JPH1067941A - ワックス組成物およびその使用方法 - Google Patents

ワックス組成物およびその使用方法

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JPH1067941A
JPH1067941A JP9143897A JP14389797A JPH1067941A JP H1067941 A JPH1067941 A JP H1067941A JP 9143897 A JP9143897 A JP 9143897A JP 14389797 A JP14389797 A JP 14389797A JP H1067941 A JPH1067941 A JP H1067941A
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wax
wax composition
carbon atoms
copolymer
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JP9143897A
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Robert Uoorunaa Mark
マーク・ロバート・ウォールナー
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3M Co
Original Assignee
Minnesota Mining and Manufacturing Co
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L91/00Compositions of oils, fats or waxes; Compositions of derivatives thereof
    • C08L91/06Waxes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L91/00Compositions of oils, fats or waxes; Compositions of derivatives thereof
    • C08L91/06Waxes
    • C08L91/08Mineral waxes

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、ワックス組成物、特に塗面に耐久
性、高光沢仕上げを付与し得る組成物を提供する。 【解決手段】 本発明は、(i)ワックス成分、および(i
i)ペンダント脂肪族基、ペンダントフッ素化基、および
一般式:-(Y)n-Si(R)3-mm(式中、Yは二価結合基
であり、Rは水素、アルキル、アリール、またはアルコ
キシであり、Zは、数平均分子量少なくとも約500を有
する一価ポリジオルガノシロキサン部分であり、nは0
または1であり、mは1〜3の整数である)を有するペ
ンダントポリジオルガノシロキサン基と有機骨格とを有
するコポリマーを含み、かつ水中油型エマルジョンでは
ないワックス組成物に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はワックス組成物、特
に塗面に耐久性、高光沢仕上げを付与し得る組成物の分
野に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の所有者等は長年に渡って、彼等
の自動車の外観を美しい光沢のあるものとし、下層の塗
料を環境ダメージ、例えば泥、水腐れ、および太陽の作
用から保護しようとしてきた。長年、ワックス仕上げは
通常、ワックスを含有しない製品により提供される仕上
げより耐久性を有するため、自動車の所有者等は彼等の
自動車の外側塗面を保護し、美化するのにむしろペース
ト状ワックスを好んで用いてきた。その耐久性の1つの
要因は、ワックスがグリースやオイルより硬質塗膜を提
供することである。その優れた硬度のため、ワックスは
研磨布により擦ることにより高光沢に磨く場合に薄くな
らない。
【0003】1950年代に、液状シリコーンポリマー含有
エマルジョンが、それ自体道路タール除去剤を含有した
自動車の仕上げに一般に容易に適用され、かつ苦労なし
に艶出しが可能であるために、消費者市場で自動車の艶
出剤としてペースト状ワックスにとって代わった。しか
しながら、自分の自動車の外観仕上げにより熱心なそれ
らの消費者(即ち、愛好家)およびクラシックカーを復
元するそれらの消費者は、より高光沢および耐久性の有
する仕上げはペースト状ワックスのみによって可能であ
ると考えられ続けている。これらの愛好家、そして幅広
い特殊な自動車仕上げ剤消費者は、ペースト状ワックス
が硬質で耐久性を有するものであることを知っており、
逆にエマルジョンベースの仕上げ剤が軟質で容易に除去
されるものであることを知っている。更に、上記特殊市
場はペースト状ワックスの他の特性、例えば塗面にそれ
を広げる時のワックスの個人的感触または「風合い(han
d)」に関係する。上記ワックスが非常に軟質であるか、
非常に多くの不揮発性溶剤を含有する場合、上記ワック
スは汚れやすく、乾燥が遅い。逆に、上記ワックスが非
常に硬質である場合、擦り取るのが困難となる。従っ
て、所望の物理特性、即ち耐久性、使用容易性、および
耐汚れ性を有するワックス組成物に対する要求がある。
【0004】ワックス組成物も有効な製造工程に用いら
れるべきである。一般に、ペースト状ワックス組成物は
室温で固形状または半固形状で存在し、その材料を包装
容器に注入するのに加熱して液状にしなければならな
い。多くのペースト状ワックス組成物は、液状で組合せ
る場合に2相に分離する化学成分から調製されてきた。
上記組成物を加熱し、包装容器に注入した後、これらの
組成物は固化する前に相分離する。結果として、これら
のペースト状ワックス組成物は一連の工程:即ち、相分
離前に冷却する量を注入する工程、注入した材料を冷却
し固化する工程、および上記容器が一杯になるまで再度
注入する工程、で包装容器に注入されなければならな
い。この段階式方法は製造的見地から時間がかかる。従
って、液体状態で相分離を起こさず、全体の相分離を起
こすことなく一段階で包装容器に注入され得るワックス
組成物に対する要求もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、「風合
い」、耐洗浄剤性(耐久性)、「硬度」、および「練り
合せ(rub-out)」性を含む改良された物理特性および性
能特性を有するワックス組成物に関する。本発明の1つ
のは、水中油エマルジョンではないワックス組成物に関
する。上記ワックス組成物はワックス成分およびコポリ
マーを含有する。上記コポリマーは、ペンダント脂肪族
基、ペンダントフッ素化基、およびペンダントポリジオ
ルガノシロキサン基を有する有機骨格を含有する。上記
ペンダントポリジオルガノシロキサン基は、一般式 -(Y)n-Si(R)3-mm (式中、Yは二価結合基、例えば炭素原子1〜30個を有
するアルキレン、アリーレン、アルカリーレン、または
アラルキレンであり、エステル、アミド、ウレタン、ま
たは尿素基を導入してもよい、Rは水素、低級アルキル
(例えば、炭素原子1〜4個のメチル、エチル、または
プロピル)、アリール(例えば、炭素原子6〜20個のフ
ェニル、または置換フェニル)、またはアルコキシ(好
ましくは炭素原子1〜4個の低級アルコキシ)であり、
低級アルキル、アリール、またはフルオロアルキル基で
あり、Zは、数平均分子量少なくとも約500を有する一
