JPH106947A - トレーラ用リターダ式制動装置 - Google Patents
トレーラ用リターダ式制動装置Info
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- JPH106947A JPH106947A JP17979096A JP17979096A JPH106947A JP H106947 A JPH106947 A JP H106947A JP 17979096 A JP17979096 A JP 17979096A JP 17979096 A JP17979096 A JP 17979096A JP H106947 A JPH106947 A JP H106947A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 トレーラ用リターダ式制動装置10において、
リターダ50の効率を高めるとともに、遊星歯車装置24の
保守性を高める。 【解決手段】 周部にタイヤ14を装着されるホィール12
は、ホィールディスク16中心部のハブ孔へトレーラの左
右方向内側から外側へハブ22を挿通され、ナット20によ
りホィールディスク16に固定される。遊星歯車装置24
は、ハブ22の開口部を閉鎖するように、ボルト34により
円板状キャリヤ32をハブ22の開口端に固定され、サンギ
ヤ28等のその他の要素はハブ22内に収容させている。タ
イヤ14の回転は、遊星歯車装置24により増速されて、車
軸44へ伝達され、さらに、トレーラの左右方向ほぼ中央
部のリターダ50へ伝達される。
リターダ50の効率を高めるとともに、遊星歯車装置24の
保守性を高める。 【解決手段】 周部にタイヤ14を装着されるホィール12
は、ホィールディスク16中心部のハブ孔へトレーラの左
右方向内側から外側へハブ22を挿通され、ナット20によ
りホィールディスク16に固定される。遊星歯車装置24
は、ハブ22の開口部を閉鎖するように、ボルト34により
円板状キャリヤ32をハブ22の開口端に固定され、サンギ
ヤ28等のその他の要素はハブ22内に収容させている。タ
イヤ14の回転は、遊星歯車装置24により増速されて、車
軸44へ伝達され、さらに、トレーラの左右方向ほぼ中央
部のリターダ50へ伝達される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、トレーラ用リタ
ーダ式制動装置に係り、詳しくはリターダを効率良く作
動できるトレーラ用リターダ式制動装置に関するもので
ある。
ーダ式制動装置に係り、詳しくはリターダを効率良く作
動できるトレーラ用リターダ式制動装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】大型トレーラでは、近年、フットブレー
キの使用回数を低減して、トレーラブレーキの寿命を改
善するために、リターダが装備されるようになってい
る。
キの使用回数を低減して、トレーラブレーキの寿命を改
善するために、リターダが装備されるようになってい
る。
【0003】従来のトレーラ用リターダ式制動装置
(例:実開平5−54130号公報及び実開平7−23
2624号公報)では、タイヤの回転が、途中で増速さ
れることなく、そのまま又はデフ装置により減速され
て、リターダに入力されている。
(例:実開平5−54130号公報及び実開平7−23
2624号公報)では、タイヤの回転が、途中で増速さ
れることなく、そのまま又はデフ装置により減速され
て、リターダに入力されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のトレーラ用リタ
ーダ式制動装置では、リターダによる制動作用が不十分
である。
ーダ式制動装置では、リターダによる制動作用が不十分
である。
【0005】この発明の目的は、リターダの制動作用を
向上するとともに、スペース及び保守等に有利なトレー
ラ用リターダ式制動装置を提供することである。
向上するとともに、スペース及び保守等に有利なトレー
ラ用リターダ式制動装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明のトレーラ用リ
ターダ式制動装置(10)は次の(a)〜(c)の要素を有
している。 (a)ホィール(12)の放射方向ほぼ中心部に位置しホィ
ール(12)と一体的に回転する筒部材(22) (b)筒部材(22)に少なくとも部分的に収容されホィー
ル(12)の回転を増速して出力する増速機(24) (c)作動中は増速機(24)を介して伝達された回転を制
