JPH1071486A - ダムバー切断方法及び装置 - Google Patents

ダムバー切断方法及び装置

Info

Publication number
JPH1071486A
JPH1071486A JP8228854A JP22885496A JPH1071486A JP H1071486 A JPH1071486 A JP H1071486A JP 8228854 A JP8228854 A JP 8228854A JP 22885496 A JP22885496 A JP 22885496A JP H1071486 A JPH1071486 A JP H1071486A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dam bar
lead frame
laser beam
dross
gas
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8228854A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinya Okumura
信也 奥村
Naoki Mitsuyanagi
直毅 三柳
Takashi Shirai
隆 白井
Yoshiaki Shimomura
義昭 下村
Shigeyuki Sakurai
茂行 桜井
Takeshi Nishigaki
剛 西垣
Yasushi Minomoto
泰 美野本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Construction Machinery Co Ltd filed Critical Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Priority to JP8228854A priority Critical patent/JPH1071486A/ja
Publication of JPH1071486A publication Critical patent/JPH1071486A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Laser Beam Processing (AREA)
  • Lead Frames For Integrated Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】レーザ光照射によりダムバーを寸法精度良く切
断することが出来ると共に、雫状ドロスの付着を抑え、
かつブラストや液体ホーニング等の機械的洗浄、或いは
酸洗いや電解エッチング等の化学的洗浄処理で除去され
やすいヒゲドロスを形成することにより、最終的に高精
度で良好な品質の樹脂モールド型の半導体装置を得るこ
とができるダムバー切断方法及び装置を提供する。 【解決手段】レーザ発振器110からのレーザ光20を
半導体装置100のダムバー4に照射し、レーザ光20
の照射方向と同じ方向からアシストガス22を吹き付
け、ダムバー4を溶融させて切断する。また、上記と同
時に、ダムバー4の裏面側に、リードフレーム1の表面
とほぼ平行でかつリード3の長手方向とほぼ同じ方向に
向けてヒゲドロス生成用アシストガス23を吹き付け
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リードフレームに
半導体チップを搭載し樹脂モールドで一体に封止した半
導体装置のダムバーの切断に係わり、特にレーザ光を照
射することによってダムバーを切断するダムバー切断方
法、およびそのダムバー切断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】リードフレームに半導体チップを搭載し
樹脂モールドでそれらリードフレーム及び半導体チップ
を一体に封止した半導体装置(樹脂モールド型の半導体
装置)において、ダムバーはリードフレームのリード間
を連結するものであり、樹脂モールドでリードフレーム
と半導体チップを一体に封止する時に樹脂がリードの間
に流れ出てくるのを堰止める役割を果たすものである。
また、このダムバーは各リードを補強する役割も有す
る。そして、樹脂モールドによる封止が終了すると、こ
のダムバーは切断除去され、リードフレームの各リード
(アウターリード)が個々に切り離される。
【0003】従来では、このダムバーをパンチプレスに
より切断することが多かったが、最近では半導体装置の
高集積化や高性能化に伴ってリードフレームがさらに多
ピンかつ狭ピッチになってきており、従来のパンチプレ
スでは技術的に対応できなくなってきた。即ち、最近の
多ピンかつ狭ピッチのリードフレームでは、板厚0.1
〜0.15mmのものでアウターリードの配列ピッチが
0.25〜0.4mm程度となっており、その最終形状
における寸法精度も±0.01〜±0.03mmと厳し