価ポリジオルガノシロキサン部分であり、共重合条件下
で本質的に未反応性であり、mは1〜3の整数であり、
nは0または1である)を有する。
【0006】上記コポリマーは好ましくは、骨格と直接
または結合基を介して結合した前述のペンダント基を有
する重合(メタ)アクリル酸骨格を含有し、一般式(2)
【0007】
【化7】
【0008】(式中、各Rmは独立して水素またはメチ
ルのどちらかであり、Lfは共有結合または二価結合
基、例えば炭素原子1〜10個を有する有機結合基、例え
ばアルキレン基、エステル基(例えばアルキルエステル
基)であり、好ましくはスルホンアミドエステルを含有
する二価結合基であり、Rfはフッ素化基、例えば好ま
しくは炭素原子1〜20個を有するフルオロアルキルまた
はフルオロアルコキシ基であり、好ましくは過フッ素化
されており、Lbは共有結合または好ましくは炭素原子
1〜5個を有する二価結合基であり、要すればエステ
ル、アミド、またはウレタンを導入してもよい、Rb
好ましくは炭素原子1〜12個、より好ましくは炭素原子
1〜8個を有する一価の脂肪族基、例えばアルキル基で
あり、Rsは一般式、 -(Y)n-Si(R)3-mm (1) を有する前述のペンダントポリジオルガノシロキサン基
を含有し、aはa+b+cの合計の約0.1〜10%、好ま
しくは約1〜5%であり、bはa+b+cの合計の約40
〜99.8%であり、cはa+b+cの合計の約0.1〜50%
である)を有する。
【0009】上記コポリマーは好ましくは、脂肪族(メ
タ)アクリレートモノマー、例えばアルキルアルコール
の(メタ)アクリル酸エステル;フッ素化(メタ)アクリレ
ートモノマー、例えばフッ素化化合物、好ましくは過フ
ッ素化化合物の(メタ)アクリル酸エステル;およびポリ
ジオルガノシロキサン(メタ)アクリレートモノマー、例
えばポリジオルガノシロキサン化合物の(メタ)アクリル
酸エステル;の間のフリーラジカル共重合反応により調
製されてもよい。
【0010】本発明の更に別の態様は、環境ダメージ源
から基材を保護する方法に関する。上記環境ダメージ源
には、例えば日光、雨および酸性雨、水滴跡(water spo
tting)、道路タール、樹液を含んでもよい。上記方法に
従って、表面を有する基材を上記ワックス組成物の連続
層で被覆する。上記方法には、基材を提供する工程、お
よび基材を前述のワックス組成物で被覆する工程を含
む。
【0011】本発明は、1以上の遊離アルコール基、遊
離酸基、またはオレフィン基でワックス分子に結合した
ポリ(アルコキシ)基を有するワックス材料、例えば天然
ワックスを含有するアルコキシル化ワックスを含有する
ワックス組成物にも関する。上記アルコキシル化ワック
スは好ましくは、ワックス材料を酸化アルキレンと反
応、例えばカルナバワックスをエチレンまたはプロピレ
ングリコールと反応して、ポリ(アルコキシ)基をカルナ
バワックス中の遊離アルコール基、遊離酸基、またはオ
レフィン基と結合することによって調製してもよい。本
発明のアルコキシル化ワックスは、処理中に相分離しな
いワックス組成物を提供する。上記アルコキシル化ワッ
クスは、上記ワックス組成物を相溶性化するように作用
し、上記ワックス組成物の異なる成分の相分離を防止す
る。上記ワックスは相分離しないため、上記ワックス組
成物が相分離しないように通常の予防措置を取る必要は
ない。例えば、上記ワックス組成物を、一連の注入およ
び冷却工程により容器を充満する代わりに、包装容器に
一度に注入してもよい。
【0012】本明細書中で用いられる「ペースト」の語
により、巨視的に室温で固形であり、かつ圧力下で容易
に得られる物質を表す。「(メタ)アクリレート」の語の
より、アクリレートおよびメタクリレートの両方の基、
モノマー、またはポリマー等を表す。「基材」の語によ
り、自動車両(自動車、トラック、スノーモービル、オ
ートバイ等)またはボートの仕上げ表面を表し、それは
例えばガラス繊維、プラスチック、および金属製であ
り、仕上塗料で被覆されてもよい。
【0013】本発明のワックス組成物は、ワックス成分
およびコポリマーを含有する。上記コポリマーは、有機
骨格およびペンダント脂肪族基、ペンダントフッ素化
基、およびペンダントポリジオルガノシロキサン基を含
有する。その異なるペンダント基を有するコポリマー
は、上記ワックス組成物内でのいくつかの機能を果た
す。
【0014】上記ペンダント脂肪族基は、上記コポリマ
ーが上記ワックス組成物の他の成分、例えばワックス成
分を含む現存の有機または脂肪族の他の成分と相溶性を
有することを可能とする。ペンダント脂肪族基は、上記
コポリマーおよび基材間に接着力も付与する。上記脂肪
族基および基材間の化学的相互作用(例えば、水素結
合)は上記コポリマーの基材への接着力を提供する。上
記コポリマーおよび基材間の改良された接着力は、有用
な耐久性、例えば洗浄剤および機械的摩耗に対する改良
された抵抗性を有するワックス組成物を提供する。
【0015】上記脂肪族基は、上記ワックス組成物およ
び基材間の接着力を強化し、かつ上記コポリマーがワッ
クス組成物の他の成分と相溶性を有することを可能にす
る如何なる脂肪族基であってもよい。好ましくは、上記
ペンダント脂肪族基は炭素原子1〜12個、より好ましく
は炭素原子1〜8個を有するアルキル基である。一般
に、脂肪族基の鎖長の増加は上記コポリマーの基材への
接着力を強化する。上記脂肪族基を共有結合により上記
コポリマーの骨格に直接結合しても、2価結合基により
上記骨格に結合してもよい。好ましい2価結合基には、
極性結合基、例えばエステル、アミドまたはウレタン基
が含まれる。
【0016】上記ペンダント脂肪族基は、上記コポリマ
ー中に、好適な接着力および相溶性を提供する量で存在
してもよい。脂肪族基比率が非常に少ない場合、上記ワ
ックス組成物被膜は所望の耐久性を示さない。ペンダン
ト脂肪族基の好ましい量は、上記コポリマーのペンダン
ト脂肪族基、フッ素化基およびポリジオルガノシロキサ
ン基の合計の約40〜99.8%であることが見い出されてい
る。
【0017】上記ペンダントフッ素化基は、本発明のワ
ックス組成物に所望の耐ステイン性を付与する。特に、
上記ペンダントフッ素化基は上記ワックス組成物に撥水
性および撥油性を付与する。上記ペンダントフッ素化基
は、上記組成物に所望のレベルの撥油性および撥水性を
付与する能力をベースとして選択される。有用であるこ
とが見い出されているフッ素化基には、好ましくは炭素
原子1〜20個を有するフルオロアルキル基、フルオロア
ルコキシ基、ペルフルオロアルキルおよびペルフルオロ
アルコキシ基が挙げられる。上記フッ素化基の骨格鎖
は、直鎖、分岐鎖、または十分に長い場合、環状であっ
てもよく、かつカテナリー(catenary)2価酸素原子また
は炭素原子のみに結合した3価窒素原子を含む。好まし
くは、上記フッ素化基は完全にフッ素化(過フッ素化)
されているが、骨格鎖中の2個の炭素原子に対して1以
下の水素原子が存在する場合、更に上記フッ素化基が少
なくとも1個の末端ペルフルオロメチル基を含有する場
合、炭素結合した水素原子が置換基として骨格鎖に存在
してもよい。より多数の炭素原子を含有するフッ素化基
は適当に作用するが、炭素原子約14個以下を含有する基
が好ましい。最も好ましくは、フッ素化基は平均約6〜
10個の炭素原子を含有する。
【0018】上記フッ素化基は上記コポリマーの骨格に
直接、即ち共有結合により結合されてもよく、2価結合
基により結合されてもよい。上記結合基は、上記コポリ
マー骨格および上記フッ素化基間のスペーサーとして作
用してもよく、上記フッ素化基が上記ワックス組成物の