動するリターダ(50)
ターダ式制動装置(10)は次の(a)〜(c)の要素を有
している。 (a)ホィール(12)の放射方向ほぼ中心部に位置しホィ
ール(12)と一体的に回転する筒部材(22) (b)筒部材(22)に少なくとも部分的に収容されホィー
ル(12)の回転を増速して出力する増速機(24) (c)作動中は増速機(24)を介して伝達された回転を制
動するリターダ(50)
【0007】リターダ(50)の作動及び非作動の切替は、
リターダ(50)自体に切替機構を装備するものの外、ホィ
ール(12)とリターダ(50)との間の回転動力伝達経路に介
在するクラッチの断接によって行われてもよい。
リターダ(50)自体に切替機構を装備するものの外、ホィ
ール(12)とリターダ(50)との間の回転動力伝達経路に介
在するクラッチの断接によって行われてもよい。
【0008】ホィール(12)の回転は、増速機(24)により
増速されて、リターダ(50)へ入力される。こうして、リ
ターダ(50)は増速された回転を制動することになるの
で、リターダ(50)の制動トルクはホィール(12)に対し
て、より強力なトルクとして作用し、リターダ(50)によ
る制動力を高めることができる。また、増速機(24)は、
筒部材(22)内に少なくとも部分的に収容されて、配設さ
れるので、増速機(24)の付加にもかかわらずトレーラ用
リターダ式制動装置(10)の全体の配置スペースの縮小化
を図ることができる。さらに、増速機(24)がホィール(1
2)の所に配設されることになっているので、増速機(24)
の保守、修理作業等では、作業者は、トレーラの下に潜
り込むことなく、トレーラの側面から行うことができ、
能率を高めることができる。
増速されて、リターダ(50)へ入力される。こうして、リ
ターダ(50)は増速された回転を制動することになるの
で、リターダ(50)の制動トルクはホィール(12)に対し
て、より強力なトルクとして作用し、リターダ(50)によ
る制動力を高めることができる。また、増速機(24)は、
筒部材(22)内に少なくとも部分的に収容されて、配設さ
れるので、増速機(24)の付加にもかかわらずトレーラ用
リターダ式制動装置(10)の全体の配置スペースの縮小化
を図ることができる。さらに、増速機(24)がホィール(1
2)の所に配設されることになっているので、増速機(24)
の保守、修理作業等では、作業者は、トレーラの下に潜
り込むことなく、トレーラの側面から行うことができ、
能率を高めることができる。
【0009】この発明の他のトレーラ用リターダ式制動
装置(10)によれば、増速機(24)は遊星歯車装置(24)であ
る。また、遊星歯車装置(24)のキャリヤ(32)は、筒部材
(22)の開口部を塞ぐように、筒部材(22)に分離自在に接
合されている。
装置(10)によれば、増速機(24)は遊星歯車装置(24)であ
る。また、遊星歯車装置(24)のキャリヤ(32)は、筒部材
(22)の開口部を塞ぐように、筒部材(22)に分離自在に接
合されている。
【0010】ホィール(12)の回転は、遊星歯車装置(24)
により増速されて、リターダ(50)へ伝達される。遊星歯
車装置(24)のキャリヤ(32)は、筒部材(22)の蓋を兼ね、
通常時は筒部材(22)内への異物等の侵入を阻止している
とともに、作業時では、筒部材(22)から取り外されて、
筒部材(22)内の遊星歯車装置(24)の点検等を行うことが
できる。
により増速されて、リターダ(50)へ伝達される。遊星歯
車装置(24)のキャリヤ(32)は、筒部材(22)の蓋を兼ね、
通常時は筒部材(22)内への異物等の侵入を阻止している
とともに、作業時では、筒部材(22)から取り外されて、
筒部材(22)内の遊星歯車装置(24)の点検等を行うことが
できる。
【0011】この発明の他のトレーラ用リターダ式制動
装置(10)によれば、リターダ(50)は、トレーラの左右方
向ほぼ中央部に配置されて、増速機(24)により増速され
た回転を、車軸(44)を経て伝達される。連結部材(66)
は、上下方向へリターダ(50)を迂回して、左右の車軸ハ
ウジング(36)を相互に連結し、リターダ(50)は連結部材
(66)に支持されている。
装置(10)によれば、リターダ(50)は、トレーラの左右方
向ほぼ中央部に配置されて、増速機(24)により増速され
た回転を、車軸(44)を経て伝達される。連結部材(66)
は、上下方向へリターダ(50)を迂回して、左右の車軸ハ