く要求されるため、このような寸法精度を維持しつつ切
断することはパンチプレスでは困難となっている。
【0004】これに対し、最近ではレーザ光を使用した
ダムバーの切断方法が開発されている。この方法によれ
ば、そのレーザ光をダムバーに照射するだけでダムバー
を切断することができ、またレーザ光のビームは極めて
小さく絞ることができるため微細な加工が可能であり、
しかも寸法精度の良い加工が可能である。このようなレ
ーザ光を利用した加工は溶断加工であるため溶融金属が
生じるが、従来では、レーザ光と同軸的にアシストガス
を噴出することによってその溶融金属を吹き飛ばそうと
している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のようなレーザ光
を利用したダムバー切断では、アシストガスがリードに
遮られ、リード裏面に回り込んだ溶融金属の一部がアシ
ストガスによって除去されずに残留し、その残留した溶
融金属がリードに付着し冷却されてドロス(雫状のドロ
ス)となることが多い。
【0006】ところで、半導体装置の高集積化や高性能
化のためにリードフレームの多ピン化や狭ピッチ化を実
現する場合には、樹脂モールドの強度を向上する必要が
あり、そのため樹脂モールドの厚さを十分厚くしなけれ
ばならない。しかも、ダムバーは、樹脂のはみ出し量を
極力抑えるために樹脂モールド側壁部分の近くに設けら
れる。このような半導体装置のダムバーをレーザ光によ
り切断する場合には、アシストガスを噴出するガスノズ
ル先端と樹脂モールドとの干渉を避けるため、上記ガス
ノズルを樹脂モールドの高さよりも高く保持せざるを得
ず、切断すべきダムバー(リードフレーム)表面に十分
接近させることができなくなる。その結果、ガスノズル
から噴出されたアシストガスがダムバー表面に達するま
でに分散してしまい、ダムバー表面でのアシストガスの
圧力は弱くなり、溶融金属が十分に除去できずドロスの
付着量が多くなる。
【0007】また、半導体装置の種類により樹脂モール
ドの厚さが変わると、その樹脂モールド厚さに応じてガ
スノズルを適宜に退避させなければならず、ガスノズル
先端とダムバー表面の間隔を一定に保つことができなく
なる。これにより、ダムバー表面におけるアシストガス
の圧力を一定にすることができなくなり、安定した条件
で溶融金属を吹き飛ばすことが不可能となる。さらにレ
ーザ光の照射条件も一定にすることができなくなるの
で、適切な切断条件を維持することが困難となる。
【0008】さらに、ガスノズルを樹脂モールドの高さ
よりも高く保持するため、アシストガスは樹脂モールド
側壁に沿って流下する。この時、樹脂モールド型の半導
体装置においては、ダムバーとリードフレームの各リー
ドと樹脂モールドとに囲まれた部分にせき止められた樹
脂がダム内レジンとなって残留しており、このダム内レ
ジンとリードフレームとによって上記アシストガスがせ
き止められて流れの方向が変えられ、水平方向でかつ樹
脂モールドとは逆の向きへの流れが誘起される。その結
果、特に溶融金属の量が多い場合には、水平方向に流れ
るアシストガスによって溶融金属の一部がその向きに流
れ、ダムバーが除去されたリードの側壁面から樹脂モー
ルドとは概ね逆の向き(但し不規則な向き)に生長する
ドロスが発生することがある。これは、通常の雫状のド
ロスとは異なり、細長い針状または棒状のドロスである
(以下、これをヒゲドロスという)。
【0009】前述の雫状のドロスはリード間を電気的に
短絡する危険性があり、リードの曲げ成形時にリードの
不規則な曲がり変形を誘発して曲げ成形後のリード先端
部の平面精度を損なう。また、上記ヒゲドロスは、リー
ドに強固に付着していないため、そのままでは容易に浮
き上がったり立ち上がったりし、やはりリード間を電気
的に短絡する危険性があるほか、その大きさは通常の雫
状のドロスに比べてかなり大きいため、半導体装置の電
子回路基板上への実装時に基板上に不規則に付着するこ
ともあり、基板上の電気配線間をも電気的に短絡する危
険性がある。
【0010】ところが、ヒゲドロスは、通常のダムバー
切断工程の後で行われるメッキ処理前のブラスト、液体
ホーニング等の機械的洗浄、さらには酸洗い、電解エッ
チング等の化学的洗浄処理を行うと、除去されやすい性
質がある。つまりヒゲドロスは、通常の雫状ドロスとは
異なり細長い針状または棒状のドロスであり、またリー
ドに強固に付着していないため、ブラストや液体ホーニ
ング処理における微細な研磨剤の衝突がより多く発生す
ることにより非常に除去されやすく、また酸洗いや電解
エッチング等の化学的洗浄処理で生じる微量な金属表面
の溶け出しと共に除去されやすい。
【0011】さらに、電解エッチング処理を行う場合に
は、電解エッチング処理特有の尖端効果、即ち尖ったと
ころに電流が集中し易いためにその尖った場所がより多
くエッチングされるという効果により、細長い針状また
は棒状であるヒゲドロスが非常に除去されやすいという
性質もある。
【0012】本発明の目的は、レーザ光照射によりダム