被膜内に(例えば、上記被覆組成物の表面に)有用な配
向を得ることを可能とする。上記結合基は好ましくは、
炭素原子1〜10個を有する2価有機基である。好ましい
例には、アルキレン基およびエステル基、例えばアルキ
ルエステルおよびスルファミドエステル基が挙げられ
る。
【0019】上記フッ素化基は、有用な耐ステイン性お
よび撥油性を上記被覆ワックス組成物に提供する量で存
在してもよい。一般に、ペンダントフッ素化基濃度の増
加は耐ステイン性および撥油性を改善する。しかしなが
ら、ある一定濃度以上では、更なる改善の程度は減少す
る。従って、上記ペンダントフッ素化基は一般に、上記
コポリマーのペンダント脂肪族基、フッ素化基およびポ
リジオルガノシロキサン基の合計の約10%以下、好まし
くは約0.1〜10%、より好ましくは約1〜5%含有す
る。
【0020】上記ペンダントポリジオルガノシロキサン
基は、本発明のワックス組成物の被膜に撥水性を提供す
る。好ましいペンダントポリジオルガノシロキサン基
は、数平均分子量少なくとも500を有し、分子量約500〜
50,000が特に好ましい。分子量50,000以上を有するペン
ダントポリジオルガノシロキサン基を含有するコポリマ
ーは、耐久性被膜を得る組成物を提供するが、後述の好
ましい共重合法用いて調製される場合、これらの高分子
量ポリジオルガノシロキサン基を含有するモノマーは上
記コポリマーを生成するのに用いられる他のモノマーと
相溶性を有さない傾向があり、そのような高分子量では
共重合するのが難しい。上記ペンダントポリジオルガノ
シロキサン基(式1のRs)は好ましくは一般式: -(Y)n-Si(R)3-mm (式中、Yは二価結合基、例えば炭素原子1〜30個を有
するアルキレン、アリーレン、アルカリーレン、または
アラルキレン基であり、要すれば例えばエステル、アミ
ド、ウレタン、または尿素基を導入しており、Rは水
素、低級アルキル(例えば、炭素原子1〜4個のメチ
ル、エチル、またはプロピル)、アリール(例えば、炭
素原子6〜20個の、フェニルまたは置換フェニル)、ま
たはアルコキシ基(好ましくは炭素原子1〜4個の低級
アルコキシ)、好ましくは炭素原子1〜4個を有する低
級アルコキシであり、mは1〜3であり、nは0または
1であり、Zは、数平均分子量少なくとも約500を有す
る一価ポリジオルガノシロキサン部分であり、共重合条
件下で本質的に未反応性である)を有する。好ましいZ
基には一般式、
【0021】
【化8】
【0022】(式中、R1およびR3は独立して、低級ア
ルキル、アリール、またはフルオロアルキル基であり、
ここで低級アルキルおよびフルオロアルキルの両方は炭
素原子1〜3個を有するアルキル基を表し、アリールは
フェニルまたは炭素原子20個以下を有する置換フェニル
を表す)の基が挙げられる。R2は(炭素原子1〜20個
を有する)アルキル、(炭素原子1〜20個を有する)ア
ルコキシ、(炭素原子1〜20個を有する)アルキルアミ
ノ、(炭素原子20個以下を有する)アリール、ヒドロキ
シル、または(炭素原子1〜20個を有する)フルオロア
ルキルであってもよく、eは約3〜約700の整数であ
る。
【0023】ポリジオルガノシロキサン基は、所望の撥
水性を上記ワックス組成物の被膜に提供する量で上記コ
ポリマー中に存在してもよい。好ましくは、上記ペンダ
ントポリジオルガノシロキサン基は上記コポリマー中
に、上記コポリマーのペンダント脂肪族基、フッ素化基
およびポリジオルガノシロキサン基の合計の約0.01〜約
50%の量で導入される。
【0024】上記コポリマーのペンダント脂肪族基、フ
ッ素化基およびポリジオルガノシロキサン基は共に作用
して、所望の接着力、および所望の撥油性、撥水性、お
よび耐ステイン性を有するワックス被膜を提供する。理
論に拘束されようとはしないが、上記ペンダントポリジ
オルガノシロキサン基は上記ワックス組成物の被膜表面
にブルームすると考えられている。上記被膜表面で、上
記ポリジオルガノシロキサン基はそれらの撥水性におけ
る最大有効性を示し得る。上記ポリジオルガノシロキサ
ン基の上記被膜表面へのマイグレーションは同時に上記
被膜の層化となり、上記被膜表面下の脂肪族基濃度が増
加する。これは、上記ポリジオルガノシロキサン基が撥
水性に最も有効である被膜表面に集中するけれども、上
記脂肪族基は上記被膜および基材間の接着力を最も有効
に強化し得る被膜表面の下に位置する。従って、上記コ
ポリマーの脂肪族およびポリジオルガノシロキサン基の
それぞれは、各基が最も有効に上記ワックス被膜の接着
力および撥水性を向上させる位置の被膜中に配置される
と考えられる。上記コポリマーのフッ素化基は、低濃度
で被膜表面に存在して、耐ステイン性を提供すると考え
られる。
【0025】本発明のコポリマーは、エチレン系不飽和
モノマーの反応を含む公知のフリーラジカル重合法によ
り調製されてもよい。好ましくは、上記コポリマーは、
エチレン系不飽和基および脂肪族基を含有する少なくと
も1種のモノマー、エチレン系不飽和基およびフッ素化
基を含有する少なくとも1種のモノマー、およびエチレ
ン系不飽和基およびポリジオルガノシロキサン基を含有
する少なくとも1種のモノマーを含む、少なくとも3種
の別の反応性モノマーを反応することにより生成され
る。上記コポリマーを生成するのに用いられたモノマー
は、単官能性基(例えば、反応基、例えばビニル基また
は(メタ)アクリル基のようなエチレン系不飽和基)を有
する末端官能性モノマーであってもよい。コポリマーは
好ましくは脂肪族(メタ)アクリレートモノマー、フッ素
化(メタ)アクリレートモノマーを含む成分から調製され
てもよい。
【0026】有用な脂肪族(メタ)アクリレートモノマー
の例には、炭素原子1〜12個、好ましくは1〜18個を有
するアルキルアルコールの(メタ)アクリル酸エステルが
挙げられ、好ましい平均炭素原子数は約4〜12個であ
る。好ましくは、非3級アルコールも用いられる。有用
なモノマーの例には、メタノール、エタノール、1-プロ
パノール、2-プロパノール、1-ブタノール、1,1-ジメチ
ルエタノール、2-メチル-1-プロパノール、1-ペンタノ
ール、2-ペンタノール、3-ペンタノール、2-メチル-1-
ブタノール、3-メチル-1-ブタノール、2-ヘキサノー
ル、2-メチル-1-ペンタノール、3-メチル-1-ペンタノー
ル、シクロヘキサノール、2-エチル-1-ブタノール、3-
ヘプタノール、ベンジルアルコール、2-オクタノール、
6-メチル-1-ヘプタノール、2-エチル-1-ヘキサノール、
3,5-ジメチル-1-ヘキサノール、3,5,5-トリメチル-1-ヘ
キサノール、1-デカノール、および1-ドテカノール等の
(メタ)アクリル酸エステルが挙げられる。好ましい脂肪
族(メタ)アクリレートモノマーには、メチル(メタ)アク
リレート、イソブチル(メタ)アクリレート、イソオクチ
ル(メタ)アクリレート、イソペンチル(メタ)アクリレー
ト、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソノニル
(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレー
ト、およびそれらの混合物が挙げられる。
【0027】上記脂肪族(メタ)アクリレートモノマーの
好ましい量は、上記コポリマーを生成するのに用いられ
る脂肪族、フッ素化およびポリジオルガノシロキサンモ
ノマーの合計の約40〜約99.8%であってもよい。
【0028】フッ素化モノマーの代表例には、以下の化
合物:ジヒドロペルフルオロアルカノール(4)および同