ウジング(36)を相互に連結し、リターダ(50)は連結部材
(66)に支持されている。
【0012】連結部材(66)は、リターダ(50)を迂回し
て、リターダ(50)の上側及び/又は下側を通って、左右
の車軸ハウジング(36)を相互に連結する。リターダ(50)
は、前後方向は連結部材(66)により覆われておらず、ト
レーラの走行中は、走行風を効率的に当てられ、冷却効
果を高められる。
て、リターダ(50)の上側及び/又は下側を通って、左右
の車軸ハウジング(36)を相互に連結する。リターダ(50)
は、前後方向は連結部材(66)により覆われておらず、ト
レーラの走行中は、走行風を効率的に当てられ、冷却効
果を高められる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照してこの発明を
説明する。図1はトレーラのトレーラ用リターダ式制動
装置10の片側半部の垂直断面図、図2はトレーラのトレ
ーラ用リターダ式制動装置10の全体の斜視図である。ホ
ィール12は、左右方向へ2個のタイヤ14をリムに装着さ
れる。ホィール12のホィールディスク16は、周方向へ等
間隔の複数個のナット20によりブレーキドラム18の端面
に着脱自在に固定される。ハブ22は、中心線をブレーキ
ドラム18の中心線に揃えて、トレーラの左右方向外方へ
向かってブレーキドラム18より突出し、ホィールディス
ク16の放射方向中心部のハブ孔をトレーラの左右方向内
側から外側へ挿通され、トレーラの左右方向外側のタイ
ヤ14の放射方向中心部に位置している。遊星歯車装置24
は、放射方向へリングギヤ26及びサンギヤ28の間に位置
して両者にかみ合っている複数個のプラネタリビニオン
30、及びこれらプラネタリビニオン30を回転自在に支持
する円板状キャリヤ32を有している。円板状キャリヤ32
は、周縁部をハブ22の開口側の円周状端面に当てられ
て、複数個のボルト34により着脱自在に接合される。
説明する。図1はトレーラのトレーラ用リターダ式制動
装置10の片側半部の垂直断面図、図2はトレーラのトレ
ーラ用リターダ式制動装置10の全体の斜視図である。ホ
ィール12は、左右方向へ2個のタイヤ14をリムに装着さ
れる。ホィール12のホィールディスク16は、周方向へ等
間隔の複数個のナット20によりブレーキドラム18の端面
に着脱自在に固定される。ハブ22は、中心線をブレーキ
ドラム18の中心線に揃えて、トレーラの左右方向外方へ
向かってブレーキドラム18より突出し、ホィールディス
ク16の放射方向中心部のハブ孔をトレーラの左右方向内
側から外側へ挿通され、トレーラの左右方向外側のタイ
ヤ14の放射方向中心部に位置している。遊星歯車装置24
は、放射方向へリングギヤ26及びサンギヤ28の間に位置
して両者にかみ合っている複数個のプラネタリビニオン
30、及びこれらプラネタリビニオン30を回転自在に支持
する円板状キャリヤ32を有している。円板状キャリヤ32
は、周縁部をハブ22の開口側の円周状端面に当てられ
て、複数個のボルト34により着脱自在に接合される。
【0014】車軸ハウジング36は、トレーラの左右方向
へ外側のタイヤ14からトレーラの左右方向ほぼ中央部ま
で延び、所定の懸架装置(図示せず)を介してトレーラ
の車体に取り付けられている。車軸ハウジング36は、リ
ングギヤ26内へトレーラの左右方向外側の端部を挿入
し、端をサンギヤ28の近傍に達しているとともに、リン
グギヤ26とはスプライン嵌合38により結合し、リングギ
ヤ26に対して軸方向へは摺動自在に回転方向へは一体に
なっている。2個のロックナット40は、相互に直列の配
置で車軸ハウジング36の端部に螺合して、車軸ハウジン
グ36からのリングギヤ26の抜けを阻止する。テーパ型ロ
ーラベアリング42は、ハブ22の内周とリングギヤ26の外
周との間に介在し、ハブ22及びリングギヤ26を相対回転
自在に支持している。車軸44は、車軸ハウジング36内を
車軸ハウジング36の中心線に沿って延び、トレーラの左
右方向の外側の端部においてスプライン嵌合46によりサ
ンギヤ28に対して軸方向へは摺動自在にかつ回転方向へ
は一体に結合している。オイルシール48は、車軸ハウジ
ング36の端位置において車軸ハウジング36と車軸44との
間に介在し、リングギヤ26内の潤滑油が漏出するのを防
止する。
へ外側のタイヤ14からトレーラの左右方向ほぼ中央部ま
で延び、所定の懸架装置(図示せず)を介してトレーラ
の車体に取り付けられている。車軸ハウジング36は、リ
ングギヤ26内へトレーラの左右方向外側の端部を挿入
