JPH1069736A - フレキシブルプリント基板の固定構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は光ディスクドライブ等においてピッ
クアップを搭載した可動部としてのキャリアと、該キャ
リアをスライド可能に支持している固定部としてのシャ
ーシを簡単かつ確実に電気的に接続するための所謂片面
型のフレキシブルプリント基板の固定構造を提供するこ
とを目的とする。 【解決手段】 フレキシブルシート５の表面に銅箔等で
パターン層６を設けた帯状の基板本体部２を形成すると
共に、該基板本体部の一端側を略直角に折り曲げて裏返
し、該折り曲げ部分９を補強板３とホルダ４で挾着し
た。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は光ディスクドライブ
等において、可動部としてのキャリアと、固定部として
のシャーシを電気的に接続する場合などにハーネスとし
て使用するフレキシブルプリント基板の固定構造に関す
るものである。

【０００２】

【従来の技術】光ディスクドライブにおいて、キャリア
とシャーシを接続するフレキシブルプリント基板とし
て、図５に示したように銅箔等のパターン層１０１の
表，裏両面にカバーレイフィルム層１０２，１０３を設
けた所謂両面フレキシブルプリント基板１０４が広く用
いられている。

【０００３】そして、図６に示したように、上記フレキ
シブルプリント基板１０４はＵ字状に折り曲げられ、そ
の一端側がピックアップ１０５を搭載したキャリア１０
６に接続され、他端側がシャーシ１０７に接続されてい
る。

【０００４】そして、キャリア１０５がスライドすると
Ｕ字状に折り曲げられたフレキシブルプリント基板１０
４のラップ量が変化しながら、フレキシブルプリント基
板１０４は伸縮し、キャリア１０６のスライドに追従す
るようになっている。なおフレキシブルプリント基板と
して両面フレキシブルプリント基板を用いるのは、ハー
ネスとしてのフレキシブルプリント基板をＵ字状に折り
曲げて使用する場合に、フレキシブルプリント基板の一
端側のキャリア１０６との接点１０８と、他端側のシャ
ーシ１０７との接点１０９を、フレキシブルプリント基
板の表，裏面にそれぞれ設けなければならない場合があ
るからである。

【０００５】１１０はキャリア１０６に設けられたコネ
クタ、１１１はシャーシ１０７に設けられたコネクタで
ある。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】ところで上記従来のフ
レキシブルプリント基板には次に述べるような問題点が
あった。

【０００７】（１）銅箔等のパターン層１０１の表，裏
両面にカバーレイフィルム層１０２，１０３を設けると
いう性質上、柔軟性や耐久性に乏しく、破損しやすい。

【０００８】（２）両面フレキシブルプリント基板は一
般に高価であり、コストが高くなる。

【０００９】本発明は両面フレキシブルプリント基板に
代えて、片面フレキシブルプリント基板を用い、該片面
プリント基板の一端側を略直角に折り曲げ、裏返した状
態で使用することにより、上記従来の問題点を解決する
ことができるようにしたものである。

【００１０】

【課題を解決するための手段】本発明は、フレキシブル
シートの一側面に銅箔等のパターン層を設けて帯状の基
板本体部を形成すると共に、該基板本体部の一端側を略
直角に折り曲げて裏返し、補強板をホルダに着脱自在に
嵌合させることによって、この補強板とホルダとの間で
上記折り曲げ部を挾着するように構成した。

【００１１】フレキシブルシートの一側面に銅箔等のパ
ターン層を設けて帯状の基板本体部を構成したので、上
記フレキシブルシートの素材の選択幅（範囲）が広が
り、適宜の素材を選択することにより、柔軟で可撓性に
富み、かつ折り曲げによる疲労が起こりにくく耐久性に
優れた基板本体部を得ることができる。

【００１２】また補強板をホルダに着脱自在に嵌合させ
ることによって、この補強板とホルダとの間で上記折り
曲げ部を挾着するようにしたので、上記折り曲げ部分の
広がりを防ぐことができる。

【００１３】また上記ホルダ等を使用して、折り曲げ部
分をシャーシ等に位置決め固定することもできる。

【００１４】

【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を図１〜
図４を参照して説明する。

【００１５】図１〜図２において１は本発明のフレキシ
ブルプリント基板であり、該フレキシブルプリント基板
１は帯状の基板本体部２と、該基板本体部２の一端側の
折り曲げ部分を挾着している補強板３とホルダ４とで構
成されている。

【００１６】上記帯状の基板本体部２は図３に示したよ
うにポリエチレン，ポリプロピレン等の柔軟で、可撓性
に富み、かつ白濁等の所謂プラスチック疲労が起こりに
くい合成樹脂製のフレキシブルシート５の表面に銅箔で
パターン層６…６を設けると共に、これらパターン層６
…６の表面をカバーレイフィルム層７で覆うことにより
形成されている。

【００１７】そして、上記パターン層６…６の長さ方向
の一端部と他端部にそれぞれキャリア側とシャーシ側と
の接点７，８が設けられている。

【００１８】上記基板本体部２の長さ方向の一端側は略
直角に折り曲げられ、かつ接着されて所謂裏返しにされ
た状態になっていると共に、折り曲げ部分９の上面に補
強板３が取り付けられている。

