り立つように小径部分の径寸法を設定す
ることになる。 (πr2 L)/(πR2 L)=0.817V/V …(1) (r:小径部分の管径、R:伝熱管の全体を均一にした
場合の管径、L:液領域の配管長、、V:伝熱管の全体
を均一にした場合の液領域の容積) 従って、以下の(2) 式により小径部分の管径比率が求ま
る。 r/R=(0.817)1/2 =0.9 …(2) 以上の式により、伝熱管(10)の全長の約9%の部分を、
他の部分よりも約10%だけ小径にすることで、R22
と同等の能力を発揮させるだけの液冷媒流速が得られる
ことになる。
【0032】次に、上述の如く構成された冷媒回路での
冷媒循環動作について説明する。
【0033】先ず、室内の冷房運転時には、四路切換弁
(2) が図1中実線側に切換わり、圧縮機(1) から吐出さ
れた冷媒は、四路切換弁(2) を経て室外熱交換器(3) に
導入され、該室外熱交換器(3) において外気との間で熱
交換を行って凝縮する。その後、この液冷媒は、電動膨
張弁(4) で減圧され、室内熱交換器(5) において室内空
気との間で熱交換を行い蒸発して室内空気を冷却する。
そして、このガス冷媒は四路切換弁(2) を経て圧縮機
(1) の吸入側に戻される。このような冷媒の循環動作を
行うことにより室内の冷房が行われる。
【0034】このような冷媒循環動作において、室外熱
交換器(3) にあっては、第1直管部(10a) に流れ込んだ
ガス冷媒は、この第1直管部(10a) から第3直管部(10
c) に向って流れながら室外空気との間で熱交換を行っ
て凝縮する。つまり、第3直管部(10c) の大部分では、
液冷媒が流れることになる。そして、この第3直管部(1
0c) は、流路面積が小さく設定されているので、この部
分での流速は高くなる。従って、この第3直管部(10c)
における熱伝達率が向上し、液冷媒は冷却が促進されて
過冷却状態になる。
【0035】このようにして過冷却状態となった液冷媒
が膨張弁(4) で減圧された状態、つまり、室内熱交換器
(5) の入口での冷媒の状態は乾き度が低く抑えられるこ
とになり、室内熱交換器(5) における室内空気との間で
の交換熱量が十分に確保されて冷凍能力が十分に発揮さ
れることになる。これを図6のモリエル線図を用いて説
明すると、従来のように、伝熱管(10)の流路面積を全体
に亘って均一にした場合には、R410Aの液側熱伝達
率が低いために、過冷却度をつけることができない(図
6の点A参照)。この場合、室内熱交換器(5) の入口で
の冷媒乾き度は高くなって(点B)、冷凍能力が十分に
得られない。これに対し、本形態のように伝熱管(10)の
液側の流速を高くすると、この部分での熱伝達率が向上
して過冷却度をつけることが可能になる(図6の点
E)。これにより、室内熱交換器(5)の入口での冷媒乾
き度は低くなり(点D)、R22を用いた場合と同様の
冷凍能力が得られることになる。
【0036】次に、室内の暖房運転時について説明す
る。この運転時には、四路切換弁(2)が図1中破線側に
切換わり、圧縮機(1) から吐出された冷媒は、四路切換
弁(2)を経て室内熱交換器(5) に導入され、該室内熱交
換器(5) において室内空気との間で熱交換を行い、室内
空気を加熱しながら凝縮する。その後、この液冷媒は、
電動膨張弁(4) で減圧され、室外熱交換器(3) において
外気との間で熱交換を行い蒸発する。そして、このガス
冷媒は四路切換弁(2) を経て圧縮機(1) の吸入側に戻さ
れる。このような冷媒の循環動作を行うことにより室内
の暖房が行われる。
【0037】このような冷媒循環動作では、上述した冷
房運転時における室外熱交換器(3)での動作と同様の動
作が室内熱交換器(5) において行われる。つまり、室内
熱交換器(5) では、第1直管部(11a) に流れ込んだガス
冷媒は、この第1直管部(11a) から第3直管部(11c) に
向って流れながら室内空気との間で熱交換を行って凝縮
する。つまり、第3直管部(11c) では、液冷媒が流れる
ことになる。そして、この第3直管部(11c) は、流路径
が小さく設定されているので、この部分での流速は高く
なる。従って、この第3直管部(11c) における熱伝達率
が高くなり、液冷媒は冷却が促進されて過冷却状態にな
る。
【0038】このようにして過冷却状態となった液冷媒
が膨張弁(4) で減圧された状態、つまり、室外熱交換器
(3) の入口での冷媒の状態は乾き度が低く抑えられ、室
外熱交換器(3) における外気との間での交換熱量が十分
に確保されて冷凍能力が十分に発揮されることになる。
【0039】以上説明したように、本形態によれば、R
410Aのような液領域の熱伝達率が低いものを使用し
た場合であっても凝縮器として機能する熱交換器の液領
域部分での熱伝達率が高くでき、これによって蒸発器と