バーを寸法精度良く切断することが出来ると共に、雫状
ドロスの付着を抑え、かつブラストや液体ホーニング等
の機械的洗浄、或いは酸洗いや電解エッチング等の化学
的洗浄処理で除去されやすいヒゲドロスを形成すること
により、最終的に高精度で良好な品質の樹脂モールド型
の半導体装置を得ることができるダムバー切断方法及び
装置を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明によれば、多数のリードを有するリードフレ
ームに半導体チップを搭載し樹脂モールドでそれらリー
ドフレーム及び半導体チップを一体に封止した半導体装
置のダムバーを、レーザ光の照射により切断するダムバ
ー切断方法において、前記ダムバーにおけるレーザ光照
射側とは反対の面に、リードフレーム表面とほぼ平行で
かつ前記リードの長手方向とほぼ同じ方向に向けて気体
を吹き付け、同時に前記ダムバーに前記レーザ光の照射
方向と同じ方向からアシストガスを吹き付けながら、レ
ーザ光を照射してダムバーを溶融させ切断することを特
徴とするダムバー切断方法が提供される。
【0014】また、本発明によれば、パルス状のレーザ
光を発振するレーザ発振器と、そのレーザ発振器からの
レーザ光を被加工物の加工位置まで誘導する加工光学系
と、前記レーザ光と共に被加工物にアシストガスを噴出
するガスノズルを有し、リードフレームに半導体チップ
を搭載し樹脂モールドで一体に封止した半導体装置にお
けるダムバーを、前記ガスノズルよりアシストガスを噴
出しながらレーザ光を照射して切断するダムバー切断装
置において、前記ダムバーにおける前記レーザ光照射側
とは反対の面に、リードフレーム表面とほぼ平行でかつ
前記リードの長手方向とほぼ同じ方向に向けて気体を吹
き付ける気体吹き付け手段を有することを特徴とするダ
ムバー切断装置が提供される。
【0015】従来の切断方法では、リード裏面に回り込
んだ溶融金属はアシストガスがリードに遮られるため、
十分に吹き飛ばされずそのまま凝固して雫状ドロスとな
る他、ヒゲドロスも不規則な向きに生長するために、リ
ード間の電気的短絡やリードの曲げ成形後の平面精度低
下を招いていたが、前述のように構成した本発明におい
ては、ダムバーにおけるレーザ光照射側とは反対側(以
下、裏面側という)の面に、リードフレーム表面とほぼ
平行で、かつリードの長手方向とほぼ同じ方向に向けて
気体を吹き付けることにより、従来の方式では雫状ドロ
スとして凝固していたはずの溶融金属のほとんどが、切
断されるダムバーの裏面側にヒゲドロスとなって付着す
る。このヒゲドロスは、リードフレーム表面とほぼ平行
で、しかも切断されるダムバーに隣接するリードとほぼ
同じ方向に揃って生長することになる。
【0016】但し、この時、ダムバーの裏面側に吹き付
けるべき気体の吹き付け圧力は、レーザ光の照射方向と
同じ方向から吹き付けるアシストガスの圧力より弱くす
る必要がある。この理由は、ダムバーの裏面側に向け吹
き付ける気体の吹き付け圧力が、レーザ光の照射方向と
同じ方向から吹き付けるアシストガスの圧力と同程度で
ある場合には、互いに相殺してしまって雫状ドロスの方
が大きくなってしまう可能性があるからである。
【0017】上記のようにしてリードとほぼ同じ方向に
揃って形成されたヒゲドロスは、前述のように通常のダ
ムバー切断工程の後で行われるメッキ処理前のブラスト
および液体ホーニング等の機械的洗浄、さらには酸洗い
や電解エッチング等の化学的洗浄処理により、容易に除
去される。これにより、最終的には高精度で良好な品質
の樹脂モールド型の半導体装置を得ることが可能とな
る。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態について、図
1から図5を参照しながら説明する。まず、本実施形態
で使用するダムバー切断装置について図1により説明す
る。図1に示すように、本実施形態のダムバー切断装置
は、レーザ発振器110、ベンディングミラー111、
ガスノズル21を備えており、ガスノズル21内部には
集光レンズ112が備えられている。なお、図1ではガ
スノズル21内部のみを断面で表した。
【0019】この構成において、レーザ発振器110か
ら発せられたレーザ光20は、ベンディングミラー11
1で半導体装置100の方向に向きを変えられ、集光レ
ンズ112で集光され、ガスノズル21を通過して半導
体装置100のダムバー4(図2参照)に照射される。
【0020】図2はダムバーを切断する状況を示す図で
ある。図2(a)に断面図で示すように、半導体装置1
00の樹脂モールド2が樹脂モールド載せ台30上に搭
載され、半導体装置100のリードフレーム1はリード
フレーム載せ台32上に載置され、リードフレーム押さ
え板31で押さえ込まれ、固定されている。上記樹脂モ
ールド載せ台30、リードフレーム押さえ板31、リー
ドフレーム載せ台32は半導体装置取り付け用治具を構
成する。なお、図2(a)においては、簡単のため半導