族体(5) CF3(CF2)xCH2OH (4) (式中、xは0〜20の整数を表す) CF3(CF2)x(CH2)yOH (5) (式中、xは0〜20の整数を表し、yは0〜10の整数を
表す) ω-ヒドロフルオロアルカノール: HCF2(CF2)x(CH2)yOH (6) (式中、xは0〜20の整数を表し、yは0〜10の整数を
表す) フルオロアルキルスルホンアミドアルコール:
【0029】
【化9】
【0030】(式中、xは0〜20の整数を表し、R4
炭素原子1〜20個を有するアルキル基、炭素原子1〜20
個を有するアリールアルキル基、水素、および環状炭素
原子3〜6個を有するシクロアルキル基から成る群から
選択され、R5は炭素原子1〜20個を有するアルキレン
基である) ペルフルオロシクロジヒドロアルキルアルコール:
【0031】
【化10】
【0032】(式中、zは0〜10、好ましくは0〜7の
整数を表し、yは0〜10の整数を表す)および一般式
(9)および(10)を有するフルオロエーテルアルコール CF3(CF2CF2-O-)q(CF2O)x(CH2)yOH (9) (式中、qは2〜20およびx以上の整数を表し、xは
0〜20の整数を表し、yは0〜10の整数を表し、ここで
qおよびxはランダムに分布される)
【0033】
【化11】
【0034】(式中、少なくとも1、好ましくは1〜4
の整数を表し、sは少なくとも1、好ましくは1〜8を
表し、rは1〜6の整数を表す)の(メタ)アクリル酸エ
ステルが挙げられる。
【0035】好ましいフッ素化(メタ)アクリレートモノ
マーの特定例には、以下のもの:
【0036】
【化12】
【0037】
【化13】
【0038】(式中、tは1〜20の整数を表し、uは0
〜20の整数を表し、ここでtおよびuはランダムに分布
される)
【0039】
【化14】
【0040】(式中、R6はメチルまたはエチルであ
り、R7は水素またはメチルである)が挙げられる。
【0041】フッ素化モノマーの好ましい量は、上記コ
ポリマーを生成するのに用いられる脂肪族、フッ素化お
よびポリジオルガノシロキサンモノマーの合計の約10%
以下、より好ましくは約0.1〜10%、更により好ましく
は約1〜約5%であることが見い出されている。
【0042】上記コポリマーを調製するのに用いられる
ポリジオルガノシロキサンモノマーは、時にはマクロモ
ノマーまたは「マクロマー(macromer)」と呼ばれる、単
一反応性官能基(例えば、ビニル基、エチレン系不飽和
基、または(メタ)アクリル基)を有し、かつ一般式: X-(Y)n-Si(R)3-mm (26) (式中、Xはエチレン系不飽和基、例えば(メタ)アクリ
レートであり、Y、R、Z、nおよびmは前述と同様で
ある)を有する末端官能性モノマーであってもよく、
い。コポリマーは好ましくは脂肪族(メタ)アクリレート
モノマー、フッ素化(メタ)アクリレートモノマーを含む
成分から調製されてもよい。上記コポリマーを調製する
のに用いられる好ましいポリジオルガノシロキサンモノ
マーには、
【0043】
【化15】
【0044】(式中、gは0または1、R8は水素また
はアルキル(好ましくは炭素原子1〜4個を有する)で
あってもよく、fは2〜6の整数であり、hは0〜2の
整数であり、m、X、RおよびZは前述と同様である)
が挙げられる。
【0045】ポリジオルガノシロキサンモノマー、例え
ば前述のものは公知であり、例えば米国特許第3,786,11
6号および同3,842,059号に開示の方法により調製されて
もよい。ポリジオルガノシロキサンマクロモノマーの調
製および続く他の末端官能性モノマーとの共重合が、Y.
ヤマシタ(Yamashita)等によるいくつかの文献、ポリマ
ー(Polymer)J.(14)、1982年、913頁;ACSポリマー・プリ
プリント(Polymer Preprints)25(1)、1984年、245頁;
&マクロモレキュラー・ケミー(MakromolecularChemie)
(9)、1984年、185頁;に開示されている。シロキサンマ
クロマー調製の更なる議論が、米国特許第4,972,037号
(ガーベ(Garbe)等)に開示されている。マクロモノマ
ー調製のこの方法には、制御された分子量を有するリビ
ングポリマーを形成するためのジオルガノシクロシロキ
サンモノマーのアニオン重合を含む。上記反応の停止は
重合性ビニル基を含有するクロロシラン化合物によって
行われる。単官能性シロキサンマクロモノマーのビニル
モノマーとのフリーラジカル共重合により、明確な構
造、即ち制御されたグラフトシロキサン分岐の長さおよ
び数を有するシロキサングラフトコポリマーを提供す
る。
【0046】前述のアニオン重合に用いられる好適なモ
ノマーには、一般に式:
【0047】
【化16】
【0048】(式中、R1およびR3は前述と同様であ
り、kは3〜7の整数である)のジオルガノシクロシロ
キサンが挙げられる。kが3または4であり、R1およ
びR3の両方がメチルである環状シロキサンが好まし
い。これらの環状シロキサンはそれぞれD3およびD4
後述される。張力環構造であるD3は特に好ましい。
【0049】アニオン重合の開始剤は、単官能性リビン
グポリマーが生成されるように選択される。好適な開始
剤には、アルキルまたはアリール基中に炭素原子20個以
下またはそれ以上、好ましくは炭素原子8個以下を有す
るアルカリ金属炭化水素、例えばアルキルまたはアリー
ルリチウム、ナトリウム、カリウム化合物が挙げられ
る。そのような化合物の例には、エチルナトリウム、プ
ロピルナトリウム、フェニルナトリウム、ブチルカリウ
ム、アクチルカリウム、メチルリチウム、エチルリチウ
ム、n-ブチルリチウム、s-ブチルリチウム、t-ブチ
ルリチウム、フェニルリチウム、および2-エチルヘキシ
ルリチウムが挙げられる。リチウム化合物は開始剤とし
て好ましい。アルカリ金属アルコキシド、ヒドロキシド
およびアミド、そして一般式:
【0050】
【化17】
【0051】(式中、Mはアルカリ金属、テトラアルキ
ルアンモニウム、またはテトラアルキルホスホニウムカ
チオンであり、R1、R2およびR3は前述と同様であ
る)のトリオルガノシラノレートは開始剤としても好適
である。好ましいトリオルガノシラノレート開始剤はリ
チウムトリメチルシラノレート(LTMS)である。一般に、
張力環モノマーおよびリチウム開始剤の両方の好ましい
使用により、再分配(redistribution)反応の可能性を低
減し、それにより狭い分子量分布を有するシロキサンマ
クロモノマーを提供し、それは理論的に望ましくない環
状オリゴマーを含有しない。
【0052】上記マクロマーの分子量は開始剤/環状モ
ノマーの比により制御されてもよく、従って、開始剤量
は環状モノマー1モル当たり有機金属開始剤約0.004〜
約0.4モルであってもよい。好ましくは、上記比は環状
モノマー1モル当たり開始剤約0.008〜約0.04モルであ
る。
【0053】上記アニオン重合の開始は、不活性、好ま
しくは極性溶媒中で行われることが好ましい。リチウム
対イオンを用いるアニオン重合生長反応は、強極性溶
媒、例えばテトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシ
ド、またはヘキサメチレンホスホラストリアミド、また
はそのような極性溶媒の非極性脂肪族、脂環式、または
芳香族炭化水素溶媒、例えばヘキサン、ヘプタン、オク
タン、シクロヘキサンまたはトルエンのいずれかとの混
合物を必要とする。上記極性溶媒は、上記シラノレート
イオンを「活性化」し、生長反応を可能とする。
【0054】一般に、上記重合は、約-50.0〜約100℃で