なる熱交換器(3,5) の入口での冷媒乾き度が低くなって
十分な冷凍能力を確保することができる。
【0040】また、本形態では、蒸発器として機能する
熱交換器の上流側部分(つまり液領域部分)での冷媒流
速も高くなるので、室内空気との間の熱伝達率をも向上
させることができ、これによっても冷凍能力の向上を図
ることができる。
【0041】(第2実施形態)次に、本発明に係る第2
実施形態について図3を用いて説明する。本形態は、伝
熱管(10,11) の管径の変形例であって、その他の構成
は、上述した第1実施形態のものと同様である。従っ
て、ここでは、伝熱管(10,11) の管径についてのみ説明
する。
【0042】図3の如く、本形態の室外熱交換器(3) 及
び室内熱交換器(5) は、共に第1直管部(10a,11a) より
も第2直管部(10b,11b) の方が小径とされ、第2直管部
(10b,11b) よりも第3直管部(10c,11c) の方が更に小径
とされた構成となっている。つまり、各熱交換器(3,5)
共に、ガス側から液側に向って次第に管径が小径となっ
て流路面積が小さくなるような構成となっている。この
ようにして加速手段(20)が構成されている。
【0043】このような構成によっても上述した第1実
施形態の場合と同様に、液領域部分での流速を高くする
ことで熱伝達率が向上し、冷凍能力が向上できることに
なる。
【0044】(第3実施形態)次に、本発明に係る第3
実施形態について図4を用いて説明する。本形態も、伝
熱管(10,11) の管径の変形例であって、その他の構成
は、上述した第1実施形態のものと同様である。従っ
て、ここでも、伝熱管(10,11) の管径についてのみ説明
する。
【0045】図4の如く、本形態の室外熱交換器(3) 及
び室内熱交換器(5) は、共に第1〜第3直管部(10a〜11
c)の外径が均一とされている。そして、第3直管部(10
c,11c) は、第1及び第2直管部(10a〜11b)よりも肉厚
が大きく設定されている。これにより、第3直管部(10
c,11c) の流路面積が、第1及び第2直管部(10a〜11b)
の流路面積よりも小さく設定されている。このようにし
て加速手段(20)が構成されている。
【0046】この構成によっても上述と同様に、液領域
部分での流速を高くすることで熱伝達率が向上し、冷凍
能力が向上できることになる。
【0047】(第4実施形態)次に、本発明に係る第4
実施形態について図5を用いて説明する。本形態は、伝
熱管(10,11) の配設状態の変形例であって、その他の構
成は、上述した第1実施形態のものと同様である。従っ
て、ここでは、伝熱管(10,11) の配設状態についてのみ
説明する。
【0048】図5は、室外熱交換器(3) における伝熱管
(10)の配設状態を示している。本図のように、伝熱管(1
0)は、ガス側においては複数本が備えられ、液側におい
ては、これら複数本のものが1本の伝熱管として合流し
ている。詳しくは、伝熱管(10)のガス側は、分流器(15)
を介して冷媒配管(7) に接続されている。この分流器(1
5)からは4本の第1直管部(10a,10a, …) が延びてい
る。そして、この各第1直管部(10a,10a, …) は、液側
に向うに従って1組づつが合流される。つまり、4本の
第1直管部(10a,10a, …) のうち2本づつが合流されて
2本の第2直管部(10b,10b) となり、更に、2本の第2
直管部(10b,10b) 同士が合流されて1本の第3直管部(1
0c) となっている。そして、この第3直管部(10c) が冷
媒配管(7)を介して膨張弁(4) に接続されている。ま
た、各直管部(10a〜10c)は、夫々同一径の配管で成って
いる。
【0049】このため、冷房運転時に分流器(15)で分流
されて、第1直管部(10a,10a, …)に流れ込んだガス冷
媒は、第2直管部(10b,10b) 、第3直管部(10c) の順に
流れることになるが、夫々において合流されることで流
速が高くなっていく。従って、このような構成によって
も上述と同様に、液領域部分での流速を高くすることで
熱伝達率が向上し、冷凍能力が向上できることになる。
【0050】尚、本形態の構成は、上述した各実施形態
の場合と同様に、室内熱交換器の伝熱管に適用すること
も可能である。
【0051】また、上述した各実施形態では、室外及び
室内の各熱交換器(3,5) に加速手段(20)を設けるように
したが、片側のみに設けるようにしてもよい。例えば空
気調和装置が冷房専用機である場合には、室外熱交換器
(3) のみに加速手段(20)を設ける。
【0052】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば以下に述べるような効果が発揮される。請求項1記載
の発明によれば、冷媒回路を構成する熱交換器に、伝熱