体装置100の樹脂モールド2内部を省略して示した。
【0021】前記レーザ光20の照射と同時に、レーザ
光20の照射方向と同じ方向から供給したアシストガス
22をガスノズル21から噴出し、ダムバー4に吹き付
ける。また、樹脂モールド載せ台30にはヒゲドロス生
成用ガス穴33が設けられており、上記アシストガス2
2の噴出と同時に、ダムバー3(リードフレーム1)の
裏面側にヒゲドロス生成用アシストガス23も吹き付け
られる。図2(a)のB−B方向の断面図である図2
(b)に示すように、ヒゲドロス生成用ガス穴33は、
リードフレーム1の表面とほぼ平行でかつリード3の長
手方向とほぼ同じ方向に沿って設けられており、そのた
め、ヒゲドロス生成用アシストガス23の吹き付けられ
る方向は、リードフレーム1の裏面とほぼ平行でかつリ
ード3の長手方向とほぼ同じ方向となる。
【0022】ここで、従来のレーザ光照射を利用したダ
ムバー切断方法、即ちレーザ光の照射方向と同じ方向の
みからアシストガスを吹き付ける方法について、図3に
より説明する。但し、図3は半導体装置のリードを長手
方向から見た図(図1のIII方向からみた図)であり、
また簡単のため図1、図2と同等の部材及び図1、図2
と同等のアシストガスの流れ等には同じ符号を付してあ
り、さらにここではアシストガスの流れのみを議論する
ためにレーザ光の光束は省略してある。
【0023】図3において、ガスノズル21より吹き出
されたアシストガス22はダムバー4及びリード3に吹
き付けられる。その時、リード3はレーザ光20によっ
て切断されないため、リード3の表面に吹き付けられた
アシストガス22の方向はリードフレーム1表面と平行
な面内における方向に変えられ、ドロスの除去には効果
のないアシストガスの流れ26となって流下する。レー
ザ光の照射により溶融したダムバー4の溶融金属はリー
ド3の間を通過したアシストガス27によりある程度は
吹き飛ばされるが、リード3の裏面側へ図中矢印12の
方向に回り込んだ溶融金属の一部はアシストガス27に
よっても除去されず、リード3の裏面に回り込んだまま
凝固して雫状ドロス10となる。
【0024】これに対し本実施形態では、従来の方式で
雫状ドロス10として凝固していたはずの溶融金属のほ
とんどが、ヒゲドロス生成用アシストガス23の吹き付
けによって、切断されるダムバー4の裏面側に、リード
フレーム1の表面とほぼ平行でかつリード3の長手方向
とほぼ同じ方向に沿ったヒゲドロス11(図4参照)と
なって付着する。このヒゲドロス11は、リードフレー
ム1の面とほぼ平行で、しかも切断されるダムバー4に
隣接するリード3とほぼ同じ方向に揃って生長すること
になる。上記ヒゲドロスが生長する方向を図2(a)に
矢印24で示す。
【0025】ここで上記において、ダムバー4の裏面側
に吹き付けるべきヒゲドロス生成用アシストガス23の
吹き付け圧力は、レーザ光20の照射方向と同じ方向か
ら吹き付けるアシストガス22の圧力より弱くする必要
がある。この理由は、ダムバー4の裏面側に向け吹き付
けるヒゲドロス生成用アシストガス23の吹き付け圧力
が、レーザ光20の照射方向と同じ方向から吹き付ける
アシストガス22の圧力と同程度である場合には、互い
に相殺してしまって雫状ドロス10の方が大きくなって
しまう可能性があるからである。
【0026】次に、上記のようにして形成されたヒゲド
ロスが、レーザ光照射によるダムバー切断後の工程で除
去されることについて、図4および図5により説明す
る。図4は、メッキ処理前のブラスト及び液体ホーニン
グ工程(研磨剤の吹き付けによる研磨工程)におけるヒ
ゲドロス11の除去を説明する図である。図4におい
て、ダムバー3がレーザ光照射によって切断された後の
半導体装置100には、リードフレーム1(リード3)
の裏面側から研磨材42が吹き付けられる。研磨材42
は、リードフレーム1裏面側に設置したノズル40より
噴出するホーニング液体41の流れによってリードフレ
ーム1裏面側に衝突する。
【0027】従来のレーザ光照射を利用したダムバー切
断方法で生成された雫状ドロス10(図3参照)は、通
常のメッキ処理前のブラスト及び液体ホーニング条件に
おける研磨剤の吹き付け力のままでは除去できない。そ
のため、もし雫状ドロス10をこの工程で除去するに
は、研磨剤の吹き付け力を変更して増大する必要があ
り、工数およびコストが大幅に増加する原因となる。
【0028】これに対して、本実施形態では、図4に示
すように、ヒゲドロス11がリード3とほぼ同じ方向に
揃って細長く生長しているため、研磨剤42が衝突する
回数が多くなり、非常に効果的にヒゲドロス11の除去
を行うことが可能となる。つまり、従来のメッキ処理前
のブラスト及び液体ホーニング条件と同様の条件でヒゲ
ドロス11が除去できるため、工数およびコストの増加
を防止できる。
【0029】図5は、化学的洗浄処理として代表的な電
解エッチングにおけるヒゲドロス11の除去を説明する