行われてもよい。無水条件および不活性環境、例えば窒
素、ヘリウムまたはアルゴンを必要とする。
【0055】ビニル末端重合性モノマーを生成するため
に、上記アニオン重合の停止は、リビングポリマーアニ
オンのハロゲン含有停止剤、例えば官能性化クロロシラ
ンとの直接反応により行われてもよい。そのような停止
剤は一般式: X-(Y)n-Si(R)3-mClm (35) (式中、m、X、Y、nおよびRは前述と同様である)
によって表されてもよい。好ましい停止剤はメタクリル
オキシプロピルジメチルクロロシランである。上記停止
反応は、(開始剤量に対して)僅かに過剰モルの停止剤
を上記リビングポリマーに上記重合温度で加えることに
より行われてもよい。前述のヤマシタ(Yamashita)等に
よる文献に従って、上記マクロモノマーの官能価を増加
するために、上記停止剤の添加後に上記反応混合物を超
音波照射してもよい。上記マクロモノマー精製を、メタ
ノールの添加により行ってもよい。
【0056】上記コポリマーを調製するのに用いられる
ポリジオルガノシロキサンモノマーの量は、上記ワック
ス組成物の被膜に所望の撥水性および耐久性に依存して
変化させてもよい。ポリジオルガノシロキサンモノマー
の好ましい量は、上記コポリマーを生成するのに用いら
れる脂肪族(メタ)アクリレート、フッ素化およびポリジ
オルガノシロキサンモノマーの合計の約0.01〜50%であ
ることが見い出した。
【0057】前述の脂肪族(メタ)アクリレート、フッ素
化およびポリジオルガノシロキサンモノマーの共重合
は、例えばアルリッチ(Ulrich)の米国特許第Re.24,906
号に開示の従来のフリーラジカル重合によって行われて
もよい。前述のモノマーを不活性有機溶媒に溶解し、熱
的にまたは光化学的のどちらかに活性化され得る好適な
フリーラジカル開始剤を用いて重合してもよい。好適な
熱活性化開始剤には、2,2'-アゾビス(イソブチロニトリ
ル)のようなアゾ化合物、t-ブチルヒドロペルオキシド
のようなヒドロペルオキシド類、およびベンゾイルペル
オキシドまたはシクロヘキサノンペルオキシドのような
ペルオキシド類が挙げられる。好適な光化学的活性化開
始剤には、ベンゾフェノン、ベンゾインエチルエーテ
ル、および2,2-ジメトキシ-2-フェニルアセトフェノン
が挙げられる。用いられる開始剤量は一般に総重合性組
成物の約0.01〜約5重量%である。
【0058】フリーラジカル共重合に用いられる有機溶
媒は、反応体および生成物に対して不活性であり、その
反応に他の点では悪影響を与えない有機液体であっても
よい。好適な溶媒には、酢酸エチル、酢酸エチルおよび
トルエンの混合物、ヘプタン、およびヘプタン、トルエ
ン、およびイソプロピルアルコールの混合物が挙げられ
る。他の溶媒系を用いてもよい。溶媒量は一般に、反応
体および溶媒の総重量の約30〜80重量%であってもよ
い。溶媒重合に加えて、上記コポリマーを他の公知の技
術、例えば乳化、およびバルク重合により調製してもよ
い。例えば、更に別の方法には、ポリマー骨格、例えば
ポリ(メタ)アクリル骨格をプリフォームする工程、続い
て前述のペンダント基を結合する工程を含む。ペンダン
トポリジオルガノシロキサン基を得るのに、例えば、上
記プリフォーム骨格を環状シロキサンモノマーと共重合
しても、またはプリフォーム単官能性シロキサンポリマ
ーとグラフトしてもよい。これらのおよび他のポリマー
グラフト技術が、ノーシャイ(Noshay)およびマクグラス
(McGrath)のブロック・コポリマーズ(Block Copolymer
s)、13〜16頁(1977年)に、更に詳細にはバッタード(Bat
taerd)およびトレギア(Tregear)のグラフト・コポリマー
ズ(Graft Copolymers)、(1967年)に開示されている。ペ
ンダントフッ素化基および脂肪族基を、公知の方法によ
りプリフォームポリマー骨格に結合してもよい。
【0059】本発明に有用なフッ素化シリコーンアクリ
レートコポリマーはまた、例えばミネソタ・マイニング・
アンド・マニュファクチュアリング・カンパニー(Minnes
otaMining and Manufacturing Company)(3M)から
市販されている。特に好ましいコポリマーは、ASF
(アクリルシリコーンフルオロポリマー)ポリマーとし
ても公知の3Mブランドのシリコーン(Silicone)「プラ
ス(Plus)」SA70-5コポリマーである。
【0060】上記コポリマーは、本発明のワックス組成
物中に、有用な撥水性、耐ステイン性、耐久性等を提供
する量で存在してもよい。ワックス組成物中のコポリマ
ーの好ましい量は、上記ワックス組成物(本明細書中
で、材料の重量部で表示される「ワックス組成物」の語
により、上記コポリマー、ワックス成分、他のシリコー
ン材料、および溶媒を表す)100重量部に対して約4〜2
1重量部であることを見い出した。
【0061】上記組成物のワックス成分は一般に、必須
成分として高分子量炭化水素または脂肪酸のエステルを
含有し、特徴的に水不溶性であるがほとんどの有機溶媒
に可溶性の様々な天然または合成、粘稠または固形感熱
性物質であってもよい。上記ワックス成分は上記ワック
ス組成物に、所望の硬度、練り合せ(rub-out)、および
風合い特性を提供し、上記ワックス組成物が溶媒を「拘
束する(bind)」、即ち溶媒が拘束されるまたはワックス
相内に捕捉されることを可能とし、高光沢で、縞および
スミアーのない仕上げを得る練り合せを行う。ワックス
の技術分野で公知のいずれのワックス材料を用いてもよ
いが、好ましくは上記ワックス組成物は2種以上の混合
物を含有してもよい。有用であることを見い出したワッ
クスには、合成ワックス、動物性および植物性ワックス
等の天然ワックス、鉱物ワックス、マイクロクリスタリ
ン(micro-crystallized)ワックス、酸化ワックス、また
はそれらの化学変性誘導体が挙げられる。動物性ワック
スの例には、鯨蝋、蜜蝋、羊毛蝋、虫白蝋(Chinese ins
ect wax)、およびセラックワックスが挙げられる。植物
性ワックスの例には、カルナバ、カンデリラ、パーム、
ベーベリ、ホホバ、サトウキビ蝋、米ぬか、アマ、ピー
ト、木蝋、オークリーおよびセレシンが挙げられる。合
成ワックスの例には、エチレン系ポリマー、ポリエーテ
ルエステルおよび塩素化ナフタレン等が挙げられる。鉱
物ワックスの例には、パラフィン、ポリエチレン、モン
タン、オゾケライト、石油等が挙げられる。パラフィン
ワックスは、分子当たり炭素原子26〜30個を有する直鎖
状炭化水素から誘導される。マイクロクリスタリンワッ
クスは、分子当たり炭素原子41〜50個を有する分岐状炭
化水素から誘導される。モンタンワックスは、本発明を
実施するのに好ましい。特に好ましいモンタンワックス
は、アメリカン・ヘキスト(American Hoechst)社、イン
ダストリアル・ケミカルズ・ディビジョン(Industrial Ch
emicals Divisioin)から市販のLPワックス(Wax)であ
る。
【0062】1つの好ましいワックスは天然カルナバワ
ックスであり、C24およびC28のn-脂肪酸、C32およ
びC34のn-アルコール、ω-ヒドロキシ酸、HO(C
2)xCOOH(ここでxは17〜29である)、および少
量のエステル化α,ω-ジオール、HO(CH2)yOH(こ
こで、yは22から28以上)を含有してもよい(ノラー(N
oller)のケミストリー・オブ・オーガニック・コンパウン
ズ(Chemistry of Organic Compounds)206頁(第3版、1