管におけるガス側の冷媒流速より液側の冷媒流速を高く
する加速手段を設けている。このため、該加速手段を、
凝縮器として機能する熱交換器に採用した場合には、該
熱交換器の伝熱管における液領域部分での熱伝達率が高
くなり、十分な過冷却度をつけることができて冷凍能力
の向上を図ることができる。また、蒸発器として機能す
る熱交換器に加速手段を設けた場合にも、液領域部分で
の熱伝達率を高く確保でき、冷凍能力の向上が図れる。
また、凝縮器の出口側で十分な過冷却度をつけるために
回路全体としての液領域の容積を大きくするといったこ
とが必要なくなるので、回路への冷媒充填量を削減する
こともできる。
【0053】請求項2記載の発明によれば、冷媒回路を
循環する冷媒として、液領域の熱伝達率が低いR410
Aを採用した。このような冷媒を使用した場合であって
も、加速手段によって伝熱管の液領域部分での冷媒流速
を高めることにより、上述した請求項1記載の発明に係
る効果を十分に発揮させることができる。
【0054】請求項3〜7記載の発明によれば、加速手
段の構成を具体的に得ることができ、伝熱管の液領域部
分での冷媒流速を確実に高めることができ、信頼性の向
上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る冷媒循環回路の全体構成を示す
図である。
【図2】第1実施形態の各熱交換器を示す断面図であ
る。
【図3】第2実施形態における図2相当図である。
【図4】第3実施形態における図2相当図である。
【図5】第4実施形態における室外熱交換器の伝熱管の
配管状態を示す図である。
【図6】R22とR410Aとのモリエル線図である。
【符号の説明】
(A) 冷媒循環回路 (1) 圧縮機 (3) 室外熱交換器(熱源側熱交換器) (4) 電動膨張弁(減圧機構) (5) 室内熱交換器(利用側熱交換器) (7) 冷媒配管 (20) 加速手段

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮機(1) と、熱源側熱交換器(3) と、
    減圧機構(4) と、利用側熱交換器(5) とが冷媒配管(7)
    によって冷媒循環可能に接続されてなる冷媒回路(A) を
    備えた冷凍装置において、 上記各熱交換器(3,5) のうち少なくとも一方には、伝熱
    管(10,11) におけるガス側の冷媒流速より液側の冷媒流
    速を高くする加速手段(20)が設けられていることを特徴
    とする冷凍装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の冷凍装置において、 冷媒回路(A) を循環する冷媒としてR410Aが採用さ
    れていることを特徴とする冷凍装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の冷凍装置において、 加速手段(20)は、伝熱管(10,11) の内径寸法が、ガス側
    よりも液側の方が小さく設定されて成ることを特徴とす
    る冷凍装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の冷凍装置において、 伝熱管(10,11) は、ガス側から液側に亘って均一な肉厚
    で形成されていると共に、その管径は、ガス側より液側
    が細くなっていることを特徴とする冷凍装置。
  5. 【請求項5】 請求項3記載の冷凍装置において、 伝熱管(10,11) の内径寸法は、ガス側から液側に向って
    徐々に小さくなっていることを特徴とする冷凍装置。
  6. 【請求項6】 請求項3記載の冷凍装置において、 伝熱管(10,11) は、ガス側から液側に亘って均一な管径
    で形成されていると共に、その肉厚が、ガス側より液側
    が大きくなっていることを特徴とする冷凍装置。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の冷凍装置において、 加速手段(20)は、ガス側に設けられた複数本のガス側伝
    熱管(10a,10a, …) を液側で集合して成ることを特徴と
    する冷凍装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014092295A (ja) * 2012-10-31 2014-05-19 Daikin Ind Ltd 空気熱交換器

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014092295A (ja) * 2012-10-31 2014-05-19 Daikin Ind Ltd 空気熱交換器

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