図である。図5に示すように、レーザ光照射によりダム
バー3が切断された後の半導体装置100はエッチング
槽51に満たされたエッチング液53の中に浸漬され、
さらに電解エッチング用陰極52もエッチング液53の
中に浸漬される。そして、半導体装置100のリードフ
レーム1は電解エッチング用電源54の陽極側に、電解
エッチング用陰極52は電解エッチング用電源54の陰
極側に、それぞれ接続され、通電されて電解エッチング
処理が行われる。
【0030】このような電解エッチングにより、ヒゲド
ロス11は微量な金属表面の溶け出しと共に除去されや
すくなる。また、ヒゲドロス11は細長い針状または棒
状をしているため、電解エッチング法固有の尖端効果
(尖ったところに電流が集中し易いためにその尖った場
所がより多くエッチングされるという効果)により、非
常に除去されやすい。つまり、雫状ドロス10を除去す
るためにはリードフレーム1の板厚が数十ミクロンも減
少してしまうような過度のエッチング処理が必要であっ
たが、本実施形態によって形成したヒゲドロス11は、
通常のメッキ処理前の電解エッチング条件(リードフレ
ーム1の板厚が数ミクロン程度減少するのみ)により容
易に除去可能である。従って、工数やコストの増加を防
止することができる。なお、ここでは化学的洗浄処理と
して電解エッチングを例に述べたが、通常の酸洗い工程
でもほぼ同様にヒゲドロス11を容易に除去することが
可能である。
【0031】以上のような本実施形態によれば、ダムバ
ー4の裏面側に、リードフレーム1の表面とほぼ平行で
かつリード3の長手方向とほぼ同じ方向に向けてヒゲド
ロス生成用アシストガス23を吹き付けるので、従来の
方式では雫状ドロスとして凝固していた溶融金属のほと
んどを、ダムバー4の裏面側にヒゲドロス11として付
着させることができる。従って、このヒゲドロス11
を、通常のメッキ処理前のブラストや液体ホーニング等
の機械的洗浄、さらには酸洗いや電解エッチング等の化
学的洗浄処理により、容易に除去することができ、最終
的に高精度で良好な品質の樹脂モールド型の半導体装置
を得ることができる。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、ダムバーの裏面側に、
リードフレームの表面とほぼ平行でかつリードの長手方
向とほぼ同じ方向に向けて気体を吹き付けるので、溶融
金属のほとんどをダムバーの裏面側にヒゲドロスとして
付着させることができる。従って、このヒゲドロスを、
通常のメッキ処理前のブラストや液体ホーニング等の機
械的洗浄、さらには酸洗いや電解エッチング等の化学的
洗浄処理により、容易に除去することができ、最終的に
高精度で良好な品質の樹脂モールド型の半導体装置を得
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態で使用するダムバー切断装
置の概略図である。
【図2】ダムバーを切断する状況およびアシストガスの
流れを示す図であって、(a)はその横方向からの断面
図、(b)は(a)のB−B方向の断面図である。
【図3】従来のレーザ光照射を利用したダムバー切断方
法、即ちレーザ光の照射方向と同じ方向のみからアシス
トガスを吹き付ける方法について説明する図である。
【図4】ダムバー切断後のメッキ処理前におけるブラス
ト及び液体ホーニング工程を説明する図である。
【図5】電解エッチングによるヒゲドロスの除去を説明
する図である。
【符号の説明】
1 リードフレーム 2 樹脂モールド 3 リード 4 ダムバー 10 雫状ドロス 11 ヒゲドロス 20 レーザ光 21 ガスノズル 22 アシストガス 23 ヒゲドロス生成用アシストガス 30 樹脂モールド載せ台 31 リードフレーム押さえ板 32 リードフレーム載せ台 33 ヒゲドロス生成用ガス穴 40 ノズル 41 ホーニング液体 42 研磨剤 51 エッチング槽 52 電解エッチング用陰極 53 エッチング液 54 電解エッチング用電源 110 レーザ発振器 111 ベンディングミラー 112 集光レンズ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 下村 義昭 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 (72)発明者 桜井 茂行 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 (72)発明者 西垣 剛 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 (72)発明者 美野本 泰 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機エ ンジニアリング株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数のリードを有するリードフレームに