966年)参照)。天然カルナバワックスは更に、桂皮酸
脂肪族ジエステル、ラクチドおよび炭化水素の含有量が
公知である(カーク・オスマー・エンサイクロペディア・
オブ・ケミカル・テクノロジー(Kirk-Othmer Encyclopedi
a of Chemical Technology)第24巻、469頁(第3版、198
5年)参照)。
【0063】選択されたワックスは、ワックス分子に結
合した重合アルコキシ基を含有するワックスを生成する
のに、アルコキシル化剤、例えば酸化アルキレン(例え
ば、酸化エチレン、酸化プロピレン等、またはそれらの
組合せ)との、遊離アルコール、オレフィン基、および
酸の反応によりアルコキシル化されてもよい。ワックス
分子のアルコキシル化は、ポリマーの技術分野では公知
の開環重合反応により起こる。例えば、開環重合の化学
および機構が、K.J.イビン(Ivin)およびT.サエグサ(Sae
gusa)著のリング・オープニング・ポリメリゼーション(Ri
ng-Opening Polymerization)(第1巻、第2巻および第
3巻)、1984年、およびより一般的にはM.P.スチーブン
ス(Stevens)のポリマー・ケミストリー(POLYMER CHEMIST
RY)アンモニウム・イントロダクション(an Introductio
n)、346〜351、360〜368頁(第2版、1990年)に詳細に
開示されている。開環重合化学反応の速度論が、G.G.オ
ディアン(Odian)のプリンシプルズ・オブ・ポリメリゼー
ション(Principles of Polymerization)535〜558頁(第
3版、1991年)に開示されている。上記ワックスに反応
させるのに選択される酸化アルキレン化合物、そして得
られるポリ(アルコキシ)基の鎖長は、上記ワックス組成
物に所望の特性(例えば、練り合せ、風合い、軟度等)
を提供するように選択される。
【0064】天然カルナバワックスは、酸化アルキレン
との、桂皮酸脂肪族ジエステルの遊離アルコール基、酸
基またはオレフィン基の反応によりアルコキシル化され
てもよい。微結晶性エステル(カルナバワックスの主成
分を構成する)のいくつかは、上記反応中に開裂しても
よく、得られる酸およびアルコールもアルコキシル化の
過程で酸化アルキレンと反応し、アルコキシ付加物の収
量が増加する。遊離酸、アルコール、オレフィン基、お
よび開裂したエステルのフラクションは「開環開始基」
として表されてもよい。酸化アルキレンの一部は、次い
で別の酸化アルキレンと反応して少量の水抽出性ポリア
ルキレングリコールオリゴマーを生成する対応するグリ
コールに加水分解されてもよい。
【0065】アルコキシル化ワックスの生成の例とし
て、ポリ(アルコキシ)基を開環開始基で結合するのに、
天然カルナバワックス(100重量部)を、酸化エチレン(E
O)および酸化ポリプロピレン(PO)(好ましくは重量比9
0:10〜99:1、例えば95:5の)混合物約25重量部と反応
させてもよい。好ましくは、得られるポリ(アルコキシ)
基は約11種のEO/PO重合モノマーユニットの平均から構
成されてもよい。この種のEO/PO変性カルナバワックス
は、コネチカット州ウォータータウン(Watertown)のコ
スター・キューネン(Koster Keunen)社から市販されてい
る。
【0066】アルコキシル化カルナバワックスは、天然
カルナバワックスより軟質であり、かつワックス組成物
に改良された「感触(feel)」または「風合い(hand)」を
提供するため、およびワックス組成物に所望の相安定性
を提供するため、好ましいワックス成分である。改良さ
れた相安定性は上記ワックス組成物を処理するのに有用
である。これらのワックス組成物は液体状態で相分離し
ないため、液状ワックス組成物の相分離を防止する予防
措置を必要としない。結果として、アルコキシル化カル
ナバワックスを含有するワックス組成物を、上記組成物
が冷却され固化するのを待つことなく、1段階で包装容
器に注入することができ、かつ上記組成物は相分離しな
い。
【0067】上記ワックス成分は、上記ワックス組成物
中に、所望の硬度、練り合せおよび風合い特性を提供す
る量で存在してもよい。ワックス成分の好ましい量は、
ワックス組成物100重量部に対して約11〜42重量部であ
ることを見い出した。上記ワックス成分は如何なる量
(例えば、0〜100重量部)のアルコキシル化ワックス
を含有してもよいが、上記ワックス成分の約30〜90重量
%がアルコキシル化ワックス、例えば前述のEO/PO変性
カルナバワックスであることが好ましい。
【0068】本発明のワックス組成物は、上記組成物を
軟質化して、所望の感触または「風合い」を有する容易
に被覆し得るペーストを生成する溶媒を含有してもよ
く、それは容易に基材上に広がり得る。いくつかの種類
の炭化水素溶媒は、上記ワックス組成物を被覆する際
に、少量の道路タールおよび自動車表面からのグリース
状(greasy)残留物を溶解し除去するのを補助することも
でき、それによりクリーナーとして作用する。基材に被
覆後、上記ワックス組成物の溶媒成分が放出して、上記
ワックスおよびコポリマーを含むワックス組成物の残留
成分を残す。好適な溶媒には、脂肪族炭化水素液、例え
ば鉱物スピリット、ナフサ、ストッダード(Stoddard)溶
剤、ケロセン、およびジペンテン;脂環式炭化水素;芳
香族炭化水素、例えばナフサまたは少量のトルエンまた
はキシレン;およびテルペン、例えばパイン油およびタ
ーペンタイン;が挙げられる。
【0069】上記溶媒は上記ワックス組成物中に、前述
の特性の有用なバランスを提供する量で存在してもよ
い。乾燥前に完全に上記組成物を練り合せるのに十分な
被覆後の時間をとるように、十分な溶媒が存在するべき
である。しかしながら、非常に多くの溶媒を用いると、
上記ワックス組成物はべたつく傾向があり、非常に少な
いと、上記ワックス組成物は非常に硬くなる。溶媒の好
ましい量は、ワックス組成物100重量部に対して約40〜8
0重量部であることを見い出した。
【0070】液状シリコーンは好ましくは上記ワックス
組成物に添加されて、滑剤として作用することにより練
り合せを補助する。液状シリコーンの特定例には、好ま
しくは粘度約50〜100,000センチストーク、より好まし
くは100〜30,000センチストーク、最も好ましくは約350
センチストークを有するポリジメチルシロキサン(PDMS)
が挙げられる。液状シリコーンの好ましい量は、ワック
ス組成物100重量部に対して約4〜13重量部であること
を見い出した。
【0071】本発明のワックス組成物は、芳香剤、ウォ
ーター・ビーディング(water beading)添加剤、顔料、軟
質研磨剤、染料、紫外線安定剤、酸化防止剤、水、界面
活性剤、増白剤、および防腐剤を含む、ワックス組成物
の生成に有用であることが公知の他の成分を含有しても
よい。
【0072】いくつかの適用では、例えば上記仕上げが
かなり曇っているか、または太陽光線への暴露によりダ
メージを受ける場合、少量の微小研磨剤を上記組成物に
添加して、ペイント仕上げ中の厚いダメージ層の除去を
補助してもよい。好適な軟質研磨剤には、珪藻土、アル
ミナ、ケイ酸アルミニウム、様々なクレー、非晶質シリ
カ、結晶性シリカ、軽石、ざくろ石、微結晶シリカが挙
げられる。
【0073】本発明の好ましい態様には、炭化水素溶媒
の臭いを遮断する芳香剤を含有してもよい。
【0074】新しくワックスを被覆した表面の外観およ
びウォーター・ビーズ(water bead)のサイズを制御する
のに、ウォーター・ビーズ強化剤を上記ワックス組成物