し、端をサンギヤ28の近傍に達しているとともに、リン
グギヤ26とはスプライン嵌合38により結合し、リングギ
ヤ26に対して軸方向へは摺動自在に回転方向へは一体に
なっている。2個のロックナット40は、相互に直列の配
置で車軸ハウジング36の端部に螺合して、車軸ハウジン
グ36からのリングギヤ26の抜けを阻止する。テーパ型ロ
ーラベアリング42は、ハブ22の内周とリングギヤ26の外
周との間に介在し、ハブ22及びリングギヤ26を相対回転
自在に支持している。車軸44は、車軸ハウジング36内を
車軸ハウジング36の中心線に沿って延び、トレーラの左
右方向の外側の端部においてスプライン嵌合46によりサ
ンギヤ28に対して軸方向へは摺動自在にかつ回転方向へ
は一体に結合している。オイルシール48は、車軸ハウジ
ング36の端位置において車軸ハウジング36と車軸44との
間に介在し、リングギヤ26内の潤滑油が漏出するのを防
止する。
【0015】リターダ50は、それぞれトレーラの左右の
タイヤ14の制動用に、トレーラの左右方向中央部に左右
対称に2個存在し、中空シャフト52を車軸44に対して軸
方向へは摺動自在に回転方向へは一体に結合している。
導電性材料から成るロータ56は、中空シャフト52と同心
に配設され、ボルト57により中空シャフト52のフランジ
部へ結合している。複数個の円弧状永久磁石58は、軸方
向へロータ56の筒壁部の内周側へ嵌挿され、ステー60に
支持されている。インナハブ62は、軸方向両側のテーパ
型ローラベアリング64を介して中空シャフト52の外周部
に回転自在に支持され、ステー60の内周縁部を固定され
ている。連結枠66は、左右のリターダ50を上側及び下側
から包囲するように、延び、両端部においてボルト68を
介して左右の車軸ハウジング36に固定されている。
タイヤ14の制動用に、トレーラの左右方向中央部に左右
対称に2個存在し、中空シャフト52を車軸44に対して軸
方向へは摺動自在に回転方向へは一体に結合している。
導電性材料から成るロータ56は、中空シャフト52と同心
に配設され、ボルト57により中空シャフト52のフランジ
部へ結合している。複数個の円弧状永久磁石58は、軸方
向へロータ56の筒壁部の内周側へ嵌挿され、ステー60に
支持されている。インナハブ62は、軸方向両側のテーパ
型ローラベアリング64を介して中空シャフト52の外周部
に回転自在に支持され、ステー60の内周縁部を固定され
ている。連結枠66は、左右のリターダ50を上側及び下側
から包囲するように、延び、両端部においてボルト68を
介して左右の車軸ハウジング36に固定されている。
【0016】図3はリターダ50の周方向所定部位の縦断
面図である。円弧状永久磁石58の周方向列が、リターダ
50の軸方向へ2個並設され、それぞれ周方向へ固定(図
3において左側の遊星歯車装置24)及び可動(図3にお
いて右側の遊星歯車装置24)となっている。図示してい
ない空気アクチュエータは、トラクタの運転席からの電
気信号により、内部の電磁ピストンを作動され、所定の
空気圧を生成し、その空気圧で可動側の円弧状永久磁石
58の周方向列を周方向へほぼ円弧状永久磁石58の周方向
間隔分だけ移動させるようになっている。磁性体製円筒
ケース76は、リターダ50のロータ56と円弧状永久磁石58
との間に配設され、ステー60(図1)に結合している。
面図である。円弧状永久磁石58の周方向列が、リターダ
50の軸方向へ2個並設され、それぞれ周方向へ固定(図
3において左側の遊星歯車装置24)及び可動(図3にお
いて右側の遊星歯車装置24)となっている。図示してい
ない空気アクチュエータは、トラクタの運転席からの電
気信号により、内部の電磁ピストンを作動され、所定の
空気圧を生成し、その空気圧で可動側の円弧状永久磁石
58の周方向列を周方向へほぼ円弧状永久磁石58の周方向
間隔分だけ移動させるようになっている。磁性体製円筒
ケース76は、リターダ50のロータ56と円弧状永久磁石58
との間に配設され、ステー60(図1)に結合している。
【0017】図4及び図5はそれぞれリターダ50の非作
動位置及び作動位置における円弧状永久磁石58の状態図
である。固定側及び可動側の周方向配列共に、各円弧状
永久磁石58は、円弧形状の内外方向へ磁極を備え、磁化
の向きを周方向列の周方向へ交互に逆にして等間隔で配
列されている。リターダ50の非作動位置(図4)では、
両周方向列の各円弧状永久磁石58は、相互に異なる極同
士を周方向へ相互に一致させた位置にある。これによ
り、磁力線は、リターダ50の軸方向へ延びるのみで、放