    半導体チップを搭載し樹脂モールドでそれらリードフレ
    ーム及び半導体チップを一体に封止した半導体装置のダ
    ムバーを、レーザ光の照射により切断するダムバー切断
    方法において、 前記ダムバーにおける前記レーザ光照射側とは反対側の
    面に、前記リードフレーム表面とほぼ平行でかつ前記リ
    ードの長手方向とほぼ同じ方向に向けて気体を吹き付
    け、同時に前記ダムバーに前記レーザ光の照射方向と同
    じ方向からアシストガスを吹き付けながら、前記レーザ
    光を照射してダムバーを溶融させ切断することを特徴と
    するダムバー切断方法。
  2. 【請求項2】 パルス状のレーザ光を発振するレーザ発
    振器と、前記レーザ発振器からのレーザ光を被加工物の
    加工位置まで誘導する加工光学系と、前記レーザ光と共
    に前記被加工物にアシストガスを噴出するガスノズルを
    有し、リードフレームに半導体チップを搭載し樹脂モー
    ルドで一体に封止した半導体装置におけるダムバーを、
    前記ガスノズルより前記アシストガスを噴出しながら前
    記レーザ光を照射して切断するダムバー切断装置におい
    て、 前記ダムバーにおける前記レーザ光照射側とは反対側の
    面に、前記リードフレーム表面とほぼ平行でかつ前記リ
    ードの長手方向とほぼ同じ方向に向けて気体を吹き付け
    る気体吹き付け手段を有することを特徴とするダムバー
    切断装置。
JP8228854A 1996-08-29 1996-08-29 ダムバー切断方法及び装置 Pending JPH1071486A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8228854A JPH1071486A (ja) 1996-08-29 1996-08-29 ダムバー切断方法及び装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8228854A JPH1071486A (ja) 1996-08-29 1996-08-29 ダムバー切断方法及び装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1071486A true JPH1071486A (ja) 1998-03-17

Family

ID=16882925

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8228854A Pending JPH1071486A (ja) 1996-08-29 1996-08-29 ダムバー切断方法及び装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1071486A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6588645B2 (en) Continuous mode solder jet apparatus
JP2014003346A (ja) 半導体装置の製造方法
CN109891575B (zh) 电子装置及其制造方法
JPH0639988A (ja) スクリーン印刷用メタルマスクの製造方法
JP2018089667A (ja) レーザ切断装置
JPH1071486A (ja) ダムバー切断方法及び装置
JPH07124781A (ja) レーザ加工方法及び加工装置
US4676426A (en) Solder leveling technique
JPH09321202A (ja) ダムバー切断方法及び装置
JPH0817985A (ja) 集積回路リードフレームタイバーのレーザ除去装置
JPH11186307A (ja) 半導体装置の製造方法及び半導体装置の製造装置
JP3630972B2 (ja) レーザ加工装置
JPH1080785A (ja) ダムバー切断方法
JPH09134989A (ja) ダムバー切断方法
JP2002280512A (ja) リードフレームの製造方法
JPH0817984A (ja) ダムバー切断方法及び半導体装置
JPH10256450A (ja) リードフレームの加工装置および加工方法
US11826821B2 (en) Joined metal member and manufacturing method therefor
JPH08195460A (ja) ダムバーの切断方法および半導体装置
JPH09321201A (ja) ダムバー切断方法及び装置
JP2002050849A (ja) レーザ加工方法およびレーザ加工装置
JPH05190718A (ja) リードフレームの製造方法
JPH07142664A (ja) 樹脂封止半導体装置の製造方法
JPH08111485A (ja) リードフレームの加工方法及びリードフレーム
JPH08148624A (ja) 半導体装置の製造方法及び半導体装置並びにリードフレーム