に添加してもよい。有用であることが見い出されたウォ
ーター・ビーズ強化剤には、ポリエチレンワックスおよ
び微粉化ポリ(テトラフルオロエチレン)の混合物、例え
ばニューヨーク州タリータウン(Tarrytown)のマイクロ・
パウダーズ(Micro Powders)社から市販のアクアビーズ
(Aquabead)519が挙げられる。
【0075】本発明のワックス組成物を生成するのに、
公知の方法により上記成分を組合せてもよい。一般に、
上記溶媒成分を、上記ワックス成分を溶融するのに十分
な温度まで加熱する。上記ワックス成分を次いで上記溶
媒中に分散させる。一旦、ワックス成分を溶媒中に分散
させると、その組成物を更に加熱する必要はない。上記
組成物の温度を約65〜70℃まで下げ、コポリマーを含む
残りの成分を溶媒/ワックス分散体中に混合してもよ
い。完成したワックス組成物を次いで、凝結することな
くワックス組成物の注入を可能とする温度(例えば、約
65℃)まで下げ、包装容器に注入してもよい。
【0076】前述のアルコキシル化カルナバワックスを
含有する本発明の好ましい態様では、ワックス組成物は
高温で相分離しない。従って、上記加熱処理工程は、上
記組成物が液体状態である時に上記組成物の相分離を防
止する予防措置を取ることなく行われてもよい。例え
ば、多段階で上記液状組成物を包装容器に注入する必要
はない。
【0077】
【実施例】本発明を以下の非限定的な実施例により更に
説明する。 実施例 溶媒ペースト状ワックス試料1および比較例1は、それ
ぞれ表1に示される組成物を有し、臭気のない鉱物スピ
リットおよびイソパラフィン溶媒(エクソン(Exxon)社
製のイソパー(IsoparTM)M)を適当なサイズの容器に加
えることにより調製した。撹拌しながら、上記溶媒混合
物を85〜95℃に加熱した。上記混合物が温度に到達した
時に、液状シリコーン(イリノイ州ガーニー(Gurnee)の
PPGメイザー・ケミカルズ(Mazer Chemicals)製のメイシ
ル(MasilTM)SF350)、モンタンワックス(ニュージャー
ジー州サマービル(Somerville)のヘキスト・セラニーズ
(Hoechst Celanese)社製のヘキストLPワックス)、アル
コキシル化カルナバワックス(コネチカット州ウォータ
ータウン(Watertown)のコスター・キューネン(KosterKeu
nen)社製のPEGカルナバワックス)、およびウォーター・
ビーディング添加剤(ニューヨーク州タリータウン(Tar
rytown)のマイクロ・パウダーズ(Micro Powders)社製の
アクアビーズ(Aquabead)519)を加えた。これらの成分
の添加は、上記温度をターゲット領域(85〜95℃)から
低下させた。更に加熱しながら、上記組成物の温度を85
〜95℃まで上昇し、上記ワックス組成物を約15分間撹拌
し、上記組成物の固形成分を十分に混合し、均質な生成
物を生成した。混合しながら、上記温度を85〜95℃に維
持した。上記組成物を、上記温度が約65〜70℃になるま
で冷却し、コポリマー(3M社製のSA-70)および芳香
剤(ニュージャージー州プリンストン(Princeton)のア
ンドレア・アロマティック(Andrea Aromatic)製のピナ・
コラダ(Pina Colada))を加えた。上記組成物を更に約1
0分間混合して、これらの最終成分を上記溶媒ペースト
状ワックス組成物中に導入した。
【0078】上記比較例1ペースト状ワックス組成物
を、上記アルコキシル化カルナバワックスの代わりに天
然(非アルコキシル化)カルナバワックスを用いたこと
を除き同様の方法を用いて調製した。
【0079】 表1 試料1 比較例1 比較例2 無臭鉱物スピリット 33.5 33.5 33.5 イソパラフィン炭化水素溶媒 33.5 33.5 33.5 液状シリコーン 8.0 8.0 8.0 モンタンワックス 6.7 6.7 6.7 カルナバワックス − 11.3 − 変性カルナバワックス 11.3 − 11.3 ウォーター・ビーディング添加剤 2.3 2.3 2.3 コポリマー(ペンダント基を有する) 4.5 4.5 − 芳香剤 0.20 − 0.20 *他に表示しない限り%は重量%である。
【0080】試料1、比較例1、および比較例2ペース
ト状ワックス組成物を、硬度、練り合せおよび縞を含む
被覆の容易性に関して評価した。上記ワックスを、ミネ
ソタ州ホワイト・ベア・レイク(White Bear Lake)のジョ
ンソン・ボート・ワークス(Johnson Boat Works)から市販
の、レジャー用のボートを製造するのに用いられる最高
技術水準のフォームコア複合材を代表するゲルコートポ
リエステル樹脂クラッドフォームコアパネルに被覆し
た。上記パネルを、3Mゼネラル・パーパス・アドヒーシ
ブ・クリーナー(General Purpose Adhesive Cleaner)
(#8982)で洗浄し、乾燥した。1枚のパネルにワック
スを4被膜を被覆し、各被膜を:上記ワックスのフィル
ムをパネル上に広げる工程、新しく被覆したワックス被
膜を約20分間乾燥固化する工程、紙タオルで上記ワック
スをパネルから拭い取る工程、新しく被覆した各ワック
ス被膜を15分間静置して、次の被膜を被覆する工程によ
り被覆する。
【0081】試料1および比較例2ペースト状ワックス
は軟らかく、上記ワックスの試験パネルへの被覆用のラ
グへの転写を容易に行うコンシステンシーを有した。被
覆する場合、上記ワックスはフレーキングまたは縞なし
に練り合せて、容易に高光沢に磨かれる均一な被膜を提
供する。比較例1のペースト状ワックス組成物は容器内
で硬質であり、少量のみの上記ワックスの試験パネルへ
の被覆用のラグへの転写を行うコンシステンシーを有し
た。比較例1のペースト状ワックス組成物を被覆し練り
合せる場合、縞のある被膜を生成し、上記被膜の一部が
上記試験パネルからフレーク状に剥離した。
【0082】試料1のワックス組成物および市販のペー
スト状ワックス組成物(比較例3は(ニューヨーク州ユ
ーチカ(Utica)のコロナイト(Collonite)社製の)スペシ
ャル・ヘビー・デューティー・フリートワックス(Special
Heavy Duty Fleetwax))の耐久性を評価し、それは化学
分析により非アルコキシル化カルナバワックス、無臭鉱
物スピリッツ、および液状シリコーンを含有することが
示された。各ワックス被膜を前述のゲルコートパネルの
1つに4回被覆した。ワックスを被覆したパネルのそれ
ぞれ3箇所で、マサチューセッツ州ビレリカ(Billeric
a)のアドバンス・サーフェス・テクノロジー(Advance Sur
face Technology)社から市販のVCA-2000T Mビデオ・コン
タクト・アングル・システム・フォー・サーフェス・アナリ
シス(VideoContact Angle System for Surface Analysi
s)を用いて接触角を測定した。8マイクロリッターの脱
イオン水滴をシリンジを用いて上記ワックスを被覆した
パネル上に計量した。5点曲線適合計算法(five point
curve fitting algorithm)を用いてワックスを被覆した
パネル表面の水滴の接触角を計算した。各パネルを次い
で、3Mマルチ・パーパス・ボート・ソープ(Multi-Purpos
e Boat Soap)(#9034)の10重量%脱イオン水溶液5gを
用いて洗浄した。上記パネルを、ペーパータオルを各パ
ネルのワックスを被覆した表面に40回押引することによ
り擦り洗いした(上記40回擦り洗いストロークは耐久性
試験の洗浄1サイクルに一致する)。上記ペーパータオ