射方向外側の磁性体製円筒ケース76へは至らず、磁性体
製円筒ケース76は磁化せず、結果、磁力線はロータ56の
方へ向かわず、ロータ56には渦電流が生じることなく、
リターダ50は非作動状態になる。これに対して、リター
ダ50の作動位置(図5)では、可動側の円弧状永久磁石
58の周方向列は、固定側の円弧状永久磁石58の周方向列
に対して円弧状永久磁石58の周方向間隔だけ変位され
て、固定側の円弧状永久磁石58と可動側の円弧状永久磁
石58とは、同じ極同士を周方向へ相互に一致させた位置
にある。これにより、各円弧状永久磁石58のS極からN
極へ磁力線が、リターダ50の放射方向外側へ広がりつ
つ、リターダ50の周方向へ延びて、磁性体製円筒ケース
76を通過し、磁性体製円筒ケース76は磁化されて、ロー
タ56には渦電流が生成され、リターダ50は作動位置にな
る。
動位置及び作動位置における円弧状永久磁石58の状態図
である。固定側及び可動側の周方向配列共に、各円弧状
永久磁石58は、円弧形状の内外方向へ磁極を備え、磁化
の向きを周方向列の周方向へ交互に逆にして等間隔で配
列されている。リターダ50の非作動位置(図4)では、
両周方向列の各円弧状永久磁石58は、相互に異なる極同
士を周方向へ相互に一致させた位置にある。これによ
り、磁力線は、リターダ50の軸方向へ延びるのみで、放
射方向外側の磁性体製円筒ケース76へは至らず、磁性体
製円筒ケース76は磁化せず、結果、磁力線はロータ56の
方へ向かわず、ロータ56には渦電流が生じることなく、
リターダ50は非作動状態になる。これに対して、リター
ダ50の作動位置(図5)では、可動側の円弧状永久磁石
58の周方向列は、固定側の円弧状永久磁石58の周方向列
に対して円弧状永久磁石58の周方向間隔だけ変位され
て、固定側の円弧状永久磁石58と可動側の円弧状永久磁
石58とは、同じ極同士を周方向へ相互に一致させた位置
にある。これにより、各円弧状永久磁石58のS極からN
極へ磁力線が、リターダ50の放射方向外側へ広がりつ
つ、リターダ50の周方向へ延びて、磁性体製円筒ケース
76を通過し、磁性体製円筒ケース76は磁化されて、ロー
タ56には渦電流が生成され、リターダ50は作動位置にな
る。
【0018】トレーラ用リターダ式制動装置10の作用に
ついて説明する。リターダ50を作動させる場合は、リタ
ーダ50を図5のような作動位置にする。タイヤ14の回転
はホィール12を介してハブ22へ伝達される。遊星歯車装
置24では、リングギヤ26は車軸ハウジング36に固定さ
れ、円板状キャリヤ32はハブ22と一体的に回転し、これ
により、ハブ22、すなわちタイヤ14の回転は、遊星歯車
装置24により増速されて、遊星歯車装置24のサンギヤ28
から車軸44へ伝達される。リターダ50では、ロータ56が
車軸44と一体に回転し、ロータ56と磁性体製円筒ケース
76との間に相対回転が生じ、ロータ56には渦電流が生じ
て、ロータ56の回転、したがって、タイヤ14の回転が制
動される。
ついて説明する。リターダ50を作動させる場合は、リタ
ーダ50を図5のような作動位置にする。タイヤ14の回転
はホィール12を介してハブ22へ伝達される。遊星歯車装
置24では、リングギヤ26は車軸ハウジング36に固定さ
れ、円板状キャリヤ32はハブ22と一体的に回転し、これ
により、ハブ22、すなわちタイヤ14の回転は、遊星歯車
装置24により増速されて、遊星歯車装置24のサンギヤ28
から車軸44へ伝達される。リターダ50では、ロータ56が
車軸44と一体に回転し、ロータ56と磁性体製円筒ケース
76との間に相対回転が生じ、ロータ56には渦電流が生じ
て、ロータ56の回転、したがって、タイヤ14の回転が制
動される。
【0019】遊星歯車装置24の保守、修理等を行う場合
は、ボルト34を緩めて、円板状キャリヤ32をハブ22から
外す。これにより、作業者は、トレーラの側面からリン
グギヤ26内を見ながら、作業を行うことができる。
は、ボルト34を緩めて、円板状キャリヤ32をハブ22から
外す。これにより、作業者は、トレーラの側面からリン
グギヤ26内を見ながら、作業を行うことができる。
【0020】リターダ50は、前後方向を連結枠66により
全く覆われていないので、トレーラの走行中、走行風
が、リターダ50に当たって、ロータ56を効率良く冷却す
る。
全く覆われていないので、トレーラの走行中、走行風
が、リターダ50に当たって、ロータ56を効率良く冷却す
る。
【図1】トレーラのトレーラ用リターダ式制動装置の片