【００１９】上記補強板３は硬質プラスチックで矩形状
に作られていて、上記折り曲げ部分９の上面に接着剤で
接着されている。

【００２０】上記補強板３の長さ方向の両側部及び幅方
向の一側部にはそれぞれ第１，第２，第３凹部１１，１
２，１３が形成されている。

【００２１】そして、上記長さ方向の一端側の第２凹部
１２に沿って基板本体部２の一端側（接点７側）が上方
に向けて導き出されていると共に、幅方向の一側部に設
けた第３凹部１３から基板本体部２の他端側（接点８
側）が上方に向けて導き出されている。

【００２２】また、ホルダ４は上記折り曲げ部分９の下
面側に配置されて、上記補強板３との間で上記折り曲げ
部分９を挾着するようになっている。

【００２３】上記ホルダ４は補強板３と同様に矩形状に
形成された底板２１の長さ方向の両側部と幅方向の一側
部に、それぞれ基板本体部係止用の第１，第２，第３凸
部２２，２３，２４が形成されている。

【００２４】上記第１，第２凸部２２，２３は上記補強
板３の長さ方向の両端部を挾着するものであり、これら
第１，第２凸部２２，２３は底板２１上に略垂直に立設
された起立壁２５と、該起立壁２５の上端に設けられた
抜止部２６とからなっている。そして、第１，第２凸部
２２，２３の間に補強板３を挿入すると、該補強板３の
長さ方向の両端部の第１，第２凹部１１，１２に上記第
１，第２凸部２２，２３の起立壁２５，２５がそれぞれ
嵌合すると共に、これら起立壁２５，２５の上端に設け
た抜止部２６，２６が補強板３の上面に接触して補強板
３が起立壁２５，２５間から抜けるのを防止するように
なっている。

【００２５】なお上記第１，第２凸部２２，２３のうち
のいずれか一方の起立壁２５（図面に示す例では第１凸
部２２の起立壁２５）は撓むようになっていて、補強板
３の挿入及び取り外しを容易に行うことができるように
なっている。

【００２６】第３凸部２４は起立壁からのみなってい
て、基板本体部２の一側部の背面を支えて、該部を上方
に伸ばすようになっている。

【００２７】また底板２１の下面にはホルダ４をシャー
シに固定的に取り付けるための３本の脚片２７〜２７が
設けられている。

【００２８】なお２８は基板本体部２の一端側のキャリ
ア側の接点７の近傍に取り付けられた補強板であり、該
補強板２８を介して接点７側がキャリア２９に取り付け
られる。３０はキャリア２９に設けられたピックアップ
である。

【００２９】実施の形態のフレキシブルプリント基板１
は上記のような構成であって上記底板２１の下面に設け
た脚片２７〜２７をシャーシ３１に設けた脚片嵌合部３
２に嵌合して、ホルダ４をシャーシ３１に固定して使用
される。

【００３０】そして、上記第２凹部２３から上方に導き
出された基板本体部２の一端側はＵ字状に折り曲げられ
て、その先端の接点７がキャリア側のコネクタ（図示省
略）に接続され、また上記第３凹部２４から上方に導き
出された基板本体部２の他端側の接点８はシャーシ側の
コネクタ３３に接続されている。

【００３１】そして、キャリアが移動すると、上記基板
本体部２のＵ字状の折り曲げ部分の頂点３４の位置がキ
ャリアの移動につれて変位し、キャリアの移動の障害に
なることなく、キャリアをスムースに移動させるのであ
る。

【００３２】なお実施の形態では本発明のフレキシブル
プリント基板を光ディスクドライブのキャリアとシャー
シを接続するハーネスとして使用した場合を示したが、
本発明のフレキシブルプリント基板は光ディスクドライ
ブに限らず固定部と可動部を接続するフレキシブルプリ
ント基板として広範囲に利用することができる。

【００３３】

【発明の効果】本発明のフレキシブルプリント基板の固
定構造は以上、説明したような構成であって次に述べる
ような効果がある。

【００３４】（１）帯状の基板本体部をフレキシブルシ
ートに銅箔等のパターン層を設けることにより形成した
ので、該基板本体部は従来のパターン層の表，裏両面に
カバーレイフィルム層を設けたフレキシブルプリント基
板よりも柔軟性，可撓性等に富み、可動部と固定部とを
接続するハーネスとして耐久性に優れたものになる。

【００３５】（２）基板本体部の一端側を裏返すための
折り曲げ部分を補強板とホルダとで挾着したので、上記
折り曲げ部分の剥離や変形等を防止し、かつホルダを利
用することにより、上記折り曲げ部分をシャーシ等に簡
単かつ確実に位置決め固定することができる。

【００３６】（３）基板本体部は所謂片面フレキシブル
プリント基板であるので、両面フレキシブルプリント基
板に較べてコストが安い。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のフレキシブルプリント基板の斜視図。

【図２】分解斜視図。

【図３】基板本体部の断面図。

【図４】要部の断面図。

【図５】従来例の断面図。

【図６】従来例の使用状態の側面図。

【符号の説明】

１…フレキシブルプリント基板、２…基板本体部、３…
補強板、４…ホルダ、５…フレキシブルシート。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 フレキシブルシートの一側面に銅箔等の
   パターン層を設けて帯状の基板本体部を形成すると共
   に、該基板本体部の一端側を略直角に折り曲げて裏返
   し、補強板をホルダに着脱自在に嵌合させることによっ
   て、この補強板とホルダとの間で上記折り曲げ部を挾着
   するようにしたフレキシブルプリント基板の固定構造。