ルを上記ワックスを被覆した表面に3.6kg重りを用いて
保持した。上記洗浄サイクル完了時に、上記ソープを流
水道水を用いて濯ぐことによりワックスを被覆した表面
から除去した。上記パネルをペーパータオルを用いて乾
燥し、接触角測定を繰り返した。接触角を50回洗浄サイ
クル以上測定し、その結果を表2に示した。
【0083】
【表1】
【0084】表2のデータは、試料1ペースト状ワック
ス組成物が比較例3のワックス組成物以上の改良された
耐久性を有することを示している。接触角の結果は、接
触角の変化として重要であり、接触角の絶対値ではな
い。接触角の絶対値は、上記配合物の成分、例えばウォ
ーター・ビーディング添加剤を加えることにより容易に
制御され得る。従って、時間経過後、および/または洗
浄回数後または環境暴露後の接触角値の均一性はワック
ス組成物の耐久性を示す。表2には、試料1が上記試験
中により小さな接触角値の変化を示している。従って、
試料1のワックスは比較例3のワックス組成物より耐久
性に優れる。
【0085】試料1のペースト状ワックスおよび比較例
3ペースト状ワックス組成物の耐候性試験を行った。10
組8枚の試験パネルを、用いられた試験パネルがミシガ
ン州ヒルズダール(Hillsdale)のアドバンスド・コーティ
ング・テクノロジーズ(Advanced Coating Technologies)
(ACT)ラボラトリーズ(Laboratories)社から市販の自
動車用ベースコート/クリアーコート仕上げ塗料を下塗
りまたはペイントした、ACTコールド・ロール・スチー
ル(Cold Roll Steel)(10×30×0.8cm)であること以外
は前述と同様の方法を用いてペースト状ワックスを4回
被覆した。洗浄したがワックス未被覆の1組を標準パネ
ルとして提供した。上記パネルをマイアミ、フロリダの
屋外で、水平から45°のオープン・バック・ラック角度で
ASTMG7に従って評価した。1組のパネル研究所内
で保存し、屋内でエージングした。上記試験パネルを2
週間、1カ月、2カ月等耐候試験し、最終組のパネルは
5カ月エージングした。
【0086】暴露後、各パネルを3Mマルチ・パーパス・
ボート・ソープ(#9034)の10%溶液10gを用いてペーパー
タオルで洗浄した。上記パネルを水道水を用いて濯いで
完全に洗浄剤を除去し、ペーパータオルで乾燥して、接
触角を(前述の方法により)測定した。接触角は屋内で
エージングした保留した組の試験パネルでも再測定し
た。その結果を表3に示した。
【0087】 表3 屋外暴露月数 標準(ワックスなし) 比較例3 試料1 接触角(度) 接触角(度) 接触角(度) 初期(12月2日) 78.7 100.7 99.5 1/2 70.2 87.7 91.5 1(1月2日) 67.7 86.8 89.8 2 58.5 80.0 80.2 3 49.2 74.7 69.5 4 51.3 67.2 66.7 5 51.0 54.2 56.2
【0088】表3は、試料1が比較例2以上の改良され
た耐候性を有することを示す。表3では、試料1が上記
試験中により小さな接触角値の変化を示した。従って、
試料1のワックスは比較例3のワックス組成物より耐久
性を有する。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (i)ワックス成分、および(ii)ペンダン
    ト脂肪族基、ペンダントフッ素化基、および一般式 -(Y)n-Si(R)3-mm (式中、Yは二価結合基であり、 Rは水素、アルキル、アリール、またはアルコキシであ
    り、 Zは、数平均分子量少なくとも約500を有する一価ポリ
    ジオルガノシロキサン部分であり、 nは0または1であり、 mは1〜3の整数である)を有するペンダントポリジオ
    ルガノシロキサン基と有機骨格とを有するコポリマーを
    含み、かつ水中油型エマルジョンではないワックス組成
    物。
  2. 【請求項2】 前記コポリマーが一般式、 【化1】 (式中、各Rmは独立して水素またはメチルのどちらか
    であり、 Lfは共有結合またはアルキレン基、アルキレンエステ
    ル基、またはスルホンアミドエステルから成る群から選
    択される炭素原子1〜10個を有する二価結合基であり、 Rfは炭素原子1〜20個を有するフルオロアルキル、フ
    ルオロアルコキシ、ペルフルオロアルキル、またはペル
    フルオロアルコキシ基であり、 Lbは共有結合または炭素原子1〜5個を有する二価結
    合基であり、要すればエステル、アミド、またはウレタ
    ンを導入してもよい、 Rbは炭素原子1〜12個を有する脂肪族基 Rsは一般式、 -(Y)n-Si(R)3-mm (式中、Yは炭素原子1〜30個を有する、アルキレン、
    アリーレン、アルカリーレン、およびアラルキレンから
    成る群から選択される二価結合基であり、要すればエス
    テル、アミド、ウレタン、または尿素基を導入してもよ
    い)を有するポリジオルガノシロキサン基であり、 aはa+b+cの合計の約0.1〜10%であり、 bはa+b+cの合計の約40〜99.8%であり、 cはa+b+cの合計の約0.1〜50%である)を有する
    請求項1記載のワックス組成物。
  3. 【請求項3】 前記Z基が一般式、 【化2】 (式中、R1およびR3は独立して、低級アルキル、アリ
    ール、またはフルオロアルキル基であり、R2はアルキ
    ル、アルコキシ、アルキルアミノ、アリール、ヒドロキ
    シル、またはフルオロアルキルであり、eは約3〜約70
    0の整数である)を有する請求項2記載のワックス組成
    物。
  4. 【請求項4】 前記コポリマーが脂肪族(メタ)アクリレ
    ートモノマー、フッ素化(メタ)アクリレートモノマー、
    およびポリジオルガノシロキサンモノマーを含有する相
    互にフリーラジカル共重合性モノマーから誘導される請
    求項1記載のワックス組成物。
  5. 【請求項5】 前記フッ素化(メタ)アクリレートモノマ
    ーが、 【化3】 【化4】 (式中、tは1〜20の整数を表し、uは0〜20の整数を
    表し、かつtおよびuサブユニットはランダムに分布す
    る) 【化5】 (式中、R6はメチルまたはエチルであり、R7は水素ま
    たはメチルである)から成る群から選択される請求項4
    記載のワックス組成物。
  6. 【請求項6】 前記ポリジオルガノシロキサンモノマー
    が、 【化6】 (式中、Xは(メタ)アクリレート基であり、gは0また
    は1であり、R8は炭素原子1〜10個を有するアルキル
    または水素であり、fは2〜6の整数であり、hは0〜
    2の整数である)から成る群から選択される請求項1記
    載のワックス組成物。
  7. 【請求項7】 液状シリコーン、溶剤、およびアルコキ
    シ化ワックス成分を含有するワックス組成物であって、
    該アルコキシ化ワックス成分が1つ以上の遊離アルコー
    ル基、遊離酸基、または酸化アルキレンと反応してポリ
    (アルコキシ)基と遊離アルコール基、遊離酸基、または
    オレフィン基で結合するオレフィン基を含有するワック
    ス組成物。
  8. 【請求項8】 前記ワックス組成物が、天然カルナバワ
    ックスを酸化アルキレンと反応させることにより調製さ
    れる請求項7記載のワックス組成物。
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