側半部の垂直断面図である。
側半部の垂直断面図である。
【図2】トレーラのトレーラ用リターダ式制動装置の全
体の斜視図である。
体の斜視図である。
【図3】リターダの周方向所定部位の縦断面図である。
【図4】リターダの非作動位置における円弧状永久磁石
の状態図である。
の状態図である。
【図5】リターダの作動位置における円弧状永久磁石の
状態図である。
状態図である。
10 トレーラ用リターダ式制動装置 12 ホィール 22 ハブ(筒部材) 24 遊星歯車装置(増速機) 32 円板状キャリヤ(キャリヤ) 36 車軸ハウジング 44 車軸 50 リターダ 66 連結枠(連結部材)
Claims (3)
- 【請求項1】 (a)ホィール(12)の放射方向ほぼ中心
部に位置し前記ホィール(12)と一体的に回転する筒部材
(22)、(b)前記筒部材(22)に少なくとも部分的に収容
され前記ホィール(12)の回転を増速して出力する増速機
(24)、及び(c)作動中は前記増速機(24)を介して伝達
された回転を制動するリターダ(50)、を有していること
を特徴とするトレーラ用リターダ式制動装置。 - 【請求項2】 前記増速機(24)は遊星歯車装置(24)であ
り、前記遊星歯車装置(24)のキャリヤ(32)は、前記筒部
材(22)の開口部を塞ぐように、前記筒部材(22)に分離自
在に接合されていることを特徴とする請求項1記載のト
レーラ用リターダ式制動装置。 - 【請求項3】 前記リターダ(50)は、トレーラの左右方
向ほぼ中央部に配置されて、前記増速機(24)により増速
された回転を、車軸(44)を経て伝達され、連結部材(66)
は、上下方向へ前記リターダ(50)を迂回して、左右の車
軸ハウジング(36)を相互に連結し、前記リターダ(50)は
前記連結部材(66)に支持されていることを特徴とする請
求項1又は2記載のトレーラ用リターダ式制動装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8179790A JP3055007B2 (ja) | 1996-06-21 | 1996-06-21 | トレーラ用リターダ式制動装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP8179790A JP3055007B2 (ja) | 1996-06-21 | 1996-06-21 | トレーラ用リターダ式制動装置 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH106947A true JPH106947A (ja) | 1998-01-13 |
JP3055007B2 JP3055007B2 (ja) | 2000-06-19 |
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ID=16071945
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP8179790A Expired - Fee Related JP3055007B2 (ja) | 1996-06-21 | 1996-06-21 | トレーラ用リターダ式制動装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3055007B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003034107A (ja) * | 2001-07-19 | 2003-02-04 | Meihoku Giken Kk | アクスルシャフト |
JP2011064552A (ja) * | 2009-09-16 | 2011-03-31 | Tokyu Car Corp | 走行装置の異常監視装置 |
CN102785532A (zh) * | 2012-07-06 | 2012-11-21 | 江苏大学 | 一种带缓速器的挂车车桥 |
-
1996
- 1996-06-21 JP JP8179790A patent/JP3055007B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP2011064552A (ja) * | 2009-09-16 | 2011-03-31 | Tokyu Car Corp | 走行装置の異常監視装置 |
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